JP4185684B2 - 発泡耐火塗料の塗装方法及び膜厚管理方法 - Google Patents
発泡耐火塗料の塗装方法及び膜厚管理方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築物に代表される構築物に用いられる鉄骨などの鋼材へ発泡耐火塗料を塗装し、仕上げを行うための発泡耐火塗料の膜厚管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、火災時の熱から構造物に使われている鋼材の温度上昇を遅延させることを目的として様々な耐火被覆材が使用されている。近年、ロックウール、アスベスト、セラミックファイバーなどの無機繊維によって空気の断熱層を形成させるものや珪酸カルシウム板、軽量セメントモルタル、石膏ボードなどの耐火被覆材に加え、発泡耐火塗料を用いることが多くなってきている。
【0003】
この発泡耐火塗料は、特開平5−86310号公報、特開平5−70540号公報、特開平6ー16975号公報などに記載されているように、火災などの高温によって塗膜を発泡させ、気相含有断熱層を形成し、それにより断熱効果を得て、耐火性能を発揮するものである。
【0004】
この発泡形耐火塗料は、2mm程度の薄い膜厚で、耐火性能を有するものであり、その薄さから美観上の好ましく、被覆材料の使用量が少なく、被覆作業の効率が優れたものであることから用いられることが多くなっている。発泡形耐火塗料は、スプレーガンなどを用いた吹き付けにより行われることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この発泡耐火塗料は、2mm程度の薄い膜厚で耐火性能を有するものである。その薄い膜厚により必要な耐火性能を得るため、膜厚の管理には、十分な注意が必要であり、困難なものである。
【0006】
また、鉄骨などの鋼材の表面のように平坦な仕上げ面を得るためには、数μm〜数百μmの薄膜を塗り重ねること得ることがある。薄膜を塗り重ねることは、複数回の塗装が必要なことである。さらに、発泡耐火塗料の塗装を行う鉄骨など被塗装物は、主に断面形状が正方形、H形、L形などの複雑な形状である。そのため、それらの被塗装物に一定の薄い膜厚を平坦に仕上げることが困難な場合がある。
【0007】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、鉄骨などの複雑な形状の鋼材に、必要な耐火性能を有し、ある程度の平坦な仕上げ面を得るときに、発泡耐火塗料の塗装方法及び膜厚管理において、容易で効率的な方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の発泡耐火塗料の塗装方法は、鉄鋼造の建築物に必要な耐火性能を得るため発泡耐火塗料を複数工程に分けて塗り重ねて被塗装物に塗装を行う場合において、1工程当たりの必要な乾燥膜厚と塗装面積と発泡耐火塗料の乾燥収縮率と発泡耐火塗料の比重とから1工程当たりの発泡耐火塗料の所要量を算出し、前記所要量の発泡耐火塗料を被塗装物に塗装し、塗装工程毎にその塗装された塗膜の膜厚を未乾燥時あるいは乾燥後に測定し、全測定箇所の測定値がその所要量から算出される膜厚と比べ80%以上であること、全測定個所の測定値の平均値がその所要量から算出される膜厚の100%以上であることを確保し、全工程終了時の乾燥膜厚測定値は、乾燥膜厚が6mm以下であり、全測定箇所の測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であり、全測定個所の測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上であることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明の発泡耐火塗料の塗装方法は、鉄鋼造の建築物に必要な耐火性能を得るため発泡耐火塗料を複数工程に分けて塗り重ねて被塗装物に塗装を行う場合において、1工程当たりの必要な乾燥膜厚と塗装面積と発泡耐火塗料の乾燥収縮率と発泡耐火塗料の比重とから1工程当たりの発泡耐火塗料の所要量を算出し、前記所要量の発泡耐火塗料を被塗装物に塗装し、塗装工程毎にその工程までに塗装された塗膜の累積膜厚を乾燥後に測定し、全測定箇所の測定値がその所要量から算出される累積膜厚と比べ8 0%以上であること、全測定個所の測定値の平均値がその所要量から算出される累積膜厚の100%以上であることを確保し、全工程終了時の乾燥膜厚測定値は、乾燥膜厚が6mm以下であり、全測定箇所の測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であり、全測定個所の測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明の発泡耐火塗料の塗装方法は、請求項1又は請求項2に記載の塗装方法において、最初に発泡耐火塗料を塗装する第1工程又は各工程終了時の乾燥膜厚の測定前に、未乾燥塗膜の膜厚を測定し、所要量から算出される膜厚に比べ不足している個所に不足分の塗料を塗装することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明の発泡耐火塗料の塗装方法は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発泡耐火塗料の塗装方法において、前記発泡耐火塗料が、構造物の垂直面、天井面に塗装されるものである。
【0012】
請求項5に記載の発明の発泡耐火塗料の膜厚管理方法は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗装方法における膜厚測定において、各工程終了時の乾燥膜厚の測定回数が全工程終了時の全乾燥膜厚の測定回数より少ないことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明の発泡耐火塗料の膜厚管理方法は、請求項5に記載の膜厚管理方法において、全工程終了時の全乾燥膜厚の測定個所が200m 2 当たり、25個所で、その各測定個所の測定数が5回であることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明の発泡耐火塗料の膜厚管理方法は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗装方法における膜厚測定において、未乾燥塗膜の膜厚の測定がウェットフィルムゲージを用いるものであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を詳細に説明する。この発明は、発泡耐火塗料を複数工程に分けて被塗装物に塗装を行う場合において、1工程当たりの必要な乾燥膜厚と塗装面積と発泡耐火塗料の乾燥収縮率と発泡耐火塗料の比重とから1工程当たりの発泡耐火塗料の所要量を算出し、前記所要量の発泡耐火塗料を被塗装物に塗装し、その塗装された乾燥塗膜の膜厚又は累積した膜厚を測定し、膜厚を確認する工程を各塗装終了時毎に行い、全工程終了時には、全乾燥膜厚が6mm以下であり、全工程終了時の各測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であり、その全乾燥膜厚の全測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上である。
【0016】
まず、発泡耐火塗料とは、鉄骨造の柱、梁に使用される鋼材などに塗布し、その塗布された乾燥硬化した塗料層により耐火性能を得るものである。発泡耐火塗料に形成された塗料層は、鋼材などの外表面を覆うように形成することが多く、その塗料層を被覆した鋼材などが火災にさらされたときに、発泡して、断熱層を形成するものである。この発泡し形成された断熱層により、火災等の急激な温度上昇による鋼材などの座屈等を防止するものである。
【0017】
発泡耐火塗料は、合成樹脂、多価アルコール、難燃性発泡剤を主成分とするものであり、火災に曝され表面温度が約200℃に達すると発泡がはじまり、常温時の乾燥膜厚の数十倍にもなる多孔質断熱層を形成するものである。この発泡のメカニズムは、熱を受けた難燃性発泡剤から放出される無機酸と炭化層形成材が結合して炭化層を形成する。一方、塗料の合成樹脂が溶け、ほぼ同時進行或いは、これに続く形で発泡剤は分解を起こし、炭酸ガス、アンモニア、水蒸気などのガスを発生し、合成樹脂をフォーム状にして炭化層を膨らませ、初期の乾燥膜厚の何十倍にもなる気相含有断熱層を形成するものである。
【0018】
発泡耐火塗料の主成分の1つである合成樹脂は、常温時において塗膜の付着性、耐候性を与え、各主成分同士を結合させる役目をするものであり、発泡時には、炭化層、気相含有断熱層を形成するものの1つとなる。この合成樹脂の種類は、メラミン樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単独に用いても良く、あるいは共重合したものにして、また、これらを混合して用いることもできる。さらに、これらの樹脂の形態として、有機溶媒に溶解させたもの、あるいはエマルションとして水に分散させたものが利用できる。
【0019】
前記合成樹脂は、環境汚染の観点からエマルションとして水に分散させた合成樹脂エマルションが好ましく用いられる。合成樹脂エマルションは、発泡形耐火塗料の塗装作業時及び乾燥時に水が蒸発するものであり、大気などを汚染することがなく、入手が容易である。
【0020】
また、発泡耐火塗料の被塗装物の多くは、鋼材であり、その鋼材には、防錆塗料により形成された塗膜により防錆処理がされていることが多く、その防錆処理された鋼材に、発泡耐火塗料を塗装することが多い。その場合、有機溶媒により溶解させた合成樹脂を主成分とした発泡耐火塗料を塗装すると、防錆塗料により形成された塗膜を溶かしたりする場合がある。そのため、塗膜を剥がさなければならないことがある。
【0021】
しかし、合成樹脂エマルションを主成分とした発泡耐火塗料を用いた場合には、防錆塗料により形成された塗膜を溶かすことがなく、塗膜を剥がすことが無く、鋼材の防錆効果も十分に維持することができる。多価アルコールとは、後述する難燃性発泡剤と脱水縮合し、難燃性発泡剤の分解ガスによって発泡層を形成する。その多価アルコールとしては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトールから任意に選択される1種類以上が好ましい。また、ジペンタエリスリトールは、耐水性に優れているためより好ましく用いられる。
【0022】
難燃性発泡剤とは、発泡耐火塗料により形成された塗料層が加熱されたたときに、アンモニアガスなどのガスを発生させ、同時に吸熱反応により塗装面の温度を引き下げるものである。この難燃性発泡剤は、リン酸アンモニウム及び/又はポリリン酸アンモニウムを使用するのが好ましい。尚、表面をメラミンなどでマイクロカプセル被覆した物も同様に使用可能である。また、多価アルコールや合成樹脂との結合により難燃効果をもたらし、編み目構造の発泡層を形成する。
【0023】
また、前記発泡耐火塗料には、二酸化チタンや膨張性黒鉛を添加することも可能である。二酸化チタンの添加により、その触媒効果によって発泡層の結合が促進され、形状維持性の高い発泡層が形成され、特に、アナターゼ型の二酸化チタンにより、その触媒効果がより促進される。
【0024】
膨張性黒鉛は、加熱すると黒鉛層間に存在する化合物が熱分解して、全体が膨張する性質を持つものであり、膨張性黒鉛を加えることにより、より薄膜で耐火性能の高い発泡耐火塗料が得られる。膨張性黒鉛を添加された塗膜は、火災時などの加熱により、急激に膨張することで、発泡層の断熱性能を向上させるものである。
【0025】
このような膨張性黒鉛としては、黒鉛酸性硫酸塩、ナトリウム黒鉛、カリウム黒鉛、ハロゲン化黒鉛、黒鉛酸化物、塩化アルミニウム黒鉛化合物、塩化第二鉄黒鉛などが挙げられる。
【0026】
さらに、この発泡耐火塗料には、前記の成分の以外に、一般的な塗料に用いられるその他の成分を発泡耐火塗料の効果を損なわない範囲内において含有することができる。その成分としては、炭酸カルシウム、クレー、珪砂、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、無機繊維、ロックウールなどの充填材や体質顔料、ハロゲン系、リン系、三酸化アンチモン系などの難燃剤及び消泡剤、分散剤、湿潤剤などの界面活性剤、可塑剤、造膜助剤、防凍剤などの溶剤、着色顔料、金属石鹸、安定剤、粘度・粘性調整のための増粘剤、防腐剤、防黴剤などがある。前記の材料により構成される発泡耐火塗料は、撹拌及び混合などの常法により得ることができる。
【0027】
次に、前記のように構成された発泡耐火塗料を被塗装物である鋼材などに塗装する。発泡耐火塗料を塗装する前に、錆止め塗料、プライマーなどを塗装しても何ら問題はない。この塗装は、スプレー塗装、ローラー塗装、鏝、ヘラによる塗装など一般的に用いられる塗装方法により行うことができる。これらの塗装方法のうち、スプレー塗装による塗装は、塗装スピードが速く、必要な膜厚を少ない回数で塗装できることなど塗装効率が良いことから好ましく用いられる。
【0028】
前記記載した塗装方法により、発泡耐火塗料を複数回の工程に分けて、塗装を行い全乾燥膜厚が6mm以下で、全乾燥膜厚の全測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上のものを得る。発泡耐火塗料では、一度に得られる乾燥膜が規定膜厚より少なく、そのため複数工程に分けて、塗装する必要がある。
【0029】
この規定膜厚とは、発泡耐火塗料により形成される乾燥膜が必要な耐火性能を発揮することができる膜厚のことであり、被塗装物に要求される耐火性能に応じて、適宜膜厚を選択し、決めるものであり、多くの場合は、膜厚が、1mm〜5mm程度で、十分な耐火性能を有するものである。
【0030】
主に、発泡耐火塗料は、構造物の垂直面、天井面に塗装するものであるため、1工程当たりの塗装膜厚、つまり未乾燥塗膜が厚すぎた場合には、液状物である発泡耐火塗料が垂れたりすることがある。また、未乾燥塗膜が厚い場合、未乾燥塗膜から乾燥塗膜になる乾燥過程で、塗膜に割れが生じ、十分な耐火性能が無く、見た目にも悪い乾燥塗膜になる。さらに、塗膜の内部の乾燥に時間が掛かる。
【0031】
1工程に塗装可能な乾燥膜厚は、発泡耐火塗料の種類により異なるが、0.5mm〜2.0mm程度であり、それに要する発泡耐火塗料の所要量は、1.0kg/m2〜5.0kg/m2程度である。この発泡耐火塗料の所要量は、m2当たりの発泡耐火塗料の使用量のことであり、塗装時に希釈剤を使用した場合には、その希釈剤量を含まないもののことである。
【0032】
また、塗装方法によっては、塗装に際しての塗料ロスがあるため、1工程当たりの使用量の10%〜20%程度多くした発泡耐火塗料量を実際の1工程当たりの所要量とする。次に、具体的な発泡耐火塗料の塗装方法及び膜厚管理方法について説明する。
【0033】
まず、被塗装物の必要な耐火性能を検討し、全乾燥膜厚を決める。また、その被塗装物の面積を算出する。発泡耐火塗料の1工程当たりの塗装可能な乾燥膜厚から発泡耐火塗料の乾燥収縮率を基に、未乾燥塗膜の厚みを換算し、さらに、発泡耐火塗料の比重から、単位面積当たりの塗装に必要な塗料量を算出し、その単位面積当たりの塗料量と被塗装物の面積から1工程当たりの使用量を決め、塗料ロス分を考慮し所要量を算出する。
【0034】
1工程当たりの発泡耐火塗料の所要量を全て使い切った状態が1工程の塗装が終了し、未乾燥塗膜を形成したこととなる。未乾燥塗膜が乾燥し、乾燥塗膜になったところで、その乾燥塗膜の膜厚を測定する。前記発泡耐火塗料の乾燥収縮率とは、未乾燥塗膜から乾燥塗膜になる過程において、発泡耐火塗料中の溶媒などの揮発性のものが揮発し、乾燥塗膜を形成するものであるから塗膜の厚みが収縮し、薄くなることであり、一般的には、塗膜のやせと表現されることがあり、その収縮する割合のことである。
【0035】
発泡耐火塗料の塗装は、塗装斑などが生じる場合が多く、塗装した被塗装物全体では、膜厚にばらつきがあることがある。そのために、膜厚を1工程毎に測定することである。また、各工程終了時の乾燥膜厚の測定回数は、全工程終了時の全乾燥膜厚の測定回数より少ないことが好ましい。このことにより、効率の良い塗装作業を行うことができ、膜厚管理も行うことができる。
【0036】
この膜厚の測定には、膜厚測定機器を用いることが好ましい。膜厚測定機器には、電磁膜厚計などがある。電磁膜厚計は、被塗装物が鋼材などのような鉄部に有効であり、その測定も容易である。また、前記のような電磁膜厚計以外にも、例えば、針などを用いて行うことも可能である。
【0037】
針を用いる測定は、乾燥塗膜に針を刺し、その刺さった長さを計測する測定や針の先端から順に目盛りを付けて、そのメモリ付きの針を用いて測定することなどが行われる。さらに、好ましくは、塗装した直後の未乾燥塗膜の状態のときに、膜厚を測定することにより、膜厚が不足している個所には、すぐに不足分の塗料を塗装することができるため、作業効率が向上する。
【0038】
未乾燥塗膜の膜厚測定には、ウェットフィルムゲージを用いることにより、容易に膜厚を測定することができる。前記のような膜厚測定を各塗装終了時毎に行い、全工程終了時には、全乾燥膜厚が6mm以下であり、全工程終了時の各測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であり、その全乾燥膜厚の全測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上、ことであるにより、必要な耐火性能を有し、ある程度の平坦な仕上げ面を得るための効率的で、容易なものとなる。
【0039】
発泡耐火塗料により形成された全乾燥膜は、ある程度の膜厚が必要となる。このある程度の膜厚は、必要な耐火性能を得るためのものであって、塗装する前に、規定乾燥膜厚として規定される。この膜厚の上限値としては、6mm以下である。6mmより厚い場合には、飛躍的に耐火性能が向上することが無い。さらに、塗装工程を増やし、作業効率を低下させることになる。
【0040】
また、下限値としては、各測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であって、その全乾燥膜厚の全測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上ある。発泡耐火塗料により形成される乾燥膜厚が前記下限値であれば、必要な耐火性能を確実に得ることができる。
【0041】
各測定値が規定乾燥膜厚の80%以上とは、塗装により得られた塗膜の表面には、凹凸があり、また、塗装した被塗装物全体では、膜厚にばらつきがあることがある。そのため、測定個所によっては、規定乾燥膜厚より薄い個所もある。しかし、その膜厚が規定膜厚の80%以上であって、平均値が100%以上であれば、必要な耐火性能を確実に得ることができる。
【0042】
全工程終了時の全乾燥膜厚の測定個所は、200m2当たり、25個所であることが望ましく、この測定個所であれば、8m2毎に測定することになる。前記8m2とは、発泡耐火塗料を塗布することが多い、鉄骨柱の1本当たりの面積に相当するものである。この鉄鋼柱の多くは、1フロアーの天井や床など内装工事を行う前の状態の柱の長さが、約4mあり、柱断面の周長が1mであり、その柱の周面の面積が8m2となる。つまり、柱1本に1個所測定することになる。
【0043】
また、その1個所当たりの測定、つまり、各測定個所の測定は、5回測り、その平均値を測定値とすることが好ましい。それにより、測定誤差を少なくすることができる。以上のように、この実施形態によれば次のような効果が発揮される。
【0044】
・ 発泡耐火塗料を複数工程に分けて被塗装物に塗装を行う場合において、1工程当たりの必要な膜厚及び塗装面積から1工程当たりの発泡耐火塗料の所要量を算出し、前記所要量の発泡耐火塗料を被塗装物に塗装し、その塗装された乾燥塗膜の累積した膜厚を測定し、膜厚を確認する工程を各塗装終了時毎に行い、全工程終了時には、全乾燥膜厚が6mm以下であり、その全乾燥膜厚の全測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上、全工程終了時の各測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であることにより、鉄骨などの複雑な形状の鋼材に、必要な耐火性能を有し、ある程度の平坦な仕上げ面を得るときに、発泡耐火塗料の塗装方法及び膜厚管理において、容易で効率的なものである。
【0045】
・ さらに、最初に発泡耐火塗料を塗装する第1工程又は各工程終了時の乾燥膜厚の測定前に、未乾燥塗膜の膜厚を測定することであることにより、膜厚が不足している個所には、すぐに不足分の塗料を塗装することができるため、作業効率が向上する。
【0046】
・ 前記発泡耐火塗料が合成樹脂エマルションを主成分とするものであり、塗装方法がスプレーを用いたスプレー塗装であることにより、防錆塗料により形成された塗膜を溶かすことがなく、鋼材の防錆効果も十分に維持することができ、塗装スピードが速く、必要な膜厚を少ない回数で塗装できることなど塗装効率が良いものである。
【0047】
・ 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の塗装方法により得られた膜厚を膜厚測定器により測定することであることにより、被塗装物が鋼材などのような鉄部に有効であり、その測定も容易である。
【0048】
・ 各工程終了時の乾燥膜厚の測定回数が全工程終了時の全乾燥膜厚の測定回数より少ないことであることにより、効率の良い塗装作業を行うことができ、膜厚管理も行うことができる。
【0049】
・ 全工程終了時の全乾燥膜厚の測定個所が200m2当たり、25個所で、その各測定個所の測定数が5回であることにより、測定誤差を少なくすることができる。
【0050】
【実施例】以下、この発明の実施形態を実施例により詳細に説明する。この実施例に用いた発泡耐火塗料は、合成樹脂、多価アルコール、難燃性発泡剤を主成分とするものであり、火災に曝され表面温度が約200℃に達すると発泡がはじまり、常温時の乾燥膜厚の数十倍にもなる多孔質断熱層を形成するものである。
【0051】
合成樹脂には、アクリル系合成樹脂エマルションを用い、多価アルコールには、ジペンタエリスリトールを、難燃性発泡剤には、ポリリン酸アンモニウムを用いた。さらに、この発泡耐火塗料には、アナターゼ型の二酸化チタンを含有したものである。また、その他の成分として、消泡剤、分散剤、湿潤剤としての界面活性剤、造膜助剤、防凍剤、粘度・粘性調整のための増粘剤が添加されたものである。
【0052】
この発泡耐火塗料は、1工程に塗装可能な乾燥膜厚は、1.5mmであり、乾燥収縮率は、60%である。また、この発泡耐火塗料の比重は、1.5である。つまり、m2当たりの使用量は、3.75kgであり、スプレーガンを用いたスプレー塗装での塗料ロスを20%見込んだ所要量は、4.5kg/m2である。
【0053】
上記発泡耐火塗料を鉄鋼造の建築物の鉄骨柱にスプレーガンを用いたスプレー塗装を行った。この鉄骨柱は、柱一本の周長が1mであり、長さが4mであり、柱断面のその柱の周面の面積が8m2であり、その柱が25本有り、総面積は、200m2である。また、上記鉄鋼は、JIS K5621の一般用錆止めペイント1種により防錆処理がされているものであり、発泡耐火塗料には、合成樹脂エマルションを用いた水系塗料であるため、前記防錆処理を剥がす必要がないものである。
【0054】
この建築物の全乾燥膜厚は、4mm必要であるため、この塗装工程は、1工程に塗装可能な乾燥膜厚は、1.5mmであることから、3工程となる。この3工程の内訳は、1工程と2工程目に各々1.5mmの乾燥塗膜を設け、次の3工程目に1mmの乾燥塗膜を設け、全乾燥膜厚を4mmとする工程である。3工程目の発泡耐火塗料の所要量は、乾燥膜厚が1.0mmの場合、3kg/m2である。
【0055】
上記各工程の発泡耐火塗料のm2当たりの所要量と塗装を行う被塗装物の面積から、1工程と2工程目の発泡耐火塗料の所要量は、900kgで、3工程目の所要量が600kgである。まず、1工程目の塗装を行った。1工程目に用意した900kgの発泡耐火塗料を全て使い切り、塗膜が未乾燥状態のときに、ウェットフィルムゲージを用いて、未乾燥塗膜の膜厚を測定した。その測定個所は、12本の柱で、その柱の測定回数は、1回で行った。この測定値は、乾燥膜厚が1.5mmになるために必要な未乾燥塗膜の厚み2.5mmの80%の2mm以上あった。また、その測定値の平均は、2.6mmと必要膜厚の以上であった。
【0056】
さらに、乾燥後、乾燥膜厚を電磁膜厚計を用いて測定した。測定を行った柱は、未乾燥状態の膜厚を測定していない柱13本について行った。その1本当たりの柱の測定回数は、3回行い、その平均を測定個所の測定値とした。この測定値は、乾燥膜厚が1.5mmの80%の1.2mm以上あり、その測定値の平均は、1.5mmであった。
【0057】
次に、2工程目の塗装も1工程目の塗装と同様に行った。この2回目の塗装を終了し、乾燥した塗膜の膜厚を測定した。測定個所は、25本の柱の中から15本を任意に選択し、電磁膜厚計を用いて測定を行った。その1本当たりの柱の測定回数は、3回行い、その平均を測定個所の測定値とした。この測定値は、累積した乾燥膜厚が3mmの80%の2.4mm以上あり、その測定値の平均は、3.1mmであった。
【0058】
最後に、3工程目の塗装を行った。3工程目に用意した600kgの発泡耐火塗料を全て使い切り塗装作業を終わり、未乾燥塗膜が乾燥した後に累積膜厚を測定し、全塗装工程を終了した。測定個所は、25本の全ての柱を電磁膜厚計を用いて測定を行った。その1本当たりの柱の測定回数は、5回行い、その平均を測定個所の測定値とした。この測定値は、累積した乾燥膜厚が4mmの80%の3.2mm以上あり、その測定値の平均は、4.1mmであった。この塗装には、4日で全塗装工程を終了し、容易で効率的な塗装作業であった。また、上記建築物の鋼材に、必要な耐火性能を付与することができた。
【0059】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。請求項1又は請求項2に記載の発明の発泡耐火塗料の塗装方法によれば、鉄骨などの複雑な形状の鋼材に、必要な耐火性能を有し、ある程度の平坦な仕上げ面を得るときに、発泡耐火塗料の塗装方法及び膜厚管理において、容易で効率的なものである。
【0060】
請求項3に記載の発明の発泡耐火塗料の塗装方法によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、膜厚が不足している個所には、すぐに不足分の塗料を塗装することができるため、作業効率が向上する。
【0061】
請求項4に記載の発明の発泡耐火塗料の塗装方法によれば、発泡耐火塗料が、構造物の垂直面、天井面に塗装される。
【0062】
請求項5に記載の発明の発泡耐火塗料の膜厚管理方法によれば、効率の良い塗装作業を行うことができ、膜厚管理も行うことができる。
【0063】
請求項6に記載の発明の発泡耐火塗料の膜厚管理方法によれば、請求項5に記載の発明の効果に加え、測定誤差を少なくすることができる。
【0064】
請求項7に記載の発明の発泡耐火塗料の膜厚管理方法によれば、未乾燥塗膜の膜厚を容易に測定することができる。
Claims (7)
- 鉄鋼造の建築物に必要な耐火性能を得るため発泡耐火塗料を複数工程に分けて塗り重ねて被塗装物に塗装を行う場合において、
1工程当たりの必要な乾燥膜厚と塗装面積と発泡耐火塗料の乾燥収縮率と発泡耐火塗料の比重とから1工程当たりの発泡耐火塗料の所要量を算出し、前記所要量の発泡耐火塗料を被塗装物に塗装し、
塗装工程毎にその塗装された塗膜の膜厚を未乾燥時あるいは乾燥後に測定し、全測定箇所の測定値がその所要量から算出される膜厚と比べ80%以上であること、全測定個所の測定値の平均値がその所要量から算出される膜厚の100%以上であることを確保し、
全工程終了時の乾燥膜厚測定値は、乾燥膜厚が6mm以下であり、全測定箇所の測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であり、全測定個所の測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上であることを特徴とする発泡耐火塗料の塗装方法。 - 鉄鋼造の建築物に必要な耐火性能を得るため発泡耐火塗料を複数工程に分けて塗り重ねて被塗装物に塗装を行う場合において、
1工程当たりの必要な乾燥膜厚と塗装面積と発泡耐火塗料の乾燥収縮率と発泡耐火塗料の比重とから1工程当たりの発泡耐火塗料の所要量を算出し、前記所要量の発泡耐火塗料を被塗装物に塗装し、
塗装工程毎にその工程までに塗装された塗膜の累積膜厚を乾燥後に測定し、全測定箇所の測定値がその所要量から算出される累積膜厚と比べ80%以上であること、全測定個所の測定値の平均値がその所要量から算出される累積膜厚の100%以上であることを確保し、
全工程終了時の乾燥膜厚測定値は、乾燥膜厚が6mm以下であり、全測定箇所の測定値が規定乾燥膜厚の80%以上であり、全測定個所の測定値の平均値が規定乾燥膜厚の100%以上であることを特徴とする発泡耐火塗料の塗装方法。 - さらに、最初に発泡耐火塗料を塗装する第1工程又は各工程終了時の乾燥膜厚の測定前に、未乾燥塗膜の膜厚を測定し、所要量から算出される膜厚に比べ不足している個所に不足分の塗料を塗装することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発泡耐火塗料の塗装方法。
- 前記発泡耐火塗料が、構造物の垂直面、天井面に塗装されるものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発泡耐火塗料の塗装方法。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗装方法における膜厚測定において、各工程終了時の乾燥膜厚の測定回数が全工程終了時の全乾燥膜厚の測定回数より少ないことを特徴とする発泡耐火塗料の膜厚管理方法。
- 全工程終了時の全乾燥膜厚の測定個所が200m 2 当たり、25個所で、その各測定個所の測定数が5回であることを特徴とする請求項5に記載の発泡耐火塗料の膜厚管理方法。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の塗装方法における膜厚測定において、未乾燥塗膜の膜厚の測定がウェットフィルムゲージを用いるものであることを特徴とする発泡耐火塗料の膜厚管理方法。
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