図1を用いて、融合機1に搭載されているプログラムについて説明する。図1には、融合機1のプログラム群2と、融合機起動部3と、ハードウェア資源4とが示されている。
融合機起動部3は融合機1の電源投入時に最初に実行され、アプリケーション層5およびコントローラ6を起動する。例えば融合機起動部3は、アプリケーション層5およびコントローラ6のプログラムを、ハードディスク装置(以下、HDDと記す)などから読み出し、読み出した各プログラムをメモリ領域に転送して起動する。ハードウェア資源4は、スキャナ51と、プロッタ52と、オペレーションパネル53と、MLB(Media Link Board)54と、スキャナやファクシミリなどのハードウェアリソース50とを含む。
また、プログラム群2は、UNIX(登録商標)などのオペレーティングシステム(以下、OSと記す)上に起動されているアプリケーション層5とコントローラ6とを含む。アプリケーション層5は、プリンタ、コピー、ファックスおよびスキャナなどの画像形成に係るユーザーサービスにそれぞれ固有の処理を行うプログラムを含む。
アプリケーション層5は、プリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ20と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ21と、ファックス用アプリケーションであるファックスアプリ22と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ23と、WEBページアプリ24と、SOAP通信アプリ25と、1つ以上の共有ファンクション(以下、SFという)26と、WEBページアプリ24やSOAP通信アプリ25とSF27、28との間に設けられたWEBサービスファンクション(以下、WSFという)26とを含む。
WSF26は、予め定義されている関数によりWEBページアプリ24やSOAP通信アプリ25からの処理要求を受信するアプリケーションプログラムインターフェース(以下、APIという)46を有する。また、SF27、28は予め定義されている関数によりWSF26からの処理要求を受信するAPI45を有する。
WSF26はAPI46を介してWEBページアプリ24やSOAP通信アプリ25からの処理要求を受信すると、その処理要求に応じてSF27、28を選択する。WSF26はAPI46を介して受信した処理要求を、その処理要求に応じて選択したSF27、28にAPI45を介して送信する。SF27、28はAPI45を介して処理要求を受信すると、その処理要求に応じた処理を行う。
例えば図1の融合機1は2つのSF27、28を含んでいるが、SF27が後述する文書管理サービス100の処理を行う。また、WEBページアプリ24は、後述するWebページサービス101の処理を行い、SOAP通信アプリ25は、後述するSOAP処理ハンドラ104を含む。なお文書管理サービス100は、文書一覧送信手段と、表現形式一覧送信手段と、文書要素一覧送信手段と、文書要素提供手段と、空文書生成手段と、文書要素登録手段と、文書識別子生成手段に対応する。
コントローラ6は、アプリケーション層5からの処理要求を解釈してハードウェア資源4の獲得要求を発生するコントロールサービス層7と、1つ以上のハードウェア資源4の管理を行ってコントロールサービス層7からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(以下、SRMと記す)40と、SRM40からの獲得要求に応じてハードウェア資源4の管理を行うハンドラ層8とを含む。
コントロールサービス層7は、ネットワークコントロールサービス(以下、NCSと記す)30、デリバリーコントロールサービス(以下、DCSと記す)31、オペレーションパネルコントロールサービス(以下、OCSと記す)32、ファックスコントロールサービス(以下、FCSと記す)33、エンジンコントロールサービス(以下、ECSと記す)34、メモリコントロールサービス(以下、MCSと記す)35、オンデマンドアップデートサービス(以下、OUSと記す)36、ユーザインフォメーションコントロールサービス(以下、UCSと記す)37、システムコントロールサービス(以下、SCSと記す)38など、一つ以上のサービスモジュールを含むように構成されている。
なお、コントローラ6は予め定義されている関数により、アプリケーション層5からの処理要求を受信可能とするAPI43を有するように構成されている。OSは、アプリケーション層5およびコントローラ6の各プログラムをプロセスとして並列実行する。
NCS30のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するものであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、各アプリケーションからのデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。
またNCS30は、ネットワークを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信をHTTPD(HyperText Transfer Protocol Daemon)と、FTPD(File Transfer Protocol Daemon)とを有する。
DCS31のプロセスは、蓄積文書の配送などの制御を行う。OCS32のプロセスは、保守点検などを行うサービスマンやユーザと本体制御との間の情報伝達手段となる操作部の制御を行う。FCS33のプロセスは、アプリケーション層5からPSTNまたはISDN網を利用したファックス送受信、バックアップ用のメモリで管理されている各種ファックスデータの登録/引用、ファックス読み取り、ファックス受信印刷などを行うためのAPIを提供する。
ECS34のプロセスは、スキャナ51、プロッタ52、ハードウェアリソース50などのエンジンの制御を行う。MCS35のプロセスは、メモリの取得および解放、HDDの利用などのメモリ制御を行う。OUS36は、ネットワークからの通知により、プログラムをダウンロードし、メモリに展開する。UCS37のプロセスは、ユーザ情報の管理を行う。
SCS38のプロセスは、アプリケーション管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、ハードウェア資源管理、割り込みアプリケーション制御などの処理を行う。
SRM40のプロセスは、SCS38と共にシステムの制御およびハードウェア資源4の管理を行うものである。例えばSRM40のプロセスは、スキャナ51やプロッタ52などのハードウェア資源4を利用する上位層からの獲得要求に従って調停を行い、実行制御する。
具体的に、SRM40のプロセスは獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能であるかを判定し、利用可能であれば獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能である旨を上位層に通知する。また、SRM40のプロセスは上位層からの獲得要求に対してハードウェア資源4を利用するためのスケジューリングを行い、例えば、プリンタエンジンによる紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成などの要求内容を直接実施している。
また、ハンドラ層8は後述するファックスコントロールユニット(以下、FCUと記す)の管理を行うファックスコントロールユニットハンドラ(以下、FCUHと記す)41と、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行うイメージメモリハンドラ(以下、IMHと記す)42と、MLB54に画像の変換指示を行うMEU45を含む。SRM40およびFCUH41は、予め定義されている関数によりハードウェア資源4に対する処理要求を送信可能とするエンジンI/F44を利用して、ハードウェア資源4に対する処理要求を行う。なお、MLB54は画像データ変換手段に対応する。
このように、融合機1は、各アプリケーションで共通的に必要な処理をコントローラ6で一元的に処理することができる。次に、融合機1のハードウェア構成について説明する。
図2は、融合機1の一実施例のハードウェア構成図を示す。融合機1は、コントローラボード60と、オペレーションパネル53と、FCU68と、エンジン71と、スキャナ51、プロッタ52とを含む。また、FCU68は、G3規格対応ユニット69と、G4規格対応ユニット70とを有する。
また、コントローラボード60は、CPU61と、ASIC66と、HDD65と、ローカルメモリ(MEM−C)64と、システムメモリ(MEM−P)63と、ノースブリッジ(以下、NBと記す)62と、サウスブリッジ(以下、SBと記す)73と、NIC74(Network Interface Card)と、USBデバイス75と、IEEE1394デバイス76と、セントロニクスデバイス77とを含む。
オペレーションパネル53は、コントローラボード60のASIC66に接続されている。また、SB73と、NIC74と、USBデバイス75と、IEEE1394デバイス76と、セントロニクスデバイス77と、MLB54は、NB62にPCIバスで接続されている。このように、MLB54は、画像形成装置にPCIバスを介して接続する基板である。そして、MLB54は、融合機1から入力された画像を変換し、変換された画像を融合機1に出力する。ここで画像の変換とは、画像の形式の変換を意味する。また、以下の説明では、形式と同じ意味でフォーマットあるいは圧縮型式という表現も用いる。
また、FCU68と、エンジン71と、プロッタ72は、コントローラボード60のASIC66にPCIバスで接続されている。
なお、コントローラボード60は、ASIC66にローカルメモリ64、HDD65などが接続されると共に、CPU61とASIC66とがCPUチップセットのNB62を介して接続されている。このように、NB62を介してCPU61とASIC66とを接続すれば、CPU61のインタフェースが公開されていない場合に対応できる。
なお、ASIC66とNB62とはPCIバスを介して接続されているのでなく、AGP(Accelerated Graphics Port)67を介して接続されている。このように、図1のアプリケーション層5やコントローラ6を形成する一つ以上のプロセスを実行制御するため、ASIC66とNB62とを低速のPCIバスでなくAGP67を介して接続し、パフォーマンスの低下を防いでいる。
CPU61は、融合機1の全体制御を行うものである。CPU61は、NCS30、DCS31、OCS32、FCS33、ECS34、MCS35、OUS36、UCS37、SCS38、SRM40、FCUH41およびIMH42をOS上にそれぞれプロセスとして起動して実行させると共に、アプリケーション層5を形成するプリンタアプリ20、コピーアプリ21、ファックスアプリ22、スキャナアプリ23を起動して実行させる。
NB62は、CPU61、システムメモリ63、SB73およびASIC66を接続するためのブリッジである。システムメモリ63は、融合機1の描画用メモリなどとして用いるメモリである。SB73は、NB62とPCIバス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。また、ローカルメモリ64はコピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるメモリである。
ASIC66は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。HDD65は、画像データの蓄積、文書データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積などを行うためのストレージである。また、オペレーションパネル53は、ユーザからの入力操作を受け付けると共に、ユーザに向けた表示を行う操作部である。
以下、文書管理サービスについて説明するが、以下の説明において用いられる文書とページについて説明する。文書は、その文書の書誌情報及び、文書を構成するページの識別子からなる。また、ページは、そのページの書誌情報と画像からなる。
次に、図3を用いて、文書管理サービスに関するシステム構成について説明する。
図3には、融合機1と、ネットワーク90と、Webブラウザ91と、専用アプリケーション92とが示されている。
Webブラウザ91と専用アプリケーション92は、融合機1と画像のやり取りを行うものであり、ネットワークを介して融合機1に接続するパソコンなどのクライアントで起動する。具体的に、Webブラウザ91では、画像を特定の形式でダウンロードすることが可能である。また、専用アプリケーション92は、画像を特定の形式でダウンロードすることや、ダウンロードした画像を融合機1に書き戻すことが可能である。
融合機1には、文書管理サービス100と、Webページサービス101と、FTPD102と、HTTPD103と、MCS35と、SCS38と、IMH42と、MEU45と、MLB54と、HDD65と、NV−RAM78とが示されている。なお、HDD65には、書誌情報保存領域201と、ページ書誌情報保存領域202と、画像保存領域204が設けられ、NV−RAM78には、文書管理データ保存領域203が設けられている。
文書管理サービス100は、Webページサービス101とHTTPD103を介して、Webブラウザ91に画像などを提供する。また、文書管理サービス100は、HTTPD103またはFTPD102を介して、専用アプリケーション92と画像などのやり取りを行う。
また、文書管理サービス100は、MCS35を介して画像などのやり取りを行い、SCS38を介してNV−RAM78と情報のやり取りを行う。MCS35は、書誌情報保存領域201と、ページ書誌情報保存領域202と、文書管理データ保存領域203に読み書きするとともに、IMH42を介して画像保存領域204に保存された画像を読み書きする。IMH42は、MEU45に対し、画像の変換を要求する。MEU45は、IMH42の要求により、MLB54を用いて画像の変換を行う。また、SCS38は、NV−RAM78の管理者設定値記憶領域205に読み書きする。この管理者設定値記憶領域205については後に説明する。
次に、書誌情報保存領域201と、ページ書誌情報保存領域202と、文書管理データ保存領域203と、画像保存領域204について説明する。
まず、図4を用いて、書誌情報保存領域201に保存される情報について説明する。図4には、書誌情報の例として、FAXで送信した情報と印刷に関連した情報の2つの書誌情報が示されている。
このうち、FAXで送信した情報に関する書誌情報について説明する。この書誌情報は、「fileID」、「Access」、「UserName」、「FAX送信情報」を含む。文書識別子に対応する文書IDの「fileID」は、文書同士を識別するために、この書誌情報を特定するIDで、図の場合「1111」となっている。「Access」は、どのようにして入手した情報かを示すもので、図の場合、「Box|FAX」となっている。「UserName」は、この文書の所有者のユーザ名を示す。「FAX送信情報」は、FAXを送信した際の情報を示す。
次に、図5を用いて、ページ書誌情報保存領域202に保存される情報について説明する。図5には、ページ書誌情報の例として、2つのページ書誌情報が示されている。
このうち、「PageID」が「0001」であるページ書誌情報について説明する。このページ書誌情報は、「PageID」、「job」、「compressionMode」を含む。ページ書誌識別子に対応する「PageID」は、ページ書誌情報同士を識別するために、このページ書誌情報を特定するIDで、図の場合「0001」となっている。画像生成情報に対応する「job」は、どのジョブにより生成された情報かを示すもので、図の場合、「FAX」となっている。「compressionMode」は、画像のデータ形式である圧縮形式を示すもので、図の場合、「MMR」となっている。
次に、図6を用いて、文書管理データ保存領域203に保存される情報について説明する。文書管理データは、「fileID」である文書ID300と「PageID」であるページ書誌識別子の組み合わせを示すものである。従って、書誌情報とページ書誌情報を関連付けるものである。
図の場合、「fileID」が「1111」で、「PageID」が「0001、0002、0003」の組み合わせとなっている。
次に、図7を用いて、画像保存領域204に保存される情報について説明する。画像保存領域204には、図に示されるようにページ画像303と、そのページ画像の識別子であるページ識別子302が保存される。
次に、図8を用いて、文書管理サービス100の構成について説明する。文書管理サービス100は、メソッド処理モジュール105と、レンディション特定部106と、画像引取モジュール107と、画像書き戻しモジュール108と、画像変換ライブラリ109と、画像変換制御モジュール110と、セッション管理モジュール111とを有する。
また、文書管理サービス100は、URLテーブル207と、変換リクエストキュー208と、セッション管理テーブル209と、文書登録テーブル210とを有する。なお、記憶領域206とは、HDD65とNV−RAM78を示す。
メソッド処理モジュール105は、HTTPやSOAPのメソッド処理を行うモジュールである。画像引取モジュール107は、Webブラウザ91と専用アプリケーション92に画像を引き取らせるためのモジュールである。画像書き戻しモジュール108は、専用アプリケーション92から画像を書き戻すためのモジュールである。
画像変換ライブラリ109は、ソフトウェアで画像を変換するためのライブラリである。画像変換制御モジュール110は、MCS35に画像の変換を要求するなど、画像の変換を制御するモジュールである。セッション管理モジュール111は、例えばある文書を変換するなどの、ある1つの処理であるセッションを管理するモジュールである。レンディション特定部106は、以下説明するレンディションを特定する処理を行う。
レンディションとは、文書の表現形態をいう。例えば、文書の代表画像、文書のいずれかのページの画像、文書を構成するページ画像を束ねたマルチページフォーマット、文書のプロパティ(書誌情報)など、文書の一表現として考えられる全てのものがレンディションである。
このレンディションを用いて、文書管理サービス100は、指定された文書が表現可能なレンディションの一覧を利用者に提示するサービスを提供する。また、文書管理サービス100は、レンディションの条件をユーザから指定されることで、レンディションを絞り込むサービスも提供する。
例えば、ある文書が、文書のプロパティとして、「代表画像」、「PDF」、「XML」の3種類の表現が可能であるとする。その場合、ユーザが、「画像表現」という条件を指定すると、文書管理サービス100は、画像を表現することが可能な「代表画像」と「PDF」という2つのレンディション候補を提示する。
文書管理サービス100は指定された文書に対し、一定のレンディション条件を提示することにより、ユーザが特定のレンディションを選択するサービスを提供する。また、ユーザからのレンディション条件の提示がなくとも、文書管理サービス100は、融合機1の管理者によって予め設定された値から特定のレンディションを提示する。この値は、上述した管理者設定値記憶領域205に記憶される。
なお、表現できるレンディションは、融合機1の構成によって制限される場合がある。特に画像フォーマットで表現されるレンディションの場合、画像フォーマットを変換するMLB54の有無によって、特定の文書が指定レンディションで表現できるかどうかが変わる。文書管理サービス100は、融合機1の構成によって、提示するレンディションの一覧や特定するレンディションを変化させる。
また、レンディション表現を利用者が利用する際には、表現形態識別子に対応するレンディションIDを利用する。レンディションIDは特定のレンディションが提示される時に一緒に発行される。
このレンディションIDの2つの例を、図9と図10に示す。図9には、「DocNum=c101;tiff;raw;200dpi」というレンディションIDが示されている。このレンディションIDは、ユーザが、ファイルIDがc101の文書をtiff形式、圧縮なしの200dpiで要求する場合に用いられるレンディションIDである。
図10には、「Rdid=j4r0gos」というレンディションIDが示されている。このレンディションIDは、図11に示される対応表を用いることで、図9に示すレンディションIDより、シンプルなレンディションIDとなっている。
図11に示される対応表は、レンディションIDに対応するファイルIDと表現可能なレンディションを対応付ける表である。この対応表より、「j4r0gos」は、ファイルIDがc101の文書のtiff形式、圧縮なしの200dpiと対応する。
次に、レンディションに関連し、文書要素に対応するコンテントエレメントの説明をする。
コンテントエレメントとは、レンディションで表現された文書の一部、または全部を占める構成要素である。このコンテントエレメントが文書のどの部分を指すことが出来るかはレンディションに依存する。
例えば、JFIFフォーマットの画像で表現するレンディションの場合、JFIFフォーマットの仕様上複数ページの画像を表現することはできない。したがって、文書の一部である文書中の1ページのみを任意に指定できることになる。
文書管理サービス100は、レンディションIDから、ユーザがその文書をそのレンディション表現で指定することができるコンテントエレメントの一覧をユーザに提供するサービスを持つ。また、この際には各コンテントエレメントを識別する為に、ユーザに対してコンテントエレメントIDが発行される。
このコンテントエレメントIDの2つの例を、図12と図13に示す。図12には、「DocNum=c101;tiff;raw;200dpi;p12」というコンテントエレメントIDが示されている。このコンテントエレメントIDは、ユーザが、ファイルIDがc101の12ページ目の文書をtiff形式、圧縮なしの200dpiで要求する場合に用いられるコンテントエレメントIDである。
図13には、「Ceid=j4r0gos」というコンテントエレメントIDが示されている。このコンテントエレメントIDは、図14に示される対応表を用いることで、図12に示すコンテントエレメントIDより、シンプルなコンテントエレメントIDとなっている。
図14に示される対応表は、コンテントエレメントIDに対応するファイルIDと表現可能なコンテントエレメントを対応付ける表である。この対応表より、「j4r0gos」は、ファイルIDがc101の12ページ目の文書のtiff形式、圧縮なしの200dpiと対応する。
以上説明したレンディションとコンテントエレメントを用いて文書管理サービス100はサービスを行う。
図8の説明に戻り、次に図8に示される各テーブルとキューについて説明する。最初に、URLテーブル207を説明する。URLテーブル207は、コンテントエレメントIDとURLを対応付けるテーブルであり、以下に3種類のURLテーブルを説明する。
図15に示されるURLテーブルは、コンテントエレメントIDと、URLの2つの項目からなるテーブルである。例えば、コンテントエレメントIDが「id0001」は、「http://xxx/aaa/bbb.img」のURLに対応している。
図16に示されるURLテーブルは、コンテントエレメントIDと、URLの差分の2つの項目からなるテーブルである。URLの差分とは、他のURLと異なる部分をいう。例えば、図15でのURLに示されるような、「http://xxx/aaa/」までが3つのURLとも等しい場合、異なるのは、「http://xxx/aaa/」以降の文字列であるので、図16に示されるURLテーブルは、差分だけが記録されたテーブルとなっている。
図17に示されるURLテーブルは、コンテントエレメントIDの内部を分けたものである文書IDと、レンディションと、ページと、URLの差分の4つの項目からなるテーブルである。例えば、文書IDが「003」で、レンディションが「JPEG、1」で、ページが「1」の場合は、「zzz.img」のURLに対応する。
次に、図18を用いて、変換リクエストキュー208について説明する。変換リクエストキュー208は、図に示されるように、「変換元ページID」と、「変換先ページID」と、「変換状態」と、「変換内容」と、「リクエスト有効期限」からなる1セットの情報が並ぶキューである。
「変換元ページID」と「変換先ページID」は、それぞれ、変換元のページIDと変換先のページIDを表す。「変換状態」は、変換の状態を表す。この状態には、「待機中」と、「変換中」と、「変換完了」と、「削除待ち」の4つの状態がある。このうち、「待機中」は、変換待ちの状態を表す。「変換中」は、現に変換中であることを表す。「変換完了」は、変換が完了したことを表す。「削除待ち」は、変換後の文書を削除していることを表す。
「変換内容」は、例えば、指定のフォーマット(TIFFなど)や指定の圧縮形式(JPEGなど)、指定解像度、指定倍率、指定色数などを表す。「リクエストの有効期限」は、この変換リクエストが有効である期限を表す。
次に、図19を用いて、文書登録テーブル210について説明する。文書登録テーブル210には、専用アプリケーション92からの文書登録の為に、新規に空コンテントエレメントが追加された文書IDが登録される。この登録は、空コンテントエレメントにデータが書き込まれることにより解除される。データが書き込まれる前に更に別の空コンテントエレメントを追加しようとしても、解除されるか、一定時間時を経てシステムビジーエラーとなるまで待たされる。
次に、図20を用いてセッション管理テーブル209について説明する。セッション管理テーブル209は、現に行なわれているセッションの管理をするものであり、図20に示されるように、現に行なわれているセッションのセッションIDが登録される。このセッションIDは、セッション管理テーブル209に登録されていないセッションIDで受信した要求を許可しないためのIDである。
次に、実際の処理内容についての説明をする。まず、Webブラウザ91または専用アプリケーション92が、融合機1から画像を引き取る処理について説明する。この処理の概要を、図21を用いて説明する。図21は、Webブラウザ91が融合機1から文書を引き取る処理の概要を示すものである。
ステップS101で、Webブラウザ91は、要求画像フォーマットと、要求ページ番号を送信する。この要求は、HTTPD103、Webページサービス101を介して、文書管理サービス100に送信される。
文書管理サービス100は、ステップS102で、要求画像フォーマットと、解像度など管理者によって予め入力された固定のパラメータからレンディションを特定する。
次のステップS103で、文書管理サービス100は、要求ページ番号からコンテントエレメントを特定する。そして、ステップS104で、文書管理サービス100は、記憶領域206の蓄積ページ画像を変換し、特定された文書(コンテントエレメント)を作成する。その文書は、ステップS105で、Webブラウザ91にダウンロードされる。
次に、上記処理の融合機1における詳細について、図22を用いて説明する。図22に示される矢印150、151、152は、画像の流れを示すものである。まず、矢印150は、ソフトウェアでレンディション変換を行う場合を示し、この場合には、レンディション変換用サブモジュール群112が用いられる。
矢印151は、変換不要の画像及び変換済み画像を記憶領域から取得する場合の画像の流れを示している。矢印152は、MLB54を利用する必要のある画像の変換における画像の流れを示している。
このように、Webブラウザ91または専用アプリケーション92は、ネットワーク90を介し、複合機が提供する指定文書で表現できるレンディションのコンテントエレメントを引き取ることができる。
次に、図23のシーケンス図を用いて引取処理について説明する。なお、図23ではクライアントという表現が用いられるが、このクライアントとは、Webブラウザ91または専用アプリケーション92を示すもので、以降の図におけるクライアントも同じ意味で用いる。
ステップS201で、クライアント113は、文書管理サービス100にセッション開始要求を送信する。ステップS202で、文書管理サービス100は、クライアント113に対し、セッションIDを送信する。
次に、クライアント113は、ステップS203で、文書一覧の要求をセッションIDとともに送信する。それに対し、文書管理サービス100は、ステップS204で、文書IDの一覧を送信する。
クライアント113は、ステップS205で、指定した文書をロックするために、セッションIDと文書IDとを送信する。このロックとは、指定した文書に排他制御をかけるものである。ステップS206で、文書管理サービス100は、指定された文書のロックが成功したことを送信する。
クライアント113は、ステップS207で、レンディション候補の取得要求を行う。それに対し、文書管理サービス100は、ステップS208でレンディション候補を送信する。
このレンディション候補の一例を図24に示す。図24に示されるように、タグ「<renditionCandidates>」とタグ「</renditionCandidates>」に挟まれた部分が、そのレンディション候補となる。例えば、「pdf;mono;600dpi」などがレンディション候補として列挙されている。
次のステップS209で、クライアント113は、レンディション候補の中から選択されたレンディションの取得要求を送信する。ステップS210で、文書管理サービス100は、取得要求されたレンディションIDと、レンディションとプロパティを送信する。
次に、図25を用いて上記処理におけるレンディション候補取得処理の詳細について説明する。
ステップS301で、HTTPD103は、SOAP処理ハンドラ104にSOAPリクエストを送信する。ステップS302で、SOAP処理ハンドラ104は、メソッド処理モジュール105にレンディション条件を送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS303で、MCS35に書誌情報要求を送信する。MCS35は、書誌情報を書誌情報保存領域201から取得し、ステップS304で、メソッド処理モジュール105に書誌情報応答を送信する。
文書情報応答を受信したメソッド処理モジュール105は、書誌情報から取り得るレンディションの一覧を作成し、その一覧をレンディション候補とする。ステップS305でメソッド処理モジュール105は、SOAP処理ハンドラ104にレンディション候補を送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS306で、HTTPD103にSOAPレスポンスを送信する。
次に、図26を用いて、管理者設定値を用いるレンディションの取得処理の詳細について説明する。ステップS401で、HTTPD103は、SOAP処理ハンドラ104にSOAPリクエストを送信する。ステップS402で、SOAP処理ハンドラ104は、メソッド処理モジュール105にレンディション条件を送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS403で、MCS35に書誌情報要求を送信する。MCS35は、書誌情報を書誌情報保存領域201から取得し、ステップS404で、メソッド処理モジュール105に書誌情報応答を送信する。
次に、メソッド処理モジュール105は、ステップS405で、SCS38に管理者設定値要求を送信する。SCS38は、管理者設定値記憶領域205から管理者設定値を取得し、ステップS406で、メソッド処理モジュール105に管理者設定応答を送信する。
メソッド処理モジュール105は、書誌情報と管理者設定値から取り得るレンディションを特定する。そして、ステップS407で、メソッド処理モジュール105は、レンディションをSOAP処理ハンドラ104に送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS408で、HTTPD103にSOAPレスポンスを送信する。
以上のようにして、レンディションがクライアント113に送信される。
次に、図23の処理の続きを、図27を用いて説明する。ステップS501で、クライアント113は、コンテントエレメントの要求を送信する。ステップS502で、文書管理サービス100は、コンテントエレメントIDの一覧を送信する。
次に、クライアント113は、ステップS503で、コンテントエレメントの場所の取得要求を送信する。ステップS504で、文書管理サービス100は、コンテントエレメントのアドレス並びに取得に必要な要求内容を送信する。
クライアント113は、取得したコンテントエレメントのアドレスに基づきステップS505で、画像取得要求を送信する。文書管理サービス100は、ステップS506で、画像変換要求をMCS35に送信する。MCS35は、ステップS507で、画像変換応答を文書管理サービス100に送信する。そして、MCS35は、画像の変換が必要な場合は、変換を実行する。
MCS35は、ステップS508の画像引取要求を受信すると、変換の終了した画像、または変換が不要な画像の場合はその画像をステップS509で文書管理サービス100に送信する。
画像を受信した文書管理サービス100は、ステップS510で、クライアント113に画像を送信する。画像を受信したクライアント113は、指定文書のロックの解除を行うために、ステップS511で、指定文書のアンロックを文書管理サービス100に送信する。
文書管理サービス100は、ステップS512で、アンロックが成功したことをクライアント113に送信すると、クライアント113は、ステップS513でセッションの終了を文書管理サービス100に送信する。
次に、図28を用いて、コンテントエレメントのURLの取得処理の詳細について説明する。なお、この処理は、変換が必要な場合に、予め変換を実行しておく処理を示している。
ステップS601で、HTTPD103は、SOAP処理ハンドラ104にSOAPリクエストを送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS602で、メソッド処理モジュール105に取得URLの要求を送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS603で、MCS35にページ書誌情報要求を送信する。MCS35は、ページ書誌情報保存領域202からページ書誌情報を取得し、ステップS604で、メソッド処理モジュール105にページ書誌情報応答を送信する。
メソッド処理モジュール105は、ページ書誌情報から、コンテントエレメントの引取にMLB54による変換が必要かどうかを判断する。必要と判断すると、メソッド処理モジュール105は、ステップS605で、変換リクエストキュー208に変換リクエストを追加し、ステップS606で、画像変換制御モジュール110に画像の変換要求を送信する。
画像変換制御モジュール110は、ステップS607で、空文書・空きページ作成要求をMCS35に送信する。MCS35は、ステップS608で、IMH42にページ画像領域の確保要求を送信する。IMH42は、ステップS609で、ページ画像領域を確保したことをMCS35に送信する。MCS35は、ステップS610で、画像変換制御モジュール110に空文書・空きページ作成応答を送信する。そして、画像変換制御モジュール110は、ステップS611で、MCS35に画像変換要求を送信する。MCS35は、ステップS612で、IMH42に画像変換要求を送信する。IMH−MEU114により、画像変換が実行される。なお、IMH−MEU114は、IMH42とMEU45をまとめて表現したものである。
IMH−MEU114は、画像変換が終了すると、ステップS616でMCS35に画像変換が終了したことを送信する。MCS35は、ステップS617で画像変換制御モジュール110に画像変換応答を送信する。画像変換制御モジュール110は、ステップS618で、変換リクエストキュー208に並ぶ変換リクエストの状態を完了に更新する。
以上の処理と平行し、メソッド処理モジュール105は、ステップS605の後、URLを決定する。そして、メソッド処理モジュール105は、ステップS613で、URLテーブル207に先ほど決定したURLと、それに対応するIDを登録する。そして、メソッド処理モジュール105は、取得URLの応答をステップS614でSOAP処理ハンドラ104に送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS615で、HTTPD103にSOAPレスポンスを送信する。
次に、予め変換を行なえない場合や、変換の必要がない場合の処理を、図29を用いて説明する。
ステップS701で、HTTPD103は、SOAP処理ハンドラ104にSOAPリクエストを送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS702で、メソッド処理モジュール105に取得URLの要求を送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS703で、MCS35にページ書誌情報要求を送信する。MCS35は、ページ書誌情報保存領域202からページ情報を取得し、ステップS704で、メソッド処理モジュール105にページ書誌情報応答を送信する。
メソッド処理モジュール105は、ページ書誌情報から、コンテントエレメントの引取にMLB54による変換が必要かどうかを判断し、変換処理をせず、URLを決定する。そして、メソッド処理モジュール105は、ステップS705で、URLテーブル207に先ほど決定したURLと、それに対応するIDを登録する。そして、ステップS706で、メソッド処理モジュール105は、取得URLの応答をSOAP処理ハンドラ104に送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS708で、HTTPD103にSOAPレスポンスを送信する。
次に、コンテントエレメント取得処理の詳細を、図30を用いて説明する。なお、この画像取得は、HTTPD103に限らず、FTPD102でも可能であるが、ここでは今までと同様に、HTTPD103を用いて説明する。またこの処理は、図28の処理の続きの処理である。
ステップS801で、HTTPD103は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS802で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS803で、MCS35にページ書誌情報要求を送信する。MCS35は、ページ書誌情報保存領域202からページ情報を取得し、ステップS804で、画像引取モジュール107にページ書誌情報応答を送信する。画像引取モジュール107は、ページ書誌情報から、コンテントエレメントの引取にMLB54による変換が必要かどうかを判断する。
それと平行して、IMH−MEU114は、画像変換が終了すると、ステップS805でMCS35に画像変換が終了したことを送信する。MCS35は、ステップS806で画像変換制御モジュール110に画像変換応答を送信する。画像変換制御モジュール110は、ステップS807で、変換リクエストキュー208に並ぶ変換リクエストの状態を完了に更新する。なお、この処理は、図28におけるステップS616からステップS618までの処理である。
画像引取モジュール107は、ステップS808で、変換リクエストの状態を参照する。そして、画像引取モジュール107は、状態が「完了」になるまで待機する。完了すると、画像引取モジュール107は、該当メンバから変換後のページIDを取得する。そして、ステップS809で、画像引取モジュール107は、MCS35に変換した画像の取得要求を送信する。MCS35は、ステップS810で、IMH42に画像を要求し、ステップS811で、画像引取モジュール107は、画像を取得する。
画像を取得した画像引取モジュール107は、画像引取モジュール107内で更に変換の必要のあるレンディションであれば、変換する。その後、画像引取モジュール107は、ステップS814で、変換リクエストキュー208に並ぶ変換リクエストの状態を「削除待ち」に更新するとともに、ステップS815で画像をHTTPD103に送信する。
画像変換制御モジュール110は、変換リクエストの状態が「削除待ち」を発見すると、ステップS812で、MCS35に文書削除要求を送信する。MCS35は、文書を削除し、ステップS813で、文書削除応答を画像変換制御モジュール110に送信する。
次に、図30と同じく、コンテントエレメント取得処理の詳細を、図31を用いて説明する。なお、この処理は、図29の処理の続きの処理である。
ステップS901で、HTTPD103は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS902で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS903で、MCS35にページ書誌情報要求を送信する。MCS35は、ページ書誌情報保存領域202からページ情報を取得し、ステップS904で、画像引取モジュール107にページ書誌情報応答を送信する。画像引取モジュール107は、ページ書誌情報から、コンテントエレメントの引取にMLB54による変換が必要かどうかを判断する。
そして、ステップS905で、画像引取モジュール107は、MCS35に変換した画像の取得要求を送信する。MCS35は、ステップS906で、IMH42に画像を要求し、ステップS907で、画像引取モジュール107は、画像を取得する。
画像を取得した画像引取モジュール107は、画像引取モジュール107内で更に変換の必要のあるレンディションであれば、変換する。その後、画像引取モジュール107は、ステップS908で画像をHTTPD103に送信する。
次に、図30と同じく、コンテントエレメント取得処理の詳細を、図32を用いて説明する。なお、この処理は、IMH42の管理下にない記憶領域からの取得処理である。
ステップS1001で、HTTPD103は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS1002で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS1003で、MCS35に書誌情報要求を送信する。MCS35は、書誌情報保存領域201から書誌情報を取得し、ステップS1004で、画像引取モジュール107に書誌情報応答を送信する。この書誌情報応答には、取得する画像のアドレスが含まれている。このアドレスにより、画像引取モジュール107は、ステップS1005で、直接に画像を取得する。
画像を取得した画像引取モジュール107は、画像引取モジュール107内で更に変換の必要のあるレンディションであれば、変換する。その後、画像引取モジュール107は、ステップS1006で画像をHTTPD103に送信する。
次に、図32と同じく、IMH42の管理下にない記憶領域からの取得処理であり、さらに変換が必要な場合の取得処理の詳細を、図33を用いて説明する。
ステップS1101で、HTTPD103は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS1102で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS1103で、MCS35にページ書誌情報要求を送信する。MCS35は、ページ書誌情報保存領域202からページ書誌情報を取得し、ステップS1104で、画像引取モジュール107にページ書誌情報応答を送信する。
画像引取モジュール107は、ページ書誌情報から、コンテントエレメントの引取にMLB54による変換が必要かどうかを判断する。変換が必要と判断した画像変換制御モジュール110は、ステップS1105で、MCS35に画像変換要求を送信する。MCS35は、ステップS1106で、IMH−MEU114に画像の変換を要求する。IMH−MEU114は、HDD65から画像を読み取り、MLB54で変換すると、ステップS1107で画像をMCS35に送信する。MCS35は、ステップS1108で、画像をHDD65に保存するとともに、変換後画像アドレステーブル211に保存した位置を示すアドレスを書き込む。そして、MCS35は、ステップS1110で、画像引取モジュール107に画像変換応答を送信する。
画像引取モジュール107は、ステップS1111で、その画像のアドレス要求をMCS35に送信する。MCS35は、ステップS1112で、先ほど変換後画像アドレステーブル211に保存した画像のアドレスを参照し、画像アドレス応答をステップS1113で送信する。そして、画像引取モジュール107は、ステップS1114で、直接に画像を取得する。
画像を取得した画像引取モジュール107は、画像引取モジュール107内で更に変換の必要のあるレンディションであれば、変換する。その後、画像引取モジュール107は、ステップS1115で画像をHTTPD103に送信する。
次に、コンテントエレメントが書誌情報の場合の引取処理を、図34を用いて説明する。
ステップS1201で、HTTPD103は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS1202で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。
そして、画像引取モジュール107は、取得したIDから引き取る画像の領域を判断する。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS1203で、MCS35に書誌情報要求を送信する。MCS35は、書誌情報保存領域201から書誌情報を取得し、ステップS1204で、画像引取モジュール107に書誌情報応答を送信する。
次に、画像引取モジュール107は、取得したプロパティを所定の形式(例えば、XML形式など)に整え、ステップS1205で、プロパティをHTTPD103に送信する。
以上説明した引取処理の利用例として、Webブラウザ91で、図35に示すような文書の一覧の代表画像を並べて見る場合の処理について、図36と図37を用いて説明する。
ステップS1301で、Webブラウザ91は、HTTPD103に一覧表示の取得要求を送信する。その要求は、ステップS1302で、HTTPD103からWebページサービス101に送信される。
Webページサービス101は、ステップS1303で、文書管理サービス100にセッション開始要求を送信する。文書管理サービス100は、ステップS1304で、セッションIDをWebページサービス101に送信する。
Webページサービス101は、ステップS1305で、文書一覧の取得要求を文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1306で、文書IDの一覧をWebページサービス101に送信する。
以下のステップS1307から図37のステップS1316までは、文書IDの一覧の要素数分だけ繰り返し行なわれる。
ステップS1307で、Webページサービス101は、指定文書のロック要求を文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1308で、指定文書のロックが成功したことをWebページサービス101に送信する。
次に、Webページサービス101は、ステップS1309で、レンディションの取得要求を送信する。ステップS1310で、文書管理サービス100は、レンディションIDとレンディションのプロパティをWebページサービス101に送信する。
そして、Webページサービス101は、ステップS1311で、コンテントエレメントの取得要求を文書管理サービス100に送信する。これに対し、文書管理サービス100は、ステップS1312で、コンテントエレメントIDとコンテントエレメントのプロパティをWebページサービス101に送信する。
続いて図37の説明をする。
Webページサービス101は、ステップS1313で、コンテントエレメントのアドレス要求を文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1314で、コンテントエレメントのURLをWebページサービス101に送信する。
これにより、Webページサービス101は、代表画像のURLが取得できたので、先ほどロックした指定文書のアンロック要求をステップS1315で文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1316で成功応答を送信する。
このようにして取得した文書数分の代表画像のURLをタグに埋め込んだHTMLをWebページサービス101は生成する。次に、Webページサービス101は、ステップS1317で、一覧表示の取得応答をHTTPD103に送信する。そして、この取得応答は、ステップS1318で、Webブラウザ91に送信される。
次に、Webブラウザ91は、ステップS1319で、HTTPD103に代表画像取得要求を送信する。HTTPD103は、ステップS1320で、文書管理サービス100に代表画像取得要求を送信する。文書管理サービス100は、代表画像を取得し、ステップS1321で、HTTPD103に代表画像取得応答を送信する。HTTPD103は、ステップS1322で、Webブラウザに画像を送信する。
このように、Webブラウザ91は、代表画像のURLをタグに埋め込んだHTMLを表示するとともに、それぞれのURLの代表画像を取得する。従って、ステップS1319からステップS1322までの処理は、表示される画像数分繰り返される。全ての代表画像の取得を終えると、Webページサービス101は、ステップS1323で、文書管理サービス100にセッションの終了要求を送信する。
次に、Webブラウザ91から特定の画像をダウンロードする処理を、図38と図39を用いて説明する。これは、例えば、図35に示されるような文書の一覧の代表画像から、特定の代表画像をダウンロードする処理である。
まず、ステップS1401、ステップS1402により、既にセッションが開始されている。
ステップS1403で、Webブラウザ91は、特定文書の選択可能フォーマットの取得要求をHTTPD103に送信する。この図の場合、画面153の画像「F」が選択される。上記取得要求は、ステップS1404で、HTTPD103からWebページサービス101に送信される。Webページサービス101は、ステップS1405で、文書管理サービス100にレンディション候補の取得要求を送信する。文書管理サービス100は、ステップS1406に、レンディション候補を送信する。レンディション候補を受信したWebページサービス101は、候補中から利用してもらうに適当なフォーマットを抜き出し、それを選択してリクエストできるようなHTMLを作成する。
その後、Webページサービス101は、ステップS1407で、HTTPD103に特定文書の選択可能フォーマット取得応答を送信する。その選択可能フォーマット取得応答は、ステップS1408で、HTTPD103からWebブラウザ91に送信される。このとき、例えば、「TIFF」と「JPEG」が選択可能である場合、画面154に示されるように「TIFF」と「JPEG」が表示される。
「TIFF」と「JPEG」のいずれかが選択されると、Webブラウザ91は、ステップS1409で、特定フォーマットのダウンロード要求をHTTPD103に送信する。そのダウンロード要求は、ステップS1410でHTTPD103からWebページサービス101に送信される。
Webページサービス101は、選択されたフォーマットからレンディション条件を作成する。そして、ステップS1411で、Webページサービス101は、文書管理サービス100にレンディションの取得要求を送信する。文書管理サービス100は、ステップS1412で、レンディション候補をWebページサービス101に送信する。
続いて図39の説明をする。
ステップS1413で、Webページサービス101は、文書管理サービス100にコンテントエレメントの取得要求を送信する。文書管理サービス100は、ステップS1414で、コンテントエレメントIDとコンテントエレメントのプロパティをWebページサービス101に送信する。
次に、Webページサービス101は、ステップS1415で、コンテントエレメントのアドレス要求を文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1416で、コンテントエレメントのURLをWebページサービス101に送信する。
Webページサービス101は、選択によって取得する画像をダウンロードするHTMLを生成し、ステップS1417で、特定フォーマットでのダウンロード応答として、生成したHTMLを送信する。その応答は、ステップS1418で、HTTPD103からWebブラウザ91に送信され、Webブラウザ91は、画面155を表示する。
そこで、画面155の「ダウンロード」が押下されると、Webブラウザ91は、ステップS1419で、画像取得要求をHTTPD103に送信する。その要求は、ステップS1420で、HTTPD103から文書管理サービス100に送信される。文書管理サービス100は、ステップS1421で、画像をHTTPD103に送信し、HTTPD103は、ステップS1422でWebブラウザ91に送信する。これにより、画面156に示されるような、画像「F」が表示される。その後、Webページサービス101は、ステップS1423でセッションの終了要求を文書管理サービス100に送信する。
次に、コンテントエレメントの登録処理について説明する。融合機1は、特定のレンディションで送られたコンテントエレメントを、利用目的毎に異なるレンディションに内部的に変換することができる。この処理と上述した引取処理と組み合わせて用いることで、図40に示されるように、ネットワーク90を介し、一般的なコンピュータ上で専用アプリケーション92を用いることにより、融合機1に蓄積された文書の編集を行うことができる。
なお、図40において、MCS35は、変換不要の文書レンディション及び変換予定文書レンディションを記憶領域206へセットする。画像変換ライブラリ109は、入力画像フォーマットがMLB54で変換できず、かつ画像変換ライブラリ109で変換できるものであれば変換する。MLB54は、融合機1の提供する各機能として再利用する為に変換の必要のあるレンディションに用いられる。
次に、コンテントエレメントの登録処理について、図41を用いて説明する。ステップS1501で、クライアント113は、セッション開始要求を文書管理サービス100に送信する。ステップS1502で、文書管理サービス100は、クライアント113にセッションIDを送信する。
次に、クライアント113は、ステップS1503で、文書管理サービス100に空文書作成要求を送信する。文書管理サービス100は、ステップS1504で、作成した空文書を指す文書IDをクライアント113に送信する。
クライアント113は、その空文書のロック要求をステップS1505で文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ロックが成功したことをステップS1506で、クライアント113に送信する。
クライアント113は、ステップS1507で、レンディション候補の要求を文書管理サービス100に送信する。ステップS1508で、文書管理サービス100は、レンディション候補をクライアント113に送信する。
クライアント113は、ステップS1509で、レンディション候補から特定したレンディションを文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1510で、クライアント113により特定されたレンディションIDをクライアント113に送信する。
以上説明した処理の空文書の作成処理の詳細を、図42を用いて説明する。
ステップS1601で、HTTPD103は、SOAP処理ハンドラ104にSOAPリクエストを送信する。ステップS1602で、SOAP処理ハンドラ104は、メソッド処理モジュール105に空文書作成要求を送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS1603で、MCS35に文書作成要求を送信する。MCS35は、文書IDの特定をし、ステップS1604で、書誌情報領域201に空文書の領域を確保し、初期化する。また、MCS35は、ステップS1605で、メソッド処理モジュール105に文書作成応答を送信する。
メソッド処理モジュール105は、ステップS1606で、文書不可視化要求をMCS35に送信する。この文書不可視化とは、メソッド処理モジュール105以外に対し、作成した文書を隠すための処理である。ステップS1607で、MCS35は、作成した文書に対し、文書不可視化設定を行う。そして、MCS35は、ステップS1608で、メソッド処理モジュール105に文書不可視化応答を送信する。
次に、メソッド処理モジュール105は、ステップS1609で、文書IDをSOAP処理ハンドラ104に送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS1610で、HTTPD103にSOAPレスポンスを送信する。
次に、図43を用いて、図41の登録処理の続きについて説明する。ステップS1701で、クライアント113は、新規コンテントエレメント作成要求を文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1702で、MCS35に空ページ作成要求を送信する。MCS35は、ステップS1703で、空ページ作成応答を文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1704で、コンテントエレメントIDをクライアント113に送信する。
クライアント113は、ステップS1705で、空ページの置き場所要求を文書管理サービス100に送信する。この空ページの置き場所とは、空ページが作成されたURLを意味する。文書管理サービス100は、そのURLをステップS1706でクライアント113に送信する。
クライアント113は、ステップS1707で、文書管理サービス100に画像を送信する。文書管理サービス100は、ステップS1708で、MCS35に画像を送信し、ステップS1709で、画像変換要求をMCS35に送信する。
MCS35は、必要であれば画像変換を行い、ステップS1710で、文書管理サービス100に画像変換応答を送信する。また、クライアント113は、ステップS1711で、コンテントエレメントのプロパティを文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS1712で、プロパティのセットが成功したことをクライアント113に送信する。
次に、図44を用いて、図43のステップS1701からステップS1704に対応する、空コンテントエレメントの作成の詳細について説明する。ステップS1801で、HTTPD103は、SOAPリクエストをSOAP処理ハンドラ104に送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS1802で、文書ID・登録プロパティをメソッド処理モジュール105に送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS1803で、文書書き戻しテーブル212を参照し、ステップS1804で、文書書き戻しテーブル212に登録を行う。
この文書書き戻しテーブル212とは、文書の書き戻しを行う際に登録するものであり、ステップS1803の処理は、既に登録されていないことを確認する処理である。
メソッド処理モジュール105は、ステップS1805で、MCS35に新規ページ作成要求を送信する。MCS35は、ステップS1806で、文書管理データ保存領域203(図6参照)にページエントリの追加を行う。そして、MCS35は、ステップS1807で、ページ書誌領域を確保し初期化する。次に、MCS35は、ステップS1808で、IMH42にページ作成要求を送信する。IMH42は、ページ作成を行うと、ステップS1809で、ページ作成応答をMCS35に送信する。
MCS35は、メソッド処理モジュール105にステップS1810で、新規ページ作成応答を送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS1811で、コンテントエレメントIDをSOAP処理ハンドラ104に送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS1812で、SOAPレスポンスをHTTPD103に送信する。
次に、図45を用いて、図43のステップS1705からステップS1706に対応する処理の詳細を説明する。ステップS1901で、HTTPD103は、SOAP処理ハンドラ104にSOAPリクエストを送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS1902で、メソッド処理モジュール105に登録先URLの取得要求を送信する。メソッド処理モジュール105は、URLの特定をし、ステップS1903で、URLとその対応するIDを、URLテーブル207に登録する。
メソッド処理モジュール105は、ステップS1904で、SOAP処理ハンドラ104にURLを送信する。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS1905で、HTTPD103にSOAPレスポンスを送信する。
次に、図46を用いて、図43のステップS1707以降の処理の詳細について説明する。なお、この処理は、コンテントエレメントの登録にMLB54が必要な場合の処理である。
ステップS2001で、HTTPD103は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS2002で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS2003で、MCS35にページ書誌情報要求を送信する。MCS35は、ステップS2004で、ページ書誌情報保存領域202からページ情報を取得し、ステップS2005で、画像引取モジュール107にページ書誌情報応答を送信する。画像引取モジュール107は、入力画像と先に入力済みのページ書誌情報と比較し、コンテントエレメントの登録にMLB54による変換が必要かどうかを判断する。
必要と判断した画像引取モジュール107は、ステップS2006で、MCS35に空文書・空ページ作成要求を送信する。MCS35は、ステップS2007で、IMH−MEU114に領域の確保要求を送信する。IMH−MEU114は、領域を確保したことをステップS2008でMCS35に送信する。MCS35は、ステップS2009で、画像引取モジュール107に空文書・空ページ作成応答を送信する。
画像引取モジュール107は、ステップS2010で、画像を保存するとともに、ステップS2011で、変換リクエストキュー208に変換要求を追加し、ステップS2012で、画像変換制御モジュール110に変換要求を送信する。画像引取モジュール107は、ステップS2013で、MCS35に画像変換要求を送信する。MCS35は、ステップS2014で、画像変換要求をIMH−MEU114に送信する。
IMH−MEU114は、HDD65から画像を読み取り、MLB54で変換すると、ステップS2015で画像変換終了をMCS35に送信する。MCS35は、ステップS2016で、画像変換制御モジュール110に画像変換応答を送信する。画像変換制御モジュール110は、ステップS2017で、変換リクエストの状態を「完了」に更新する。
変換リクエストの状態が「完了」になると、画像引取モジュール107は、ステップS2018で、MCS35に文書削除要求を送信する。MCS35は、ステップS2019で、文書削除応答を画像引取モジュール107に送信する。画像引取モジュール107は、空文書に文書を作成したことで、ステップS2020で、文書登録テーブル210に登録された文書IDを解除する。
次に、図47を用いて、図43のステップS1707以降の処理の詳細について説明する。なお、この処理は、コンテントエレメントの登録にMLB54が不要な場合の処理である。
ステップS2101で、FTPD102は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS2102で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS2103で、MCS35にページ書誌情報要求を送信する。MCS35は、ステップS2104で、ページ書誌情報保存領域202からページ情報を取得し、ステップS2105で、画像引取モジュール107にページ書誌情報応答を送信する。画像引取モジュール107は、入力画像と先に入力済みのページ書誌情報と比較し、コンテントエレメントの登録にMLB54による変換が必要かどうかを判断する。
不要と判断した画像引取モジュール107は、ステップS2106で、MCS35に空文書・空ページ作成要求を送信するとともに、入力画像を先に取得したページ情報の該当メンバに登録する。そして、画像引取モジュール107は、ステップS2107で、MCS35にページ書誌情報登録要求を送信する。MCS35は、ステップS2108で、ページ書誌情報を登録し、ステップS2109でページ書誌情報登録応答を画像引取モジュール107に送信する。画像引取モジュール107は、空文書に文書を作成したことで、ステップS2110で、文書登録テーブル210に登録された文書IDを解除する。
次に、図48を用いて、図43のステップS1707以降の処理の詳細について説明する。なお、この処理は、コンテントエレメントがプロパティの場合の処理である。
ステップS2201で、HTTPD103は、画像引取モジュール107にリクエストを送信する。画像引取モジュール107は、ステップS2102で、URLテーブル207を用いて、リクエストされたURLからIDを逆引きする。このIDから、画像引取モジュール107は、プロパティ系のコンテントエレメントと判断する。
次に、画像引取モジュール107は、ステップS2203で、MCS35に書誌情報要求を送信する。MCS35は、ステップS2204で、書誌情報保存領域201から文書情報を取得し、ステップS2205で、画像引取モジュール107に書誌情報応答を送信する。画像引取モジュール107は、入力データをパーズして内部データ形式に変え、先に取得した文書情報の該当部分を上書きする。
そして、画像引取モジュール107は、ステップS2206で、MCS35に書誌情報登録要求を送信する。MCS35は、ステップS2207で、書誌情報を登録し、ステップS2208で書誌情報登録応答を画像引取モジュール107に送信する。画像引取モジュール107は、文書を登録したことで、ステップS2209で、文書登録テーブル210に登録された文書IDを解除する。
次に、図49を用いて、図43の登録処理の続きについて説明する。ステップS2301で、クライアント113は、文書管理サービス100にレンディション要求を送信する。ステップS2302で、文書管理サービス100は、クライアント113にレンディションIDを送信する。
次に、クライアント113は、文書管理サービス100に新規コンテントエレメント作成要求を送信する。ステップS2304で、文書管理サービス100は、クライアント113にコンテントエレメントIDを送信する。
クライアント113は、ステップS2305で、書誌情報の置き場所の要求を文書管理サービス100に送信する。文書管理サービス100は、ステップS2306で、書誌情報を置くアドレスをクライアント113に送信する。
そのアドレスに、クライアント113は、ステップS2307で書誌情報を置く。そして、クライアント113は、ステップS2308で、文書のプロパティをセットする。文書管理サービス100は、ステップS2309で、文書のプロパティのセットが成功したことをクライアント113に送信する。次に、クライアント113は、ステップS2310で、文書のアンロック要求を文書管理サービス100に送信し、文書管理サービス100は、ステップS2311で、アンロックが成功したことをクライアント113に送信する。次のステップS2312で、クライアント113は、セッションが終了を文書管理サービス100に送信する。
次に、図50を用いて、文書のプロパティ登録の詳細について説明する。
ステップS2401で、HTTPD103は、SOAP処理ハンドラ104にSOAPリクエストを送信する。ステップS2402で、SOAP処理ハンドラ104は、メソッド処理モジュール105にプロパティ登録要求を送信する。メソッド処理モジュール105は、ステップS2403で、文書可視化要求をMCS35に送信する。
この文書可視化とは、メソッド処理モジュール105以外に対し、作成した文書を開放するための処理である。今の場合、MCS35は、ステップS2404で、書誌情報に含まれる可視範囲を、文書管理サービス100のみから利用アプリ全てに拡大する。MCS35は、ステップS2405で、メソッド処理モジュール105に文書可視化応答を送信する。文書可視化応答は、ステップS2406で、メソッド処理モジュール105からSOAP処理ハンドラ104に送信される。SOAP処理ハンドラ104は、ステップS2407で、HTTPD103にSOAPレスポンスを送信する。
以上説明した書き戻しの利用を前提とした編集について説明する。融合機1から文書を画像系のレンディションとして引き取り、修正などの加工を加えて再び融合機1に戻す場合、引取と登録を繰り返しても文書画像の劣化が最小限となることが求められる。
しかし、図51に示されるように、スキャナやコピーなど、様々な手段で蓄積されたページで構成される文書の場合、各ページはHDD65に最適化された、あるいは利用者が選択した、画像フォーマットで蓄積されており、文書として一括に劣化なしに引き取ることは難しかった。
そのため融合機1から引き取られ、また戻す事を受け付けられる画像フォーマットの中で、元の画像に対しもっとも画像劣化の少ない(あるいは無い)画像フォーマットを、引取時に融合機1が選択するというレンディションを設けた。
まず、融合機1から専用アプリケーション92への画像の引き取りの場合、HDD65によって異なるフォーマットや圧縮方式の文書画像を、劣化のない一般的な方式に変換して、専用アプリケーション92に引き取らせる。
逆に、専用アプリケーション92から融合機1へ書き戻す場合、専用アプリケーション92により編集され、書き戻して蓄積し、再度の利用を行っても、編集しなかった文書と同等の画質を確保する。
このようにすることで、文書の劣化を防ぐことができる。次に、画像のバックアップについて説明する。図52は、融合機1のオペレーションパネル53を表すものだが、融合機1には、バックアップボタン93を押下することにより、クライアントが画像をバックアップするような機能がある。
このようなバックアップ設定時は、まず、通常のコピー操作時に画像が記憶領域に蓄積される。そして、この蓄積された画像をクライアントが引き取ることでバックアップを実現する。このようなバックアップ設定時において、図52に示される印刷用ボタン94により、コピー操作時に印刷用に設定されている場合、上述したレンディション特定する過程において、特にレンディション条件が指定されていない場合には、融合機内でのレンディションと同じレンディションを採用する。
具体的に、図53を用いて説明すると、新規バックアップ文書がないかが定期的に監視される。そして、新規バックアップ文書がみつかったら、予め設定されたフォーマットを実現するレンディションで引き取る。
これにより、印刷用の設定でネットワークを介してクライアントにバックアップされる文書は、再度複合機に戻してもバックアップ前に蓄積した文書を扱うのと同様の画質が保たれる。