JP4181286B2 - 電子機器の冷却構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器の冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばストレージシステムに使用される記憶ユニット等の電子機器は、収容筐体前面部に位置する吸気側と背面部の排気側に複数の冷却ファンを配置して形成される。高信頼性が要求されるこの種電子機器においては、冷却ファンの故障が生じても装置全体の運用が可能に構成することが求められ、冷却ファンは冷却性能に冗長性を持たせるために、吸排気側に通常複数個が装着される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来例において、冷却ファンを並列に複数配置するには、大きなスペースが必要とするために、装置全体が大型化してしまうという欠点がある。
【0004】
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、搭載スペースを小さくでき、かつ、運転時の騒音等の発生も少ない電子機器の冷却構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば上記目的は、
ケース2外壁部に複数の冷却ファン1を複数段に積層して装着し、該冷却ファン1によりケース2内の発熱部品を冷却する電子機器の冷却構造であって、
前記ケース2外壁部に固定される最下段の冷却ファン1より上段に位置する冷却ファン1の吸気面はバイパス風路3を経由してケース2内に直接連通する電子機器の冷却構造を提供することにより達成される。
【0006】
複数の冷却ファン1を積層した場合、一方の冷却ファン1が抵抗体として作用するために騒音が高くなる。最下段の冷却ファン1(本明細書において電子機器の筐体内方側を「下段」、筐体外方側を「上段」という)より上段に位置する冷却ファン1をバイパス風路3によりケース2内に連通させることにより、上段側の通風用風洞がバイパス風路3により確保されるために、下段側の冷却ファン1が抵抗体として作用することがなく、全体の騒音が低下する。
【0007】
また、冷却ファン1を冷却風の送風方向に積層させて搭載することにより、冷却ファン1の設置面積が少なくなるため、装置の小型化が可能になる。2個の冷却ファン1を積層することにより、冷却風の干渉が生じ、騒音が高くなるが、冷却ファン1を積層方向に適宜間隔を隔てて配置することにより、騒音を低くすることができる。冷却ファン1間の間隔は、冷却ファン1の仕様に応じて適宜試験等により決定可能であるが、ファンケース1a間間隔で10mm程度、回転翼1bの回転面間間隔で20mm程度に設定するのが望ましい。
【0009】
さらに、前記下段の冷却ファン1の上端には、該下段の冷却ファン1からの排気流を上段の冷却ファン1の吸気口に導くガイド4が設けられる電子機器の冷却構造を構成することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図2にストレージシステムに使用される記憶ユニットに適用された本発明の実施の形態を示す。この実施の形態において、記憶ユニットは、ケース2内に複数の記憶装置5を収容して構成される。
【0011】
ケース2の前面壁2a、および背面壁2bにはケース2内に強制吸引、排気するための冷却ファン1が固定される。この実施の形態において、冷却風は図2(a)において矢印Aで示すように、前面壁2a側から吸気されて背面壁2bから排気され、吸排気側には、1個が故障してもケース2内への冷却風の送風が可能なように、2個を1組とする複数組(図示の例では2組)の冷却ファン1が各々配置される。また、図示の例では、前面壁2aに配置される複数組の冷却ファン1は、前面壁2aに並設されており、排気側(背面壁2b側)の冷却ファン1は、2個のファンを積層して配置される。冷却ファン1には軸流ファンが使用される。また、背面壁2bにはダクト2cが形成され、排気側の冷却ファン1はダクト2cの外壁に固定される。これら吸排気側の冷却ファン1には安全のためのフィンガーガード1cが固定される。
【0012】
図1に排気側の冷却ファン1の取付構造を示す。ケース2の背面壁2bには、図1(b)に示すように、排気口6が開設され、さらに、その外周を囲むように上段の冷却ファン1用の通風開口7が開設される。また、上記排気口6の周囲には、ファン取り付け孔8が設けられ、下段の冷却ファン1のファンケース1aがボルト等の締結手段により固定される。また、下段のファンケース1aの吸排気端部、あるいはそのいずれか一方に排気方向に徐々に幅狭となるガイド4を設けることもできる。
【0013】
さらに、ケース2の背面壁2bには、通風開口7を外方から覆うように連結フード9が固定される。連結フード9は上記下段の冷却ファン1のファンケース1aとの間に適宜幅のバイパス風路3が形成されるように、該ファンカバーより一回り大きな筒状体で、下縁の取付片9aにおいてケース2に固定される。ケース2には、連結フード9を固定するためのフード取り付け孔10が設けられる。
【0014】
また、上記連結フード9の上端部には中央部に吸気開口9aが開設されたファン取付面9bが形成され、該ファン取付面9bに上段の冷却ファン1のファンケース1aが固定される。上段の冷却ファン1の排気面にはフィンガーガード1cが固定される。ファン取付面9bは、下段の冷却ファン1のファンケース1aと上段のファンケース1aとの間にL=10mm程度、回転翼1b間の間隔にしてM=20mm程度の隙間が設けられる位置に形成され、該隙間が上記バイパス風路3の一部を構成する。さらに、連結フード9の上端肩部には傾斜ガイド面9cが形成され、バイパス風路3の管路抵抗を低下させている。
【0015】
したがってこの実施の形態において、上下段の冷却ファン1が正常に稼動している場合には、ケース2内の暖気はバイパス風路3と、下段の冷却ファン1の排気ルートの双方を経由してケース2外に排気される。一般に軸流ファンにおいて、吸気側の抵抗の増加による送風性能の低下は著しく、下段の冷却ファン1が故障により停止した場合には、該下段の冷却ファン1が抵抗要素となるために、性能低下、あるいは騒音増加が大きくなる。しかし、上段の冷却ファン1用に独自のバイパス風路3が用意されているこの実施の形態においては、下段(吸気側)の冷却ファン1が停止した場合には、図において矢印Bで示すように、バイパス風路3を経由する風路が確保されるために、性能低下、騒音増加を防止できる。
【0016】
【実施例】
冷却ファン1を2段に積層した実施例を図3に示す。図3(a)において、2はケース、11は騒音を検出するためのマイクロフォンを示す。マイクロフォン11の先端には防風カバー11aが被せられ、上段の冷却ファン1のファンケース1aとの間に間隔D=50cmを隔てて配置される。上下段の冷却ファン1はファンケース1a間の間隔Lが10mm、回転翼1bの回転面間の間隔Mで20mm隔てて配置される。また、比較例としては、上記ファンケース1a間の間隔Lを0、すなわち上下段をファンケース1a同士を密着させて配置したものを上述したと同様の条件で試験した。
【0017】
以下に示す実験結果は横軸に風量を、縦軸に騒音を取って示され、黒丸、および黒丸を実線で結んだ線図が本実施例の測定結果、白丸、および白丸を破線で結んだ線図が比較例の測定結果を示す。また、異なった図間の比較を容易にするように、各図において、冷却ファン1単品による測定結果を鎖線で示す。
【0018】
図3(a)は上下段の冷却ファン1が正常に運転されている場合の騒音の測定結果を示すもので、2段の冷却ファン1から発生する騒音は、単品よりも高いものの、上下段間に間隔Lを設けた場合には密着させた場合に比して騒音レベルが低下していることが確認できた。
【0019】
図4(a)は下段の冷却ファン1を停止させ、上段の冷却ファン1のみを運転させた場合を示すもので、上述したように、下段の冷却ファン1が上段の冷却ファン1の送風路に対して抵抗体として働くために、騒音レベルの上昇が見られるが、上下段間に間隔を設けた実施例においては、比較例に比して騒音増加が低減することが確認できた。
【0020】
図4(b)は上段の冷却ファン1を停止させ、下段の冷却ファン1のみを運転させた場合を示すものである。この場合、軸流ファンにおいて排気側での抵抗体の存在による性能低下は一般に低いために、騒音の増加も大きくはないが、上下段間に間隔を設けた実施例においては、比較例に比して騒音増加がやや低減することが確認できた。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、搭載スペースを小さくでき、かつ、運転時の騒音等の発生も抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す図で、(a)は冷却ファンの積層状態を示す断面図、(b)は(a)の1B-1B線断面図である。
【図2】記憶ユニットを示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)の2B方向矢視図、(c)は(a)の2C方向矢視図である。
【図3】本発明の作用を示す図で、(a)は試験装置を示す説明図、(b)は吸排気側のファンの双方を稼動させた状態における騒音を示す風量-騒音線図である。
【図4】図3の実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 冷却ファン
2 ケース
3 バイパス風路
4 ガイド
Claims (2)
- ケース外壁部に複数の冷却ファンを複数段に積層して装着し、該冷却ファンによりケース内の発熱部品を冷却する電子機器の冷却構造であって、
前記ケース外壁部に固定される最下段の冷却ファンより上段に位置する冷却ファンの吸気面はバイパス風路を経由してケース内に直接連通する電子機器の冷却構造。 - 前記上下段の冷却ファンは積層方向に適宜の間隔が空けられて配置される請求項1記載の電子機器の冷却構造。
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1999
- 1999-11-24 JP JP33248499A patent/JP4181286B2/ja not_active Expired - Fee Related
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