JP4190782B2 - 水素精製装置及びco変成触媒の製造方法 - Google Patents

水素精製装置及びco変成触媒の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素を主成分とし一酸化炭素(以下COと記す)を含有する改質ガスを精製し、高純度の水素ガスを提供する水素精製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池などの水素源として、炭化水素もしくはアルコール、エーテルなどの改質によって得られる改質ガスを用いるが、100℃以下の低温で動作する固体高分子型燃料電池の場合には、燃料電池の電極に用いるPt触媒が改質ガスに含まれるCOによって被毒される恐れがある。Pt触媒の被毒が起こると、水素の反応が阻害され、燃料電池の発電効率が著しく低下する。そのため、水素精製装置を利用して、COを100ppm以下、好ましくは10ppm以下に除去する必要がある。
【0003】
通常、COを除去するためには、水素精製装置における、CO変成触媒体を設置したCO変成部でCOと水蒸気とをシフト反応させ、二酸化炭素と水素とに転換し、数千ppm〜1体積%程度の濃度までCO濃度を低減させる。
【0004】
その後、微量の空気を利用して酸素を加え、CO選択酸化触媒体によって、燃料電池に悪影響をおよぼさない数ppmレベルまでCOを除去する。
【0005】
従来、上記のCO変成触媒として、鉄−クロム触媒や銅−亜鉛触媒を円柱ペレット形状に成形したものや、コージェライトハニカムの表面に変成反応に活性を有する触媒をコーティングしたものを用いていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、装置の起動時、触媒体が充分に昇温する前に改質ガスが供給されると、改質ガス中の水蒸気が触媒体に凝縮し、この凝縮水が再度蒸発する時に触媒体の割れや粉化を誘発する場合があった。また、温度上昇によるヒートショックや、用途によっては反応器に振動が加わり、同様に割れや粉化が生じる場合があった。触媒体に割れが生じることによって、改質ガスの流路が閉塞したり、装置の圧力損失が大きくなって原料を供給するポンプ等の負荷が大きくなるなどの課題があった。
【0007】
このため、触媒体の昇温を緩やかにおこなったり、改質ガスを水素精製装置に供給する前に加熱した窒素等の不活性ガスを供給して充分に触媒体や反応室を昇温してから水蒸気を含む改質ガスを供給するなどの方法が採られていた。またコージェライト等のハニカムを用いた場合には強度が高く熱膨張率が小さいため、割れ等の可能性は低くなるが、改質ガスの流れや触媒体温度の均一化が困難であり、充分に高いCO除去特性を得るためには反応器の容積を大きくする必要があった。このため、反応器の昇温に時間を要したり、触媒量が多くなってコストがかかるなどの難点があった。
【0008】
このように、従来の技術においては、たとえば、水素精製装置の起動に時間を要したり、頻繁に起動停止を繰り返す用途には、充分には適用できないという課題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を考慮し、長期間にわたって高いCO浄化効率を有する水素精製装置等を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、少なくとも水素、一酸化炭素および水蒸気を含む改質ガスから一酸化炭素をCO変成反応によって除去する触媒体を備えた水素精製装置であって、
前記触媒体は、球状の構造体であり、前記触媒体における最大径と最小径の差が平均直径の20%以下であり、触媒担体と前記触媒担体に担持される貴金属を有し、
前記触媒担体は、ZrとCeとの複合酸化物を有し、前記貴金属を担持する前の破壊強度が15〜180Nである、水素精製装置である。
【0011】
第2の本発明は、触媒体における最大径と最小径の差が直径の%以上である、第1の本発明の水素精製装置である。
【0012】
第3の本発明は、前記触媒体は反応室に充填されており、前記反応内に充填された前記触媒体が占める体積1立方センチメートル当たりの前記触媒体の幾何学的表面積が7〜45平方センチメートルである、第1または第2の本発明の水素精製装置である。
【0013】
第4の本発明は、前記改質ガスの流れ方向に対して上流部に第一触媒体が、下流部に第二触媒体がそれぞれ充填され、前記第一触媒体の粒径が、前記第二触媒体の粒径より大きい、第1〜3のいずれかの本発明の水素精製装置である。
【0014】
第5の本発明は、ジルコニアとセリアの複合酸化物からなる粉末から、最大径と最小径の差が平均直径の20%以下である球状の触媒担体を造粒するA工程と、
前記A工程で造粒した前記触媒担体を焼成することで破壊強度を15〜180NにするB工程と、
前記B工程で焼成した前記触媒担体に、Pt、Ru、Rh、Pdから選択される少なくとも一種の貴金属を担持するC工程
とを備えた、CO変成触媒の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0017】
(実施の形態1)
はじめに、図1を参照しながら、本実施の形態における水素精製装置の構成について説明する。なお、図1は、本実施の形態における水素精製装置の構成を示す概略縦断面図である。
【0018】
図1において、1は触媒体であり、反応室2の内部に設置されている。触媒体1は、直径3mmの真球に成形したジルコニア−セリア複合酸化物にPtを担持したものである。
【0019】
3は改質ガス入口であり、ここから改質ガスを導入する。触媒体1で反応した改質ガスは、改質ガス出口4より排出される。
【0020】
なお、触媒体1の上流側には、改質ガスが均一に流れるように拡散板5を設置してある。また、反応室2を一定温度に保つために、必要箇所は、外周をセラミックウールからなる断熱材6で覆ってある。
【0021】
つぎに、本実施の形態における水素精製装置の動作について説明する。
【0022】
水素精製装置に供給する改質ガスを発生させるために用いる燃料としては、天然ガス、メタノール、ガソリンなどがあり、改質方法も、水蒸気を加える水蒸気改質、空気を加えておこなう部分改質などがあるが、ここでは、メタンを主成分とする天然ガスを水蒸気改質して改質ガスを得る場合について述べる。
【0023】
天然ガスを水蒸気改質した場合の改質ガスの組成は、改質触媒体の温度によって多少変化するが、水蒸気を除いた平均的な値として、水素が約80%、二酸化炭素、一酸化炭素がそれぞれ約10%含まれる。
【0024】
天然ガスの水蒸気改質反応は、天然ガス中の炭素原子数に対して2.5〜3.5倍の水蒸気を混合し、500〜800℃程度でおこなうのに対し、COと水蒸気が反応する変成反応は、150〜400℃程度でおこなうため、改質ガスを改質ガス入口3の手前で冷却してから供給する。
【0025】
CO変成触媒体1通過後のCO濃度は、約0.5%まで低減され、改質ガス出口4より排出される。なお、本実施例では改質ガス温度を400℃にして水素精製装置に供給した。
【0026】
水素精製装置の起動時には、改質ガスの顕熱によって触媒体1や反応室2が常温から所定の動作温度になるまで加熱される。装置の起動時に供給される改質ガスまたは未反応ガス中(本例ではメタン)には10〜80%の水蒸気が含まれるため、触媒体1や反応室2が充分に昇温していない場合には改質ガス中の水蒸気が凝縮する。より具体的には、室温状態の反応室2に水蒸気を含む改質ガスを供給した場合、触媒体1は反応室2の壁面にまず水が凝縮し、その後温度上昇とともに凝縮した水が蒸発するが、このときに触媒体に含浸した水は蒸気になるときの体積膨張によって触媒体を破壊する場合がある。また触媒表面を水が覆うことによって触媒反応を妨げる場合もある。
【0027】
このため、触媒体1や反応室2を電気ヒーターやバーナー等を用いて加熱したり、改質ガスを供給する前に加熱した窒素等の不活性ガスを供給し、充分に触媒体や反応室を昇温してから改質ガスを供給する必要が従来ではあった。
【0028】
一方、本発明の実施の形態の水素精製装置では、触媒体1が球状であるため、外力が均等に加わるため、ペレットの角が削れたり、割れたりすることが少ない。また円柱状ペレットに比べて触媒体間の接触点数も多いため、熱伝導が良くなって、ヒートショックが緩和される。
【0029】
なお、触媒体1の形状は真球に近いほど良く、平均直径に対する最大径と最小径の差(以下、歪み度合いと記す)が20%以下であることが好ましい。歪み度合いが20%よりも大きくなって、CO変成触媒体の形状が真球から大きくはずれた場合、上記の効果が大きく低下する(表1参照)。
【0030】
ここで、平均直径は1個の触媒体の直径を数カ所を測定した平均値を示し、最大径、最小径は1個の触媒体の最大直径と最小直径を示したもので、触媒体1の真球からの歪み度合いを表したものである。なお、反応室2には多数の触媒体1を充填するため、歪み度合いは分布を持つが、通常90%以上の割合の触媒体が20%以下の歪み度合いであれば、上記の効果は得られる。
【0031】
しかしながら他方、触媒体1の形状は、真球自体ではなく、歪み度合い(平均直径に対する最大径と最小径の差)が2%以上であることが好ましい。触媒体の形状が真球から歪ませることによって、改質ガスの流れに乱れを生じさせ、触媒体の表面において効率よく改質ガスを反応性させることができ、同量の触媒でもCO濃度を低い濃度まで低減できるからである(表1参照)。
【0032】
この場合も反応室には多数の触媒体が充填されているが、これら多数の触媒体の歪み度合いの平均値が3%以上であれば、前述の効果は得られる。
【0033】
また、触媒体が占める体積1立方センチメートル当たりの触媒体の幾何学的表面積が7〜45平方センチメートルであることが好ましい。触媒体の直径が分布を持たずほぼ均一である場合、例えば触媒体を1000立方センチメートルの立方体に入れ、中の触媒体個数と平均直径から、触媒体の体積当たり幾何学的表面積は容易に計算できる。このとき触媒体の直径は1〜6mmの範囲となる。
【0034】
触媒体の直径が小さくなるほど、触媒体と改質ガスの接触効率は上昇し反応性は増すが、改質ガス中に含まれる水蒸気が装置の起動時に触媒体表面へ凝縮する頻度も増す。このため、触媒体の直径が1mmよりも小さくなると、装置の起動時に凝縮した水が触媒を被毒(水が触媒表面を覆って反応ガスが吸着できなくなる)して反応を阻害するとともに、触媒体の中まで含浸した水が触媒体の割れを誘発する可能性が高くなる。
【0035】
また、反応室を改質ガスが通過するときの圧力損失も大きくなり、原料を供給するためのポンプの消費電力が大きくなる。一方、触媒体の直径が5mmより大きい場合、反応性は多少低下するが、触媒体表面に凝縮した水が速やかに蒸発し、触媒体への水の被毒や触媒体の割れが少なくなる。
【0036】
なお、本実施の形態では平均直径がほぼ均一な触媒体を用いたが、例えば触媒体の直径に2〜4mmの分布を持たせても同様の効果が得られる。
【0037】
また、本実施の形態では、ジルコニア−セリア複合酸化物にPtを担持した触媒体を用いたが、CO変成反応に活性な触媒成分であれば、アルミナ、ジルコニア、チタン、シリカアルミナ等の酸化物からなる球状ペレットにPtや他の貴金属を担持したものでもかまわない。これらのペレットの表面にのみセリウム等の活性成分を担持してもかまわない。
【0038】
また、触媒体の破壊強度が15〜180Nであることが好ましい。触媒体の破壊強度は一般的にチャティロン式硬度計を用い、触媒体に上方から徐々に加重を加えて触媒体が破壊に至る力を測定するものである。円柱状の触媒体であれば、底面の断面積当たりの強度(N/cm)で表記する場合もある。
【0039】
触媒体の破壊強度が15Nより小さい場合、Ptを担持する工程において触媒体に割れが生じる確率が増大し、歩留まりが低下する。また破壊強度が180Nよりも大きい場合、貴金属を担持する段階で貴金属粒子の粒径が大きくなり、触媒活性が低下する。触媒体の破壊強度は触媒体を焼成する温度で変化させることができ、高温で焼成するほど強度を高くすることができる。また、成形に使用するアルミナやジルコニア、シリカ等の無機バインダーの種類や添加量によっても変えることができる。また、触媒体の直径が大きいほど破壊強度が高くなる。
【0040】
(実施の形態2)
次に本発明の第2の実施の形態について述べる。本実施の形態は、図2に示すように第一触媒体11と、その下流側に第二触媒体12を設置している以外は実施の形態1と類似である。したがって、異なる点を中心に本実施の形態を説明する。なお、第一触媒体11には、直径3mmの真球に成形したジルコニア−セリア複合酸化物にPtを担持したものを用い、第二触媒体12には、直径1mmの真球に成形したジルコニア−セリア複合酸化物にPtを担持したものを用いた。
【0041】
図2は本実施の形態に係る水素精製装置の構成を示す概略断面図である。改質ガス入口14から供給された約400℃の改質ガスは第一触媒体11で反応した後、第二触媒体12に供給される。
【0042】
なお、第二触媒体12の温度は断熱材17の厚さを薄くし、放熱によって約250℃となるようにしてある。CO変成反応は高温では反応速度が早くなるが、平衡反応であるとともに発熱反応であるために温度が低いほどCO濃度を低減することができる。このため、通常は触媒体の温度を下流にいくにしたがって低くなる様に中間に冷却部を設けるなどの方法がとられる。
【0043】
反応室13の上流部と下流部では100℃以上の温度差があるため、上流部の方が下流部よりも改質ガスの体積が大きい、変成反応の速度が速い、触媒体内部のガス拡散が速い等の違いが生じる。さらに、CO変成反応によって水蒸気が消費されるため、上流部の方が水蒸気の比率が高くなるとともに、装置の起動時には上流部で水が凝縮する可能性が高い。
【0044】
したがって、上流部よりも下流部の触媒体の直径を小さくすることにより、圧力損失を高くすることなく、反応性を高めることができる。また、水が凝縮しやすい上流部の触媒体を大きくすることにより、水が凝縮した場合の割れや被毒等の影響も小さくできる。また、高温の上流部ではガス拡散速度が速く、触媒体の直径が大きい場合でも触媒体内部まで有効に機能させることができる。
【0045】
本実施の形態では単に放熱させて改質ガスを冷却したが、改質ガスを作るために用いる水や原料ガスの予熱に熱を用いるなどの方法をとっても良い。この場合、単に放熱させて熱を捨てる場合よりも装置の効率を高めることができる。
【0046】
(本発明に関連する例1)
ジルコニアとセリアの複合酸化物からなる粉末に純水とメチルセルロースを加え混練した後、造粒機によって直径3mmの球状に成形し、触媒担体を作製した。触媒担体の歪み度合い(平均直径に対する最大径と最小径の割合)が0%〜40%のものを選別し、それぞれジニトロジアミン白金錯体硝酸塩の硝酸水溶液に含浸させ、500℃で焼成することによって、触媒体を作製した。各歪み度合いの触媒体を、図1に示す水素精製器の反応室2に触媒体1として充填した。
【0047】
改質ガス入口3より、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを、毎分10リットルの流量で導入した。触媒体1で反応させた後に、改質ガス出口4より排出されるガス中のCO濃度をCO測定器を用いて測定した。触媒体の温度を変化させ、最もCO濃度が低くなった温度でのCO濃度を測定して触媒体の活性を比較した。さらに、1時間作動させた後、改質ガスを供給を停止させ、室温まで冷却した後、同様の起動停止を50回繰り返し、触媒体が割れた割合を測定した。結果をあわせて表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004190782
表1に示された実験結果より、前述したつぎのような事実が裏付けられる。触媒体の歪み度合いが20%以下の時、装置の起動停止によって触媒体の破壊する割合が減少する。また、歪み度合いが%以上の時、反応後のCO濃度が低くなるが、それ以上ではあまり歪み度合いはCO濃度に影響しない。
【0049】
本発明に関連する例2)
本発明に関連する例1で触媒体の直径のみを変化させ、0.8mmから10mmのものを調製した。なお、歪み度合いは3%のものを用いた。調製した触媒体を本発明に関連する例1と同様に反応室2に触媒体1として充填し、起動停止を繰り返して反応後のCO濃度と、割れた触媒体の割合を測定した。結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0004190782
表2に示された実験結果より、前述したつぎのような事実が裏付けられる。1立方センチメートル当たりの触媒体の幾何学的表面積が7平方センチメートルより小さい場合、反応後のCO濃度が高くなる。また、45平方センチメートルより大きい場合には、起動停止によって触媒体が割れる割合が多くなる。
【0051】
(実施例
本発明に関連する例1で触媒担体の熱処理温度を変え、破壊強度を10N〜250Nまで変化させた。なお、破壊強度の測定は通常のチャティロン式硬度計を用い、25個の試料を測定して平均値をとった。また、歪み度合いは3%のものを用いた。この触媒担体に本発明に関連する例1と同様にジニトロジアミン白金錯体の硝酸水溶液を含浸し、500℃で焼成した。この後の割れた割合を測定した。さらに本発明に関連する例1と同様に反応室2に触媒体1として充填し、起動停止を繰り返して反応後のCO濃度を測定した。結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
Figure 0004190782
表3に示された結果より触媒体の破壊強度が15Nよりも小さい場合、Pt担持工程において触媒体の割れる割合が多くなる。また、破壊強度が180Nよりも大きい場合、反応後CO濃度が高くなる。
【0053】
本発明に関連する
本発明に関連する例1で用いた直径3mmの触媒体と同じく、直径1mmのものを作製し、図2に示した第一触媒体11として直径3mmの触媒体を充填し、その下流側に第二触媒体12として、直径1mmのものを充填した。本発明に関連する例1と同様に起動停止を繰り返して反応後のCO濃度と、割れた触媒体の割合を測定した。この結果CO濃度は0.28%、割れた触媒体の割合は0.16%であった。
【0054】
(比較例1)
本発明に関連する例1で球状の触媒体の代わりに直径3mm、高さ3mmの円柱状の触媒体を成形し、本発明に関連する例1と同様に起動停止を繰り返して、触媒体の割れた割合を測定したところ、38%であった。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、水蒸気の比率が多い反応条件においても触媒体の割れが少なく長期間安定に動作する水素精製装置を提供することができる。
【0056】
また、高いCO除去性能を得ることができる。
【0057】
さらに、触媒体の破壊強度を15N〜180Nにすることによって、触媒調製時の貴金属担持工程における割れを低減して製造工程における歩留まりを向上させるとともに、Ptを高分散に担持でき、貴金属の使用量を低減することができる。
【0058】
また、反応室の下流部に充填する触媒体の直径を上流部よりも小さくすることによって、触媒体の割れを増やすことなく、触媒体の反応性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る水素精製装置を含む水素発生装置の構成を示す概略縦断面図
【図2】本発明の実施の形態2に係る水素精製装置を含む水素発生装置の構成を示す概略縦断面図
【符号の説明】
1 触媒体
2、13 反応室
3、14 改質ガス入口
4、15 改質ガス出口
5、16 拡散板
6、17 断熱材
11 第一触媒体
12 第二触媒体

Claims (5)

  1. 少なくとも水素、一酸化炭素および水蒸気を含む改質ガスから一酸化炭素をCO変成反応によって除去する触媒体を備えた水素精製装置であって、
    前記触媒体は、球状の構造体であり、前記触媒体における最大径と最小径の差が平均直径の20%以下であり、触媒担体と前記触媒担体に担持される貴金属を有し、
    前記触媒担体は、ZrとCeとの複合酸化物を有し、前記貴金属を担持する前の破壊強度が15〜180Nである水素精製装置。
  2. 前記触媒体における最大径と最小径の差が直径の2%以上である請求項1記載の水素精製装置。
  3. 前記触媒体は反応室に充填されており、前記反応室内に充填された前記触媒体が占める体積1立方センチメートル当たりの前記触媒体の幾何学的表面積が7〜45平方センチメートルである請求項1または2記載の水素精製装置。
  4. 前記改質ガスの流れ方向に対して上流部に第一触媒体が、下流部に第二触媒体がそれぞれ充填され、前記第一触媒体の粒径が、前記第二触媒体の粒径より大きい請求項1〜3のいずれかに記載の水素精製装置。
  5. ZrとCeの複合酸化物からなる粉末から、最大径と最小径の差が平均直径の20%以下である球状の触媒担体を造粒するA工程と、
    前記A工程で造粒した前記触媒担体を焼成することで破壊強度を15〜180NにするB工程と、
    前記B工程で焼成した前記触媒担体に、Pt、Ru、Rh、Pdから選択される少なくとも一種の貴金属を担持するC工程
    とを備えた、CO変成触媒の製造方法。
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