JP4185385B2 - 無線送信装置、基地局装置、および無線送信方法 - Google Patents
無線送信装置、基地局装置、および無線送信方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、FH(Frequency Hopping)方式を採用した無線送信装置、基地局装置、および無線送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)変調方式は、マルチパス干渉に強い高速伝送技術として注目されている。特に、使用するOFDMサブキャリア(搬送波)周波数を時々刻々と周波数軸上でホッピングさせるFH−OFDM方式は、周波数ダイバーシチ効果が得られるアクセス方式として検討が重ねられている(例えば、非特許文献1参照)。また、FH−OFDM方式は、セルラ方式の通信システムにおいて使用する場合は、隣接する他セルからの干渉を平均化する効果も期待でき、将来の高速無線伝送技術として注目されている(例えば、非特許文献2参照)。このFH−OFDM方式は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)においても導入が検討されている(例えば、非特許文献3参照)。
【0003】
具体的な周波数ホッピング(FH)の手法としては、周波数インターリーブを用いる方法(例えば、非特許文献3参照)、およびPN系列等のランダムな系列により生成されるFHパタンを用いる方法が考えられている。
【0004】
FH−OFDM方式の通信システムでは、各基地局はそれぞれのFHパタンに従ってデータを送信する。FHパタンは、搬送波であるサブキャリアが使用する周波数帯域(サブキャリアの中心周波数)の時間的推移を示したパタンであり、各基地局は独自のFHパタンが割り当てられている。
【0005】
図17は、FH−OFDM方式を採用した基地局装置が送信するサブキャリア信号の構成の一列を示した図である。ここで、横軸は周波数、縦軸は時間、Pはパイロット信号がマッピングされているサブキャリア、Dはデータがマッピングされているサブキャリアを示している。ここでは、N個のサブキャリアが1ブロックのデータとして送信され、また、FHの頻度は1OFDMシンボルごとである場合を例にとって説明している。
【0006】
この図より、送信タイミング(OFDMシンボル)によって、パイロット信号またはデータの配置される周波数がホッピングしていることがわかる。よって、このFHの効果として、広い範囲に渡って周波数を使うため、周波数ダイバーシチ効果が得られること、および他セルからの干渉に対して時間的な平均化効果を得られることが期待される。
【0007】
【非特許文献1】
"Broadband Wireless Access Solutions based on OFDM Access in IEEE 802.16", p.96 - 103, IEEE Communication Magazine, April, 2002
【非特許文献2】
http://www.flarion.com/technology/tech_intro.html
【非特許文献3】
3GPP TSG RAN WG1 meeting #28bis, R1-02-1222
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のFH−OFDM方式において、隣接セルとの境界付近に位置するユーザ(移動局)には、以下の問題点が発生する。
【0009】
自局が収容されているセルの基地局と、隣接セルの基地局は互いに独立にFHを行っている。よって、あるサブキャリアの使用している周波数が、偶然隣接セルと一致してしまうことが起こり得る。このとき、このサブキャリアは隣接セルからの強い干渉を受けることになる。例えば、データの初回送信時に、図18に示すように、3OFDMシンボル目と4OFDMシンボル目のデータ伝送時において、データの乗っているサブキャリアの周波数が、隣接セルのFHパタン(使用サブキャリア)と重なったとする。このとき、これらのシンボルの受信品質は悪化することが想定される。一方、これら以外のシンボルは、隣接セルの干渉をほとんど受けないため、受信品質は良い。
【0010】
換言すると、受信側が受信したサブキャリアの中には、隣接セルからの干渉を強く受けたサブキャリアと、隣接セルからの干渉をほとんど受けていないサブキャリアの2種類のサブキャリアが存在するということになる。このとき、例えば、隣接セルからの干渉を強く受けたサブキャリアに重要な送信データがマッピングされた場合、このデータは受信側が受信できないおそれが強い。受信誤り時にデータの再送を行う通信システムであっても、このケースでは、データの再送を繰り返す可能性が高くなるので、通信システム全体のスループットが低下する結果となる。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、FH方式によりデータ通信を行うセルラ方式等の無線通信システムにおいて、隣接セルが原因で発生する干渉の影響を軽減し、受信側の受信性能を向上させることができる無線送信装置、基地局装置、および無線送信方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線送信装置は、所定の周波数ホッピングのパタンに従って周波数が切り替えられた複数の搬送波に送信データを割り当てる割り当て手段と、前記送信データが割り当てられた複数の搬送波を送信する送信手段と、前記複数の搬送波のうち、干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する推定手段と、を具備し、前記割り当て手段は、重要度が異なる複数の送信データのうち重要度が高い送信データを、前記複数の搬送波のうち、前記干渉を受ける可能性があると推定された搬送波以外の搬送波に優先的に割り当てる構成を採る。
【0013】
この構成によれば、FH方式によりデータ通信を行うセルラ方式等の無線通信システムにおいて、より信頼性の高い搬送波に重要なデータを割り当てる(マッピングする)ことができるので、隣接セルが原因で発生する干渉の影響を軽減し、受信側の受信性能を向上させることができる。
【0014】
本発明の無線送信装置は、上記の構成において、前記推定手段は、前記複数の搬送波を受信する受信装置において所定の受信品質が得られなかった搬送波を示す情報であって前記受信装置から報告される情報に基づいて、前記干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する構成を採る。
【0015】
この構成によれば、受信信号の受信品質結果に基づいて、干渉を受ける可能性がある搬送波を推定するので、送信側または受信側が事前に所定の周波数ホッピングのパタンを知っておく必要がない。また、随時、最も大きな干渉を受ける可能性のある搬送波を知ることができるので、高い確率で干渉の影響を軽減することができる。
【0016】
本発明の無線送信装置は、上記の構成において、前記重要度が高い送信データは、前記送信データがターボ符号化されている場合におけるシステマチックビット、前記送信データが階層構造を有するデータである場合におけるベースレイヤ、または前記送信データを再送する場合における、前記干渉を受ける可能性があると推定された搬送波に前回送信時に割り当てられた送信データである構成を採る。
【0017】
この構成によれば、ターボ符号化におけるシステマチックビット、またはMPEG2データにおける高優先度フレームを、干渉を受ける可能性があると推定された搬送波以外の搬送波に優先的に割り当てることができるので、重要度の高いデータの受信誤り率を低下させることができる。
【0018】
本発明の基地局装置は、上記いずれかに記載の無線送信装置を具備する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、上記と同様の作用効果を有する基地局装置を提供することができる。
【0020】
本発明の基地局装置は、上記いずれかに記載の無線送信装置を具備するセルラ方式の基地局装置であって、前記推定手段は、自局の上位局から通知される、自セルの周辺セルがそれぞれ使用している所定の周波数ホッピングのパタンと、前記複数の搬送波を受信する受信装置において所定の受信電力が得られる周辺セルを示す情報であって前記受信装置から報告される周辺セル情報とに基づいて、前記干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、受信装置(例えば、移動局)において、干渉を受ける可能性がある搬送波の推定を行う必要がなくなり、受信装置の回路規模を削減することができ、バッテリの持ちを良くすることができる。
【0022】
本発明の基地局装置は、上記いずれかに記載の無線送信装置を具備するセルラ方式の基地局装置であって、前記推定手段は、前記複数の搬送波を受信する受信装置から通知される情報であって、自局の送信タイミングおよび他の基地局装置の送信タイミングに関する情報に基づいて、前記干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する構成を採る。
【0023】
この構成によれば、互いに非同期の基地局装置間においても、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0024】
本発明の無線受信装置は、所定の周波数ホッピングのパタンに従って周波数が切り替えられ、送信データが割り当てられた複数の搬送波を受信する受信手段と、受信した前記複数の搬送波の受信品質を測定する受信品質測定手段と、前記受信品質測定手段において所定の受信品質が得られなかった搬送波を示す情報を生成する情報生成手段と、前記所定の受信品質が得られなかった搬送波を示す情報を前記複数の搬送波の送信側に報告する報告手段と、を具備する構成を採る。
【0025】
この構成によれば、無線送信装置は、無線受信装置が生成した、所定の受信品質が得られなかった搬送波を示す情報を利用することができるようになり、高スループットなデータ伝送が可能となる。
【0026】
本発明の無線受信装置は、上記の構成において、前記所定の受信品質が得られなかった搬送波は、前記搬送波のそれぞれの受信品質を前記所定の周波数ホッピングのパタンに従って一定時間に渡って加算し、加算結果が最小の搬送波である構成を採る。
【0027】
この構成によれば、瞬時の受信品質でなく、一定期間の受信品質を集計するので、所定の受信品質が得られなかった搬送波の判定精度を向上させることができる。
【0028】
本発明の無線送信方法は、所定の周波数ホッピングのパタンに従って周波数が切り替えられた複数の搬送波に送信データを割り当てる割り当てステップと、前記送信データが割り当てられた複数の搬送波を送信する送信ステップと、前記複数の搬送波のうち、干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する推定ステップと、を具備し、前記割り当てステップは、重要度が異なる複数の送信データのうち重要度が高い送信データを、前記複数の搬送波のうち、前記干渉を受ける可能性があると推定された搬送波以外の搬送波に優先的に割り当てるようにした。
【0029】
この方法によれば、FH方式によりデータ通信を行うセルラ方式等の無線通信システムにおいて、隣接セルが原因で発生する干渉の影響を軽減し、受信側の受信性能を向上させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
セルラ方式等の無線通信システムにおいて、各セルの基地局が使用するFHパタンは予め決められている。よって、各基地局は、隣接セルの基地局が使用しているFHパタンを一旦取得することができれば、その後、ある瞬間に隣接セルで使用されるキャリア(搬送波)の周波数を知ることが可能である。換言すると、隣接セルで使用されるFHパタンがわかれば、自ユーザが隣接セルから干渉を受ける可能性のあるキャリアを推定することができるので、重要度の高いデータは、データ送信時にそのキャリアを避けて送信を行うことが可能である。本発明者は、この点に着目し、本発明をするに至った。
【0031】
すなわち、本発明の骨子は、無線送信装置(上の例では基地局)が隣接セルの基地局が使用しているFHパタンを取得し、自局がデータを送信する際に隣接セルの干渉を受けるキャリアを推定し、このキャリアに重要なデータを割り当てないか、または、このキャリアは使用しないことである。
【0032】
なお、隣接セルが使用しているFHパタンを取得する方法としては、大別して次の2つの方法がある。第1の方法は、無線受信装置(例えば、移動局)が、ある決められたレベル以上の干渉を受けている周波数帯域に関する情報(FHパタン情報)を無線送信装置(ここでは、自セルの基地局)に報告する方法であり、第2の方法は、無線送信装置が、周辺セル情報を使用する方法である。ここで、周辺セル情報とは、具体的には、強い電力で信号が受信され、所定の条件を満たしている周辺セルのIDであり、通常はハンドオーバ候補の周辺セルとして扱われる。
【0033】
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、ここでは、FH方式を採用した無線送信装置および無線受信装置の一例として、FH−OFDM通信システムを採用した基地局装置および移動局装置を例にとって説明する。
【0034】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る基地局装置100の構成を示すブロック図である。なお、FHの方法としては、PN系列等のランダムな系列により生成されるFHパタンを用いる場合を例にとって説明する。FHの頻度は、OFDMシンボル毎の場合、スロット(またはフレーム)毎の場合、等が考えられるが、ここではOFDMシンボル毎のFHを考える。
【0035】
基地局装置100は、スケジューラ101、符号化部102、送信HARQ部103、変調部104、制御用データ処理部105、符号化部106、変調部107、多重器108、サブキャリアマッピング部109、S/P変換部110、IFFT部111、GI挿入部112、無線処理部113、送信アンテナ114、MCS選択部115、および分離部116を有する。
【0036】
基地局装置100のスケジューラ101には、各ユーザ(ここでは、ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3)に対し送信される送信データが入力される。
【0037】
スケジューラ101は、各ユーザ(各移動局装置)から通知されたCQIを用いて、どのユーザに対しどのタイミングでデータを送信するかをRound Robin法のアルゴリズムに従って決定する。すなわち、送信データのスケジューリングを行う。なお、スケジューリングのアルゴリズムは、MaxC/I等の他の方法でも良い。
【0038】
MCS選択部115は、スケジューラ101から通知された送信ユーザのCQIに基づいて、送信データに対し使用するMCSパラメータ(符号化方法および変調方式)を選択する。そして、選択された符号化方法(符号化率)は、符号化部102に出力され、同様に、選択された変調方式は、変調部104に出力される。
【0039】
符号化部102は、スケジューラ101から出力された送信データに対し、MCS選択部115から指示された符号化率を用いて、ターボ符号等の符号化を施す。また、必要に応じ、インターリーブ等の処理も行う。そして、送信HARQ部103にこの符号化データを出力する。
【0040】
送信HARQ部103は、送信データのビット列に対し、RM(Rate Matching)パラメータによって決められる所定のレートマッチングを行い、レートを調整した後の送信ビットを変調部104に出力する。このRMパラメータは、送信回数によって異なる値をとる場合がある。レートマッチングの具体的な処理は、送信データのパンクチャおよびリピティションである。このとき、送信データは再送要求に備えてバッファに保存される。
【0041】
変調部104は、MCS選択部115から指示されたQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)等の変調方式を用いて、送信HARQ部103から出力された送信ビットを変調し、多重器108に出力する。
【0042】
一方、制御用データ処理部105は、符号化部106および変調部107を有し、入力された制御用データ(送信時に使用されるMCSパラメータ、ビット数、再送時のRMパラメータ等)に対し、所定の符号化および変調の処理を施し、多重器108に出力する。
【0043】
多重器108は、変調部104から出力された変調後の信号と、制御用データ処理部105から出力された符号化および変調の処理が施された制御信号とを多重(ここでは時間多重)し、分離部116に出力する。
【0044】
分離部116は、多重器108から出力された信号を、システマチックビット(Sビット)を含むシンボルと、それ以外のビットであるパリティビット(Pビット)を含むシンボルとに分離し、サブキャリアマッピング部109に出力する。
【0045】
サブキャリアマッピング部109は、予め設定されている自局のFHパタン、および移動局から報告される干渉FHパタン(移動局に干渉を及ぼすセルで使用されているFHパタン)に基づいて、分離部116から出力された送信ビットを各サブキャリアに割り当てる(マッピング)。このマッピング処理の詳細については、後述する。また、パイロット信号も全周波数帯域に分散されるように予め決められた場所にマッピングされる。マッピング後のサブキャリア信号は、S/P変換部110に出力される。
【0046】
S/P変換部110は、サブキャリアマッピング部109から出力された信号に対し、S/P(serial/parallel)変換を施し、IFFT部111に出力する。IFFT部111は、S/P変換後の信号に対し、逆高速フーリエ変換(IFFT)を施し、GI挿入部112に出力する。GI挿入部112は、マルチパス耐性を強めるため、IFFT後の信号にGI(Guard Interval)を挿入し、無線処理部113に出力する。無線処理部113は、GI挿入部112から出力された信号に対し、アップコンバート等の所定の無線送信処理を施し、送信アンテナ114を介し送信する。
【0047】
図2は、サブキャリアマッピング部109の内部構成を示すブロック図である。サブキャリアマッピング部109は、FHパタン比較部121、データマッピング部122、およびパイロットマッピング部123を有する。
【0048】
FHパタン比較部121は、移動局から報告される干渉FHパタンと自局のFHパタンとを比較し、両パタンの重なるサブキャリア(干渉サブキャリア)および両パタンの重ならないサブキャリア(非干渉サブキャリア)を特定する。そして、このようなサブキャリアの干渉情報をデータマッピング部122に出力する。データマッピング部122は、Sビットを含むシンボルを非干渉サブキャリアにマッピングし、また、Sビットを含まないシンボルをそれ以外のサブキャリアにマッピングし、パイロットマッピング部123に出力する。パイロットマッピング部123は、パイロット信号を全周波数帯域に分散されるように予め決められた場所にマッピングする。
【0049】
図3は、上記のサブキャリアマッピング処理の手順を説明したフロー図である。
【0050】
基地局装置100の受信部(図示せず)は、自局が収容している移動局装置から送信された干渉FHパタン情報を受信する(ST1100)。FHパタン比較部121は、この干渉FHパタン情報を予め設定されている自局のFHパタンと比較し(ST1200)、干渉が起こるサブキャリアを推定する(ST1300)。データマッピング部122は、この推定結果に基づいて、分離部116から出力された送信ビットを、各サブキャリアに割り当てる(ST1400)。
【0051】
図4は、データマッピング部122のマッピング処理の手順をより詳細に説明したフロー図である。
【0052】
データマッピング部122は、まず、入力されたサブキャリアのサブキャリア番号nが予め設定されているサブキャリアの総数N以上であるか、すなわちマッピング処理が全サブキャリアについて終了しているか判断する(ST1410)。そして、n<Nの場合、このサブキャリアnが移動局から報告される干渉FHパタンと重なるか判断する(ST1420)。
【0053】
ST1420において、干渉FHパタンと重なると判断された場合、次に、Sビットを含まないシンボルがあるか否かを判定する(ST1430)。そして、Sビットを含まないシンボルがあると判定された場合、分離部116から出力される送信ビットのうち、Sビットを含まないシンボルをサブキャリアnにマッピングする(ST1440)。
【0054】
ST1420において、干渉FHパタンと重ならないと判断された場合、次に、分離部116から出力される送信ビットの中にSビットを含むシンボルが有るか否かを判断する(ST1460)。そして、Sビットを含むシンボルが有る場合は、サブキャリアnにSビットを含むシンボルをマッピングする(ST1470)。また、ST1430において、Sビットを含まないシンボルが無いと判定された場合も、サブキャリアnにSビットを含むシンボルをマッピングする(ST1470)。ST1460において、Sビットを含むシンボルがないと判定された場合は、上述のST1430に移る。
【0055】
以上の処理により、サブキャリアnのマッピングが終了したので、nを1インクリメントし(ST1450)、ST1410の処理に戻る。ST1410において、サブキャリア番号nがそのユーザが使用するサブキャリアの総数N以上になるまで以上のマッピング処理は続けられる。
【0056】
図5(a)は、上記のマッピング処理が施されなかった場合の送信信号のデータ構造の一例を示す図であり、また、図5(b)は、上記のマッピング処理が施された場合の送信信号のデータ構造の一例を示す図である。
【0057】
これらの図において、D1、D2、D3は、予め設定されているFHパタンによって、データをマッピングすることが予定されているサブキャリアを示しており、また、D1は、隣接セルの干渉を受ける可能性があると推定されたサブキャリアだとする。図5(a)においては、重要なデータであるSビットがこのD1にマッピングされる状況となっているため、受信側はこのSビットを受信できないおそれが強い。一方、図5(b)においては、SビットがこのD1にマッピングされずに、隣接セルの干渉を受けないと推定されたサブキャリアD2にマッピングされる。よって、かかる場合、受信側の受信品質が良好であることが期待される。
【0058】
次いで、基地局装置100の送信信号を受信する移動局装置150の構成を、図6に示すブロック図を用いて説明する。移動局装置150は、受信アンテナ151、無線処理部152、GI除去部153、FFT部154、サブキャリアデマッピング部155、チャネル分離部156、復調部157、復号部158、復調部159、受信HARQ部160、復号部161、CIR測定部162、CQI生成部163、干渉FHパタン判定部164、およびACK/NACK生成部165を有する。
【0059】
この図において、無線処理部152は、受信アンテナ151を介し受信された信号に対し、ダウンコンバート等の所定の無線受信処理を施し、得られたベースバンド信号をGI除去部153に出力する。GI除去部153は、無線処理部152から出力された信号に挿入されているGIを除去し、FFT部154に出力する。FFT部154は、GI除去部153から出力された信号に対し高速フーリエ変換(FFT)処理を行うことにより各サブキャリアから信号を取り出し、サブキャリアデマッピング部155に出力する。サブキャリアデマッピング部155は、FFT部154から出力された信号を所定のFHパタンに従ってデマッピングし、自局宛ての信号を取り出し、チャネル分離部156に出力する。
【0060】
チャネル分離部156は、サブキャリアデマッピング部155から出力された信号を、制御信号(制御用データ)、ユーザ信号(ユーザデータ)、およびパイロット信号に分離し、制御信号を復調部157に、ユーザ信号を復調部159に出力する。また、パイロット信号は、CIR測定部162および干渉FHパタン判定部164に出力される。
【0061】
復調部157は、チャネル分離部156から出力された制御信号に所定の復調処理を施し、復号部158に出力する。復号部158は、この信号に復号処理を施し、制御用データを得る。
【0062】
復調部159は、チャネル分離部156から出力されたユーザ信号に所定の復調処理を施し、受信HARQ部160に出力する。この復調処理には、パイロット信号を用いて計算したチャネル推定値を用いる。受信HARQ部160は、復調部159から出力された信号のうち、所定量のビット(ここでは軟判定ビット)を保存し、データの再送時には、保存されている初回送信時の受信ビットを再送時の受信ビットに加算し、受信ビットの合成を行う。復号部161は、合成後のビット列に対し、ターボ符号等の所定の復号処理を施し、ユーザデータを得ると同時に、このユーザデータをACK/NACK生成部165に出力する。
【0063】
ACK/NACK生成部165は、復号されたユーザデータのCRC(Cyclic Redundancy Check)の結果等に基づいて、復号データに誤りが含まれるか否かを判断し、ACK信号またはNACK信号を送信部(図示せず)を介し、基地局装置100に対し上り回線で送信する。
【0064】
一方、CIR測定部162は、チャネル分離部156から出力されたパイロット信号を用いて全サブキャリアの平均受信CIR(Carrier to Interference Ratio)を計算し、CQI生成部163に出力する。CQI生成部163は、このCIRに基づいて、再送時の伝送レート要求であるCQI(Channel Quality Indicator)を生成し、送信部(図示せず)を介し、基地局装置100に上り回線で送信する。
【0065】
干渉FHパタン判定部164は、チャネル分離部156から出力されたパイロット信号を用いて干渉FHパタンの判定を行い、生成された干渉FHパタン情報を、送信部(図示せず)を介し、基地局装置100に上り回線で送信する。
【0066】
この干渉FHパタンの判定は、以下のように行われる。図7は、基地局装置100が送信するサブキャリア信号の構成を示した図である。
【0067】
この図において、全サブキャリア(全使用周波数帯域)に渡ってランダムに散らばっているパイロットシンボルから、平均化または補間等の処理により、各サブキャリアのSIRが求められる(図中の数値参照)。次に、このSIRを予め報告されている複数存在する各隣接セルのFHパタンに沿って加算する。例えば、この図において、隣接セル1のFHパタンの加算結果は 4.3となり、隣接セル2のFHパタンの加算結果は 25.1となる。そして、各FHパタンの中で、加算後のSIRが最も低いFHパタンを、干渉を受けている隣接セル(のFHパタン)と判定する。ここでは、隣接セル1が該当することになる。瞬時のSIR値でなく、一定期間のSIR値を集計するので、干渉を受けている隣接セルの判定精度が向上する。
【0068】
このとき、干渉FHパタン判定部164は、FHパタン情報として、例えば、FH系列番号(例えば5)を基地局装置100に報告する。ここで、FH系列番号とは、複数存在するFHパタンを区別するために、それぞれのFHパタンに付けられている連番のことである。
【0069】
上記の構成により、基地局装置100は、移動局装置150が生成した干渉FHパタン情報を利用することができるようになり、高スループットな伝送が可能となる。また、このFHパタン判定方法によれば、基地局装置100および移動局装置150の両方が、隣接セルでどのFHパタンが使用されているかを事前に知っておく必要はない。また、随時、最も大きな干渉を受けているFHパタンを報告することができるため、高い確率で干渉の影響を軽減することが可能である。
【0070】
このように、本実施の形態によれば、FH方式によりデータ通信を行うセルラ方式等の無線通信システムにおいて、より信頼性の高いサブキャリアに重要度の高いデータをマッピングするので、隣接セルからの干渉の影響を軽減し、重要なデータの受信誤り率を低下させることができる。よって、受信側の受信性能および通信システムのスループットを向上させることができる。
【0071】
なお、ここでは、重要度の高い送信データとして、ターボ符号化が施されている場合のシステマチックビットを例にとって説明したが、MPEG2などの階層構造を持つデータの場合のベースレイヤを重要度の高い送信データとして扱っても良い。動画のコーデックの一形態であるMPEG2においては、画像の核となる情報(高優先度情報)であるベースレイヤと、より高品質にするための情報(低優先度情報)であるエンハンスドレイヤの2種類の情報が存在する。受信側は、少なくとも高優先度の情報だけ受信できれば、画質は悪くなるが受信データを動画として再生することができる。
【0072】
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係る基地局装置200の構成を示すブロック図である。なお、この基地局装置は、図1に示した基地局装置100と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0073】
本実施の形態の特徴は、基地局装置200がFHパタン照合部201をさらに有し、移動局側が干渉FHパタンの判定を行うことなく、基地局装置200が、移動局から通知される干渉セル情報と、上位局である制御局から通知される周辺セルFHパタン情報とに基づいて干渉FHパタンの判定を行うことである。
【0074】
基地局装置200の管理下にある移動局は、隣接した複数の周辺セルから到達するパイロット信号の受信レベルをそれぞれ測定し、自局に干渉を及ぼしているセルを示した情報(干渉セル情報)を基地局装置200に通知する。この干渉セル情報は、具体的には、受信レベルが強いパイロット信号を送信したセルのID番号である。例えば、3GPPに規定されている、移動局のハンドオーバ時に使用されるアクティブセットという情報がこれに相当する。
【0075】
また、基地局装置200の上位局である制御局は、基地局装置200の周辺セルでそれぞれ使用されているFHパタンに関する情報(周辺セルFHパタン情報)を基地局装置200に通知する。
【0076】
基地局装置200のFHパタン照合部201には、上記の干渉セル情報および周辺セルFHパタン情報が入力される。入力された周辺セルFHパタン情報は、FHパタン照合部201内のデータテーブルに記憶される。次に、FHパタン照合部201は、入力された干渉セル情報に基づいて、この干渉セルが使用しているFHパタンを上記のデータテーブルから取得する。そして、次の送信フレームにおいて移動局が干渉を受けると予想されるFHパタンを特定し、サブキャリアマッピング部109に出力する。以降の処理は、実施の形態1と同様である。
【0077】
これにより、移動局において干渉FHパタンの判定処理をする必要がなくなるので、移動局の回路規模を削減することができ、バッテリの持ちを良くすることができる。
【0078】
図9は、基地局装置200の送信信号を受信する移動局装置250の構成を示すブロック図である。なお、この移動局装置は、図6に示した移動局装置と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0079】
移動局装置250の特徴は、他セル受信電力測定部251を有することである。
【0080】
他セル受信電力測定部251は、FFT部154から出力されるFFT後の受信信号を用いて、隣接セルの受信電力を測定する。受信電力は、受信信号に埋め込まれた各セル固有のパイロット部を用いて測定される。そして、測定された受信電力が所定の閾値よりも大きなセルを干渉セルと判断し、この判断結果(干渉セル情報)を上り回線で基地局装置200に報告する。なお、測定された受信電力が最大のセルを干渉セルと判断しても良い。
【0081】
このように、本実施の形態によれば、移動局装置250は、各セル(のFHパタン)から受ける干渉を判定する必要がなくなり、受信電力が大きいセルの情報を報告するだけで良い。さらに、この他セルの受信電力を測定する処理は、通常のハンドオーバのために元々必要な処理であるため、移動局側の処理量はほとんど増加しない。
【0082】
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る基地局装置300の構成を示すブロック図である。なお、この基地局装置は、図8に示した基地局装置200と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0083】
本実施の形態の特徴は、実施の形態2で示した基地局装置200のFHパタン照合部201にタイミング情報がさらに入力されることである。
【0084】
実施の形態1、2は、基地局間で同期がとれているシステム(基地局間同期システム)を前提としていたが、本実施の形態では、基地局間非同期システムに本発明を適用する。
【0085】
基地局装置300のFHパタン照合部201aに入力されるタイミング情報とは、自局と干渉を及ぼす基地局(干渉局)間の信号送信時のタイミング差を示した情報である。FHパタン照合部201aは、このタイミング情報に基づいて、干渉FHパタンに上記のタイミング差に相当するオフセットをつけて出力する。
【0086】
図11は、基地局装置300の送信信号を受信する移動局装置350の構成を示すブロック図である。なお、この移動局装置は、図9に示した移動局装置と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0087】
移動局装置350の特徴は、FFT部154の出力を利用するタイミング測定部351が設置されていることである。
【0088】
タイミング測定部351は、自局と干渉局のタイミング差を測定する。このタイミング情報は、送信部(図示せず)を介して、基地局装置300に報告される。このように、移動局装置350が基地局装置300に自局と干渉局のタイミング差を報告することにより、基地局装置300において、移動局装置350が干渉を受けるシンボルを推定することができる。
【0089】
このように、本実施の形態によれば、非同期システムにおいても、干渉セルのFHパタンを考慮して、干渉を受けると思われるシンボルを推定することができ、受信側の受信性能を向上させ、通信システムのスループットを向上させることができる。
【0090】
(実施の形態4)
図12は、本発明の実施の形態4に係る基地局装置400の構成を示すブロック図である。なお、この基地局装置は、図1に示した基地局装置100と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0091】
本実施の形態の特徴は、サブキャリアマッピング部109aに、自局が初回送信時の状態であるか、または再送時の状態であるかを示す再送フラグが入力されることである。再送フラグは、例えば、再送回数に応じて0、1、2、…という値をとる。
【0092】
実施の形態1の構成によれば、データ送信時に重要とみなされていたデータ(システマチックビット等)は高い受信品質で受信され、重要でないとされていたデータ(パリティビット等)は低い受信品質で受信される。しかし、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)システムにおいては、1回目の送信時に低い受信品質で受信されたデータを、再送時には高い受信品質で受信することが重要になる。従って、本実施の形態では、再送時にマッピングするビットの入れ替えを行う。すなわち、初回送信時に干渉サブキャリアにマッピングされていたデータを、再送時には非干渉サブキャリアにマッピングする。
【0093】
図13は、サブキャリアマッピング部109aの内部構成を示すブロック図である。図2に示したサブキャリアマッピング部109の構成に加えて、ビット入替え部421が追加されている。
【0094】
ビット入替え部421には、SビットおよびPビットに加え、再送フラグが入力される。ビット入替え部421は、再送フラグが0のときは、SビットおよびPビットをそのままデータマッピング部122に出力する。また、再送フラグが1以上のときは、SビットおよびPビットを入れ替えて出力する。その後の処理は実施の形態1と同様である。
【0095】
図14は、上記のマッピング処理が施された場合の初回送信時および再送時の送信信号のデータ構造の一例を示す図である。
【0096】
この図において、D1、D2、D3は、予め設定されているFHパタンによって、データをマッピングすることが予定されているサブキャリアを示している。ここで、初回送信時は、D1が隣接セルの干渉を受けると推定され、D2、D3が隣接セルの干渉を受けないと推定されている。一方、再送時には、D1、D3が隣接セルの干渉を受けると推定され、D2が隣接セルの干渉を受けないと推定されている。D3の推定結果が変わったのは、初回送信時と再送時では、受信環境が変化する可能性があるからである。
【0097】
この図において、重要なデータであるSビットは、初回送信時、D2にマッピングされ、P1ビットがD1にマッピングされる。受信側はこのP1ビットを受信できないおそれが強い。P1ビットは、本来Sビットほど重要ではないが、その受信品質が低過ぎることにより受信パケットが誤る可能性がある。そこで、再送時においては、初回送信時にD1にマッピングされたP1ビットの重要度が上がり、これを優先的に再送することが望ましい。そこで、P1ビットがD1にマッピングされずに、隣接セルの干渉を受けないと推定されたサブキャリアD2にマッピングされる。これにより、初回と再送の2回の送信の中で1回は、Sビット、P1ビット、P2ビットがそれぞれ隣接セルの干渉を受けずに受信されることが期待され、HARQの再送時の受信品質を向上させることができる。
【0098】
なお、ビット入替えの動作は、再送フラグが0または偶数のときは、SビットおよびPビットをそのまま出力し、再送フラグが奇数のときは、SビットおよびPビットを入れ替えて出力するという動作でも良い。
【0099】
また、再送時には、隣接セルの干渉を受けると推定されたサブキャリアに初回送信時にマッピングされたデータ(上記の例では、P1ビット)のみを再送するようにしても良い。これにより、再送時のデータ伝送量を削減することができると共に、再送時に隣接セルとキャリアが重なる確率を低下させることもできる。
【0100】
このように、本実施の形態によれば、FH方式によりデータ通信を行うセルラ方式等の無線通信システムにおいて、隣接セルからの干渉の影響を軽減し、HARQの再送時において受信側の受信性能を向上させることができる。
【0101】
なお、ここでは、常に上記の干渉サブキャリアを送信に使用する例を示したが、一定の確率においてのみ、この干渉サブキャリアを使用するようにしても良い。すなわち、自セルにおいて干渉サブキャリアの使用頻度を軽減させ、周辺セルにおいても干渉サブキャリアの使用頻度を軽減させる方策をとれば、自セルと周辺セルが使用する予定のサブキャリアの周波数が重なっていても、実際に送信するサブキャリアが重なる確率が低下するため、干渉が起こらないことが期待できる。
【0102】
図15は、上記の例を実現する基地局装置200bの構成を示すブロック図である。また、図16は、基地局装置200b内のサブキャリアマッピング部109bの内部構成を示すブロック図である。ここで、図8に示した基地局装置200および図2に示したサブキャリアマッピング部109と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0103】
図15において、サブキャリアマッピング部109bには、FHパタンおよび干渉FHパタンの他に、使用確率が入力される。また、多重器108の後段には分離部116が設けられておらず、多重器108から出力される送信ビットは、2本に分離されることなく、サブキャリアマッピング部109bに入力される。サブキャリアマッピング部109bに入力された使用確率は、図16に示したデータマッピング部122bに入力される。
【0104】
FHパタン比較部121は、移動局から報告される干渉FHパタンと自局のFHパタンの比較により、干渉サブキャリアおよび非干渉サブキャリアを特定し、データマッピング部122bに出力する。データマッピング部122bは、入力された使用確率に応じて、干渉サブキャリアの使用の有無を決定し、送信ビットをマッピングしていく。例えば、使用確率が50%であれば、2回に1回だけ干渉サブキャリアに対し送信ビットのマッピングを行う。なお、非干渉ビットに対しては使用確率を考慮せず、常に送信ビットをマッピングする。これ以降の処理は既述の通りである。
【0105】
このように、上記の構成により、一定の確率においてのみ、干渉サブキャリアを使用するようにするので、自セルに干渉を及ぼす隣接セルとの間で、使用サブキャリアが重なる確率を低減することができ、受信側の復号性能を向上させることができる。よって、通信システムのスループットを向上させることができる。
【0106】
本発明に係る無線通信システムは、FH−OFDM方式に限定されず、一般のFHシステムを用いた移動体通信システムにおいても利用可能であり、また、適応変調またはHARQを用いない通信システムにおいても適用可能である。
【0107】
また、ここでは、データを基地局装置から移動局装置に送信する下り回線において本発明を適用する場合を例にとって説明したが、データを移動局装置から基地局装置に送信する上り回線にも適用可能である。
【0108】
なお、ここでは、本発明に係る無線送信装置が、FH方法として、PN系列等のランダムな系列により生成されるFHパタンを用いる場合を例にとって説明したが、周波数インターリーブを用いても良い。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、FH方式によりデータ通信を行うセルラ方式等の無線通信システムにおいて、より信頼性の高い搬送波に重要度の高いデータを割り当てることができるので、隣接セルが原因で発生する干渉の影響を軽減し、重要なデータの受信誤り率を低下させることができる。よって、受信側の受信性能および通信システムのスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に係るサブキャリアマッピング部の内部構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1に係るサブキャリアマッピング処理の手順を説明したフロー図
【図4】本発明の実施の形態1に係るデータマッピング部のマッピング処理の手順をより詳細に説明したフロー図
【図5】 (a)本発明の実施の形態1に係るマッピング処理が施されなかった場合の送信信号のデータ構造の一例を示す図 (b)本発明の実施の形態1に係るマッピング処理が施された場合の送信信号のデータ構造の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態1に係る移動局装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態1に係る基地局装置が送信するサブキャリア信号の構成を示した図
【図8】本発明の実施の形態2に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態2に係る移動局装置の構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態3に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図11】本発明の実施の形態3に係る移動局装置の構成を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態4に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図13】本発明の実施の形態4に係るサブキャリアマッピング部の内部構成を示すブロック図
【図14】本発明の実施の形態4に係るマッピング処理が施された場合の初回送信時および再送時の送信信号のデータ構造の一例を示す図
【図15】本発明の実施の形態2のバリエーションの基地局装置の構成を示すブロック図
【図16】本発明の実施の形態2のバリエーションのサブキャリアマッピング部の内部構成を示すブロック図
【図17】FH−OFDM方式を採用した基地局装置が送信するサブキャリア信号の構成の一列を示した図
【図18】隣接セルのサブキャリア信号への影響を示す図
【符号の説明】
109 サブキャリアマッピング部
113、152 無線処理部
115 MCS選択部
121 FHパタン比較部
122 データマッピング部
164 干渉FHパタン判定部
201 FHパタン照合部
251 他セル受信電力測定部
351 タイミング測定部
421 ビット入替え部
Claims (8)
- 所定の周波数ホッピングのパタンに従って周波数が切り替えられた複数の搬送波に送信データを割り当てる割り当て手段と、
前記送信データが割り当てられた複数の搬送波を送信する送信手段と、
前記複数の搬送波のうち、干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する推定手段と、を具備し、
前記推定手段は、
前記複数の搬送波を受信する受信装置において所定の受信品質が得られなかった周波数ホッピングのパタンを示す情報であって前記受信装置から報告される情報と、自局の周波数ホッピングのパタンとに基づいて、前記干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する、
ことを特徴とする無線送信装置。 - 前記割り当て手段は、
重要度が異なる複数の送信データのうち重要度が高い送信データを、前記複数の搬送波のうち、前記干渉を受ける可能性があると推定された搬送波以外の搬送波に優先的に割り当てる、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線送信装置。 - 前記重要度が高い送信データは、
前記送信データがターボ符号化されている場合におけるシステマチックビット、前記送信データが階層構造を有するデータである場合におけるベースレイヤ、または前記送信データを再送する場合における、前記干渉を受ける可能性があると推定された搬送波に前回送信時に割り当てられた送信データである、
ことを特徴とする請求項2記載の無線送信装置。 - 請求項1に記載の無線送信装置を具備することを特徴とする基地局装置。
- 所定の周波数ホッピングのパタンに従って周波数が切り替えられた複数の搬送波に送信データを割り当てる割り当て手段と、
前記送信データが割り当てられた複数の搬送波を送信する送信手段と、
前記複数の搬送波のうち、干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する推定手段と、を具備し、
前記推定手段は、
自局の上位局から通知される、自セルの周辺セルがそれぞれ使用している所定の周波数ホッピングのパタンと、前記複数の搬送波を受信する受信装置において所定の受信電力が得られる周辺セルを示す情報であって前記受信装置から報告される周辺セル情報とに基づいて、前記干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する、
ことを特徴とする基地局装置。 - 前記推定手段は、
前記複数の搬送波を受信する受信装置から通知される情報であって、自局の送信タイミングおよび他の基地局装置の送信タイミングに関する情報に基づいて、前記干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する、
ことを特徴とする請求項5記載の基地局装置。 - 所定の周波数ホッピングのパタンに従って周波数が切り替えられ、送信データが割り当てられた複数の搬送波を受信する受信手段と、
受信した前記複数の搬送波の受信品質を測定する受信品質測定手段と、
前記搬送波のそれぞれの受信品質を前記所定の周波数ホッピングのパタンに従って一定時間に渡って加算し、加算結果が最小の周波数ホッピングのパタンを示す情報を生成する情報生成手段と、
前記情報生成手段で生成された周波数ホッピングのパタンを示す情報を前記複数の搬送波の送信側に報告する報告手段と、
を具備することを特徴とする無線受信装置。 - 所定の周波数ホッピングのパタンに従って周波数が切り替えられた複数の搬送波に送信データを割り当てる割り当てステップと、
前記送信データが割り当てられた複数の搬送波を送信する送信ステップと、
前記複数の搬送波のうち、干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する推定ステップと、を具備し、
前記推定ステップは、
前記複数の搬送波を受信する受信装置において所定の受信品質が得られなかった周波数ホッピングのパタンを示す情報であって前記受信装置から報告される情報と、自局の周波数ホッピングのパタンとに基づいて、前記干渉を受ける可能性がある搬送波を推定する、
ことを特徴とする無線送信方法。
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