JP4183315B2 - ローラーポンプ用チューブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製薬、発酵、細胞培養、食品加工用、又は一般工業用として使用されるローラーポンプ用チューブに関し、より詳しくは、ローラーポンプ装着時におけるチューブの捩れを防止することのできるローラーポンプ用チューブの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポンプには各種の種類があるが、その一つとしてローラーポンプがあげられる。このローラーポンプは、通常のモータ駆動のポンプでは輸送することが困難な腐食性の強い液体やガス体、あるいはコンプレッサエア、若しくはモータ駆動のポンプとの接触に伴う汚染を可能な限り回避することが好ましい薬液や溶液(インク等)を輸送するよう機能する。このようなローラーポンプの具体的な用途としては、人工透析機器における透析液の輸送や理化学機器における薬液、溶液の輸送等があるが、最近ではインジェクトプリンタにおける排液(排インク)としての用途があげられる。
【0003】
ローラーポンプは、例えば理化学機器用の場合、図6(a)、(b)に示すように、可撓性を有する弾性変形体からなるチューブ1と、このチューブ1の一部をU字形に湾曲させて収容する断面ほぼC字形で小形のチューブ押さえ2と、このチューブ押さえ2内に内蔵して同心軸支される回転可能なローラホルダ3と、このローラホルダ3の外周に軸支され、チューブ1の一部内周面に圧接する自公転可能な複数のローラ4とを備えている。
【0004】
チューブ1は、所定のゴムや合成樹脂、例えば軟質ポリ塩化ビニール、フッ素ゴム、又はシリコーンゴム等を用いて比較的細い(内径2mm、外径4mm程度)円筒形に押出成形されている。また、ローラホルダ3の外周の周方向には略半円形を呈した複数の凹部5が所定の間隔をおいて形成され、各凹部5にローラ4が嵌合軸支されている。なお、インジェクトプリンタ用のローラーポンプは、図示しないが、原理は同様である。
【0005】
したがって、矢印で示す薬液を排液するため、ローラホルダ3が矢印方向に回転すると、複数のローラ4が自転しつつチューブ1の一部内周面に圧力作用状態で摺接し、チューブ1の一部内周面が偏平となり、複数のローラ4間におけるチューブ1の円弧部6内に薬液が封入される。この状態でローラホルダ3がさらに矢印方向に回転することにより、薬液が封入状態で同方向に徐々に送液され、排液される。
【0006】
ところで、小形のチューブ押さえ2に細長いチューブ1を作業者が装着する場合には、チューブ1に捩れを生じやすいが、この捩れたままの状態で装着すると、チューブ1に対するローラ4のしごき作用でポンプの耐久性が低下することとなる。また、ローラーポンプは、最近インジェクトプリンタの排液用として盛んに利用されているが、開放系に構成されておらず、しかも、一度インジェクトプリンタにセットされると、メンテナンスや調整が非常に困難である。したがって、チューブ押さえ2にチューブ1を装着する場合、チューブ1を捩らないよう注意する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のローラーポンプ用チューブは、以上のように構成され、チューブ1を捩らないよう装着する必要があるにもかかわらず、チューブ1に識別基準、判断基準となる目印がなんら形成されていないので、簡単に捩れ、しかも、それに気づかないという問題があった。さらに、チューブ1に捩れが生じた場合、どの程度捩れているのか判断がきわめて困難だった。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、チューブの捩れの程度を容易に判別することができ、チューブの捩れを有効に防止することのできるローラーポンプ用チューブを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明においては上記課題を解決するため、ローラーポンプに屈曲可能なチューブを用いて液体を輸送するものであって、
ローラーポンプは、チューブの一部を湾曲させて収容する断面略C字形のチューブ押さえと、このチューブ押さえ内に支持される回転可能なローラホルダと、このローラホルダの外周に間隔をおいて支持され、チューブの一部に接触する回転可能な複数のローラとを含み、
チューブをシリコーンゴムにより成形し、このチューブの内部長手方向に断面円形でライン状の捩れ装着防止マークを平行に同時2色成形するとともに、この捩れ装着防止マークの幅をチューブの外径に対して5%〜50%の長さとし、捩れ装着防止マークに原色系の濃い色彩を着色したことを特徴としている。
【0010】
ここで、特許請求の範囲におけるローラーポンプは、製薬、発酵、細胞培養、食品加工用、又は一般工業用等に広く利用することができる。このローラーポンプを構成するチューブ押さえの断面ほぼC字形には、断面ほぼU字形、断面ほぼ馬蹄形、又はこれらに類似する形が含まれる。また、複数のローラは、2個以上であれば良く、具体的には、3個又は4個程度が良い。
【0011】
チューブの材料としては、特に制限はなく、各種の合成ゴムや熱可塑性エラストマー等を使用することができる。具体的には、耐オゾン性、耐薬品性、安全性、又は低汚染性等に優れる軟質ポリ塩化ビニール、フッ素ゴム、又はシリコーンゴム等があげられる。但し、ポンプ特性として重要なゴム弾性、耐候性、又は耐薬品性等に優れるシリコーンゴムの使用が成形加工やコスト面を含めてバランス良く最適である。
【0012】
チューブに捩れ装着防止マークを形成する方法としては、定規とインクペンとでマーキングする方法、インクジェット方式のマーカーによるマーキング法、スクリーン印刷等の各種印刷法、又はチューブ成形時に捩れ装着防止マークを同時成形する2色成形法等があげられる。この2色成形法を実施する場合には、チューブ成形時にチューブと同じ材質、配合にマーク用の顔料、又はカラーペーストを加えた配合物をライン状に同時成形すれば良い。この際の成形方法としては、押出成形法、プレス成形法、又は射出成形法を適宜採用することができる。但し、チューブの形状を考慮すると、押出成形による2色成形が品質やコスト面から好ましい。
【0013】
捩れ装着防止マークの位置は、チューブの外周面が視認性の観点から望ましい。但し、顔料の特性や添加量の影響でチューブ自体と捩れ装着防止マークとの物性に相違が生じる場合、ローラのしごき作用により、捩れ装着防止マークの界面で亀裂の発生するおそれがあるので、チューブの周壁内が良い。捩れ装着防止マークの形状については、特に制限はない。これに対し、捩れ装着防止マークの幅は、チューブの外径に対して5%〜50%、好ましくは、10%〜25%の長さが良い。これは、捩れ装着防止マークの幅が狭いと、視認に困難を生じるからである。逆に、捩れ装着防止マークの幅が余りに広いと、捩れ装着の防止に寄与しなくなるからである。特に、10%〜25%の長さに設定すると、視認性が向上し、好適に使用することが可能になる。
【0014】
捩れ装着防止マークの色彩は、チューブの捩り、捻り、又はよりを確認可能な色調と色の濃さがあれば、特に制限はない。但し、チューブの色彩が半透明や不透明か等にもよるが、黒、赤、青、又は緑等の比較的色の濃い原色系が視認性の観点から良好である。さらに、流体には、インク、透析液、薬液、又は溶液に代表される各種液体と、各種気体のいずれもが含まれる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではない。
本実施形態におけるローラーポンプ用チューブは、図1に示すように、ローラーポンプのチューブ1に捩れ装着防止マーク7を同時2色成形するようにしている。
【0016】
チューブ1は、シリコーンゴムを用いて透明で細い(内径2mm、外径4mm程度)円筒形に連続して押出成形され、優れた可撓性を有している。また、捩れ装着防止マーク7は、屈曲可能なチューブ1の周壁の内部長手方向(図1の紙面奥方向)に連続した断面円形のライン形に成形されている。この捩れ装着防止マーク7は、その幅がチューブ1の外径Dの10%〜25%の長さに成形され、見誤ることのないよう実に優良な視認性を確保する。さらに、捩れ装着防止マーク7は、チューブ1とは異なり黒色に成形され、外部からの注意力を喚起する。その他の部分については、従来例と同様であるので説明を省略する。
【0017】
上記構成によれば、チューブ押さえ2にチューブ1を作業者が装着する場合、チューブ1に識別基準となる捩れ装着防止マーク7が成形されているので、例えチューブ1が捩れても、捩れ装着防止マーク7を基準として捩れを修正することができる。したがって、チューブ1が捩れたままの状態で装着する事態を簡易な構成で確実に防止することができ、これを通じてチューブ1に対するローラ4のしごき作用でポンプの耐久性が低下するのを大いに抑制防止することが可能になる。
【0018】
また、チューブ1がシリコーンゴム製なので、優れた安全性、ゴム弾性、耐熱性、耐湿性、耐候性、耐オゾン性、及び耐老化性等を得ることができる。特に、シリコーンゴムの使用により、フッ素ゴム以外の他の耐油性ゴムが使用できない高温下で優れた特性が期待できる。また、一般のゴムが溶剤に膨潤すると変質や溶解を起こすのに対し、シリコーンゴムは、膨潤しても変質や溶解する成分を含有しないので、溶解が飛散すればほぼ元の物性にもどるという特徴がある。よって、優れた耐薬品性が期待できる。
【0019】
次に、図2及び図3は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、シリコーンゴム製のチューブ1の外周面長手方向に、チューブ1とは色彩の異なる捩れ装着防止マーク7を連続したライン形にスクリーン印刷するようにしている。捩れ装着防止マーク7の幅は、チューブ1の外径Dの10%〜40%の長さに成形され、見誤ることのないよう良好な視認性を確保する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、チューブ1の外周面の一部に帯形の捩れ装着防止マーク7が露出状態にマーキングされて実に見やすいので、視認性を著しく向上させることが可能になる。
【0020】
次に、図4は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、シリコーンゴム製のチューブ1の外周面長手方向に、チューブ1とは色彩の異なる捩れ装着防止マーク7を断続したライン形にスクリーン印刷するようにしている。捩れ装着防止マーク7の幅は、チューブ1の外径Dの10%〜40%の長さに成形され、見誤ることのないよう良好な視認性を確保する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、チューブ1の外周面の一部に捩れ装着防止マーク7が露出してその連続部と切断部とがアクセント作用を発揮するので、視認性と注意喚起力の大幅な向上が期待できるのは明らかである。
【0021】
次に、図5は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、シリコーンゴム製のチューブ1の外周面長手方向に、チューブ1とは色彩の異なる断面略半楕円形の捩れ装着防止マーク7を連続したライン形に同時2色成形するようにしている。捩れ装着防止マーク7の幅は、チューブ1の外径Dの10%〜50%の長さに成形され、見誤ることのないよう視認性を確保する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、チューブ1の外周面の一部に捩れ装着防止マーク7を同時2色成形して露出させるので、加工性や生産性等の向上を図ることができるのは明白である。
【0022】
なお、上記第1、第2、第4の実施形態の捩れ装着防止マーク7を断続したライン形に形成しても良い。また、捩れ装着防止マーク7の断面形は、矩形、多角形、又は扇形等に適宜変更することが可能である。さらに、チューブ1の外周面長手方向に、チューブ1とは色彩の異なる捩れ装着防止マーク7を連続あるいは断続したライン形に成形するとともに、半径外方向に僅かに突出させ、チューブ1の外周面の一部を少々凹凸としても良い。
【0023】
【実施例】
以下、本発明に係るローラーポンプ用チューブの実施例を比較例とともに説明する。
チューブサンプルの作製
シリコーンゴム製のチューブとして、硬度60(JIS K6253 デューロメータAタイプ)のシリコーンゴムを成形材料として単軸スクリュー押出機で押出成形し、内径6.4mm、外径D9.4mmのシリコーンゴムチューブ(サンプル名:シリコーンチューブ/ライン無)を成形した。
また、上記シリコーンゴムをベースに顔料を添加したライン材を作製し、2台の単軸スクリュー押出機で2色押出成形し、図1に示すような内径6.4mm、外径D9.4mm、ライン幅1.0mmのシリコーンゴムチューブ(サンプル名:シリコーンチューブ/ライン有(2色))を成形した。
【0024】
上記シリコーンチューブ/ライン無の外周面長手方向にスクリーン印刷(赤色シリコーンインク系使用)を施し、図2に示すような内径6.4mm、外径D9.4mm、ライン幅1.0mmのシリコーンゴムチューブ(サンプル名:シリコーンチューブ/ライン有(印刷))を成形した。
【0025】
軟質ポリ塩化ビニール製のチューブとして、内径6.4mm、外径D9.4mmのタイゴンチューブ(ノートン社製、商品名)(サンプル名:タイゴンチューブ/ライン無)を用い、チューブの外周面長手方向にスクリーン印刷(赤色シリコーン系インクを使用、ライン幅1.0mm)を施し、図2の形状のサンプルを作製した(サンプル名:タイゴンチューブ/ライン有(印刷))。
フッ素ゴム製のチューブとして、内径6.4mm、外径D9,4mmのフルランチューブ(ノートン社製、商品名)(サンプル名:フルランチューブ/ライン無)を用い、チューブの外周面長手方向にスクリーン印刷(赤色シリコーン系インクを使用、ライン幅1.0mm)を施し、図2の形状のサンプルを作製した(サンプル名:フルランチューブ/ライン有(印刷))。
【0026】
ローラーポンプによる耐久試験
作製した上記サンプルをローラーポンプ RP−1000(東京理化器械(株)製 商品名)を用いて耐久試験を行った。この試験の方法としては、チューブに常温の水道水を流し、ローラー回転数を450rpmとした。そして、チューブが切れて水漏れするまでの時間を測定した。なお、測定はn=10で行い、測定結果を表1にまとめた。
【0027】
実施例1
シリコーンチューブ/ライン有(2色)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインを目印に捩れないよう注意して装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
実施例2
シリコーンチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインを目印に捩れないよう注意して装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
【0028】
実施例3
タイゴンチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインを目印に捩れないよう留意して装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久性を試験した。
実施例4
フルランチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインを目印に捩れないよう留意して装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久性を試験した。
【0029】
比較例1
シリコーンチューブ/ライン有(2色)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と流出口側とで45度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
比較例2
シリコーンチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と流出口側とで45度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
【0030】
比較例3
タイゴンチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と流出口側とで45度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久性を試験した。
比較例4
フルランチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と流出口側とで45度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久性を試験した。
【0031】
比較例5
シリコーンチューブ/ライン有(2色)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と流出口側とで90度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
比較例6
シリコーンチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と出□側とで90度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
【0032】
比較例7
タイゴンチューブ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と流出口側とで90度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久性を試験した。
比較例8
フルランチユープ/ライン有(印刷)を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに捩れ装着防止マーク7のラインが流入口側と流出口側とで90度捩れるよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久性を試験した。
【0033】
比較例9
シリコーンチューブ/ライン無を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースにできるだけ捩れないよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
比較例10
タイゴンチューブ/ライン無を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースに可能な限り捩れないよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久試験を実施した。
比較例11
フルランチューブ/ライン無を、ローラーポンプ RP−1000における内径6.4mm、外径D9.4mmのチューブサイズ用のチューブケースにできるだけ捩れないよう装着し、ローラーポンプによる上記方法で耐久性を試験した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、チューブの捩れの程度を容易に判断することができ、チューブの捩れを有効に防止することが可能になるという効果がある。また、シリコーンゴム製のチューブを使用するので、優れた安全性、ゴム弾性、耐熱性、耐薬品性、耐湿性、耐候性、耐オゾン性、及び耐老化性等を得ることができる。また、捩れ装着防止マークの幅がチューブの外径の5%〜50%の長さなので、見落とすおそれが少なく、チューブの装着作業の作業性等を向上させることが可能になる。さらに、捩れ装着防止マークに原色系の濃い色彩を着色するので、視認性の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るローラーポンプ用チューブの実施形態を示す断面説明図である。
【図2】本発明に係るローラーポンプ用チューブの第2の実施形態を示す断面説明図である。
【図3】本発明に係るローラーポンプ用チューブの第2の実施形態を示す斜視説明図である。
【図4】本発明に係るローラーポンプ用チューブの第3の実施形態を示す斜視説明図である。
【図5】本発明に係るローラーポンプ用チューブの第4の実施形態を示す断面説明図である。
【図6】ローラーポンプ用チューブを示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 チューブ
2 チューブ押さえ
3 ローラホルダ
4 ローラ
5 凹部
6 円弧部
7 捩れ装着防止マーク
D チューブの外径
Claims (1)
- ローラーポンプに屈曲可能なチューブを用いて液体を輸送するローラーポンプ用チューブであって、
ローラーポンプは、チューブの一部を湾曲させて収容する断面略C字形のチューブ押さえと、このチューブ押さえ内に支持される回転可能なローラホルダと、このローラホルダの外周に間隔をおいて支持され、チューブの一部に接触する回転可能な複数のローラとを含み、
チューブをシリコーンゴムにより成形し、このチューブの内部長手方向に断面円形でライン状の捩れ装着防止マークを平行に同時2色成形するとともに、この捩れ装着防止マークの幅をチューブの外径に対して5%〜50%の長さとし、捩れ装着防止マークに原色系の濃い色彩を着色したことを特徴とするローラーポンプ用チューブ。
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