JP4183081B2 - 改質天然ゴムラテックスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改質天然ゴムラテックスの製造方法に関し、さらに詳しくは、従来の製造方法に比べ、感圧接着性を保持しつつ、製造時に発生する凝集物量を低減し、機械的安定性、耐熱劣化性、ポリマーの耐熱流動性に優れ、さらに残留モノマーが低減された改質天然ゴムラテックスの製造方法に関する。
従来の天然ゴムラテックスの改質方法としては、天然ゴムラテックスの存在下にメチルメタクリレートおよび/もしくはスチレンを重合させて、メチルメタクリレートおよび/もしくはスチレンがグラフト重合されたメチルメタクリレート(MMA)および/もしくは変性天然ゴムラテックスを得る方法が使用されている。これらの従来の改質天然ゴムラテックスを使用することによって、機械的安定性を向上し、塗工面の表面強度を強化することができることが知られているが、改質天然ゴムラテックスの製造時に凝集物量が発生したり、さらに残留モノマー((メタ)アクリル酸エステル等)による臭気の問題があった。また、このような天然ゴムラテックスを粘着テープ、感圧接着性シートなどの感圧接着剤として使用する場合、感圧接着性、耐熱劣化性、機械的安定性、ポリマーの耐熱流動性が必要であり、個々の物性はすぐれたものはあったが、これらを両立するもの、特に感圧接着性とポリマー熱流動性を高レベルで両立させることは困難であった。
解決しようとする問題点は、これまでの改質天然ゴムラテックスの製造方法では、製造時に凝集物量が発生したり、さらに残留モノマーによる臭気の問題があった点である。また、得られる改質天然ゴムラテックスが、感圧接着力、機械的安定性、耐熱劣化性、ポリマーの耐熱流動性などのそれぞれの物性が優れたものはあったが、感圧接着力とポリマー耐熱流動性を両立できなかった点である。本発明により、これら物性を全て満たす改質天然ラテックスを得る。
本発明は、天然ゴムラテックスの存在下で、(メタ)アクリル酸エステルを重合する改質天然ゴムラテックスの製造方法であって、重合開始剤として有機過酸化物を用い、重合工程が外部から強制的に機械的な撹拌を行わずに、そのままの状態で重合させる静置重合であり、かつこの静置重合の重合温度が30〜55℃、重合時間が10分〜6時間であることを特徴とする改質天然ゴムラテックスの製造方法に関するものである。
ここで、重合工程終了後の、ラテックス中の凝集物は0.05phl(ラテックス100重量部中の重量部数)以下であることが好ましい。
また、上記の方法において、静置重合前に(メタ)アクリル酸エステル添加後、機械撹拌工程を有することが好ましい。
本発明における静置重合とは、機械的撹拌をしない重合のことであり、重合開始剤添加後、反応が開始してから重合転化率が90%以上に至るまでの工程のことである。
本発明は、重合開始剤として有機過酸化物を用い、静置重合することにより、重合終了後のラテックス中の凝集物を低減することができるものであり、重合工程終了後の、ラテックス中の凝集物は80メッシュサイズにおいて0.05phl(ラテックス100重量部中の重量部数)以下である。
また、残留モノマー((メタ)アクリル酸エステル)を低減することもできる。
さらに、得られる改質天然ゴムラテックスは、感圧接着性に優れ、かつ、機械的安定性、耐熱劣化性、ポリマーの耐流動性に優れており、粘着テープの粘着剤として非常に優れている。
本発明に用いられる天然ゴムラテックスは、天然に産するゴムのエマルジョンをいい、通常「天然ゴムラテックス」と称されるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、高アンモニアタイプ、低アンモニアタイプ、脱タンパク質タイプなどが挙げられる。
天然ゴムラテックス存在下で重合する(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、およびオクタデシル(メタ)アクリレートなどの分枝を含有することもあるアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を含有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの置換基を含有することもあるシクロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル類;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、およびヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの水酸基を含有するアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
などが挙げられ、また(メタ)アクリル酸エステル以外にスチレン、アクリロニトリルなどが挙げられる。また、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼンなどの架橋モノマーなども例示できる。また、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの官能基モノマーを導入しても良い。
これらを1種または2種以上使用することもできる。なかでも、メチルメタアクリレートが好ましい。
これらの(メタ)アクリル酸エステルの量は、天然ゴムラテックス100重量部(固形分換算)に対して5〜50重量部が好ましい。さらに好ましくは、10〜40重量部、特に好ましくは、15〜35重量部である。この量が5重量部未満では、(メタ)アクリル酸エステルの天然ゴムへの反応性が悪く、また凝集物が多くなり、さらに改質の効果が得られなくなる。、一方、50重量部を超えると、反応の制御が困難となり、好ましくない。
本発明において用いられる有機過酸化物としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、および2,2―アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などを例示することができる。
有機過酸化物は、天然ゴムラテックス100重量部(固形分換算)に対して、通常、有効成分換算(純有機過酸化物換算)で0.03〜1.5重量部使用される。好ましくは0.15〜1.5重量部、さらに好ましくは0.25〜0.9重量部である。この配合量が0.03重量部未満では、得られる改質ゴムラテックスの、耐熱劣化性、機械的安定性、耐熱流動性、感圧接着性などの性能が得られず、一方、1.5重量部を超えると、反応の制御が困難になったり、感圧接着性が低下する。
また、本発明においては、有機過酸化物とともに還元剤を配合することが好ましい。還元剤としては、テトラエチレンペンタミン、トリエチレンテトラミンなどが例示される。
還元剤の配合量は天然ゴムラテックス100重量部(固形分換算)に対して、通常、0.03〜0.75重量部使用される。好ましくは0.15〜0.75重量部、さらに好ましくは0.08〜0.45重量部である。この配合量が0.03重量部未満では、得られる改質ゴムラテックスの、耐熱劣化性、機械的安定性、耐熱流動性、感圧接着性などの性能が得られず、一方、0.75重量部を超えると、反応の制御が困難になったり、感圧接着性が低下する。
有機過酸化物、還元剤が上記の範囲であれば、反応効率よく重合できるため、残留モノマーを低減することができ、また天然ゴムラテックスの種類を選ばず、改質できる。また、天然ゴムラテックスへの(メタ)アクリル酸エステルのグラフト効率がよく、耐熱劣化性、耐熱流動性を向上でき、他方で、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの分子量が小さく、またオリゴマーが形成され、感圧接着性を保持できる。オリゴマーの形成は機械的安定性の向上にも寄与する。
本発明の方法においては、天然ゴムラテックスの存在下に(メタ)アクリル酸エステルを重合する際に、静置重合することが特徴である。ここで、静置重合とは、重合反応工程において、外部から強制的に機械的な撹拌などを行わずに、そのままの状態で重合させることを意味するものである。本発明における静置重合とは機械的撹拌をしない重合のことであり、重合開始剤添加後、反応が開始してから重合転化率が90%以上に至るまでの工程のことである。この重合反応工程には、重合反応を開始する前に、モノマーすなわち(メタ)アクリル酸エステル、重合開始剤である有機過酸化物、還元剤、界面活性剤などを天然ゴムラテックスに添加し、混合する工程は、含まれない。すなわち、重合反応工程とは、有機過酸化物が分解を始め、重合反応を開始させ始めた後の、反応が進む工程のことをいい、この工程で、機械攪拌などの強制攪拌は行わず、そのままの状態に保ち、静置するものである。
ここで、有機過酸化物を還元剤と組み合わせて用い、有機過酸化物を予め天然ゴムラテックスに混合し、後に還元剤を添加して、有機過酸化物を分解させて重合を開始させる場合、厳密には、還元剤を添加した直後から重合は進むが、本発明では、この添加時は重合工程に含まないものとする。また、有機過酸化物を添加した後、直ぐにこれが分解し、重合が始まる場合も同様であり、有機過酸化物を添加している間は重合工程には含まれない。
このように、本発明は、重合工程では機械的な攪拌は行わないが、重合開始前、天然ゴムラテックスに(メタ)アクリル酸エステルを添加中および添加後は機械的攪拌を行うことが好ましい。これは、(メタ)アクリル酸エステルを天然ゴムラテックスによく浸透させ,凝集物発生を低減し、機械的安定性を向上させるためである。また、有機過酸化物、還元剤など重合を開始させる化合物の添加時にも、攪拌することが好ましい。
静置している間に重合が進むが、重合の温度は30〜55℃に保つことが好ましい。この温度が30℃未満では、反応が完全に進まず、一方、55℃を超えると天然ゴムの劣化が起こり、得られる改質天然ゴムの耐熱流動性、粘着力が劣り、好ましくない。さらに好ましくは33〜50℃、特に好ましくは36〜45℃である。なお、本発明では、静置重合を行うので、自然対流によって重合を進めるものであるため、ラテックス中には温度勾配があるが、ここでいう温度とは、液面の上層部、具体的には、液面の高さが3mの場合、液面下から約30cm地点の温度である。
本発明は、静置重合中は、重合が終了するまで攪拌しないことが望ましいが、静置重合中には、時々、撹拌することができる。これは、重合が進むにつれ、温度勾配が生じ、部分的に反応効率の悪い場所ができるため、これを解消するためである。この撹拌時間は、静置重合工程時間の20%以下、さらに10%以下が好ましい。20%を超えると、通常の重合とあまり変わりなく、本発明の特有の効果、つまり温度勾配からの系の不均一性による物性や凝集物量削減などを発現することができない。また、撹拌の間隔は、15〜75分が好ましい。
ここで、静置重合時間は、10分〜6時間が好ましい。この時間が10分未満では、凝集物の発生を抑えれらず、また、得られる改質天然ゴムラテックスの性能、特に耐熱流動性、感圧接着性が劣る。通常、6時間静置重合すれば充分であり、これ以上重合させる意味はなく、6時間を超えると、液面に皮張りがして凝集物の原因となり好ましくない。
本発明の方法では、凝集物の非常に少ないラテックスを得ることができる。機械的な強制攪拌による、せん断による粒子の破壊が抑制されるためであり、これは、静置重合することにより初めて、得られる効果である。このような本発明の改質天然ゴムラテックス製造方法によると、重合工程終了後の凝集物の量が、80メッシュサイズにおいて、0.05phl以下とすることができ、さらには0.02phl以下のものを製造することも可能である。
本発明の方法では、強制攪拌を行わないので自然対流による熱および液の移動が起こり、重合時の熱分布の幅が通常の重合による熱分布の幅より大きいため、静置重合して得られた(メタ)アクリル酸エステルポリマーは、ポリマーの分子量分布がブロードになる。これにより、改質天然ゴムの耐熱流動性を向上させることができる。また、通常の重合と熱分布が異なるので、天然ゴムへのグラフト性が従来のものと異なり、これが、改質天然ゴムの耐熱流動性の向上、および感圧接着性の両立という効果をもたらす。
このような静置重合は、以下のように行えばよい。
反応器に、天然ゴムラテックス、界面活性剤、有機過酸化物、必要により水を加え、撹拌する。その後、(メタ)アクリル酸エステルを加え撹拌し、(メタ)アクリル酸エステルを天然ゴムラテックスに充分浸透させる。このとき、温度は、有機過酸化物の分解が起こらないような温度に保つ。撹拌時間は浸透が充分に行われればよく、通常、10分〜4時間程度であるがこれに限定されるものではない。また、添加順序もこれに限定されるものではなく、上記物質を一度に混合してもよいし、(メタ)アクリル酸エステルに界面活性剤、反応性界面活性剤等を予め混合し天然ゴムラテックスに加えてもよい。上記物質をよく混合後、還元剤を撹拌しながら添加する。還元剤添加後、この還元剤をよく混合するために1〜2分間撹拌する。撹拌混合終了後は、撹拌を停止し、静置する。ここで、静置重合中にも時々撹拌することができる。その全撹拌時間は、全静置重合時間の20%以下とする。所定時間静置重合後は、改質天然ゴムラテックス中の未反応モノマーを反応させるためにエージング工程を設けても良い。エージング工程は通常30分〜5時間行うが、これに限定されるものではない。冷却して、ろ過を行い本発明の改質天然ゴムラテックスを得ることができる。
ここで、界面活性剤としては、ポリオキシアルキルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシアルキルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル類、ラウリル酸アンモニウム等の脂肪族系、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、また、その硫酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム、その他、反応性界面活性剤としてメタクリロイルオキシポリオキシアルキレン硫酸エステルナトリウム、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルなどが挙げられる。好ましいものは、ポリオキシアルキルエーテルリン酸エステルである。
界面活性剤の添加量は、天然ゴムラテックス100重量部(固形分換算)に対し、0.05〜1.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.5重量部、特に好ましくは0.1〜0.4重量部である。この量が0.1重量部未満では、凝集物の発生を抑えられず、また、改質天然ゴムラテックスの機械的安定性、その他の性能に劣り、一方、1.0重量部を超えると、改質天然ゴムラテックスの感圧接着性に影響し、好ましくない。
この範囲であると、天然ゴムラテックス粒子外の(メタ)アクリル酸エステル粒子が多くなり、その粒子径が小さくなり、機械的安定性、耐熱流動性の向上を図れる。
また、本発明の改質天然ゴムラテックスには、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。例えば、フェノール系、有機ホスファイト系、チオエーテル系等の酸化防止剤;光安定剤;紫外線吸収剤;ビスアミド系、ワックス系、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、有機金属塩系などの分散剤;アミド系、有機金属塩系、エステル系等の滑剤;含臭素有機系、リン酸系、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等の難燃剤;有機顔料;無機顔料;金属イオン系などの無機、有機抗菌剤、安定剤、老化防止剤、増粘剤、防腐剤、消泡剤などを添加することができる。
なお、本発明の改質天然ゴムラテックスは、固形分濃度が、通常、45~60重量%、好ましくは50〜57重量%、粘度が、通常、10〜500mPa・s、好ましくは10〜200mPa・sに調整される。
以下に実施例を挙げて説明するが、本発明は本実施例および以下の実施例に限定解釈されるものではない。なお、実施例中の測定値は以下の方法で測定した。
凝集物(phl)
改質天然ゴムラテックス100gをメッシュサイズ80のステンレス製メッシュにてろ過し、残渣を115℃に設定した乾燥機にて30分以上乾燥させ、残渣量(g)を測定する。
凝集物量(phl)=(残渣量/ラテックス量)*100
残留モノマー(ppm)
内部標準液としてトルエン、エチルベンゼン、n-デカンなどを使用し、N,N-ジメチルホルムアミド(以下DMF)に改質天然ゴムラテックスを加え、残留モノマーを抽出する。抽出液をガスクロマトグラフにて測定し、内部標準との比較にて残留モノマー量を算出する。
機械的安定性(phr)
JIS K6387合成ゴムラテックス 機械的安定度に準じて実施。条件は改質天然ゴムラテックス100g、荷重10kgにて10分間行ったものをメッシュサイズ80のステンレス製メッシュにてろ過し、残渣を115℃に設定した乾燥機にて30分以上乾燥させ、残渣量を測定する。
機械的安定性(phr)=(残渣量/ラテックス中の固形分)*100
フィルム硬度
改質天然ゴムラテックスを35℃に設定した乾燥機にて恒量になるまで乾燥したフィルムを用い、JIS K6253加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法 スプリング式硬さ試験に準じて実施。
ポリマー熱流動性
改質天然ゴムラテックスを35℃に設定した乾燥機にて恒量になるまで乾燥したフィルムを用い、メルトフローテスターにて定温法(温度:125℃、荷重:20kg)にてメルトフローレート(g/10min.)測定する。
感圧接着力(初期感圧接着力)
JIS Z0237粘着テープ・粘着シート試験方法 粘着力 90度引き剥がし法に準じて実施。
耐熱劣化性保持率
上記、感圧接着力試験において被着体に圧着後、80℃に設定した乾燥機にて3日間放置後、90度引き剥がしを行い、初期感圧接着力と比較し保持率を算出する。算出方法は以下のとおり、
耐熱劣化性保持率(%)=(熱処理後感圧接着力/初期感圧接着力)*100
実施例1、2
反応器に、表1に示す配合処方に基づいて、天然ゴムラテックス、界面活性剤としてプライサーフA210B(第一工業製薬(株)製)、水を添加し、ここに、過酸化物として、パーブチルH−69(日本油脂(株)製)を撹拌しながら添加した。メチルメタアクリレートを表1に示す所定量添加しながら撹拌し、添加終了後、さらに2時間撹拌を行う。その後、還元剤としてテトラエチレンペンタミンを表1に示す所定量添加し充分浸透するまで1分撹拌した後、撹拌を停止し、静置重合を3時間行なった。静置重合中、温度は42℃に保った。静置重合後エージング工程として38℃にて2時間低速撹拌を行った。このようにして得られた改質天然ゴムラテックスについて、上記のように評価した。評価結果を表1に示す。
実施例3、4
表1に示す配合処方に基づいて、静置重合時間を30分間とした以外は、全て実施例1,2と同様の行った。このようにして得られた改質天然ゴムラテックスについて、上記のように評価した。評価結果を表1に示す。
比較例1
表1に示す配合処方に基づいて、反応器に、天然ゴムラテックス、界面活性剤としてプライサーフA210B(第一工業製薬(株)製)、水を添加し、ここに、過酸化物として、パーブチルH−69(日本油脂(株)製)を撹拌しながら添加した。メチルメタアクリレートを表1に示す所定量添加しながら撹拌し、添加終了後、さらに2時間撹拌を行う。その後、還元剤としてテトラエチレンペンタミンを表1に示す所定量添加し、低速撹拌を続けながら重合を2時間行なった。撹拌重合中、温度は42℃に保った。静置重合後エージング工程として38℃にて2時間低速撹拌を行い、改質天然ゴムラテックスを製造した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。










Figure 0004183081
本発明の製造法により得られる改質天然ゴムラテックスは、機械的安定性、耐酸化劣化性、ポリマーの耐熱流動性に優れ、さらに残留モノマーが低減されたものであり、塩化ビニル、オレフィンなどの粘着テープなどに利用することができる。

Claims (3)

  1. 天然ゴムラテックスの存在下で、(メタ)アクリル酸エステルを重合する改質天然ゴムラテックスの製造方法であって、重合開始剤として有機過酸化物を用い、重合工程が外部から強制的に機械的な撹拌を行わずに、そのままの状態で重合させる静置重合であり、かつこの静置重合の重合温度が30〜55℃、重合時間が10分〜6時間であることを特徴とする改質天然ゴムラテックスの製造方法。
  2. 重合工程終了後のラテックス中の凝集物が、0.05phl(ラテックス100重量部中の重量部数)以下である請求項1記載の改質天然ゴムラテックスの製造方法。
  3. 静置重合前で、(メタ)アクリル酸エステルを添加したのちに、機械撹拌工程を有する請求項1または2に記載の改質天然ゴムラテックスの製造方法。
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