JP4189863B2 - 表面処理方法及びそれに用いるシリコン処理液 - Google Patents

表面処理方法及びそれに用いるシリコン処理液 Download PDF

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Description

本発明は表面処理方法及びそれに用いるシリコン処理液に関し、プリント配線基板、食品包装用フィルム、有機ELディスプレイ用保護フィルム、コンデンサー用フィルム等のための表面処理に用いて好適である。
従来より、セラミックスやポリマー等の表面を改質し、その表面にいろいろな機能を付与することが行われている。
例えば、セラミックス等の表面を改質するための表面処理方法とし、シランカップリング剤が広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
特開平08−127671号公報(従来の技術)
このシランカップリング剤は、セラミックスの表面に存在する水酸基と反応して共有結合を形成することができる。このため、例えばフッ素系の疎水基を有するシランカップリング剤をセラミックス表面の水酸基に結合させれば、セラミックス表面を疎水性に変えることができる。また、アミノ基を含有するシランカップリング剤をセラミックス表面の水酸基に結合させれば、表面電位を変化させることができ、さらには導入されたアミノ基を足がかりとし、さらに他の官能基を導入することもできる。このため、複合材料に使用される無機フィラーの表面を疎水性にして有機ポリマーとのなじみを良くして機械的強度を高めたり、粉体の表面電荷を変えて分散性を良くしたりすること等に用いられている。
また、表面を改質するためのその他の表面処理法として、金属アルコキシドによるゾル−ゲル法もよく知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2000−273647号公報(従来の技術)
ゾル−ゲル法は、チタンやジルコニウム等の金属のアルコキシドを加水分解したゾルを浸漬等の手法により基材にコーティングした後、さらに焼結することによって基材上に金属酸化物の皮膜を形成するものである。この方法によれば、CVDやPVDによって金属酸化皮膜を形成する場合に必要となる真空系の装置が不要となり、製造コストを低廉なものとすることができる。
しかし、上記従来の表面処理では、次のような問題を生じていた。
すなわち、例えばシランカップリング剤による表面処理によって基材の表面のコーティングを行う場合、基材表面にシランカップリング剤と結合可能な水酸基が存在していなければ、基材とコーティング層との間で共有結合が形成されず、コーティング層の密着強度を高めることができない。このため、シリコンウエハー等の特別に均質な材料等には有用であるものの、基材の種類によっては適用が困難な場合もある。
また、ゾル−ゲル法により形成された金属酸化物被膜では、金属酸化物被膜形成時の微粒子間結合力が弱いため、基材と金属酸化物皮膜との密着性に劣り、厚い金属酸化物被膜を一度に形成させるとクラックが発生するという問題点がある。このため、密着性に優れ、クラックがなく、均質で厚い金属酸化物被膜をゾル−ゲル法によって形成させるには、1回の金属酸化物被膜の形成工程で形成される金属酸化物被膜の厚さをできるだけ薄くし、この金属酸化物被膜の形成工程を複数回行わなくてはならなかった。このため、製造に多大の時間を要し、製造コストの高騰化を招来していた。
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、基材の種類によらず基材との密着性に優れ、クラックの少ない皮膜を形成することが可能であり、処理が容易で且つ処理コストが低廉な表面処理方法及びそのための表面処理液を提供することを解決すべき課題としている。
発明者らは、上記課題解決のため、いわゆるシランカップリング剤による基材表面の処理について鋭意研究を行った。そして、官能基としてアミノ基を有するシランカップリング剤によって基材表面を処理する前に、アセトン等のアミノ基と反応してイミン化合物を生成するカルボニル化合物をシランカップリング剤に混合しておけば、上記課題を解決することができることを発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の表面処理方法は、アミノ基を有し加水分解によって縮重合可能な含アミノ有機シリコン化合物と、該アミノ基と反応してイミン化合物を生成するカルボニル化合物との混合物からなるシリコン処理液を調製する混合工程と、該シリコン処理液を基材の表面にコーティングする処理液コーティング工程と、該基材の表面にコーティングされた該シリコン処理液を乾燥させることにより該基材上に皮膜を形成させる皮膜形成工程とを備えることを特徴とする。
本発明の表面処理方法では、まず混合工程として、アミノ基を有し加水分解によって縮重合可能な含アミノ有機シリコン化合物と、アミノ基と反応してイミン化合物を生成するカルボニル化合物とを混合してシリコン処理液とする。この工程において、カルボニル化合物に存在するケトン基やアルデヒド基等のカルボニル基は、含アミノ有機シリコン化合物と反応してイミン化合物となる。また、含アミノ有機シリコン化合物は、カルボニル化合物中や空気中に存在する水によって加水分解を起こし、さらに縮重合反応が生じてポリシロキサン結合を形成してオリゴマーとなってシリコン処理液中に存在していると考えられる。こうして生成されるイミノ基の果たす役割については不明であるが、シリコン処理液中において有機シリコン化合物がオリゴマーとされていることにより、そのオリゴマーが基材の表面に付着しやすくなっているものと考えられる。
ここで使用される含アミノ有機シリコン化合物としては特に限定はないが、アミノ基を含有するシリコントリアルコキシド、シリコンジアルコキシド及びシリコンモノアルコキシド、アミノ基を含有するシリコントリハライド、シリコンジハライド及びシリコンモノハライド等を用いることができる。この中でも、アミノ基を含有するシリコントリアルコキシド及びシリコンジアルコキシドは、適度な加水分解性を有するため、シリコン処理液として利用できる時間も長くなり、シロキサン結合によってポリマーを形成して成膜性に優れているため、好適に使用することができる。このような例として、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。さらに、これらのこれらは単独で用いてもよく、これらの2種以上を併用してもよい。
また、カルボニル化合物としても、アミノ基と反応してイミン化合物を生成する化合物であれば特に限定はないが、アセトン、メチルエチルケトン等を用いることが可能である。発明者らによれば、カルボニル化合物がアセトンであり、含アミノ有機シリコン化合物が3−アミノプロピルトリアルコキシシランであるならば、確実に上記皮膜を形成することができることを確認している。
混合工程によって得られたシリコン処理液は、次の処理液コーティング工程において、基材表面にコーティングされる。シリコン処理液はシロキサン結合の形成によってある程度粘度が増しているため、基材の種類や基材の表面状態に係わらず、容易にコーティングすることができる。コーティングの方法については特に限定はないが、基材をシリコン処理液に浸漬したり、はけ塗りしたり、スピンコート法を適用したりしてコーティングすることができる。また、基材上に水酸基が存在する場合には、含アミノ有機シリコン化合物に残っているアルコキシ基やハロゲン基が加水分解によって脱離し、さらに基材表面の水酸基とシロキサン結合を形成することとなる。
そして最後に、皮膜形成工程において、基材の表面にコーティングされたシリコン処理液を乾燥させることにより、シリコン処理液中のオリゴマー同士がさらに重合した皮膜を形成する。ここで、皮膜形成工程における基材表面にコーティングされたシリコン処理液の乾燥方法については、特に限定はなく、自然乾燥を行ったり、加熱炉中で加熱したりして乾燥させることが可能である。こうして得られた皮膜は基材に対して極めて優れた密着性を示し、均質でクラックの形成も認められない。また、基材の表面の水酸基の密度がそれほど多くない場合であっても適用することが可能であり、例えばPETフィルム上にこうした皮膜を形成することもできる。また、この表面処理方法は、基材を単にシリコン処理液中に浸漬し、乾燥させるだけであり、CVDやPVD等のように、高価な装置は必要とされない。
したがって、本発明の表面処理方法によれば、基材の種類によらず基材との密着性に優れ、クラックの少ない皮膜を形成することが可能であり、処理が容易で且つその処理コストも低廉なものとなる。
また、本発明の表面処理方法によって形成された皮膜の上に、さらにいろいろな機能性膜を形成させることができる。
例えば、皮膜形成工程終了後、さらに、皮膜の表面にアルカリシリケート溶液をコーティングするシリケートコーティング工程と、該皮膜上にコーティングされたアルカリシリケート溶液を乾燥してアルカリ金属ポリシリケート層を形成するアルカリシリケート膜形成工程とを備えることができる。
皮膜形成工程によって形成された皮膜には多数の水酸基が存在している。このため、この皮膜に対し、さらにシリケートコーティング工程及びアルカリシリケート膜形成工程を行うことにより、皮膜に存在する水酸基はアルカリ金属シリケートと脱水縮合反応を生じ、ポリシロキサン結合が形成される(下式参照)。
このため、こうして形成されたアルカリ金属ポリシリケート層は、均質で密着性に優れており、ガスバリア性に極めて優れている。このため、PETフィルムやポリエチレンフィルム等の表面にこうした処理を施すことにより、酸素が極めて透過しにくいポリマーフィルムとすることができ、食品の包装等に使用して好適となる。また、有機ELディスプレイ用保護フィルムやコンデンサー用のフィルムにこの表面処理方法を適用すれば、有機EL素子やコンデンサーの長寿命化を測ることが可能となる。特にアルカリシリケート溶液がケイ酸リチウムの場合には、ガスバリア性に極めて優れたリチウムポリシリケート層が形成されるため、好適である。
また、皮膜形成工程終了後、金属皮膜形成工程として皮膜が形成された基材を無電解めっき液中に浸漬して皮膜上に金属皮膜を形成させることもできる。発明者らの試験結果によれば、皮膜形成工程によって基材上に形成された皮膜は、正のゼータ電位を有しているのに対し、無電解めっき液から析出する金属は負のゼータ電位を有している。このため、皮膜形成工程終了後、基材を無電解めっき液中に浸漬すれば、クーロン力によって金属が強固な力で皮膜に付着し、密着性に優れためっき皮膜が形成される。また、通常の無電解めっきにおいて必要とされる、塩化第1スズ溶液によるセンシタイジング処理や塩化パラジウム溶液によるアクチベーティング処理等の前処理が不要となり、無電解めっきの処理コストを低減することができる。
無電解めっき液の種類としては、例えば無電解銅めっき液、無電解ニッケルめっき液等を用いることができる。この中でも、無電解銅めっき液は電気抵抗の小さい銅を析出させることができるため、プリント回路作成用の銅貼基板を安価に製造することができる。
また、本発明の表面処理方法は、皮膜形成工程終了後、さらに、加水分解によって縮重合可能な重合性有機シリコン化合物の溶液を皮膜の表面にコーティングするモノマーコーティング工程と、該モノマーコーティング工程終了後、該皮膜の表面にコーティングされた該重合性有機シリコン化合物の溶液を乾燥してポリシロキサン膜を形成させるポリシロキサン膜形成工程と、該ポリシロキサン膜形成工程において形成されたポリシロキサン膜の一部分にエネルギー照射を行い、該エネルギー照射された部分の表面に存在する分子鎖を脱離させてパターンニングを行うパターン形成工程とを備えることができる。
上記モノマーコーティング工程及びポリシロキサン膜形成工程を行うことにより、皮膜上にコーティングされた重合性有機シリコン化合物が縮重合してポリシロキサン膜を形成する。この際、皮膜の表面にも多数の水酸基が存在しているため、皮膜に存在する水酸基も重合性有機シリコン化合物と脱水縮合反応を起こし、皮膜とポリシロキサン膜との間にも強固なポリシロキサン結合が形成される。このため、ポリシロキサン膜の皮膜に対する密着性は極めて優れたものとなる。そしてさらに、パターン形成工程においてポリシロキサン膜へエネルギーを照射することにより、ポリシロキサン膜中に存在する分子鎖が脱離し、脱離した部分に水酸基が残ることとなる(下式参照)。
こうして、エネルギー照射を行った部分のみに水酸基を露出させることが可能となるのである。このエネルギー照射において、フォトマスクを使用すれば、水酸基による微細なパターン形成も可能となる。さらには、水酸基の化学的活性や親水性機能を利用し、さらに異なるパターン形成を行うことも可能である。
例えば、こうして得られた水酸基による微細なパターン上に無電解銅めっきを行う銅めっき工程を備えれば、選択的に銅めっきのパターンを析出させることができる。すなわち、フルアディティブのプリント配線基板を活性化処理なしで製造することができるのである。しかも、発明者らの試験結果によれば、こうして無電解銅めっきを行う場合には、パラジウム触媒を含む活性化処理を行わなくてもよい。このため、プリント基板回路の製造工程の簡素化が可能となり、ひいては製造コストの低廉化が可能となる。
また、発明者らが既に出願した領域選択析出法を用い(特願2002−137641)、半導体集積回路やコネクターあるいはDRAMのキャパシタ等における金属の酸化物の微細パターンの製造に用いることもできる。すなわち、パターン形成工程を終了して水酸基のパターンを形成させた表面に溶液や溶液からなる泡を接触させ、水酸基の存在する部分に選択的に金属酸化物を析出させることができる。こうした溶液として、例えば金属のフッ化物や(NH4)2TiF6等の含フッ素金属化合物等が挙げられる。
さらには、タンタルアルコキシドの有機溶媒溶液をパターン形成工程を終了して水酸基のパターンを形成させた表面に接触させれば、電子デバイスとして注目されているタンタルオキサイド皮膜のパターン形成も可能となる。
なお、エネルギー照射の種類としては特に限定はないが、例えば紫外線照射、電子線照射、X線照射、光照射、イオンビーム照射などの方法が挙げられる。この中でも、紫外線照射は装置が簡易であり、分子鎖の脱離も迅速に行われるため好適である。
また、重合性有機シリコン化合物としては、加水分解によって縮重合可能であり、ポリシロキサン膜形成工程の後で行うパターン形成工程において、エネルギー照射によって脱離する分子鎖を有する化合物であればよい。このような化合物としては、一般的にシランカップリング剤といわれているものを採用することができる。例えば、−Si(OCH33、−Si(OCH2CH33、−SiHCl2、−SiH2Cl、−SiCH3Cl2、−Si(CH32Cl等の、Si原子にハロゲンやアルコキシル基が結合した基を有し、さらにアミノプロピル基、チオアセトキシ基、チオシアノ基、アセトキシ基、フェニル基等、エネルギー照射によって脱離し、スルホン酸基や水酸基等の親水性基が発現する疎水性基が結合した化合物等が挙げられる。さらに、重合性有機シリコン化合物として、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン等のようにアミノ基を有することが好ましい。こうであれば、アミノ基は表面電荷を正側にする性質があるため、ポリシロキサン膜形成工程において、表面電荷が正となる。そして、パターン形成工程においてこのアミノ基が脱離して水酸基となった部分は表面電荷が相対的に負側へシフトすることとなる。このため、パターン形成工程で形成されたパターンに対応し、表面電荷もパターンを形成することとなる。そして、この表面電荷の違いを利用し、選択的に微粒子等を付着させることができる。たとえば、こうして表面電荷のパターンが形成された基材に無電解銅めっきや無電解ニッケルめっき等の無電解めっきを施せば、アミノ基部分に選択的に銅の微粒子を吸着させることができ、フルアディティブなプリント配線基板の作成を行うことができる。また、基材がポリイミド等の耐熱ポリマーフィルムであれば、フレキシブル配線基板とすることができる。
以下、本発明を具体化した実施例1〜3を説明する。
(実施例1)
実施例1では基材としてポリエチレンフタレート(以下「PET」と略す)フィルム(Yunitika エンブッレト 厚さ50μm)を用い、このPETフィルムに対して以下の表面処理を施した。
<混合工程>
含アミノ有機シリコン化合物として3−アミノプロピルトリメトキシシラン(以下「APTMS」と略す)を用意し、これをアセトン中に1容量%となるように加えて混合し、3日間静置したものをシリコン処理液とした。
<処理液コーティング工程>
次に、混合工程で得られたシリコン処理液中にPETフィルムを液面と垂直方向から静かに浸漬した後、そのまま静かに引き上げて乾燥させる。この操作を3回繰り返す。
<皮膜形成工程>
さらに、処理液コーティング工程が終了したPETフィルムを乾燥炉に入れ、150°Cで10分間の加熱を行う。こうして実施例1の表面処理PETフィルムを得た。
(評価)
(1)密着性試験
上記工程によって得られた実施例1の表面処理PETフィルムについて、密着性試験を行った。すなわち、PETフィルムの処理面に5mm間隔で碁盤目状にカッターナイフによって切込みを入れ、粘着テープを貼り付けた後、その粘着テープを引き剥がして密着性の評価を行った。その結果、処理面の皮膜は剥がされることなくすべて残り、極めて密着性の良い皮膜が形成されていることがわかった。
(2)原子間力顕微鏡観察
また、基材のPETフィルム及び実施例1の表面処理PETフィルムについて、原子間力顕微鏡を用いて表面状態を観察した。その結果、図1及び図2に示すように、PETフィルムの表面に存在していた凹凸が実施例1の表面面処理によって平滑な表面に変化していることが分かった。このことから、実施例1の表面処理方法によって、PETフィルムの表面に極めて均一に皮膜が形成されることが分かった。
(3)NMR測定及びIR測定
混合工程におけるAPTMSのアセトン中での反応を調べるため、APTMSのd6−アセトン溶液のNMRスペクトルの経時変化を測定した。その結果、図3に示すように、APTMSのアミノ基の水素が消失し、メトキシ基のピークも時間の経過と共に減少していくことが分かった。また、APTMSのd6−アセトン溶液を所定時間毎に採取し、その乾燥物のIRを測定した。その結果、図4に示すように、時間の経過と共に、3150cm-1付近にSiに結合する水酸基の伸縮振動のピークが現れ、また1050cm-1及び1110cm-1付近にSi−O−Siの伸縮振動のピークが現れた。以上のNMR及びIRによる測定結果から、混合工程においてAPTMSのアミノ基にはアセトンが付加し、さらに脱水してイミンとなり、メトキシ基も徐々に加水分解され、さらに縮重合されてオリゴマーになることが分かった。
(実施例2)
実施例2では、実施例1の表面処理PETフィルムに対し、さらに引き続いて以下の工程を行った。
<シリケートコーティング工程>
市販のケイ酸リチウム水溶液(39%)を水で10〜20倍に希釈した溶液とし、この溶液中に実施例1の表面処理PETフィルムを液面に垂直方向から静かに浸漬し、さらにそのまま静かに引き上げる。
<アルカリシリケート膜形成工程>
さらに、アルカリシリケート膜形成工程として、シリケートコーティング工程が終了したPETフィルムを乾燥炉に入れ、120°Cで10分間の加熱を行う。こうして、0.5〜3μmの膜厚のカリウムシリケート層が形成された実施例2の表面処理PETフィルムを得た。
(比較例1)
実施例1において基材として用いたPETフィルムをそのまま比較例1とした。
(評価)
上記実施例1、2の表面処理PETフィルム及び比較例1の未処理フィルムについて、酸素透過性試験を行った。酸素透過性試験にはModern Control社製のOXTRAN2/20を用い、23°C、湿度85%の測定条件下で測定を行った。
その結果、図5に示すように、実施例1の表面処理PETフィルムは比較例1の未処理フィルムと比較して、ガス透過性が約4割減少した。このことから、実施例1においてPETフィルム上に形成された皮膜には、ある程度のガスバリア性を有していることが分かる。さらに、実施例1のフィルムに対しケイ酸リチウムで処理を行った実施例2では、比較例1のフィルムに対してガス透過性が1/100以下となった。このことから、実施例2の表面処理PETフィルムにおいて形成されたリチウムシリケート膜は、極めて優れたガスバリア性を有していることが分かった。
(実施例3)
実施例3では、実施例1の表面処理PETフィルムに対し、さらに引き続いて以下に示す金属皮膜形成工程を行った。
<金属皮膜形成工程>
以下に示す無電解銅めっき液を用意する。
CuCl2・・・・・・0.05mol/L
クエン酸ナトリウム・・・0.1mol/L
ホウ酸・・・・・・・・・0.1mol/L
ジメチルアミンボラン・・0.1mol/L
pH・・・・・・・・・・7.3
この無電解銅めっき液を50°Cに加温し、その中へ上記実施例1の表面処理PETフィルムを90分間浸漬した後、引き上げ、水洗及び乾燥を行い、実施例3の表面処理PETフィルムを得た。
(評価)
上記実施例3の表面処理PETフィルムについて、XRD及びXPSによる分析を行ったところ、金属銅が検出された。このことから、基材をシリコン処理液で処理して皮膜を形成させれば、塩化第1スズ溶液によるセンシタイジング処理や塩化パラジウム溶液によるアクチベーティング処理等の前処理をすることなく、直接無電解めっきを行うことができることが分かった。
(実施例4)
実施例4では、実施例1の表面処理PETフィルムに対し、さらに引き続いて以下の工程を行った。
<モノマーコーティング工程>
窒素雰囲気としたグローブボックス内において、APTMSのトルエン溶液(1容量%)を調整し、次いで実施例1の表面処理PETフィルムを1時間浸漬した後、溶液より取り出した。
<ポリシロキサン膜形成工程>
さらに、乾燥機中、150°Cで5分間の乾燥を行った。
<パターン形成工程>
そして、ポリシロキサン膜形成工程を終えたPETフィルム上に所定パターンのフォトマスクを載せ、紫外線(184.9nm)を1時間照射した。こうして紫外線を照射したPETフィルムと、紫外線を照射する前のPETフィルムの表面のXPS及びゼータ電位の測定を行ったところ、XPSにおいて−NH2の窒素が消失し、−OHの酸素が検出された。また、ゼータ電位の測定結果から、紫外線を照射する前のPETフィルムの表面の等電点が7.7であるのに対し、紫外線を照射したPETフィルムの等電点は3.0となり、ゼータ電位及び等電点が大きくシフトすることが分かった。これらXPS及びゼータ電位の測定結果から、表面にポリシロキサン膜が形成されたPETフィルムへの紫外線照射によってアミノプロピル基が脱離し、水酸基が形成されることが分かった。
<銅めっき工程>
無電解銅めっき液(実施例3と同じ組成)を用意し、上記パターン形成工程を終えたPETフィルムを90分間浸漬した後、引き上げた後水洗及び乾燥を行い、実施例4の表面処理PETフィルムを得た。
(評価)
上記実施例4の表面処理PETフィルムについて、顕微鏡写真撮影を行ったところ、図6に示すように、フォトマスクに整合する回路が形成されていた。また、XPSによる表面分析を行ったところ、パターン形成工程において紫外線を照射しなかった部分から金属銅及び1価の銅及び2価の酸素が検出された。なお、銅めっき工程においてめっき浴中に析出した微粒子のゼータ電位を測定したところ、負であった。このことから、銅めっき工程において銅めっき浴中に析出した銅は、残留アミノ基によってゼータ電位が正となっている紫外線を照射されなかった部分へ選択的に静電引力で吸着し、銅のパターンを形成すると推定された。こうして実施例3の表面処理方法により、PET表面に銅の回路をフルアディティブで形成可能であることが分かった。しかも、この方法によれば、高価なパラジウムを含有する活性化処理剤を使用する必要はない。このため、プリント配線回路を短い工程で安価な薬剤及び簡易な装置で製造することができる。
(実施例5)
実施例5では、基材としてポリイミドフィルム(宇部興産株式会社 Upilex(登録商標) 厚さ50μm)を用い、他の条件は実施例4と同様とした。
(実施例6)
実施例6では、基材としてポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社 Kapton(登録商標) 厚さ50μm)を用い、他の条件は実施例4と同様とした。
(評価)
上記実施例5及び実施例6の表面処理PETフィルムについて、顕微鏡写真撮影及びXPSによる定性分析を行った。その結果、図7及び図8に示すように、フォトマスクに整合するパターンが形成された。また、XPSによる表面分析の結果、実施例3の場合とは逆にパターン形成工程において紫外線を照射した部分から金属銅及び1価の銅及び2価の酸素が検出された。この原因は明らかではないが、ポリイミドフィルム表面上に銅の回路をフルアディティブで形成可能であることが分かった。このことから、ポリイミドフィルムを用いたフレキシブル回路にも応用することが可能であることが分かった。
本発明はセラミックスやポリマー等、基材の種類によらず基材との密着性に優れ、クラックの少ない皮膜を形成することが可能であり、プリント配線基板、食品包装用フィルム、有機ELディスプレイ用保護フィルム、コンデンサー用フィルム等、様々な基材表面の前処理として利用可能である。
原子間力顕微鏡で観察した未処理PETフィルムの表面形状である。 原子間力顕微鏡で観察した実施例1の表面処理PETフィルムの表面形状である。 APTMSのd6−アセトン溶液中での経時変化を示すNMRスペクトルである。 APTMSのアセトン溶液中での経時変化を示すIRスペクトルである。 酸素透過性試験における時間と酸素透過量との関係を示すグラフである。 実施例4の表面処理PETフィルムの顕微鏡写真である。 実施例5の表面処理ポリイミドフィルムの顕微鏡写真である。 実施例6の表面処理ポリイミドフィルムの顕微鏡写真である。

Claims (13)

  1. 下記化学式(1)乃至(3)のいずれかで示される含アミノ有機シリコン化合物と、該含アミノ有機シリコン化合物のアミノ基と反応してイミン化合物を生成するカルボニル化合物との混合物からなるシリコン処理液を調製する混合工程と、
    該シリコン処理液を基材の表面にコーティングする処理液コーティング工程と、
    該基材の表面にコーティングされた該シリコン処理液を乾燥させることにより、該基材上に皮膜を形成させる皮膜形成工程とを備えることを特徴とする表面処理方法。
  2. カルボニル化合物はケトン化合物であることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  3. 含アミノ有機シリコン化合物は3−アミノプロピルトリアルコキシシランであり、カルボニル化合物はアセトンであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の表面処理方法。
  4. 皮膜形成工程終了後、皮膜の表面にアルカリシリケート溶液をコーティングするシリケートコーティング工程と、
    該シリケートコーティング工程終了後、該皮膜上にコーティングされた該アルカリシリケート溶液を乾燥してアルカリ金属ポリシリケート層を形成するアルカリシリケート膜形成工程とを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の表面処理方法。
  5. アルカリシリケート溶液はケイ酸リチウム水溶液であることを特徴とする請求項記載の表面処理方法。
  6. 皮膜形成工程終了後、皮膜が形成された基材を無電解めっき液中に浸漬して該皮膜上に金属皮膜を形成させる金属皮膜形成工程を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の表面処理方法。
  7. 無電解めっき液は無電解銅めっき液であることを特徴とする請求項記載の表面処理方法。
  8. 皮膜形成工程終了後、加水分解によって縮重合可能な重合性有機シリコン化合物の溶液を皮膜の表面にコーティングするモノマーコーティング工程と、
    該モノマーコーティング工程終了後、該皮膜の表面にコーティングされた該重合性有機シリコン化合物の溶液を乾燥してポリシロキサン膜を形成させるポリシロキサン膜形成工程と、
    該ポリシロキサン膜形成工程において形成されたポリシロキサン膜の一部にエネルギー照射を行い、該エネルギー照射された部分の表面に存在する分子鎖を脱離させてパターンニングを行うパターン形成工程とを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の表面処理方法。
  9. エネルギー照射は紫外線照射によることを特徴とする請求項記載の表面処理方法。
  10. パターン形成工程終了後、パターン上に無電解めっきを行うめっき工程を備えることを特徴とする請求項又は記載の表面処理方法。
  11. 無電解めっきは無電解銅めっきであることを特徴とする請求項10記載の表面処理方法。
  12. 縮重合可能な重合性有機シリコン化合物はアミノ基を有していることを特徴とする請求項乃至11のいずれか1項記載の表面処理方法。
  13. 下記化学式(1)乃至(3)のいずれかで示される含アミノ有機シリコン化合物と、該含アミノ有機シリコン化合物のアミノ基と反応してイミン化合物を生成するカルボニル化合物との混合物からなることを特徴とするシリコン処理液。
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