JP4186912B2 - マグネティックスペーシングの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発熱部を備えた薄膜磁気ヘッド、この薄膜磁気ヘッドを備えたヘッドジンバルアセンブリ(HGA)及びこのHGAを備えた磁気ディスク装置(HDD)に関する。さらに、本発明は、HDDにおけるデータの書き込み時のマグネティックスペーシングを制御する方法に関する。
HDDが備えている薄膜磁気ヘッドは、信号の書き込み又は読み出しに際し、回転する磁気ディスク上において流体力学的に所定の間隙(浮上量)をもって浮上する。薄膜磁気ヘッドは、この浮上状態において電磁コイル素子からの磁界を用いて磁気ディスクに信号の書き込みを行い、磁気抵抗(MR)効果素子を用いて磁気ディスクからの信号磁界を感受して読み出しを行う。この際のこれらの磁気ヘッド素子と磁気ディスク表面との磁気的な実効距離がマグネティックスペーシングdMSとなる。
近年のHDDの大容量小型化に伴う高記録密度化に際して、薄膜磁気ヘッドのトラック幅はより減少する傾向にある。このトラック幅減少による書き込み及び読み出し能力の低下を回避するために、dMSは10nm程度のより小さな値に設定されている。この際、ヘッド素子近傍又はヘッド素子内に発熱体を設けてTPTP(Thermal Pole Tip Protrusion)現象を積極的に利用することにより、薄膜磁気ヘッド個々の浮上量ばらつきを調整し、このような微小値をとるdMSを精度良く制御する方法が検討されている(例えば、特許文献1〜4)。
米国特許第5,991,113号明細書 特開2003−272335号公報 特開2003−168274号公報 特開平05−020635号公報
しかしながら、上述したような発熱体を備えた薄膜磁気ヘッドにおいては、書き込み初期における書き込み特性の不足に適切に対処できないという問題が生じていた。
本来、TPTP現象は、電磁コイル素子が、自ら発生させるジュール熱及び渦電流損熱によって熱膨張して磁気ディスク方向に突出する現象である。この際、書き込み開始とともにこの突出が始まるので、dMSは所定時間減少し続け、その後一定値に落ち着く。すなわち、この所定時間内においては、dMSがこの一定値よりも大きいので、書き込み特性が不十分となる。このように書き込み特性が不足したまま書き込みがなされたセクタの先頭領域では、信号の読み出しエラーが発生してしまう。これへの対処として、例えば、特許文献1〜3に記載されたヘッド素子近傍に設けられた発熱体を用いて、書き込み開始に先立って書き込み磁気ヘッド素子を突出させようとしても、発熱による突出のレスポンスが良くないので、書き込み開始時に十分な突出をタイミングよく引き起こすことができない。
一方、特許文献4では、薄膜抵抗体が、薄膜コイルと同じく上下部磁極間に形成されているので、薄膜抵抗体の発熱によるレスポンスを薄膜コイルの発熱によるレスポンスと同程度に早く設定することができる。しかしながら、薄膜抵抗体への通電によって発生した磁束が電磁コイル素子の磁極層を介して磁気ディスクに及び、不要な書き込みを行ってしまう。その結果、書き込み開始時に書き込みエラーが発生する。
従って、本発明の目的は、書き込み初期の書き込み特性不足の問題を解決するdMSの制御方法を提供することにある。
本発明について説明する前に、明細書において用いられる用語の定義を行う。薄膜磁気ヘッドのスライダ基板の素子形成面に形成された素子又は層構造等において、基準物よりも素子形成面側にあるものは「下部」とし、又は「下方」にあるとし、素子形成面とは反対側にあるものは「上部」とし、又は「上方」にあるとする。
また、2つの磁極層内に形成される環状磁束路を含む面を電流が横切る際、この面で区切られた一方の領域から他方の領域へ横切る電流の符号をプラスとし、これとは逆方向に横切る電流の符号をマイナスとする。従って、この面を横切る電流の総和がゼロというのは、この面で区切られた一方の領域から他方の領域へ横切る電流の総量と、これとは逆方向に横切る電流の総量とが同じ大きさとなることである。
発熱体への通電による不要な書き込みを行わずに、発熱体による電磁コイル素子突出のレスポンスをコイル層によるレスポンスと同等に設定し、書き込み初期の書き込み特性不足を適切に解消することができる薄膜磁気ヘッドとして、2つの磁極層と、この2つの磁極層の間に形成された複数のコイル層と、これら複数のコイル層を覆っておりこれら複数のコイル層を2つの磁極層から絶縁させている絶縁体層とを有する書き込み磁気ヘッド素子を備えた薄膜磁気ヘッドであって、複数のコイル層の層間であって絶縁体層内に形成された複数の抵抗体を含んでおり、2つの磁極層内に形成される環状磁束路を含む面を横切る電流の総和がゼロとなるようにこれらの複数の抵抗体に電流が流れ、この複数の抵抗体に流れる電流から発生する磁束が2つの磁極層において打ち消し合い、不要な書き込みを行う磁束を発生させない発熱部をさらに備えている薄膜磁気ヘッドが提供される。
発熱部が備えている複数の抵抗体が、コイル層と同じく絶縁体層内に位置しているので、発熱部の発熱によるTPTP量の増加の割合、すなわちレスポンスを、コイル層の発熱によるレスポンスと同等に設定することができる。さらに、この複数の抵抗体に、2つの磁極層内に形成される環状磁束路を含む面を横切る電流の総和がゼロとなるように電流が流れている。従って、各抵抗体を流れる電流から発生する磁束は上下部磁極層において打ち消し合うので、発熱部への通電による磁気ディスクへの不要な書き込みが発生しない。その結果、この発熱部を用いて、不要な書き込みを行わずにコイル層の発熱によるレスポンスと同等のレスポンスを示すTPTPを実現することができる。これにより、書き込み開始前にこの発熱部によって予備加熱しておいて書き込み開始時に発熱部による加熱を止めることによって上述した書き込み初期の問題を解決することが可能となる。
さらに、上述した薄膜磁気ヘッドにおいては、発熱部とコイル層とが独立して設けられているので、発熱部の抵抗値設計の自由度が高く、発熱能力の最適化を図ることができる。
複数の抵抗体が2つの抵抗体であって、2つの抵抗体を流れる電流が、2つの磁極層が形成する環状磁束路を含む面を互いに逆方向に横切っており大きさが等しいことも好ましい。
複数の抵抗体が直列に接続されていることが好ましい。さらに直列に接続された複数の抵抗体を有する発熱部が、U字形、互いに間隔をおいた複数個の層からなる多層形、又はつづら折り形を有することも好ましい。複数の抵抗体が直列に接続されたこのような形状の発熱部においては、発熱部の両端に電流を印加することによって、上記の電流の条件が自動的に満たされることになる。
上述した薄膜磁気ヘッドにおいては、発熱部が、複数のコイル層の層間に設置されている。さらに、発熱部が、2つの磁極層に囲まれた空間の中央部に設置されていることも好ましい。発熱部がこのような位置にあることによって、発熱部の複数の抵抗体を流れる電流の各々から発生する磁束は、上下部磁極層においてあまり偏った密度分布をすることなく確実に打ち消し合う。その結果、発熱部への通電による磁気ディスクへの不要な書き込みがより確実に回避される。
前記発熱部に印加される電流が、直流、交流又はパルス電流であることが好ましい。
また、上述した薄膜磁気ヘッドを少なくとも1つ備えており、発熱部に電流を供給するためのリード線をさらに備えているHGAが提供される。
さらに、上述したHGAを少なくとも1つ備えており、発熱部へ供給する電流を制御する電流制御手段をさらに備えているHDDが提供される。
この電流制御手段が、発熱部制御信号系を有しており、該発熱部制御信号系が記録/再生制御信号系とは独立して、前記発熱部に供給される電流を制御することが好ましい。このように、記録/再生制御信号系とは独立して、発熱部制御信号系を設けることによって、より多様な通電モードを用いることが可能となり、より適切なdMSの制御を実現することができる。
本発明によれば、さらにまた磁気記録においてデータの書き込み時のdMSを制御する方法であって、書き込み磁気ヘッド素子内の2つの磁極層の間の絶縁体層内に形成された複数の抵抗体を備えた発熱部におけるこの複数の抵抗体に対して、2つの磁極層内に形成される環状磁束路を含む面を横切る電流の総和がゼロとなるように電流を印加することによって、書き込み磁気ヘッド素子を熱膨張させて突出させ、その際、
データの書き込みの開始時から所定の時間前に、発熱部への電流の印加を開始し、このデータの書き込みの開始時において電流の印加を終了し、
発熱部に印加される電力量を、データの書き込みの際に書き込み磁気ヘッド素子内のコイル層に印加される電力量と同じとし、上記の所定の時間を、コイル層にこの電力量を印加したデータの書き込みの開始時から、マグネティックスペーシングが上記の一定値に到達する時点までの時間として、
データの書き込みの開始時以後、マグネティックスペーシングを一定値に保持することを特徴とするdMSの制御方法が提供される。
発熱部が備えている複数の抵抗体に対して、2つの磁極層内に形成される環状磁束路を含む面を横切る電流の総和がゼロとなるように電流を印加する。従って、各電流から発生する磁束は上下部磁極層において打ち消し合うので、発熱部への通電による磁気ディスクへの不要な書き込みが発生しない。その結果、この発熱部を用いて、データ書き込み時以外の時間に不要な書き込みを行わずに所定のTPTP現象を発生させてdMSを制御することができる。
一般に、電磁コイル素子が自ら熱膨張して突出するTPTP現象において、この突出は書き込み開始とともに大きくなり始める。従って、書き込み初期においては、dMSがこのTPTP現象を考慮した設定値よりもなお大きいので、オーバーライト特性等の書き込み特性が不十分となる。このように書き込み特性が不足したまま書き込みがなされたセクタの先頭領域では、信号の読み出しエラーが発生してしまう。そこで、データの書き込み開始時から所定の時間前に、発熱部への電流の印加を開始し、データの書き込み開始時において発熱部への電流の印加を終了する。これにより、dMSを、書き込み開始時までにレスポンス良く所定の値にまで小さくして、その後、その値を一定に保持することができるので、この書き込み特性不足の問題を解決することができる。
さらに、本発明の制御方法においては、発熱部が有する複数の抵抗体が、コイル層と同じく絶縁体層内に位置しているので、発熱部に印加される電力量を、データの書き込みの際に書き込み磁気ヘッド素子のコイル層に印加される電力量と等しくすることによって、発熱部の発熱によるTPTP量増加の割合、すなわちレスポンスが、コイル層の発熱によるレスポンスと同等になる。従って、データの書き込みの開始時から、上記の所定の時間前に、発熱部への電流の印加を開始し、データの書き込みの開始時において発熱部への電流の印加を終了した場合、書き込み開始時以後において、発熱部の発熱によって増大したTPTP量の減少傾向とコイル層の発熱によるTPTP量の増加傾向とが釣り合って、dMSは一定値をとる。これにより上述した書き込み初期の問題をより確実に解決することができる。
なお、ここまでは、発熱部を、書き込み初期における書き込み特性不足を解決する手段として説明してきた。しかしながら、データの記録時および再生時において、適当に発熱部に通電してやることによってヘッド端面形状を変化させることにより浮上量を積極的に最適化することも可能となる。すなわち、発熱部を浮上量の調整手段として用いることもできる。この際、最適な浮上量とは、媒体との接触が発生しない最小値をいう。
本発明による薄膜磁気ヘッド、この薄膜磁気ヘッドを備えたHGA及びこのHGAを備えたHDDによれば、発熱部への通電による不要な書き込みを行わずに、発熱部による書き込み磁気ヘッド素子の突出のレスポンスをコイル層によるレスポンスと同等に設定できるので、書き込み開始前にこの発熱部による発熱を行うことによって、従来問題となっていた書き込み初期における書き込み特性不足を回避することができる。さらに、発熱部の抵抗値設計の自由度が高いので、発熱能力の最適化を図ることができる。
また、本発明のdMSの制御方法によれば、書き込み初期においてもdMSを設定値に安定させることによって、従来回避できなかった書き込み初期における書き込み特性不足の問題を解決することができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同一の要素は、同一の参照番号を用いて示されている。
図1は、本発明による磁気ディスク装置の一実施形態における要部の構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、本発明によるHGAの一実施形態を示す斜視図であり、図3は、図2の実施形態におけるHGAの先端部に装着されている薄膜磁気ヘッド(スライダ)を示す斜視図である。
図1において、10はスピンドルモータ11の回転軸の回りを回転する複数の磁気ディスク、12は薄膜磁気ヘッド(スライダ)をトラック上に位置決めするためのアセンブリキャリッジ装置、13は薄膜磁気ヘッドの読み書き動作及び発熱動作を制御するための記録再生回路をそれぞれ示している。
アセンブリキャリッジ装置12には、複数の駆動アーム14が設けられている。これらの駆動アーム14は、ボイスコイルモータ(VCM)15によってピボットベアリング軸16を中心にして角揺動可能であり、この軸16に沿った方向にスタックされている。各駆動アーム14の先端部には、HGA17が取り付けられている。各HGA17には、スライダが、各磁気ディスク10の表面に対向するように設けられている。磁気ディスク10、駆動アーム14、HGA17及び薄膜磁気ヘッド(スライダ)は、単数であっても良い。
図2に示すように、HGAは、サスペンション20の先端部に、磁気ヘッド素子を有するスライダ21を固着し、さらにそのスライダ21の端子電極に配線部材25の一端を電気的に接続して構成される。
サスペンション20は、ロードビーム22と、このロードビーム22上に固着され支持された弾性を有するフレクシャ23と、ロードビーム22の基部に設けられたベースプレート24と、フレクシャ23上に設けられておりリード導体及びその両端に電気的に接続された接続パッドからなる配線部材25とから主として構成されている。
本発明のHGAにおけるサスペンションの構造は、以上述べた構造に限定されるものではないことは明らかである。なお、図示されていないが、サスペンション20の途中にヘッド駆動用ICチップを装着してもよい。
図3に示すように、本実施形態におけるスライダは、互いに積層された記録用の電磁コイル素子及び再生用のMR効果素子からなる磁気ヘッド素子30と、これらの素子に接続された4つの信号端子電極31と、図3には示されていないヒータに流す電流用の2つの駆動端子電極32とを、その素子形成面33上に備えている。34はスライダの浮上面である。なお、これらの端子電極の数及び位置は、図3の形態に限定されるものではない。図3において端子電極は6つであるが、例えば、電極を5つとした上でグランドをスライダ基板に接地した形態でも良い。
図4は、本発明による薄膜磁気ヘッドの一実施形態をスライダ基板の素子形成面側から透視的に見た平面図である。図5(A)は、図4のA−A線断面を含む斜視図である。また、図5(B)は、図4のA−A線断面図である。なお、図5(A)及び(B)におけるコイルの巻き数は図を簡略化するため、図4における巻き数より少なく表されている。コイルは1層、2層以上又はヘリカルコイルでもよい。
図5(A)において、40はスライダ基板であり、浮上面50を有し、書き込み又は読み出し動作時には回転する磁気ディスク表面上において流体力学的に所定の間隙をもって浮上している。このスライダ基板40の浮上面50を底面とした際の一つの側面(素子形成面)に、読み出し用のMR効果素子42と、書き込み用の電磁コイル素子44と、発熱部46とが形成されている。
MR効果素子42は、MR効果層42cと、この層を挟む位置に配置される下部シールド層42a及び上部シールド層42fとを含む。MR効果層42cは、CIP-GMR多層膜、CPP-GMR多層膜又はTMR多層膜からなり、非常に高い感度で磁気ディスクからの信号磁界を感知する。MR効果層42cがCPP-GMR多層膜又はTMR多層膜からなる場合、上下部シールド層42f及び42aはそれぞれ上下部電極として兼用される。下部シールド層42a及び上部シールド層42fは磁性層であり、MR効果層42cに対して雑音となる外部磁界を遮断する役割を有する。
電磁コイル素子44は、下部磁極層44a、上部磁極層44f及びコイル層44cを含む。下部磁極層44a及び上部磁極層44fは、コイル層44cによって自身に誘導された磁束を、書き込みがなされる磁気ディスク表面にまで収束させながら導くための磁路である。なお、MR効果素子42の上部シールド層42fと電磁コイル素子44の下部磁極層44aとが一体となって、1つの層で両層の機能を兼ねてもよい。
MR効果素子42及び電磁コイル素子44の磁気ディスク表面側の端は、ヘッド端面51に達している。ここで、ヘッド端面51には、保護膜としてDLC(Diamond Like Carbon)等のコーディングが施されている。なお、MR効果素子42及び電磁コイル素子44の端となっているヘッド端面51と磁気ディスク表面との書き込み/読み出し動作時における磁気的な実効距離がdMSとなる。
発熱部46は、コイル層44cと同じく上下部磁極層44f及び44aの間の絶縁体層内に設けられており、ライン形状の2つの抵抗体とこの抵抗体を直列に接続するU字部とからなるU字形状となっている。この発熱部46に通電した場合、この2つの抵抗体に、2つの磁極層内に形成される環状磁束路を含む面を横切る電流の総和がゼロとなるように電流が印加されていることになる。すなわち、この2つの抵抗体には、互いに逆方向であって同じ大きさの電流がそれぞれに流れることになる。なお、同図における断面が、環状磁束路を含む面に相当する。ここで、発熱部46は、2層からなるコイル層44c及び44c´の層間であってしかも上下部磁極層44f及び44aに囲まれた空間の中央部に設置されているが、必ずしもこの位置に限定されるものではなく、コイル層44c及び44c´の上方若しくは下方、又は上下部磁極層44f及び44aの間において中央部からずれた位置に設けられていてもよい。さらに、発熱部46の取り得る形状の変更態様については後に詳述する。
次いで、図5(B)を用いて、上記の構成を詳述する。スライダ基板40は、例えばアルティック(Al−TiC)等から形成されている。41は、スライダ基板40上に積層された例えばAl等からなる厚さ約0.05μm〜約10μmの絶縁層である。下部シールド層42aは、絶縁層41上に積層されており、例えば厚さ約0.3μm〜約3μmのNiFe、NiFeCo、CoFe、FeN又はFeZrN等から形成されている。42bは、下部シールド層42a上に積層された例えばAl又はDLC等からなる厚さ約0.005μm〜約0.5μmの下部シールドギャップ層である。
MR効果層42cは、例えばCIP-GMR多層膜、CPP-GMR多層膜又はTMR多層膜から構成される。42dは、磁気バイアス層を備えておりMR効果層42cの両端に接続された例えばCu等からなる素子リード導体層、42eはMR効果層42c及び素子リード導体層42d上に積層された例えばAl又はDLC等からなる厚さ約0.005μm〜約0.5μmの上部シールドギャップ層である。なお、MR効果層42cがCPP-GMR多層膜又はTMR多層膜で構成される場合、上下部シールドギャップ層42e及び42b、並びに素子リード導体層42dは不要となる。上部シールド層42fは、上部シールドギャップ層42e上に積層されており、例えば厚さ約0.3μm〜約4μmのNiFe、NiFeCo、CoFe、FeN又はFeZrN等から形成されている。なお、上下部シールド層42f及び42aの間隔である再生ギャップ長は、約0.03μm〜約1μmである。
43は、上部シールド層42f上に積層された例えばAl等からなる厚さ約0.1μm〜約2.0μmの非磁性層である。下部磁極層44aは、非磁性層43上に積層されており、例えば厚さ約0.3μm〜約3μmのNiFe、NiFeCo、CoFe、FeN又はFeZrN等から形成されている。なお、上部シールド層42fと下部磁極層44aとが一体となって、1つの層で両層の機能を兼ねる場合、非磁性層43は省略される。44bは、下部磁極層44a上に積層された例えばAl又はDLC等からなる厚さ約0.03μm〜約0.5μm(記録ギャップ長に相当)の磁気ギャップ層である。44d、44d´、44d´´及び44d´´´は、例えば熱硬化されたレジスト層等からなる厚さ約0.1μm〜約5μmのコイル/発熱部絶縁層である。コイル層44c及び44c´は、コイル/発熱部絶縁層44d及び44d´´上にそれぞれ積層されており、例えば厚さ約0.5μm〜約3μmのCu等から形成されている。図5(A)及び(B)には示されておらず、図4に示されている44eは、コイル層44cの一端に電気的に接続された例えばCu又はNiFe等からなるコイルリード導体層である。上部磁極層44fは、下部磁極層44aと共に磁極及び磁気ヨークを構成しており、例えば厚さ約0.5μm〜約5μmのNiFe、NiFeCo、CoFe、FeN又はFeZrN等から形成されている。49は、例えばAl等から形成されているオーバーコート層である。
発熱部46を構成する抵抗体46a及び46bは、コイル/発熱部絶縁層44d´上に形成されているが、例えば、約0.1μm〜約5μm程度の厚さを有しており、例えば、NiCuを含む材料からなる。ここで、NiCuにおけるNiの含有割合は、例えば、約15〜約60原子%であり、好ましくは25〜45原子%である。また、このNiCuに対する添加物として、Ta、Al、Mn、Cr、Fe、Mo、Co、Rh、Si、Ir、Pt、Ti、Nb、Zr及びHfのうち、少なくとも1つの元素が含まれていてもよい。これらの添加物の含有割合は、5原子%以下であることが好ましい。
また、発熱部46を構成する抵抗体46a及び46bは、例えば、NiCrを含む材料からなっていてもよい。この場合、NiCrにおけるNiの含有割合は、例えば、約55〜約90原子%であり、好ましくは70〜85原子%である。また、このNiCrに対する添加物として、Ta、Al、Mn、Cu、Fe、Mo、Co、Rh、Si、Ir、Pt、Ti、Nb、Zr及びHfのうち、少なくとも1つの元素が含まれていてもよい。これらの添加物の含有割合は、5原子%以下であることが好ましい。
さらにまた、発熱部46を構成する抵抗体46a及び46bは、例えば、Ta単体又はTaを含む材料からなっていてもよい。ここで、Taに対する添加物として、Al、Mn、Cu、Fe、Mo、Co、Rh、Si、Ir、Pt、Ti、Nb、Zr及びHfのうち、少なくとも1つの元素が含まれていてもよい。これらの添加物の含有割合は、5原子%以下であることが好ましい。
図6は、図4の実施形態における薄膜磁気ヘッドの構成を示す、図4のB−B線断面図である。同図においては、図5と同一の要素が、同じ参照番号を用いて示されている。ただし、図6に示された断面には、MR効果層42c及びコイルリード導体層44eは現れていない。
同図において、発熱部46のU字形状部分は現れておらず、コイル層44c及び44c´の層間に引き出し電極に向かうラインパターンの断面が現れている。
図7は、発熱部46の電極パッド部を示すための図4におけるC−C線断面図である。
同図に示された断面には、発熱部46から上下部シールド層及び上下部磁極層の外に引き出された引き出し電極461及び462が現れている。なお、引き出し電極461及び462は、抵抗体46a及び46bと同じ材料である。引き出し電極461及び462上には、導電性を有する電極膜部材70a及び70bがそれぞれ形成されている。この電極膜部材70a及び70b上には、この電極膜部材70a及び70bを電極として電界めっきによって形成された、上方に伸びるバンプ71a及び71bがそれぞれ設けられている。電極膜部材70a及び70b並びにバンプ71a及び71bは、Cu等の導電材料等からなる。電極膜部材70a及び70bの厚みは、約10nm〜約200nm程度であり、バンプ71a及び71bの厚みは、約5μm〜約30μm程度である。
バンプ71a及び71bの上端は、オーバーコート層49から露出しており、これらの上端には、発熱部46用のパッド72a及び72bがそれぞれ設けられている。このパッド72a及び72bを介して、発熱部46に電流が供給されることになる。なお、同様にして、MR効果素子42及び電磁コイル素子44は信号端子電極31(図3)と接続されているが、これらの接続構造は、図の簡略化のため図示されていない。
図8(A)〜(C)は、図4の実施形態における薄膜磁気ヘッドの発熱部46の種々の変更態様をスライダ基板の素子形成面側から透視的に見た平面図、及びこれらの変更態様の図4におけるA−A線断面図である。
図8(A)によれば、発熱部46´は、上下部磁極層間において互いに上下の位置関係にあって対向するライン形状の抵抗体46a´及び46b´を備えており、抵抗体46a´及び46b´はU字部46c´によって直列に接続されている。また、図8(B)によれば、発熱部46´´は、上下部磁極層間において互いに上下の位置関係にあって対向する層状の抵抗体46a´´及び46b´´を備えており、抵抗体46a´´及び46b´´はU字部46c´´によって直列に接続されている。さらに、図8(C)によれば、発熱部46´´´は、上下部磁極層間において各コイル層と平行に設置された偶数個のライン形状である抵抗体46a´´´を有しており、この偶数個の抵抗体46a´´´が互いに直列に接続されることによって、つづら折形状となっている。
図8(A)〜(C)の何れの発熱部においても、発熱部が有する2つの端部は、上下部磁極層内に形成される環状磁束路を含む面(同図の断面)を境にして同じ側にあるため、これらの発熱部を構成する抵抗体は、この環状磁束路を含む面を必ず偶数箇所で横切っていることになる。従って、発熱部に通電した場合、例えば抵抗体46a´及び46b´のそれぞれを流れる電流は、この環状磁束路を含む面を横切る際、互いに逆方向であって同じ大きさとなり、その総和がゼロとなる。このことは、抵抗体46a´´及び46b´´、並びに46a´´´においても同様である。これにより各電流から発生する磁束を上下部磁極層において打ち消し合うように設定することが可能となる。
ここで、図8(A)〜(C)の各変更態様において、発熱部は、2層からなるコイル層の層間であって上下部磁極層に囲まれた空間の中央部に設置されているが、必ずしもこの位置に限定されるものではなく、コイル層の上方若しくは下方、又は上下部磁極層の間において中央部からずれた位置に設けられていてもよい。さらに、他の形状を有する発熱部の変更態様も可能であり、通電した際に、各電流から発生する磁束を上下部磁極層において打ち消し合うような形状であればよい。
図9は、図4の実施形態における薄膜磁気ヘッドの製造工程を説明する工程図であり、図4のA−A線断面を示している。
以下同図を参照して、本実施形態における薄膜磁気ヘッドの製造工程を簡単に説明する。まず、図9(A)に示すように、例えばスパッタリング法によって、基板40上に絶縁層41を積層する。次いで、絶縁層41上に、例えばめっき法によって下部シールド層42aを形成する。次いで、例えばスパッタリング法によって、下部シールドギャップ層42b、MR効果層42c、磁気バイアス層を備えた素子リード導体層42d、上部シールドギャップ層42eを形成する。次いで、例えばめっき法によって上部シールド層42fを形成する。その後、ヘッド端面51から見てその後ろ側に平坦化層49aを形成する。以上の工程によって、MR効果素子42の形成が完了する。
次いで、図9(B)に示すように、上部シールド層42fの上に、例えばスパッタリング法によって非磁性層43、下部磁極層44a、磁気ギャップ層44bを形成すると共に、ヘッド端面51から見てその後ろ側に平坦化層49bを形成する。次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチング法等を用いた公知の方法によって、磁気ギャップ層44bの上にコイル/発熱部絶縁層44d、コイル層44c、コイル/発熱部絶縁層44d´、発熱部46、及びコイル/発熱部絶縁層44d´´を順次形成する。このコイル/発熱部絶縁体44d´´上に、コイル層46c´を形成し、次いでコイル層46c´を覆うようにコイル/発熱部絶縁体44d´´´を形成する。その後、上部磁極層44fを形成する。以上の工程によって、電磁コイル素子44及び発熱部46の形成が完了する。さらに、平坦化したオーバーコート層49cを形成する(図9(C))。
図10は、図1の実施形態における磁気ディスク装置の記録再生回路13の回路構成を示すブロック図である。
図10において、90は記録再生制御CPU、91は記録再生チャネル、92はプリアンプ部、93はレジスタ、94はD/A変換器、95は発熱部制御回路をそれぞれ示している。
記録再生チャネル91から出力される記録データは、プリアンプ部92に供給される。プリアンプ部92は、記録再生制御CPU90から出力される記録制御信号が書き込み動作を指示するときのみ、記録データをプリアンプ部92へ供給する。プリアンプ部92は、この記録データに従ってコイル層44cに書き込み電流を流し、電磁コイル素子44により磁気ディスク10(図1)上に記録を行う。
記録再生制御CPU90から出力される再生制御信号が読み出し動作を指示するときのみ、MR効果層42cに定電流が流れる。このMR効果素子42により再生された信号はプリアンプ部で増幅復調されて再生データとして記録再生チャネル91に出力される。
発熱部制御回路95は、記録再生チャネル91から出力される発熱部ON/OFF信号、及び記録再生制御CPU90からレジスタ93及びD/A変換器94を介して出力される発熱部電流値制御信号を受け取る。この発熱部ON/OFF信号がオン動作指示である場合、電流が発熱部46に流れる。この際の電流値は、発熱部電流値制御信号に応じた値に制御される。
このように、記録/再生制御信号系とは独立して、発熱部ON/OFF信号及び発熱部電流値制御信号系を設けることによって、より多様な通電モードを用いることが可能となり、より適切なdMSの制御を実現することができる。
実際の動作においては、発熱部46に、所定の通電モードに対応した電流が流れる。この電流によって、この発熱部46から熱が発生し、この熱が電磁コイル素子を熱膨張させる。これにより、書き込み開始時におけるdMSを予め所定値に設定することができる。このように、磁気ヘッド素子動作において必要な時にのみdMSを制御することによって、磁気ディスク表面にスライダが衝突するクラッシュの確率をさほど高めることなく、必要なdMSの制御を行うことができる。このdMS値は、発熱部46に流れる電流を制御する発熱部電流値制御信号により精度良く調整することができる。
なお、記録再生回路13の回路構成は、図10に示したものに限定されるものでないことは明らかである。記録再生制御信号以外の信号で書き込み及び読み出し動作を特定してもよい。さらに、発熱部46に通電する電流として、直流だけではなく、交流又はパルス電流等を用いることも可能である。
図11は、本発明によるdMSの制御方法の一実施形態を説明するタイムチャートである。
最初に、図11(A)に、書き込みの際の電磁コイル素子への投入電力と、この書き込み電力によるdMSの変化との関係を示す。時刻t=0において、書き込み電力が電磁コイル素子に投入されてコイル層に所定値の電流が流されると、TPTP現象によって電磁コイル素子が磁気ディスク方向に突出する。ここでdMSは、この突出に対応して減少し、レスポンス時間t後に設定値に達して以後、熱平衡状態に入って安定する。
次いで、図11(B)に、発熱部への投入電力と、発熱部からの熱によるdMSの変化との関係を示す。時刻t=−tにおいて、図11(A)の書き込み電力相当の電力が発熱部に投入されて発熱部に所定値の電流が流されると、発熱部からの熱によるTPTP現象によってdMSが減少する。この際、発熱部は、電磁コイル素子の上下部磁極層間のコイル層と同等の位置に形成されており、投入電力がコイル層と同等であるのでコイル層と同程度の発熱を行う。従って、発熱部及びコイル層の発熱によるTPTP現象のレスポンスがほぼ等しくなる。その結果、dMSはt=0においてほぼ設定値に達する。次いで、t=0において、発熱部への電力投入が終了すると、放熱による電磁コイル素子の収縮によってdMSが増加し、時刻t=tにおいて初期値に戻る。
上述したような発熱部及び電磁コイル素子それぞれへの投入電力とdMSの変化との関係を踏まえて、書き込み開始時における適切なdMSの制御を考える。
図11(C)に示すように、時刻t=−tにおいて発熱部へ電力を投入し、次いで、t=0においてこの発熱部への電力投入を終了すると同時に書き込み電力を投入する。このような電力投入ステップによって、dMSは、図11(A)及び(B)でのdMSの振る舞いを足し合わせた変化を示す。すなわち、発熱部の発熱によって増大したTPTP量の減少傾向とコイル層の発熱によるTPTP量の増加傾向とが釣り合うことにより、dMSは、t=0以後、すなわち書き込み開始直後から安定的に設定値を示すことになる。
このような書き込み初期のdMSを安定させるdMS制御方法は、上述したように、発熱部がコイル層と同等の位置に形成されて両者の発熱によるTPTP現象のレスポンスがほぼ等しくなるように設定されていることによって初めて可能となる。しかも、本発明のように発熱部に通電しても不要な書き込みを行うような磁束が発生しない構造になっていて初めて、書き込み開始前に発熱部を発熱させることが可能となる。
以下、本発明による薄膜磁気ヘッドを用いて書き込みを行った際の、書き込み初期のオーバーライト特性について、実施例を用いて説明する。
図12は、本発明による薄膜磁気ヘッドを用いてオーバーライトを行った際の書き込み初期のオーバーライト特性を示す特性図である。同図において、横軸は、書き込み開始時点、すなわち電磁コイル素子への通電開始時点をt=0としたときの時間tであり、縦軸は、オーバーライトを行った際の書き込み信号強度と残留信号強度との比に相当するオーバーライト特性値OWである。同図中、aは、比較例として、発熱部への通電を行っていない場合、すなわち従来技術のオーバーライト特性であり、bは、発熱部及び電磁コイル素子それぞれへの電力投入を図11(C)に示したタイムチャートに従って行った場合の本発明によるオーバーライト特性である。
同図のaによれば、従来技術のOWは、書き込み開始時点t=0から立ち上がって29〜30dB程度の値に漸近していくが、t=2msecまでの間、このOWは小さく残留信号分がより多く残っている。このような小さなOWは、上述したように、書き込み初期においては、コイル層の発熱によるTPTP現象が十分に起こっておらず、dMSの値が、TPTPを見込んでの設計値に達していないので書き込み特性が不十分になっているために生じると考えられる。これに対して、同図のbによると、本発明によるOWは、書き込み開始時点t=0から29〜30dB程度の値を安定的に実現しており、上述したような書き込み初期の書き込み特性不足の問題が解消していることがわかる。
以上の結果から、本発明の薄膜磁気ヘッドを用いて書き込み開始後のdMSの制御を行うことによって、従来技術において回避できなかった書き込み初期における書き込み特性不足の問題が解決されることが理解される。
さらに、以上に述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
本発明による磁気ディスク装置の一実施形態における要部の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明によるHGAの一実施形態を示す斜視図である。 図2の実施形態におけるHGAの先端部に装着されている薄膜磁気ヘッドを示す斜視図である。 本発明による薄膜磁気ヘッドの一実施形態をスライダ基板の素子形成面側から透視的に見た平面図である。 図4の実施形態における薄膜磁気ヘッドの構成を示す、図4のA−A線断面を含む斜視図、及びA−A線断面図である。 図4の実施形態における薄膜磁気ヘッドの構成を示す、図4のB−B線断面図である。 発熱部の電極パッド部を示すための図4におけるC−C線断面図である。 図4の実施形態における薄膜磁気ヘッドの発熱部の種々の変更態様をスライダ基板の素子形成面側から透視的に見た平面図、及びこれらの変更態様の図4におけるC−C線断面図である。 図4の実施形態における薄膜磁気ヘッドの製造工程を説明する断面図である。 図1の実施形態における磁気ディスク装置の記録再生回路の回路構成を示すブロック図である。 本発明によるdMSの制御方法の一実施形態を説明するタイムチャートである。 本発明による薄膜磁気ヘッドを用いてオーバーライトを行った際の書き込み初期のオーバーライト特性を示す特性図である。
符号の説明
10 磁気ディスク
11 スピンドルモータ
12 アセンブリキャリッジ装置
13 記録再生回路
14 駆動アーム
15 ボイスコイルモータ(VCM)
16 ピボットベアリング軸
17 HGA
20 サスペンション
21、40 スライダ基板
22 ロードビーム
23 フレクシャ
24 ベースプレート
25 配線部材
30 書き込み及び読み出し磁気ヘッド素子
31 信号端子電極
32 駆動端子電極
33 素子形成面
34、50 浮上面
41 絶縁層
42 MR効果素子
42a 下部シールド層
42b 下部シールドギャップ層
42c MR効果層
42d 素子リード導体層
42e 上部シールドギャップ層
42f 上部シールド層
43 非磁性層
44 電磁コイル素子
44a 下部磁極層
44b 磁気ギャップ層
44c、44c´ コイル層
44d、44d´、44d´´、44d´´´ コイル/発熱部絶縁層
44e コイルリード導体層
44f 上部磁極層
46、46´、46´´ 発熱部
461,462 引き出し電極
46a、46a´、46a´´、46a´´´、46b、46b´、46b´´ 電導体
46c´、46c´´
49 オーバーコート層
49a、49b、49c 平坦化層
51 ヘッド端面
70a、70b 電極膜部材
71a、71b バンプ
72a、72b パッド
90 記録再生制御CPU
91 記録再生チャネル
92 プリアンプ部
93 レジスタ
94 D/A変換器
95 発熱部制御回路

Claims (5)

  1. 磁気記録においてデータの書き込み時のマグネティックスペーシングを制御する方法であって、
    書き込み磁気ヘッド素子内の2つの磁極層の間の絶縁体層内に形成された複数の抵抗体を備えた発熱部の該複数の抵抗体に対して、前記2つの磁極層内に形成される環状磁束路を含む面を横切る電流の総和がゼロとなるように電流を印加することによって、前記書き込み磁気ヘッド素子を熱膨張させて突出させ、その際、
    データの書き込みの開始時から所定の時間前に、前記発熱部への電流の印加を開始し、該データの書き込みの開始時において該電流の印加を終了し、
    前記発熱部に印加される電力量を、データの書き込みの際に前記書き込み磁気ヘッド素子内のコイル層に印加される電力量と同じとし、前記所定の時間を、コイル層に該電力量を印加したデータの書き込みの開始時から、マグネティックスペーシングが前記一定値に到達する時点までの時間として、
    前記データの書き込みの開始時以後、マグネティックスペーシングを一定値に保持することを特徴とするマグネティックスペーシングの制御方法。
  2. 前記複数の抵抗体が2つの抵抗体であって、該2つの抵抗体に、前記環状磁束路を含む面を互いに逆方向に横切っており大きさが等しい電流をそれぞれ印加することを特徴とする請求項に記載の制御方法。
  3. 前記複数の抵抗体が直列に接続されていることを特徴とする請求項又はに記載の制御方法。
  4. 前記発熱部が、U字形、互いに間隔をおいた複数個の層からなる多層形、又はつづら折り形を有することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の制御方法。
  5. 前記発熱部に印加される電流が、直流、交流又はパルス電流であることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の制御方法。
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