(実施の形態1)
(装置の構成)
図1から図11を参照して、本発明に基づく実施の形態1における表示装置およびその製造方法について説明する。
図1に、本実施の形態における表示装置の断面図を示す。本実施の形態における表示装置は、有機EL素子を用いた表示装置である。また、本実施の形態における表示装置は、平面的に見て複数の画素を有するアクティブマトリックス型の表示装置である。
基板11は、ガラス材料などから形成されている。基板11の上側には、駆動素子としてのTFT16aが形成されている。TFT16aは、半導体薄膜1とゲート電極2とを含む。また、半導体薄膜1の内部に電流を流すためのドレイン電極3aおよびソース電極4を含む。本実施の形態におけるTFT16aは、ゲート電極2が下向きに配置されたボトムゲート型のTFTである。
基板11の主表面には、ゲート電極2とゲート絶縁膜12とが形成されている。ゲート電極2の上方のゲート絶縁膜12の表面には、半導体薄膜1が形成されている。ゲート絶縁膜12および半導体薄膜1の上側を一括して覆うように、無機材料からなる層間絶縁膜13が形成されている。TFT16aの半導体薄膜1の上側に配置された層間絶縁膜13を貫通するようにドレイン電極3aおよびソース電極4が形成されている。ドレイン電極3aは、層間絶縁膜13の上面において、TFT16aの側方に延びるように形成されている。TFT16aの上面は、ゲート電極2などの形状に沿って凹凸を有している。また、図1においては、ドレイン電極3aが層間絶縁膜13の上面で延在して画素電極7aと接続されているが、画素電極7aとソース電極とが接続されるための配線が別途形成されていてもよい。
本実施の形態においては、下地膜として、ゲート絶縁膜12と層間絶縁膜13との積層膜が形成されている。下地膜とは、層間絶縁膜、ゲート絶縁膜、またはガラス基板からの不純物混入を防止する無機絶縁膜、およびこれらの積層膜などを示し、TFTまたは表示装置の構成物として基板の表面に形成する膜であって、材料や構造などに特に限定はない。また、駆動素子は、下地膜の表面または内部に形成されていてもよいし、本実施の形態のように、一部が下地膜の内部に配置されるように形成されていてもよい。
TFT16aおよび層間絶縁膜13の上方には平坦化絶縁膜6aが形成されている。本実施の形態における平坦化絶縁膜6aは、スピンコート法などの塗布法によって形成された塗布膜である。平坦化絶縁膜6aは、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリカ膜樹脂、またはSOG(Spin On Glass)のような、有機材料が用いられて形成されている。平坦化絶縁膜6aは、TFTや配線の凹凸を覆って上面が平坦になるために必要な厚さを有する。本実施の形態における平坦化絶縁膜は、TFTと層間絶縁膜との両方を覆うように形成されているが、少なくとも一方を覆うように形成されていればよい。
平坦化絶縁膜6aの上面には、平坦化絶縁膜6aを覆うように電極層としての画素電極7aが形成されている。ドレイン電極3aの上側の一部には、平坦化絶縁膜6aを貫通するように、スルーホール15aが形成されている。画素電極7aは、スルーホール15aの側壁に沿うように形成され、スルーホール15aの底部においてドレイン電極3aと電気的に接続している。
それぞれの画素には、有機EL層が共通電極と画素電極とに接しながら挟まれている有機EL素子の領域である画素領域30が形成されている。画素領域30は有機EL素子がRGBのそれぞれの色を発する部分である。画素領域30における画素電極7aは、平面的に形成されている。画素領域30においては、素子分離膜10aの開口部が形成され、少なくともこの開口部に有機EL層が形成されている。有機EL層8は、画素電極7aの上面全体を覆うように形成されている。
本実施の形態においては、層間絶縁膜13の上面に平面的に見て画素領域30を取り囲むように水分遮断構造物20aが形成されている。水分遮断構造物20aは、無機材料から形成され、層間絶縁膜13の上面に直接形成されている。水分遮断構造物20aは、平坦化絶縁膜6aからの放出ガスに対して遮蔽性のある絶縁材料から形成されている。水分遮断構造物20aは、たとえば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、または窒化アルミニウムなどの無機材料から形成されている。本実施の形態における水分遮断構造物は、単一の材料から形成されているが、複数の材料が積層されて形成されていてもよい。
本実施の形態における水分遮断構造物20aは、基板11の主表面に垂直な断面が長方形になるように形成されている。水分遮断構造物20aの上面には、それぞれの画素における画素電極7aが接触している。画素電極7aは、水分遮断構造物20aの上面において、隣り合う画素の画素電極と接触しないように、絶縁部22aが形成されている。本実施の形態においては、平坦化絶縁膜6aの高さが水分遮断構造物20aの高さよりも高くなるように形成されている。
図2(a)に、本実施の形態における表示装置を平面的に見たときの各部分の位置関係の説明図を、図2(b)に水分遮断構造物20aのみを取り出したときの斜視図を示す。それぞれの画素の中には、TFTや画素電極が形成されている。図2(a)においては、簡略化のため、共通電極、有機EL層、ソース電極、ドレイン電極などは省略して位置関係を示している。それぞれの画素において、破線で囲まれる領域の内側には、平坦化絶縁膜が形成されている。平坦化絶縁膜にはスルーホール15aが形成されている。それぞれの画素の平坦化絶縁膜を区切るように水分遮断構造物20aが形成されている。水分遮断構造物20aは、壁がマトリクス状に形成された形状をしている。また、水分遮断構造物20aは、平面的に見て画素領域を取囲むように形成されている。本実施の形態における水分遮断構造物20aは、平面的に見て、駆動素子としてのTFTを取囲むように閉じて形成されている。また、それぞれの画素を仕切るように形成されている。
図1において、画素電極または水分遮断構造物20aの上側には、素子分離膜10aが形成されている。有機EL層の上面(開口部とその周辺のみに有機EL層が形成されている場合においては有機EL層の上面および素子分離膜の上面)には、共通電極が形成されている。共通電極9は、光学的に透明な電極である。画素領域30の側方においては、画素電極7aと有機EL層8との間に、素子分離膜10aが形成されている。
(装置の作用・効果)
本実施の形態における表示装置は、基板11が配置されている側の反対側に向かって、光を発する上面発光型の有機EL表示装置である。有機EL層8を挟み込む電極のうち、共通電極9はコモン電位に設定されている。これに対して、画素電極7aは、それぞれの画素ごとに形成されているTFT16aのドレイン電極3aに接続され、TFT16aが駆動することによって、画素電極7aと共通電極9との間に電圧あるいは電流が印加され、画素領域30において有機EL層8が発光する。有機EL層8は、画素電極および共通電極から注入されるそれぞれの電荷が再結合することによって発光する。
画素電極7aは、水分遮断構造物20aの上面において、絶縁部22aが形成されていることによって、隣り合う画素の画素電極との絶縁が維持されている。
本実施の形態においては、層間絶縁膜13の上面に、平面的に見て画素領域30を取囲むように水分遮断構造物20aが無機材料で形成されている。また、それぞれの画素の画素電極7aが、水分遮断構造物20aに接触している。ここで、水分遮断構造物20aは無機材料で形成され、画素電極の絶縁は水分遮断構造物20aを介して形成されている。このため、平坦化絶縁膜6aは、水分遮断構造物20a、画素電極7a、層間絶縁膜13、TFT16a、および層間絶縁膜13の表面に形成された配線によって、閉じた空間に形成されている。平坦化絶縁膜6aに含まれる水分は、この空間に閉じ込められることになる。したがって、平坦化絶縁膜6aに含まれる水分が有機EL層8に混入することを防止でき、表示装置を長期間駆動しても、有機EL層に水分が混入することはなく、表示品位が優れた表示装置を提供することができる。また、製造時における歩留まりが向上する。特に、本実施の形態においては、画素電極7aの端は水分遮断構造物20aの一部を覆うところまで延在している。この構成を採用することによって、画素電極7aと水分遮断構造物20aの境界から水分が漏出することを、より確実に防止できる。
本実施の形態における水分遮断構造物20aは、無機材料からなる層間絶縁膜13に接して形成されている。このため、水分遮断構造物20aを先に形成したのちに、平坦化絶縁膜6aを形成することができる。したがって、平坦化絶縁膜6aが形成された状態でプラズマCVDなどを行なう必要はなく、平坦化絶縁膜6aへのプラズマダメージを防止することができる。たとえば、ポリイミドを材質として平坦化絶縁膜を形成した場合、300℃程度のプラズマCVD雰囲気中に20分間程度、平坦化絶縁膜を配置するとポリイミドが分解して変質してしまう。しかし、本実施の形態においては、先に水分遮断構造物20aを形成するため、このような平坦化絶縁膜の変質を回避できる。
また、水分遮断構造物20aは、温度を高くして適正な温度の雰囲気下にて形成することができる。この結果、形成される水分遮断構造物20aは緻密なものとなり、ガス成分に対する遮蔽性が高くなる。また、水分遮断構造物20aにピンホールなどが生じることも防止できる。したがって、平坦化絶縁膜において、画素電極で覆われていない部分から有機EL層への水分の移動は、水分遮断構造物によって防止することができる。
このように、有機EL層に対して、平坦化絶縁膜からの水分の混入を防止することによって、吸湿に伴う有機EL層の劣化を抑制することができる。また、長期間表示装置を使用しても表示品位が優れているアクティブマトリックス型の表示装置を提供することができる。
また、本実施の形態における水分遮断構造物は、平面的に見て駆動素子を囲むように閉じて形成されている。この構成を採用することによって、それぞれの1つの画素における平坦化絶縁膜6aは、層間絶縁膜13、TFT16aおよび画素電極7aに取囲まれて完全に閉じた構成となる。したがって、画素電極のパターニング工程、分離膜の形成・パターニング工程および画素電極表面の洗浄工程などの製造工程中に、平坦化絶縁膜に水分などの溶液が浸入することを防止でき、結果として有機EL層の劣化を抑制することができる。または、製造時における歩留まりが向上する。
本実施の形態においては、画素領域30の画素電極7aの上側に有機EL層8が形成されている。この構成を採用することにより、本発明を有機EL表示装置に適用することができる。
また、本実施の形態における平坦化絶縁膜6aは、有機材料から形成された塗布膜を含む。この構成を採用することによって、平坦化絶縁膜6aの上面が平坦性に優れたものになり、表示の均一性が向上するとともに、安定した表示特性を示す表示装置を提供することができる。
本実施の形態においては、層間絶縁膜13の上面に接するように水分遮断構造物20cが形成されているが、特にこの形態に限られず、図3に示すように、駆動素子の上面に水分遮断構造物20cが形成されていてもよい。または、層間絶縁膜13の表面に形成された配線の上面に水分遮断構造物20cが形成されていてもよい。図3においては、水分遮断構造物20cの一部が、TFT16bのうち層間絶縁膜13の表面に延在したドレイン電極3bの上面に形成されている。素子分離膜10c、スルーホール15cおよび絶縁部22cなどは、図1における表示装置と同様に形成されている。この構成においても、平坦化絶縁膜6cは、ドレイン電極3b、画素電極7cおよび水分遮断構造物20cなどに密閉されている。
図4は、水分遮断構造物の一例を示す斜視図である。本実施の形態における水分遮断構造物は、平面的に見て、それぞれの画素を取囲んで閉じるように形成されている。これに対して、水分遮断構造物は、平面的に見て完全に閉じている必要はなく、図4の水分遮断構造物20dに示すように、その一部に開口が形成されていても、平坦化絶縁膜から放出されるガス成分が有機EL層に混入することを抑制する効果を有する。
また、本実施の形態における表示装置は、上面発光型の有機EL表示装置であるが、基板が配置されている側から光を取出す下面発光型の有機EL表示装置についても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態におけるTFTは、ゲート電極が下向きに配置されたボトムゲート型のTFTであるが、TFTの構造は特にこれに限定されない。
また、本実施の形態における水分遮断構造物は、基板の主表面に垂直な断面が長方形になるように形成されているが、水分遮断構造の断面形状に対して特に制限は無く、たとえば、断面形状が正テーパ形状または逆テーパ形状などになっていても構わない。
次に、本実施の形態における駆動試験結果を示す。駆動試験においては、上記の構成の表示装置における表示素子(有機EL素子)の駆動電圧、駆動電流、初期駆動時の発光輝度、および大気中で100時間駆動した時の発光輝度を測定した。さらに従来の技術に基づく表示装置に相当する比較例として、平坦化絶縁膜の上面を、基板の温度170℃の条件下でプラズマCVDによって作製した膜厚500nmのSiNxからなる遮蔽層で覆った構成を有する有機EL素子に関して上記の各値を測定した。測定結果を以下の表1に示す。なお、比較例における平坦化絶縁膜および有機EL素子の材料は、本実施の形態における表示装置における各部材と同様に形成した。
表1に示すように、初期駆動時の輝度(初期の輝度)を比較すると、実施の形態1の有機EL素子の方が、比較例の有機EL素子よりも大きい。さらに、100時間後の輝度において、実施の形態1の有機EL素子は、初期の輝度から幾分低下するものの、大きな低下は見られず、有機EL素子の劣化は進行していないことを示している。一方で、比較例の有機EL素子では、初期輝度に対して100時間後の輝度が著しく低下しており、劣化が進行していることが分かる。比較例においては、画素領域の周辺(発光エリア周縁)が暗くなって発光状態が悪くなった。このことは、比較例の有機EL素子では、平坦化絶縁膜の上面に形成した遮蔽層が、十分に放出されるガス成分を遮蔽しておらず、有機EL素子に水分が混入していることを示している。
このように、本実施の形態の表示装置においては、画素電極の境界部分に水分遮断構造物を形成する構成としたことで、長期間の駆動に対しても平坦化絶縁膜から有機EL素子へ水分の移動が抑制されて、吸湿による有機EL素子の劣化を防止することが確認できた。
(製造方法)
図5から図11の工程断面図を参照して、本実施の形態における表示装置の製造方法を説明する。
図5に示すように、たとえば透明ガラスで形成された基板11の上面に、ゲート電極2および、ゲート絶縁膜12を形成する。次に、ゲート絶縁膜12の上面のうち、ゲート電極2の上方に半導体薄膜1を形成する。次に、ゲート絶縁膜12および半導体薄膜1を覆うように層間絶縁膜13を形成する。次に、ゲート電極2の側方において、半導体薄膜1の真上に、層間絶縁膜13を貫通するコンタクトホール14を形成する。コンタクトホール14の内部を通って、半導体薄膜1と電気的に接続するようにドレイン電極3aおよびソース電極4を形成する。ここで、ドレイン電極3aおよびソース電極4としては、層間絶縁膜13の主表面に沿って延在するように、たとえば0.5μm程度の厚さを有するアルミニウム薄膜のパターンを形成する。または、必要に応じて、別に配線パターンを形成する。これらの電極は、TFT同士またはTFTと後の工程で形成する画素電極とを接続するためのものである。これらの電極を含むTFTや配線による段差が、上面の凹凸の要因になる。このように、基板11の上側にドレイン電極3aおよびソース電極4を含むボトムゲート型のTFTを形成する。
次に、図6に示すように、隣り合う画素同士の間に水分遮断構造物を形成する水分遮断物形成形成工程を行なう。ここでは、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって、窒化シリコンSiNxを材料とする水分遮断構造物20aを形成する。この際、たとえば、反応ガスとしてシラン(SiH4)およびアンモニア(NH3)を用いて、成膜温度が280℃、成膜雰囲気内のガス圧力が130Paの条件下にて、印加パワーを1kWにして成膜を行なう。膜厚については、ここでは1.5μmにした。次に、SiNxの膜上にレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをマスクにして画素の内部となる領域に対して、SiNxの膜の一部をエッチングによって除去する。SiNx膜のエッチングは、フッ素系ガス(たとえば四フッ化メタン:CF4)を用いたドライエッチングなどによって行なう。たとえば、CF4/O2/Ar=100/500/10sccm、真空度20Pa、RF出力300Wにてエッチングを行なう。エッチングの後に、たとえば、O2系ガスを用いたアッシングによってレジスト膜の除去を行なう。このように、隣り合う画素同士の間に水分遮断構造物20aを形成する。
なお、図6においては、図示を省略しているが、水分遮断構造物の真下に配線などの突起物がある場合には、形成される上面の凹凸を緩和するために、水分遮断構造物20aをCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって成膜して、ポリマーコーティングを行った後、RIE(Reactive Ion Etching)によって全面エッチバックする方法を適用しても構わない。この他にも、水分遮断構造物を形成する方法はプラズマCVD法に限定されず、各種スパッタ法などを用いることができる。この際には、十分なガス遮蔽性を有する緻密な膜を形成することができる成膜方法を適用することが好ましい。
次に、図7に示すように、TFTおよび配線などによる表面凹凸を平坦化するために、層間絶縁膜13の上面に、上記の凹凸を埋め込むように平坦化絶縁膜6aを形成する。この平坦化絶縁膜6aは、ポジ型の感光性アクリル樹脂から形成している。平坦化絶縁膜6aの形成は、この感光性アクリル樹脂をスピンコート法によって行なう。本実施の形態においては、回転数1000rpmで回転させながら塗布する方法で行なっている。感光性アクリル樹脂を塗布した後に、直ちにクリーンオーブンにて90℃、10分のプリベークを行なう。塗布する感光性アクリル樹脂の厚さは、プリベーク後における平坦化絶縁膜6aの塗布膜厚が1.9μm程度になるようにしておく。このように、平坦化絶縁膜6aを形成して、TFTや配線などを埋め込む。
次に、露光装置を用いて平坦化絶縁膜6aに対してパターン露光を行ない、露光部分を現像液に対して可溶の状態にする。このパターン露光は、周知の投影露光装置を用いることができ、露光量はたとえば300mJにする。次に、パターン露光後の平坦化絶縁膜6aに対して、ディップ式現像装置を用いて現像処理を行なう。露光した部分を現像液に溶解させて除去する。現像液としては、たとえば、TMAH(TetraMethylAmmonium Hydroxide)0.3wt%水溶液を用いて、90秒程度の現像を行なう。
このような一連のリソグラフィー処理によって、平坦化絶縁膜6aを所定の形状にパターニングすることによって、平坦化絶縁膜6aを貫通するスルーホール15aを形成する。さらに、水分遮断構造物20aの上面の一部から平坦化絶縁膜を除去して開口部を形成する。
その後、平坦化絶縁膜6aを構成する感光性アクリル樹脂のポストベークをクリーンオーブンにて行なう。この際、温度が220℃で60分の焼成を行なう。なお、焼成後における平坦化絶縁膜の膜厚は1.6μm程度になる。形成後の平坦化絶縁膜6aの表面の平坦性(凸部と凹部の最大の高低差)は0.2μm程度であり、平坦性の高い平坦化絶縁膜6aを得ることができる。
ここで、平坦化絶縁膜は、スピンコート法やその他の塗布法によって形成される塗布膜であれば、上記の感光性アクリル樹脂からなるものに限定されることはなく、たとえば、感光性を有さない樹脂材料膜やSOG膜であってもよい。感光性を持たない材料で平坦化絶縁膜を形成する場合には、平坦化絶縁膜を形成した後に、この平坦化絶縁膜の上面にレジストパターンを形成して、このレジストパターンをマスクにしてエッチングを行なうことで開口部などを形成することができる。
次に、図8に示すように、スルーホール15aの内側壁を含んだ平坦化絶縁膜6aの表面を覆うように画素電極7aを形成する。たとえば、画素電極7aとして金属膜(たとえばCr膜)を形成する。この画素電極7aは、有機EL素子の陽極として機能する。この画素電極を形成するには、先ず、DCマグネトロンスパッタ法によって、膜厚100nmのCr膜(クロム膜)を成膜する。この際、たとえば、スパッタガスとしてアルゴン(Ar)を用い、スパッタ雰囲気内圧力が0.15Pa、DC出力が2kWの条件で成膜を行なう。次に、周知のリソグラフィー技術を用いて形成したレジストパターンをマスクに用いてCr膜をエッチングする。このエッチングによって所定形状にパターニングされたCrからなる画素電極を形成する。この際、水分遮断構造物20aの上面においては、画素毎に画素電極が離れているように、画素電極同士の間に隙間を形成する。
Cr膜のエッチングには、たとえば、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸との混合水溶液系のエッチング液を用いたウェットエッチングを行なう。または、エッチングガスとして塩素(Cl2)と酸素(O2)との混合ガスを用いたドライエッチングを行なう。
次に、図9に示すように、水分遮断構造物20aの上面に形成された画素電極同士の隙間の部分とこの隙間の部分の周りを覆うように素子分離膜10aを形成する。素子分離膜10aを形成することによって、隣り合う画素の画素電極同士の絶縁部22aが形成される。素子分離膜10aの材料は、絶縁性を有していればよく、特に限定はない。たとえば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiNx)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlNx)のような無機材料、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリカ膜樹脂やSOG(Spin On Glass)のような有機材料、または、これらの積層膜を用いることができる。
ここでは、素子分離膜10aの材料として、感光性ポリイミド系樹脂を用いている。この素子分離膜10aを形成するには、先ず、この感光性ポリイミド樹脂を回転数1000rpmのスピンコート法によって塗布する。塗布後、直ちにクリーンオーブンにて120℃、10分のプリベークを行なう。素子分離膜10aの厚さは、プリベーク後における素子分離膜の膜厚が1.0μm程度になるように行なう。
この後、露光装置を用いて素子分離膜10aに対してパターン露光を行なって、露光部分を現像液に対して可溶にする。このパターン露光は、周知の投影露光装置を用いて行なうことができ、露光量はたとえば150mJにする。次に、パターン露光後の素子分離膜10aに対してシャワー回転式現像装置を用いて現像処理を行なって、露光部を現像液に溶解させて除去する。この際、現像液として、TMAH(Tetramethylammonium Hydroxide)2.38wt%水溶液を用いて、現像時間を30秒程度にする。
以上の一連のリソグラフィ処理によって、素子分離膜10aを所定の形状にパターニングして、スルーホール15aの側壁に形成された画素電極7aの上面および画素電極7aの露出すべき部分の周りを覆うように形成する。
次に、素子分離膜10aを構成する感光性ポリイミド樹脂のポストベークをクリーンオーブンにて行なう。ポストベークは、窒素雰囲気中にて230℃で60分の焼成を行なう。本実施の形態においては、本焼成後における素子分離膜10aの膜厚は0.8μm程度である。素子分離膜10aを形成することによって、画素電極7aと以降の工程で形成する共通電極との間の短絡をより確実に防止することができ、また、画素領域30以外での発光を防止することができる。素子分離膜10aの開口部の領域が有機EL層の発光部分となる。また、素子分離膜10aを形成することによって、発光色を塗り分ける工程において隣接する画素へ有機層が拡散することを防止できる。
次に、素子分離膜10aが形成された基板を真空蒸着装置(図示せず)内に搬入して、図10に示すように、少なくとも画素電極7aの露出している部分が完全に覆われるように有機EL層8を形成する。有機EL層8は、たとえば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層などを下側から順に積層して形成する(図示せず)。有機EL層の一例としては、有機正孔注入層として銅フタロシアニン(CuPc)を膜厚30nmの厚さで形成し、有機正孔輸送層として〔ビス(N-ナフチル)-N-フェニルベンジジン〕(α−NPD)を膜厚30nmの厚さで形成し、有機発光層兼電子輸送層として8-キノリノールアルミニウム錯体(Alq3)を膜厚50nmの厚さで形成する。
また、こうした有機EL層8を構成する上記の各層のうち、いずれかの層に対して、シャドーマスクを表面の直上に配置して、選択した画素群のみに対して真空蒸着する工程をを繰り返す塗り分け工程を適用してもよい。たとえば、RGBの発光層を、それぞれの色に対応するシャドーマスクを用いて形成する。有機EL層の真空蒸着においては、たとえば、それぞれの材料0.2gを抵抗加熱用の各ボートに充填して真空蒸着装置の所定の蒸発源電極に取り付け、蒸着雰囲気内を10×10−4Paにまで減圧する。この後、各ボートに通電して加熱を行なうことで、各ボート内の材料を順次蒸着させる。シャドーマスクとしては、金属マスクを用いることができる。
次に、図11に示すように、有機EL層8の上面に有機EL層8を覆うように共通電極9を形成する。有機EL層が素子分離膜10aの表面全体に形成されていない場合には、この有機EL層の上面および素子分離膜10aの上面に共通電極を形成する。共通電極9は、配列した画素が集まる表示エリアのみに配置するように、該当エリアに大きな開口部を有するマスクを用いて、真空蒸着によって形成する。共通電極9は、有機EL素子における陰極として機能する。本実施の形態における共通電極9は、下層部と上層部を含む。下層部としては、たとえばフッ化リチウム(LiF)とアルミニウム(Al)との積層膜を形成する。下層部は、LiF膜を有機EL層8の上面に形成して、続いて、その表面にAl膜を形成することによって形成する。下層部の形成は、有機EL層8の真空蒸着を行なった真空蒸着装置内にて連続して行なうことができる。下層部の膜厚は、たとえばLiFを1nm、Alを15nmにする。この下層部の真空蒸着においては、LiFを0.1g、Alを0.4g各ボートに充填して真空蒸着装置の所定の電極に取り付けて、蒸着雰囲気内を10×10−4Paにまで減圧した後、各ボートを通電加熱することで、各ボート内の材料を順次蒸着させて積層することができる。
次に、共通電極9の下層部の表面に、上層部としての透明電極膜を形成する。ここでは、透明電極膜として、室温成膜で良好な導電性を有するインジウム亜鉛酸化物(In−Zn−O)系の透明導電性材料を用いる。このような材料からなる透明電極膜は、たとえばDCマグネトロンスパッタ法によって形成する。この際の成膜条件の一例としては、スパッタガスにアルゴン(Ar)と酸素(O2)との混合ガス(体積比Ar:O2=1000:5)を用いて、スパッタ雰囲気内の圧力を0.3Pa、DC出力を40Wに設定しながら、膜厚200nmの透明電極膜を成膜する。
上述のように、画素電極(陽極)、有機EL層、共通電極(陰極と透明電極)を順に積層して形成される有機EL素子を、表示素子として平坦化絶縁膜の上側に形成する。有機EL素子は、たとえば、RGBの有機EL素子を1つの集合体として、この集合体を複数形成する。これらの有機EL素子は、平坦化絶縁膜に形成されたスルーホールや配線を介して各TFTに接続されたものとなる。
また、以上のように、表示素子として設けられた有機EL素子に、有機EL素子を駆動するためのTFTが接続されたアクティブマトリックス型の表示装置を製造することができる。なお、本製造工程はあくまでも一例であって、特にこれに制限される訳ではない。
このように、基板の表面に下地膜を形成する工程と、下地膜の表面に、平面的に見て画像領域を取囲むように無機材料からなる水分遮断構造物を形成する水分遮断構造物形成工程と、水分遮断構造物形成工程の後に下地膜の上側に平坦化絶縁膜を形成する工程とを含むことによって、平坦化絶縁膜から放出されるガス成分を実効的に遮断することができ、長期間使用しても表示品位が優れている表示装置を提供することができる。
上述した表示装置では、平坦化絶縁膜が、たとえばスピンコート法のような塗布法によって形成されたものである。この方法を採用することによって、平坦性に優れた上面に有機EL素子を形成することができる。有機EL素子としては、有機EL層の内部に形成される複数の有機層が膜厚の均一性に優れたものになる。したがって、画素電極と共通電極との間の短絡を確実に防止できるとともに、発光面内における発光の均一性が向上し、安定した表示特性を示す表示装置を提供することができる。
平坦化絶縁膜を画素電極で覆って、画素電極の開口部となる部分に、ガス成分に対する遮蔽性に優れた無機材料で形成した水分遮断構造物を配置することによって、平坦化絶縁膜の中に存在するガス成分を平坦化絶縁膜の内部に閉じ込めることができ、有機EL層の側に向かって、ガス成分が拡散することを防止できる。
特に、水分遮断構造物は、SiNxなどのガス成分の遮断性の高い無機材料で形成することが好ましい。水分遮断構造物を上面に形成する下地膜は、配線や層間絶縁膜などの無機材料で形成されているため、プラズマCVDなどを行なう膜形成工程においても、下地膜の表面はダメージを受けることがない。さらに、無機材料からなる下地膜は高温にも耐え得るので、水分遮断構造物の形成時には温度を上げて適正な温度で蒸着を行なうことができ、水分遮断構造物として、緻密性に優れ、剥がれやクラックが生じないものを形成することができる。したがって、平坦化絶縁膜から放出されるガス成分を遮断する能力が優れた水分遮断構造物を形成することができる。また、長期間の駆動に対しても、有機EL素子の吸湿による劣化を防止することができ、長期間、高品位で映像を表示することができるアクティブマトリックス型の表示装置を提供することができる。また、製造時における歩留まりが向上する。
なお、本実施の形態においては、基板が配置されている側と反対側に向かって発光する上面発光型の有機EL表示装置を説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、基板が配置されている側に向かって発光する下面発光型の有機EL表示装置にも適用することができる。
(実施の形態2)
(装置の構成)
図12から図16を参照して、本発明に基づく実施の形態2における表示装置およびその製造方法について説明する。
図12は、本実施の形態における表示装置の断面図である。基板11の表面上にTFT16aが形成され、その上側に、平坦化絶縁膜6b、画素電極7b、有機EL層8および共通電極9が形成されていることは、実施の形態1における表示装置と同様である。
本実施の形態においては、水分遮断構造物20bの高さが、平坦化絶縁膜6bの高さよりも高くなっている。画素領域30の側方において、層間絶縁膜13の上面には、水分遮断構造物20bが形成されている。画素電極7bは、平坦化絶縁膜6bの表面を覆うように配置され、水分遮断構造物20bに接触している。本実施の形態においては、水分遮断構造物20bの一部を覆うところまで延在するように形成されている。平坦化絶縁膜6bにおいて、TFT16aのドレイン電極3aの上側には、スルーホール15bが形成され、スルーホール15bの側壁には、画素電極7bが形成されている。画素電極7bは、スルーホール15bの底部において、ドレイン電極3aと接触して電気的に接続されている。画素電極7bは、水分遮断構造物20bの上面において、隣り合う画素の画素電極7bと離れるように形成され、電気的に絶縁された絶縁部22bが形成されている。素子分離膜10bは、水分遮断構造物20bの形状に対応して形成されている。
その他の装置の構成については、実施の形態1における表示装置と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(装置の作用・効果)
図12において、画素電極7bと共通電極との間に電圧あるいは電流が印加され、画素領域30において有機EL層8が発光することは、実施の形態1における表示装置と同様である。
画素電極7bは、平坦化絶縁膜6bの上面を覆うように形成され、水分遮断構造物20bに接触している。この構成を採用することによって、平坦化絶縁膜6bは、層間絶縁膜13、TFT16a、水分遮断構造物20bおよび画素電極7bに隙間なく取囲まれている。したがって、平坦化絶縁膜6bの内部の水分が、外部に漏れ出すことを防止でき、有機EL層8に水分が混入して、表示品位が劣化することを防止できる。また、製造時における歩留まりが向上する。
次に、本実施の形態における駆動試験結果を示す。本実施の形態における表示装置を形成して、駆動試験においては、上記の構成の表示装置における表示素子(有機EL素子)の駆動電圧、駆動電流、初期駆動時の発光輝度、および大気中で100時間駆動した時の発光輝度を測定した。さらに従来の技術に基づく表示装置に相当する比較例としては、実施の形態1と同じものを用いた。駆動試験結果を表2に示す。
表2に示すように、初期駆動時の輝度(初期の輝度)を比較すると、実施の形態2の有機EL素子の方が、比較例の有機EL素子よりも大きい。さらに、100時間後の輝度において、実施の形態2の有機EL素子は、初期の輝度から幾分低下するものの、大きな低下は見られず、素子の劣化は進行していないことを示している。一方で、比較例の有機EL素子では、初期輝度に対して100時間後の輝度が著しく低下しており、劣化が進行していることが分かる。その他、実施の形態1における有機EL素子と同等の性能を有する有機EL素子を得ることができている。
この結果から、実施の形態2の表示装置においては、画素電極の境界部分に水分遮断構造物を形成する構成としたことで、長期間の駆動に際しても平坦化絶縁膜から有機EL素子へ水分が移動することを抑制して、吸湿による有機EL素子の劣化を防止することが確認できた。
その他の作用・効果については、実施の形態1における表示装置と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
(製造方法)
図13から図16の工程断面図を参照して、本実施の形態における製造方法について説明する。
図13に示すように、実施の形態1と同様に、基板11の表面にドレイン電極3aとソース電極4とを含むTFT16aおよび層間絶縁膜13を形成する。
次に、図14に示すように、実施の形態1と同様に、層間絶縁膜13の表面上における画素同士の間となるべき位置に水分遮断構造物20bを形成する。本実施の形態においては、高さが1.7μm程度になるように形成する。
次に、図15に示すように、TFTや配線などによる表面の凹凸を埋め込むように平坦化絶縁膜6bを形成する。本実施の形態において、平坦化絶縁膜6bは、ポジ型の感光性アクリル樹脂から形成されている。平坦化絶縁膜6bの形成においては、感光性アクリル樹脂を回転数1000rpmのスピンコート法によって塗布する。また、塗布後、直ちにクリーンオーブンを用いて、温度90℃の条件下で10分間のプリベークを行なう。プリベーク後における平坦化絶縁膜6bの塗布膜厚は1.9μm程度になるように、感光性アクリル樹脂を塗布する。
この後、露光装置を用いて平坦化絶縁膜6bに対してパターン露光を行なって、露光部分を現像液に対して可溶にする。このパターン露光においては、露光装置を用いて、露光量を、たとえば300mJにする。次に、パターン露光後の平坦化絶縁膜6bに対して、ディップ式現像装置を用いて現像処理を行なう。現像処理を行なうことによって、露光部を現像液に溶解させて除去する。この際、現像液として、TMAH0.3wt%水溶液を用い、現像時間を90秒程度にする。上記の一連のリソグラフィー処理によって、平坦化絶縁膜6bを所定形状にパターニングする。さらに、ドレイン電極3aに達するスルーホール15bを形成する。
その後、平坦化絶縁膜6bを構成する感光性アクリル樹脂のポストベークをクリーンオーブンにて行なう。ポストベークは、窒素雰囲気中にて220℃の条件下で60分間の焼成を行なう。焼成後における平坦化絶縁膜6bの膜厚は1.6μm程度となり、この平坦化絶縁膜6bによって層間絶縁膜13の上面に形成された配線などが覆われる。これに対して、水分遮断構造物20bの高さは1.7μmであることから、平坦化絶縁膜6bの高さは、水分遮断構造物20bよりおよそ0.1μm低いこととなる。
次に、図16に示すように、スルーホール15bの内側壁を含む平坦化絶縁膜の表面を覆うように、画素電極7bを形成する。画素電極7bは、平坦化絶縁膜6bの上面を覆って、さらに、水分遮断構造物20bに接触するように形成する。また、水分遮断構造物20bの表面において、隣り合う画素の画素電極と接触しないように隙間を形成する。本実施の形態においては、水分遮断構造物20bの側面および上面の一部を覆うように形成している。画素電極7bの製造方法については、実施の形態1と同様である。
図16に示す工程以降の素子分離膜、有機EL層および共通電極の構成や製造工程は実施の形態1と同様である。
以上のようにして、画素電極(陽極)、有機EL層および共通電極(陰極)を順次積層して形成される有機EL素子を、表示素子として平坦化絶縁膜の主表面上に形成する。これらの有機EL素子は、平坦化絶縁膜に形成されたスルーホールおよび配線を介して各TFTに接続されたものとなる。
上述したように、各表示画素の構成を含む表示装置を形成することによって、長期間駆動しても、表示品位が優れているアクティブマトリックス型の表示装置を提供することができる。また、上述した実施の形態においては、有機EL素子を備える表示装置について説明を行なったが、特にこの形態に限られず、例えば、液晶表示装置にも適用することができる。すなわち、無機材料からなるいずれかの下地膜の上面に、水分遮断構造物を形成して、上述の実施の形態と同様の構成を採用することによって、液晶に水分が混入することを防止できる。
なお、本明細書における上面、上側または下面などの方向の意を含む用語においては、絶対的な方向(たとえば鉛直方向のうち上側)を示すものではなく、部位などの相対的な位置関係を示すものである。
また、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 半導体薄膜、2 ゲート電極、3a,3b ドレイン電極、4 ソース電極、6a,6b,6c 平坦化絶縁膜、7a,7b,7c 画素電極、8 有機EL層、9 共通電極、10a,10b,10c 素子分離膜、11 基板、12 ゲート絶縁膜、13 層間絶縁膜、14 コンタクトホール、15a,15b,15c スルーホール、16a,16b TFT、20a,20b,20c,20d 水分遮断構造物、22a,22b,22c 絶縁部、30 画素領域。