JP4187432B2 - 機器監視システム - Google Patents
機器監視システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4187432B2 JP4187432B2 JP2001330703A JP2001330703A JP4187432B2 JP 4187432 B2 JP4187432 B2 JP 4187432B2 JP 2001330703 A JP2001330703 A JP 2001330703A JP 2001330703 A JP2001330703 A JP 2001330703A JP 4187432 B2 JP4187432 B2 JP 4187432B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sensor
- detection information
- terminal
- information
- input
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control By Computers (AREA)
- Selective Calling Equipment (AREA)
- Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は工場やプラントなどにおける配備機器(例えば、蒸気トラップに代表される弁類やポンプに代表される流体機器など)を監視する機器監視システムに関し、
詳しくは、監視対象機器の状態を検出するセンサ、及び、このセンサの検出情報を中央管理装置に送る通信用の端末器を設ける機器監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の機器監視システムにおいて、上記端末器は、その入力端子に接続されたセンサの検出情報を1つの固定入力モード(すなわち、接続センサの種別に適合した1つの固定処理形態)でしか入力処理できない構成になっており、換言すれば、その入力端子に対しては特定の1種のセンサの接続のみが可能な構成になっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来システムでは、監視対象機器の機器種や監視項目などに応じて種別の異なるセンサを用いる場合、使用センサの種別ごとにそのセンサ種に応じた仕様の端末器を製作準備しなければならず、この為、システムコストが嵩む問題があった。
【0004】
また、端末器を複数配備する場合において、それら端末器の夫々に接続するセンサの種別が異なる場合には、仕様の異なる複数個の端末器を配備することが必要になり、このことでシステムの構築や管理が煩雑化して難しくなる問題もあった。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、端末器でのセンサ検出情報の入力について合理的な入力形態を採用することにより、上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
機器監視システムに係り、
監視対象機器の状態を検出するセンサ、及び、このセンサの検出情報を中央管理装置に送る通信用の端末器を設ける構成において、
前記端末器に、複数種の前記センサを選択的に接続する共通入力端子を設けるとともに、その共通入力端子からのセンサ検出情報の入力処理を接続センサの種別情報に応じてその接続センサの種別に適合した入力モードで実行する入力制御手段を設け、
前記共通入力端子に対する接続センサの種別情報を前記入力制御手段に付与するセンサ種設定手段を設けるとよい。
【0007】
つまり、この構成では、共通入力端子に接続するセンサ(すなわち、選択された1種のセンサ)の種別情報をセンサ種設定手段により入力制御手段に付与することで、端末器の入力制御手段は、共通入力端子からのセンサ検出情報の入力処理をその共通入力端子に対する接続センサの種別に適合した入力モードで適切に実行する。
【0008】
したがって、この構成によれば、使用センサの種別の異なりに対し使用センサの種別情報を付与することで対応することができて、使用センサの種別ごとにそのセンサ種に応じた仕様の端末器を製作準備するといったことを不要化することができ、これにより、先述の従来システムに比べシステムコストを安価にすることができる。また、端末器の複数配備においてそれら端末器の夫々に接続するセンサの種別が異なる場合については、仕様の異なる端末器の複数配備を不要にして共通仕様の端末器で対応することが可能になり、このことで従来システムに比べシステムの構築や管理も容易化することができる。
【0009】
ちなみに、複数種のセンサの選択使用に対し端末器を共通仕様化するのに、別方式としては、対応センサ種の互いに異なる複数の入力端子を端末器に設けておく方式も考えられるが、この場合、それら対応センサ種の異なる複数の入力端子を設ける為に端末器が大型化する。
【0010】
これに対し、上記構成であれば、複数種のセンサを選択的に接続する共通入力端子を端末器に設けるから、上記の別方式に比べ端末器をコンパクトにすることができ、そのことでセンサ施設箇所(換言すれば、監視対象機器の施設箇所)への端末器の配備を容易にすることができる。
【0011】
なお、上記構成の実施においては、センサ種設定手段を入力制御手段とともに端末器に装備する形態、あるいは、センサ種設定手段を端末器とは別の箇所に配備する形態のいずれを採用してもよい。
【0012】
また、上記構成の実施において、共通入力端子に対する接続センサの種別情報をセンサ種設定手段により入力制御手段に付与するのに、その具体的な情報付与形式については、キーボード入力により接続センサの種別情報を入力制御手段に付与する形式や、接続センサの種別情報を書き込んだ記憶媒体からの情報の読み出しにより接続センサの種別情報を入力制御手段に付与する形式、あるいは、切り換え状態をもって接続センサの種別情報を示すスイッチの切り換え操作により接続センサの種別情報を入力制御手段に付与する形式など、種々の形式を採用することができ、場合によっては、共通入力端子に接続したセンサ自身からその接続センサの種別情報を入力制御手段に付与する形式を採用するようにしてもよい。
【0013】
さらに、機器監視システムに係り、
監視対象機器の状態を検出するセンサ、及び、このセンサの検出情報を中央管理装置に送る通信用の端末器を設ける構成において、
前記端末器に、複数種の前記センサを選択的に接続する共通入力端子を設けるとともに、その共通入力端子からのセンサ検出情報の入力処理を接続センサの種別情報に応じてその接続センサの種別に適合した入力モードで実行する入力制御手段を設け、
前記共通入力端子に対する接続センサの種別情報を前記入力制御手段に付与するセンサ種設定手段を設け、
前記センサ種設定手段を前記中央管理装置に装備して、その中央管理装置からの前記端末器への通信により前記共通入力端子に対する接続センサの種別情報を前記入力制御手段に付与する構成にしてもよい。
【0014】
つまり、この構成によれば、端末器の入力制御手段に対する接続センサ種別情報の付与操作を中央管理装置で行なえるから、センサ種設定手段を端末器に装備してセンサ施設箇所に配備の端末器で接続センサ種別情報の付与操作を行なう形式を採るに比べ、入力制御手段に対する接続センサ種別情報の付与操作を容易にすることができる。
【0015】
そして特に、複数の端末器を分散配備する場合に、それら複数の端末器夫々の入力制御手段に対する接続センサ種別情報の付与操作を中央管理装置において行なえることで、それら分散配備の端末器の夫々で接続センサ種別情報の付与操作を行なうに比べ、接続センサ種別情報の付与操作を大巾に容易化することができる。
【0016】
また、上記構成によれば、センサ種設定手段を端末器に装備するに比べ、センサ種設定手段を中央管理装置に装備することで端末器の一層のコンパクト化も可能になり、そのことでセンサ施設箇所への端末器配備も一層容易にすることができる。
【0017】
なお、上記構成の実施にあたり、中央管理装置に装備のセンサ種設定手段を複数の端末器夫々の入力制御手段に対して接続センサ種別情報を付与するものにする場合、そのセンサ種設定手段を各端末器の入力制御手段ごとに個別に接続センサ種別情報を付与する構成にすれば、それら複数の端末器夫々の共通入力端子に対する接続センサどうしの種別の異なりに対応することができる。
【0018】
上記の各構成の実施にあたり、
前記端末器に複数の前記共通入力端子を設け、
前記入力制御手段を、前記センサ種設定手段により付与される共通入力端子ごとの接続センサ種別情報に応じて、それら複数の共通入力端子の夫々からのセンサ検出情報の入力処理をそれら共通入力端子の夫々に対する接続センサの種別に適合した入力モードで実行する構成にしてもよい。
【0019】
つまり、この構成によれば、端末器に設けた複数の共通入力端子の夫々に対して個別に複数種のセンサを選択的に接続できるから、センサ種の制限を受けることなく複数のセンサを1つの端末器に接続することができて、そのことで端末器の配備数を効果的に削減することができ、これにより、システムコストの一層の低減が可能になり、また、システムの構築や管理も一層容易することができる。
【0020】
上記の各構成の実施にあたり、
前記センサ種設定手段を、前記接続センサの種別情報として、複数種のセンサ検出情報の夫々についての要否の指定情報を前記入力制御手段に付与する構成にし、
前記入力制御手段を、前記センサ種設定手段から付与される指定情報において不要の指定を受けたセンサ検出情報の入力処理は省略する入力モードで、前記複数種のセンサ検出情報の入力処理を実行する構成にしてもよい。
【0021】
つまり、この構成では、共通入力端子に対する接続センサが、例えば第1〜第3の3種のセンサ検出情報のうち第1のセンサ検出情報の取得のみが可能な種別のセンサである場合、上記指定情報として、それら3種のセンサ検出情報のうち第2と第3のセンサ検出情報を不要と指定する情報を入力制御手段に付与すれば、入力制御手段はそれら第2と第3のセンサ検出情報の入力処理を省略する入力モード(すなわち、その時の接続センサの種別に適合した入力モード)で、第1のセンサ検出情報の入力処理のみを実行する。……(例1)
【0022】
また、共通入力端子に対する接続センサが、第1〜第3の3種のセンサ検出情報のうち第2と第3のセンサ検出情報の取得が可能な種別のセンサである場合、それら3種のセンサ検出情報のうち第1のセンサ検出情報を不要と指定する情報を入力制御手段に付与すれば、入力制御手段は第1のセンサ検出情報の入力処理を省略する入力モード(その時の接続センサの種別に適合した入力モード)で、第2と第3のセンサ検出情報の入力処理を実行する。……(例2)
【0023】
そしてまた、共通入力端子に対する接続センサが、第1〜第3の3種のセンサ検出情報のうち上記と同様に第2と第3のセンサ検出情報の取得が可能な種別のセンサである場合において、それら3種のセンサ検出情報のうち第1と第2のセンサ検出情報を不要と指定する情報を入力制御手段に付与すれば、入力制御手段は第1と第2のセンサ検出情報の入力処理を省略する入力モード(これもその時の接続センサの種別に適合した入力モード)で、第3のセンサ検出情報の入力処理のみを実行する。……(例3)
【0024】
すなわち、このように上記構成では、複数種のセンサ検出情報の夫々についての入力処理の要否を指定することで、共通入力端子に対する接続センサの種別の異なりに対応する形態を採るから、上記の(例3)の如く、複数種のセンサ検出情報の取得が可能なセンサ(いわゆる複合センサ)を用いながらも、必要に応じ、それら取得可能な複数種のセンサ検出情報のうちの一部種のセンサ検出情報のみを入力処理するといったことも容易に行なうことができ、これにより、種々の条件に対するシステムの対応性及び機能性を効果的に高めることができる。
【0025】
〔1〕請求項1に係る発明は、機器監視システムに係り、その特徴は、
監視対象機器の状態を検出するセンサ、及び、このセンサの検出情報を中央管理装置に送る通信用の端末器を設ける構成において、
前記端末器に、複数種の前記センサを選択的に接続する共通入力端子を設けるとともに、その共通入力端子に接続した接続センサからセンサ検出情報を入力する入力処理を実行する入力制御手段を設け、
前記共通入力端子に対する接続センサの種別情報として複数種のセンサ検出情報の夫々についての要否の指定情報を前記中央管理装置からの前記端末器への通信により前記入力制御手段に付与するセンサ種設定手段を前記中央管理装置に装備し、
前記入力制御手段は、各回の前記入力処理として複数種のセンサ検出情報の夫々を設定回数だけサンプリングする構成にし、
前記センサ種設定手段は、複数種のセンサ検出情報の夫々についての前記要否の指定情 報として、必要なセンサ検出情報については前記設定回数を正値にする情報を前記入力制御手段に付与し、且つ、不要なセンサ検出情報については前記設定回数を0にする情報を前記入力制御手段に付与する構成にしてある点にある。
〔2〕請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記端末器に複数の前記共通入力端子を設け、
前記入力制御手段は、前記センサ種設定手段により前記共通入力端子ごとに付与される前記要否の指定情報に応じて、複数種のセンサ検出情報の夫々を設定回数だけサンプリングする各回の前記入力処理を複数の前記共通入力端子の夫々について実行する構成にしてある点にある。
〔3〕請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記入力制御手段を、前記共通入力端子から入力するセンサ検出情報の信号をアナログ処理するアナログ回路部と、
そのアナログ回路部で処理したセンサ検出情報の信号を処理プログラムに従いデジタル処理して、複数種のセンサ検出情報の夫々を設定回数だけサンプリングする各回の前記入力処理を前記センサ種設定手段により付与される前記要否の指定情報に応じて実行するデジタル回路部と、
前記処理プログラムを書換え操作が可能な状態で格納する記憶部とで構成してある点にある。
【0026】
つまり、請求項1に係る発明によれば、使用センサの種別の異なりに対し使用センサの種別情報(即ち上記要否の指定情報)を付与することで対応することができて、使用センサの種別ごとにそのセンサ種に応じた仕様の端末器を製作準備するといったことを不要化することができ、これにより、先述の従来システムに比べシステムコストを安価にすることができる。また、端末器の複数配備においてそれら端末器の夫々に接続するセンサの種別が異なる場合については、仕様の異なる端末器の複数配備を不要にして共通仕様の端末器で対応することが可能になり、このことで従来システムに比べシステムの構築や管理も容易化することができる。
ちなみに、複数種のセンサの選択使用に対し端末器を共通仕様化するのに、別方式としては、対応センサ種の互いに異なる複数の入力端子を端末器に設けておく方式も考えられるが、この場合、それら対応センサ種の異なる複数の入力端子を設ける為に端末器が大型化する。
これに対し、上記構成であれば、複数種のセンサを選択的に接続する共通入力端子を端末器に設けるから、上記の別方式に比べ端末器をコンパクトにすることができ、そのことでセンサ施設箇所(換言すれば、監視対象機器の施設箇所)への端末器の配備を容易にすることができる。
また、請求項1に係る発明によれば、端末器の入力制御手段に対する接続センサ種別情報(上記要否の指定情報)の付与操作を中央管理装置で行なえるから、センサ種設定手段を端末器に装備してセンサ施設箇所に配備の端末器で接続センサ種別情報の付与操作を行なう形式を採るに比べ、入力制御手段に対する接続センサ種別情報の付与操作を容易にすることができる。
そして特に、複数の端末器を分散配備する場合に、それら複数の端末器夫々の入力制御手段に対する接続センサ種別情報(上記要否の指定情報)の付与操作を中央管理装置において行なえることで、それら分散配備の端末器の夫々で接続センサ種別情報の付与操作を行なうに比べ、接続センサ種別情報の付与操作を大巾に容易化することができる。
また、センサ種設定手段を端末器に装備するに比べ、センサ種設定手段を中央管理装置に装備することで端末器の一層のコンパクト化も可能になり、そのことでセンサ施設箇所への端末器配備も一層容易にすることができる。
なお、請求項1に係る発明の実施にあたり、中央管理装置に装備のセンサ種設定手段を 複数の端末器夫々の入力制御手段に対して接続センサ種別情報(上記要否の指定情報)を付与するものにする場合、そのセンサ種設定手段を各端末器の入力制御手段ごとに個別に接続センサ種別情報(上記要否の指定情報)を付与する構成にすれば、それら複数の端末器夫々の共通入力端子に対する接続センサどうしの種別の異なりに対応することができる。
さらに請求項1に係る発明によれば、共通入力端子に対する接続センサが、例えば第1〜第3の3種のセンサ検出情報のうち第1のセンサ検出情報の取得のみが可能な種別のセンサである場合、上記指定情報として、それら3種のセンサ検出情報のうち第2と第3のセンサ検出情報を不要と指定する情報を入力制御手段に付与すれば、入力制御手段はそれら第2と第3のセンサ検出情報の入力処理を省略する入力モード(すなわち、その時の接続センサの種別に適合した入力モード)で、第1のセンサ検出情報の入力処理のみを実行する。……(例1)
また、共通入力端子に対する接続センサが、第1〜第3の3種のセンサ検出情報のうち第2と第3のセンサ検出情報の取得が可能な種別のセンサである場合、それら3種のセンサ検出情報のうち第1のセンサ検出情報を不要と指定する情報を入力制御手段に付与すれば、入力制御手段は第1のセンサ検出情報の入力処理を省略する入力モード(その時の接続センサの種別に適合した入力モード)で、第2と第3のセンサ検出情報の入力処理を実行する。……(例2)
そしてまた、共通入力端子に対する接続センサが、第1〜第3の3種のセンサ検出情報のうち上記と同様に第2と第3のセンサ検出情報の取得が可能な種別のセンサである場合において、それら3種のセンサ検出情報のうち第1と第2のセンサ検出情報を不要と指定する情報を入力制御手段に付与すれば、入力制御手段は第1と第2のセンサ検出情報の入力処理を省略する入力モード(これもその時の接続センサの種別に適合した入力モード)で、第3のセンサ検出情報の入力処理のみを実行する。……(例3)
すなわち、このように複数種のセンサ検出情報の夫々についての入力処理の要否を指定することで、共通入力端子に対する接続センサの種別の異なりに対応する形態を採るから、上記の(例3)の如く、複数種のセンサ検出情報の取得が可能なセンサ(いわゆる複合センサ)を用いながらも、必要に応じ、それら取得可能な複数種のセンサ検出情報のうちの一部種のセンサ検出情報のみを入力処理するといったことも容易に行なうことができ、これにより、種々の条件に対するシステムの対応性及び機能性を効果的に高めることができる。
【0027】
請求項2に係る発明によれば、端末器に設けた複数の共通入力端子の夫々に対して個別に複数種のセンサを選択的に接続できるから、センサ種の制限を受けることなく複数のセンサを1つの端末器に接続することができて、そのことで端末器の配備数を効果的に削減することができ、これにより、システムコストの一層の低減が可能になり、また、システムの構築や管理も一層容易することができる。
請求項3に係る発明によれば、端末器に対しその機能変更の処置を施すのに、デジタル回路部の交換を伴わずに、記憶部に格納した処理プログラムの書換え(場合によっては、アナログ回路部の交換を伴う処理プログラムの書換え)だけでも端末器機能を変更することができ、これにより、その機能変更処置に要するコストを安価にしながら、システム使用条件の変更やシステム機能の改良などに対する対応性を高く確保することができる。
なお、請求項3に係る発明の実施において、アナログ回路部をデジタル回路部の装備基板とは別の基板に単独装備するようにすれば、アナログ回路部の交換を伴う上記の機能変更処置を容易にすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は工場やプラント等に分散配備された多数の蒸気トラップ1の状態を無線通信を用いて監視する監視システムを示し、監視対象機器である蒸気トラップ1の夫々に状態検出用のセンサ2を装備するとともに、無線通信により中央管理装置3と情報交換する通信用の複数の端末器4を各々の担当トラップ1の近傍に位置させて配備し、これら端末器4に各々の担当トラップ1の装備センサ2をリード線5を介して接続してある。
【0029】
また、複数の中継器6を分散配備し、これら中継器6により端末器4の夫々と中央管理装置3との間での無線通信(本例ではスペクトル拡散方式の無線通信)を中継する。
【0030】
端末器4には、図2に示す如く、1つのセンサ2の接続のみが可能なシングル用端末器4S(後述の共通入力端子8tが1つの端末器)と、複数のセンサ2の並列接続が可能なマルチ用端末器4M(後述の共通入力端子8tが複数の端末器)との二種があり、いずれの端末器4(4S,4M)も、図3に示す如く、マイクロプロセッサを用いたデジタル回路部7、共通入力端子8tに接続したセンサ2の検出情報を入力するアナログ回路部8、アンテナ9aを用いて情報の送受信を行なう通信部9、アナログ回路部8及び通信部9への供給電力を制御する電源制御部10、電源電池11、設定情報などを記憶する記憶部12、LEDを用いた警報灯13を備えており、マルチ用端末器4Mのアナログ回路部8には、複数の共通入力端子8tに対する接続センサ2の検出情報を順次に入力するための入力切換用スイッチ回路8aを設けてある。
【0031】
各端末器4のデジタル回路部7は、中央管理装置3から無線通信により付与された設定情報に従い設定時間(例えば1分間〜24時間の間の範囲から選定した時間)ごとに周期的に、あるいは設定時刻に、アナログ回路部8を電源制御部10による供給電力制御により休眠状態から覚醒状態にして、接続センサ2の検出情報を入力(マルチ用端末器4Mでは、デジタル回路部7による入力切換用スイッチ回路8aの操作により複数の接続センサ2の検出情報を順次に入力)し、この入力処理の後、電源制御部10による供給電力制御によりアナログ回路部8を再び休眠状態に戻す。
【0032】
また、この入力処理において、共通入力端子8tから入力するセンサ検出情報の信号(接続センサ2が出力するアナログ信号)はアナログ回路8でのアナログ処理に続きA/D変換した上で、デジタル回路部7において記憶部12に格納の処理プログラムにしたがってデジタル処理する。
【0033】
そして、各端末器4のデジタル回路部7は、センサ検出情報の入力処理に続き、通信部9を同じく電源制御部10による供給電力制御により休眠状態から覚醒状態にして、デジタル回路部7で処理したセンサ検出情報を中央管理装置3へ送信するとともに中央管理装置3からの指示情報を受信し、この通信処理の後、電源制御部10による供給電力制御により通信部9を再び休眠状態に戻す。
【0034】
つまり、このようにアナログ回路部8及び通信部9を供給電力制御により必要時にのみ覚醒状態にすることで消費電力を節減し、これにより電源電池11の交換を長期間にわたって不要にする。
【0035】
なお、各端末器4のデジタル回路部7は、通信部9が休眠状態下において自身宛ての中央管理装置3からの信号を受信したときには、それに対する対応のために通信部9を一時的に覚醒状態にする。
【0036】
また、各端末器4のデジタル回路部7は、電源電池11の出力電圧及び通信部9で受信する信号の信号強度を監視するとともに、中央管理装置3からの指示に従って接続センサ2の機能チェック及び端末器各部の機能チェックを行ない、電源電池11の出力電圧が設定値未満に低下したときや、受信信号の信号強度が設定値未満になったとき、あるいはまた、接続センサ2及び端末器各部の機能チェックで異常が検出されたとき、異常信号を中央管理装置3に送信するとともに警報灯13を点滅して、それらの事態をシステムの管理者に報知する。
【0037】
センサ2には振動温度用センサ2Aと振動用センサ2Bと温度用センサ2Cとの三種があり、振動温度用センサ2Aはトラップ1の超音波レベルの振動dとトラップ1の温度tsとトラップ1の周囲温度toとの三者を検出し、振動用センサ2Bはトラップ1の超音波レベルの振動dのみを検出し、温度用センサ2Cはトラップ1の温度tsとトラップ1の周囲温度toとの二者のみを検出するものであり、各トラップ1の形式や監視項目に応じて、これら三種のセンサ2A〜2Cのうちのいずれかを各トラップ1に装備する。
【0038】
また、各端末器4の共通入力端子8tに対しては、上記三種のセンサ2A〜2Cの選択的接続に限らず、図2に示す如く、各トラップ1を装備した蒸気使用系への蒸気供給管14に介装された弁15の開閉状態osを検出する開閉センサ16(あるいは、それら蒸気供給管14の管内圧力pや各トラップ1に接続された復水流入管17の管内圧力pを検出する圧力センサ18)もリード線5を介して選択的に接続することができる。
【0039】
各端末器4のデジタル回路部7は、共通入力端子8tからのセンサ検出情報の入力処理として、各回の入力処理の際、共通入力端子8tに対する接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に関係なく、前記の処理プログラムにしたがってトラップ振動dの検出情報、トラップ温度tsの検出情報、トラップ周囲温度toの検出情報、弁開閉状態os(ないし管内圧力p)の検出情報の夫々を設定周期ΔTs(例えば40ms)で設定回数nだけサンプリングする構成にしてあり、この構成に対し、各検出情報d,ts,to,os(p)のサンプリング回数nを共通入力端子8tに対する接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に応じて中央管理装置3から設定することで、共通入力端子8tに対する接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に対応する。
【0040】
すなわち、振動温度用センサ2Aを接続した共通入力端子8tについては弁開閉状態os(ないし管内圧力p)の検出情報についてのサンプリング回数nを0に設定し、振動用センサ2Bを接続した共通入力端子8tについてはトラップ温度tsの検出情報、トラップ周囲温度toの検出情報、弁開閉状態os(ないし管内圧力p)の検出情報の夫々についてのサンプリング回数nを0に設定し、温度用センサ2Cを接続した共通入力端子8tについてはトラップ振動dの検出情報、弁開閉状態os(ないし管内圧力p)の検出情報の夫々についてのサンプリング回数nを0に設定し、弁開閉状態を検出する開閉センサ16(ないし管内圧力を検出する圧力センサ18)を接続した共通入力端子8tについてはトラップ振動dの検出情報、トラップ温度tsの検出情報、トラップ周囲温度toの検出情報の夫々についてのサンプリング回数nを0に設定することで、各接続センサ2A,2B,2C,16(18)につき不要なサンプリングを行なわないようにして、それら接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に対応する。
【0041】
つまり、本実施形態の監視システムでは、各端末器4において共通入力端子8tからのセンサ検出情報の入力処理を、中央管理装置3から付与される接続センサ種別情報に応じて接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に適合した入力モードで行なうようにしてあり、具体的には上述の如く、接続センサ種別情報として、複数種のセンサ検出情報d,ts,to,os(p)の夫々についての要否の指定情報(サンプリング回数nを0にするか正値にするかの情報)を中央管理装置3から各端末器4に付与することにより、各端末器4においては、その指定情報で不要の指定(サンプリング回数n=0の指定)を受けたセンサ検出情報についての入力処理を省略する入力モードで、複数種のセンサ検出情報d,ts,to,os(p)の入力処理を行なうようにしてある。
【0042】
そして、この入力処理形態を採ることで、端末器4の共通仕様化を図ってシステムコストの低減を可能にしながら、中央管理装置3からの通信による接続センサ種別情報(上記の指定情報)の付与だけで容易に共通入力端子8tに対する接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に対応できるようにする。
【0043】
なお、センサ非接続の共通入力端子8tについては、全てのセンサ検出情報d,ts,to,os(p)についてのサンプリング回数nを0に設定することで対応する。
【0044】
さらに、各端末器4のデジタル回路部7は、センサ検出情報を入力する各回の入力処理、及び、それに続く各回の通信処理において、各接続センサ2A,2B,2C,16(18)から入力した検出情報d,ts,to,os(p)の夫々につき、各々n個のサンプリングデータを平均化して、その平均化データを各々のセンサ検出情報として中央管理装置3に送信し、これにより、センサ検出情報として全てのサンプリングデータを中央管理装置3に送信するに比べ、送信データ量を少なくして一層の省電力化を図るとともに、複数の端末器4と中央管理装置3との間での通信の混雑を防止する。
【0045】
また、各端末器4のデジタル回路部7は、振動温度用センサ2A又は振動用センサ2Bから入力したトラップ振動dの検出情報に基づき、その振動検出情報についてのn回のサンプリングの期間中における対象トラップ1(特にディスク式トラップ)の作動回数mを検出し、この作動回数mの検出情報を他のセンサ検出情報とともに中央管理装置3へ送信する。
【0046】
一方、各端末器4の記憶部12は、中央管理装置3からの通信による書換え操作が可能な状態で前記の処理プログラムを格納するものにしてあり、これにより例えば、入力対象とするセンサ検出情報d,ts,to,os(p)の種別やその種別数を変更したり、あるいは、センサ検出情報を示す信号の処理形態を変更するなどの機能変更の処置を各端末器4に施す場合には、デジタル回路部7の交換を伴わずに、記憶部12における格納処理プログラムの書換え(場合によっては、アナログ回路部8の交換を伴う処理プログラムの書換え)だけでも、かなりの機能変更に対応できるようにしてある。
【0047】
また、各端末器4において、アナログ回路部8はデジタル回路部7の装備基板とは別の基板に単独装備してあり、これにより、アナログ回路部8の交換を要する上記の機能変更を容易に行なえるようにしてある。
【0048】
なお、各端末器4は電源電池11に限らず、一般商用電源や自家用電源あるいは太陽電池などの補助電源も使用できる。
【0049】
各中継器6は、図4に示す如く、マイクロプロセッサを用いたデジタル回路部19、アンテナ20aを用いて情報の送受信を行なう通信部20、一般商用電源ないし自家用電源からの供給電力を受ける受電部21、設定情報などを記憶する記憶部22、LEDを用いた警報灯23、停電時用のバックアップ電池24を備えており、各中継器6のデジタル回路部19は、通信部20が信号を受信すると、その受信信号に付されている識別符号と記憶部22に記憶している各中継器6ごとの通信経路情報とに基づき、その受信信号を中継すべきか否かを判定し、そして、その受信信号が中継すべき信号であったときには、その受信信号を送信信号に変換して通信部20から送信する中継処理を行なう。
【0050】
各中継器6が自身の記憶部22に記憶している通信経路情報は(図6参照)、自身と同一の通信経路を担う連係中継器6、自身を含む連係中継器6の上位下位の関係、及び、自身を含む連係中継器6夫々の管轄端末器4を示すもの(略言すれば通信上の道標)であり、各中継器6のデジタル回路部19は、上記の判定に基づく中継処理として、中央管理装置3を宛先とする上り信号については、直轄の下位連係中継器6及び直轄の管轄端末器4からの受信信号のみを中継処理し、また、中央管理装置3からの下り信号については、直属の上位連係中継器6又は直属の中央管理装置3からの受信信号であって直轄の管轄端末器4又は下位連係中継器6の管轄端末器4又は下位連係中継器6を宛先とする受信信号のみを中継処理し、これにより、複数の端末器4と中央管理装置3との間での無線通信を端末器4の夫々について単一の通信経路で行なう。
【0051】
つまり、この中継方式により端末器4と中央管理装置3との間での無線通信を端末器4の夫々について単一の通信経路で行なうことにより、複数の端末器4及び複数の中継器6を配備する形態を採りながらも通信混乱を効果的に防止した状態で、その無線通信を円滑かつ効率的に行なえるようする。
【0052】
なお、中央管理装置3との位置関係によっては中継器6による中継を介さずに中央管理装置3と直接に無線通信を行なう非中継の端末器4もある。
【0053】
また、各中継器6のデジタル回路部19は、端末器4と同様、通信部20で受信する信号の信号強度を監視するとともに、中央管理装置3からの指示に従って中継器各部の機能チェックを行ない、受信信号の信号強度が設定値未満になったときや中継器各部の機能チェックで異常が検出されたとき、異常信号を中央管理装置3に送信するとともに警報灯23を点滅して、それらの事態をシステムの管理者に報知する。
【0054】
中央管理装置3は、図5に示す如く、マイクロプロセッサを用いた演算制御部25及びハードディスク等を用いた記憶部26を備えるパーソナル型のコンピュータ本体27に、ディスプレイ装置28、キーボード29などの周辺装置とともに無線モデム30を接続して構成してあり、この無線モデム30を用いて中継器6や端末器4との無線通信を行なう。
【0055】
中央管理装置3の演算制御部25(コンピュータ本体27の演算制御部)は、各端末器4から送られる前述のセンサ検出情報d,ts,to,os(p)や作動回数検出情報mに基づき、各蒸気トラップ1が正常、蒸気漏れ異常、詰まり異常、温度異常のいずれの状態にあるかを診断し、そして、異常が診断されたときには、異常トラップ1の識別符号、発生異常種、異常トラップの設置場所などの情報をディスプレイ装置28に表示するとともに、異常トラップ1を担当する端末器4に対し警報灯13の点滅を通信により指示する。
【0056】
また、中央管理装置3の演算制御部25は、各トラップ1について、端末器4から送られるセンサ検出情報や作動回数検出情報とともに、それら検出情報に基づく上記診断の結果を記憶部26内のトラップ監視用データベースに記録する。
【0057】
なお、蒸気漏れ異常とは、蒸気トラップの本来機能として蒸気の流出を阻止しながら復水のみを排出することが要求されるのに対し蒸気が許容限度を超えて流出する異常であり、また、詰まり異常とは復水の排出が円滑に行なわれない異常であり、温度異常とはトラップ温度tsないしトラップ周囲温度toが適正範囲を低下側ないし上昇側に逸脱する異常である。
【0058】
また、詰まり異常は一般にトラップ内部における滞留復水の温度低下に伴う検出トラップ温度tsの低下に基づいて検知するが、本システムでは、詰まり異常の検知精度が特に高く要求される蒸気トラップ1については、振動温度用センサ2Aや温度用センサ2Cによるトラップ温度tsの検出情報と、開閉センサ16による弁開閉状態osの検出情報(ないしは、圧力センサ18による管内圧力pの検出情報)との二者に基づいて詰まり異常を検知(診断)するようにしてあり、具体的には、蒸気供給管14における介装弁15が開き状態にある状況(ないしは、蒸気供給管14や復水流入管17の管内圧力pが設定値以上の状況)で検出トラップ温度tsが設定値以下に低下したとき詰まり異常と判定する。
【0059】
さらに、中央管理装置3の演算制御部25は、中継器6や端末器4から前述の機能チェックや信号強度低下などについて異常信号を受信したとき、それら異常中継器6や異常端末器4の識別符号、発生異常種、異常中継器6や異常端末器4の設置場所などの情報をディスプレイ装置28に表示し、また、それら中継器6や端末器4での異常発生を記憶部26内のシステム管理用データベースに記録する。
【0060】
一方、複数の端末器4と中央管理装置3との間での通信を端末器4の夫々について単一の通信経路で行なうのに、その通信経路の決定は中央管理装置3が経路決定プログラムに従って次の如く自動的に行なう。
【0061】
すなわち、中央管理装置3の演算制御部25は、経路決定処理の実行を指示されると、記憶部26内のシステム管理用データベースに予め入力されている各中継器6の登録情報に基づき、全ての中継器6に対して順次に非中継の呼掛通信を行ない、この呼掛通信に対し中央管理装置3への応答通信のあった中継器6を中継段位の最も高い中継器6(すなわち、他の中継器6を介さずに中央管理装置3と直接に無線通信する最上位の中継器)として決定する初期工程を実行する。
【0062】
また、この初期工程に続き、中央管理装置3の演算制御部25は、前工程で段位決定した中継器6を順次に呼掛側中継器6にして、その呼掛側中継器6による中継の下で、呼掛側中継器6から段位未決定の中継器6(すなわち、未だ応答通信の無い中継器)の夫々に対し順次に非中継の呼掛通信を行ない、この呼掛通信に対し呼掛側中継器6への応答通信のあった中継器6を、そのときの呼掛側中継器6の直轄の下位中継器6として決定する後続工程を繰り返し、これにより、各中継器6について直属の上位中継器6を1つに限った状態の樹枝状の中継経路網を自動的に決定する。
【0063】
そして、中央管理装置3の演算制御部25は、この中継経路網の決定の後、記憶部26内のシステム管理用データベースに予め入力されている各端末器4の登録情報に基づき、各中継器6を順次に呼掛側中継器6にして、その呼掛側中継器6による中継の下で、呼掛側中継器6から管轄未決定の端末器4(すなわち、未だ応答通信の無い端末器)の夫々に対し順次に非中継の呼掛通信を行ない、この呼掛通信に対し呼掛側中継器6への応答通信のあった端末器4を、そのときの呼掛側中継器6の管轄端末器4として決定する最終工程を実行する。
【0064】
つまり、中央管理装置3の演算制御部25は、上記の初期工程及び後続工程による中継経路網の自動決定と、上記の最終工程による管轄端末器の自動決定とにより、中央管理装置3との間での無線通信を端末器4の夫々について単一の通信経路で行なうための図6に示す如き通信経路網を中央管理装置3と各端末器4との間の全行程について自動的に決定し、そして、この決定した通信経路網をシステム管理及び通信処理のための情報として記憶部26内のシステム管理用データベースに登録する。
【0065】
なお、中央管理装置3の演算制御部25は、前記初期工程に先立ち各端末器4に非中継の呼掛通信を行ない、この呼掛通信に対し中央管理装置3への応答通信のあった端末器4を非中継端末器4として決定する形態で、中継器6を介さずに中央管理装置3と直接に無線通信を行なう非中継端末器4の決定も自動的に行なう。
【0066】
通信経路の決定において、中央管理装置3の演算制御部25は、上記の初期工程及び後続工程で最終的に応答通信の無かった中継器6があった場合、また、上記の最終工程で最終的に応答通信の無かった端末器4があった場合、それら最終的に応答通信の無かった中継器6や端末器4をディスプレイ装置28での識別符号の表示及び設置場所の表示により報知する構成にしてあり、システムの構築者ないし管理者は、後続工程の終了段階で最終的に応答通信の無かった中継器6の報知があった際には、その中継器6の設置場所を調整する等の処置を行なった上で、中央管理装置3の演算制御部25に初期工程及びそれに続く後続工程を再実行させ、また、最終工程の終了段階で最終的に応答通信の無かった端末器4の報知があった際には、その端末器4や近傍中継器6の設置場所を調整する等の処置を行なった上で、中央管理装置3の演算制御部25に最終工程を再実行させる。
【0067】
また、中央管理装置3の演算制御部25は、上記の初期工程、後続工程、最終工程の夫々において、中継器6や端末器4からの応答通信の信号強度が設定値以上のときのみ、その応答通信があったと判定して各段位の中継器6の決定や管轄端末器4の決定を行なう構成にしてあり、これにより、上述の如き通信経路の自動決定を極力良好な無線通信機能を確保する上で一層的確かつ効果的なものにする。
【0068】
さらにまた、各中継器6はデジタル回路部19による処理により、前記後続工程の繰り返しごとに自身と同一の通信経路を担うものとなる中継器6を連係中継器6として上位下位の関係とともに自身の記憶部22に追加登録することで、また、前記最終工程において自身を含む連係中継器6夫々の管轄端末器4を自身の記憶部22に登録することで、中央管理装置3による通信経路の自動決定に並行して前述の如き各中継器6ごとの通信経路情報(通信上の道標)を自身の記憶部22内に構築する構成にしてある。
【0069】
そして、上記の如き通信経路網の自動決定後、中央管理装置3の演算制御部25は、システムの構築者ないし管理者の指示にしたがって、各端末器4や各中継器6に対する種々の必要な設定処理を決定通信経路網を用いた無線通信により行なう。
【0070】
また、その設定処理のうち各端末器4に対する前記サンプリング回数nの設定(すなわち、前記指定情報の付与)については、中央管理装置3の演算制御部25が、記憶部26内のシステム管理用データベースに予め入力してある接続センサの登録情報、及び、各センサ2A,2B,2C,16(18)ごとの設定基準に基づき、各接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に応じたサンプリング回数n(複数種のセンサ検出情報d,ts,to,os(p)夫々のサンプリング回数n)を各端末器4における共通入力端子8tの夫々について無線通信により自動的に設定する。
【0071】
なお、複数種のセンサ検出情報d,ts,to,os(p)夫々のサンプリング回数nは中央管理装置3でのキーボード操作により各端末器4の共通入力端子8tごとに設定変更することが可能である。
【0072】
以上要するに、本実施形態において、各端末器4におけるアナログ回路部8、デジタル回路7、記憶部12は、共通入力端子8tからのセンサ検出情報d,ts,to,os(p)の入力処理を中央管理装置3から付与される接続センサの種別情報(前記指定情報)に応じて、その接続センサ2A,2B,2C,16(18)の種別に適合した入力モードで実行する入力制御手段を構成する。
【0073】
また、中央管理装置3における演算制御部25、記憶部26、キーボード29は、各端末器4における上記の入力制御手段に対して接続センサの種別情報(前記指定情報)を付与するセンサ種設定手段を構成する。
【0074】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
【0075】
センサ種設定手段により端末器4の入力制御手段に付与する接続センサ種別情報は、前述の実施形態で示した指定情報(複数種のセンサ検出情報夫々についての要否を指定する情報)に限られるものではなく、共通入力端子8tからのセンサ検出情報の入力処理を接続センサの種別に適合した入力モードで端末器4の入力制御手段に実行させ得る情報であれば、どのような情報であってもよく、共通入力端子8tに対する接続センサの種別そのものを示す情報であってもよい。
【0076】
また、センサ種設定手段により付与される接続センサ種別情報に応じて共通入力端子8tからのセンサ検出情報の入力処理を接続センサの種別に適合した入力モードで実行する入力制御手段の具体的構成も、前述の実施形態で示した如き構成に限らず、種々の変更が可能である。
【0077】
端末器4はシングル用端末器4Sあるいはマルチ用端末器4Mのいずれか一方のみにしてもよく、また、センサ接続数の異なる複数種のマルチ用端末器4Mを用いるようにしてもよい。
【0078】
前述の実施形態では端末器4を監視対象機器1(蒸気トラップ)の近傍に配備する例を示したが、端末器4を監視対象機器1に対し一体的に組み付け装備する構成にしてもよい。
【0079】
端末器4と中央管理装置3との間での通信は中継器6を用いずに行なう通信にしてもよく、また、その通信にはスペクトラム拡散方式の無線通信に限らず、種々の方式の無線通信あるいは種々の方式の有線通信を採用できる。
【0080】
監視対象機器は蒸気トラップに限られるものではなく、弁、ポンプ、ファン、タンク、熱交換器、工作機器などであってもよく、本発明は種々の機器の監視に適用できる。
【0081】
また、端末器4の共通入力端子8tに対して選択的に接続する複数種のセンサの夫々は、振動センサ、温度センサ、圧力センサ、弁開閉センサなどに限らず、どのようなセンサであってもよく、監視対象機器や監視目的に応じて種々のセンサを採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 監視システムの全体を示す概略平面図
【図2】 端末器を示す斜視図
【図3】 端末器の構成を示すブロック図
【図4】 中継器の構成を示すブロック図
【図5】 中央管理装置の構成を示す斜視図
【図6】 通信経路網を示す図
【符号の説明】
1 監視対象機器
2A センサ
2B センサ
2C センサ
3 中央管理装置
4 端末器
7 入力制御手段,デジタル回路図
8 入力制御手段,アナログ回路部
8t 共通入力端子
12 入力制御手段,記憶部
16 センサ
18 センサ
25,26,29 センサ種設定手段
Claims (3)
- 監視対象機器の状態を検出するセンサ、及び、このセンサの検出情報を中央管理装置に送る通信用の端末器を設ける機器監視システムであって、
前記端末器に、複数種の前記センサを選択的に接続する共通入力端子を設けるとともに、その共通入力端子に接続した接続センサからセンサ検出情報を入力する入力処理を実行する入力制御手段を設け、
前記共通入力端子に対する接続センサの種別情報として複数種のセンサ検出情報の夫々についての要否の指定情報を前記中央管理装置からの前記端末器への通信により前記入力制御手段に付与するセンサ種設定手段を前記中央管理装置に装備し、
前記入力制御手段は、各回の前記入力処理として複数種のセンサ検出情報の夫々を設定回数だけサンプリングする構成にし、
前記センサ種設定手段は、複数種のセンサ検出情報の夫々についての前記要否の指定情報として、必要なセンサ検出情報については前記設定回数を正値にする情報を前記入力制御手段に付与し、且つ、不要なセンサ検出情報については前記設定回数を0にする情報を前記入力制御手段に付与する構成にしてある機器監視システム。 - 前記端末器に複数の前記共通入力端子を設け、
前記入力制御手段は、前記センサ種設定手段により前記共通入力端子ごとに付与される前記要否の指定情報に応じて、複数種のセンサ検出情報の夫々を設定回数だけサンプリングする各回の前記入力処理を複数の前記共通入力端子の夫々について実行する構成にしてある請求項1記載の機器監視システム。 - 前記入力制御手段を、前記共通入力端子から入力するセンサ検出情報の信号をアナログ処理するアナログ回路部と、
そのアナログ回路部で処理したセンサ検出情報の信号を処理プログラムに従いデジタル処理して、複数種のセンサ検出情報の夫々を設定回数だけサンプリングする各回の前記入力処理を前記センサ種設定手段により付与される前記要否の指定情報に応じて実行するデジタル回路部と、
前記処理プログラムを書換え操作が可能な状態で格納する記憶部とで構成してある請求項1又は2記載の機器監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001330703A JP4187432B2 (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 機器監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001330703A JP4187432B2 (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 機器監視システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003131708A JP2003131708A (ja) | 2003-05-09 |
JP4187432B2 true JP4187432B2 (ja) | 2008-11-26 |
Family
ID=19146393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001330703A Expired - Fee Related JP4187432B2 (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 機器監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4187432B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3672303B2 (ja) | 2003-10-02 | 2005-07-20 | 株式会社テイエルブイ | 設備診断方法、設備診断用集計システムの動作方法、並びに、設備診断用集計システム |
JP3790527B2 (ja) * | 2003-10-03 | 2006-06-28 | 株式会社テイエルブイ | 設備診断用集計システムの動作方法、並びに、設備診断用集計システム |
JP4626244B2 (ja) * | 2004-09-24 | 2011-02-02 | サクサ株式会社 | 無線通信機器群内の中継器配置方法及びそのプログラム |
JP2008250958A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Toshiba Corp | Id中継ユニット状態表示システム |
JP5481414B2 (ja) * | 2011-03-04 | 2014-04-23 | 株式会社日立製作所 | プラント計装制御システム |
US10641412B2 (en) | 2012-09-28 | 2020-05-05 | Rosemount Inc. | Steam trap monitor with diagnostics |
CN105283911A (zh) | 2013-03-14 | 2016-01-27 | 一般财团法人微机械中心 | 传感器终端 |
CN104820452B (zh) * | 2015-02-13 | 2018-11-13 | 湖北锐世数字医学影像科技有限公司 | 一种探测器智能控制系统及控制方法 |
JP6237687B2 (ja) * | 2015-04-09 | 2017-11-29 | 住友電気工業株式会社 | センサ情報処理装置、センサ情報処理方法およびセンサ情報処理プログラム |
JP6625233B2 (ja) * | 2016-10-03 | 2019-12-25 | 三菱電機株式会社 | コントローラ、空気調和システムおよび空気調和機の制御方法 |
KR20180072126A (ko) * | 2016-12-21 | 2018-06-29 | 주식회사 에스티알 | 철로작업 보호를 위한 열차접근 감지 시스템 |
JP6977265B2 (ja) * | 2017-01-27 | 2021-12-08 | オムロン株式会社 | マスタースレーブ制御システム、およびマスタースレーブ制御システムの制御方法 |
JP6278151B1 (ja) * | 2017-10-27 | 2018-02-14 | 住友電気工業株式会社 | センサ情報処理装置、センサ情報処理方法およびセンサ情報処理プログラム |
-
2001
- 2001-10-29 JP JP2001330703A patent/JP4187432B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003131708A (ja) | 2003-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4187432B2 (ja) | 機器監視システム | |
JP3987707B2 (ja) | 蒸気トラップ監視装置 | |
JP4086497B2 (ja) | 機器監視システム | |
CN102890504B (zh) | 集成到过程控制/安全系统中的在线装置检测块 | |
CN101994902B (zh) | 阀部件监视系统 | |
CA2929709C (en) | Method and system for proactively and remotely diagnosing an hvac system | |
KR20020077648A (ko) | 산업용 박막 처리 전력 전달 시스템에 대한 오동작 예측설계 | |
JP2010204801A (ja) | 機器監視システム | |
JP2003284160A (ja) | ビル管理システム | |
CN101776916A (zh) | 污水液位传感器故障即时诊断告警切换控制装置 | |
WO2012001212A1 (en) | Measurement arrangement for field devices | |
CN103728930A (zh) | 过程控制系统及其管理方法 | |
GB2378298A (en) | System for locating control units | |
WO2016021395A1 (ja) | 機器監視システム、機器監視プログラム、及び、機器監視方法 | |
EP3328089B1 (en) | A filter element analysis system and associated methods | |
JP4034956B2 (ja) | 蒸気トラップ監視システム | |
JP3816780B2 (ja) | 機器監視システム | |
JP2007293553A (ja) | フィールド機器診断システムおよびフィールド機器診断方法 | |
WO2010109485A2 (en) | A steam-trap monitoring system | |
JP2008135039A (ja) | 機器監視システム及びそれの通信経路決定方法 | |
JP5761881B2 (ja) | 弁類の作動状態監視装置 | |
JP2000088624A (ja) | ガス集中管理システムにおける有効期限管理方法並びに有効期限管理システム及び有効期限管理装置 | |
JP2005309724A (ja) | 異常診断システム及び異常診断方法 | |
JP7440835B1 (ja) | スチームトラップ管理システム | |
JP5114926B2 (ja) | ガスメータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041018 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070719 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070918 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080306 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080904 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080909 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4187432 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120919 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130919 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |