JP4182876B2 - 車両の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機を備えた車両の制御に関する。
特許文献1や特許文献2には、車両のベルト式無段変速機が開示されている。この無段変速機は、周知のように、一対のプーリにベルトが架け渡され、これらプーリの溝幅を変化させることにより無段階の変速を行う。このような無段変速機では、その構造上、プーリが回転中でなければ実質的に変速を行うことができない。従って、車両停止状態からの再発進性能を確保するために、好ましくは、車両が停止する直前(つまり車速が極めて低いとき)に変速比を最大減速(最ロー)側へ制御する、いわゆる「ロー戻し」を行う。
上記の特許文献1には、ロー戻しに伴ってエンジンブレーキが不用意に増大して運転者に違和感を与えることを緩和するために、ロー戻し中にシリンダ内の圧力を開放する電磁開閉弁を作動する技術が開示されている。特許文献2には、同じくロー戻しに伴うエンジンブレーキの増大を緩和するために、ロー戻し中に吸気開閉タイミング調整機構により吸気早閉じ・オーバーラップ増加を行う技術が開示されている。
特開平6−26373号公報 特開2001−341554号公報
急ブレーキによる車両急停止時等では、通常のロー戻しにより変速比を最大減速側へ十分に戻すことができずに車両が停止してしまい、次回の再発進性能の低下を招くおそれがある。上述した特許文献1や特許文献2は、ロー戻しに伴う操安性の低下を抑制する技術に関するもので、ロー戻しを積極的にアシスト・補助するものではない。
エンジン側の入力軸と駆動輪の車軸側の出力軸との変速比を連続的に変更可能な無段変速機と、上記無段変速機を制御する変速制御部と、上記エンジンを制御するエンジン制御部と、これら変速制御部とエンジン制御部との間で信号の相互通信を行う相互通信手段と、を有する。車両停止直前に、上記無段変速機の変速比を最大減速側へ制御するロー戻しを行い、このロー戻し中に、エンジントルクを一時的に増加する。上記変速制御部は、上記ロー戻しアシストの実行状態,準備状態,終了状態及び不要状態のいずれの状態であるかを判定し、その判定結果に応じて目標エンジン回転速度を設定し、上記エンジン制御部は、上記変速制御部から送信される目標エンジン回転速度に基づいて、上記ロー戻しアシストに関する制御を行う。
ロー戻し中に、エンジントルクを一時的に増加することにより、無段変速機の入力軸回転速度の低下を抑制することができる。従って、急ブレーキによる車両急停止時等においても、車両停止前に変速比を最大減速側へ近づけることができ、車両の再始動性能を向上することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳述する。図1は、本発明の一実施例に係る制御装置が適用される車両の駆動系を示す概略構成図である。ガソリン式のエンジン10から一対の駆動輪11の車軸12への動力伝達経路にはトランスアクスル本体13が設けられ、このトランスアクスル本体13には、ロックアップ機構を備えたトルクコンバータ14の他、前後切換機構15,ベルト式無段変速機16及び終減速装置17等が設けられている。前後切換機構15は、例えば遊星歯車式の機構であり、Dレンジ,Rレンジの切換の他、P,Nレンジへの切換を行うことができる。
ベルト式無段変速機16は、周知のように、エンジン10側の入力軸18に接続するプライマリー(入力側)プーリ21及び車軸12側の出力軸19に接続するセカンダリー(出力側)プーリ22と、両プーリ21,22に巻き掛けられるスチール製のベルト23と、により大略構成される。ベルト23は、周方向に連なる多数のスチール製のコマと、これらのコマの両側をガイドする多層のスチールリングと、により構成されている。各プーリ21,22は、固定プーリと可動プーリとにより構成されている。可動プーリへの供給油圧を制御することにより、可動プーリが軸方向に移動し、各プーリ21,22の溝幅が変化することにより、変速比が連続的・無段階に変化する。
図2は、エンジン10の吸気弁に適用される可変動弁機構30を示す斜視図である。この可変動弁機構30は、吸気弁31のバルブリフト量及び作動角の双方を連続的・無段階に変更できるリフト作動角可変機構(VEL)であり、基本的な構成は公知となっているので、ここでは簡単な説明にとどめる。各気筒には一対の吸気弁31が設けられ、これら吸気弁31の上方に、クランクシャフトに連動して回転する駆動軸32が配設されている。
可変動弁機構30は、制御軸33と、この制御軸33に偏心して設けられた制御偏心軸部34と、この制御偏心軸部34に揺動可能に嵌合するロッカアーム35と、駆動軸32に偏心して設けられた駆動偏心軸部36と、駆動軸32に揺動可能に嵌合する揺動カム37と、駆動偏心軸部36とロッカアーム35の一端とを連係するリング状の第1リンク38と、ロッカアーム35の他端と揺動カム37の先端とを連係する第2リンク39と、を有している。制御軸33は、駆動軸32と同様にエンジン10のシリンダブロック等の固定要素に回転可能に支持されており、かつ、アクチュエータ40により回転角度位置が変更・保持される。第1リンク38の一端は駆動偏心軸部36の円形の外周に回転可能に嵌合している。
クランクシャフトに連動して駆動軸32が回転すると、駆動偏心軸部36及び第1リンク38を介してロッカアーム35が揺動し、このロッカアーム35の揺動運動が第2リンク39を介して揺動カム37に伝達されて、揺動カム37が揺動する。揺動する揺動カム37が吸気弁31の上方に設けられたバルブリフタ42に接触してこれを押圧することにより、吸気弁31がバルブスプリング反力に抗して開閉作動する。アクチュエータ40により制御軸33の回転位置を変更すると、ロッカアーム35の揺動支点である制御偏心軸部34の中心位置が変化する。これにより、揺動カム37の揺動範囲が変化して、吸気弁31のバルブリフト量及び作動角の双方(リフト作動角)が連続的・無段階に変化する。
このような可変動弁機構30を用いて吸入空気量の調整・制御を行うことにより、スロットル損失を大幅に軽減・解消できる。但し、本実施例では、図11及び図12に示すように、エアクリーナ43の下流かつ吸気コレクタ44の上流に、吸気通路を絞る既存の電子制御スロットル45を配設しており、このスロットル45と可変動弁機構30とを組み合わせて吸入空気量を制御する。スロットル45を設けることにより、スロットル下流の吸気コレクタ44にEGR装置等の負圧アクチュエータで利用される負圧を生成でき、かつ、吸気制御の信頼性・安定性が向上する。
図3は、本実施例の制御装置のシステム構成を簡略的に示している。本制御装置には、CAN(Controller Area Network)等の相互通信手段が用いられている。つまり、CPU,ROM,RAM及び入出力インターフェースを備えた電子制御ユニット(コントロールユニット)が複数設けられ、これらの制御ユニット51〜53が通信線54により双方向通信可能に接続されている。従って、多くの情報(データ)を少ない配線で共有可能である。各制御ユニットは、それぞれデータの送受信を行い、通信しているデータの中で必要としているデータだけを適宜読み取ることができる。
上記の電子制御ユニットとして、エンジン10を制御するエンジン制御部51、無段変速機16を含めたトランスアクスル本体13を制御する変速制御部52の他、ABSアクチュエータ・C/U53等が設けられている。エンジン制御部51は、周知のように、各種センサ類により検出されるエンジン回転数やアクセル開度等に基づいて、燃料噴射制御や点火時期制御等の他、上述した可変動弁機構30のアクチュエータ40やスロットル45のモータへ制御信号を出力して、これら可変動弁機構30及びスロットル45の動作を制御し、吸入空気量を適切に制御する。また、エンジン回転数(速度)をアイドル回転数にフィードバック制御するアイドル回転速度制御を行う。
変速制御部52は、センサ類55〜60により検出されるセカンダリー(出力側)プーリ回転速度、プライマリー(入力側)プーリ回転速度、油温、セカンダリー圧、プライマリー圧、インヒビタースイッチ等の信号に基づいて、運転状態に応じた適切なライン圧及びセカンダリー圧を設定・送信することにより、無段変速機16の変速比を適切に制御する。また、セカンダリー圧の検出信号に基づいてセカンダリー圧のフィードバック制御を行う。更に、ロックアップの切換信号によりトルクコンバータ14のロックアップの切換制御を行う。
図4は、変速制御部52に記憶されている目標入力軸(プライマリープーリ)回転速度の設定マップを示している。変速比は、減速側の変速比最大ライン(最ロー)MLと変速比最小ライン(最ハイ)MHとの間で調整することができる。同図に示すように、車両速度が0となる車両停止直前、つまり車速が極めて低い領域Rでは、アクセル開度に関わらず、変速比が減速側の最大値MLとなるように設定されている。つまり、変速制御部52は、車両停止直前に変速比を最ローMLへ制御するロー戻しを行う(ロー戻し手段)。
本実施例の特徴として、ロー戻し中に、吸気量(トルク)の応答性に優れた可変動弁機構30を利用して、運転状態に応じてエンジントルクを一時的に増加して、ロー戻しアシストトルクを付与する、いわゆるロー戻しアシストを行う(ロー戻しアシスト手段)。これにより、急ブレーキによる車両急停止時にも、変速比を最ローML側へ十分に近づけて、次回の再始動性能を向上することができる。このロー戻しアシストについて、以下に詳細に説明する。
図5は、変速制御部52により所定期間毎に繰り返し実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。ステップ(図ではSと記す)11〜13では、出力軸回転速度,入力軸回転速度及びアクセル開度等に基づいて、ロー戻しアシストに関する状態を判定する。この状態に応じて、上記のCAN通信による共有データとしての目標エンジン回転速度tENeの値を設定する。
詳しくは、ロー戻しアシストを実行すべき実行状態M0,実行直前の準備状態M1、終了直後の終了状態M2、及びロー戻しアシストが不要である不要状態M3のいずれの状態であるかを判定する。例えば、図7に示すように、車速が緩やかに低下する通常減速時には、車速に対応する出力軸回転速度の低下度合いが緩やかであるため、実際の入力軸回転速度が目標入力軸回転速度に良好に追従できるので、ロー戻しアシストの不要状態M3と判定される。一方、図8に示すように、急ブレーキによる車両急減速時のように、車速に対応する出力軸回転速度の低下度合いが大きく、実際の入力軸回転速度rPNeが目標入力軸回転速度tPNe0に良好に追従できないような状況では、ロー戻しアシストが必要であるので、運転状況に応じて、図示するように実行状態M0・準備状態M1・終了状態M2の判定が行われる。
再び図5を参照して、ロー戻しアシストの実行状態M0であれば、ステップ11が肯定されてステップ14へ進み、図4に示すように、アクセル開度が0%のときの目標入力軸回転速度tPNeの値を、そのまま目標エンジン回転速度tENeとして代入・設定する。加えて、ロー戻しアシストトルクがトルクコンバータで吸収されて減衰することを回避するために、ステップ18において、トルクコンバータ14のロックアップを行う。既にロックアップ締結状態であれば、このロックアップ締結状態を維持する。
ロー戻しアシストの準備状態M1であれば、ステップ12が肯定されてステップ15へ進み、所定の第1の数値N1(例えば100)を目標エンジン回転速度tENeとして代入・設定する。この数値N1は、後述する数値N2,N3と同様、ロー戻しアシスト中の目標エンジン回転速度として使われることがあり得ない値、例えば600以下の数値から選ばれる。但し、N1〜N3は、互いに異なる数値が選ばれる。
ロー戻しアシストの終了状態M2であれば、ステップ13が肯定されてステップ16へ進み、所定の第2の数値N2(例えば200)を目標エンジン回転速度tENeに代入・設定する。加えて、ステップ19において、トルクコンバータ14のロックアップを解除する。
ロー戻しアシストの不要状態M3であれば、ステップ11〜13の判定が全て否定されてステップ17へ進み、所定の第3の数値N3(例えば300)を目標エンジン回転速度tENeとして代入・設定する。
ステップ20では、ステップ14〜17のいずれかで設定された目標エンジン回転速度tENeを通信線54を介して送信する。
図6は、エンジン制御部51により所定期間毎に繰り返し実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。先ずステップ21では、変速制御部52から送信される目標エンジン回転速度tENeを読み込む。ステップ22〜24では、この目標エンジン回転速度tENeに基づいて、ロー戻しアシストに関する状態M0〜M3を判定し、それぞれの状態に応じたエンジン制御を行う。
詳しくは、準備状態M1であれば、ステップ22が肯定されてステップ25へ進み、リフト作動角を、例えばバルブリフト量が約2〜3mm程度の小・極小状態とし、かつ、スロットル開度を例えば全開付近の大きな値とする。リフト作動角の小・極小状態とは、例えばリフト作動角により吸気量を調整する場合のアイドル域での目標値に相当する。
終了状態M2であれば、ステップ23が肯定されてステップ26へ進み、リフト作動角を小・極小状態とし、かつ、スロットル開度を例えば全開付近の大きな値とする。
不要状態M3であれば、ステップ24が肯定され、ロー戻しアシストに関するエンジン制御を何ら行うことなく本ルーチンを終了する。
実行状態M0であれば、ステップ22〜24の全てが否定されて、ステップ27へ進み、目標エンジン回転速度tENeへ向けたエンジン回転速度のフィードバック制御を行う。これにより、可変動弁機構30によりリフト作動角が一時的に増加側へ制御され、吸入空気量が一時的に応答性良く増加して、エンジントルクが一時的に増加し、所定のロー戻りアシストトルクが付与される。
以上のような本実施例の特徴的な構成及び作用効果について、以下に列記する。
(1)エンジン10側の入力軸18と駆動輪11の車軸12側の出力軸19との変速比を連続的に変更可能な無段変速機16を有する車両の制御装置において、車両停止直前に、無段変速機16の変速比を最大減速側へ制御するロー戻しを行うロー戻し手段と、上記ロー戻し中に、エンジントルクを一時的に増加するロー戻しアシストを行うロー戻しアシスト手段(ステップ27)と、を有する。
図8に示すように、例えば急ブレーキによる車両急減速時では、ロー戻しによる目標入力軸回転速度tPNeに対して実回転数rPNeが大きく下回ることがある。このような場合に、本実施例によればエンジントルクを一時的に増加することにより、無段変速機16の入力軸18やエンジン10のクランクシャフト等のイナーシャにかかる慣性モーメントを引き上げて、入力軸回転速度の低下を抑制することができる。つまり、実際の入力軸回転速度rPNe’がロー戻しアシストを行わない場合rPNeに比して高くなり、車両停止時の変速比を最大減速ラインMLに近づけることができる。この結果、次回の再始動性能を向上することができる。
(2)上記無段変速機16を制御する変速制御部52と、上記エンジン10を制御するエンジン制御部51と、これら変速制御部52とエンジン制御部51との間で信号の相互通信を行う相互通信手段(54)と、を有し、上記変速制御部52は、上記ロー戻しアシストに関する状態M0〜M3を判定し(ステップ11〜13)、その判定結果に応じて目標エンジン回転速度tENeを設定し(ステップ14〜17)、上記エンジン制御部51は、上記変速制御部52から送信される目標エンジン回転速度tENeに基づいてロー戻しアシストに関する制御を行う(ステップ25〜27)。
ロー戻しアシストに関する状態は、主として無段変速機の入力軸回転速度や出力軸回転速度に依存するので、変速制御部52により判定の演算を行う方が、例えばエンジン制御部51により演算を行う場合に比して簡便である。また、このロー戻しアシストに関する状態を、一つの通信データである目標エンジン回転速度tENeのみを利用してエンジン制御部51に伝えているため、信号量やメモリ使用量を最小限に抑制することができる。
(3)上記変速制御部52は、ロー戻しアシストを実行する場合に、上記目標エンジン回転速度tENeとして、アクセル開度が0%のときの目標入力軸回転速度tPNe0を設定する(ステップ14)。
図4は、無段変速機の目標入力軸回転速度tPNeを設定するために変速制御部52のメモリ内に予め記憶されている目標入力軸回転速度マップである。このマップにおいて、アクセル開度が0%のときの目標入力軸回転速度tPNe0が、図9に示すように、通常減速時での目標エンジン回転速度に相当する。従って、この値tPNe0を下回る分ΔNeが、回転上昇をアシストすべきエンジントルク、つまりロー戻しアシストトルクに相当する。よって、図10に示すように、この目標値tPNe0を目標エンジン回転速度tENeとして設定することにより、ロー戻しアシストを行わない場合に比して、実際の入力軸回転速度をΔPNe分、目標エンジン回転速度tENeに近づけることができ、車両停止時の変速比をΔL分、変速比最大ラインMLに近づけることができる。
エンジン制御としてアイドル回転数のフィードバック制御は一般的に行われているため、このアイドル回転数制御と同様に、目標エンジン回転速度tENeへ向けたエンジンの回転数制御は比較的に容易に適用・実現することができる。また、既存の目標入力軸回転速度設定マップ(図4)を利用して、ロー戻しアシストでの目標エンジン回転速度tENeを容易に設定でき、新たにマップや通信データを設ける必要がないので、演算負荷やメモリ使用量を軽減することができる。仮にロー戻しアシストの制御目標値を目標エンジントルクとすると、変速制御部による目標値の設定が非常に困難になるとともに、演算量やメモリ使用量も本実施例に対して大幅に増加すると考えられる。
なお、図9の区間K1がロー戻し制御が行われる区間に相当し、この区間K1での目標入力軸回転速度は、アイドル回転速度よりもある程度(例えば200〜300rpm)高く設定されている。
(4)上記変速制御部52は、ロー戻しアシストの準備状態,終了状態及び不要状態を判定し(ステップ12,13)、その判定結果に応じて特定の数値を目標エンジン回転速度tENeとして設定する(ステップ15〜17)。
エンジン回転数が極端に低い(例えば600rpm以下)状態では、エンジンの失火等を回避するために、もはやロー戻しアシストを実行することはできない。つまり、所定値(例えば600)以下の数値がロー戻しアシスト実行用の目標エンジン回転速度tENeとして使用されることはない。この点に着目して、ロー戻しアシストの準備状態,終了状態及び不要状態の判定結果を通信するためのパラメータとして、目標エンジン回転速度tENeの特定の数値を利用している。これにより、上記パラメータとして新たな通信データを追加する場合に比して、演算負荷やメモリ使用量を軽減することができる。
(5)エンジン10と無段変速機16との間にトルクコンバータ14が設けられ、かつ、このトルクコンバータ14をロックアップするロックアップ機構を有し、上記ロー戻しアシストの実行中にはロックアップを行い(ステップ18)、上記ロー戻しアシストが終了するとロックアップを解除する(ステップ19)。
ロー戻しアシストの実行中にはトルクコンバータをロックアップすることにより、アシストトルクがトルクコンバータにより吸収されて減衰することを回避できる。但し、ロー戻しアシストが終了すると、エンジンの過度な回転数低下による失火等を防ぐために、ロックアップを速やかに解除する。
(6)吸気弁31のバルブリフト量及び作動角の少なくとも一方であるリフト作動角を可変とする可変動弁機構30を備え、上記ロー戻しアシスト手段が、上記リフト作動角を一時的に増加する(ステップ27)。
図11の比較例(B)のように、仮に可変動弁機構30を備えておらず、スロットル45のみで吸気量を調整するエンジンでは、スロットル45下流の吸気容積に起因して、スロットルの開度制御による吸気量変化、つまりトルク変化の応答性が低い。従って、ロー戻し中である車両停止直前の極短い期間で、スロットル開度を増加制御しても、ロー戻しアシストトルクを応答性良く付与することはできない。これに対し、図11(A)に示す本実施例のように、可変動弁機構30を単独又はスロットルと併用して吸気量制御を行う構成では、スロットル下流の吸気容積にかかわらず、リフト作動角による吸気量の調整を応答性良く行うことができる。従って、上述したようなロー戻しアシストトルクを応答性良く与えることができる。言い換えると、可変動弁機構30を用いることにより、ロー戻し中に一時的にエンジントルクを応答性良く増加することができる。
(7)上記ロー戻しアシストの準備状態である場合、上記リフト作動角を小さくする(ステップ25)。
図11(A)を参照して、リフト作動角の増加によりロー戻しアシストトルクを付与するためには、ロー戻しアシストを実行する前の準備状態で、リフト作動角を十分に小さくしておく必要がある。加えて、スロットル下流の負圧を抑制するために、スロットル開度を十分に大きくしておく必要がある。
なお、アクセルペダルがOFFの状態では、目標回転数が元々低いため、ロー戻しが遅れ易い。従って、急ブレーキによるロー戻しの遅れを生じ易い。このことから、例えばアクセルペダルOFFを条件としてロー戻しアシストの準備状態の判定を行えば良い。
(8)上記ロー戻しアシストの終了状態である場合、上記リフト作動角を小さくする(ステップ26)。
上述したように、ロー戻しアシストが必要となるのは、アクセルペダルがOFFの状態、つまり、目標回転数が元々低く、ロー戻しが遅れ易い状態である。従って、ロー戻しアシストが終了すると、車両搭乗者に違和感を与えることのないように、素早く出力を絞る、つまり吸入空気量を絞る必要がある。しかしながら、図12(B)に示すように、可変動弁機構を備えない比較例では、吸気量(トルク)変化の応答性が低いため、ロー戻しアシストの終了に応じてスロットル開度を小さくしても、余分なエンジントルクが発生してしまう。本実施例では、図12(A)に示すように、ロー戻しアシストが終了すると、速やかにリフト作動角を小さくすることにより、素早くエンジントルクを低下し、アシストトルクを解消することができるため、車両搭乗者に違和感を与えることがなく、操安性に優れている。
(9)上記可変動弁機構30が、制御軸33と、この制御軸33に偏心して設けられた制御偏心軸部34と、この制御偏心軸部34に揺動可能に嵌合するロッカアーム35と、クランクシャフトに連動して回転する駆動軸32に偏心して設けられた駆動偏心軸部36と、駆動軸32に揺動可能に嵌合する揺動カム37と、駆動偏心軸部36とロッカアーム35の一端とを連係する第1リンク38と、ロッカアーム35の他端と揺動カム37の先端とを連係する第2リンク39と、制御軸33の回転位置を変更・保持するアクチュエータ40と、を有する。
このような可変動弁機構30は、吸気弁32のバルブリフト量及び作動角の双方を連続的に変更可能であることに加え、次のような特有の作用効果を有する。各リンク要素の連結部位の多くが面接触となっているため、潤滑が容易で信頼性・耐久性に優れている。リターンスプリング等の付勢手段を敢えて用いる必要がないので、簡素な構成で、ロスが少なく、かつ、信頼性・耐久性に優れている。既存の直動型動弁系のカムシャフト及び固定カムとほぼ同様の位置に駆動軸32及び揺動カム37を配置することができ、直動型動弁系の内燃機関に対してレイアウトを大幅に変更することなく容易に適用できる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、可変動弁機構としては、上述したような吸気弁のバルブリフト量と作動角の双方を連続的に変更するものに限らず、例えば吸気弁のバルブリフト量又は作動角の一方のみを変更する形式のものや、あるいはバルブタイミング(開閉時期)を変更するバルブタイミング変更機構を単独又は併用しても良い。また、無段変速機としては、回転中でなければ変速できない機構であれば、ベルト式に限らず、例えばトロイダル式又はハーフトロイダル式の無段変速機であっても良い。
本発明の一実施例に係る制御装置が適用される車両の駆動系を簡略的に示す構成図。 本実施例に係る可変動弁機構を示す斜視図。 本実施例の制御装置のシステム構成を示す構成図。 上記車両の無段変速機の目標入力軸回転速度の設定マップ。 変速制御部により実行される制御処理の流れを示すフローチャート。 エンジン制御部により実行される制御処理の流れを示すフローチャート。 ロー戻しアシストが不要な通常減速時のタイムチャート。 ロー戻しアシストが必要となる急減速時のタイムチャート。 本実施例の作用説明図。 同じく本実施例の作用説明図。 同じく本実施例の作用説明図。 同じく本実施例の作用説明図。
符号の説明
10…エンジン
11…駆動輪
12…車軸
14…トルクコンバータ
16…無段変速機
18…入力軸
19…出力軸
30…可変動弁機構
31…吸気弁
32…駆動軸
33…制御軸
34…制御偏心軸部
35…ロッカアーム
36…駆動偏心軸部
37…揺動カム
38…第1リンク
39…第2リンク
40…アクチュエータ
51…エンジン制御部
52…変速制御部
54…通信線(相互通信手段)

Claims (9)

  1. エンジン側の入力軸と駆動輪の車軸側の出力軸との変速比を連続的に変更可能な無段変速機を有する車両の制御装置において、
    車両停止直前に、上記無段変速機の変速比を最大減速側へ制御するロー戻しを行うロー戻し手段と、
    上記ロー戻し中に、エンジントルクを一時的に増加するロー戻しアシストを行うロー戻しアシスト手段と、
    上記無段変速機を制御する変速制御部と、
    上記エンジンを制御するエンジン制御部と、
    これら変速制御部とエンジン制御部との間で信号の相互通信を行う相互通信手段と、
    を有し、
    上記変速制御部は、上記ロー戻しアシストの実行状態,準備状態,終了状態及び不要状態のいずれの状態であるかを判定し、その判定結果に応じて目標エンジン回転速度を設定し、
    上記エンジン制御部は、上記変速制御部から送信される目標エンジン回転速度に基づいて、上記ロー戻しアシストに関する制御を行うことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 上記変速制御部は、ロー戻しアシストを実行する場合に、上記目標エンジン回転速度として、アクセル開度が0%のときの目標入力軸回転速度を設定することを特徴とする請求項に記載の車両の制御装置。
  3. 上記変速制御部は、ロー戻しアシストの実行状態,準備状態,終了状態及び不要状態のいずれの状態であるかを判定し、その判定結果に応じて特定の数値を目標エンジン回転速度に設定することを特徴とする請求項又はに記載の車両の制御装置。
  4. エンジンと無段変速機との間にトルクコンバータが設けられ、かつ、このトルクコンバータをロックアップするロックアップ機構を有し、
    上記ロー戻しアシストの実行中にはロックアップを行い、上記ロー戻しアシストが終了するとロックアップを解除することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両の制御装置。
  5. 吸気弁のバルブリフト量及び作動角の少なくとも一方であるリフト作動角を可変とする可変動弁機構を備え、
    上記ロー戻しアシスト手段が、上記リフト作動角を一時的に増加することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両の制御装置。
  6. 上記ロー戻しアシストの準備状態である場合、上記リフト作動角を小さくする請求項に記載の車両の制御装置。
  7. 上記ロー戻しアシストの終了状態である場合、上記リフト作動角を小さくする請求項又はに記載の車両の制御装置。
  8. 上記可変動弁機構が、制御軸と、この制御軸に偏心して設けられた制御偏心軸部と、この制御偏心軸部に揺動可能に嵌合するロッカアームと、クランクシャフトに連動して回転する駆動軸に偏心して設けられた駆動偏心軸部と、駆動軸に揺動可能に嵌合する揺動カムと、駆動偏心軸部とロッカアームの一端とを連係する第1リンクと、ロッカアームの他端と揺動カムの先端とを連係する第2リンクと、制御軸の回転位置を変更・保持するアクチュエータと、を有する請求項5〜7のいずれかに記載の車両の制御装置。
  9. エンジン側の入力軸と駆動輪の車軸側の出力軸との変速比を連続的に変更可能な無段変速機と、
    上記無段変速機を制御する変速制御部と、
    上記エンジンを制御するエンジン制御部と、
    これら変速制御部とエンジン制御部との間で信号の相互通信を行う相互通信手段と、を有する車両の制御方法において、
    車両停止直前に、上記無段変速機の変速比を最大減速側へ制御するロー戻しを行い、このロー戻し中に、エンジントルクを一時的に増加し、
    上記変速制御部は、上記ロー戻しアシストの実行状態,準備状態,終了状態及び不要状態のいずれの状態であるかを判定し、その判定結果に応じて目標エンジン回転速度を設定し、
    上記エンジン制御部は、上記変速制御部から送信される目標エンジン回転速度に基づいて、上記ロー戻しアシストに関する制御を行うことを特徴とする車両の制御方法。
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