JP4189123B2 - 生体関連物質の検出方法、チップ装置および装置 - Google Patents

生体関連物質の検出方法、チップ装置および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体関連物質の検出方法、並びにこの方法に用いる検出用チップ装置および検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、DNAアレイによる遺伝子検査技術が注目を集めている(Beattie et al. 1993, Fodor et al. 1991, Khrapko et al. 1989, Southern et al. 1994)。このDNAアレイは、数cm角の硝子基板またはシリコン基板1の表面に、配列が異なる101〜105種類のDNAプローブ2を固定化したチップかならっており(図9A)、近年の遺伝子解析技術の発展に極めて大きく寄与している。その原理の概略は次の通りである。
【0003】
まず、DNAアレイ上において、そのDNAプローブ2と蛍光色素もしくは放射線同位元素(RI)等で標識した試料遺伝子3とを反応させことにより、DNAプローブ2の塩基配列に対して相補的な配列を有する試料遺伝子3を、DNAプローブに結合させる。これにより、試料遺伝子3がアレイ上のDNAプローブ2に対して相補的な配列を有するときには、アレイ上の特定部位で前記標識に由来する信号が得られる。従って、固定化しておいたDNAプローブ2の配列と位置が予め分っていれば、試料遺伝子3中に存在する塩基配列を簡単に調べることができる。また、DNAアレイを用いれば、1回の試験を行うだけで塩基配列に関する多くの情報が得られることから、単なる遺伝子検出技術に止まらず、シーケンシング技術としても大いに期待されている(Pease et al. 1994, Parinov et al. 1996)。
【0004】
一方、アレイ上へのDNAプローブの固定化に関しては、(1)アレイ上でDNAプローブのDNA鎖を単位ヌクレオチド毎に逐次延長する方法(米国特許第5,889,165号)、(2)予め合成しておいたDNAプローブをアレイ上に固定化する方法(米国特許第5,807,522号)の2種類が報告されている。前者の方法はフォトリソグラフィー技術を利用して、1/2インチ角のアレイ内に、配列の異なるDNA プローブを100Åの間隔で20×20μm毎に固定化できるので、約4×105種類のプローブからなるアレイを作製できる(Chee et al. 1996)。フォトリソグラフィー技術は、現在0.1μm程度のパターニングも可能になりつつあることから、今後更にプローブの集積化が進む可能性がある。また、後者の方法は、予め多種類のプローブを用意する必要があること、プローブの集積度が前者の方法より低い(120μmの間隔で60×60μm毎)等の問題はあるものの、ゲルの表面にプローブを固定化することで、(1)の方法よりも固定化プローブ2の量を増やすことができるので、標的遺伝子3との反応効率の点では優れている(Guschin et al. 1997)。
【0005】
しかし、上記のDNAアレイは何れも平面状に核酸プローブを配置した構造になっているため、固定化できるプローブ量に限界があり、十分な感度が得られていなかった。そこで、プローブの固定化量を増大するために、図9Bに示すように、多孔質シリコン基体4に三次元的にプローブ5を固定化する方法も報告されている(Beattie et al., 1995)。しかし、多孔質シリコンは光の透過性が低く、従来多用されている蛍光色素を用いた検出系との組み合わせが困難であるという問題があった。
【0006】
また、DNAアレイでは非特異的に吸着した核酸鎖を洗浄除去する操作が必要となるが、洗浄液を繰り返し交換する必要があり、その際に液組成および温度条件を変える必要がある等、操作が煩雑である問題があった。
【0007】
以上のように、DNAアレイの問題点である感度および操作性を改善するために幾つかのアプローチが試みられているが、有効な解決策が見つかっていないのが現状である。更に、今後はタンパク質、糖、薬物など、核酸鎖以外の生体関連物質の検出にもアレイ化技術が用いられようとしており、この場合には更に高感度で操作性の良い技術が求められる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、特定の生体関連物質を検出する際に、生体関連物質を捕捉するためのプローブを高密度に固定化して検出感度を向上すると共に、非特異的に吸着した物質の除去操作を容易にすることを可能にする方法および装置を提供すること目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による特定の生体関連物質を検出する方法は、特定の生体関連物質を特異的に捕捉するための一種以上のプローブが内部に固定化された多孔質体内で生体関連物質を含む試料を電気泳動させ、試料中に前記特定の生体関連物質が含まれている場合は試料中の前記特定の生体関連物質を対応する前記プローブに捕捉させると共に、前記プローブに対応しない物質を前記多孔質体外に排出する工程と、前記プローブに捕捉された特定の生体関連物質を検出する工程とを具備したことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明による特定の生体関連物質を検出するチップ装置は、特定の生体関連物質を検出するためのチップ装置において、特定の生体関連物質を捕捉するための一種以上のプローブが内部に固定された多孔質体と、該多孔質体を挟持する位置に設置した電極とを具備したことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による検出方法の一例を、図1を用いて説明する。生体関連物質、例えば核酸、ペプチド鎖、タンパク質、薬物、毒物、環境ホルモンなどを含む試料中の生体関連物質9,10は、エネルギー線を発生する物質、例えば蛍光や放射線を発生する蛍光色素あるいは放射性同位元素(RI)などで標識したものを用いることが望ましい。
【0012】
多孔質体7には、プローブ8が固定化されたものを用い、後工程で供給される試料物質に電圧を印加して生体関連物質9,10を電気泳動させる都合上、電解質溶液中に浸漬されていることが望ましい。
【0013】
多孔質体7の両側には、多孔質体7を挟むようにして一対の電極12,13が設置され、さらに前記電極12,13は電源11に接続されている。それにより、量電極間に電位が印加されるようになっている。
【0014】
本発明による生体関連物質の検出方法においては、先ず、前述のごとく標識が付与された生体関連物質9,10を含む試料を、プローブ8を固定化させた多孔質体7に対して供給し、さらに電極12,13間に電圧を印加することにより、試料中の生体関連物質9,10に対して電界をかける。それにより、生体関連物質9,10は特定の電極に向かって電気泳動する。例えば、DNAはマイナス電極に向かって移動する。多孔質体7は電極12,13の間に配置されているため、このときに生体関連物質9,10が多孔質7の内部を通過する。その際、多孔質体7の内部を通過する生体関連物質9,10が多孔質体7に固定化されたプローブに対応する生体関連物質9であれば、その生体関連物質9はプローブ8に捕捉され、プローブに対応しない生体関連物質10であれば多孔質体7の外に排出される。
【0015】
次に、多孔質体7内のプローブに捕捉された生体関連物質9の存在を、その標識の有無を蛍光検出装置または放射線検出装置などのエネルギー線検出装置などで検出することにより検知する。
【0016】
上記の例では、試料に含まれる生体関連物質に予め標識を付与したものを用い、プローブに捕捉された生体関連物質の有無を、その標識の有無を検知することにより、多孔質体7内のプローブに捕捉された生体関連物質の存在を検知しているが、この方法に限定されるものではない。例えば、未標識の生体関連物質を泳動させ、多孔質体に捕捉させた後、上記生体関連物質と反応する第二のプローブを作用させることによっても検出可能である。この場合、煩雑な標識処理が不要になるメリットがある。具体的な例として、核酸鎖の場合は、第二のプローブとして挿入剤や標識核酸鎖を用いることができる。また、タンパク質の場合は、第二のプローブとして標識抗体などを用いることもできる。
【0017】
本発明において、検出の対象となる生体関連物質には、DNA、RNA、PNA等の核酸、ペプチド鎖、タンパク質、薬物、毒物、環境ホルモン等が含まれる。生体関連物質を捕捉するプローブには、対応する生体関連物質に対して特異的な結合性を有するDNA、RNA、PNA等の核酸物質、抗体、レセプタータンパク質、酵素等が含まれる。これらのプローブは、多孔質体内に固定化して使用される。
【0018】
本発明において用いられる多孔質体は、試料中の標識が発生するエネルギー線に対する透過性を有する透明体であることが望ましく、具体的にはアルギン酸、アガロース等の天然高分子、またはアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の合成高分子、シリカなどの多孔質セラミックスが上げられる。特に、ゲル構造の天然高分子および合成高分子は、プローブの固定化密度を高めることができるので非常に効果的である。なお、本発明における「多孔質体」は次の条件を満たすのが望ましい:▲1▼数10〜数100オングストロームの細孔を有する;▲2▼試料と相互作用しない;▲3▼機械的強度がある;▲4▼均一である。
【0019】
生体関連物質を捕捉するためのプローブ物質を多孔質体内に固定化する方法は、特に限定されないが、プローブ物質が反応の際に脱離しないように、プローブを多孔質に強固に結合させる方法が望ましい。例えば、N-(6-マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミド、N-スクシンイミジル-6-マレイミドヘキサノン(EMCS)、およびN-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)などの架橋剤の使用、ビオチン-アビジン結合、更には金-チオール結合等を利用して固定化することができる。本発明の方法に用いられるプローブが固定化された多孔質体に電極を固定化し、検出用チップ装置として扱うと、取扱いが容易である。
【0020】
本発明において多孔質体の両側に設置される電極材料は特に限定されるものではない。例えば、金、金の合金、銀、プラチナ、水銀、ニッケル、パラジウム、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム、タングステン等の金属単体及びそれらの合金、あるいはグラファイト、グラシーカーボン等の炭素等、またはこれらの酸化物、化合物を用いることができる。更に、酸化珪素等の半導体化合物や、CCD、FET、CMOSなど各種半導体デバイスを用いることも可能である。
【0021】
また、前記電極として、絶縁基板の表面に電極膜を形成し、基板と電極とを一体化した基板電極を用いることができる。その場合、この電極膜は、メッキ、印刷、スパッタ、蒸着などで作製することができる。蒸着を行う場合は、抵抗加熱法、高周波加熱法、電子ビーム加熱法により電極膜を形成することができる。また、スパッタリングを行う場合は、直流2極スパッタリング、バイアススパッタリング、非対称交流スパッタリング、ゲッタスパッタリング、高周波スパッタリング等により電極膜を形成することが可能である。更に、ポリピロール、ポリアニリンなどの電解重合膜や導電性高分子も用いることが可能である。
【0022】
上記の基板電極を用いる場合、その絶縁基板の材料は特に限定されるものではない。例えば、ガラス、石英ガラス、アルミナ、サファイア、フォルステライト、炭化珪素、酸化珪素、窒化珪素などの無機絶縁材料を使用できる。また、ポリエチレン、エチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレンテレフタレート、不飽和ポリエステル、含フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、アセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、シリコーン樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン等の有機材料を用いることができる。
【0023】
上記の基板電極を用いる場合、基板電極の電極表面を絶縁層領域で分離し、分離された夫々の電極領域に、夫々異なったプローブを固定化した多孔質体を配置するのが好ましい(実施例5、図5参照)。その際、電極表面を分離するために用いられる絶縁材料は特に限定されるものではないが、フォトポリマー、フォトレジスト材料であることが好ましい。レジスト材料としては、光露光用フォトレジスト、遠紫外用フォトレジスト、X線用フォトレジスト、電子線用フォトレジストが用いられる。光露光用フォトレジストとしては、主原料が環化ゴム、ポリ桂皮酸、ノボラック樹脂であるものが挙げられる。遠紫外用フォトレジストには、環化ゴム、フェノール樹脂、ポリメチルイソプロペニルケトン(PMIPK),ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が用いられる。また、X線用レジストには、COP、メタルアクリレートほか、薄膜ハンドブック(オーム社)に記載の物質を用いることができる。更に、電子線用レジストには、PMMA等上記文献に記載の物質を用いることが可能である。
【0024】
ここで用いるレジストの膜厚は、100Å以上1mm以下であることが望ましい。フォトレジストで電極を被覆し、リソグラフィーを行うことで、面積を一定にすることが可能になる。これにより、多孔質体に固定化されたプローブ量がそれぞれの電極間で均一になり、再現性に優れた測定が可能になる。従来、レジスト材料は最終的には除去するのが一般的であるが、本発明ではレジスト材料は除去することなく電極の一部として用いることも可能である。この場合は、用いるレジスト材料に耐水性の高い物質を使用する必要がある。電極上に形成する絶縁層はフォトレジスト材料以外に、例えば、Si、Ti、Al、Zn、Pb、Cd、W、Mo、Cr、Ta、Ni等の酸化物、窒化物、炭化物、その他合金を用いることも可能である。これらの材料をスパッタ、蒸着あるいはCVD等を用いて薄膜を形成した後、フォトリソグラフィーで電極露出部のパターニングを行い、面積を一定に制御する。
【0025】
基板電極を用いる場合には、1つの素子上に幾つかの電極領域を構成し、その夫々に異なったプローブを固定化した多孔質体を配置することで、一度に数種類の標的に対して検査を行うことができる。また、1つの素子上に幾つかの電極部を構成し、同じプローブを固定化した多孔質体を配置することで、一度に数検体の検査を行うことも可能である。この場合、フォトリソグラフィーを利用して、予め基板上に複数の電極をパターニングしておく。その際、隣同士の電極が接触しないように、絶縁膜で仕切りを付けるのが有効である。仕切りの高さは0.1μ〜100μ程度が望ましい。
【0026】
電極表面に多孔質体を配置する方法は特に限定されるものではない。例えば、マトリックス材料として選択した高分子材料のゾル溶液中にプローブ物質を混合し、マイクロピペット、インクジェット、スピンコーター等の方法を用いることにより、この混合ゾル溶液を電極の表面に滴下してゲル化させればよい。その後、既述した方法によりプローブをマトリックスに固定化させることができる。
【0027】
<生体関連物質の検出>
本発明による検出方法の一例を、ヒト癌遺伝子rasの検出結果を用いて説明する。先ず、c-ki-ras/61の野性株検出用プローブ(W-Gln)の末端にアミノ基を施した合成DNAを作製する。一方、3%になるように溶解したグリオキサールアガロースを45℃に保温しておき、これに前記合成DNAを1μg/mLになるように添加する。これにより、合成DNAのアミノ基とアガロースのアルデヒド基が反応して、合成DNAはアガロース分子に結合される。このアガロース溶液をゲル化させて、厚さ約5mm(1cm角)のゲル板を作製し、最後にグリシン緩衝液を用いて過剰のアルデヒド基をキャップした。
【0028】
こうして得られたゲル板を、ニトロセルロース膜を介して二枚の金属電極(1cm角、ガラス基板上に蒸着)で挟み込み、電解質溶液中に浸漬した。次に、電極とゲル板との間に、rasを含む蛍光色素で標識した核酸試料溶液10μLを添加した後、試料を入れた側の電極にマイナス電位、反対側の電極にプラス電位が印加されるようにして、電源から100Vの電圧を1分間印加した。次に、電源をオフし、5分間放置した後、再度100Vの電圧を5分間印加した。これにより、プローブと相補的な核酸鎖はゲル内にトラップされ、その他の非相補的な核酸鎖はゲル外に排出されるので、ゲル内の蛍光強度を測定することにより、特異的な核酸鎖の検出が可能である。このときの検出感度は、約103コピー/mLであった。
【0029】
上記の方法によれば、多孔質体の内部にプローブが結合して平面上のみならず厚さ方向にもプローブが存在し、プローブ密度が高くなるため、高感度で生体関連物質を検出することができる。また、電気泳動を利用している結果、非特異的反応を示さない生体関連物質の洗浄操作が不要になり、操作性を格段に向上させることができる。
【0030】
なお、アガロースゲル等は従来から核酸鎖の分子量分画に用いられており、核酸プローブ固定化担体として用いる場合にも、ゲルの表面にプローブを固定化する例は報告されている(米国特許第5,605,662号)。しかし、本発明のようにゲルの内部にプローブを固定化し、ゲル内で生体関連物質の検出反応を行う方法は全く新規な発想に基づくものである。
【0031】
<複数種類のプローブを固定化した三次元マトリックス>
ゲル状の多孔質体を使用するときは、電気泳動特性の異なる複数のプローブ物質を含む溶液を多孔質体中に導入し、多孔質体を挟持するように配置された電極間に電圧を印加して電気泳動させることにより、マトリックス中の異なる位置に異なる複数のプローブ物質を配置することができる(実施例7、図7参照)。
【0032】
また、スピンコーターを用いて多孔質体を一層づつ順次積層することにより、各層に異なるプローブを固定化した多層の多孔質体を調製することができる(実施例6、図6参照)。各多孔質体層は50〜数百ナノメータの範囲で任意に調製可能である。その場合、プローブを含む隣接多孔質体層の間に、プローブを含まない仕切り多孔質体層を介在させることにより、精度良く検出を行うことが可能になる。また、このような多層多孔質体のバルクから、小さいチップを切り出すことにより、同品質の多孔質体を効率よく作製することができ、製造コストを著しく低減することができる。
【0033】
複数種類のプローブを異なる位置に固定化した上記のような多孔質体を用いれば、一つのマトリックスを用いて複数種類の生体関連物質を一度に検出することが可能である。
【0034】
【実施例】
実施例1: 核酸鎖の検出方法
図1は、本発明により核酸鎖を検出する方法を示した模式図である。図示のように、核酸鎖プローブ8を高密度に固定化したアクリルアミドからなる多孔質体7を電極12、13の間に配置し、これを電解質溶液中に浸漬した。電極12と多孔質体7の間に蛍光色素で標識したサンプル9、10(DNA)を滴下し、電極12と13の間に電源11から電圧を印加すると、サンプルは電極12から13の方向に向かって多孔質体内を泳動する。その際、プローブ8と相補的な配列が存在していれば、サンプル9は多孔質体7内のプローブ8にトラップされる。一方、相補的な配列を持たないサンプル10は、そのまま多孔質体7の外に泳動して排出される。最後に、多孔質体7内の蛍光強度を蛍光検出装置で測定することにより、プローブ8に捕捉された特定の塩基配列を有するDNAの検出を行う。
【0035】
こうして、非特異的吸着によりトラップされた物質の洗浄操作が不要で、しかも高感度の検出が可能となる。
【0036】
実施例2: 核酸プローブを固定化したアガロースゲル多孔質体の作製
図2は、核酸プローブを固定化したアガロースゲルの作製方法を模式的に示した図である。先ず、プローブとして、アミノ基を結合させた合成オリゴヌクレオチドを用意する。一方、3%のグリオキサール官能アガロース溶液を45℃に保温しておき、この中に、先に準備しておいたアミノ基を結合させたプローブを1μg/mLの濃度で添加する。このアガロース溶液を25℃以下に冷却してゲル化させる。次に、0.2モル/Lのシアノボロヒドリドナトリウム/0.3モル/Lのホウ酸ナトリウム(pH9)の中に室温で1時間浸漬する。これにより、プローブのアミノ基とアガロースのアルデヒド官能基との間にペプチド結合が形成され、プローブはアガロース分子に結合される。最後に、得られたゲルを0.1モル/Lのグリシン緩衝液(pH9)の中に室温で1時間浸漬して、残留するアルデヒド基をキャップした。
【0037】
これにより、合成オリゴヌクレオチドプローブを固定化したアガロースの三次元多孔質体が得られる。
【0038】
実施例3: 抗体プローブを固定化したアクリルアミドゲルの作製
図3は、プローブとして用いる抗体を固定化した、アクリルアミドゲルの作製方法を模式的に示した図である。先ず、10mLの29:1アクリルアミド/ビスアクリルアミドの溶液に、6mLの10×TBE緩衝液および44mLのイオン交換水を加える。次に、34μLのテトラメチルエチレンジアミンおよび250μLの10%過硫酸アンモニウムを加えてゲル化させる。ゲル化した後、10mmol/LのEMCS溶液(pH7)に浸漬して、アクリルアミドをマレイミド基で修飾する。次に、予め10mmol/LのSPDPとの反応でチオール基を導入しておいた抗体を、電気泳動によりゲル内に導入する。この抗体のチオール基はアクリルアミドのマレイミドと反応してチオエステル結合を形成するので、抗体はこのチオエステル結合を介してアクリルアミドに結合される。最後に、ゲルを0.1mol/L-システイン溶液中に室温で1時間浸漬することにより、過剰のマレイミド基をキャップする。
【0039】
こうして得られたアクリルアミドゲルの三次元多孔質体は、内部に固定化された抗体に特異的に結合する抗原物質の検出に使用することができる。
【0040】
実施例4: 核酸鎖検出チップ(1)
図4は、本発明の一実施例になる核酸鎖検出チップを示す模式図である。図示のように、1cm角のガラス基板20上にITO薄膜21を蒸着した上部基板電極と、1cm角のガラス基板22上にチタンおよび金を順次蒸着して金属薄膜23を形成した下部基板電極とを作製した。これら二つの電極の間には、核酸鎖プローブ25〜29を固定化したアクリルアミドゲル(10×10×5mm)24を配置する。
【0041】
この核酸鎖検出チップを電解質溶液に浸漬し、上部基板電極に形成したサンプル注入口30から蛍光色素で標識したサンプルを滴下し、上部基板電極と下部基板電極との間に電源31から電圧を印加して、サンプルをゲル24内で電気泳動させる。その際に、プローブ25〜29の配列に対して相補的な配列を持った核酸鎖がサンプル中に含まれていれば、この核酸鎖はゲル内の対応するプローブに捕捉される。一方、プローブの配列に対して相補的でないサンプルは、そのままゲルの外へ排出される。最後に、ゲル内の蛍光強度を測定することにより、特定の塩基配列を持ったDNAの濃度を検出することができる。
【0042】
実施例5: 核酸鎖検出用チップ(2)
図5は、本発明の他の実施例になる核酸鎖検出チップの構造を示した模式図である。図5(A)は下部電極基板を示す平面図であり、1cm角のガラス基板35上に、100μ角の金電極37が30×30個パターンニングされている。各電極の間は幅50μの絶縁膜36で仕切られており、各電極37からは背面からリード線が取り出されている。図5(B)に示すように、下部電極基板の夫々の電極37には、夫々に配列の異なる30merのオリゴヌクレオチドを結合したアガロース溶液をマイクロピペットで滴下しゲル化させることにより、固定化されたプローブの配列が異なる三次元多孔質体38〜42が夫々配置されている。
【0043】
アガロースが完全にゲル化した後、図5(B)に示すように、ガラス基板32に金属電極34を蒸着した上部基板電極を上記の下部基板電極に対向させて配置し、これら対向する電極の間に電解質を満たした。次いで、上部基板電極に設けたサンプル導入口33から、蛍光物質で標識した試料核酸を導入した。パターン化された下部基板電極37側に+100Vの電圧を1分間印加した後、電源をオフにして5分間放置した。続いて、パターン電極37側に-100Vの電圧を1分間印加し、非相補的な核酸をゲルの外へと排出した。最後に、ゲル内の蛍光強度を測定し、特定の遺伝子を検出することができた。その際の検出下限は103コピー/mLであった。また、試料の導入から検出に要した時間は10分以内であった。
【0044】
実施例6: 核酸鎖検出用チップ(3)
図6は、本発明による更に別の実施例になる核酸鎖検出用チップを示す模式図である。この実施例では、核酸プローブを固定化したアガロース56が、スピンコーターを用いて多層構造で形成されている。即ち、4種類の核酸プローブ(A,B,C,D)を結合したアガロース溶液およびプローブを含まないアガロース溶液を、電極上で順次スピンコートすることにより、異なる核酸プローブ(A,B,C,D)が固定化された夫々10μmのアガロースゲル層と、これらの層の間に挿入されたプローブを含まないアガロース層とを交互に積層した。この多層構造のアガロース56を、基板52の表面に金属薄膜53を蒸着した上部基板電極と、基板54の表面に金属薄膜55を蒸着した下部基板電極との間に挟持した。またこの実施例では、多サンプルの並列処理が可能なように、上部基板電極に複数のサンプル注入口57を設けてある。
【0045】
この実施例の検出用チップによれば、複数のサンプルの夫々について、複数の種類の核酸鎖を同時に検出することが可能である。
【0046】
実施例7: 核酸検出用チップ(4)
図7の実施例になる核酸検出用チップは、実施例6と同様に、多サンプルの並列処理が可能で、且つ夫々のサンプルについて複数種類の核酸鎖を検出することが可能である。しかし、この実施例では、多孔質体がスピンコートで形成された多層構造ではない。その代わりに、複数種類のプローブ混合物をアクリルアミドゲル62の多孔質体中で電気泳動させて分離した後、固定化反応を行うことによって、図示のようにゲルマトリックス62の異なる深さ位置に、異なるプローブ63を固定化したものである。
【0047】
このような検出用チップを作製するためには、先ず、基板58の表面に金属薄膜59を蒸着した上部基板電極と、基板60の表面に金属薄膜61を蒸着した下部基板電極との間に、アクリルアミドゲル62を挟持する。続いて、上部基板電極に設けたサンプル注入口65から、複数種類の核酸プローブを含む混合液を注入し、電極59、61の間での電気泳動により夫々の核酸プローブを展開させて分離した後、固定化反応を行わせればよい。これを使用する方法については、実施例6の検出用チップと同様である。
【0048】
実施例8: 核酸鎖検出システム
図8は、本発明による核酸鎖検出用チップを組込んだ核酸鎖検出システムの一例を示す模式図である。このシステムは、検出用チップ49と、該検出用チップに電圧を印加するための電源51と、検出用チップチップ49からの蛍光信号を検出するための蛍光検出器47とを備えている。また、チップ49の下部には、反応温度を制御するためのペルチェ素子50が設置されている。更に、全ての反応はコントローラ48で制御されるようになっている。このような構成の検出システムを用いれば、好適な核酸検出を行うことができる。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、多孔質体内にプローブ物質を固定化して生体関連物質の検出を行うから、多孔質体中のプローブ密度が高くなるため、高感度で生体関連物質を検出することができる。また、電気泳動を利用している結果、非特異的反応の洗浄操作が不用になり、操作性を格段に向上させることができる。
【0050】
更に、複数種類のプローブを異なる位置に固定化した多孔質体を用いれば、一つの多孔質体を用いて複数種類の生体関連物質を一度に検出することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による核酸鎖の検出方法を模式的に示す説明図である。
【図2】図2は、アガロースの三次元マトリックス内に核酸鎖プローブを固定化する方法を示す説明図である。
【図3】図3は、アクリルアミドの三次元マトリックス内に抗体プローブを固定化する方法を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明による核酸鎖検出チップの第一の実施例を示す図である。
【図5】図5AおよびBは、本発明による核酸鎖検出チップの第二の実施例を示す図である。
【図6】図6は、本発明による核酸鎖検出チップの第三の実施例を示す図である。
【図7】図7は、本発明による核酸鎖検出チップの第四の実施例を示す図である。
【図8】図8は、本発明による核酸鎖検出チップを用いた核酸鎖検出システムの一例を示す図である。
【図9】図9AおよびBは、それぞれ従来の核酸鎖検出装置を示す図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…DNAプローブ、3…試料遺伝子、4…多孔質シリコン基体4、5…プローブ、7…多孔質体、8…プローブ、9,10…生体関連物質、11…電源、12,13…電極、20…ガラス基板、21…ITO薄膜、22…ガラス基板22、23…金属薄膜23、24…アクリルアミドゲル、25〜29…核酸鎖プローブ、30…サンプル注入口、31…電源、32…ガラス基板、33…サンプル導入口、34…金属電極、35…ガラス基板、36…絶縁膜、37…金電極、38〜42…多孔質体、47…蛍光検出器、48…コントローラ、49…検出用チップ、50…ペルチェ素子、51…電源、52…基板、53…金属薄膜、54…基板、55…金属薄膜、58…基板、59…金属薄膜、60…基板、61…金属薄膜、62…アクリルアミドゲル、65…サンプル注入口、

Claims (6)

  1. 特定の生体関連物質を検出するためのチップ装置において、その中で生体関連物質を含有する試料が移動可能な多孔質体と、該多孔質体中における前記試料の移動方向に沿って相互に離間して設けられた複数のプローブ領域と、該複数のプローブ領域の各々において前記多孔質体の内部に固定化されたプローブとを具備し、前記多孔質体はアガロースゲルまたはアクリルアミドの多孔質体であり、前記複数のプローブ領域の各々にはそれぞれ異なるプローブが固定化されており、また前記プローブは特定の生体関連物質を特異的に捕捉するプローブであり、その捕捉の有無によって前記試料中に含まれる特定の生体関連物質を検出するチップ装置。
  2. 前記複数のプローブ領域は、プローブが固定化されていない前記多孔質体からなる分離層によって相互に分離されている、請求項1に記載のチップ装置。
  3. 前記複数のプローブ領域の各々が、相互に平行な層状領域である、請求項2に記載のチップ装置。
  4. 前記多孔質体の両端には、前記多孔質体を支持するための二つの基板が取り付けられており、これら基板の一方には、前記試料を注入するための1以上のサンプル注入口が設けられている、請求項1〜の何れか1項に記載のチップ装置。
  5. 前記二つの基板の内側対向表面には、前記多孔質内において前記試料を電気泳動させるための電極が設けられている、請求項1〜の何れか1項に記載のチップ装置。
  6. 請求項2または3に記載のチップ装置の製造方法であって、
    基板上に、プローブが固定化されていない前記多孔質体を形成するためのゲル形成物質の溶液をコーティングすることにより、前記分離層を形成する工程と、
    該分離層上に、特定の生体関連物質を特異的に捕捉する一つのプローブを固定化された前記多孔質体を形成するためのゲル形成物質の溶液をコーティングすることにより、前記プローブ領域を形成する工程と;を行い、
    上記二つの工程を任意の数だけ交互に繰り返すことを特徴とするチップ装置の製造方法。
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