JP4188513B2 - 育苗ポット用容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、草花および野菜等の苗の生育用容器である育苗ポットを多数配列して収納し、ポット栽培および運搬ならびに店頭展示に供するための育苗ポット用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
草花および野菜等の苗を生育し且つ搬送する際には、いわゆるポット栽培のための簡易な軟質ポットすなわち育苗ポットに収容されることが多い。多数の苗のポット栽培のためには、この種の育苗ポットを多数配列して、施肥および給水等を行わなければならず、さらにある程度生育した苗の売買等のためには、この育苗ポットを多数搬送しなければならない。このため、通常の場合、育苗ポットは、所定の容器に収容したままポット栽培を行い且つ運搬する。苗の生育および搬送に用いられる育苗ポットは、購入後に、通常の植木鉢等に移植されるまでの間、苗を生育するための簡易な植木鉢であり、通常の場合、比較的剛性の低い素材により形成された軟質ポットである。
この種の育苗ポットは、通常の植木鉢と同様に上方に開く有底円錐台状または有底四角錐台状をなしており、底面には一般の植木鉢等と同様の排水孔が設けられている。
【0003】
このような、育苗ポットに収められている種苗は、生育中であるため、栽培中はもちろん運搬中といえども、必要に応じて肥料や水を供給しなければならない。そこで、従来より育苗ポット用の容器としては、多数の育苗ポットを配列して収容し得るカゴ状の容器が用いられている。従来の育苗ポット用容器は、給水および排水を考慮して、底面を網目状とするか、育苗ポットの底面とほぼ同様の通水孔を設けるかしている。この種の育苗ポット用容器の一例が特開平7−31288号公報に示されている。
一方、ある種の苗においては、育苗ポットの底面の通水孔から給水を行う、いわゆる底面給水が要求され、このような場合、底面に通水孔を有する育苗ポット用容器であれば、育苗ポットを収容したまま育苗ポット用容器を保水マット上に載置することにより、育苗ポット用容器の通水孔および育苗ポットの通水孔を介して底面給水を行うことが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、苗の栽培生育においては、施肥はともかくとしても給水は常時必要であり、運搬中であってもそれが長時間にわたる場合には、ある程度の給水が必要となる場合がある。従来の特開平7−31288号公報記載のような育苗ポット用容器は、給水に伴う育苗ポットの底面の通水孔からの排水および給水のため底面に通水孔を設けていたため、育苗ポットの保水性が低く、さりとて、保水マット上に育苗ポット用容器を載置したまま運搬することも、保水マットの取り扱い、運搬用段ボール紙の防水機能付与等の理由により、容易ではなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、育苗ポットを収容したままで、ポット栽培および運搬中における苗への充分な給水を実現することができると共に車両や展示場所への泥、汚水等の散乱を防止でき、育苗ポットの取り扱いも容易な育苗ポット用容器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明に係る育苗ポット用容器は、
育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、
所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凸部を形成し、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含むことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載した本発明に係る育苗ポット用容器は、前記単位カゴ状部の底面の内面に形成した部分的な凸部が、補強機能を有する所定形状の凸条を含むことを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係る育苗ポット用容器は、
育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、
所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凹部を形成し、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含むことを特徴としている。
【0009】
請求項に記載した本発明に係る育苗ポット用容器は、前記単位カゴ状部の底面の内面に形成した部分的な凹部が、所定形状の溝および凹所の少なくとも一方を含むことを特徴としている
【0014】
【作用】
本発明の請求項1による育苗ポット用容器は、育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凸部を形成し、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含む。
このような構成により、育苗ポット用容器の単位カゴ状部自体に貯水可能とし、且つ単位カゴ状部底面を前記部分的な凸部により浮かせて、育苗ポット底面の下方に通水路となる間隙を形成して、各育苗ポット底面の通水孔から給水可能としており、育苗ポットを収容したままで、ポット栽培および運搬中における苗への充分な給水を実現することができ、育苗ポットの取り扱いも容易である。
また、育苗ポットを取り出す際に、縦横の隔壁の交差部分において、最大4個の育苗ポットの周縁を一括して摘むことができ、育苗ポットの取り扱いが非常に容易である。
さらに、育苗ポットの上面の大部分が苗の葉等により覆われていたり、葉に直接灌水することが望ましくない場合にも、育苗ポットの周囲から効果的に育苗ポット用容器に給水し且つ貯水することができる。
【0015】
本発明の請求項による育苗ポット用容器は、前記単位カゴ状部の底面の内面に形成した部分的な凸部が、所定形状の凸条を含む。
このような構成により、簡単な構成で、容器の薄肉化・軽量化が図れると共に、育苗ポット底面を前記部分的な凸部により浮かせて、育苗ポット底面の下方に通水路となる間隙を形成する。
【0016】
本発明の請求項3による育苗ポット用容器は、育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凹部を形成し、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含む。
このような構成により、育苗ポット用容器の単位カゴ状部自体に貯水可能とし、且つ育苗ポット底面の下方に、前記部分的な凹部により、通水路を形成して、各育苗ポット底面の通水孔から給水可能としており、育苗ポットを収容したままで、ポット栽培および運搬中における苗への充分な給水を実現することができ、育苗ポットの取り扱いも容易である。
また、育苗ポットを取り出す際に、縦横の隔壁の交差部分において、最大4個の育苗ポットの周縁を一括して摘むことができ、育苗ポットの取り扱いが非常に容易である。
さらに、育苗ポットの上面の大部分が苗の葉等により覆われていたり、葉に直接灌水することが望ましくない場合にも、育苗ポットの周囲から効果的に育苗ポット用容器に給水し且つ貯水することができる。
【0017】
本発明の請求項による育苗ポット用容器は、前記単位カゴ状部の底面の内面に形成した部分的な凹部が、所定形状の溝および凹所の少なくとも一方を含む。
このような構成により、簡単な構成で、育苗ポット底面の下方に、前記部分的な凹部による通水路を形成する
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づき、図面を参照して本発明の育苗ポット用容器を詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係る育苗ポット用容器の構成を示している。このうち、図1は、育苗ポット用容器の全体の構成を概略的に示す斜視図である。
図2は、育苗ポット用容器の平面図であり、左半部が底面側から見た底面図、そして右半部が上面側から見た上面図である。図3は、育苗ポット用容器の正面図であり、育苗ポット用容器を長手方向から見た立面を示している。図4は、育苗ポット用容器の側面図であり、育苗ポット用容器を短手方向から見た立面を示している。
【0020】
図1〜図4に示す育苗ポット用容器1は、底面板2、第1および第2の長手側面壁部3および4、並びに第1および第2の短手側面壁部5および6を具備しており、上方に広がる縦横寸法の異なる角錐台形状をなすカゴ状に形成されている。育苗ポット用容器1の寸法は、育苗ポットをn行×m列(nおよびmは、2以上の整数)に配列して収容するのに合わせた寸法とする。
育苗ポット用容器1の底面を構成する底面板2は、水を通さないように閉塞して形成され、その内面側に適宜なるパターンの凸条2aを形成している。底面板2の内面における凸条2aのパターンは、当該育苗ポット用容器1に収容される育苗ポットの底面寸法に比して充分に細かく且つ凸条2a上に育苗ポットが載置されることにより、育苗ポット外底面と育苗ポット用容器1の内底面との間に形成される間隙が適宜範囲連通するように断続的形状に形成される。
【0021】
長手側面壁部3および4、並びに短手側面壁部5および6は、底面板2とともに上方に広がる角錐台形状をなす容器を形成し、それらの底面板2から所定寸法の範囲については、水が漏れないように閉塞して側壁閉塞部3a,4a,5aおよび6aを形成している。長手側面壁部3、4、短手側面壁部5および6の、側壁閉塞部3a、4a、5aおよび6a以外の部位については、図示のように網目状に形成して通気性および通水性を確保している。
したがって、側壁閉塞部3a、4a、5a、6aおよび底面板2で囲まれる部位には、貯水部が形成される。この貯水部の水は、凸条2aのパターンの欠落部により形成される通水路および育苗ポットの底面の通水孔を介して育苗ポットに給水される。
【0022】
すなわち、従来の育苗ポット用容器は、保水機能がなかったため、育苗ポットには、1日に1回〜数回給水を行う必要があり、運搬輸送中等は、給水が事実上ほとんど不可能であったため、輸送中に苗がしおれたり、また極端の場合枯れてしまうこともあった。また、トラック輸送中等に、育苗ポット内部の用土等がこぼれて、トラックの荷台内部を汚してしまったり、花屋等の苗の販売店の店頭に用土等がこぼれて、店内を汚してしまったりすることがあった。
これに対して、図1〜図4に示した育苗ポット用容器1は、側壁閉塞部3a、4a、5a、6aおよび底面板2で囲まれる貯水部による保水機能があり、この部分に水がたまっている間は、いわゆる底面給水により給水されるので、長時間の輸送中も外部からの給水を行わなくとも済み、長距離の輸送が可能となる。
【0023】
また、育苗ポットから流出した用土も育苗ポット用容器1の貯水部に貯まるので、外部にこぼれ出して、トラックの荷台や販売店の店頭を汚すこともない。この育苗ポット用容器1を用いている場合、給水頻度(回数)も従来の育苗ポット用容器よりも少なくて済むので、灌水の頻度や水量が少なくて済み、効率よく苗の管理を行うことができる。さらに、上述した育苗ポット用容器1に多数収納した育苗ポットの取り出し時に、隣接する育苗ポットの端縁部を一括して摘むことにより、2〜4個の育苗ポットを同時に摘み出し/摘み入れることができ、作業性がよい。
なお、側壁閉塞部3a、4a、5a、6aおよび底面板2で囲まれる貯水部の深さ寸法は、苗の種類により異なる最適値を有するものがあるので、複数種の深さに設定したものを用意して、対象とする苗の種類に応じて使い分ければ、一層適切な苗の生育が可能となる。
【0024】
図5〜図10は、本発明の第2の実施の形態に係る育苗ポット用容器の構成を示している。このうち、図5は、育苗ポット用容器の使用状態における要部の構成を示す斜視図である。図6は、育苗ポット用容器の要部を上面から見た平面図である。図7は、育苗ポット用容器の一部の正面断面図、そして図8は、育苗ポット用容器の一部の正面図であり、育苗ポット用容器を正面側から見た立面の様子を示している。図9は、育苗ポット用容器の要部を詳細に示す断面斜視図であり、図10は、育苗ポット用容器の要部を詳細に示す断面図である。
【0025】
図5〜図10に示す育苗ポット用容器10は、育苗ポットをそれぞれ個別に収容するn行×m列(nおよびmは、2以上の整数)に配列された、単位カゴ状部を形成するカゴ状の育苗ポット収容部11、12、13、21および22等を有する。これら育苗ポット収容部11、12、13、21および22等の各々は、ほぼ同様の構成を有し、図5〜図8においては、育苗ポット収容部11を例にとってその詳細を示し、図9および図10においては、育苗ポット収容部21を例にとってその詳細を示している。
【0026】
図5〜図8において、育苗ポット収容部11は、底面板11aおよび該底面板11aの周縁より立ち上がる周壁閉塞部11bにより、短寸の有底筒状をなす貯水部を形成する。周壁閉塞部11bの四方の縁部はさらに主脚部11c〜11fを、これら主脚部11c〜11fの各中間部には副脚部11g〜11jを、それぞれ上方に行くほど若干外側に広がるようにほぼ上方に向けて延設して、育苗ポット収容部11を形成する。底面板11aの内面には、例えば図6に示すような十字状の中央を欠落したパターン形状をなして凸条11aaを形成する。また、主脚部11c〜11fの内面には、上端から周壁閉塞部11bを通って底面板11aの内面の凸条11aaの中間位置に至る導水溝11ca〜11faが形成される。
【0027】
その他の育苗ポット収容部12、13、21および22等も育苗ポット収容部11と同様に構成される。育苗ポット収容部11および21等の上端と育苗ポット収容部12および22等の上端との間には、これらの配列方向に沿う隔壁101が形成される。育苗ポット収容部11、12および13等の上端と育苗ポット収容部21および22等の上端との間には、これらの配列方向に沿う隔壁201が形成される。同様に、育苗ポット収容部11、12、13、21および22等の配列に従って、隔壁101に平行に隔壁102等が順次形成され、隔壁201に平行に隔壁202等が順次形成される。
【0028】
育苗ポット収容部11の主脚部11c、11d、11e、および11fの各上端は、上枠部100の角部、隔壁101と上枠部100の結合部、隔壁101と隔壁201との交差部、および隔壁201と上枠部100との結合部にそれぞれ連結している。育苗ポット収容部11の副脚部11g、11h、11i、および11jの各上端は、上枠部100、隔壁101、隔壁201、および上枠部100にそれぞれ連結している。隔壁101および201等は、図9および図10に詳細に示すように上端において結合されて断面ほぼV字状をなしており、交差部および上枠部との連結部近傍を切欠した形状をなしている。先に述べた導水溝11ca〜11fa等は、隔壁101および201等の交差部および上枠部100との連結部、並びに上枠部100の角部にその一端を覗かせている。
【0029】
育苗ポット収容部21は、上述した育苗ポット収容部11の各部と同様に各対応して、底面板21a、周壁閉塞部21b、主脚部21c〜21f、副脚部21g〜21j、凸条21aaおよび導水溝21ca〜21faが形成されている。育苗ポット収容部12、13および22等を含むその他の全ての育苗ポット収容部も必ずしも図示されていないがこれら育苗ポット収容部11および21と基本的に同様に構成されている。
したがって、個々の育苗ポット収容部には、例えば育苗ポット収容部11の場合、底面板11aおよび周壁閉塞部11bで囲まれる部位に、貯水部が形成される。この貯水部の水は、凸条11aaのパターンの欠落部により形成される通水路および育苗ポットの底面の通水孔を介して育苗ポットに給水される。
【0030】
すなわち、図5〜図10に示した育苗ポット用容器10は、底面板11aおよび周壁閉塞部11b等で囲まれる貯水部による保水機能があり、この部分に水がたまっている間は、いわゆる底面給水により給水されるので、長時間の輸送中も外部からの給水を行わなくとも済み、長距離の輸送が可能となる。また、育苗ポットから流出した用土も育苗ポット用容器1の貯水部に貯まるので、外部にこぼれ出して、トラックの荷台や販売店の店頭を汚すこともない。この育苗ポット用容器10を用いている場合、給水頻度(回数)も従来の育苗ポット用容器よりも少なくて済むので、灌水の頻度や水量が少なくて済み、効率よく苗の管理を行うことができる。さらに、上述した育苗ポット用容器10には、4個の育苗ポット収容部が隣接する隔壁101、201等の交差部分に切欠部が形成されているので、多数収納した育苗ポットの取り出し時に隣接する育苗ポットの端縁部を一括して摘むことにより、4個の育苗ポットを同時に摘み出すことができ、作業性がよい。
【0031】
この場合も、底面板11aおよび周壁閉塞部11b等で囲まれる貯水部の深さ寸法は、苗の種類により異なる最適値を有するものがあるので、複数種の深さに設定したものを用意して、対象とする苗の種類に応じて使い分ければ、一層適切な苗の生育が可能となる。
さらに、隔壁101および201等の交差部分の切欠部から主脚部11c〜11f等の内面側を通って底面板11a等に至る導水溝11ca〜11fa等が形成されているので、この部分に注入された水は、底面板11aおよび周壁閉塞部11b等で囲まれる貯水部へ適切に導かれる。この水路により、例えば、灌水に際し、育苗ポットの苗の葉等により覆われて、上方から撒布された水が、育苗ポット内に充分に灌水されなかった場合にも、貯水部からの底面給水により確実に給水することができ、上方からの灌水を嫌う苗に対して底面給水を行う際の給水も容易である。
【0032】
なお、上述においては、例えば育苗ポット収容部11の場合、底面板11aに補強機能を有する所定パターンの凸条11aaを形成するようにしたが、凸条のパターンを適宜変更してもよく、凸条を設ける代わりに、底面板11aの中央部に凹所を設け、導水溝11ca〜11faに連通する溝部を設けて該凹所へ至る通水路を形成するようにしてもよい。
その他、本発明は、上述し且つ図面に示した実施の形態に限定されることなくその要旨を変更しない範囲内で種々変形して実施することができることはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】
本発明の請求項1の育苗ポット用容器によれば、育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凸部を形成し、前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含む構成により、育苗ポット用容器の単位カゴ状部自体に貯水可能とし、且つ単位カゴ状部底面を前記部分的な凸部により浮かせて、育苗ポット底面の下方に通水路となる間隙を形成して、各育苗ポット底面の通水孔から給水可能としており、育苗ポットを収容したままで、ポット栽培および運搬中における苗への充分な給水を実現することができ、育苗ポットの取り扱いも容易である。
【0038】
本発明の請求項の育苗ポット用容器によれば、前記単位カゴ状部の底面の内面に形成した部分的な凸部が、補強機能を有する所定形状の凸条を含むことにより、簡単な構成で、育苗ポット底面を前記部分的な凸部により浮かせて、育苗ポット底面の下方に通水路となる間隙を形成することができると共に薄肉化が可能となる。
【0039】
本発明の請求項3の育苗ポット用容器によれば、育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、
所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凹部を形成し、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、
前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含む構成により、育苗ポット用容器の単位カゴ状部自体に貯水可能とし、且つ育苗ポット底面の下方に、前記部分的な凹部により、通水路を形成して、各育苗ポット底面の通水孔から給水可能としており、育苗ポットを収容したままで、ポット栽培および運搬中における苗への充分な給水を実現することができ、育苗ポットの取り扱いも容易である。
また、育苗ポットを取り出す際に、縦横の隔壁の交差部分において、2個あるいは最大4個の育苗ポットの周縁を一括して摘むことができ、育苗ポットの取り扱いが非常に容易である。
また、育苗ポットの上面の大部分が苗の葉等により覆われていたり、葉に直接灌水することが望ましくない場合にも、育苗ポットの周囲から効果的に且つ均等的に育苗ポット用容器に給水し且つ貯水することができる。
【0040】
本発明の請求項の育苗ポット用容器によれば、前記単位カゴ状部の底面の内面に形成した部分的な凹部が、所定形状の溝および凹所の少なくとも一方を含むことにより、簡単な構成で、育苗ポット底面の下方に、前記部分的な凹部による通水路を形成することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る育苗ポット用容器の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の育苗ポット用容器の構成を模式的に示し、左半部を底面とし、右半部を上面として表した平面図である。
【図3】図1の育苗ポット用容器の構成を示す正面図である。
【図4】図1の育苗ポット用容器の構成を示し、上半部を破断して示す右側面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る育苗ポット用容器の要部の構成および使用状態の様子を示す斜視図である。
【図6】図5の育苗ポット用容器の構成を示す上面から見た平面図である。
【図7】図5の育苗ポット用容器の構成を示す要部の正面断面図である。
【図8】図5の育苗ポット用容器の構成を示す要部の正面図である。
【図9】図5の育苗ポット用容器の構成の詳細を示す要部の斜視断面図である。
【図10】図5の育苗ポット用容器の構成の詳細を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 育苗ポット用容器
2 底面板
3,4 長手側面壁部
5,6 短手側面壁部
2a 凸条
3a,4a,5a,6a 側壁閉塞部
10 育苗ポット用容器
11,12,13,21,22 育苗ポット収容部
11a,12a,21a,22a 底面板
11b,12b,13b,21b,22b 周壁閉塞部
100 上枠部
101,102,201,202 隔壁
11c〜11f 主脚部
11g〜11j 副脚部
11aa,12aa,21aa,22aa 凸条
11ca〜11fa 導水溝

Claims (4)

  1. 育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、
    所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凸部を形成し、
    前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、
    前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含むことを特徴とする育苗ポット用容器。
  2. 前記単位カゴ状部の底面の内面に形成した部分的な凸部は、補強機能を有する所定形状の凸条を含むことを特徴とする請求項1に記載の育苗ポット用容器。
  3. 育苗ポットを多数配列して収納しポット栽培および運搬に供するための育苗ポット用容器において、
    所定行数および所定列数に配列され、個々に育苗ポットを収容する複数の単位カゴ状部を有し、これら単位カゴ状部の底面および該底面の周縁より立ち上がる周壁閉塞部により短寸の有底筒状をなす貯水部を形成し、当該貯水部に貯水可能とするとともに、前記育苗ポットの収納時に該育苗ポットの底面の下方に通水路を形成すべく前記単位カゴ状部の底面の内面に部分的な凹部を形成し、
    前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分の上端に、当該交差部分に臨む複数の育苗ポットを各端縁にて一括して摘出可能とすべく形成した切欠部を含み、
    前記複数の単位カゴ状部の縦横の隔壁の交差部分を含む四隅に前記複数の単位カゴ状部の底部の前記通水路に連通して形成した導水溝をさらに含むことを特徴とする育苗ポット用容器。
  4. 前記単位カゴ状部の底面の内向に形成した部分的な凹部は、所定形状の溝および凹所の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項3に記載の育苗ポット用容器。
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