JP3134163B2 - 物品保管方法および保管部体 - Google Patents

物品保管方法および保管部体

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JP3134163B2 JP03146549A JP14654991A JP3134163B2 JP 3134163 B2 JP3134163 B2 JP 3134163B2 JP 03146549 A JP03146549 A JP 03146549A JP 14654991 A JP14654991 A JP 14654991A JP 3134163 B2 JP3134163 B2 JP 3134163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物品保管方法および保管
部体の創案に係り、記念品その他の物品を長期に亘って
収納保管することのできる保管方法および保管部体を提
供し、更には前記物品を解封して取出し、しかも再び収
納保管するに適した手法を得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】各種記念品、遺品、貴重品ないし副葬品
などを、少なくとも数カ月以上、一般的には数年以上、
特に数十年ないし数百年あるいはそれ以上のような長期
に亘って保管すべく要求されることが多い。特に近時に
おいてはタイムカプセルなどと称され、長期間経過後に
保管されていた目的の物品を取出し、当時を偲び、ある
いは懐かしむ考え方が普及している。
【0003】然して、このような保管のために従来採用
されている手法としては容器内に収容し目貼りなどを適
宜に施して倉庫や地下室などに保管することが一般的で
あり、焼失などを避けるには土中に埋蔵するようなこと
も行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し上記のような従来
の技術によるものは保管性において不充分である。即ち
容器に蓋を施して目貼りした程度では好ましい保存を図
ることが困難であって、少なくとも数年あるいはそれ以
上の年月を経ることによって変質、腐食ないし腐敗する
ことを避け得ない。
【0005】このため特別な気密機構を形成することも
考えられるが非常に高価となり、一般的な物品に広く適
用することができないし、一旦破封して取出したならば
再び元の密封気密状態に戻すことが容易でなく、解封後
はそのままに放置されることが多い。
【0006】故人の遺品などに関し、副葬品として遺骨
と共に墓に納めあるいは遺体と共に埋葬するようなこと
が行なわれているが、斯うして墓などに収容しあるいは
埋葬されたものは長期経過により変質し、特に有機物に
おいては変質が著しく再び取出しても原形を留めないよ
うになっていることが普通であって、当時の状態を保持
することができない。
【0007】このため、特別に焼成した無機物を作成し
て副葬、保管するようなことも考えられるが、陶土など
によって成形、焼成するための工数や費用が嵩み、しか
も斯うして得られた無機物においては本来の有機物にお
ける感触が著しく異ったものとなる。
【0008】従って、タイムカプセルのような用語が知
られているとしても、それが具体的にどのようなもので
あるか判然としておらず、単に漠然として理解されてい
る程度であって、まぼろしの用語であり、これを実現す
ることができない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
実情に鑑み、検討を重ねた創案されたものであって、上
記したような物品を簡易且つ適切に保管し、又これを適
宜に取出して往時を偲ぶと共に再び有効に保管する操作
を繰り返すことのできる方法および前記したようなタイ
ムカプセルあるいはメモリーボックス、メモリーカプセ
ルとも称すべき部体を簡易且つ的確に得しめることに成
功したものであって、以下の如くである。
【0010】(1) 保管すべき物品を気密性が形成さ
れるようにされた容器内に収容し、該容器内の少なくと
も前記物品部分を大気圧より600mmHg以上真空化する
と共に前記物品の実質的全周を分割化可能な一体化緩衝
材層で被包し、該一体化緩衝材層の内側に配設され、少
なくとも一端を一体化緩衝材層の外面に露出させた線状
ないし薄片状分割手段に対する引張作用により前記一体
化緩衝材層を分断し物品を取出すことを特徴とする物品
保管方法。
【0011】(2) 目的物品または目的物品を収容す
べき内部容器と該内部容器を適当な間隔を採って収容す
べき外部容器を有し、前記内部容器または目的物品の外
周に気密性膜材による収容袋を添設し、該収容袋と前記
外部容器との間に一体化された緩衝材を充填成形せし
め、該緩衝材と前記収容袋との間に前記のように一体化
して充填成形された緩衝材を細分化するための手段を配
装したことを特徴とする物品保管部体。
【0012】(3) 一体化して充填成形された緩衝材
を細分化するための手段がピアノ線などの強靱条材であ
ることを特徴とした前記(2)項に記載の物品保管部
体。
【0013】
【作用】保管すべき物品を気密性が形成された容器内に
収容し、該容器内の少なくとも前記物品部分を大気圧よ
り600mmHg以上、好ましくは720mmHg以上、より好
ましくは740mmHg以上真空化することにより前記保管
すべき物品を長期に亘って保存する。
【0014】前記物品の実質的全周を分割可能な一体化
緩衝材層で被包することにより、目的物品に対する封緘
状態を形成し、しかも適宜に前記一体緩衝材層を分割し
て前記物品の取出しを可能とする。
【0015】一体化緩衝材層の内側に配設され、少なく
とも一端を一体化緩衝材層の外面に露出させた線状ない
し薄片状分割手段に対する引張作用により前記一体化緩
衝材層を分断し物品を取出すことにより目的物品の取出
しを頗る容易とする。
【0016】保管すべき物品を真空条件下に収容する容
器を用いることにより目的の保管すべき物品を真空条件
下に保持し、有機物の如きであってもその変質、腐敗、
結露などを防止する。前記真空条件の形成は容器が気密
性を有するものとすることにより容器自体における抜気
真空化を図り得る。
【0017】前記真空化は真空ポンプなどを用いて得ら
れることは当然であるが、今日における電気掃除機など
の普及した生活環境においてはその吸込みノズルとして
細孔状に形成されたものを採用することによって、比較
的簡易に又略充分な真空条件を形成することができる。
【0018】前記物品と容器との間に一体化緩衝材を充
填成形することにより外部衝撃などによる保管すべき物
品の破損を防止し、また前記緩衝材の保温断熱作用をも
得しめて該物品の変質損傷を防止する。更に前記一体化
緩衝材で物品の周側全体を被包して機械的な密封関係を
形成する。
【0019】前記一体化緩衝材と保管すべき物品との間
に該一体化緩衝材を細分化するための手段を設けること
により上述のような一体化緩衝材を略所定の状態で細分
化し、保管された物品の取り出し操作を容易にすると共
に細分化された一体化緩衝材の取扱いを容易とする。
【0020】目的物品または目的物品を収容すべき内部
容器と該内部容器を適当な間隔を採って収容すべき外部
容器を有し、前記目的物品または内部容器の外周に気密
性膜材による収容袋を添設することにより内部容器に収
容袋を覆着して内部容器内を真空化することができ、こ
のような内部容器内真空化によって該内部容器内に収容
された目的物品の酸素、湿分、細菌などによる変質や腐
敗、温度変化に伴う結露などを防止する。
【0021】又上記のようにして目的物品または内部容
器の外面に気密性合成樹脂膜などによる収容袋を位置せ
しめることにより目的物品または内部容器と外部容器と
の間に一体化して充填成形された発泡ウレタン、ポリエ
チレンなどによる緩衝材が目的物品または内部容器外面
に結着することを防止し、該目的物品または内部容器の
取出し時における取扱いを容易とする。
【0022】前記のようにして目的物品または内部容器
の外面に添設された気密性膜材による収容袋と外部容器
との間に発泡ウレタンなどによる一体化された緩衝材を
充填成形することにより少なくとも目的物品または内部
容器内を保護し、又その高い断熱効果により温度変化な
どを減少することは前記したところと同様である。この
ような一体化緩衝材の充填成形に関してはガンその他の
充填手段と共に各種のものが市販されており、密度15
〜300kg/m3、一般的には15〜60kg/m3、特に防
水性を必要とする場合には200〜300kg/m3程度の
ものが建築現場などにおいて種々に利用されていて、こ
れらのものを夫々の場合に応じて適宜に選択し平易に充
填成形することができる。
【0023】前記のように一体化充填成形された緩衝材
と前記収容袋との間に該一体化緩衝材を細分化するため
の手段としてピアノ線などを配装することにより経年後
における一体化緩衝材の取出しないし除去を容易とする
ことも前記同様である。即ち細分化手段を引張ることに
より一体化緩衝材が容易に切断分割されるが、前記のよ
うに内部容器に収容袋が被着されていることと相俟って
内部容器に損傷や汚損を与えることなく、短時間内に取
出さしめ、収容されていた物品を該内部容器から取出し
得る。
【0024】一体化緩衝材の細分化手段としては前記ピ
アノ線の外に無機質または合成繊維などによる強靱条材
なども単独または併用することによって前記細分化およ
びその後の内部容器取出しをより容易化ならしめる。
【0025】前記細分化手段は一般的に蓋を有する容器
内の一体的緩衝材に対し、前記蓋の内部に端部を位置せ
しめた縦方向の細分化手段を採用するが、内部の目的物
品または内部容器が垂直的に凹凸を有するような場合に
は横方向においても細分化する手段を併用し得る。この
横方向細分化手段は内部の物品または容器と外部容器と
の間において、何れか一方側が固定ガイド手段、他方が
細分化手段に引張力が作用した場合に容易に破断ないし
剥離するような仮止めのガイド手段または係止片とする
ことにより該仮止め側が細分化手段に対する引張作用で
破断ないし剥離して固定ガイド手段間に引き寄せられる
ことによって適切に一体化緩衝材を破断する。
【0026】一体化緩衝材中に保管すべき物品と容器あ
るいは内部容器または内部容器と外部容器との間に間隔
を保持するためのシート材を配装することによって保管
すべき物品と容器または内部容器、または内部容器と外
部容器との間に前記した一体化緩衝材の充填一体化成形
に当たって適性な間隔を保持せしめ、保管すべき物品を
正確な位置に維持した一体化成形緩衝材を形成し、有効
な保護緩衝関係を形成し、特に前記物品の底部や上面に
おいても的確な一体化緩衝材を容易に形成させる。
【0027】前記シート材を内部容器または外部容器に
おける本体と蓋体のような分割面間に位置させることに
より、本体と蓋のような分割部体の分離を容易にし、特
に本体部分に対しては一体化緩衝材が覆着されたままの
状態での開被を可能にして目的物品の取出しを容易とす
る。
【0028】前記シート材の一部を一体化緩衝材の表面
または表面近くまで位置せしめておくことにより前述し
たような一体化緩衝材の開封に当たって該シート材を抜
き取ることにより一体化緩衝材に対する上述同様の分断
化ないし細分化を得しめる。
【0029】上記のように一体化緩衝材を細分化して内
部容器から収容物を取出し目的物品を点検、観賞し、あ
るいは一定期間展示した後において、再び該目的物品を
容器内に収容せしめてカプセル化することができる。即
ち前記したように物品または物品を収容した内部容器を
気密な収容袋に収容して上述したところと同様に外部容
器との間に一体化緩衝材を充填成形すればよいわけで、
緩衝材細分化手段や間隔保持用シート材なども同じに設
定しておくことにより、充填成形を的確化し、また更に
相当期間を経過した後における取出しを前述したところ
と全く同様に容易とする。
【0030】前記したような取付し点検ないし観賞、展
示とその後の再カプセル化のために必要とする資材とし
ては細分化された一体化緩衝材、あるいはそれに加えて
樹脂フイルムなどによる収容袋および間隔保持用シート
材程度であり、そのコストを著しく低いものとする。
【0031】外部容器の外面に対しても適宜に一体化緩
衝材などを被包せしめて外力または温度などによる影響
を緩衝し、破損や変質を防護せしめることができる。
【0032】
【実施例】本発明によるものの具体的な実施例を添付図
面に示すものについて説明すると、図1と図2に示すよ
うに適当な形状をなした保管すべき物品16は容器11
に収容され、物品16と容器11との間に一体化緩衝材
15が充填され、該一体化緩衝材15と前記物品16と
の間には一体緩衝材15を細分化するための条材手段1
4が設けられ、該細分化手段14の端部は緩衝材15の
外面に露出して端部14aを形成し、該端部14aに引
張り力を作用せしめることにより細分化操作を容易に行
わせるように成っている。
【0033】前記細分化手段14は図1、2のように大
部分のものが物品16に対し縦方向にそって配設され、
それら細分化手段14の一端14aを固定した状態で他
端14bに対し引張り力を作用させることによって一体
化緩衝材15を各部において縦方向に分断するが、一部
の細分化手段14cは横方向にも物品16の外周を囲繞
する如く縦方向細分化手段14の内側に配設され、各縦
方向細分化手段14の細分化後(縦方向細分化手段が存
しない状態)において、この横方向細分化手段14cに
よる細分化処理をなすことにより横割り状に緩衝材15
が細分化され、物品からの離脱を容易にする。
【0034】上記したような横方向の細分化手段14c
は容器より取出すことなしに細分化させる手法として具
体的には図2に示すように平面的には内部の物品または
内部容器と外部容器11の内面との間にジグザグ状に位
置せしめ、即ちこのため外部容器11の内面にフックそ
の他の固定係止手段25を別に図3に示すように設け、
一方内部の物品または内部容器には粘着テープなどの離
脱可能な仮止め材26で止着し、細分化手段14cに引
張り力を作用せしめることにより仮止め材26が離脱し
て細分化手段14cが固定係止手段25を結ぶ直線方向
に張設されることによって横方向切断を行わせる。
【0035】前記横方向細分化手段14cは1条のみの
場合には縦方向細分化手段14,14間において、1つ
おきに切断されることとなるが、このような横方向細分
化は一部において横断(切断)し、この横断された部分
を取出すことによって空隙が生じ、その周辺の破砕取出
しが容易となるから既に縦方向切断のなされている条件
下においては全体の細分化取出しを可能とする。なお縦
方向細分化手段14間の全部を横断(切断)状態とした
い場合には図3の右側部分に示したように2本の細分化
手段を各縦方向細分化手段14,14間において交互に
内外側方向の相対側に位置するように設ければ前記のよ
うな横断(切断)作用が各縦方向細分化手段14,14
間で略連続状態に得られることとなる。
【0036】但し1条のみであっても固定係止手段25
の両側に相当した内部容器または目的物品側に夫々2つ
の仮止め材26を用い、各固定係止手段25間の細分化
手段14cを何れも内部容器または目的物品側に屈曲さ
せた状態にセットしておき、該細分化手段14cに引張
力を作用させることにより細分化手段14cが固定係止
手段25,25間に移って張装される関係を形成してお
くことによって一体化緩衝材を連続せしめて横方向切断
をなすこともできる。
【0037】物品16が平滑な金属または硝子製品のよ
うに一体化緩衝材15と接着する可能性の乏しい場合に
は前記図1、図2のものでよいが、物品16の表面に凸
凹があったり、あるいは材質的に一体化緩衝材15との
結着力の大となることが予想される場合には図4に示す
ように物品16を合成樹脂フイルムなどによる収容袋1
3に入れた状態とし、該収容袋13と容器11との間に
一体化緩衝材15を充填成形する。即ち収容袋13は一
体化緩衝材15と目的物品16の結着を防止する。各細
分化手段14,14cについては前記した図1〜3に示
した要領により、特に横方向細分化手段14cについて
は小径部、大径部の如きに多段に配設される。
【0038】容器11または収容袋13内、あるいは少
なくとも物品16内を真空化するため、容器11とそれ
に施された蓋12との間にはシール材19を施し、又バ
ルブを有する抽気口18を収容袋13または容器11
(その本体または蓋)に設けて脱気する。このような脱
気による真空化の仔細については後述する。
【0039】図5と図6には本発明によるものの別の実
施態様が示されている。即ち適宜の形状をなした内部容
器1の取出し口には蓋2が施され、該内部容器1内には
目的物品(図示されず)が収容される。内部容器1とし
ては任意の形状のものを採用することができ、その材質
についても陶器、ガラス、木質、銅製、アルミ製,鋼
材、合成樹脂材などの何れでもよい。前記した図4のも
のにおける物品16をライン16aで分割可能とした動
物、ロボット、ロケットその他の目的物品にマッチした
特別な成形容器であってもよい。この場合においてはこ
の成形容器16は内部容器となるわけでライン16aで
分割してその内部に目的物品が収容される。
【0040】前記のような図4〜図6に示した内部容器
1には前記同様に合成樹脂膜材などの気密性膜材による
収容袋3が覆装される。この収容袋3を施したものは脱
気処理して内部容器1内を真空化することが好ましく、
それによって収容された目的物品の変質などを有効に防
止することは前記同様である。収容袋3としては前記真
空条件を形成維持するために図4に示したようなバルブ
を有する抽気口18を取付けたものを採用することが好
ましく、内部容器1に覆装してから収容袋3を内部容器
1の底部などで溶着シールして真空条件を形成する。
【0041】なお、このバルブつき抽気口18としては
通気口に対し平板状膜片を添装し、抜気や吸気時には容
器ないし収容袋3または13内から平易に排気するが、
この抜気や吸気が停止すると大気圧によって自動的に通
気口を閉塞する全般的に平坦な構成の逆止弁的バルブが
種々に採用されており、このような構成のものを適宜に
利用することができる。
【0042】上述のように準備されたものは収容袋3の
外側にピアノ線などの一体化緩衝材細分化手段4を前記
図1〜図3に示した細分化手段14,14cと同様に細
分化手段4,4cのように配装する。細分化手段4は前
述のように充填一体化された緩衝材5を縦方向に細分化
するためのものであるから内部容器1の周側に略均等状
に分布配設され、それら細分化手段4の一端または両端
を好ましくは集合せしめて頂部などに位置せしめ、これ
に引張力を作用させることにより内部容器1の底部部分
まで迅速に破断し得るようにしておく。
【0043】また、前記のように縦方向、横方向の各細
分化手段が多数配装された場合において引張力を作用せ
しめて破断する順序を特定することが整然たる細分化を
実現する所以であり、このため前述のように集合せしめ
て突出した各細分化手段の端部に対してその順序を示す
番号ないし符合を施しておくことが好ましい。
【0044】なお外部容器を利用して気密性を形成し前
記したような真空条件を形成し得るような条件下にあっ
ては収容袋3としては単に一体化充填材の結着を防止す
る目的のみのものとし、即ち破断容易な紙質などによる
収容袋3を採用して細分化手段4を該破断性収容袋3内
に設けることにより、一体化緩衝材と共にこの収容袋3
をも破砕し、直ちに収容物を取出すことができるように
構成し得る。
【0045】前記のように準備されたものは外部容器6
内に収容され、内部容器1との間、より具体的には収容
袋3および細分化手段4,4cと外部容器6との間に前
述の如く発泡ウレタンなどによる緩衝材が発泡充填せし
められて一体化緩衝材5が形成される。このような一体
化充填材5については各種市販されているものを適宜に
採用し得ることは上述の如くであって短時間内に一体化
緩衝材5が充填形成される。また、外部容器6と一体化
緩衝材5との間にビニルやポリエチレンなどのフィルム
13を施すと外部容器6と一体化緩衝材5とが相互に接
着されず、内部容器1を取り出す際に便利である。
【0046】外部容器6と材質としても適宜のものを採
用することができるが、特に外気にそのまま接した状態
とされる場合にはステンレス、陶磁器やガラスなどの耐
食性を有する材料で成形されたものが好ましい。外部容
器6が耐食性が不充分であり、あるいは破損の恐れがあ
るような場合には更に発泡ウレタンなどによる閉孔性外
部緩衝層7を覆着形成して保護するが、把手9を有する
蓋8を施し、これら全般の外面にビニルなどの合成樹脂
フイルムやポリエチレン袋10などを施した状態で前記
外部緩衝層7を形成することが好ましく、更にこの外部
緩衝層7に対する少なくとも縦方向の細分化手段4また
は14を内部容器1に関して前記したところと同様に配
装しておくことが適切である。
【0047】保管すべき物品としてはビデオテープなど
が存することは当然で、画像や音声の何れか一方または
双方を再生せしめる。このような物品の保管に当っては
電磁シールド、高周波シールドなどの枢要なことは当然
であって、内部容器1または外部容器6として金属材な
どで密着シールドする部体が採用される。即ちこのよう
な電磁シールドされた条件下での保管、更には真空条件
下での保管により、取出し時において鮮明な画像および
音声を再生し得る。
【0048】前記した図5、図6のものは図7〜図10
のようにして実施することができる。即ち図5、図6の
ものにおいては内部容器として壺状のものを用いた場合
であるが、このような内部容器1としては図7、図8の
ように円筒型や図9、図10のように方形箱型のもので
あってもよいことは当然であり、その外面には適宜に化
粧板30を施す。更には多角型、小判型、太鼓型、玉手
箱型などの任意の形態となし得、蓋2、気密性収容袋
3、細分化手段4、一体化緩衝材5および外部容器6な
どについては図5、図6に示したものに準じて採用し実
施することができる。
【0049】一体化緩衝材5中に包容されている容器1
または6に施された蓋2または8の開披を容易にするた
めに、そうした蓋2または8の開披ラインにそって既述
した細分化手段4,14などと同様なピアノ線などの分
断化手段24を設けておくことが好ましい。即ちこの分
断化手段24によって一体化緩衝材5または7を分断す
ることにより前記のような蓋2または8をそれに覆着し
た分断緩衝材5と共に取外すことができる。
【0050】内部容器として好ましい態様の若干は図1
1、図12に示す如くであり、蓋2を本体1に施すよう
にされたもので、金属材または合成樹脂成形体によるも
のが種々に市販されており、これらのものをそのまま採
用することができる。特に剛性を必要とするような場合
にはリブ状ないし屈曲構造による補強構造18、19を
採用することができる。
【0051】前述のように高周波ないし磁気シールドの
要求される物品の保管に当っては容器1および蓋2が共
に金属などの導電性部材で形成されると共に嵌合構造を
採用し、更にはパッキング材などとしても導電性を有す
るものとして長期に亘る安定なシールド作用を得しめ
る。
【0052】内部容器1の具体的な大きさとしては径な
いし横断面における一辺の長さが200〜1500mm、
特に250〜1000mmで高さが200〜2000mm、
特に300〜1000mm程度とし、その材質としては前
記した金属、陶磁器、ガラス、合成樹脂、桐材などの木
材質の外に石材、紙材あるいはそれらの合成材ないし複
合材があり、何れにしても内外面の何れか一方または双
方にメッキ、塗装、接着その他による化粧ないし美化を
図ることが好ましい。
【0053】上記のような美化目的で採用される化粧な
いし美化材の若干例は図13以下に示される。即ち図1
3のものは花崗岩様の感触を形成した美化材21である
が、その他の美化石材などが適宜に採用され、勿論、
金、銀、白金材などを採用し得る。
【0054】図14には大理石様、図15には樹脂質で
成形された木材調の美化材21を示すが、その他の屋外
用または室内用に適した任意の美化材で形成することが
できる。
【0055】前記のように目的物品を収容し、真空化す
ると共に一体化緩衝材を充填したものは倉庫、地下ある
いは墓内に保管されるが、勿論家庭その他において床の
間や仏前その他の身近に保管し得ることは当然である。
【0056】一体化緩衝材5また15を充填成形するに
当たって、物品16と容器11または内部容器1と外部
容器6との間に間隔保持材としての適当な剛性をもった
シートないし薄片材17を図16、図17に示すように
配装することにより物品16又は内部容器を所定の関係
位置に保持し、一体化緩衝材5または15を所定の厚さ
を確保して充填成形することができる。又このようなシ
ートないし薄片材17はそれが抜き取り可能に設けら
れ、これを抜き取ることにより前述した細分化手段4ま
たは14と同様に緩衝材5または15の細分化あるいは
蓋2などの取外しを図らしめる。
【0057】物品または収容袋3、容器1または6内を
真空化するために真空ポンプなどが用いられることは勿
論であるが電気掃除機や集塵機などの吸込手段が採用さ
れてよいことは前述の如くで、真空化により覆着された
収容袋は容器または物品の外面に吸着状態となって安定
に覆着することは明らかであり、柔軟性チューブなどで
形成された吸引口を結縛ないし適当な挟圧手段で閉塞
し、目的の真空条件を形成維持することができる。
【0058】真空化の程度については保管すべき物品の
材質を考慮して適宜に選ぶ。一般的に無機質のものは大
気圧より−600mmHg程度以上の減圧とすることにより
酸素分と共に湿分を除去することができ、保存性が向上
される。有機質の繊維材などの場合にも−700mmHgま
たはそれ以上に減圧しその保存性が確保され、好ましく
は−730mmHg以上として長期間に亘る耐用性が得られ
る。
【0059】前記したような本発明のものは、その容
器、特に外容器として遊園地などで見られる動物、乗
物、ロボット、ロケットなどの造形品を利用することが
でき、又缶材などの既製品と内容器と共に適宜に採用し
て実施することが可能であり、特別に型を準備して製造
する程のことなしに実施できる。
【0060】上述したように真空化して保管することに
より腐食、変質を防止し、あるいは高周波や磁気をシー
ルドし得ることは前記の如くであるが、又開封時におい
て真空状態が大気に解放されることによる特殊な音響な
いし感触が得られ、所謂タイムカプセルとしての感覚を
与える。
【0061】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるときは
各種記念品、遺品、副葬品、ビデオテープその他の物品
を長期に亘って変質などを生ずることなしに有効な保管
をなすことができ、その取扱い操作も容易で、比較的低
コストに格納保管し、又取出して観賞、追憶することが
可能であり、更にはこの取出し後における再格納なども
平易且つ低コストであるなどの効果を共に有しており、
工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による比較的簡易な実施態様の縦断面図
である。
【図2】図1に示したものの横断面図である。
【図3】横方向細分化手段の配設関係説明図である。
【図4】図1、2に示したものの変形例についての縦断
面図である。
【図5】本発明によるもう1つの実施態様の横断面図で
ある。
【図6】図5に示したものの縦断面図である。
【図7】本発明による別の実施態様の横断面図である。
【図8】図7に示したものの縦断面図である。
【図9】本発明による更に別の実施態様についての横断
面図である。
【図10】図9に示したものの縦断面図である。
【図11】内部容器の具体例についての斜面図である。
【図12】その別の例についての斜面図である。
【図13】本発明の容器外面に施される美装材の1例に
ついての側面図である。
【図14】その別の例についての側面図である。
【図15】更に別の例についての平面図である。
【図16】間隔保持材として薄片材を適用した実施態様
についての横断面図である。
【図17】図16に示したものの縦断面図である。
【符号の説明】
1 内部容器 2 蓋 3 気密性収容袋 4 一体化緩衝材に対する細分化手段 4c 横方向細分化手段 5 一体化緩衝材 6 外部容器 7 外部緩衝層 8 蓋 9 把手 10 袋 11 容器 12 蓋 13 収容袋 14 細分化手段 14c 横方向細分化手段 15 一体化緩衝材 16 物品 16a その分割ライン 17 シートないし薄片材 18 バルブを有する抽気口 19 シール材 21 美装材 22 リブ状補強部 23 屈曲補強部 24 分断化手段 25 固定係止手段 26 仮止め材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/20 B65D 77/26 B65D 81/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保管すべき物品を気密性が形成されるよ
    うにされた容器内に収容し、該容器内の少なくとも前記
    物品部分を大気圧より600mmHg以上真空化すると共に
    前記物品の実質的全周を分割化可能な一体化緩衝材層で
    被包し、該一体化緩衝材層の内側に配設され、少なくと
    も一端を一体化緩衝材層の外面に露出させた線状ないし
    薄片状分割手段に対する引張作用により前記一体化緩衝
    材層を分断し物品を取出すことを特徴とする物品保管方
    法。
  2. 【請求項2】 目的物品または該目的物品を収容すべき
    内部容器と該内部容器を適当な間隔を採って収容すべき
    外部容器を有し、前記内部容器または目的物品の外周に
    気密性膜材による収容袋を添設し、該収容袋と前記外部
    容器との間に一体化された緩衝材を充填成形せしめ、該
    緩衝材と前記収容袋との間に前記のように一体化して充
    填成形された緩衝材を細分化するための手段を配装した
    ことを特徴とする物品保管部体。
  3. 【請求項3】 一体化して充填成形された緩衝材を細分
    化するための手段がピアノ線などの強靱条材であること
    を特徴とした請求項2に記載の物品保管部体。
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