JP4187983B2 - 電波到来方向の推定方法、推定装置およびシミュレーション - Google Patents

電波到来方向の推定方法、推定装置およびシミュレーション Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に電波到来方向の推定方法、推定装置およびシミュレーションに関し、特に移動通信システムにおける受信電波到来方向の空間的広がりを推定する方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルラー電話等の移動通信システムにおいてアンテナアレイの指向性制御、セル設計や要素技術の評価のために、受信電力の推定や電波信号の到来方向の推定が必要とされる。受信電力の推定には奥村ー秦式のような実用的な推定式が明らかになっている。また、広帯域移動通信システムのセル設計および要素技術評価では、受信電力に加えて伝搬遅延プロファイル推定が必要であるが、「送受信間距離」、「周辺建物高」、「基地局アンテナ高」、「チップレート」をパラメータとする実用的な伝搬遅延プロファイル推定式が明らかにされている。
【0003】
現在、通信品質の向上とシステム容量増大を図るため、広帯域移動通信システムへのアダプティブアレー技術に代表される空間信号処理技術の適用が検討されるようになった。アダプティブアレー技術は希望信号と干渉信号を空間的に分離する技術であるので、その適用効果を評価するには到来する電波の空間的な広がり(例えば到来角度スプレッド)が重要な要因となる。
【0004】
一般的に電波の到来角度プロファイル推定には図1に示すようなレイトレース法が用いられる。レイトレース法とは、送信点から出射される電波を素波(レイ(Ray))とみなし、周辺の建物による反射・透過・回折を経て受信点に到達するレイをトレースする方法である。受信電力は到達する全てのレイの加算より、伝搬遅延プロファイルは各レイの受信点への到達時間より、到来角度プロファイルは各レイの受信点への入射角度より推定する。尚、伝搬遅延スプレッドは伝搬遅延プロファイルから、到来角度スプレッドは到来角度プロファイルから2次モーメントとしてそれぞれ導出される。
【0005】
しかし、レイトレース法で精度良く推定するには詳細な建物データベースと膨大な演算処理量が必要とされることから、現時点では実用的な方法とは言えない。一方、シミュレーション用の電波到来方向モデルとして到来角度プロファイルをガウス分布で近似するモデルが提案されているが、1)基地局アンテナや周辺建物高のような伝搬環境パラメータとの関係が明確ではない、2)到来方向に限定したモデルであることから伝搬遅延プロファイルとの整合性がない、などの理由から広帯域移動通信システムにおける空間信号処理技術の評価用としては不十分である。
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、移動通信システムに適用されるアダプティブアレー技術のような空間信号処理技術を精度良く簡易に評価するための、到来角度スプレッド推定方法と装置および到来方向シミュレーション方法と装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の一特徴に従った、移動通信システムにおける受信電波到来方向の空間的広がりを推定する方法は、 受信電波の時間的広がりを推定あるいは測定する段階;および 推定あるいは測定した時間的広がりに基づき電波到来方向の空間的広がりを推定する段階; から構成される。
【0007】
本発明の他の特徴に従った、移動通信システムにおける受信電波到来方向の空間的広がりを推定する装置は、 受信電波の時間的広がりを推定あるいは測定する伝搬遅延データ処理部;および 推定あるいは測定した時間的広がりに基づき電波到来方向の空間的広がりを推定する到来角度スプレッド推定部; から構成される。
【0008】
本発明の他の特徴に従った、移動通信システムにおける到来電波シミュレーション方法は、 複数の遅延波の受信電力および遅延時間を設定する段階; 設定した受信電力および遅延時間に基づき電波の時間的広がりを計算する段階; 計算した時間的広がりから各遅延波の到来方向を求める段階; 求めた到来方向を各遅延波に付与する段階; から構成される。
【0009】
本発明の他の特徴に従った、移動通信システムにおける到来電波シミュレーション装置は、 複数の遅延波の受信電力および遅延時間を設定する伝搬遅延プロファイル設定部; 設定した受信電力および遅延時間に基づき電波の時間的広がりを計算し、空間的広がりに変換するスプレッド変換部; 空間的広がりに基づき、各遅延波の到来方向を求める到来角度プロファイル生成部; 求めた到来方向を各遅延波に付与する到来角度生成部; から構成される。
【作用】
本発明の一の特徴に従った到来角度スプレッド推定方法および装置においては、先ず伝搬遅延スプレッドを推定あるいは測定し、得られた伝搬遅延スプレッド値を基準として到来角度スプレッドを求める。
【0010】
本発明の他の特徴に従った電波の到来方向シミュレーション方法および装置においては、先ず伝搬遅延プロファイルを設定あるいは推定し、次に伝搬遅延プロファイルにより計算される伝搬遅延スプレッドから到来角度スプレッドを求め、最後に、求めた到来角度スプレッドが得られるような到来角度を求めて、各遅延波へ到来角度を割り当てる。
【0011】
伝搬遅延スプレッドの推定または測定は既に確立した技術である。従って、当該伝搬遅延スプレッドを用いて到来角度スプレッドを推定する本方法は非常に簡易であり、その推定精度は伝搬遅延スプレッドと到来角度スプレッドの実伝搬上の整合性を保ちつつ、かつ、伝搬遅延スプレッドと独立に推定精度を向上させることができる。これは電波の到来方向シミュレーションモデルにおいても同様である。
【0012】
また、伝搬遅延プロファイルや伝搬遅延スプレッドは受信側が移動局であっても基地局であっても同一の値となる。ここで、複数基地局を対象に伝搬遅延プロファイルや伝搬遅延スプレッドを効率よく測定するには移動局側にて受信する方が適している。本発明では、移動局側において測定した伝搬遅延スプレッドから基地局受信時の到来角度スプレッドを推定することが可能である。
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明する。図2は、実際に屋外にて測定した伝搬遅延スプレッドSTと到来角度スプレッドSAを同一面内でプロットしたグラフである。伝搬遅延スプレッドは、受信電波の時間的広がりの一例であり、到来角度スプレッドは受信電波の空間的広がりの一例である。図2から分かるように伝搬遅延スプレッドと到来角度スプレッドには正の相関関係がある。本実施形態では、図2より生成した変換式(スプレッド変換式)を用いて伝搬遅延スプレッドから到来角度スプレッドを推定する。例えば、図2の破線で示してあるように伝搬遅延スプレッドと到来角度スプレッドを
SA = αST 式(1)
と原点を通る直線で回帰することができる。ここで、αは直線回帰により得られた傾きであり定数である。本実施形態では、式(1)を基本スプレッド変換式とする。ただし、図2から分かるように、式(1)と実測値との間には当然誤差がある。
【0013】
そこで、図3と図4に、測定で得られた「送受信間距離に対する各スプレッドの分布特性」と「移動局測道路角に対する各スプレッドの分布特性」をそれぞれ示す。移動中の移動局は一般に道路上に存在するが、その道路と移動局基地局間を結ぶ線とがなす角を移動局側道路角と呼ぶ。図3および図4から分かるように、送受信間距離dと移動局側道路角φに対する伝搬遅延スプレッドと到来角度スプレッドの分布特性は異なる。尚、基地局アンテナ高hbや周辺建物高Hに対しても同様に特性が異なることが想定される。
【0014】
そこで、実際のスプレッド変換式は、式(1)の傾きαを送受信間距離、移動局間道路角、基地局アンテナおよび周辺建物高を用いて補正した、
SA = f(d, φ, hb, H)ST 式(2)
の式を用いることにする。ここで、fは、送受信間距離と移動局間道路角と基地局アンテナ高と周辺建物高をパラメータとする関数である。パラメータはこれらに限定されず、本発明を実施するための様々なパラメータが考えられる。
【0015】
図5の到来角度スプレッド推定フローを参照しながら、式(2)のスプレッド変換式を用いた本発明の実施形態に従った推定方法について説明する。推定を開始する(40)と、先ず、到来角度スプレッドを推定する際に基準となる伝搬遅延データの種別(推定または測定)を選択する(41)。伝搬遅延データとして推定値を用いることとした場合には、送受信点の位置を設定し(42)、伝搬遅延プロファイルを推定して(43)、伝搬遅延スプレッドを計算する(44)。一方、伝搬遅延データとして測定値を用いることとした場合には、あらかじめ測定して得られたデータを蓄積してある測定結果データベース(48)より送受信点の位置(45)と伝搬遅延プロファイルデータ(46)を読み込み、伝搬遅延スプレッドを計算する(47)。実時間で各データを測定しても良い。伝搬遅延スプレッドを計算した(44,47)後、推定に用いる基本スプレッド変換式(式(2))を選択し(49)、続いて補正パラメータを計算する(50)。到来角度スプレッドは補正後のスプレッド変換式と既に計算した伝搬遅延スプレッド値より求めることができる(59)。基地局データベース56から基地局アンテナ高、建物データベース57から周辺建物高、道路データベース58から移動局側道路角を得ることができ、これらから補正パラメータが得られる。
【0016】
図6は、到来角度スプレッド推定を推定装置として実現するために必要な機能構成例を示した実施形態である。本実施形態は、基地局データベース部73や建物データベース部74等を管理するデータベース管理部72、伝搬遅延プロファイルを推定し伝搬遅延スプレッドを計算する伝搬遅延データ処理部68、伝搬遅延スプレッドから到来角度スプレッドへと変換するためのスプレッド変換式作成部64、実際に伝搬遅延スプレッドを到来角度スプレッドへと変換する到来角度スプレッド推定部62、より構成される。
【0017】
伝搬遅延データとして推定値を用いることとした場合には、送受信点の位置を設定し、伝搬遅延データ処理部68により伝搬遅延プロファイルを推定し、伝搬遅延スプレッドを計算する。一方、伝搬遅延データとして測定値を用いることとした場合には、あらかじめ測定して得られたデータを蓄積してあるデータベース管理部72より送受信点の位置と伝搬遅延プロファイルデータを読み込み、伝搬遅延データ処理部68により伝搬遅延スプレッドを計算する。伝搬遅延スプレッドを計算した後、スプレッド変換式作成部64において、推定に用いる基本スプレッド変換式(式(2))を選択し、続いて補正パラメータを計算する。到来角度スプレッドは補正後のスプレッド変換式と既に計算した伝搬遅延スプレッド値より、到来角度スプレッド推定部62において求めることができる。基地局データベース部73から基地局アンテナ高、建物データベース部74から周辺建物高、道路データベース部75から移動局側道路角を得ることができ、これらから補正パラメータが得られる。
【0018】
次に、図7を参照しながら、本発明の実施形態に従った到来方向シミュレーションモデルまたは方法について説明する。先ず、伝搬遅延プロファイルを設定あるいは推定により定義する。次に、伝搬遅延プロファイルに基づき、伝搬遅延スプレッドを計算し、式(2)を用いて到来角度スプレッドを求める。続いて各遅延波に到来角度を割り振る(つまりθを求める)処理を行うが、その際に以下の条件を設ける。
▲1▼偶数番目の遅延波は正の角度より到来し、奇数番目の遅延波は負の角度より到来する。
▲2▼隣り合う遅延波の到来角度差Δθは一定とする。
【0019】
この条件の下で、あるΔθを用いて得た到来角度スプレッド値SA'と、先にスプレッド変換により得た到来角度スプレッド値SAとが同一あるいは最も近くなるようなΔθを求める。
【0020】
このようにして得られたΔθから各遅延波の到来角度を求めることで到来角度プロファイルを得る。得られた到来角度プロファイルと伝搬遅延プロファイルにおいて、到来波と遅延波の数は同一であり、各波の受信電力も変化しないと仮定している。また、到来角度プロファイルと伝搬遅延プロファイルはスプレッド変換式(式(2))の関係で結合している。従って、得られた到来角度プロファイルと初期に設定した伝搬遅延プロファイルは実伝搬的に整合が取れており、広帯域移動通信システムにおける空間信号処理技術の評価用シミュレーションモデルとして有効である。
【0021】
図8は、本発明の他の実施形態に従った、図7のシミュレーション方法を実施するための送受信機評価用の到来方向シミュレーション装置である。送信機100から出力された信号は到来方向シミュレーション装置80の1つの入力ポートより入力され、先ず、遅延回路と減衰器により複数の遅延信号が生成される(90)。次に、各遅延信号には移動通信を想定したフェージングが重畳される(92)。続いて、位相制御回路にて各遅延信号に到来角度が付与され(94)、複数の出力ポートより受信器120へと出力される。出力ポートが複数存在するのはアダプティブアレー受信を想定していることによる。また、到来方向シミュレーション装置80の制御部82においては、伝搬遅延プロファイルの設定(84)とともに、図7に示した方法より到来角度プロファイルを生成し(88)、これらの結果に従い遅延信号生成と到来角度生成に関する全回路を制御する。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、到来角度スプレッドを推定する場合、先ず、伝搬遅延スプレッドを測定しあるいは既に確立されている技術より推定し、スプレッド変換式を用いて伝搬遅延スプレッドから到来角度スプレッドを推定しているので、推定が非常に簡易である。また、推定精度はスプレッド変換式のみに依存することから当該変換式のみの精度向上を図れば良く、その精度も送受信間距離や移動局側道路角等の補正により簡易に向上できる。さらに、到来角度スプレッドと伝搬遅延スプレッド間には実伝搬上の整合性が保たれている。また、電波の到来方向シミュレーションモデルを生成する場合、先ず、伝搬遅延プロファイルを設定しあるいは既に確立されている技術より生成して伝搬遅延スプレッドを計算し、スプレッド変換式を用いて伝搬遅延スプレッドから到来角度スプレッドを求め、求めた到来角度スプレッドが得られるように各遅延波に到来角度を割り当てることから、シミュレーションモデルの生成が非常に簡易である。モデルの精度はスプレッド変換式のみに依存することから、当該変換式のみの精度向上を図れば良く、その精度も送受信間距離や移動局側道路角等の補正により簡易に向上できる。さらに、シミュレーションモデルで定義される到来角度プロファイルと伝搬遅延プロファイルには実伝搬上の整合性が保たれていることから、移動通信システム、特に広帯域移動通信システムに適用されるアダプティブアレー技術のような空間信号処理技術を精度良く簡易に評価することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なレイトレース法による推定を説明するための図である。
【図2】伝搬遅延スプレッドと到来角度スプレッドとの間の相関を示す図である。
【図3】送受信間距離に対する各スプレッドの分布特性を示す図である。
【図4】移動局側道路角に対する各スプレッドの分布特性を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に従った到来角度スプレッド推定フローである。
【図6】本発明の実施形態に従った到来角度スプレッド推定装置の構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に従った到来方向シミュレーションモデル例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に従った到来方向シミュレーション装置例を示す図である。
【符号の説明】
60 到来角度スプレッド推定装置
62 到来角度スプレッド推定部
64 スプレッド変換式作成部
68 伝搬遅延データ処理部
72 データベース管理部
80 到来方向シミュレーション装置
82 制御部
84 伝搬遅延プロファイル推定
86 スプレッド間の変換
88 到来角度プロファイル生成
94 到来角度生成
100 送信機
120 受信器

Claims (30)

  1. 移動通信システムにおける受信電波の電波到来角度スプレッドを推定する方法であって:
    受信電波の伝搬遅延プロファイルを推定する段階;
    推定した伝搬遅延プロファイルに基づき、受信電波の伝搬遅延スプレッド計算する段階;および
    計算した伝搬遅延スプレッドに基づき電波到来角度スプレッド求める段階;
    から構成される推定方法。
  2. 移動通信システムにおける受信電波の電波到来角度スプレッドを推定する方法であって:
    受信電波の伝搬遅延プロファイルを測定する段階;
    測定した伝搬遅延プロファイルに基づき、受信電波の伝搬遅延スプレッド計算する段階;および
    計算した伝搬遅延スプレッドに基づき電波到来角度スプレッド求める段階;
    から構成される推定方法。
  3. 請求項1または2に記載された推定方法であって、さらに:
    所定の伝搬条件の値を得る段階;および
    電波到来角度スプレッド求める際に、前記の伝搬条件の値により前記電波到来角度スプレッドを補正する段階;
    から構成される推定方法。
  4. 請求項3に記載された推定方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が移動局と基地局との間の距離に関するパラメータである;
    ことを特徴とする推定方法。
  5. 請求項3に記載された推定方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が、基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータである;
    ことを特徴とする推定方法。
  6. 請求項3に記載された推定方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が、建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータである;
    ことを特徴とする推定方法。
  7. 請求項3に記載された推定方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が、道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータである;
    ことを特徴とする推定方法。
  8. 請求項3に記載された推定方法であって、前記の所定の伝搬条件が、
    移動局と基地局との間の距離に関するパラメータ;
    基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータ;
    建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータ;および
    道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータ;
    から構成されることを特徴とする推定方法。
  9. 移動通信システムにおける受信電波の電波到来角度スプレッドを推定する装置であって:
    受信電波の伝搬遅延プロファイルを推定する伝搬遅延プロファイル推定部;
    推定した伝搬遅延プロファイルに基づき、受信電波の伝搬遅延スプレッド計算する伝搬遅延スプレッド計算部;および
    計算した伝搬遅延スプレッドに基づき電波到来角度スプレッド求める到来角度スプレッド推定部;
    から構成される推定装置。
  10. 移動通信システムにおける受信電波の電波到来角度スプレッドを推定する装置であって:
    受信電波の伝搬遅延プロファイルを測定し蓄積する測定結果データベース部;
    測定した伝搬遅延プロファイルに基づき、受信電波の伝搬遅延スプレッド計算する伝搬遅延スプレッド計算部;および
    計算した伝搬遅延スプレッドに基づき電波到来角度スプレッド求める到来角度スプレッド推定部;
    から構成される推定装置。
  11. 請求項9または10に記載された推定装置であって、さらに:
    所定の伝搬条件の値を供給するデータベース管理部;および
    電波到来角度スプレッド求める際に、前記の伝搬条件の値により前記電波到来角度スプレッドを補正することができる変換式を供給するスプレッド変換式作成部;
    から構成される推定装置。
  12. 請求項11に記載された推定装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が移動局と基地局との間の距離に関するパラメータである;
    ことを特徴とする推定装置。
  13. 請求項11に記載された推定装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が、基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータである;
    ことを特徴とする推定装置。
  14. 請求項11に記載された推定装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が、建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータである;
    ことを特徴とする推定装置。
  15. 請求項11に記載された推定装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が、道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータである;
    ことを特徴とする推定装置。
  16. 請求項11に記載された推定装置であって、前記の所定の伝搬条件が、
    移動局と基地局との間の距離に関するパラメータ;
    基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータ;
    建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータ;および
    道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータ;
    から構成されることを特徴とする推定装置。
  17. 移動通信システムにおける到来電波シミュレーション方法であって:
    複数の遅延波の受信電力および遅延時間を設定する伝搬遅延プロファイル推定段階;
    設定した受信電力および遅延時間に基づき電波の伝播遅延スプレッドを計算する段階;
    計算した伝搬遅延スプレッドから各遅延波の到来方向を求める段階;
    求めた到来方向を各遅延波に付与する段階;
    から構成されるシミュレーション方法。
  18. 請求項17に記載されたシミュレーション方法であって、さらに:
    所定の伝搬条件の値を設定する段階;
    から構成され、
    前記の遅延時間設定段階が、前記の伝搬条件の値より各遅延波の受信電力および遅延時間を設定することを特徴とする、ところのシミュレーション方法。
  19. 請求項18に記載されたシミュレーション方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が移動局と基地局との間の距離に関するパラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション方法。
  20. 請求項18に記載されたシミュレーション方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が、基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション方法。
  21. 請求項18に記載されたシミュレーション方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が、建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション方法。
  22. 請求項18に記載されたシミュレーション方法であって:
    前記の所定の伝搬条件が、道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション方法。
  23. 請求項19に記載されたシミュレーション方法であって、前記の所定の伝搬条件が、
    移動局と基地局との間の距離に関するパラメータ;
    基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータ;
    建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータ;および
    道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータ;
    から構成されることを特徴とするシミュレーション方法。
  24. 移動通信システムにおける到来電波シミュレーション装置であって:
    複数の遅延波の受信電力および遅延時間を設定する伝搬遅延プロファイル設定部;
    設定した受信電力および遅延時間に基づき電波の伝播遅延スプレッドを計算し、空間的広がりに変換するスプレッド変換部;
    前記の空間的広がりへの変換に基づき、各遅延波の到来方向を求める到来角度プロファイル生成部;
    求めた到来方向を各遅延波に付与する到来角度生成部;
    から構成されるシミュレーション装置。
  25. 請求項24に記載されたシミュレーション装置であって、さらに:
    前記伝搬遅延プロファイル部が、所定の伝搬条件の値を設定し、設定した伝搬条件の値より各遅延波の受信電力および遅延時間を設定することを特徴とする、ところのシミュレーション装置。
  26. 請求項25に記載されたシミュレーション装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が移動局と基地局との間の距離に関するパラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション装置。
  27. 請求項25に記載されたシミュレーション装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が、基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション装置。
  28. 請求項25に記載されたシミュレーション装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が、建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション装置。
  29. 請求項25に記載されたシミュレーション装置であって:
    前記の所定の伝搬条件が、道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータである;
    ことを特徴とするシミュレーション装置。
  30. 請求項25に記載されたシミュレーション装置であって、前記の所定の伝搬条件が、
    移動局と基地局との間の距離に関するパラメータ;
    基地局データベースから取り出したアンテナに関するパラメータ;
    建物データベースから取り出した移動局または基地局周辺の建物情報パラメータ;および
    道路データベースから取り出した移動局または基地局周辺の道路情報パラメータ;
    から構成されることを特徴とするシミュレーション装置。
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