JP4185611B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSIやVLSI等の半導体装置、液晶表示装置(LCD)等の製造プロセスにおけるプラズマ処理工程に用いて好適なプラズマ処理装置に関し、特に、処理ガスをプラズマで活性化する際に生じる荷電粒子を被処理物に到達する以前に捕集し、該荷電粒子に起因する被処理物上の素子や配線等の特性の劣化を防止するプラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、LSIやVLSI等の半導体装置、液晶表示装置(LCD)等の製造プロセスにおいては、被処理物にエッチング、アッシング、クリーニング等の処理を施す際に、処理ガスをプラズマで活性化することにより生成した正イオン、負イオン、電子等の荷電粒子と、ラジカル等の中性粒子が用いられる。
【0003】
図5は、従来の同軸型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図であり、図において、符号1は誘電体チャンバー、2は誘電体チャンバー1の上下端部それぞれに設けられたフランジ、3は誘電体チャンバー1の外周に設けられ高周波を印加するための円筒状のプラズマ励起用電極、4は誘電体チャンバー1の内部に設けられた多孔状円筒形アルミニウム電極、5は誘電体チャンバー1の内部に立設され処理ガスを導入するためのガス導入管、6は誘電体チャンバー1の内部にガス導入管5に対向して立設された排気管、7は高周波電源、8は誘電体チャンバー1内に収容されたシリコンウエハ等の被処理物である。
【0004】
この同軸型バッチ式プラズマ処理装置では、高周波電源7によりプラズマ励起用電極3と多孔状円筒形アルミニウム電極4との間に高周波を印加しプラズマを発生させて処理ガスを活性化させ、誘電体チャンバー1内に収容した被処理物8の表面にエッチング、アッシング、クリーニング等の処理を施している。
この装置では、多孔状円筒形アルミニウム電極4を接地することにより、プラズマ励起用電極3に印加する高周波により励起された荷電粒子が誘電体チャンバー1内壁に沿って生成され、この荷電粒子は拡散する間に、多孔状円筒形アルミニウム電極4にトラップされ、チャージアップによる素子等の破壊や特性劣化を低減している。
【0005】
図6は、従来の対向型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図であり、図において、9は誘電体チャンバー1の外側に配置されたプラズマ励起用の半割状の給電電極、10は誘電体チャンバー1を挟むように前記給電電極9に対向配置されたプラズマ励起用の半割状の接地電極である。
この対向型バッチ式プラズマ処理装置では、高周波電源7により電極9、10間に高周波を印加してプラズマを発生させて処理ガスを活性化させることにより、誘電体チャンバー1内に収容した被処理物8の表面を処理している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の同軸型バッチ式プラズマ処理装置では、多孔状円筒形アルミニウム電極4の孔の内径を小さくしても、拡散してくる荷電粒子を完全にトラップすることができないために、この孔の内径をより小さくしたとしてもトラップの効果はあまり上がらない。
【0007】
また、被処理物8のエッチング、アッシング、クリーニング等を行うためには、被処理物8に到達する中性粒子の量を多くした方が良い場合もあり、これを考慮すると孔の内径をあまり小さくすることもできず、荷電粒子のトラップについては有効な対策がない。したがって、従来の同軸型の装置では、プラズマ処理を行う際に被処理物8にチャージアップダメージが入り、この被処理物8を用いてLSI等を製造した場合、得られた素子に特性の劣化が生じる場合があるという問題点があった。
【0008】
また、従来の対向型バッチ式プラズマ処理装置では、高周波電場中に被処理物8を複数配置しているために、プラズマの不均一性の影響を受け易く、プラズマ処理を行う際に被処理物8に大きなチャージアップダメージが入り易いという問題点があった。
このように、これらのバッチ式のプラズマ処理装置では、処理能力は高いものの、被処理物におけるチャージアップダメージが大きく、この被処理物を用いてデバイスを製造した場合、得られた素子の製品歩留まりが低下する原因になっていた。
また、このバッチ式に対して、被処理物を1つずつ処理する枚葉式もあるが、この枚葉式では、被処理物を1つずつ処理するために、処理能力が低いという問題点もある。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、被処理物近傍における荷電粒子の量、及びこの荷電粒子の拡散により形成される電位分布を制御することができ、被処理物が複数あった場合においてもチャージアップダメージを低減することができ、さらに、電極に高周波を印加した際に生じる高周波電場をシールドすることができ、しかも構成が簡単なプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次の様なプラズマ処理装置を提供した。すなわち、請求項1記載のプラズマ処理装置は、処理容器内に高周波を印加するための電極が配置され、前記処理容器内に導入した処理ガスをプラズマで活性化することにより、前記処理容器内に収容した被処理物の表面を処理するプラズマ処理装置において、前記被処理物の近傍に、荷電粒子を捕集するための導電体を配置してなると共に、該導電体が、前記被処理物の周囲に配置した環状導電体であることを特徴としている。
【0011】
請求項2記載のプラズマ処理装置は、請求項1記載のプラズマ処理装置において、前記環状導電体は、前記被処理物の主面に近接して配置したリング状導電板からなることを特徴としている。
【0012】
請求項3記載のプラズマ処理装置は、請求項2記載のプラズマ処理装置において、前記リング状導電板は、前記被処理物を載置するステージであることを特徴としている。
【0014】
請求項4記載のプラズマ処理装置は、請求項1〜3の何れか一項記載のプラズマ処理装置において、前記環状導電体を分割して複数の半円状または円弧状の導電体とし、分割された各導電体の電位を異なることとしたことを特徴としている。
【0015】
請求項5記載のプラズマ処理装置は、請求項1〜4の何れか一項記載のプラズマ処理装置において、前記環状導電体は、前記電極に対して絶縁されていることを特徴としている。
【0016】
請求項6記載のプラズマ処理装置は、請求項1〜5の何れか一項記載のプラズマ処理装置において、前記環状導電体に、該環状導電体の電位を制御する制御部を設けてなることを特徴としている。
【0017】
本発明のプラズマ処理装置では、電極に高周波を印加して処理容器内に導入した処理ガスをプラズマで活性化することにより、前記処理容器内に収容した被処理物の表面を処理する。ここで、高周波により励起された荷電粒子は前記電極から前記被処理物へ向かって拡散するが、該被処理物の近傍に、荷電粒子を捕集するための環状導電体が設けられているので、この拡散した荷電粒子を前記環状導電体により捕集することで、荷電粒子の量を大幅に減少させ、荷電粒子が前記被処理物へ付着するのを防止する。これにより、プラズマ処理を行う際に前記被処理物にチャージアップダメージが入る虞が無くなり、この被処理物を用いてLSI等を製造した場合においても、得られた素子に特性の劣化が生じる虞が無い。
【0018】
また、前記環状導電体の形状、大きさ、配置する枚数、配置する位置、該環状導電体の電位等を変えることにより、荷電粒子の量を制御することが可能になる。また、荷電粒子の拡散による前記被処理物における面内の電位分布の不均一性を均一化することが可能になる。さらに、被処理物の近傍に環状導電体を設けたことにより、電極に高周波を印加した際に生じる高周波電場をシールドすることが可能になり、この高周波電界に起因する被処理物のチャージアップダメージを低減する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明のプラズマ処理装置の各実施形態について図面に基づき説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の同軸型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図であり、図において、符号11は高周波を印加するための二重円筒状のプラズマ励起用電極、12はプラズマ励起用電極11の内部かつシリコンウェハー等の被処理物8の周囲に所定の間隔をおいて(ここでは、4枚毎)配置されたリング状導電板、13はこれらのリング状導電板12、12、…同士を固定するとともに電気的に接続する導電体棒である。
【0020】
ここでは、構成の特徴をより明確にするために、プラズマ励起用電極11の周囲のチャンバー(処理容器)及びリング状導電板12、12、…内に配置される被処理物8、8、…を立設状態で載置する石英ボートは省略している。
プラズマ励起用電極11は、例えば、13.56MHzの高周波を印加する円筒状の給電電極17と、給電電極17の内側に所定の間隔をおいて配置された円筒状の接地電極18とにより構成され、これら電極17、18の間に高周波電界をかけることにより、これらの間にプラズマを生成している。
【0021】
リング状導電板12は、例えば、アルミニウム等の金属導電体からなるもので、その外径は接地電極18の内径より小さく、その内径は被処理物8の外径より大きい。導電体棒13は、例えば、アルミニウム棒等の金属導電棒からなるものである。これらリング状導電板12、12、…は、導電体棒13、13、…により固定されるとともに電気的に接続することで、全体が等電位とされている。また、プラズマ励起用電極11とは絶縁されて、浮遊電位になっている。
【0022】
このプラズマ処理装置では、給電電極17に高周波を印加することにより、給電電極17と接地電極18との間に高周波電界を生じさせ、これらの間にプラズマを生成させる。このプラズマにより、チャンバー内に導入した処理ガスが活性化され、生成する中性粒子により被処理物8、8、…の表面にエッチング、アッシング、クリーニング等の処理を施す。この際、高周波により励起された荷電粒子がプラズマ励起用電極11から被処理物8へ向かって拡散する間に、リング状導電板12、12、…及び導電体棒13、13、…により捕集され、被処理物8へ付着する荷電粒子の量が大幅に減少する。
【0023】
ここで、処理終了後の被処理物8のチャージアップダメージの評価を行った。評価方法は、酸化膜付きシリコンウェハーの処理前後での酸化膜中の電荷密度変化量(ΔQOX)を計測し、この結果を比較する方法を採用した。
ここでは、セミ・テスト(Semi−Test)社製の表面電荷アナライザ(SCA:Surface Charge Analyzer)を用い、酸化膜付きシリコンウェハーの酸化膜表面及び酸化膜中に帯電もしくは誘導された電荷密度を計測した。
なお、数値は素電荷で規格化し、単位面積当たりの数値に置き換えてある。また、変化量とは、酸化膜付きウェハーのプラズマ処理の前後での電荷密度の増加量である。
【0024】
リング状導電板12、12、…を用いた場合の電荷密度変化量(ΔQOX)は4.00E+10(cm-2)、従来のものの電荷密度変化量(ΔQOX)は2.30E+11(cm-2)であるから、被処理物8の周囲にリング状導電板12、12、…を配置することにより、被処理物8におけるチャージアップダメージを低減できることがわかった。また、この被処理物8を用いてLSI等を製造した場合、得られた素子に特性の劣化が生じる虞が無いことが確認された。
【0025】
以上説明したように、本実施形態のプラズマ処理装置によれば、被処理物8の周囲に所定の間隔をおいて複数枚のリング状導電板12を配置し、導電体棒13によりリング状導電板12、12、…同士を固定するとともに電気的に接続することとしたので、拡散する荷電粒子が被処理物8へ付着するのを防止することができ、プラズマ処理を行う際の被処理物8に生じるチャージアップダメージを減少させることができる。したがって、この被処理物8を用いてLSI等を製造した場合、得られた素子の特性の劣化を低減することができる。
【0026】
また、被処理物8の間隔を狭めた場合であっても、リング状導電板12と被処理物8とが接触する虞が無く、発塵等の虞もない。
また、リング状導電板12の形状、大きさ、配置する枚数、配置する位置、リング状導電板12の電位等を適宜変えることにより、荷電粒子の量を制御することができる。
【0027】
また、荷電粒子の拡散による被処理物8における面内の電位分布の不均一性を均一化することができる。
さらに、プラズマ励起用電極11に高周波を印加した際に生じる高周波電場をリング状導電板12、12、…によりシールドすることができ、この高周波電界に起因する被処理物8のチャージアップダメージを低減することができる。
【0028】
[第2の実施形態]
図2は本発明の第2の実施形態の対向型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図であり、この第2の実施形態のプラズマ処理装置が、上述した第1の実施形態のプラズマ処理装置と異なる点は、第1の実施形態のプラズマ処理装置では高周波を印加するための電極として、円筒状の給電電極17と接地電極18とを同軸的に配置した二重円筒状のプラズマ励起用電極11を用いたのに対し、この第2の実施形態のプラズマ処理装置では、導電材からなる円筒をその軸線を通る平面で2つに分割し、半割状の給電電極21及び接地電極22としたプラズマ励起用電極23を用いた点である。
【0029】
このプラズマ処理装置では、給電電極21に高周波を印加することにより、給電電極21と接地電極22との間に高周波電界を生じさせ、これらの間にプラズマを生成させる際に、高周波により励起された荷電粒子がリング状導電板12、12、…及び導電体棒13、13、…により捕集され、被処理物8へ付着する荷電粒子の量が大幅に減少する。
本実施形態のプラズマ処理装置においても、上述した第1の実施形態のプラズマ処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0030】
[第3の実施形態]
図3は本発明の第3の実施形態の対向型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図であり、この第3の実施形態のプラズマ処理装置が、上述した第2の実施形態のプラズマ処理装置と異なる点は、第2の実施形態のプラズマ処理装置では、被処理物8、8、…の周囲に所定の間隔をおいてリング状導電板12、12、…を配置し、これらリング状導電板12、12、…を導電体棒13、13、…により固定かつ電気的に接続したのに対し、この第3の実施形態のプラズマ処理装置では、被処理物8、8、…の間に所定の間隔(ここでは、3枚毎に)をおいて平板状の導電板31を配置し、これら導電板31、31、…を導電体棒13、13、…により固定かつ電気的に接続した点である。
【0031】
この導電板31は、例えば、アルミニウム等の金属導電体からなる板体であり、その形状は、被処理物8の主面全面を覆うことができるように、被処理物8より大径の円板の一部を切り欠いて略矩形状とし、この矩形状の部分を被処理物8、8、…を載置する石英ボートに挿通するようにしている。
【0032】
このプラズマ処理装置では、給電電極21に高周波を印加することにより、給電電極21と接地電極22との間に高周波電界を生じさせ、これらの間にプラズマを生成させる際に、高周波により励起された荷電粒子が導電板31、31、…及び導電体棒13、13、…により捕集され、被処理物8へ付着する荷電粒子の量が大幅に減少する。
本実施形態のプラズマ処理装置においても、上述した第1及び第2の実施形態のプラズマ処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0033】
[第4の実施形態]
図4は本発明の第4の実施形態の同軸型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図であり、この第4の実施形態のプラズマ処理装置が、上述した第1の実施形態のプラズマ処理装置と異なる点は、第1の実施形態のプラズマ処理装置では、被処理物8、8、…の周囲に所定の間隔をおいてリング状導電板12、12、…を配置し、これらリング状導電板12、12、…を導電体棒13、13、…により固定かつ電気的に接続したのに対し、この第4の実施形態のプラズマ処理装置では、上下方向に所定の間隔をおいて被処理物8より大径の円板状のアルミニウム等からなるステージ41、41、…を配置し、これらステージ41、41、…を導電体棒13、13、…により固定かつ電気的に接続し、これらステージ41、41、…に被処理物8を載置し、縦型の装置とした点である。なお、図中、42はマッチングボックスである。
【0034】
このプラズマ処理装置では、給電電極17に高周波を印加することにより、給電電極17と接地電極18との間に高周波電界を生じさせ、これらの間にプラズマを生成させる際に、高周波により励起された荷電粒子がステージ41、41、…及び導電体棒13、13、…により捕集され、被処理物8へ付着する荷電粒子の量が大幅に減少する。
本実施形態のプラズマ処理装置においても、上述した第1〜第3の実施形態のプラズマ処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0035】
以上、本発明のプラズマ処理装置の各実施形態について図面に基づき説明してきたが、具体的な構成は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計の変更等が可能である。
例えば、第1及び第2の実施形態では、4枚目毎の被処理物8の周囲にリング状導電板12を配置する構成としたが、リング状導電板12を3枚目毎、2枚目毎あるいは各被処理物8毎に配置した構成としてもよい。
【0036】
また、第3の実施形態では、被処理物8、8、…の間に3枚毎に導電板31を配置した構成としたが、導電板31を2枚目毎あるいは被処理物8と交互になるように配置した構成としてもよい。
また、リング状導電板12、導電板31あるいはステージ41に、その電位を制御するための制御回路等を設けてもよい。
【0037】
また、導電板31の形状は、被処理物8の主面全面を覆うことができ、かつ石英ボートに挿通することができればよく、石英ボート等の形状に応じて様々に変形可能である。なお、チャージアップダメージやシールド効果を鑑みると、導電板31の外径は、被処理物8の外径より大きい方が好ましい。
さらに、リング状導電板12を2つ(またはそれ以上)に分割して半円状(または円弧状)の導電板とし、各半円状(または円弧状)の導電板の電位を互いに異なる様に設定した構成としてもよい。この場合、各半円状(または円弧状)の導電板を他と絶縁した状態にしておけばよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明のプラズマ処理装置によれば、被処理物の近傍に、荷電粒子を捕集するための環状導電体を配置したので、高周波により励起された荷電粒子を前記環状導電体により捕集し、荷電粒子が前記被処理物へ付着するのを防止することができる。したがって、プラズマ処理を行う際に前記被処理物にチャージアップダメージが入るのを防止することができ、この被処理物を用いてLSI等のデバイスを製造した場合においても、得られた素子に特性の劣化が生じる虞が無くなるという効果を奏することができる。
【0039】
また、前記環状導電体の形状、大きさ、配置する枚数、配置する位置、該環状導電体の電位等を適宜変更することにより、荷電粒子の量を制御することができる。また、荷電粒子の拡散による前記被処理物における面内の電位分布の不均一性を均一化することができる。さらに、この環状導電体により電極に高周波を印加した際に生じる高周波電場をシールドすることができ、この高周波電界に起因する被処理物のチャージアップダメージを低減することができる。
【0040】
以上により、被処理物近傍における荷電粒子の量、及びこの荷電粒子の拡散により形成される電位分布を制御することができ、被処理物が複数あった場合においてもチャージアップダメージを低減することができ、さらに、電極に高周波を印加した際に生じる高周波電場をシールドすることができ、しかも構成が簡単なプラズマ処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の同軸型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態の対向型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図である。
【図3】 本発明の第3の実施形態の対向型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図である。
【図4】 本発明の第4の実施形態の同軸型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図である。
【図5】 従来の縦型の同軸型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図である。
【図6】 従来の縦型の対向型バッチ式プラズマ処理装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 誘電体チャンバー
2 フランジ
3 プラズマ励起用電極
4 多孔状円筒形アルミニウム電極
5 ガス導入管
6 排気管
7 高周波電源
8 被処理物
9 給電電極
10 接地電極
11 プラズマ励起用電極
12 リング状導電板
13 導電体棒
17 給電電極
18 接地電極
21 給電電極
22 接地電極
23 プラズマ励起用電極
31 導電板
41 ステージ
42 マッチングボックス
Claims (6)
- 処理容器内に高周波を印加するための電極が配置され、前記処理容器内に導入した処理ガスをプラズマで活性化することにより、前記処理容器内に収容した被処理物の表面を処理するプラズマ処理装置において、
前記被処理物の近傍に、荷電粒子を捕集するための導電体を配置してなると共に、該導電体が、前記被処理物の周囲に配置した環状導電体であることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記環状導電体は、前記被処理物の主面に近接して配置したリング状導電板からなることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 前記リング状導電板は、前記被処理物を載置するステージであることを特徴とする請求項2記載のプラズマ処理装置。
- 前記環状導電体を分割して複数の半円状または円弧状の導電体とし、分割された各導電体の電位を異なることとしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載のプラズマ処理装置。
- 前記環状導電体は、前記電極に対して絶縁されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載のプラズマ処理装置。
- 前記環状導電体に、該環状導電体の電位を制御する制御部を設けてなることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項記載のプラズマ処理装置。
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