JP4188292B2 - 停止装置付スライドファスナー用スライダー - Google Patents

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この発明は、通常タイプのスライドファスナーに用いるロック機構を備えたスライダーであって、停止爪を有する爪体をスプリングを用いずに引手の起伏操作により、ファスナーエレメントの反発力を利用してロック機構を働かせる停止装置付スライドファスナー用スライダーに関するものである。
従来、この種のロック機構を備えたスライダーは、たとえば図10に示すように胴体、爪体、引手、カバーの四部材から形成し、引手における取付用の枢軸の下面にカムを装設し、胴体に取り付けた引手を後方へ倒伏させると、カムによって胴体に収容した停止爪を備えた爪体を押圧し、停止爪をファスナーエレメント間に押入してスライダーの摺動を停止させるタイプ、また図11に示すように引手における枢軸の上下両面にカムを装設し、前記の胴体、爪体、カバーからなるスライダーに用い、引手を前方および後方、倒伏させることによって、カムの作動により爪体の停止爪をファスナーエレメント間に押入してスライダーの摺動を停止しロックさせる停止装置付スライドファスナー用スライダーが知られている。
特開2000−333710号公報
前項で述べた図10,11に示した停止装置付スライドファスナー用スライダーは、共に引手の枢軸にカムを設置して胴体に収容した爪体の上面へ接触させ、引手の倒伏操作により爪体の停止爪をファスナーエレメント間に押し入れてロック機能を働かせ、引手を起立させるとファスナーエレメントの反発力によって爪体を自動的に上方へ押し上げるので、スライダーの摺動操作を容易に行える。
しかしこのタイプのスライダーは、長期にわたって繰り返し使用するとき、またスライダーに過剰な荷重が加わる部分に使用したとき、引手の枢軸に設けたカムが使用によって摩耗してロック機能が働かなくなったり、また停止爪がファスナーエレメント上を滑動し停止爪が摩耗してロック機能を低下させる恐れがある。
この発明は、上述の問題点を考慮して加良を加えたものであり、請求項1記載の発明は、スライダーを胴体、爪体、引手、カバーの四部材から形成し、停止爪を備えた爪体をファスナーエレメント上へ引手の操作によってカムを利用して押圧し、かつカムおよび停止爪が作動したとき、たとえカム等が摩耗し、また過剰な荷重が働いてもカバーとの相乗作用によって長期にわたって有効にロック機能が持続できる耐久性のあるスライドファスナーにおける停止装置付スライダーを提供することが主たる目的である。
請求項2〜5記載の発明は、それぞれ請求項1記載の発明の目的に加え、引手の枢軸に設置するカムの形態、またカバー内に設置する押圧面の形態、さらに引手とカバーの関連形態を特定し、引手の前後への回動動作によって、爪体を押圧するとき、カバーと協同して的確に押圧し、ロック機能を働かせ、押圧動作以外のときは爪体を容易にファスナーエレメントから退避させてロックを解除し、円滑な摺動操作が行えるスライドファスナーの停止装置付スライダーを提供することが目的である。
請求項6〜8記載の発明は、それぞれ請求項1記載の発明の目的に加え、爪体の形態また引手に設置するカムとカバーに設置するカムとの接触面との関連構造などを特定し、引手の押圧操作と摺動操作の際、爪体を的確かつ長期にわたってファスナーエレメントを押圧してロック機能を働かせ、またファスナーエレメントの反発動作を容易に行ってロック機能を解除できる耐久性のあるスライドファスナーの停止装置付スライダーを提供することが目的である。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明の目的に加え、爪体の形態および爪体と胴体の爪体収容部との関連構造を特定し、スライダーが開き製品すなわち開離嵌挿具を備えたスライドファスナーに適し、開離嵌挿具の蝶棒を箱体へ挿入する際、爪体が邪魔にならず円滑に差し込み操作が行える開き具を備えたスライドファスナーの停止装置付スライダーを提供することが目的である。
前記の目的を達成するため、この発明のうち請求項1記載の発明は、スライダーが胴体1、爪体2、引手3、カバー4の四部材から構成され、胴体1における上翼板7の中央部分に爪体2を収容できる凹陥状の収容部12を設け、この収容部12に収容する爪体2は下面にファスナーエレメントE間に押入できる停止爪20を突設し、上面には引手3に設置した爪体側カム30に当接する当接面23を設け、引手3は胴体1へ取り付けるために用いる枢軸29の上下面に互いに形状が異なる。ここで形状が異なるとは、同形のカムの個数が上下で異なる場合、またカムの幅あるいはカムの突出量が異なる場合を指す。爪体2に当接する爪体側カム30とカバー4に当接するカバー側カム31とを設置し、カバー4は内面に引手3に設置したカバー側カム31を押圧できる押圧面35を設置したスライドファスナーにおける停止装置付スライダーを主な構成とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、引手3における枢軸29の上下面に設置するカムは共に突出量が異なり、かつ相反する形状を呈する爪体2と当接する爪体側カム30と、カバー4の当接面35と当接するカバー側カム31を突設した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、カバー4の内面に設置する押圧面35は、引手3の枢軸29に設置するカバー側カム30とは当接し、引手3を前方へ回動して爪体側カム30と対面したときは、両者は当接することなく逃避する形状に形成した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、引手3の枢軸29に設置したカバー側カム31とカバー4の内面に設置した押圧面35とは、面接触が可能な形状から形成した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、カバー4の内面に設置する押圧面35には、引手3の枢軸29に設置した爪体側カム30が爪体2を押圧したとき、引手3の枢軸29に設置したカバー側カム31が押圧面と対面したとき、このカムを係止する凹状の係止溝39を押圧面35に設置した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、爪体2における上面中央に凹陥部22を設けるとともに、凹陥部22の両側に平坦な当接面23を設け、引手3の枢軸29における下面に爪体2の当接面23に当接する爪体側カム30を設け、上面にカバー4に設置した押圧面35に当接するカバー側カム31を設け、カバー4の内面中央に凸状の押圧面35を設け、その両側に引手3を前後方向へ回動したとき、爪体側カム30が逃避できる凹状の逃避部36を設置した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、引手3における枢軸29の下面に爪体2に当接する爪体側カム30を設け、枢軸29の上面にカバー4の押圧面35に当接するカバー側カム31を設け、カバー4の内面中央に爪体側カム30が嵌入する凹状の逃避部36を設け、この逃避部36の両側にカバー側カム31が当接する凸状の押圧面35を設置した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
請求項8記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、爪体2における上面中央に凸状の当接部27を設け、引手3の枢軸29の下面に爪体2の当接部27に当接する爪体側カム30を設け、枢軸29の上面にカバー側カム31を突設し、カバー4の内面中央に爪体側カム30が嵌入する凹状の逃避部36を設け、逃避部36の両側にカバー側カム31が当接する凸状の押圧面35を設置した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、爪体2における下面縦方向すなわち摺動方向に凹状の支持溝25を設け、この支持溝25の一方側の下面に停止爪20を突設し、他方側の下面に表面が平坦な摺接部21を突設し、胴体1における収容部12の底部に縦方向すなわち摺動方向に仕切部16を架設し、この仕切部16の両側に停止爪20と摺接部21が挿入できる爪孔17を穿設した停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
この出願の発明の効果として、請求項1記載の発明は、スライダーが胴体、爪体、引手、カバーから形成し、胴体の上翼板の中央に爪体の収容部を凹設し、爪体は下面に停止爪、上面に引手の爪体側カムに当接する当接面を設け、引手は枢軸の上下面に形状が異なる爪体に当接する爪体側カムとカバーに当接するカバー側カムとを設け、カバーは内面に引手のカバー側カムを押圧する押圧面を設けたことによって、下記の効果を奏する。
スライダーを長期にわたって使用したとき、引手に設置した爪体側カムが摩耗したり、また過剰な荷重が加わり爪体の停止爪がファスナーエレメント上を滑動して停止爪が摩耗したとしても、この発明は引手の枢軸に設置した爪体側カムと、その反対側にカバー側カムを設けて、カバー内の押圧面に当接させているから、ロック時において、いかなる状態であっても爪体がファスナーエレメントから浮上しロックを解除することがなく、確実かつ安定したロック状態を持続できる効果がある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、引手の枢軸の上下面に突出量が異なり相反する形状の爪体側カムとカバー側カムとを突設したことによって、引手の前後への回動操作により、ロック状態とロック解除動作を円滑かつ的確に行うことができる効果がある。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、カバーの内面に設ける押圧面は、引手のカバー側カムと当接し、爪体側カムとは逃避する形状に形成したことによって、引手の前後への回動操作およびスライダーの前後への摺動操作を円滑に行うことができる効果がある。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、引手のカバー側カムとカバーの押圧面とは、面接触から形成したことによって、ロック時において爪体の浮上をカバーの平面で受け止めるから、ロックが強固に行われ、ロック解除をするのが難しい効果がある。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、カバーの内面に設ける押圧面には、引手が爪体を押圧したとき、引手のカバー側カムを係止する係止溝を凹設したことによって、ロック状態をより強固、かつ安定した状態で保持できる効果がある。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、爪体の上面中央に凹陥部、その両側に当接面を設け、引手の枢軸下面に当接面に当接する爪体側カム、上面にカバーの押圧面に当接するカバー側カムを設け、カバーの内面中央に凸状の押圧面、その両側に爪体側カムが逃避する凹状の逃避部を設けたことによって、引手の前後への回動操作により、爪体を左右均等に押圧して安定したロック機能を果たし、またスライダーの摺動を円滑に行うことができる効果がある。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、引手の枢軸の下面に爪体に当接する爪体側カム、上面にカバーの押圧面に当接するカバー側カムを設け、カバーの内面中央に爪体側カムが嵌入する凹状の逃避部、その両側に凸状の押圧面を設けたことによって、ロック時、引手をカバーが安定した状態で保持することができ、また引手に設置するカムの構造が簡単で成形が容易である効果がある。
請求項8記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、爪体の上面中央に凸状の当接部、引手の枢軸の下面に当接部に当接する爪体側カム、上面にカバー側カムを突設し、カバーの内面中央に爪体側カムが嵌入する凹状の逃避部、その両側にカバー側カムが当接する凸状の押圧面を設けたことによって、ロック時、引手をカバーが安定した状態で保持することができ、また引手に設置する爪体側カムを分厚く形成し摩耗を防ぐことができる効果がある。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、爪体の下面縦方向に凹状の支持溝を設け、該支持溝の一方側に停止爪を突設し、他方側に表面が平坦な摺接部を突設し、爪体の収容部の底部には縦方向に仕切部を架設し、仕切部の両側に爪孔を穿設したことによって、爪体は一方側に停止爪、他方側が平坦な摺接部であるから、摺接部を開き具の蝶棒側に配置させると、蝶棒を箱体に差し込むとき円滑かつ容易に差し込みができ、開き具用スライダーとして適している効果があるなど、この発明が奏する効果はきわめて顕著である。
この発明の停止装置付スライドファスナー用スライダーは、ロック機構を備えたスライダーであって、スライダーは胴体1、爪体2、引手3、カバー4の四部材から構成され、各部材はポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を用いて射出成形手段または押出成形手段によって各部材を成形する。またアルミニウム合金、亜鉛合金などの金属をダイカスト成形手段によって成形してもよい。
胴体1は上翼板7の上面中央に爪体2を収容できる収容部12を設け、収容部12は底部に仕切部16を設け、仕切部16の両側に爪孔17を穿設する。収容部12の両側には引手3の枢軸29を載置できる軸支持片13を立設し、この内面上下方向に凹状のガイド溝18を設け、このガイド溝18に爪体2のガイド突条部24を嵌挿し、上翼板7の前後に外向のフック部15を備えた係止柱14を立設する。
爪体2は、上面中央に凹陥部22を設けて引手3のカバー側カム31を逃避させ、凹陥部22の両側に平坦な当接面23を設けて引手3の爪体側カム30と当接する形に形成し、爪体2の側面にはガイド溝18に挿入できるガイド突条部24を設け、下面の左右に停止爪20を突設する。
引手3は一端に枢軸29を設け、枢軸29の下面には左右に爪体側カム30を突設して爪体2の当接面23と当接する。また枢軸29の上面には中央にカバー側カム31を突設してカバー4の押圧面35と当接する。カバー4は内面中央縦方向に押圧面35を設け、引手3のカバー側カム31と当接する。
またカバー4の両側には胴体1に立設した軸支持片13に対向して枢軸29を押え込む軸押部37を切欠し、カバー4の前後壁に胴体1の係止柱14のフック部15と係止する係止孔38と穿設する。
スライダーの組立ては、胴体1の収容部12に対し、停止爪20が胴体1のエレメントガイド部11内へ突出する形で爪体2を収容し、その上方に引手3の枢軸29を軸支持片13に載置し、その上方をカバー4で被覆する。その際枢軸29を軸押部37で押さえる形で係止孔38と係止柱14のフック部15とを係止してスライダーを組み立てる。
組み立てられたスライダーは、引手3を後口42側へ倒伏させれば、引手3の枢軸29に設けた爪体側カム30が爪体2の上面に設けた当接面23に当接し、また枢軸29に設けたカバー側カム31はカバー4内に設けた押圧面35に当接するため、爪体2は不動の状態となり停止爪20はコイル状ファスナーエレメントE間に挿入し、ロックされてスライダーを前後に摺動させることができない。また引手3を肩口42側へ反転させて倒せば、爪体2の凹陥部22に枢軸29のカバー側カム31が遊嵌し、かつ爪体側カム30はカバー4の内面の逃避部36に遊嵌するため、爪体2はコイル状ファスナーエレメントEの反発力によって浮上しロックが解除され自由に前後へ摺動させることができる。
図1〜5に示す実施例1の停止装置付スライドファスナー用スライダーは、胴体1、爪体2、引手3、カバー4の全ての部材を同一素材の熱可塑性樹脂を用いて射出成形または押出成形により形成する。胴体1は上翼板7と下翼板8とを案内柱9により連結し、上翼板7の両側縁には丈の高いフランジ10、下翼板8の両側縁には丈の低いフランジ10をそれぞれ突設してコイル状ファスナーエレメントEをガイドするエレメントガイド部11を形成する。
上翼板7の上面中央に底部がやや狭くなる凹陥状の爪体2を収容できる収容部12を設け、この収容部12の底部には縦方向すなわちスライダーの摺動方向にエレメントガイド部11へ突出する仕切部16を設け、この仕切部16の両側に左右の停止爪20が挿入できる爪孔17を穿設し、収容部12の両側には引手3の枢軸29を載置できる上面が円弧状に切欠して軸受を形成する軸支持片13を立設し、この軸支持片13の内面および収容部12の両側面には上下方向にガイド溝18を設けて爪体2のガイド突条部24を嵌挿する。上翼板7の前後には先端にフック部15を外向きに備えた係止柱14を立設してカバー4を係止する。
爪体2は、略方形体で上面の中央横方向に三角状に突出する頂面を設け、この頂面の中央に凹状に切欠いた凹陥部22を設け、この凹陥部22の両側に頂面を平坦状に形成した当接面23を設け、側壁面には上半部が側方へ突出する角状のガイド突条部24を設けて軸支持片13および収容部12の内面に凹設したガイド溝18へ嵌挿する。爪体2の下面は中央縦方向に凹状の支持溝25を設けて収容部12の仕切部16に跨嵌する。この支持溝25の一方側に2個の突出する停止爪20を設け、他方側にそご状に突出する1個の停止爪20を設け、爪体2を収容部12に収容したとき、停止爪20は左右のコイル状ファスナーエレメントE上へ突出接触させる。
引手3は長片形で一端に凹状に刳り貫いて凹孔32を設けるとともに、胴体1へ取付けるための枢軸29を設け、この枢軸29の下面に左右において突出する爪体側カム30を設けて爪体2の当接面23と対面させ、枢軸29の上面には中央で突出するカバー側カム31を設けてカバー4の押圧面35と対面させる。枢軸29は胴体1に立設した軸支持片13の上面へ載置して前後に回動し起倒動作ができるように形成する。また爪体側カム30およびカバー側カム31の頂面は互いに平坦面に形成して平坦状の当接面23または押圧面35と安定した状態で当接する。
カバー4は長方箱形で天井部分の中央長手方向に、突出する1条の押圧面35を設けて枢軸29のカバー側カム31と対面し当接する。また押圧面35の両側には凹状の逃避部36を設けて枢軸29の爪体側カム30が対面し、当接することがなく逃避できるように形成する。またカバー4の両側壁に引手3の枢軸29が嵌挿できる円形状に切欠いた軸押部37を設け、胴体1に立設した軸支持片13と対応する。カバー4の前後壁には長方形の係止孔38を設け、胴体1上へ被覆したとき、胴体1に立設した係止柱14のフック部15と係止してカバー4を固定する。
以上のとおり、胴体1、爪体2、引手3、カバー4を用いてロック機構を備えたスライダーに組み立てるには、胴体1の上翼板7に設けた収容部12に爪体2を収容するが、その際爪体2の側壁に設けたガイド突条部24を軸支持片13の内面に設けたガイド溝18に挿入し、爪体2の下面に設けた支持溝25を収容部12の底部にある仕切部16に跨嵌して上下に揺動できるように形成し、爪体2の下面に突設した停止爪20を胴体1のエレメントガイド部11に挿通されたコイル状ファスナーエレメントEの表面へ突出し接触する。この状態で引手3の枢軸29を軸支持片13の軸受に載置し、その上方からカバー4を被せるが、軸支持片13にカバー4の軸押部37が対応する形で押圧することによって、カバー4の係止孔38を係止柱14のフック部15にスナップ式に係止してスライダーは組立てられる。
組み立てられたスライダーの操作は、スライダーをファスナーチエン上で摺動させたいときは、引手3を起立させると爪体2の当接面35と枢軸29の爪体側カム30との接触が開放され、かつまたカバー側カム31と押圧面35との接触も開放されるため、図4に示すように、停止爪20はコイルファスナーエレメントEの上方への反発力により、自動的に押し上げてロックを解除する。この状態で引手3を胴体1の肩口41側へ傾倒させながら引っ張ればスライダーは自由に摺動させることができる。なお引手3を前方へ倒したとき、枢軸29に設けたカバー側カム31は爪体2の凹陥部22に遊嵌するため何ら動作を規制されることはない。
スライダーを摺動し、所定の位置で引手3を胴体1の後口42側へ倒伏させると、図2に示すように、枢軸29の爪体側カム30は爪体2の当接面23に当接して押下し、停止爪20をコイル状ファスナーエレメントE間に挿入し、かつ枢軸29に設けたカバー側カム31がカバー4の内面に突設した押圧面35に当接し、爪体2の浮上を完全に阻止し、停止爪20によるロック状態を保持する。
図6に示す実施例2の停止装置付スライドファスナー用スライダーは、前記実施例1のスライダーと大きく異なるところは、爪体2の上面の形態、引手3の枢軸29に設置する爪体側カム30およびカバー側カム31の形態、カバー4内に設置する当接面35および逃避部36の形態において差異がある。
引手3の枢軸29に形成する爪体側カム30は中央に1本の突出量が大きい状態で突設し、カバー側カム31は突出量が小さく爪体側カム30よりも幅広く形成する。カバー4は内面中央に1本の凹状の逃避部36を設けて爪体側カム30と対面したとき、このカム30と接触せずに逃避する。またカバー側カム31と対面したとき、このカム31は逃避部36の両側に設置した押圧面35と当接し、その他の形態は実施例1と同一形態である。
スライダーの操作は、引手3を起立させ胴体1の肩口41側へ傾倒させると、枢軸29に設置したカバー側カム31が爪体2と対面し、爪体側カム30はカバー4の逃避部36に遊嵌逃避するため、爪体2はコイル状ファスナーエレメントEの反発力により上方へ押し上げられ、停止爪20がコイル状ファスナーエレメントEから離脱し、自由にスライダーを摺動させることができる。また引手3を胴体1の後口42側へ倒伏させると、図6に示すように、爪体側カム30が爪体2の凹陥部22を押圧し、カバー側カム31はカバー4内の押圧面35と当接して爪体2の浮上を阻止し、完全にロック状態を保持する。
図7に示す実施例3の停止装置付スライドファスナー用スライダーは、実施例2のスライダーと形態はよく似ている。爪体2の上面に設置する凹陥部は、左右両側に細溝状の凹溝部26を2本設置し、この凹溝部26の間に上方へ低く突出する当接部27を設ける。引手3は枢軸29の下面中央にやや長目の爪体側カム30を突設して当接部27と当接させ、枢軸29の上面には爪体2の上面に設置した凹溝部26に対面する狭小のカバー側カム31を突設してカバー4の当接面35と当接させる。カバー4は内面中央に設けた凹状の逃避部36に枢軸29の爪体側カム30を遊嵌し逃避させる。この逃避部36の両側に凸状の押圧面35を設けて枢軸29に設置したカバー側カム31と当接するように形成する。
スライダーの操作は、引手3を起立させ胴体1の肩口41側へ傾倒させると、枢軸29に設置したカバー側カム31が爪体2の凹溝部26と対面し、爪体側カム30はカバー4の逃避部36に遊嵌し逃避するため、爪体2はコイル状ファスナーエレメントEの反発力により上方へ押し上げられ、停止爪20がコイル状ファスナーエレメントEから離脱するので自由にスライダーを摺動させることができる。また引手3を胴体1の後口42側へ倒伏させると、図7に示すように、爪体側カム30が爪体2の当接部27に当接して押圧し、カバー側カム31はカバー4内の押圧面35に当接して爪体2の浮上を阻止し完全にロック状態を保持する。
図8に示す実施例4は、カバー4内に設置する押圧面35と枢軸29に設置するカバー側カム31との形態の変形例を示すもので、カバー4内に設置する1条の押圧面35は、引手3が胴体1上へ倒伏したときカバー側カム31が当接する部位にカバー側カム31が嵌入できる浅い溝状の係止溝39を設けて引手3が倒伏したとき爪体側カム30が爪体2を押圧し、カバー側カム31が押圧面35に当接して係止溝39に嵌入すると引手3を強固にロックすることができる。
図9に示す実施例5は、爪体2の変形例を示すもので、特に開離嵌挿具を備えた開き製品のスライダーに適する。爪体2は下面中央に凹溝状の支持溝25を設け、この支持溝25の一方側に停止爪20を突設し、他方側は停止爪20を設けずに表面が平坦な摺接部21に形成する。この爪体2を収容部12における仕切部16に対して支持溝25を跨嵌するが、摺接部21は開離嵌挿具の蝶棒側に配置するようにスライダーの収容部12に収容することによって、スライダーに蝶棒を差込む操作の際、停止爪が存在しないので挿入動作が円滑に行うことができる。
この発明の停止装置付スライドファスナー用スライダーは、胴体、爪体、引手、カバーの各部材を同一素材から形成したリサイクル可能なスライダーであり、スライダーの活用例は、バッグ、ケース、シューズまた衣服など、あらゆる製品の開閉部分に取付けて使用することができる。
停止装置付スライドファスナー用スライダーの分解斜視図である。 同上スライダーのロック押圧作動時の横断面図である。 同上スライダーのロック押圧作動時の縦断面図である。 同上スライダーのロック開放時の横断面図である。 同上スライダーの爪体の斜視図である。 実施例2のスライダーのロック状態を示す要部の断面図である。 実施例3のスライダーのロック状態を示す要部の断面図である。 実施例4のスライダーのロック状態を示す要部の断面図である。 実施例5に基づく爪体の裏面斜視図である。 公知のスライダーの分解斜視図である。 公知のスライダーにおける引手の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1 胴体
2 爪体
3 引手
4 カバー
7 上翼板
12 収容部
16 仕切部
17 爪孔
20 停止爪
21 摺接部
22 凹陥部
23 当接面
25 支持溝
26 凹溝部
27 当接部
29 枢軸
30 爪体側カム
31 カバー側カム
35 押圧面
36 逃避部
39 係止溝

Claims (9)

  1. 胴体1、爪体2、引手3、カバー4から形成したスライダーにおいて、胴体1の上翼板7の中央に爪体2の収容部12を凹設し、爪体2は下面に停止爪20、上面に引手3の爪体側カム30に当接する当接面23を設け、引手3は枢軸29の上下面に形状が異なる爪体2に当接する爪体側カム30とカバー4に当接するカバー側カム31とを設け、カバー4は内面に引手3のカバー側カム31を押圧する押圧面35を設けたことを特徴とする停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  2. 引手3の枢軸29の上下面に突出量が異なり相反する形状の爪体側カム30とカバー側カム31とを突設してなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  3. カバー4の内面に設ける押圧面35は、引手3のカバー側カム31と当接し、爪体側カム30とは逃避する形状に形成してなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  4. 引手3のカバー側カム31とカバー4の押圧面35とは、面接触からなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  5. カバー4の内面に設ける押圧面35には、引手3が爪体2を押圧したとき、引手3のカバー側カム31を係止する係止溝39を凹設してなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  6. 爪体2の上面中央に凹陥部22、その両側に当接面23を設け、引手3の枢軸29下面に当接面23に当接する爪体側カム30、上面にカバー4の押圧面35に当接するカバー側カム31を設け、カバー4の内面中央に凸状の押圧面35、その両側に爪体側カム30が逃避する凹状の逃避部36を設けてなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  7. 引手3の枢軸29の下面に爪体2に当接する爪体側カム30、上面にカバー4の押圧面35に当接するカバー側カム31を設け、カバー4の内面中央に爪体側カム30が嵌入する凹状の逃避部36、その両側に凸状の押圧面35を設けてなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  8. 爪体2の上面中央に凸状の当接部27、引手3の枢軸29の下面に当接部27に当接する爪体側カム30、上面にカバー側カム31を突設し、カバー4の内面中央に爪体側カム30が嵌入する凹状の逃避部36、その両側にカバー側カム31が当接する凸状の押圧面35を設けてなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
  9. 爪体2の下面縦方向に凹状の支持溝25を設け、該支持溝25の一方側に停止爪20を突設し、他方側に表面が平坦な摺接部21を突設し、収容部12の底部には縦方向に仕切部16を架設し、仕切部16の両側に爪孔17を穿設してなる請求項1記載の停止装置付スライドファスナー用スライダー。
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