JP4190674B2 - 強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材およびその製造方法 - Google Patents
強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材およびその製造方法Info
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【発明の属する技術分野】
本発明は、強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材、特に、自動車部品、電気製品部品等に使用される成形加工用アルミニウム板材として好適に使用される強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車部品、電気製品部品等のうち、複雑な形状の部品用アルミニウム材料としては、例えば、延性の優れた3003合金等のAl−Mn系合金、5052合金、5182合金等のAl−Mg系合金の軟質材(O材)が使用される場合が多い。また、形状が単純で、強度が必要とされる部材に対しては、5052合金、5182合金等の半硬質あるいは硬質(H14〜18調質、H34〜38調質)が板材として使用されている。さらに、形状が複雑でかつ強度が必要な製品に対しては上記の軟質材の板厚を増大させて対応している。
【0003】
近年、環境問題等の観点から自動車部品や電気製品の小型化、高性能化がますます要望され、これに対応して材料の薄肉化が必要とされており、材料の強度と成形性の両立が重要な課題となっているが、前述のように強度を増大させるために、例えば硬質調質をおこなうと延性が低下するため高い成形性は望めず、従来のアルミニウム合金と公知の調質の組合わせでは強度と成形性を両立させたアルミニウム合金板を得ることは困難であった。
【0004】
Al−Mg系合金板の強度、成形性を更に向上させるために、最終板の再結晶粒度を微細化する研究がなされており、例えば、最大で7%までのMgを含有させるとともに、さらにFe 0.1〜2.0wt %、Mn0.05〜0.5 wt%、Cr0.05〜 0.2wt%、Zr0.05〜0.2wt %のうち1種または2種以上を含むアルミニウム基合金について、圧延率が約90%以上の冷間圧延を行って、250℃〜350℃の再結晶焼鈍後の再結晶粒度(ここにおいて再結晶粒度は再結晶粒の平均結晶粒径を表すものとする)を5μm以下の微細粒にすることが提案されている。(特願平10−274477号)この技術は、Mg含有量を多くするとともに、Feを含んだ分散粒子(晶出物)を増加させて、冷間圧延において約90%以上の大きな加工を行って再結晶の核生成サイトとなる局部変形領域を増大させ、さらにMn、Cr、Zrなどの分散粒子(析出物)によって、粒界の移動による再結晶粒の粗大化を抑制しようとしたものであり、強度、成形性の改善効果は得られるが、再結晶焼鈍を低温の狭い温度範囲に制御しなければならない等の難点もある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、成形加工用アルミニウム合金板における上記従来の問題を解消するために、特にAl−Mg系合金をベースとして前記特願平10−274477号で提案された手法とは別の観点から、成分組成、製造工程と強度および成形性の関連を見直すために、実験、検討を繰り返した結果としてなされたものであり、その目的は、高い強度と優れた成形性をそなえ、特に、自動車部品や電気機器部品として好適に使用でき、再結晶焼鈍も高温域のより広い範囲で行うことを可能する強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の請求項1(第1発明)による強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板は、Mg3.0 〜8.0wt %、Cu0.2 〜0.7 wt%を含有し、残部アルミニウムと不可避不純物からなり、最終の再結晶粒度が5μm以下で、且つ加工硬化指数(n値)が0.25以上であることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2(第2発明)による強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材は、請求項1のアルミニウム基合金板において、さらにFe0.1 〜2.0wt %、Mn0.05〜0.8 wt%、Cr0.05〜 0.2wt%、Zr0.05〜0.2wt %のうち1種または2種以上を含み、残部アルミニウムと不可避不純物からなることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項3(第3発明)による強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板の製造方法は、請求項1または請求項2記載のアルミニウム基合金の鋳塊を、均質化処理、熱間圧延、溶体化処理、焼入れ、時効処理、冷間圧延、焼鈍するアルミニウム基合金板の製造工程において、450℃〜550℃の温度範囲に加熱する溶体化処理、150℃〜200℃の温度範囲で1〜24時間加熱する時効処理、圧延率90%以上の冷間圧延、および20℃/h 以上の昇温速度で300℃をこえ500℃以下の温度範囲まで加熱し、その温度域に10秒〜3時間保持する焼鈍の各工程を実施することを包含することを特徴とする。
【0009】
本発明においては、Al−Mg系合金に0.2 〜0.7 %のCuを添加することを基本にして、冷間加工前に溶体化・時効処理を行うことによって、最終焼鈍後の結晶粒を微細化できることを見出したことに基づくものである。冷間加工前に溶体化・時効処理を行うと、時効硬化が生じ、同じ圧延率でも効率良くひずみエネルギーを蓄積することができると考えられる。また、本発明は、最終焼鈍前の最終圧延率を低下させる効果があり、材料の板厚を厚くすることに有効である。
【0010】
本発明の合金板において、溶体化・時効処理を行わないで冷間圧延すると、約90%以上の大圧下を加えても、結晶粒が5μm以下に微細化する効果は見られなかった。これは、Cuを添加した本発明の合金において、溶体化・時効処理を行わない工程では、再結晶時の核発生が抑制されるためであると推察される。
【0011】
前記特願平10−274477号において提案してしているAl−Mg系合金の製造方法においては、最終焼鈍温度を250〜350℃に規定しており、350℃より高温では粒成長により微細粒が得られないとしているが、溶体化・時効処理を用いて製造した本発明の合金板では、溶体化・時効処理で析出するAl−Cu系析出物が再結晶時の核発生を抑制せずに、結晶粒の成長を抑制する先願とは反対の効果があるため、最終焼鈍温度を300℃をこえ500℃以下とした場合において、再結晶粒度の微細化の効果が生じることを知見し、高温のより広い温度範囲で焼鈍処理を行うことを可能としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における合金組成、再結晶粒度、加工硬化指数を規定した理由について説明する。
Mgは、固溶硬化によって強度を増大させるとともに、冷間圧延時の回復を抑制し、最終の再結晶粒度を微細にするために欠かせない元素である。その添加量が3.0wt %未満では固溶硬化が充分でなく、冷延時の回復抑制効果が不足するため、再結晶粒度の微細化が困難であり最終製品の強度が不足する。一方添加量が8.0wt %をこえる場合は鋳造、熱間圧延が困難となり、冷間圧延でのエッジクラックも増大するため、工業的な製造に適さない。したがって、Mgの好ましい添加量は3.0wt %以上8.0wt %以下と規定する。
【0013】
Cuは、固溶硬化、時効硬化によって強度を増大させる効果があるとともに、加工硬化性を向上させ、最終の再結晶粒微細化に有効な元素である。その添加量が0.2wt %未満では固溶硬化、時効効果が充分でなく、再結晶粒微細化に有効に機能しない。一方添加量が0.7wt %こえる場合は、鋳造、熱間圧延等で割れが生じ易く、工業的な製造に適さない。したがって、Cuの好ましい添加量は0.2wt %以上0.7wt %以下と規定する。
【0014】
Fe、Mn、Cr、Zrはいずれも再結晶粒微細化に有効な元素であり、1種または2種以上を選択的に添加する。Feは、比較的粗大な金属間化合物を形成し、焼鈍時に再結晶の核サイトとして働くため、再結晶粒の微細化に効果があるが、その添加量が0.1wt %未満では充分な再結晶微細化が達成できず、2.0wt %をこえると、破断の起点となるため成形性が低下する。したがって、Feの好ましい添加量は0.1wt%以上、2.0wt%以下と規定する。
【0015】
Mnは、微細なAl−Mn系析出物を形成することにより、焼鈍時の再結晶粒の成長を抑制する効果があり、結果的に再結晶粒微細化に寄与する。その添加量が0.05wt%未満の場合は充分な再結晶微細化が達成できず,0.8wt %をこえると、加工硬化性が低下し成形性が低下する。したがって、Mnの添加量は0.05wt%以上、0.8wt %以下と規定する。
【0016】
Crは、微細なAl−Cr系析出物を形成することにより、焼鈍時の再結晶粒の成長を抑制する効果があり、結果的に再結晶粒微細化に寄与する。その添加量が0.05wt%未満の場合は充分な再結晶微細化が達成できない。一方、0.2wt %をこえて添加してもその効果が飽和するだけでなく、加工硬化性が低下し成形性が劣化する。したがって、Crの添加量を0.05wt%以上、0.2wt %以下と規定する。
【0017】
Zrは、微細なAl−Zr系析出物を形成することにより、焼鈍時の再結晶粒の成長を抑制する効果があり、結果的に再結晶粒微細化に寄与する。その添加量が0.05wt%未満の場合は充分な再結晶微細化が達成できない。一方、0.2wt %をこえて添加すると、鋳造時に粗大な晶出物を形成し成形性を低下させる。したがって、Zrの添加量は0.05wt%以上、0.2wt %以下と規定する。なお、本発明のアルミニウム基合金には、この他、通常アルミニウムおよびアルミニウム合金に鋳塊の結晶粒微細化のために添加される、例えば0.1wt %以下のTi、0.05wt%以下のBが含有されていても本発明の特性が害されることはない。
【0018】
最終の結晶粒度を微細化すると調質(加工硬化)による強度増大と異なり、延性を低下させずに強度を増大させることができる。本発明者は、種々の検討を行った結果、従来のAl−Mg系合金の通常の再結晶粒度である20〜50μm程度から5μm以下に微細化することにより、従来得られなかった強度と延性の両立が可能であることを見出した。このような再結晶粒微細化において、高度な剪断ひずみ付加加工によって微細粒が得られる例が報告されているが、O材調質に匹敵する延性は得られていない。これは粒界の転位密度が大きく、加工硬化性が小さいことに起因するものと考えられる。したがって、本発明の目的である強度と成形性を両立させるためには、微細な再結晶粒度と高い加工硬化性の両立が必須であり、本発明者はさらに、加工硬化性の指標である加工硬化指数(n値)が0.25以上(5%、10%の2点から計算)があれば、良好な成形性が確保されることを見出した。したがって、本発明においては、最終の再結晶粒度が5μm以下で且つn値が0.25以上と規定する。このような再結晶粒度とn値は、後述する不連続再結晶プロセスによって得ることができる。
【0019】
ついで本発明の製造方法について説明する。本発明においては、前記の組成を有するアルミニウム基合金を鋳造後、均質化処理、熱間圧延、溶体化処理、焼入れ、時効処理、冷間圧延、焼鈍の各工程を実施する。
鋳造は一般的なDC鋳造を行われるが、双ロールキャスター等の連続鋳造圧延機を使用してもよく、この方式によれがFe系晶出物がより微細に分散されるため、通常のDC鋳造法よりもより微細な結晶粒が得られ易い。
【0020】
均質化処理は、Mgの偏析緩和に加えてMn、Cr、Zrの微細析出を促進させる効果がある。均質化処理は、450〜550℃の温度範囲に加熱し、この温度域に1〜24h保持する条件で行われる。
【0021】
熱間圧延は常法に従って実施すればよいが、熱間圧延の終了温度と圧延終了時の板厚は、最終の板厚を得るための冷間圧延時の加工度に影響を与える。すなわち、同一の最終板厚の場合、熱間圧延終了時の板厚が厚いほど加工度が高く、また終了温度が低いほど熱間圧延時に導入されたひずみ(転位密度)が大きいため、実質的な加工度は高くなる。最終板での微細な再結晶を得るためには、高い転位密度による高密度の再結晶核発生が必要なため、熱間圧延終了時の板厚は大きく、終了温度は低い方が望ましい。また、核発生密度を増大させるには前記のようにFe系晶出物密度の増大も有効である。
【0022】
溶体化処理は、均質化処理や熱間圧延において析出したAl−Cu系化合物等を固溶させる効果がある。溶体化処理温度は450℃〜550℃で、この温度に10秒から3時間保持するのが好ましい。処理温度が450℃未満では溶体化が十分に進行せず、550℃を超えると工業的に非効率的であるとともに、融点近傍になるため取り扱いが危険である。また、保持時間が10秒未満では、溶体化が十分に進行し難く、3時間を超えると工業的に非効率的である。溶体化処理後の冷却は、冷却速度を20℃/min以上として行うのが好ましく、この冷却速度未満では、冷却時に析出が生じてしまい溶体化が十分に行われなくなるおそれがある。溶体化、焼入れには、バッチ型の炉を用いて加熱した後水冷する方法、連続焼鈍炉を使用する方法が適用されるが、連続焼鈍炉を使用するのがより有効である。
【0023】
時効処理は150℃〜200℃の温度範囲で1〜24時間行う。時効処理温度が150℃未満では時効が十分に進行せず、200℃をこえると過時効になり強度向上効果は生じ難くなる。また、時効処理時間についても同様で、1時間未満では時効が十分に進行せず、24時間を超えると過時効になり強度向上効果は生じ難くなる。
【0024】
引き続いて行われる冷間圧延では、90%以上の冷間圧延率が必要である。冷間圧延率が90%未満では導入されるひずみエネルギーが少なく、最終焼鈍後の再結晶粒度を5μm以下にすることができない。90%以上の圧延率で冷間圧延することにより、転位を高密度に導入すること共に局部変形領域を高密度に形成させ、これらを再結晶核発生サイトとして作用させ、最終焼鈍後の再結晶粒度を5μm以下にすることが可能となる。
【0025】
つぎの焼鈍処理は、20℃/h 以上の昇温速度で300℃をこえ500℃以下の温度範囲まで加熱し、その温度範囲で10秒〜3時間保持する条件で行われる。焼鈍時の昇温速度が遅いと、昇温時に回復が生じ、転位密度が低下するため、微細再結晶粒が得られ難くなる。本発明においては、回復を抑制するMgを添加しているため、箱形焼鈍炉のような比較的昇温速度の遅い炉でも20℃/h以上の昇温速度があれば微細粒が得られる。
【0026】
焼鈍温度は300℃をこえ500℃以下の温度に加熱し、10秒から3時間の範囲の時間保持するのが好ましい。より好ましい焼鈍温度は350℃をこえ500℃以下の範囲であり、この範囲であれば成形性をさらに向上させることができる。この範囲内で、微細な再結晶が得られる条件が存在するが、300℃以下の温度、10秒未満の短時間では再結晶が完了せず、500℃をこえる高温では粒成長により微細再結晶が得られない。また3時間をこえる保持は生産性を悪化させるため、工業的な生産においては適さない。以上の製造法によって得られるアルミニウム基合金板材は5μm以下の再結晶粒度でかつ0.25以上のn値を有しており、強度と成形性を両立させることができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例について比較例と対比して説明する。本実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】
実施例1
表1に示す組成を有するアルミニウム基合金を溶解後、DC鋳造により造塊し、厚さ100mmの鋳塊とし、得られた鋳塊について、500℃の温度で、10時間の均質化処理を行った。ついで、所定の厚さまで熱間圧延を行った後、表2に示す条件で溶体化処理、時効処理、冷間圧延、最終焼鈍処理を行った。なお、最終板厚は0.5mmとした。
【0029】
上記により得られたアルミニウム基合金板を試験材として、再結晶粒度、機械的特性、成形性を評価した。結果を表3に示す。なお、再結晶粒度の測定は、合金板の表面をバフ研磨後、陽極酸化して偏光顕微鏡で観察し、400倍の写真から切断法により求めた。具体的には、直線で切断された結晶粒の数が100個以上となるように直線を引き、この直線の長さを切断された結晶粒の数で除して再結晶粒度とした。ここでは、再結晶粒度は再結晶粒径を表す。
【0030】
機械的性質は、JIS−5号試験片を圧延方向と平行に切り出し、インストロン型引張試験機により測定した。また、成形性は直径40mm、肩R4.5mmの円筒パンチと直径41mm、R4.5mmのダイスを用い、直径が84mmのブランクを絞り成形し、その際の破断高さで評価した。この際のしわ押え力は9.8KN、パンチ速度は2mm/secとし、潤滑剤として2cSt低粘度防錆油を使用した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
表3に示すように、本発明に従う試験材No.1〜9はいずれも、引張強さが320MPa以上、耐力が170MPa以上の高い強度と、絞り高さ9.0mm以上の良好な成形性をそなえている。これに対して、Mg量、Cu量が本発明の範囲を外れ、溶体化・時効を行わない試験材No.10〜11は強度が劣り、合金組成は本発明の範囲内であるが、溶体化・時効を行わない試験材No.12は成形性がわるい。また、最終焼鈍処理を行わない試験材No.13および冷間圧延率の低い試験材No.14はいずれも成形性において劣っている。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、微細な再結晶粒の形成により高い強度を有するとともに、優れた成形性をそなえ、薄肉・軽量化を求められている自動車部品や電気機器部品等の用途に最適なアルミニウム基合金板が得られる。
Claims (3)
- Mg3.0 〜8.0wt %、Cu0.2 〜0.7 wt%を含有し、残部アルミニウムと不可避不純物からなり、最終の再結晶粒度が5μm以下で、且つ加工硬化指数(n値)が0.25以上であることを特徴とする強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材。
- 前記アルミニウム基合金板が、さらにFe0.1 〜2.0wt %、Mn0.05〜0.8 wt%、Cr0.05〜 0.2wt%、Zr0.05〜0.2wt %のうち1種または2種以上を含み、残部アルミニウムと不可避不純物からなることを特徴とする請求項1記載の強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材。
- 請求項1または請求項2記載のアルミニウム基合金の鋳塊を、均質化処理、熱間圧延、溶体化処理、焼入れ、時効処理、冷間圧延、焼鈍するアルミニウム基合金板の製造工程において、450℃〜550℃の温度範囲に加熱する溶体化処理、150℃〜200℃の温度範囲で1〜24時間加熱する時効処理、圧延率90%以上の冷間圧延、および20℃/h 以上の昇温速度で300℃をこえ500℃以下の温度範囲まで加熱し、その温度域に10秒〜3時間保持する焼鈍の各工程を実施することを包含することを特徴とする強度と成形性に優れたアルミニウム基合金板材の製造方法。
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