JP4182949B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、バルク基板上あるいはSOI(Silicon on insulator)基板上に形成される半導体装置およびその製造方法に関するものであり、特に、シリコンと金属シリサイドの格子整合性が高く平坦なシリコンと金属シリサイド接合界面構造に関するものである。
従来の半導体装置における金属シリサイドの形成は、シリコン上にスパッタリング等により金属を成膜し、続いて熱処理を施すことにより行われる。金属シリサイドは、シリコンに比べて抵抗が非常に小さいため、半導体素子の寄生抵抗を低減する目的に広く利用されている。半導体ウエハプロセスでは、アクティブ領域やゲート電極等のパターン形成後のシリコン基板全面に金属を成膜し、熱処理を施すことにより金属とシリコンが接する箇所でのみシリサイド反応を進行させる。この手法は、パターニングや位置合わせが不要なことから、「自己整合シリサイド」、または、「サリサイド(salicide:self-aligned silicide)」と呼ばれている。このとき、シリコンと未反応の金属は、アンモニア過水等の薬液を用いて除去されるので、パターン間(素子間)の絶縁性が保たれる。
近年、サリサイド工程に用いられる金属は、主にTi、Ni、Co等であり、それぞれの金属シリサイドは温度により異なる複数の安定相を持つ。素子の寄生抵抗低減には最も低抵抗の相を用いると効果的だが、低抵抗の相は一般に高温の熱処理を必要とする。高温の熱処理を行うと、パターンを跨いだ横方向へのシリサイド反応が進行し易く素子間の絶縁性が劣化するため、複数回(例えば、2段階)の熱処理により行われる。初めに、低温の熱処理により低温相の金属シリサイドを形成し、次いで未反応の金属を薬液で除去した後、高温の熱処理を行うことにより高温低抵抗相に相移転させる。
次に、Coをシリサイド化する例を説明する。パターン形成後のシリコン基板全面に金属を成膜後、550℃で30秒程度の熱処理を行うことにより低温で安定なCoSi(cobalt mono-silicide)を中心とした相を形成する。この相には、金属リッチなCo2Siを一部含んでいる。次いで未反応の金属を薬液で除去した後、800℃で30秒程度の熱処理を行うことにより高温で安定で、かつ、抵抗の小さいCoSi2(cobalt di-silicide)相を形成する。このとき、金属(Co)、シリコン、金属シリサイドそれぞれの量(膜厚)の関係は、次の通りである。所定量(膜厚)のCoを全てシリサイド化する場合、CoSi2はCoSiの2倍のシリコンを消費する。一方、所定量(膜厚)のシリコンをシリサイド化する場合、CoSiはCoSi2の2倍のCoを必要とする。
しかしながら、従来のサリサイド工程では、シリコンと金属シリサイドの接合界面構造の品質を考慮していないため、接合界面の品質バラツキに起因する接合リークおよび寄生抵抗が懸念される。なお、接合リークおよび寄生抵抗については、後で詳細に説明する。
本発明の半導体装置は、ソースとドレイン間に形成されるチャネルを有するシリコン基板と、ソースとドレインを構成するシリサイド層と、シリコン基板内に形成されシリコン基板の深さ方向へのシリサイド反応を抑制するストッパー層とを備えた半導体装置であり、特に、シリコン基板とシリサイド層とのチャネル方向の接合界面が(111)シリコン面であることを特徴とするものである。
本発明の半導体装置は、シリコンと金属シリサイド層との接合界面を(111)シリコン面にしたことにより、接合リークおよび寄生抵抗を低減するデバイス構造を提供することができる。
以下、本願発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。なお、全図面を通して同様の構成には同様の符号を付与する。
はじめに、(1)接合リークおよび(2)寄生抵抗について詳細に説明する。
(1)接合リークトランジスタの寄生抵抗低減の目的で高濃度不純物拡散層(以下、単に拡散層という)の一部をシリサイド化する構造が知られている。このとき、必然的に金属シリサイドと拡散層との接合界面が形成される。拡散層に対して金属シリサイドが深さ方向あるいは横方向に広がって形成されると、金属シリサイドがリークパスとなり、本来リークが生じてはならない拡散層とシリコン基板(チャネル)間に接合リークを生じる。実際、金属シリサイドが拡散層とシリコン基板(チャネル)間の接合界面に直接接していなくても、接近しているだけで接合リークが生じるため、金属シリサイドの深さ方向または横方向の広がりを拡散層より小さくする必要がある。ところが、プロセスの微細化とともにショートチャネル効果抑制のために拡散層の深さは浅くなる一方であるため、金属シリサイド層の深さも厳しい制約を受けることになる。しかし、薄い(浅い)金属シリサイド層はシート抵抗が上昇してしまうため、寄生抵抗を低減するという本来の目的に反することになってしまう。
そこで、金属シリサイドと拡散層接合界面を平坦に形成するとともに、金属シリサイド層と拡散層あるいはシリコン基板(チャネル)接合界面との間に所定の距離を保ちつつ、金属シリサイド層をできるだけ厚くしてシート抵抗を低減するというアプローチが有効である。金属シリサイド層の深さ方向(膜厚)の均一性の改善については、金属とシリコン間に薄い反応制御層を挿入したり、キャップ膜を被せてシリサイド化反応を行うことが知られ、ある程度の効果が得られている。また、SOI基板を用いた素子においては、深さ方向の接合リークは構造的に発生しない。したがって、横方向(チャネル方向)の接合リークを制御する目的で、横方向のシリコン基板(チャネル)と金属シリサイド層接合界面の制御が重要である。
(2)寄生抵抗図6は、寄生抵抗を説明する際に用いるトランジスタの要部拡大図である。SOI−FET(Silicon on insulator−Field Effect Transistor)10は、シリコン基板1上に絶縁層2を介して薄いシリコン層(SOI層)3が形成された、所謂、SOI基板上に形成されている。SOI−FET10は、フィールド酸化膜6で定義されるアクティブ領域のSOI層3上に形成され、ゲート酸化膜を介して形成されるゲート電極5を備えている。サイドウォール7の下に形成された拡散層8以外の拡散層部分は、全て金属シリサイド9で構成されている。
シリコン層と金属シリサイド層接合界面は、以下に説明するように半導体素子の寄生抵抗に大きく影響を及ぼす。簡素化のため、シングルドレイン構造トランジスタを例に説明する。ゲート電極端拡散層の蓄積抵抗Rac、拡散層の広がり抵抗Rsp、拡散層の接合端部から金属層までの拡散層抵抗Rsh、金属シリサイド層の薄膜抵抗Rsh-s、拡散層と金属層との接触抵抗Rcoとすると、直列総寄生抵抗Rtotは、次の式で求められる。
tot=2×(Rac+Rsp+Rsh+Rsh-s+Rco
ゲート電極端拡散層の蓄積抵抗Rac、拡散層の広がり抵抗Rsp、金属シリサイド層の薄膜抵抗Rsh-sは、比較的寄与度が小さいと考えられ、また、精度良く分離評価することが困難であるため、ここでは無視する。よって、寄生抵抗に寄与するのは、拡散層の接合端部から金属層までの拡散層抵抗Rshと拡散層と金属層との接触抵抗Rcoである。このうち、拡散層と金属層との接触抵抗Rcoがシリコン層と金属シリサイド層接合界面の接触抵抗に相当する。文献1によれば、制御されていない接合界面には界面準位が導入されることが予想されるため、シリコン層と金属シリサイド層接合界面の局所的なショットキーバリアハイトが不均一になると推定される。こうしたショットキーバリアハイトの不均一は、接触抵抗の変動あるいは増加に繋がると懸念され、製造プロセスの微細化に伴いその影響が深刻化する。また、SOI基板を用いた素子においては、拡散層を全層シリサイド化する構造も考えられる。このとき、シリコン層と金属シリサイド層接合は拡散層の側面のみで行われるため、更なる接触抵抗の低減が必要となる。
本発明は、シリコンと金属シリサイドとの接合界面構造を制御することにより、接合リークおよび寄生抵抗を低減するデバイス構造を提供することを目的とする。
第1の実施形態図1は、本発明の第1の実施形態を示す説明図であり、SOI基板に形成されたシリコン基板と金属シリサイド層との接合界面を示している。SOI基板11に形成されたSOI層12上にはゲート絶縁膜を介してゲート電極13が形成されている。サイドウォール14の下のSOI層12には、拡散層15が形成されている。また、一対の拡散層15間には、チャネル16が形成されている。サイドウォール14の下に形成された拡散層15以外の拡散層部分は、SOI層12の全層に渡って金属シリサイド17で構成されている。そして、SOI層12のシリコン部分である拡散層15と金属シリサイド層17との接合界面18が(111)シリコン面である。
(111)シリコン面と金属シリサイド層17との接合界面18は高い格子整合性を持っている。また、金属シリサイド層17の結晶構造が立方晶系である場合、金属シリサイド17の接合界面は(111)金属シリサイド面となる。詳述すれば、SOI層12のシリコン部分である拡散層15と金属シリサイド層17との接合界面18が(111)シリコン面かつ(111)金属シリサイド面となるのである。
シリコンと金属シリサイドとの接合界面には、次のような例がある。図2(a)、図2(b)は、本発明の第1の実施形態のシリコンと金属シリサイド接合界面を示す要部拡大図である。図2(a)は、接合界面18が一つの(111)シリコン面である例を示している。一方、図2(b)は、複数の接合界面18、19が互いに平行な複数の(111)シリコン面から構成されている例を示している。
今度は、コバルトCoをシリサイド化する例を用いて、第1の実施形態の半導体装置の製造方法を説明する。図3は、本発明の第1の実施形態を示す工程図である。本実施形態では、膜厚が32nmのSOI層を備えた(111)シリコン面を基板面方位とするSOI基板を用いている。
SOI基板11上のSOI層12に拡散層15、あるいは、ゲート電極13やサイドウォール14等のパターンを形成した後、SOI基板11全面に図示しないコバルトCoを7nmの膜厚にて成膜し、550℃で30秒程度で第1の熱処理を行う。この結果、拡散層15には低温で安定なCoSi(cobalt mono-silicide)を中心としたコバルトシリサイド19が形成される。コバルトシリサイド19は、金属組成が過剰なCo2Siを一部含んでいる(図3(a))。
通常、シリサイド反応の進行は、SOI層の膜厚とCoの膜厚との比で決定する。本実施形態で用いた32nmのSOI層と7nmのCoというそれぞれの膜厚は、前述した第1の熱処理では未反応のシリコンが残存し、後述する第2の熱処理ではシリコンが不足する膜厚設定である。
次に、800℃で30秒程度で第2の熱処理を行い、高温で安定で、かつ、抵抗の小さいCoSi2(cobalt di-silicide)から構成されるコバルトシリサイド20を形成する。前述したように、第2の熱処理においてシリコンが不足するため、化学量論的組成を持つコバルトシリサイド20(CoSi2)に相移転された際、余ったコバルトCoはシリサイド側からチャネル16方向のシリコン側へ輸送される(図3(b))。
SOI構造のデバイスの場合、サイドウォール14の下を除く拡散層部分はSOI層12の全層に渡ってシリサイド化されているため、金属と未反応のシリコンはチャネル16方向にしか存在しない。したがって、余った金属の輸送パスは図中に矢印で示される通り、横方向、すなわち、チャネル16方向のみとなる。金属の輸送は、金属シリサイドから金属が拡散され供給されることによって行われる。金属の供給速度が緩やかであるため、シリサイド反応は熱力学的平衡状態に近い状態で進行する。このとき、金属シリサイドの結晶成長は低エネルギー安定面が大きく成長するため、シリコンの安定面である(111)シリコン面に沿ってレイヤーバイレイヤー(layer by layer)成長によってコバルトシリサイド22が形成される(図3(c))。したがって、格子整合性と平坦度が高いシリコンと金属シリサイド接合界面構造が得られるのである。
シリコンと金属との接合においては、シリコンの界面準位のためにフェルミレベルがピンニングされ、ショットキーバリアハイトが固定されることが知られている。シリコンの界面準位は格子欠陥やミスアライメント等の格子不整合により導入されると考えられる。
本発明の第1の実施形態によれば、格子欠陥密度が著しく低減されるため、シリコンと金属シリサイドの接合界面における接触抵抗を効果的に低減することができる。また、シリコンと金属シリサイドの接合界面が(110)シリコン面である場合と比較すると(111)シリコン面は面積が約22%増加するため、シリコンと金属シリサイドとの接触面積増加による接触抵抗の低減が期待できる。その結果、半導体装置の寄生抵抗および接合リークの低減を実現できる。
第2の実施形態図4(a)〜図4(d)は、本発明の第2の実施形態を示す工程図である。本実施形態においても第1の実施形態と同様、膜厚が32nmのSOI層を備えたSOI基板を用い、コバルトCoをシリサイド化する例を説明する。
SOI基板11上のSOI層12に拡散層15、あるいは、ゲート電極13やサイドウォール14等のパターンを形成した後、SOI基板11全面に図示しないCoを7nmの膜厚にて成膜し、550℃で30秒程度で第1の熱処理を行う。この結果、拡散層15には低温で安定な金属シリサイドであるCoSi(cobalt mono-silicide)19が形成される(図4(a))。
次に、第2の熱処理により、コバルトシリサイド19をコバルトシリサイドCoSix(1<x<2)21へ相移転させる。このとき、サイドウォール14の下を除く拡散層部分はSOI層12の全層に渡ってコバルトシリサイド21が形成される。言い換えれば、コバルトシリサイド21の底部は、SOI層12下の絶縁層まで達している(図4(b))。コバルトシリサイド21は、コバルトシリサイド(CoSi2)20より金属過剰な組成を持つ。ちなみに、コバルトシリサイド(CoSi)19は、コバルトシリサイド(CoSix)21より金属過剰な組成を持っている。
最後に、第3の熱処理を行い、高温で安定で、かつ、抵抗の小さいCoSi2(cobalt di-silicide)から構成されるコバルトシリサイド20を形成する。金属組成が過剰なコバルトシリサイド(CoSix)21が化学量論的組成を持つコバルトシリサイド(CoSi2)20に相移転された際、余ったコバルトCoはシリサイド側からチャネル16方向のシリコン側へ輸送される(図4(c))。
SOI構造のデバイスの場合、サイドウォール14の下を除く拡散層部分はSOI層12の全層に渡ってシリサイド化されているため、コバルトCoと未反応のシリコンはチャネル16方向にしか存在しない。したがって、余ったコバルトCoの輸送パスは図中に矢印で示される通り、横方向、すなわち、チャネル16方向のみとなる。
コバルトCoの輸送は、金属シリサイドからコバルトCoが拡散され供給されることによって行われる。コバルトCoの供給速度が緩やかであるため、シリサイド反応は熱力学的平衡状態に近い状態で進行する。金属シリサイドの結晶成長は低エネルギー安定面が大きく成長するため、シリコンの安定面である(111)シリコン面に沿ってレイヤーバイレイヤー(layer by layer)成長によって化学量論的コバルトシリサイド22が形成される(図4(d))。
(111)シリコン面とコバルトシリサイド22との接合界面は高い格子整合性を持っている。また、コバルトシリサイド22の結晶構造が立方晶系であるため、コバルトシリサイド22の接合界面は(111)コバルトシリサイド面となる。詳述すれば、SOI層12のシリコン部分である拡散層15とコバルトシリサイド22との接合界面18が(111)シリコン面かつ(111)金属シリサイド面となるのである。すなわち、格子整合性と平坦度が高い(111)シリコン面および(111)金属シリサイド面を接合界面とするシリコン/金属シリサイド接合界面構造が得られるのである。
なお、本実施形態における第2の熱処理および第3の熱処理は、一つの熱処理工程(例えば、800℃×30秒)で実現することが可能である。本実施形態において第2の熱処理及び第3の熱処理は次のように定義される。第2の熱処理は、サイドウォール14の下を除く拡散層部分であるSOI層12の全層に渡ってコバルトシリサイド(CoSix)を形成する工程である。一方、第3の熱処理は、コバルトシリサイド(CoSi2)20を形成するとともに、チャネル16方向のシリサイド反応を進行させ、SOI層12のシリコン部分である拡散層15とコバルトシリサイド(CoSi2)22との接合界面18を(111)シリコン面にする工程である。
本発明の第2の実施形態によれば、格子整合性が高く平坦な(111)シリコン面および(111)金属シリコン面を接合界面とするシリコン/金属シリサイド構造の実現により、シリコン/金属シリサイド接合界面における接触抵抗の低減が可能となる。また、シリコン/金属シリサイド接合界面の接合面積の増加よる接触抵抗の低減が期待できる。その結果、半導体装置の寄生抵抗および接合リークの低減を実現できる。
第3の実施形態図5(a)〜図5(d)は、本発明の第3の実施形態を示す工程図である。本実施形態ではバルク(bulk)基板を用いるとともに、他の実施形態と同様、コバルトCoをシリサイド化する例を説明する。
シリコン基板31には、フィールド領域32によって定義されるアクティブ領域にゲート電極33やサイドウォール34等のパターンを形成した後、シリコン基板全面に図示しないCoを成膜する。そして、第1の熱処理を行い、コバルトシリサイド(CoSi)39を形成する(図5(a))。
次に、イオン注入によりアモルファス層43を形成する(図5(b))。本実施形態では、ゲルマニウムGeイオンインプラを行っている。アモルファス層43は、シリコン基板31の深さ方向へのシリサイド化を抑制するストッパー層として機能する。
次に、第2の熱処理により、コバルトシリサイド39を図示しないコバルトシリサイドCoSix(1<x<2)へ相移転する。このとき、後に拡散層となるコバルトシリサイドCoSixは、シリコン基板31中のアモルファス層43まで達する。
続いて、第3の熱処理を行ない、コバルトシリサイドCoSix(1<x<2)をコバルトシリサイドCoSi2(cobalt di-silicide)40へ相移転させる。また、余ったコバルトCoはシリサイド側からチャネル36方向のシリコン側へ輸送される(図5(c))。
本実施形態においては、アモルファス層43によりシリコン基板31の深さ方向へのシリサイド化は抑制されるため、コバルトCoと未反応のシリコンはチャネル36方向にしか存在ない。したがって、余ったコバルトCoの輸送パスは図中に矢印で示される通り、横方向、すなわち、チャネル36方向のみとなる。
コバルトCoの輸送は、金属シリサイドからコバルトCoが拡散され供給されることによって行われる。コバルトCoの供給速度が緩やかであるため、シリサイド反応は熱力学的平衡状態に近い状態で進行する。金属シリサイドの結晶成長は低エネルギー安定面が大きく成長するため、シリコンの安定面である(111)シリコン面に沿ってレイヤーバイレイヤー(layer by layer)成長によってコバルトシリサイド42が形成される(図5(d))。
(111)シリコン面とコバルトシリサイド42との接合界面は高い格子整合性を持っている。また、コバルトシリサイド42の結晶系が立方晶系であるため、コバルトシリサイド42の接合界面は(111)コバルトシリサイド面となる。詳述すれば、シリコン基板31とコバルトシリサイド42との接合界面38が(111)シリコン面かつ(111)金属シリサイド面となるのである。すなわち、格子整合性と平坦度が高い(111)シリコン面および(111)金属シリサイド面を接合界面とするシリコン/金属シリサイド接合界面構造が得られるのである。
なお、本実施形態における第2の熱処理および第3の熱処理は、一つの熱処理工程で実現することが可能である。本実施形態において第2の熱処理及び第3の熱処理は次のように定義される。第2の熱処理は、シリコン基板31中のアモルファス層43まで達するコバルトシリサイド(CoSix)を形成する工程である。一方、第3の熱処理は、コバルトシリサイド(CoSi2)40を形成するとともに、チャネル36方向のシリサイド反応を進行させ、SOI層12のシリコン部分である拡散層15とコバルトシリサイド(CoSi2)42との接合界面38を(111)シリコン面にする工程である。
本発明の第3の実施形態によれば、バルク(bulk)基板を用いた場合でも、寄生抵抗および接合リークを低減した半導体装置を実現することができる。
本発明の第1の実施形態を示す説明図である。 シリコン/金属シリサイド接合界面を示す要部拡大図である。 本発明の第1の実施形態を示す工程図である。 本発明の第2の実施形態を示す工程図である。 本発明の第3の実施形態を示す工程図である。 寄生抵抗をする際に用いるトランジスタの要部拡大図である。
符号の説明
11 SOI基板
12 SOI層
17、20、22、40、42 CoSi2
18、38 接合界面
19、39 CoSix
21 CoSix(1<x<2)
43 アモルファス層

Claims (7)

  1. 絶縁層上に形成され、ソースとドレイン間に形成されるチャネルを有するシリコン層と、前記ソースと前記ドレインを構成するCoSi2層とを備えた半導体装置であって、
    前記シリコン層と前記CoSi2層との前記チャネル方向における接合界面は、{111}シリコン面かつ{111}コバルトシリサイド面であり、前記CoSi2層の底部は、前記絶縁層まで達していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記CoSi2層は、立方晶系の金属シリサイド層であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 絶縁層上にシリコン層が形成された基板を準備する工程と、
    前記シリコン層中にソースとドレインを形成する工程と、
    前記ソースと前記ドレイン上にコバルトからなる金属膜を形成する工程と、
    第1の熱処理を施すことにより、前記ソースと前記ドレインにCoSi層を形成する工程と、
    前記CoSi層をCoSi2層へ相移転させるとともに前記CoSi2層の底部が前記絶縁層に達するようにし、かつ、前記ソースと前記ドレイン間に形成されるチャネル方向へのシリサイド反応を進行させ、前記シリコン層と前記CoSi2層との接合界面を{111}シリコン面かつ{111}コバルトシリサイド面にする第2の熱処理工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記CoSi層は、前記CoSi2層より金属過剰な組成を有することを特徴とする請求項記載の半導体装置の製造方法。
  5. 絶縁層上にシリコン層が形成された基板を準備する工程と、
    前記シリコン層中にソースとドレインを形成する工程と、
    前記ソースと前記ドレイン上にコバルトからなる金属膜を形成する工程と、
    前記ソースと前記ドレインにCoSi層を形成する第1の熱処理工程と、
    前記CoSi層をCoSiX(1<X<2)層へ相移転させるとともに、前記CoSiX(1<X<2)層の底部が前記絶縁層に達するようにする第2の熱処理工程と、
    前記CoSiX(1<X<2)層をCoSi2層へ相移転させるとともに、前記ソースと前記ドレイン間に形成されるチャネル方向へのシリサイド反応を進行させ、前記シリコン層と前記CoSi2層との接合界面を{111}シリコン面かつ{111}コバルトシリサイド面にする第3の熱処理工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記CoSi層、前記CoSiX(1<X<2)層は、前記CoSi2層より金属過剰な組成を有することを特徴とする請求項記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記CoSi層は、前記CoSiX(1<X<2)層より金属過剰な組成を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置の製造方法。
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