JP4188077B2 - 光情報記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子情報の光学的記録/再生が可能な光情報記録媒体に関する。詳しくは、光照射または加熱により可視情報の記録が可能な可視情報記録領域と、レーザー光による電子情報の記録および再生が可能な電子情報記録領域とを、併せ持つ光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの情報を記録、保存、書き換えするための電子情報記録媒体は、コンピューター周辺機器としての重要性が近年ますます高まっている。中でも、レーザー光を用いて記録、再生を行う光情報記録媒体は、高密度の情報記録、保存、再生が可能なことから、大容量記録媒体として、注目されている。このような光情報記録媒体の例としては、CD−RW、DVD−RWなどに代表される相変化型光情報記録媒体、CD−R、DVD−Rに代表される有機色素系光情報記録媒体などが挙げられる。
【0003】
ところで、このような光情報記録媒体に記録された電子情報の内容は、該情報を光学的に再生することにより確認できるが、この電子情報の内容を可視情報として媒体表面に表示することは、情報管理上重要なことである。その為、電子情報を光学的に再生せず、可視情報として容易に確認するために、媒体のレーベル面に、インクジェットプリンタや感熱転写型プリンタなどで印刷記録したり、情報内容を記録したラベル等を貼り付けるなどの方法が取られている。
【0004】
更に、インクジェット法や感熱転写法のように、インクを付着させるのではなく、熱や光を加えることにより、光情報記録媒体上に可視情報を記載する方法も提案されている。例えば、特開2000−173096号公報では、電子情報を記録する場合と同様に、レーザー光を照射することにより、記録媒体上に可視情報を記載する技術が提案されている。一般に、レーザー光を用いて行う記録では、光照射時に発生する熱による記録層含有物の反応、溶解、析出等の変化を利用するものである。それ故、可視情報記録での過度のレーザー照射は、同じ媒体の光学的に記録される電子情報の記録層へ悪影響を及ぼす虞があるため、より低いパワーで記録可能な可視情報記録層が求められている。
【0005】
比較的低パワーの光照射により記録可能な、可視情報記録層を有する光情報記録媒体としては、該記録層にロイコ色素を用いたものが提案されている。例えば特開昭54−4142号公報には、ロイコ染料を主体とし、格子欠陥を持たせた金属化合物を含有する感熱記録層を設けた光情報記録媒体が記載されている。
また、ロイコ色素を使用した感熱記録媒体としては、例えば特開昭58−191193号公報に、ロイコ色素と特定のフェノール性化合物とを併用した感熱記録層を有する感熱記録媒体が記載されている。
【0006】
現在、一般に流通している光情報記録媒体は、物理的な擦過や過剰な圧力から媒体を保護するため、また耐湿性、耐候性などの観点から、媒体表面にオーバーコート層が設けられているものが多い。このオーバーコート層は、通常、紫外線硬化性樹脂を塗布することにより形成されるが、ロイコ色素や、これと共に使用される顕色剤には、該樹脂に容易に溶出してしまうものが多い。
従って、可視情報記録層の材料としては、高い記録感度や記録保持性に加えて、保護層形成用樹脂に容易に溶解しないことが望まれていた。
【0007】
特開昭54−3549号公報には、ロイコ色素を主体とする感熱記録層上に、紫外線硬化性樹脂にて形成されたオーバーコート層を有する感熱記録媒体が記載されており、該媒体では、オーバーコート層への記録材料溶出を抑制するために、高粘度の紫外線硬化性樹脂を使用している。しかし、このような高粘度の樹脂を使用すると、オーバーコート層の形成方法が著しく制限されるため、価格競争が著しい光情報記録媒体分野において不利に働き、他の手段による問題解決が望まれていた。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−173096号公報
【特許文献2】
特開昭54−4142号公報
【特許文献3】
特開昭58−191193号公報
【特許文献4】
特開昭54−3549号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、比較的低パワーで記録が可能であり、ロイコ色素を含有し、しかもオーバーコート層に溶出しない材料から構成される可視情報記録層を有する光情報記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決するため鋭意検討した結果、可視情報記録層の形成用材料、特にロイコ色素と特定の顕色剤を併用することによりオーバーコート層への溶出を防止し得ることを見出した。そして、顕色剤としては、オーバーコート層形成に使用される紫外線硬化性樹脂に対し難溶であり、その基準として、トルエンに対する溶解性が一定以下である化合物が効果的であることを見出し、本発明に至った。
【0011】
すなわち、本発明の要旨は、少なくとも、光照射または加熱による可視情報の記録が可能な可視情報記録領域と、レーザー光による電子情報の記録および再生が可能な電子情報記録領域を有する光情報記録媒体において、可視情報記録領域は、a)ロイコ色素、およびb)25℃におけるトルエンへの溶解度が100mg/L以下である顕色剤を含有する可視情報記録層を有し、且つ該可視情報記録層の、可視情報記録用の光照射または加熱される面側に、紫外線硬化性樹脂を塗布・硬化することにより形成されたオーバーコート層が設けられていることを特徴とする光情報記録媒体に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明における「可視情報」とは、文字、記号、イラストや写真等の画像、幾何学的な模様など、目視で読み取る情報であり、「電子情報」とは、デジタル信号で記録されている情報など、その内容を何らかの再生装置で読み取る情報を意味する。
本発明の光情報記録媒体は、光照射または加熱により可視情報の記録が可能な可視情報記録領域と、レーザー光による電子情報の記録および再生が可能な電子情報記録領域とを併せ持つ記録媒体であり、その可視情報記録領域は、ロイコ色素と特定の顕色剤を含有する可視情報記録層を有し、且つ該可視情報記録層上(可視情報記録用の光照射または加熱される面側)に、紫外線硬化性樹脂を用いたオーバーコート層が設けられてなるものである。
【0013】
本発明の可視情報記録層が含有するロイコ色素としては、記録材料として一般に使用されているものから適宜選択して使用することが出来る。例えば、3−ジエチルアミノ−7−クロロアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−キシリジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,6−キシリジノ)フルオラン、などのフルオラン化合物;クリスタルバイオレットラクトン、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドなどのフタリド化合物等が挙げられる。中でもフタリド化合物が好ましい。
【0014】
可視情報記録層に含有させる顕色剤は、常温で固体であり、熱により軟化ないし溶融してロイコ色素と接触し、該色素を顕色させる化合物である。本発明における顕色剤は、後述するオーバーコート層形成に使用される紫外線硬化性樹脂に対し難溶であり、その基準としてトルエンに対する溶解度が一定以下、即ち、25℃におけるトルエンへの溶解度が100mg/L以下であることが必要である。オーバーコート層の構成材料としては種々の紫外線硬化性樹脂が使用されるので、それに対する溶解性を考慮すると、顕色剤のトルエン(25℃)に対する溶解度は50mg/L以下であることが好ましい。
本発明ではこのような特性の顕色剤を使用することにより、オーバーコート層を特に高粘度とせずとも、ロイコ色素等の可視情報記録層形成材料の溶出を防ぐことが可能となり、更に光情報記録媒体の製造プロセスの選択幅をも広げるので、生産性向上に効果的である。
【0015】
顕色剤としてはフェノール性水酸基を有する化合物が一般的であるが、上記の溶解性条件を満たす限り特に制限はなく、有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物等からも選択できる。中でも、本発明における顕色剤としては、下記一般式(I)で表される化合物が、記録感度(ロイコ色素の発色性)、可視情報記録層上に設けられるオーバーコート層への低溶出性などの点から特に好ましい。
【0016】
【化2】
(式中、nは2または3を表し、Rは水素原子またはメチル基を表す。)
【0017】
上記一般式(I)で表されるポリヒドロキシ安息香酸及びそのエステル化合物の中でも、nが2の場合、即ちジヒドロキシ安息香酸またはそのメチルエステルである場合が好ましい。またRとしては、水素原子である場合が好ましい。具体的には、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸等のジヒドロキシ安息香酸、及びこれらのメチルエステル、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸等のトリヒドロキシ安息香酸及びそのメチルエステル等が挙げられる。これらの中、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸が好ましい。
【0018】
可視情報記録層は、基本的には上記ロイコ色素及び顕色剤を適当なバインダー樹脂に溶解および/または分散させてなる樹脂層である。
該バインダー樹脂としては、ガラス転移温度が60℃以上が好ましく、70℃以上が更に好ましく、そして120℃以下が好ましく、100℃以下が更に好ましい。ガラス転移温度がこの範囲を超えて低すぎると画像耐熱性が低下し、他方、高すぎると消去性が低下するという不具合が生じる。
【0019】
バインダー樹脂として具体的には、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いはアクリレート、メタクリレート共重合体;シリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、天然ゴム、ポリビニルアルコール、ポリアクロレイン、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの樹脂は一種でも、或いは二種以上混合して用いてもよい。
【0020】
本発明の光情報記録媒体において、可視情報記録層は、光照射または加熱により記録可能な層である。
加熱により記録する場合は、感熱転写法による記録において一般的に使用されるサーマルヘッドにより記録を行うことが出来る。光照射により記録する場合には、照射された光を熱に変換し、可視情報記録層中に含まれる顕色剤とロイコ色素とを反応させることにより発色させ、記録を行うため、光熱変換剤を使用することが好ましい。
【0021】
該光熱変換剤としては、記録のために照射される光を効率的に吸収し、熱に変換するものが好ましく、記録光の波長に応じて適宜選択されるが、例えばアゾ系色素、シアニン系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、スクアリリウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ナフトキノン系色素、ポルフィリン系色素、インジゴ系色素、ジチオール錯体系色素、アズレニウム系色素、キノンイミン系色素、キノンジミイン系色素などの、光吸収性の有機色素が好ましく用いられる。
【0022】
現在、光学的な電子情報記録に広く用いられている波長700〜800nmのレーザー光を、本発明の光情報記録媒体における可視情報記録の為の照射光として使用する場合には、有機色素の中でも、下記一般式(II)で表される化合物が光熱変換剤として好ましい。
【化3】
[式中、環A,B,C,D及びEは任意の置換基を有していてもよく、また、環A,B,C,D及びEのいずれに対しても、更に環が縮合していてもよい。X及びYは各々独立に酸素原子、硫黄原子、下記式で示されるシアノメチレン基類、
【化4】
またはN−C≡N(但し、RおよびR’は各々独立に水素原子または任意の置換基を表す。)を表し、XおよびYは、同時に酸素原子であることはない。ZおよびZ’は各々独立に酸素原子、硫黄原子または−NR’’−(但し、R’’は水素原子または任意の置換基を表す。)を表す。]
【0023】
一般式(II)における環A,B,C,DおよびEが有していても良い置換基としては、例えばアルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基またはカルボニル基などが挙げられる。これらのアルキル基およびアルコキシ基における炭素鎖は、通常、炭素数1〜8であり、直鎖でも分岐鎖であっても良いが、分岐鎖が好ましい。
置換基R、R’およびR’’は各々独立に水素原子または任意の置換基を表すが、該任意の置換基としてはいずれも、アルキル基(炭素数1〜5)が特に好ましい。
【0024】
上記一般式(II)で表される化合物は、波長700〜800nmに吸収極大波長を有し、かつ上記以外の可視光波長領域に大きな吸収を有さないため、色調が薄いグレーとなり、ロイコ色素の発色を阻害せず、また非発色部との高コントラストが実現できる点から、特に好ましい。
【0025】
可視情報記録層には、発色性向上や記録感度向上等のため、更にワックスを含有していてもよい。該ワックスとしては、例えば1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、p−ベンジルビフェニル、ナフチルベンジルエーテル、ベンジル−4−メチルチオフェニルエーテル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸−ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、ステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1−(4−メチルフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
特にレーザー光による記録感度の点からは、融点が120℃以下のワックスが好ましい。
【0026】
可視情報記録層には、上述の材料以外にも、必要に応じて光学的な記録媒体に使用されている各種添加剤を併用することが可能である。例えば、可視情報記録層の耐光性向上のためには、光安定剤を使用することが好ましい。光安定剤としては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸素のクエンチャーなどが挙げられる。
【0027】
紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,1,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−クロロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ヘプトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−3,6−ジクロル−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−3,6−ジクロル−4−エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メチルアクリルオキシ)プロポキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0028】
他の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジターシャリーブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ターシャリーブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシ)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジターシャリーブチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−ターシャリーブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−エトキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;フェニルサリシレート、pーオクチルフェニルサリシレート、pーターシャリーブチルフェニルサリシレート、カルボキシルフェニルサリシレート、メチルフェニルサリシレート、ドデシルフェニルサリシレートなどのサルチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤;あるいはpーメトキシベンジリデンマロン酸ジメチルエステル、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレートなどのエステル系紫外線吸収剤;3,5−ジターシャリーブチル−pーヒドロキシ安息香酸、紫外線により転位してベンゾフェノンとなるレゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジターシャリーブチルフェニル、3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
【0029】
酸化防止剤、老化防止剤としては、例えば、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリターシャリーブチルフェノール、スチレン化フェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−ターシャリーブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、テトラキス−{メチレン(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)}メタン、p−ヒドロキシフェニル−3−ナフチルアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、チオビス(β−ナフトール)、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベンズイミダゾール、アルドール−2−ナフチルアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、トリス(4−ノニルフェノール)ホスファイト等が挙げられる。
【0030】
一重項酸素のクエンチャーとしては、例えばカロティン類、色素類、アミン類、フェノール類、ニッケル錯体類、スルフィド類等があるが、例えば、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、β−カロティン、1,3−シクロヘキサジエン、2−ジエチルアミノメチルフラン、2−フェニルアミノメチルフラン、9−ジエチルアミノメチルアントラセン、5−ジエチルアミノメチル−6−フェニル−3,4−ジヒドロキシピラン、ニッケルジメチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−o−エチルホスホナート、ニッケル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−o−ブチルホスホナート、ニッケル{2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノラート)}(n−ブチルアミン)、ニッケル{2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノラート)}(2−エチルヘキシルアミン)、ニッケルビス(2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノラート)}、ニッケルビス{2,2’−スルホンビス(4−オクチルフェノラート)}、ニッケルビス(2−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル−N−n−ブチルアルドイミン)、ニッケルビス(ジチオベンジル)、ニッケルビス(ジチオビアセチル)等が挙げられる。
【0031】
また、可視情報記録層の記録特性、視認性、記録感度など各種性能を損なわない範囲で、上記以外の成分を含有していても良い。これらの任意成分は、1種類のみ使用しても、また複数種併用しても良い。
【0032】
可視情報記録層は、上記の可視情報記録層形成材料を用いて記録層塗布液を調製し、該塗布液を可視情報記録層を設けたい領域に塗布乾燥することにより形成される。
可視情報記録層塗布液の調製は、ロイコ色素、顕色剤、バインダー樹脂、各種の任意添加剤等がバインダー樹脂を溶解する適当な有機溶媒中に均一分散されれば良く、その添加順序は制限されない。例えば、顕色剤のみを有機溶剤中で均一に分散し、順次ロイコ色素、バインダー樹脂を均一混合して調製するか、有機溶剤にバインダー樹脂を溶解したバインダー樹脂溶液中で顕色剤を均一分散し、ロイコ色素等を均一混合して調製するか、或いはロイコ色素及び顕色剤をバインダー樹脂と共に有機溶剤中で均一に分散して調製するかなど、いずれの方法でも良い。
【0033】
バインダー樹脂を溶解する有機溶媒としては、ジブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられ、これらは単独で又は混合して用いられる。
【0034】
可視情報記録層の形成方法としては、公知の湿式薄膜形成方法が適用でき、好ましくはスピンコート法またはスクリーン印刷法であるが、より好ましくはスピンコート法である。
可視情報記録層の膜厚は、通常10nm以上、好ましくは50nm以上であり、また通常500nm以下、好ましくは300nm以下である。
【0035】
本発明の光情報記録媒体においては、可視情報記録層の、可視情報記録用の光照射または加熱がなされる面側に、紫外線硬化性樹脂を塗布・硬化することにより形成されたオーバーコート層が設けられている。オーバーコート層は、物理的な擦過や過剰な圧力、大気中の湿度等から可視情報記録層を保護する目的で設けられる。また、可視情報を加熱により記録する場合には、サーマルヘッドの付着防止にも役立ち、可視情報が光照射より記録される場合には、記録光のフォーカスのためにも役立つ層である。
【0036】
オーバーコート層は、可視情報を光照射にて記録する場合には、該記録光波長において透明であるものが好ましく、例えば該波長における吸光度が5%以下であるものが好ましい。また、記録光のフォーカシングする(効率よく集光する)ためには、10μm以上のある程度の厚みがあることが好ましい。なお、可視情報が加熱により記録される場合には、オーバーコート層は必ずしも透明である必要はなく、該記録層が透けて見える、透明または半透明のものであれば良い。
【0037】
オーバーコート層形成用の紫外線硬化性樹脂は、上記条件を満たしていれば良く、特に制限はないが、例えばウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどのアクリル系樹脂が挙げられる。
具体的には、下記▲1▼のアクリレートオリゴマー20〜80重量%と、下記▲2▼のアクリル系モノマー10〜70重量%と、下記▲3▼の光ラジカル開始剤1〜10重量%などから構成される紫外線硬化性樹脂が好ましい。
【0038】
▲1▼ アクリレートオリゴマー
ビスフェノールA、F、S、ノボラック等を原料とするエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸が反応してなるエポキシアクリレートオリゴマー;
ヘキサメチレンジイソシアネートと1,6−ヘキサンジオールから成るポリウレタンと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応物、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールから成るポリエステルジオールとトリレンジイソシアネートとを反応させたジイソシアネートオリゴマーに2−ヒドロキシエチルアクリレートを反応させた反応物等の、(ジ)イソシアネート化合物、多価アルコール、及び(メタ)アクリル酸が反応してなるウレタンアクリレートオリゴマー;
【0039】
無水フタル酸とプロピレンオキサイドの開環重合物から成るポリエステルジオールとアクリル酸とのエステル、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールから成るポリエステルジオールとアクリル酸とのエステル、トリメリット酸とジエチレングリコールとの反応物から成るトリオールとアクリル酸とのエステル、δ−バレロラクトンの開環重合物とアクリル酸とのエステル等の、多価アルコール、多塩基酸又はその無水物、及び(メタ)アクリル酸が反応してなるエステルアクリレートオリゴマー;
水酸基含有化合物にエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた多価アルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどに(メタ)アクリル酸が反応してなるエーテルアクリレートオリゴマー等。
【0040】
▲2▼ アクリル系モノマー
2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート、1,3−ジオキサンアルコールのε−カプロラクトン付加物のアクリレート、1,3−ジオキソランアクリレート等の単官能モノマー;
【0041】
シクロペンテニールアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールのテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等などの多官能モノマー等。
【0042】
▲3▼ 光ラジカル開始剤
アセトフェノン系化合物、プロピオフェノン系化合物、アントラキノン系化合物、チオキサントン系化合物等。
なお、この紫外線硬化性樹脂には、上述したオーバーコート層に求められる性能を著しく損なわない限り、シリカや顔料、染料などの色材、重合停止剤、保存安定剤、分散剤、消泡剤、界面活性剤、紫外線硬化性樹脂以外のバインダー樹脂などを含有していてもよい。
【0043】
オーバーコート層の硬度は、該層形成に用いられる紫外線硬化性樹脂に含まれるモノマーやオリゴマーの種類、含有比率、バインダー樹脂等の任意成分の含有量などにより異なるが、モノマーとしては多官能モノマーより単官能モノマーを比較的多く含む方が硬度は低くなる傾向があり、またオリゴマーとしてウレタンアクリレートオリゴマーを多く含むと硬度が低くなる傾向がある。
【0044】
オーバーコート層の形成方法としては、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、ブレードコート法、エアナイフコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法などにより、可視情報記録層の可視情報記録用の光照射または加熱がなされる面側に、紫外線硬化性樹脂をそのまま、或いは適当な溶剤に溶解して調製した塗布液を塗布した後、紫外線照射により硬化させる方法が挙げられる。上記塗布方法のうち、生産性の高さや、得られるオーバーコート層の表面平滑性等の点から、スピンコート法が好ましい。
紫外線照射の光源としては、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が使用される。そして、照射エネルギー量は、通常150〜2000mJ/cm2、好ましくは250〜1000mJ/cm2の範囲から選択される。この際、数秒で塗膜が硬化するため、生産性に優れている。
【0045】
オーバーコート層の膜厚は、1.0〜100μm程度が好ましいが、可視情報の記録手法に応じて膜厚は適宜調整される。可視情報記録層の保護という観点からは、通常1.0μm以上、好ましくは3.0μm以上であり、また通常15μm以下、好ましくは10μm以下程度であればよい。
前述したように、光照射により可視情報を記録する場合には、記録光のフォーカシングのために、ある程度の厚みがあることが好ましく、具体的には10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、厚みの上限は通常100μm程度、より好ましくは80μm程度である。オーバーコート層の厚さが、10μmより小さい場合、記録光のフォーカス安定化効果が不十分となり、安定して記録を行うことができなくなる虞がある。また、該層の厚さが、100μmより大きい場合は、塗布膜の硬化収縮による媒体の反り、オーバーコート層と後述する基板材料との吸湿性の違いによる媒体の反り等の影響が大きくなり、安定した反りの光情報記録媒体を得ることができなくなる可能性がある。
【0046】
オーバーコート層により、記録光を効率的に集光して安定的にフォーカシングするためには、該層の屈折率は0.4以上、2.6以下、特に0.5以上、1.9以下であることが好ましい。
光情報記録媒体は、価格競争が非常に激しい製品であるため、生産性向上によるコスト低減は重要である。生産性の点では、オーバーコート層はスピンコート法にて設けることが最も好ましい。スピンコート法にて塗布する場合、紫外線硬化性樹脂塗布液の粘度はそれ程高くない方が好ましく、具体的には1000cp以下程度が好ましく、800cp以下がより好ましい。1000cpを超えると、粘度が高すぎて均一にスピン塗布することが難しくなる。
また、前記の如く記録光のフォーカスをうまく可視情報記録層へ合わせるには、オーバーコート層はある程度厚いことが好ましく、具体的には10μm以上程度が好ましい。このような厚めの層をスピンコート法にて形成する場合、塗布液の濃度が低いと何度も重ね塗りが必要となる。従って、ある程度粘度の高い塗布液を使用した方が、一度の塗りで厚膜を形成することができ、生産性が向上するため好ましい。具体的には、オーバーコート層形成用塗布液の粘度は、10cp以上が好ましく、100cp以上がより好ましい。
【0047】
以下に、本発明の光情報記録媒体を図面を参照して説明する。図1は、本発明の光情報記録媒体の実施の形態の一例を示す断面図である。図1の例では、基板1の上に電子情報記録層2,反射層3及び保護層4が設けられ、その上に可視情報記録層5及びオーバーコート層6が形成されたものである。基板1〜保護層4からなる光情報記録媒体10は、通常のCD−Rを示す。
【0048】
基板1を構成する材料は、基本的には記録光及び再生光の波長に対して透明なものであればよく、このような材料としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂等の高分子材料の他、ガラス等の無機材料が使用される。特に、ポリカーボネート樹脂は、光の透過性が高く、且つ光学的異方性が小さく、また強度が高いなどの点で優れており、好ましい。耐薬品性、耐吸湿性、光学特性などの点からは、非晶質ポリオレフィンが好ましい。
【0049】
基板1の電子情報記録層2に接する面には、記録再生用の案内溝やピットを設けても良い。このような案内溝やピットは、基板1の形成時に付与することが好ましいが、基板1の上に紫外線(UV)硬化樹脂を用いて付与することも出来る。
基板1の厚さの下限は通常1.1mm、好ましくは1.15mmであり、上限は通常1.3mm、好ましくは1.25mmである。
【0050】
電子情報記録層2は、基板1上に直接形成されていても良く、必要に応じて任意の層を介して形成されていても良い。
電子情報記録層2は、レーザー光の照射により記録可能なものであれば良く、特に制限されず、有機物質よりなる電子情報記録層、無機物質よりなる電子情報記録層のいずれでも良い。
【0051】
有機物質よりなる電子情報記録層には、主として有機色素が使用される。かかる有機色素としては、大環状アザアヌレン系色素(フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポリフィリン色素など)、ポリメチン系色素(シアニン色素、メロシアニン色素、スクワリリウム色素など)、アントラキノン系色素、アズレニウム系色素、アゾ系色素、含金属アゾ系色素、含金属インドアニリン系色素などが挙げられる。中でも含金属アゾ系色素、シアニン系色素、フタロシアニン系色素が好ましい。特に、含金属アゾ系色素は、耐久性及び耐光性に優れているため好ましい。
【0052】
有機物質よりなる電子情報記録層2の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法などの乾式の薄膜形成法や、キャスト法、スピンコート法、浸漬法など一般に行われている湿式薄膜形成法が挙げられるが、量産性、コスト面からスピンコート法が特に好ましい。
【0053】
無機物質よりなる電子情報記録層には、例えば、光磁気効果により記録を行うTb、Te、CoやDy・Fe・Co等の希土類遷移金属合金が使用される。また、相変化するGe・Te、Ge・Sb・Teのようなカルコゲン系合金も使用し得る。これらの層は、単層であっても良く、2層以上の複層で構成されていても良い。
【0054】
無機物質よりなる電子情報記録層2の形成方法としては、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などが挙げられるが、量産性、コスト面からスパッタリング法が特に好ましい。
【0055】
電子情報記録層2の厚さは、記録層の種類により異なるが、下限は通常5nm、好ましくは10nmであり、上限は通常500nm、好ましくは300nmである。
【0056】
電子情報記録層2の上に反射層3が設けられるが、反射層3の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Pd等の金属を単独あるいは合金にして用いることが可能である。中でもAu、Al、Agは反射率が高く反射層の材料として適している。特に、Agを主成分としているものはコストが安い、反射率が高いなどの点から特に好ましい。
【0057】
反射層3の形成方法としては、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などが挙げられるが、量産性、コスト面からスパッタリング法が特に好ましい。
反射層3の厚さの下限は通常30nm、好ましくは50nmであり、上限は通常150nm、好ましくは120nmである。
【0058】
通常、光情報記録媒体10においては、その電子情報記録層2及び反射層3の表面側(上面)に、保護層4が設けられている。本発明の光情報記録媒体では反射層3と可視情記録層5との間に何等層が無くても良いが、可視情報記録層5を通常の光情報記録媒体の表面に形成する場合には、反射層3と可視情報記録層5との間に保護層4が存在することになる。そこで、可視情報を光照射により記録する場合、保護層4は、レーザー光透過性の物質よりなることが好ましい。
【0059】
この保護層を形成するレーザー光透過物質としては特に制限はなく、レーザー光透過性のものであれば良い。一般に光情報記録媒体の保護層として多く用いられているものは、紫外線(UV)硬化性樹脂であるが、これらの樹脂の殆どは、レーザー光透過物質であるため、本発明に好適である。
【0060】
UV硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどのアクリレート系樹脂を用いることが出来、具体的には、前記オーバーコート層の形成に使用されるものと同様な材料を適宜選択して用いることが出来る。これらのUV硬化性樹脂は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。また、保護層4は一層の単層膜でも良く、2層以上の多層膜であっても良い。
【0061】
UV硬化性樹脂よりなる保護層4は、UV硬化性樹脂そのまま若しくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、この塗布液を反射層3の上に塗布し、UV光を照射して硬化させることによって形成することが出来る。この場合、塗布方法としては、スピンコート法やキャスト法等を採用することが出来る。保護層は、その他、スクリーン印刷法等の印刷法により形成することも出来、用いる材料に応じて適宜選択された方法で形成される。中でも、特にスピンコート法が好ましく、一般的にはスピンコート法が用いられている。
保護層4の厚さの下限は通常1.0μm、好ましくは3.0μmであり、上限は通常15μm、好ましくは10μmである。
【0062】
本発明の光情報記録媒体においては、前述の方法により保護層4の上にロイコ色素及び顕色剤を含む可視情報記録層5及び紫外線硬化性樹脂からなるオーバーコート層6が設けられる。
図1は本発明の光情報記録媒体の実施の形態の一例を示すものであって、本発明の光情報記録媒体は何ら図1に示す層構成のものに限定されるものではなく、好ましくは、本発明の光情報記録媒体では、可視情報記録層の下に着色層または反射層が設けられる。具体的には、可視情報記録層5に対し、可視情報記録用の光入射面または熱印加面とは反対の面側に、着色層または反射層を設ける。
【0063】
着色層を設ける場合、例えば図1の構成では、保護層4自体を着色して着色層としてもよいし、保護層4と可視情報記録層5との間に着色層を別に設けても良い。
着色層は、保護層と同様にレーザー光透過性の材料、例えばUV硬化性樹脂を用い、染料等の着色剤により所望の色に着色して層を形成することができる。可視情報は、被記録部分が透明化することにより記録されるので、着色層を設けることにより被記録個所の下地である着色層が明瞭に見えるようになり、視認性やデザイン性を高めることができるので好ましい。
【0064】
可視情報記録層の下側(可視情報記録用レーザー光の入射面と反対側)に可視情報記録用レーザー光を反射するための反射層を設けることにより、光照射による可視情報記録時に、反射光を用いて安定的にフォーカシングすることができ、好ましい。
反射層を設ける場合、例えば図1の構成では、保護層4と可視情報記録層5との間に、(反射層3とは別に)反射層を設けても良いし、保護層4を透明な層とすることにより、反射層3が、電子情報記録層と可視情報記録層の両方に対して機能するようにすることも出来るが、光情報記録媒体の構成を簡素化して製造コストを低減する上で、この反射層は、可視情報記録層と電子情報記録層との双方のための反射層であることが好ましい。
【0065】
本発明の光情報記録媒体の電子情報記録は、記録/消去が可能な相変化型記録層であっても良く、可視情報記録層5と反射層3の間の保護層は、レーザー光に対して透過性であれば、2層以上であっても良く、また無くても良い。
また、本発明においては,CD−R等の光情報記録媒体の最表面層(保護層4)の上に、直接可視情報記録層5を形成しても良く、例えば接着層などのレーザー光に透過性の層を介して可視情報記録層5を形成しても良い。
【0066】
更に、本発明の光情報記録媒体に設けられる可視情報記録領域は、例えば円盤状の光情報記録媒体の一方の面全体でも良いし、一方の面の一部分であっても良く、さらに両面に設けられていても良い。
本発明の光情報記録媒体における可視情報記録層は、非接触で記録できるため、電子情報記録層への加圧による影響が少ない点、またより微細な記録が可能となる点から、光照射による可視情報記録が可能である場合がより好ましい。
【0067】
【実施例】
以下に本発明を実施例及び比較例を挙げてより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実施例により制限されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、光情報記録媒体への可視情報の記録は、図2に示す記録装置を用いて行った。
【0068】
図2に示す装置は、可視情報記録層を有する光ディスクに、通常の光ディスクドライブで可視情報記録を行えるようにしたものであり、光ディスク11をスピンドル12に装着してスピンドルモーター13で回転させると共に、フィード送り用のステッピングモーター14でねじ軸15を回転させ、任意の位置にピックアップ16を移動させる。スピンドルモーター14をFGパルス信号にてサーボを行い、ディスク11を任意の回転数に合わせる。フォーカスサーボにてディスク11面に焦点を合わせ、レーザー光17を集光させてディスク11に可視情報を書き込む。
【0069】
このときレーザーパワーはフロントモニターにより適度なパワーで書き込めるように制御しておく。書き込み信号は、デューティー約50%のパルスをディスク面にて40〜50mWの出力で照射する。スピンドル回転数は160〜2560rpmである。
【0070】
実施例 1
射出成形により、幅0.45μm、深さ155nmのグルーブを有する1.2mm厚さのポリカーボネート基板1を得た。この基板1に、含金アゾ色素のフッ素アルコール溶液をスピンコートにより塗布し、90℃で15分乾燥して、膜厚70nmの電子情報記録層2を形成した。さらに、この電子情報記録層2上にAgをスパッタリングして、70nm厚さの反射層3を形成した。
該反射層3上に、アクリレート系モノマーを主体にした紫外線硬化性樹脂(大日本インキ社製 「SD−374」)をスピンコートにより塗布した後、紫外線を照射して硬化し、保護層4を形成した。
【0071】
続いて保護層4の上に、下記組成で調製した可視情報記録層形成用のトルエン塗布液を、スピンコートで塗布し、50℃で30分乾燥し、可視情報記録層5を形成した。
さらにその上に、保護層に使用したものと同じアクリレート系モノマーを主体にした紫外線硬化性樹脂(大日本インキ社製 「SD−374」)をスピンコートにて塗布し、紫外線を照射して硬化することにより、厚さ20μmのオーバーコート層6を形成し、光情報記録媒体を作製した。
【0072】
この光情報記録媒体に対し、図2に示す装置を用いて、レーベル面(オーバーコート層形成面)に50mWレーザーを照射して可視情報を記録した。記録時には安定したフォーカスが得られて、視認性が良い記録が得られた。また電子情報記録への影響もなく、何ら問題は生じなかった。記録後の記録保持性評価を行った結果を顕色剤の物性と共に表−1に示す。
【0073】
<可視情報記録層形成用トルエン塗布液>
下記A液、B液を別々に容器に入れてペイントシェーカーで3時間分散した後、A液とB液を1:4(重量比)の割合で配合し可視情報記録層用トルエン塗布液を得た。
・A液(顕色剤分散液)
【表1】
【0074】
・B液(ロイコ色素分散液)
【表2】
【0075】
構造式[I]:
【化5】
(式中、Ra及びRbは、各々独立にtert−アミル基又はsec−アミル基であり、それぞれtert:sec=1:1である。)
【0076】
実施例2
実施例1の3,4−ジヒドロキシ安息香酸に代えて3,5−ジヒドロキシ安息香酸を使用した以外は実施例1と同様の条件で、光情報記録媒体を作成し、可視情報の記録を行った。安定したフォーカスが得られて視認性が良い記録が出来た。電子情報記録も問題を生じなかった。記録後の記録保持性評価を行った結果を顕色剤の物性と共に表−1に示す。
【0077】
実施例3
実施例1の3,4−ジヒドロキシ安息香酸に代えて2,4−ジヒドロキシ安息香酸を使用した以外は実施例1と同様の条件で、光情報記録媒体を作成し、可視情報の記録を行った。安定したフォーカスが得られて視認性が良い記録が出来た。電子情報記録も問題を生じなかった。記録後の記録保持性評価を行った結果を顕色剤の物性と共に表−1に示す。
【0078】
実施例4
実施例1の3,4−ジヒドロキシ安息香酸に代えて2,5−ジヒドロキシ安息香酸を使用した以外は実施例1と同様の条件で、光情報記録媒体を作成し、可視情報の記録を行った。安定したフォーカスが得られて視認性が良い記録が出来た。電子情報記録も問題を生じなかった。記録後の記録保持性評価を行った結果を顕色剤の物性と共に表−1に示す。
【0079】
比較例1
実施例1の3,4−ジヒドロキシ安息香酸に代えて没食子酸プロピルを使用した以外は実施例1と同様の条件で、光情報記録媒体を作成し、可視情報の記録を試みたところ、全く記録できなかった。記録後の記録保持性評価を行った結果を顕色剤の物性と共に表−1に示す。
【0080】
比較例2
比較例1の没食子酸プロピルに代えてビスフェノールS イソプロピルを使用した以外は実施例1と同様の条件で、光情報記録媒体を作成し、可視情報の記録を試みたところ、全く記録できなかった。記録後の記録保持性評価を行った結果を顕色剤の物性と共に表−1に示す。
【0081】
比較例3
比較例1の没食子酸プロピルに換えてビスフェノールAを使用した以外は実施例1と同様の条件で、光情報記録媒体を作成し、可視情報の記録を試みたところ、全く記録できなかった。記録後の記録保持性評価を行った結果を顕色剤の物性と共に表−1に示す。
【0082】
【表3】
【0083】
・顕色剤溶解度測定条件:約25℃のトルエン(TL)に各顕色剤を添加して、溶解度を測定した。
・記録保持性評価条件:大気中、約25℃で1週間放置。
・レーザー記録直後の発色性評価;
○ : 記録部が明瞭に認識できる。
△ : 記録部が認識できる。
× : 記録部がほとんど認識できない。
・記録保持性(1週間後)評価
○ : 記録部は、ほとんど変化なし
△ : 記録部は、消色しているものの認識できる
× : 記録部は、ほとんど消えてしまい認識が難しい
【0084】
【発明の効果】
表―1の結果からも明らかなようにトルエン溶解度が100mg/L以下の顕色剤を用いることによって低出力のレーザー照射でも安定したフォーカスが得られると共に高感度で鮮明な視認性の良い可視情報の記録が可能であり、且つ保存安定性の良好な記録が得られることが可能になった。
また情報記録用レーザーを用いてレーベル面の記録が可能であることから、情報記録後、レーベル面に情報記録の内容を同一の記録ソフトを用いて表示記録可能で、消費者の利便性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光情報記録媒体の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】 実施例及び比較例において使用した情報記録装置の記録機構を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板
2 電子情報記録層
3 反射層
4 保護層
5 可視情報記録層
6 オーバーコート層
10 CD−R
11 光ディスク
13 スピンドルモータ
14 ステッピングモータ
16 アクチュエータ
17 レーザー光
Claims (6)
- 少なくとも、光照射または加熱による可視情報の記録が可能な可視情報記録領域と、レーザー光による電子情報の記録および再生が可能な電子情報記録領域を有する光情報記録媒体において、可視情報記録領域は、a)ロイコ色素、およびb)25℃におけるトルエンへの溶解度が100mg/L以下である顕色剤を含有する可視情報記録層を有し、且つ該可視情報記録層の、可視情報記録用の光照射または加熱される面側に、紫外線硬化性樹脂を塗布・硬化することにより形成されたオーバーコート層が設けられていることを特徴とする光情報記録媒体。
- 粘度1000cp以下の紫外線硬化性樹脂を用いて形成されたオーバーコート層を有することを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
- 可視情報記録層が、更に光熱変換剤を含有することを特徴とする請求項1または2記載の光情報記録媒体。
- 可視情報記録層が、更に融点120℃以下のワックスを含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の光情報記録媒体。
- 可視情報記録層の、可視情報記録用の光照射または加熱される面と反対の面側に、着色層または反射層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の光情報記録媒体。
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