JP4189932B1 - 積層板の折り曲げ構造体及びその製造方法 - Google Patents

積層板の折り曲げ構造体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な強度と高剛性を維持しつつ丸みを帯びた折り曲げ部を有する積層板の折り曲げ構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】両面が金属板120,130で、金属板間に熱可塑性樹脂のコア層110を介在させたサンドイッチ構造を有する積層板100の折り曲げ構造体100Aにおいて、積層板の折り曲げ部に対応する折り曲げ領域を局所的に加熱することでこの折り曲げ領域における熱可塑性樹脂の層を溶融させた後に折り曲げ領域に沿って積層板を折り曲げて形成されるように積層板の折り曲げ構造体を製造する。
【選択図】図6

Description

本発明は、両面が金属板で、この金属板間に熱可塑性樹脂の層を介在させたサンドイッチ構造を有する積層板の折り曲げ構造体及びその製造方法に関する。
近年、両面が例えばアルミニウム等の金属でできた金属板間に例えばポリエチレンなどの熱可塑性樹脂の層を介在させたサンドイッチ構造を有する積層板が建材や車両のパネル、ディスプレイや看板等に用いられるパネル、アタッシュケースなどの鞄の本体部分、その他様々な分野で軽量かつ高鋼性の構造体として用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−67148号公報(3−4頁、図3)
このような積層板を所定の部分で折り曲げて特定の形状を有した積層板の折り曲げ構造体にするために、折り曲げ部に対応する一方の金属板の折り曲げ領域を一部例えばV字溝状に切除した後、この折り曲げ領域に沿って機械的に折り曲げるような方法が一般に行われている。このような方法によると、折り曲げ部における所定の厚みを有する金属板が片側面だけに形成されるようになり、折り曲げ部の強度が低下し、積層板の折り曲げ構造体自体の強度もこれに応じて低下してしまう。
また、折り曲げ部がどうしても角張り、全体的に角張った折り曲げ構造体となってしまう。その結果、折り曲げ部に丸みを帯びた全体的にソフトな美感や印象を与えるデザイン性に優れた折り曲げ構造体とすることができない。
また、折り曲げ部の金属板を一部切除するに際して、金属の切粉が飛び散り、折り曲げ工程の作業環境の劣化を招いている。
本発明の目的は、十分な強度と高剛性を維持しつつ丸みを帯びた折り曲げ部を有する積層板の折り曲げ構造体及びその製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項に記載の積層板の折り曲げ構造体の製造方法は、
両面が金属板で、該金属板間に熱可塑性樹脂の層を介在させたサンドイッチ構造を有する積層板を用意する第1の工程と、
前記第1の工程に続いて前記積層板の折り曲げ部に対応する折り曲げ領域を局所的に加熱することで該折り曲げ領域における熱可塑性樹脂の層を溶融する第2の工程と、
前記第2の工程に続いて前記折り曲げ領域に沿って前記積層板を折り曲げて前記積層板の折り曲げ構造体を形成する第3の工程と、を有する積層板の折り曲げ構造体の製造方法において、
前記第2の工程において近赤外線を周囲に照射する棒状の発熱体と、前記棒状の発熱体の周囲を覆う筒状の石英管と、前記石英管の周囲を所定間隔隔てた状態で覆い、周方向一部において長手方向全体に亘って所定幅のスリットを有するヒーターフードを備えた加熱手段を用い、前記発熱体によって照射された近赤外線が前記石英管及び前記ヒーターフードのスリットを介して前記積層板の一方の金属板の折り曲げ領域に局所的に照射して当該折り曲げ領域を局所的に加熱することを特徴としている。
このような製造方法によって製造された積層板の折り曲げ構造体は、従来のように折り曲げ部に対応する一方の金属板の折り曲げ領域を例えばV字溝状に一部切除して折り曲げるような構造となっていないので、積層板両面の金属板の厚さを折り曲げ部においてもそのまま保った積層板の折り曲げ構造体とすることができる。その結果、従来に比べて強度的に優れた積層板の折り曲げ構造体とすることができる。
また、従来のように折り曲げ部に対応する一方の金属板の折り曲げ領域を一部切除して折り曲げると、この部分が外観上角張ってソフトな美感や角張った印象を与えることができないが、本発明に係る積層板の折り曲げ構造体の製造方法を実施することで、折り曲げ部を極端に角張らせずにある程度の丸みをもたせて折り曲げることができるようになり、外観上ソフトな美感や印象を与える折り曲げ構造体とすることが可能となる。
また、従来のように金属板の一方の面を一部切除しなくて済むので、この切除工程において金属の切粉が空気中に舞い散ることなく、作業環境の劣化を防ぐことができる。
また、本発明の請求項2に記載の積層板の折り曲げ構造体の製造方法は、請求項1に記載の積層板の折り曲げ構造体の製造方法において、
前記加熱手段のヒーターフードのスリットと前記積層板の折り曲げ領域との距離を変えることにより当該積層板の局所的に加熱される加熱領域の幅をポンチの曲率に合わせて変えて折り曲げることで積層板の折り曲げ構造体を製造することを特徴としている。
積層板の折り曲げ構造体の折り曲げ部をより緩やかな曲面形状とするには、ヒーターフードのスリットと積層板の局所的に加熱される折り曲げ領域との距離を離してこの局所的に加熱される折り曲げ領域の幅を広げる。そして、この幅の広がった折り曲げ領域全体を折り曲げることで、緩やかな曲面形状を有する折り曲げ構造体とすることができる。
一方、折り曲げ部をよりアールの小さい(曲率の大きい)曲面形状とするには、ヒーターフードのスリットと積層板の折り曲げ領域との距離を近づけてこの局所的に加熱される折り曲げ領域の幅を狭める。そして、この狭まった折り曲げ領域全体を折り曲げることで曲率の大きい曲面形状を有する折り曲げ構造体とすることができる。
本発明によると、十分な強度と高剛性を維持しつつ丸みを帯びた折り曲げ部を有する積層板の折り曲げ構造体及びその製造方法を提供できる。
以下、本発明の一実施形態に係る積層板の折り曲げ構造体及びその製造方法について図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態に係る積層板の折り曲げ構造体の製造方法は、特許文献1に記載されたような積層板を本発明の特有の折り曲げ加工機を用いて製造することができる。図1(a)に示すこの積層板100は、同文献に記載されたように例えばポリエチレンからなる熱可塑性樹脂をコア層110としてこの両側に例えばアルミニウムなどを金属板120,130を貼り合わせて構成されている。なお、金属板120,130は例えば0.1mm〜0.2mm程度の厚さを有したアルミニウム板である。そして、この金属板120,130に例えば厚さ約2mm〜5mmの低発泡性のポリエチレンからなる熱可塑性樹脂がコア層110として挟まれている。このような積層板100を図2に示す加熱装置10で折り曲げ構造体の折り曲げ部分に対応する折り曲げ領域を局所的に加熱するようになっている。
加熱装置10は、近赤外線を周囲に照射する棒状の発熱体11を備えており、図2及び図3に示すように棒状の発熱体11の周囲を覆う筒状の石英管12と、石英管12の周囲を所定間隔隔てた状態で覆い、周方向一部において長手方向全体に亘って例えば5mm程度の幅のスリット13aを有するヒーターフード13を備えている。そして、発熱体11によって照射された近赤外線が石英管12及びヒーターフード13のスリット13a(図6参照)を介して積層板100の一方の金属板120の折り曲げ領域に局所的に照射されるようになっている。
近赤外線を照射する発熱体11の端部には、電線11aが端部から延在してヒーターホルダ14及び止め輪15を介して外部から発熱体11に加熱用の電力を供給するようになっている。ヒーターホルダ14は発熱体11及び石英管12をヒーターフード13の内部でヒーターフード13と同芯になるように保持する役目を果たし、ヒーターフード13の両方向に備わった切欠き13bにヒーターホルダ14の周囲に形成された突起爪14aを係合させた後に止め輪をヒーターフード13に嵌め込んで図示しないネジ等の適当な締結具で固定するようになっている。
加熱装置10には、ヒーターフード13の所定位置に所定間隔隔ててブラケット16が取付けられ、ブラケット16を介して断面矩形状の金属の棒体からなるヒーター支持部材17に加熱装置10が取付けられている。ヒーター支持部材17の上面には、加熱装置昇降シリンダ18のガイドロッド19との接続部17aが形成され、この接続部17aのネジ穴にガイドロッド19がそれぞれ螺合するようになっている。
続いて、加熱装置10を備えた積層板の折り曲げ加工機1について説明する。図3は、折り曲げ加工機1を示す側面図であり、図4は、折り曲げ加工機1を示す正面図であり、図5は、折り曲げ加工機1を示す斜視図である。折り曲げ加工機1は、例えばL字型の鋼材を組合せて箱状をなすように形成されたフレーム50と、フレーム50の上部に支持されたポンチ加圧シリンダ61と、ポンチ加工シリンダ61に隣接して支持された上述の加熱装置10と、積層板100を載置するワーク受け台70と、積層板100の端部を位置決めするワーク位置決めストッパ80と、ポンチ加圧シリンダ61の下端部に備わったポンチ62と協働して積層板100を折り曲げる折り曲げ用のダイ63を備えている。
そして、加熱装置10は、上述したように積層板100の折り曲げ領域を局所的に加熱する役割を果している。また、ポンチ加圧シリンダ61は、加熱装置10で局所的に加熱された折り曲げ領域における熱可塑性樹脂の部分が可塑化した状態でこの一方の金属板120の折り曲げ領域にポンチ加圧シリンダ61を介してポンチ62を押し付けることにより、ポンチ62とダイ63が協働して形成する折り曲げ形状に沿って積層板100を折り曲げる役目を果している。
なお、ポンチ62の先端部及びダイ63の凹み底部は、金属板120,130の折り曲げ部に丸みをもたせると共にこの折り曲げ部に過度な応力を発生させないために、3mm〜5mmなどの適当な丸み(R)をもって形成されている。これによって、積層板100の折り曲げ時に積層板自体に過度の応力集中が発生して折り曲げ部の強度が低下するのを防止している。なお、ポンチ加圧シリンダ61、加熱装置昇降シリンダ18は、空気式のエアシリンダを用いても良く、又は油圧式のシリンダ、電気駆動式のシリンダを用いても良い。
ワーク位置決めストッパ80は、ACサーボモータ81及びボールネジ82によって、ワーク受け台70に載った積層板100の押し出し方向を調整するようになっている。そして、ACサーボモータ81を駆動させてボールネジ82を介してワーク位置決めストッパ80を適所に位置させることによって、ワーク位置決めストッパ80と反対側からワーク受け台上に載せられて折り曲げ加工機内に送り入れられた積層板100の端部を当接させ、折り曲げられるべき折り曲げ領域を加熱装置10の真下に位置決めさせると共に、積層板100の加熱工程終了後にこの局所的に加熱された折り曲げ領域をポンチ加圧シリンダ61の真下に位置決めさせる役目を果している。
続いて、このような構造を有する本実施形態に係る積層板の折り曲げ加工機1を用いた積層板の折り曲げ構造体の製造方法について説明する。図6は、この製造方法を積層板の加熱工程、加圧工程、及び折り曲げ工程の順に分かり易く示した工程図である。
最初に厚さ約2mm〜5mmをなす低発泡性のポリエチレンなどの熱可塑性樹脂でできたコア層110とコア層110の両面に厚さ0.1mm〜0.2mmのアルミニウムからなる金属板120,130を挟んだ積層板100を用意する。この積層板100を折り曲げ加工機1のワーク受け台70(図6では図示せず)に載せると共に、ACサーボモータ81を駆動してワーク位置決めストッパ80の位置調整を行い、積層板100の折り曲げるべき位置に対応する折り曲げ領域が加熱装置10の真下に位置するようにワーク位置決めストッパ80を調整する。
次いで、上述したような構成に基づく加熱装置10の近赤外線ヒーターからなる発熱体11を例えば出力3kW程度で駆動し、積層板100の折り曲げ領域(折り曲げ部に対応する折り曲げ線及びこれに沿った近傍領域)を局所的に加熱する。なお、図6(a)はこの加熱工程を分かり易く示した説明図である。
次いで、加熱工程によって局所的に加熱した積層板100の折り曲げ領域における熱可塑性樹脂層が可塑化した状態のままACサーボモータ81を素早く駆動してワーク位置決めストッパ80を移動することで、この局所的に加熱された折り曲げ領域がポンチ加圧シリンダ61のポンチ62の下方に位置決めされるように積層板100を移動させる。
次いで、局所的に加熱された折り曲げ領域をめがけてポンチ加圧シリンダ61を介してポンチ62を下降させ、この折り曲げ領域をダイ63の凹み部に押し込む。これによって、低発泡性の熱可塑性樹脂の可塑化した部分に含まれる微小な空気の発泡体が潰されてこの熱可塑性樹脂の領域だけ低密度状態から高密度状態に密度変化して圧縮されると共に、この圧縮に応じて両側の金属板120,130の板厚を変化させることなく一方の面の金属板120を凹ませることができる。なお、図6(b)はこの工程を分かり易く示した説明図である。
次いで、図3乃至図5では特に図示しなかった力付与手段を備えた折り曲げ装置で積層板100の積層板100の一部を局所的に加熱した折り曲げ領域の廻りに曲げモーメントが作用するように折り曲げる。これによって、図1(b)に示したような積層板100の折り曲げ構造体100Aを製造することができる。
なお、積層板100の折り曲げ構造体100Aの折り曲げ具合(折り曲げ部の曲率)は、以下のようにして適宜変更すれば良い。具体的には、折り曲げ部をより緩やかな曲面形状とするには、ヒーターフードのスリットと積層板100の局所的に加熱される折り曲げ領域との距離を離してこの局所的に加熱される折り曲げ領域の幅を広げ、この幅の広がった折り曲げ領域全体を凹ませる曲率の小さいポンチとダイで積層板100の一方の面をなす金属板120を凹ませ、その後に折り曲げ部を折り曲げることで、緩やかな曲面形状を有する折り曲げ構造体とすることができる。
一方、折り曲げ部をよりアールの小さい(曲率の大きい)曲面形状とするには、ヒーターフード13のスリット13aと積層板100の折り曲げ領域との距離を近づけてこの局所的に加熱される折り曲げ領域の幅を狭め、この狭まった折り曲げ領域全体を凹ませる曲率の大きいポンチとダイで積層板100の一方の面をなす金属板120を凹ませ、その後にこの折り曲げ部を折り曲げることで曲率の大きい曲面形状を有する折り曲げ構造体とすることができる。
図7は、上述の実施形態の変形例に係る積層板の折り曲げ構造体の製造方法を加熱工程、加圧工程、折り曲げ部押さえ工程、及び折り曲げ工程の順に分かり易く示した工程図である。なお、上述の実施形態と同等の構成については対応する符号を付して詳細な説明を省略する。この変形例においては、図7(a)に示すように加熱装置に隣接して加熱装置から近赤外線が照射される積層板の赤外線照射領域を制限するヒーティングマスク27を備えている。ヒーティングマスク27は、折り曲げ加工機の上部から垂下した支持シャフト28の下端に端面視で一方の側(赤外線照射側)が下方に折れ曲がった断熱性の細長い板材でできている。このようなヒーティングマスク27を用いて、積層板100の加熱領域を制限しながら加熱装置10から近赤外線を積層板100の表面に照射する(図7(a)参照)。これによって、積層板100の加熱領域が不必要に広がるのを防止することができ、折り曲げ領域の局所的な加熱を可能とする。
次いで、上述した実施形態と同様にポンチ加圧シリンダを介してポンチ62を下方に下降させてこの局所的に加熱された折り曲げ領域に押し付ける。ポンチ62の押し付け力によって、図7(b)に示すように、積層板100の低発泡性の熱可塑性樹脂層からなるコア層110の加熱され局所的に可塑化した部分を高密度化して体積収縮させると共に、積層板100の一方の金属板120の局所的に加熱された折り曲げ領域(折り曲げ線とこれに沿った近傍領域)に凹み部121を形成することができる。
次いで、ワーク押さえ台29で積層板100の折り曲げ部分以外の部分を押え付ける。このワーク押さえ台29の端部は積層板100の上述の工程で形成された凹み部121の折り曲げ側と反対側の上縁部121aを折り曲げ線に沿って押さえるようにする(図7(c)参照)。
次いで、この凹み部121を支点として積層板100の折り曲げ領域廻りに回転モーメントを作用させるように折り曲げ力を積層板100の一部に加えることで、図7(d)〜(e)に示すように積層板100を所定形状に折り曲げ、図1(b)に示すような積層板100の折り曲げ構造体100Aとすることができる。
また、本発明に係る積層板100の折り曲げ構造体の更に別の形態として、図8(a)に示すように積層板100の端部及びその近傍を加熱装置10で局所的に加熱し、この端部の低発泡性の熱可塑性樹脂からなるコア層110を可塑化させた状態で図8(b)に示すようにプレス部材37によりこの端部及びその近傍領域をプレスし、熱可塑性樹脂をこの端部及びその近傍領域から押し出して2枚の金属板120,130同士が重なり合った状態にする。そして、この状態の端部及びその近傍領域を折り曲げ装置によって図8(c)のように折り曲げても良い。このような端部形状を有する積層板の折り曲げ構造体100Bも本発明における積層板の折り曲げ構造体の一形態に含めることができる。
なお、上述した図8に示す変形例に係る積層板の折り曲げ構造体100Bのように、2枚の金属板120,130の間に熱可塑性樹脂が無くなる程度までプレス部材37でこの部分をプレスするのではなく、熱可塑性樹脂からなるコア層110が2枚の金属板間に或る程度残るまでプレスし、このプレスした状態の積層板100の端部を図8(c)のように折り曲げ、折り曲げ部に熱可塑性樹脂からなるコア層110が若干残った状態の積層板の折り曲げ構造体としても良い。
また、本発明に係る積層板100の折り曲げ構造体の更に別の形態として、図9(a)に示す積層板100を上述の実施形態のように完全に折り曲げることなく、図9(b)に示すようなビード部100cを形成するように局所的に折り曲げても良い。本発明に係る積層板の折り曲げ構造体の一形態としてのこのようなビード部100cの形成された積層板の折り曲げ構造体100Cによると、元々高剛性である積層板の剛性を必要に応じて更に高めることができる。
なお、上述の積層板の折り曲げ加工機の変形例として、ポンチとダイの部分の構成を上述の実施形態のように積層板100を完全に折り曲げる形状として構成する代りに緩やかに湾曲させる程度の形状として構成し、加熱装置で加熱されかつポンチとダイで緩やかに湾曲された積層板100を連続的に送り出す送り装置を備え、更に送り出された積層板の湾曲部分を全体的に利用して積層板をパイプ形状になるように導くガイド装置を設けても良い。このような構成の折り曲げ加工機によっても、パイプ状に折り曲げられた積層板の両端部をリベット止め等で適所に固定することによって、本発明における積層板の折り曲げ構造体の一形態をなすパイプ状の積層板の折り曲げ構造体を製造することができる。係る本発明の一形態としてのパイプ状をなした積層板の折り曲げ構造体は、例えば、高速道路のETCの遮断機用バーなどに好適に利用可能である。
なお、上述の実施形態においては、積層板の材質をポリエチレンでできた低発泡の熱可塑性樹脂からなるコア層とこの両面を覆うアルミニウムでできた金属板として紹介したが、コア層は低発泡性の熱可塑性樹脂であれば例えば、PP(ポリプロピレン)やビーズ発泡材であっても良い。また、金属板としてアルミニウムの代わりにステンレス板を用いても良い。
続いて、上述した本実施形態で紹介した加熱装置40の参考例について説明する。この加熱装置40は、ガスバーナー式の加熱装置であり、図10及び図11に示すように例えば複数のバーナーノズル42が25mm程度の適当なピッチ(図10中ピッチX参照)で上向きに形成された直線状のガスバーナー41を水平に配置し、このガスバーナー41を例えば10mm程度のストローク(図10中ストロークY参照)でその長手方向であって積層板100の折り曲げ領域に沿って往復運動できるような図示しない駆動装置を備えている。そして、この加熱装置40を、積層板100を載せるワーク受け台70の一部に形成された隙間71の下側に配置し、積層板100をワーク受け台70に載せて上述したワーク位置決めストッパ80を介して積層板100の折り曲げ部に対応する折り曲げ領域をこの加熱装置40のバーナーノズル42の上方に位置決めする。
そして、この位置決めが終わった後にガスバーナー41にガスを供給し、全てのバーナーノズル42を点火して火炎で積層板100の下側金属板120の折り曲げ領域(折り曲げ部に対応する折り曲げ線及びそれに沿った近傍領域)を局所的に加熱する。この加熱中にガスバーナーを上述したストロークで往復させることで、積層板100の下面における折り曲げ領域を局所的にムラ無く加熱することができる。そして、この加熱工程の直後に積層板100をワーク位置決めストッパ80で規制しながら水平移動させてこの参考例では特に図示しない積層板100の下側から上昇するポンチとこのポンチに対応するように積層板100の上側に配置されたダイで積層板100の局所的に加熱された折り曲げ領域を挟み込む。これによって、積層板100の折り曲げ領域における熱可塑化した低発泡の樹脂が高密度化して体積減少し、ポンチとダイに対応した凹み部131が積層板の折り曲げ領域に形成される。そして、積層板100の折り曲げるべき部分に下向きの折り曲げ力を上方から作用させて折り曲げ領域に沿って積層板を折り曲げる。このようにしても、折り曲げ領域の熱可塑性樹脂をバーナー式の加熱装置で局所的に可塑化させることができ、本発明における積層板の折り曲げ構造体100Aを製造することができる。
以上説明したように、本発明に係る積層板の折り曲げ構造体の製造方法を実施することで、従来のように一方の金属板の折り曲げ部に対応する折り曲げ領域を例えばV字溝状に一部切除して折り曲げるような構造となっていないので、積層板両面の金属板の厚さを折り曲げ部においてもそのまま保った積層板の折り曲げ構造体とすることができる。その結果、従来に比べて、強度的に優れた積層板の折り曲げ構造体とすることができる。
また、従来のように、折り曲げ部に対応する一方の金属板の折り曲げ領域を一部切除して折り曲げると、この部分が角張って外観上ソフトな美感や印象を与えることができないが、本発明に係る積層板の折り曲げ構造体の製造方法を実施することで、積層板の折り曲げ部を極端に角張らせずにある程度の丸みをもたせて折り曲げることができるようになり、外観上ソフトな美感や印象を与える折り曲げ構造体とすることが可能となる。
また、本発明に係る積層板の折り曲げ構造体の製造方法を実施することで、従来のように金属板の一方の面を切除しなくて済むので、この切除工程における金属の切粉が空気中に舞い散ることなく、作業環境の劣化を防ぐことができる。
そして、本発明によって製造された積層板の折り曲げ構造体は、建材や車両のパネル、ディスプレイや看板等に用いられるパネル、アタッシュケースなどの鞄の本体部分、高速道路のETCの遮断機等、その他様々な分野で軽量かつ高剛性の構造体として好適に使用できる。
本発明の一実施形態に係る積層板の折り曲げ構造体の折り曲げ前の状態を示す斜視図(図1(a))及び折り曲げ後の状態を示す斜視図(図1(b))である。 本発明の一実施形態に係る積層板の折り曲げ構造体を製造するのに用いる加熱装置である。 本発明の一実施形態に係る積層板の折り曲げ構造体を製造する折り曲げ加工機を示す側面図である。 図3に示した折り曲げ加工機を示す正面図である。 図3に示した折り曲げ加工機を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る積層板の折り曲げ構造体の製造工程を示す工程図である。 図6に示した製造工程の変形例を示す工程図である。 図6及び図7に示した製造工程とは異なる変形例を示す工程図である。 図1(b)に示した積層板の折り曲げ構造体とは別の形態を示す斜視図である。 図2に示した加熱装置の参考例を示す側面図である。 図10に示した加熱装置の参考例を示す断面図である。
符号の説明
1 折り曲げ加工機
10 加熱装置
11 発熱体
11a 電線
12 石英管
13 ヒーターフード
13a スリット
13b 切欠き
14 ヒーターホルダ
14a 突起爪
15 止め輪
16 ブラケット
17 ヒーター支持部材
17a 接続部
18 加熱装置昇降シリンダ
19 ガイドロッド
27 ヒーティングマスク
28 支持シャフト
29 ワーク押さえ台
37 プレス部材
40 加熱装置
41 ガスバーナー
42 バーナーノズル
50 フレーム
61 ポンチ加圧シリンダ
62 ポンチ
63 ダイ
70 ワーク受け台
71 隙間
80 ワーク位置決めストッパ
81 ACサーボモータ
82 ボールネジ
100 積層板
100A,100B,100C 折り曲げ構造体
100c ビード部
110 コア層
120,130 金属板
121 凹み部
121a 上縁部
131 凹み部

Claims (2)

  1. 両面が金属板で、該金属板間に熱可塑性樹脂の層を介在させたサンドイッチ構造を有する積層板を用意する第1の工程と、
    前記第1の工程に続いて前記積層板の折り曲げ部に対応する折り曲げ領域を局所的に加熱することで該折り曲げ領域における熱可塑性樹脂の層を溶融する第2の工程と、
    前記第2の工程に続いて前記折り曲げ領域に沿って前記積層板を折り曲げて前記積層板の折り曲げ構造体を形成する第3の工程と、を有する積層板の折り曲げ構造体の製造方法において、
    前記第2の工程において近赤外線を周囲に照射する棒状の発熱体と、前記棒状の発熱体の周囲を覆う筒状の石英管と、前記石英管の周囲を所定間隔隔てた状態で覆い、周方向一部において長手方向全体に亘って所定幅のスリットを有するヒーターフードを備えた加熱手段を用い、前記発熱体によって照射された近赤外線が前記石英管及び前記ヒーターフードのスリットを介して前記積層板の一方の金属板の折り曲げ領域に局所的に照射して当該折り曲げ領域を局所的に加熱することを特徴とする積層板の折り曲げ構造体の製造方法。
  2. 前記加熱手段のヒーターフードのスリットと前記積層板の折り曲げ領域との距離を変えることにより当該積層板の局所的に加熱される加熱領域の幅をポンチの曲率に合わせて変えて折り曲げることで積層板の折り曲げ構造体を製造することを特徴とする請求項1に記載の積層板の折り曲げ構造体の製造方法。
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