JP4179696B2 - 多層プリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多層プリント配線板およびその製造方法に係り、特に基板に対する接着性に優れ、かつ、配線パターン層間の絶縁性能に優れる高精細の配線パターン層を備えた多層プリント配線板と、このような多層プリント配線板を簡便かつ低コストで製造することができる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体技術の飛躍的な発展により、半導体パッケージの小型化、多ピン化、ファインピッチ化、電子部品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密度実装の時代に突入した。それに伴って、プリント配線板も片面配線から両面配線へ、さらに多層化、薄型化が進められている。
【0003】
現在、プリント配線板の銅パターンの形成には、主としてサブトラクティブ法と、アディティブ法が用いられている。
【0004】
サブトラクティブ法は、銅張り積層板に穴を開けた後に、穴の内部と表面に銅メッキを行い、フォトエッチングによりパターンを形成する方法である。このサブトラクティブ法は技術的に完成度が高く、またコストも安いが、銅箔の厚さ等による制約から微細パターンの形成は困難である。
【0005】
一方、アディティブ法は無電解メッキ用の触媒を含有した積層板上の回路パターン形成部以外の部分にレジストを形成し、積層板の露出している部分に無電解銅メッキ等により回路パターンを形成する方法である。しかし、このアディティブ法は、微細パターンの形成が可能であるが、コスト、信頼性の面で難がある。
【0006】
多層基板の場合には、上記の方法等で作製した片面あるいは両面のプリント配線板を、ガラス布にエポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレグと一緒に加圧積層する方法が用いられている。この場合、プリプレグは各層の接着剤の役割をなし、層間の接続はスルーホールを作成し、内部に無電解メッキ等を施して行っている。
【0007】
また、高密度実装の進展により、多層基板においては薄型、軽量化と、その一方で単位面積当りの高い配線能力が要求され、一層当たりの基板の薄型化、層間の接続や部品の搭載方法等に工夫がなされている。
【0008】
しかしながら、上記のサブトラクティブ法により作製された両面プリント配線板を用いた多層基板の作製は、両面プリント配線板の穴形成のためのドリル加工の精度と、微細化限界の面から高密度化に限界があり、製造コストの低減も困難であった。
【0009】
一方、近年では上述のような要求を満たすものとして、基材上に導体パターン層と絶縁樹脂層(絶縁性の接着層)とを順次積層して作製される多層配線板が開発されている。この多層配線板は、銅メッキ層のフォトエッチングと感光性樹脂のパターニングを交互に行って作製されるため、高精細な配線と任意の位置での層間接続が可能となっている。
【0010】
しかしながら、この方式では銅メッキとフォトエッチングを交互に複数回行うため、工程が煩雑となり、また、基板上に1層づつ積み上げる直列プロセスのため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の再生が困難となり、製造コストの低減に支障を来していた。
【0011】
また、従来の多層配線板においては、層間の接続がバイアホールを作成することにより行われていたため、煩雑なフォトリソグラフィー工程が必要であり、製造コスト低減の妨げとなっていた。
【0012】
このような問題を解消するために、転写版上に導電性層とエポキシ樹脂やウレタン樹脂のような絶縁樹脂層との積層体からなる配線パターン層を転写可能に形成し、この転写版上の配線パターン層を配線基板上に転写することにより多層プリント配線板を形成することが行われている。このような多層プリント配線板では、予め所望の配線パターン層が形成された種々の転写版を用い、配線基板上に複数の配線パターン層を転写形成することにより多層化が可能である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、絶縁樹脂層として使用されるエポキシ樹脂やウレタン樹脂は、基板との接着性、電気絶縁性、耐熱性等の特性を同時に満足するものではなく、得られる多層プリント配線板は特性面で不十分なものであった。また、絶縁樹脂層の熱膨張係数が高いため、多層プリント配線板の反りが生じてしまう問題があった。また、このような絶縁樹脂層として熱膨張係数が低いポリイミドを用いる場合であっても、このような熱膨張係数が低い材料には様々な制約があった。特に溶媒可溶性ポリイミドの場合、特殊な分子構造を必要とし、合成に複雑な工程が必要になる、または製造コストが上昇するなどの問題があった。
【0014】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、高精細なパターンを有し、配線パターン層と基板との密着性が高く、かつ各配線パターン層間の絶縁性能に優れるとともに接続の容易性を有し、反りの発生を防止できる多層プリント配線板と、このような多層プリント配線板を基板上への転写方式により簡便に製造することが可能な製造方法とを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の多層プリント配線板は、基板、該基板上に転写された複数の配線パターン層を備え、該配線パターン層は導電性層と該導電性層の下部に形成されブロックポリイミド共重合体を含有した絶縁樹脂層とを有し、450〜500℃の温度で1時間以上の熱処理を施したものであることを特徴とする構成とした。
【0016】
そして、本発明の多層プリント配線板は、前記配線パターン層が相互に交差する部位および/または近接する部位を有し、該交差部では上下の配線パターン層間の絶縁は上層の配線パターン層を構成する絶縁樹脂層により保たれているような構成にも適用できる。
【0017】
さらに、本発明の多層プリント配線板は、前記交差部および/または前記近接部の必要箇所において配線パターン層を構成する導電性層相互間に跨がるように接合部を有するような構成にも適用できる。
【0018】
本発明の多層プリント配線板の製造方法は、少なくとも表面が導電性の転写基板上に絶縁材料からなるパターンを形成し、前記パターンの形成されていない前記転写基板上の配線パターン部分にメッキ法により導電性層を剥離可能に形成し、該導電性層上にブロックポリイミド共重合体を含有する絶縁樹脂層を形成して導電性層と絶縁樹脂層からなる配線パターン層を備えた配線パターン層転写版を複数作製し、次に、多層プリント配線板用の基板の一方の面に前記配線パターン層転写版を圧着し、前記転写基板を剥離することにより前記配線パターン層を前記基板上に転写する操作を順次繰り返し、前記基板上に複数の配線パターン層を形成するような構成であって、さらに450〜500℃の温度で1時間以上の熱処理を施す、前記絶縁樹脂層の熱膨張係数を低減させる熱処理をこの製造方法に含ませる構成とした。
【0019】
また、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、前記絶縁樹脂層を電着法により導電性層上に形成するような場合にも適用される。
【0020】
また、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、前記配線パターン層が相互に交差する部位および/または近接する部位の必要箇所において、各配線パターン層を構成する導電性層相互間に跨がるように接合部を形成することにより配線パターン層相互間を接続するような構成にも適用できる。
【0021】
このような本発明では、導電性層上にブロックポリイミド共重合体を含有する絶縁樹脂層を設けた配線パターン層を備える配線パターン層転写版を用いて、基板上に配線パターン層が転写により複数形成されるので、配線パターン層の絶縁樹脂層の耐熱性が高いとともに絶縁樹脂層による配線パターン層と基板との密着性が極めて高いものとなる。また、各配線パターン層の導電性層は部分的に常に裸出されているとともに、各配線パターン層が交差あるいは重なる部位では、上層の絶縁樹脂層によって配線パターン層間が確実に絶縁される。また、基板上におけるメッキおよびフォトエッチング工程は不要であり、多層プリント配線板の製造方法の簡略化が可能となる。さらに、熱処理工程が含まれることによって、ポリイミドの熱膨張係数と、銅、ステンレス鋼などの材料との熱膨張係数との差を小さくすることができ、部品の反りが減少し、信頼性および接着性が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は本発明の多層プリント配線板の一例を示す概略断面図である。図1において、多層プリント配線板1は、基板2と、基板2上に設けられた第1層目の配線パターン層3と、この配線パターン層3上に形成された第2層目の配線パターン層4と、さらに、配線パターン層4上に形成された第3層目の配線パターン層5とを備えた3層構成の多層プリント配線板である。
【0024】
この多層プリント配線板1を構成する各配線パターン層3,4,5は、それぞれ導電性層3a,4a,5aと、この導電性層の下部に形成された絶縁樹脂層3b,4b,5bとを有している。
【0025】
上述の多層プリント配線板1は、各配線パターン層3,4,5を基板2の上、あるいは下層の配線パターン層の上に順次転写した重ね刷り型の構造であり、各配線パターン層が相互に交差あるいは重なる部位(以下、交差部という)において、上層の配線パターン層を構成する絶縁樹脂層4b,5bにより配線パターン層間が確実に絶縁されている。そして、本発明の多層プリント配線板1では、絶縁樹脂層3b,4b,5bがブロックポリイミド共重合体を含有したものである。このため、基板2と絶縁樹脂層3b,4b,5bとの密着性、配線パターン層3と絶縁樹脂層4b,5bとの密着性、および、配線パターン層4と絶縁樹脂層5bとの密着性は極めて高いものであり、同時に、各配線パターン層3,4,5を構成する絶縁樹脂層3b,4b,5bの耐熱性および電気絶縁性が高く、多層プリント配線板1は耐久性、性能安定性に優れたものである。
【0026】
また、本発明の多層プリント配線板は、各絶縁樹脂層を転写、圧着後、450〜500℃の温度で1時間以上の熱処理を行うことにより、絶縁樹脂の熱膨張係数を低減させ、配線板製造課程の熱履歴によっても配線板の反りを生じさせないものとする。
【0027】
また、本発明の多層プリント配線板1は、従来の多層プリント配線板に見られたような絶縁樹脂層による配線パターンの被覆がなく、各配線パターン層3,4,5の導電性層3a,4a,5aは部分的に常に裸出されており、後述するように、配線パターン層の交差部あるいは各配線パターン層が相互に近接する部位(近接部)における各配線パターン層相互の接続を容易に行うことができる。
【0028】
本発明の多層プリント配線板1を構成する基板2は、ガラスエポキシ基板、ポリイミド基板、アルミナセラミック基板、ガラスエポキシとポリイミドの複合基板等、多層プリント配線板用の基板として公知の基板を使用することができる。また、基板2として、ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させた半硬化状態のプリプレグ基板を使用してもよい。このような基板2は、後述する配線パターン層の転写時における基板裏面からの電子線照射による絶縁樹脂層の硬化を行うために、その厚みは電子線の透過可能な厚みであることが必要であり、1〜1000μm、好ましくは5〜100μmの範囲である。
【0029】
各配線パターン層3,4,5の厚みは、後述する転写における下層の配線パターン層の乗り越えを欠陥なく行うために、100μm以下、好ましくは10〜60μmの範囲とする。また、各配線パターン層3,4,5を構成する導電性層3a,4a,5aの厚みは、配線パターン層の電気抵抗を低く抑えるため1μm以上、好ましくは5〜40μmの範囲とする。さらに、絶縁樹脂層3b,4b,5bの厚みは、使用するブロックポリイミド共重合体にもよるが、交差部において上下の配線パターン層間の絶縁を保つために少なくとも1μm以上、好ましくは5〜30μmの範囲とする。このような配線パターン層3,4,5の線幅は、最小幅10μm程度まで任意に設定することができる。
【0030】
導電性層3a,4a,5aの材料は、後述するようにメッキ法により薄膜形成が可能なものであれば特に制限はなく、例えば、銅、銀、金、ニッケル、クロム、亜鉛、すず、白金等を用いることができる。
【0031】
また、絶縁樹脂層3b,4b,5bを形成するためのブロックポリイミド共重合体は、硬化前において溶剤可溶性であり、常温もしくは加熱により粘着性あるいは接着性を示す絶縁性樹脂である。ブロックポリイミドの合成に用いられる酸ジ無水物は特に限定されないが、例えば3,4,3′,4′ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、3,4,3′,4′ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、2,3,3′,4′ビフェニルエーテルテトラカルボン酸ジ無水物、3,4,3′,4′ビフェニルスルホンテトラカルボン酸ジ無水物、ビス(ジカルボキシルフェニル)プロパンジ無水物、4,4′−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ビス(1,2−ベンゼンジカルボン酸ジ無水物)(6FDA)、ビストリフルオロメチル化ピロメリット酸、ビス(ジカルボキシフェニル)スルホンジ無水物、ビス(ジカルボキシフェニル)エーテルジ無水物、チオフェンテトラカルボン酸ジ無水物、ピロメリット酸ジ無水物、1,2,5,6ナフタレンテトラカルボン酸ジ無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸ジ無水物等の芳香族酸ジ無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸ジ無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸ジ無水物、ビシクロオクテンテトラカルボン酸、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸ジ無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメテート)、5(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)3−メチル−3シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等の脂肪族酸ジ無水物等を挙げることができる。これらは単独、又は二種以上の組み合わせで使用されるが、酸ジ無水物、芳香族ジアミンを選びポリイミドにする場合、これらの組み合わせが溶剤可溶となる組成を選ぶ必要がある。
【0032】
また、本発明のブロックポリイミド共重合に使用される芳香族ジアミンとしては特に限定されないが、たとえば、2,4(又は、2,5−)ジアミノトルエン、1,4ベンゼンジアミン、1,3ベンゼンジアミン、6−メチル−1,3−ベンゼンジアミン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−1,1′−ビフェニル、4,4′−アミノ−3,3′−ジメトキシ−1,1′−ビフェニル、4,4′−メチレンビス(ベンゼンアミン)、4,4′−オキシビス(ベンゼンアミン)、3,4′−オキシビス(ベンゼンアミン)、3,5−ジアミン安息香酸、3,3′−カルボキニル(ベンゼンアミン)、4,4′−チオビス(ベンゼンアミン)、4,4′−スルホニル(ベンゼンアミン)、3,3′−スルホニル(ベンゼンアミン)、1−メチルエチリジン−4,4′−ビス(ベンゼンアミン)、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジニトロ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、1,5−ジアミノナフタレン、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチリジン−4,4′−ビス(ベンゼンアミン)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ビス−4(4−アミノフェニル)プロパン、4,4′−ジアミノベンズアニリド、2,6−ジアミノピリジン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル、2,2−ビス(4(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)エチル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9′−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、ベンジジン−3,3−ジカルボン酸、4,4′−(または、3,4′−、3,3′−、2,4′−)ジアミノ−ビフェニルエーテル、ジアミノシラン化合物等を挙げることかできる。これらは単独でも用いることができ、また、二種以上混合してポリイミド組成物とすることもできる。
【0033】
次に、上記の多層プリント配線板1を例にして図2乃至図5を参照しながら本発明の多層プリント配線板の製造方法を説明する。
【0034】
まず、転写基板としての導電性基板11上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト層12を形成し(図2(A))、所定のフォトマスクを用いてフォトレジスト層12を密着露光し現像して導電性基板11のうち配線パターン部分11aを露出させる(図2(B))。次に、導電性基板11の配線パターン部分11a上にメッキ法により導電性層14を形成する(図2(C))。その後、電着法により導電性層14上にブロックポリイミド共重合体を含有する絶縁樹脂層15を形成する(図2(D))。これにより、導電性層14と絶縁樹脂層15の積層体である第1層用の配線パターン層13を設けた配線パターン層転写版10が得られる。
【0035】
同様にして、図3および図4に示されるように、導電性基板21,31上に導電性層24,34と、ブロックポリイミド共重合体を含有する絶縁樹脂層25,35とを有する配線パターン層23,33を設けた第2層用の配線パターン層転写版20、第3層用の配線パターン層転写版30をそれぞれ作製する。
【0036】
次に、基板2上に、上記の配線パターン層転写版10を絶縁樹脂層15が基板2に当接するように圧着する。この圧着は、ローラ圧着、プレート圧着、真空圧着等、いずれの方法にしたがってもよい。また、絶縁樹脂層15が加熱により粘着性あるいは接着性を発現する場合には、熱圧着を行うこともできる。その後、導電性基板11を剥離して配線パターン層13を基板2上に転写することにより、導電性層3aおよび絶縁樹脂層3bの積層体である第1層目の配線パターン層3を基板2上に形成する(図5(A))。
【0037】
次に、第1層目の配線パターン層3が転写形成された基板2上に、第2層用の配線パターン層転写版20を用いて第1層目の配線パターン層に対する位置合わせを行い、第1層目の配線パターン層3の形成と同様にして配線パターン層23の転写を行い、導電性層4aおよび絶縁樹脂層4bの積層体である第2層目の配線パターン層4を形成する(図5(B))。
【0038】
さらに、第1層目の配線パターン層3および第2層目の配線パターン層4が形成された基板2上に、第3層用の配線パターン層転写版30を用いて同様に位置合わせを行い、第1層目の配線パターン層3の形成と同様にして配線パターン層33の転写を行う。これにより、導電性層5aおよび絶縁樹脂層5bの積層体である第3層目の配線パターン層5が形成される(図5(C))。
【0039】
このように、3層の多層プリント配線板が作成された後、高温度で処理する。この熱処理の温度および時間といった熱処理条件の違いにより反りの状態が異なってくるが、450〜500℃で1時間以上、好ましくは1〜2時間の熱処理を行うことにより、配線板の反りを生じさせないことができる。
【0040】
上述のように、各配線パターン層3,4,5の転写は、配線パターン層転写版10,20,30の配線パターン層13,23,33を基板上に順次転写することにより行われるため、多層プリント配線板1は各配線パターン層3,4,5からなる、いわゆる重ね刷り型の構造である。そして、多層プリント配線板1を構成する配線パターン層3と配線パターン層4との交差部を示す斜視図である図6に示されるように、各配線パターン層の導電性層3a,4aは部分的に常に裸出されたものとなり、各配線パターン層3,4の交差部では、上層の絶縁樹脂層4bによって配線パターン層の導電性層3a,4a間が確実に絶縁される。また、基板2上あるいは下層の配線パターン層上への各配線パターン層の転写は、ブロックポリイミド共重合体を含有した絶縁樹脂層3b,4b,5bを介して行うので、基板2や下層の配線パターン層と絶縁樹脂層3b,4b,5bの密着性、したがって基板2と配線パターン層3,4,5との密着性および交差する各配線パターン層間の密着性が極めて高いものとなる。
【0041】
また、本発明の多層プリント配線板1は、図6に示されるような交差部や重なり部、あるいは、図7に示されるように各配線パターン層が相互に近接する部位(近接部、図示例では配線パターン層3と配線パターン層4とが近接している)において、各配線パターン層相互の接続を容易に行うことができる。
【0042】
次に、このような各配線パターン層の交差部あるいは近接部における接続について、多層プリント配線板1を例に説明する。
【0043】
図8乃至図12は、多層プリント配線板1の配線パターン層の交差部あるいは近接部における接続状態を示す斜視図である。図8は、上層の配線パターン層4に形成したスルーホールに接合部61を形成して接続したものである。また、図9は交差部の一部に接合部62を形成して配線パターン層3の導電性層3aと配線パターン層4の導電性層4aとを接続したものである。さらに、図10は配線パターン層3と配線パターン層4との交差部を覆うような接合部63を形成したものである。また、図11は近接部の一部に跨がるように接合部64を形成して配線パターン層3と配線パターン層4とを接続したものであり、図12は配線パターン層3と配線パターン層4との近接部を覆うような接合部65を形成して接続したものである。
【0044】
このような各配線パターン層の交差部あるいは近接部における接合部の形成による接続としては、(1)印刷法、(2)ディスペンス法、(3)超微粒子吹付け法、(4)レーザー描画法、(5)選択無電解メッキ法、(6)選択蒸着法、(7)溶接接合法等が挙げられる。
【0045】
上記(1)の印刷法による多層プリント配線板1の配線パターン層の交差部あるいは近接部の接続は、印刷により各配線パターン層を構成する導電性層相互間に跨がるように導電ペーストまたはハンダを固着して接合部を形成することにより行うものである。用いる印刷方式は特に限定されるものではないが、一般に厚膜の印刷に適し、電子工業分野で多用されているスクリーン印刷が好ましい。スクリーン印刷を行う場合には、予め配線間の接続部に相当する部分に開孔部をもつスクリーン印刷版を作成し、多層配線板上に位置を合わせて配置し、銀ペースト等の導電性ペーストインキを印刷すればよい。
【0046】
また、上記(2)のディスペンス法による多層プリント配線板1の配線パターン層の交差部あるいは近接部の接続は、上記の印刷法に類似しているが、導電性のインキを微細なノズルから噴出させ、配線間に接合部を直接描画形成することにより行うものである。具体的には、一般に接着剤等を必要箇所に少量付着させるために用いられている針状の噴出口を有するディスペンサーが使用できる。また、使用する導電性インキの粘度によっては、コンピュータ等の出力装置に使用されているインクジェット方式も使用可能である。
【0047】
上記(3)の超微粒子吹付け法は、超微粒子を高速の気流に乗せて搬送し、多層プリント配線板に近接して設けられた微細なノズルから多層プリント配線板に吹き付けることによって、超微粒子と多層プリント配線板との衝突エネルギーにより相互に燒結して膜を形成する方法であり、ガスデポジション法と呼ばれている方法が利用できる。この方法に用いる装置は、基本的には高真空と低真空の2つの真空槽と、各真空槽を接続する接続パイプからなる。そして、超微粒子は、アルゴンガス等を導入した低真空槽内において真空蒸発法により形成され、また、基板は高真空槽内に設置されている。上記の接続パイプは、低真空槽内の超微粒子の発生する近傍と、高真空槽内の多層プリント配線板の近傍部であって、この配線板に直交する方向とに開口部を有している。各真空槽は、それぞれ真空排気系によって一定の圧力に保たれているため、各真空槽間の圧力差により接続パイプ内には低真空槽から高真空槽へ向かう高速の気流(ガス流)が発生し、低真空槽内で発生した超微粒子はこの気流に乗せられて高真空槽側へ搬送され、多層プリント配線板の配線パターン層に衝突して互いに燒結し膜状になる。金、銀、銅、ニッケル等の金属を母材とし、上記の方法を用いることにより、配線間の接続を必要とする箇所に選択的に導電体(接合部)を形成することができる。
【0048】
上記(4)のレーザー描画法は、導電性の微粒子を分散した溶液を多層プリント配線板に塗布し、この塗膜の所望の箇所をレーザーによって加熱することにより、樹脂バインダーを分解あるいは蒸発させて除去し、この加熱箇所に導電性微粒子を析出、凝集させて選択的に導電体を形成するものである。溶液としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等に金、銀等の導電性微粒子を分散したものを用い、アルゴンレーザー等を絞って照射することにより、数十μm程度の細線を描画することができる。
【0049】
上記(5)の選択無電解メッキ法は、一般にフォトフォーミング法として知られている選択的な無電解メッキ技術を用いることができる。この技術は、還元可能で、かつ無電解メッキに対して触媒となる酸化状態の金属を含む感光剤層を多層プリント配線板上に形成し、この感光剤層を選択的に露光させることにより、無電解メッキに対して触媒となる金属粒子を析出させ、その後、無電解メッキ液に浸漬することにより露光部にのみ選択的なメッキを施すものである。
【0050】
また、上記(6)の選択蒸着法は、薄膜形成技術の一つである選択的膜堆積技術を用いるものである。すなわち、真空槽内に金属、炭素等の導電性元素を含む有機金属ガス、あるいは、導電性元素を含む有機物の蒸気を導入し、真空槽内に設置した多層プリント配線板表面に上記のガスあるいは蒸気を吸着させ、次に、レーザーあるいはイオンビームを、集光あるいは収束して基板に照射し、その部分に吸着しているガスあるいは蒸気を熱または衝突エネルギーによって分解して、金属、炭素等の導電性物質を多層プリント配線板上に堆積させるものである。このような選択蒸着法は、LSIの配線修正技術として実用化されている。具体的には、集光したアルゴンレーザーによってクロム、コバルト、白金、タングステン等を含む有機金属ガスを分解して、これらの金属を所望の修正箇所に堆積する技術、あるいは、ガリウムのイオンビームによってピレン等の有機材料の蒸気を分解して炭素膜を堆積する技術を用いることができる。
【0051】
さらに、上記(7)の溶接接合法は、配線パターン層の交差部をレーザーで選択的に加熱し、上下の配線パターン層の導電性層間に存在する絶縁樹脂層(上層を構成する絶縁樹脂層)を溶融・蒸発させ、さらに、導電性層自体も高温に加熱することによって、各配線パターン層を構成する導電性層を相互に融着して接合部を形成し接続するものである。
【0052】
さらに、本発明の多層プリント配線板を構成する配線パターン層相互の接続は、(8)ワイヤーボンディング法、(9)ワイヤーボンディング装置を用いた1ショット法、(10)レーザーメッキ法、(11)導電体と半田メッキとの積層体の一括転写法、(12)金属塊挿入法、(13)無電解メッキ法等により行うことができる。上記(8)のワイヤーボンディング法は、例えば、図13に示されるように配線パターン層3,4の導通されていない近接部(交差部においても同様に対処可能である)を、ワイヤーボンディング装置を用いて、ワイヤーボンディングを行い、導電性層3aと4aとをワイヤーブリッジ66により接続する方法である。
【0053】
上記(9)のワイヤーボンディング装置を用いた1ショット法は、例えば、図14に示されるように配線パターン層3,4の導通されていない近接部(交差部においても同様に対処可能である)を、ワイヤーボンディング装置を用いて、1ショット(1回)のボンディングを行い、ブリッジなしの状態で導電性層3aと4aとをボンディング塊(パッド)67により接続する方法である。
【0054】
上記(10)のレーザーメッキ法は、例えば、パラジウムメッキ液中に、接続操作前の多層プリント配線板を浸漬させた状態で、所定のスポット径、照射面でのパワー等を調整したレーザー(例えば、アルゴンレーザー)を、導通すべき近接部ないしは交差部に所定時間照射し、照射部分に例えばPd膜を所定厚さに析出させて接続する方法である。なお、好ましくは、パラジウムメッキ液を循環させながらレーザーを照射させるのがよい。また、メッキ液は水洗により除去され、図15に示されるごとく析出したメッキ膜68により導電性層3aと4aとの接続がなされる。
【0055】
上記(11)の導電体と半田メッキとの積層体の一括転写法は、図16(A),(B)に示されるごとく行われる。まず最初に、図16(B)に示されるように導電体層71と半田メッキ層72の積層体70を以下の要領で作製する。すなわち、導電性の基板75上に、レジスト法を用いて現像し所望のパターン(導電性パターン)を形成した転写基板の上に、例えば、電解メッキを施し導電体層71を形成し、この導電体層上に所定の半田メッキ浴組成物を用いて半田メッキを行い、半田メッキ層72を形成する。なお、半田メッキ層72は、半田メッキの他、半田ペーストのスクリーン印刷、ディッピングでも同様に形成可能である。このようにして積層した積層体70を、図16(A)に示されるように配線パターン層3,4の導通されていない近接部(交差部においても同様に対処可能である)に一括熱転写し、導電性層3aと4aとの接続を行う。この際、熱転写温度は半田メッキ層72が溶融変形可能な温度である200〜300℃程度の温度範囲で行われる。
【0056】
上記(12)の金属塊挿入法は、図17(A)に示されるように配線パターン層3,4の導通されていない近接部の配線間隙に、例えば、直径30〜100μm程度の金属ボール81を配置し、しかる後、図17(B)に示されるようにその上から感圧接着剤を塗布したシート82を圧着し、導電性層3aと4aとを接続する方法である。なお、金属ボールの使用は好ましい使用態様であるが、球形でない、いわゆる金属片(塊)のようなものでも使用可能である。また、このような金属ボール(塊)は、前記印刷法、ディスペンス法においても接続部の信頼性をより向上させるために使用することもできる。すなわち、金属ボールを設置した後に、前記の印刷ないしはディスペンスを行うのである。
【0057】
上記(13)の無電解メッキ法を図18(A)〜(F)に基づいて説明する。まず、最初に図18(A)に示されるような配線パターン層3,4を備える多層プリント配線板上に無電解メッキ触媒を全面に塗布して触媒層91を形成する(図18(B))。次いで、この上にフォトレジストを塗布してレジスト層93を形成したのち、所定のフォトマスクを用いてレジスト層93を密着露光、現像し、配線パターンの接続すべき位置に相当する部分Hを露出させる(図18(C))。その後、この露出部分Hを活性化させた後、無電解メッキ行い接続部95を形成させ導電性層3aと4aとを接続する(図18(D))。しかる後、残余の不要なレジストおよび触媒層を順次、除去して、接続部95(触媒層91a)のみを残す(図18(E)、(F))。
【0058】
本発明の多層プリント配線板は、上述した(2)〜(13)のような接続方式を用いることにより、スルーホールの形成箇所に拘束されずに任意の箇所で各配線パターン層間の接続ができるため、多層プリント配線板を作製した後の回路設計の変更の自由度が、従来の多層プリント配線板に比べて大きいものである。
【0059】
尚、上記の例では多層プリント配線板1は3層構成であるが、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、同様の積層転写を繰り返し行うことにより所望の数の配線パターン層を備えた多層プリント配線板を製造することができる。
【0060】
また、2層構造の本発明の多層プリント配線板は、従来の両面プリント配線板の問題点、すなわち、両面プリント配線板の穴形成のためのドリル加工の精度から生じる高密度化における問題を解決することができる。これは、上述したように、導電性層が露出されており、スルーホールを形成することなく配線パターン層の交差部、あるいは、近接部における各配線パターン層相互の接続を容易に行うことができるからである。
【0061】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
【0062】
(実施例1)
(1)転写基板における導電性層の形成
導電性の転写基板として、0.2mm厚のステンレス板を準備し、このステンレス板上に市販のフォトレジスト(東京応化工業(株)製OMR−85)をスピンコート法により膜厚約1μmに塗布し、オーブンで85℃、30分間乾燥を行った。そして所定のフォトマスクを用いて、露光装置(大日本スクリーン製造(株)製P−202−G)を用いて密着露光を行った。露光条件は、30count とした。その後、現像・リンス・乾燥し、さらに150℃で30分間の熱処理を施し、所定のパターンを有する絶縁パターンを有する転写基板(3種)を作製した。
【0063】
上記の転写基板と含燐銅電極を対向させて下記の組成の硫酸銅めっき浴中に浸漬し、直流電源の陽極に含燐銅電極を接続し、陰極に上記転写基板を接続して、電流密度2A/dmで24分間の通電を行い、絶縁パターンで被覆されていない転写基板の露出部に膜厚約10μmの銅メッキ膜を形成し、導電性層付きの転写基板とした。
【0064】
Figure 0004179696
(2)可溶性電着ポリイミド含有の絶縁接着性電着液1の調製
[ポリイミドワニス1の製造]
1l容量の三つ口セパラブルフラスコに、3,4,3′4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物(BTDA)32.22g(0.1モル)、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン(m−BAPS)21.63g(0.05モル)、バレロラクトン1.5g(0.015モル)、ピリジン2.4g(0.03モル)、Nメチル2ピロリドン(NMP)200g、トルエン30gを加えて、ステンレス製イカリ撹拌器、窒素導入管及びストップコックの付いたトラップの上に玉付き冷却管をつけた還流冷却器を取り付けた。次に、窒素気流を流しながら温度調整機のついたシリコーン浴中にセパラブルフラスコを漬けて加熱した。この加熱は、まず、室温で30分撹拌(200rpm)、ついで昇温して180℃で1時間撹拌(200rpm)しながら反応させた。次に、トルエン−水留出分15mlを除去し、空冷した後、BTDA6.11g(0.05モル)、3,5ジアミノ安息香酸(以後DABzと呼ぶ)15.216g(0.1モル)、NMP119g、トルエン30gを添加し、室温で30分撹拌(200rpm)した後、昇温して180℃で加熱撹拌しトルエン−水留出分15mlを除去した。その後、トルエン−水留出分を系外に除きながら、180℃で3時間の加熱撹拌を行って反応を終了した。これにより、20%ポリイミドワニス(1)を得た。酸当量(1個のCOOHあたりのポリマー量は1554)は70であった。
【0065】
[絶縁接着性電着液1の調製]
上記の20%濃度ポリイミドワニス(1)100gに3SN(NMP:テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド=1:3(重量)の混合溶液)150g、ベンジルアルコール75g,メチルモルホリン5.0g(中和率200%)、水30gを加えて撹拌し絶縁接着性電着液1を調製した。得られた絶縁接着性電着液1は、ポリイミド含有率7.4%、pH7.8の暗赤褐色透明液であった。
(3)転写基板における絶縁樹脂層の形成(図2(D)対応)
上記(1)で導電性層を形成した転写基板の各々と白金電極とを対向させて上記の絶縁接着性電着液1中に浸漬し、直流電源の陽極に転写原版を陰極に白金電極をそれぞれ接続し、150Vの電圧で180秒の電着を行い、これを80℃、5分間で乾燥して、転写基板の導電性層上に厚さ20μmの電着ポリイミド層を形成した。これにより、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パターン層を備えた配線パターン層転写版A1、A2、A3を得た。
(4)多層プリント配線板の作製
(3)で作製した配線パターン層転写版A1を、厚さ100μmのポリイミドフィルム基板上に下記の条件で、転写し導電性層と絶縁樹脂層からなる配線パターン層をフィルム基板上に形成して、300℃、1時間の熱処理をした。
【0066】
(転写条件)
圧力:10kgf/cm
温度:180℃
次に、第1層目の配線パターン層が形成されたフィルム基板上に、上記(3)において作製した配線パターン層転写版A2を、転写された第1層目の配線パターン層に絶縁樹脂層が接触するように上記と同様の条件で転写・硬化し、第2層目の配線パターン層を転写した。
【0067】
同様に、第2層目の配線パターン層が形成されたフィルム基板上に、上記の(3)において作製した配線パターン層転写版A3を、第1層目の配線パターン層および第2層目の配線パターン層に絶縁樹脂層が接触するように上記と同様の条件で転写・硬化し、第3層目の配線パターンを形成した。
【0068】
第3層目の配線パターンを形成した後、450℃で1時間の熱処理を窒素雰囲気中で行い、多層プリント配線板を得た。
【0069】
これにより、図1に示されるような3層の配線パターン層を備えた本発明の多層プリント配線板を作製した。
【0070】
この配線板を450℃以上の温度で、1時間以上の時間、熱処理することにより反りの無い配線板を得ることが出来た。
【0071】
(実施例2)
(1)コーティング用のポリイミドワニス2の合成
1l容量の三つ口セパラブルフラスコに、3,4,3′4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物(BTDA)96.67g(300ミリモル)、2,4ジアミノトルエン(三井化学(株)製)18.33g(150ミリモル)、バレロラクトン4.5g(45ミリモル)、ピリジン7.2g(90ミリモル)を入れ、NMP450g、トルエン75gを添加した後、ステンレス製イカリ撹拌器、窒素導入管及びストップコックの付いたトラップの上に玉付き冷却管をつけた還流冷却器を取り付けた。次に、窒素気流を流しながら温度調整機のついたシリコーン浴中にセパラブルフラスコを漬けて加熱した。この加熱は、まず、室温で30分間撹拌(180rpm)した後、昇温して180℃で1時間加熱撹拌(180rpm)した。次に、トルエン30gを除去し、空冷した後、3,4,3′4′−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物(BPDA)44.13g(150ミリモル)、2,4ジアミノトルエン(DAT)18.33g(150ミリモル)、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)64.98g(158.3ミリモル)、マレイン酸無水物1.63g(15.66ミリモル)、NMP479g、トルエン75gを仕込み、室温で1時間撹拌(180rpm)した後、180℃で加熱撹拌(180rpm)した。1時間経過後に、水−トルエン共沸物を系外に除き、180℃で4時間加熱して反応を終了した。これにより、20%NMP溶液のポリイミドワニス2を得た。
【0072】
(2)転写基板における絶縁樹脂層の形成
実施例1の(1)に記載の導電性層付き転写基板上に上記ポリイミドワニス2をスクリーン印刷で、導電性層パターンを覆うようにコーティングし乾燥(80℃、5分間)した。ポリイミド膜厚は20μmであった。これにより、導電性層および絶縁樹脂層とからなる配線パターン層を備えた3種の配線パターン層転写版を得た。
【0073】
(3)(2)で作製した3種の配線パターン層転写版をアルミニウム基板上に実施例1と同様にして転写し、多層パターン配線板を作製した。
【0074】
この配線板を450℃以上の温度で、1時間以上の時間、熱処理することにより反りの無い配線板を得ることが出来た。
【0075】
(実施例3)
ポリイミドワニス2の塗布法としてスクリーン印刷の代わりにディスペンス法を用いた他は、実施例2と同様にして多層プリント配線板を作製した。
【0076】
この配線板を450℃以上の温度で、1時間以上の時間、熱処理することにより反りの無い配線板を得ることが出来た。
【0077】
(実施例4)
絶縁性接着剤として、ポリイミドワニス2のかわりに実施例1のポリイミドワニス1を用いて、また塗布法としてスクリーン印刷の代わりにディスペンス法により、実施例2と同様にして多層プリント配線板を作製した。
【0078】
この配線板を450℃以上の温度で、1時間以上の時間、熱処理することにより反りの無い配線板を得ることが出来た。
【0079】
(比較例1)
[エポキシ電着液の調製]
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(エポキシ当量910)1000重量部を撹拌下に70℃に保ちながらエチレングリコールモノエチルエーテル463重量部に溶解させ、さらにジエチルアミン80.3重量部を加えて100℃で2時間反応させてアミンエポキシ付加物(成分(A))を調製した。
【0080】
一方、コロネートL(日本ポリウレタン(株)製ポリイソシアネート;NCO13%の不揮発分75重量%)875重量部にジブチル錫ラウレート0.05重量部を加え50℃に加熱して2−エチルヘキサノール390重量部を添加し、その後、120℃で90分間反応させた。得られた反応生成物をエチレングリコールモノエチルエーテル130重量部で希釈し成分(B)を得た。
【0081】
上記の成分(A)1000重量部及び成分(B)400重量部からなる混合物を氷酢酸30重量部で中和した後、脱イオン水570重量部を用いて希釈し、不揮発分50重量%の樹脂(I)を調製した。
【0082】
次に、樹脂(I)200.2重量部(樹脂成分86.3容量)、脱イオン水583.3重量部およびジブチル錫ラウレート2.4重量部を配合してエポキシ電着液Aを調製した。
【0083】
[多層プリント配線板の作製]
絶縁接着性電着液として、上記のエポキシ電着液Aを用いて、下記の条件で実施例1と同様に多層プリント配線板を作製した。
【0084】
Figure 0004179696
(比較例2)
絶縁接着性電着液として、ブロックポリイミド共重合体の代わりにホモポリイミド樹脂を合成したが、合成中に沈殿した。すなわち、3,4,3′,4′ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物と3,5−ジアミン安息香酸を等モル加え、実施例1と同様に20%濃度で反応するとポリイミドの沈殿が析出した。
【0085】
また、3,4,3′,4′ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物と3,5−ジアミン安息香酸を等モル加え実施例1と同様に20%濃度で反応するとポリイミド沈殿が析出した。
【0086】
(比較例3)
[ポリアミック酸電着液の調製]
撹拌機、還流冷却機及び窒素導入管を備えた容器に、ビス〔4−{4−(アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン61.67g(0.1mol)とN.N−ジメチルアセトアミド473gを装填し、室温で窒素雰囲気下にピロメリット酸ジ無水物21.8g(0.1mol)を溶液温度の上昇に注意しながら加え、室温で約20時間撹拌した。このようにして得られたポリアミド酸の対数粘度は1.52dl/gであった。なお、対数粘度はN.N−ジメチルアセトアミドを溶媒とし、濃度0.5g/100ml溶媒、35℃で測定した値である。
【0087】
このポリアミド酸溶液中にジメチルエタノールアミン17.8g(対カルボキシル当量90モル%)を徐々に加え、20分間室温にて撹拌後、水260.4gを撹拌しつつ徐々に室温にて加え水希釈してポリアミック酸電着液(樹脂濃度10重量%)を調製した。
【0088】
[多層プリント配線板の作製]
絶縁接着性電着液として、上記のポリアミック酸電着液を用いて、下記の条件で実施例1と同様に多層プリント配線板を作製した。
【0089】
Figure 0004179696
実施例1〜4および比較例1、3において作製した多層プリント配線板について、絶縁樹脂層の熱分解温度、電気絶縁性、配線パターン層の解像度を下記の方法により測定、評価して、結果を下記の表1に示した。
【0090】
(配線パターン層の熱分解温度の評価)
多層プリント配線板より配線を引き剥がし、絶縁樹脂層のみを掻き出した。掻き出した絶縁樹脂層をパーキンエルマー(株)製の熱重量分析装置(TGA)を使用して重量減少を測定し、重量減少率が10%を越える温度を熱分解温度とした。
【0091】
(絶縁樹脂層の電気絶縁性の測定)
85℃、85%RHの環境下で絶縁パターンに30Vの電圧を印加して抵抗値を測定した。
【0092】
以下に、実施例および比較例につき、上記の方法で評価した熱分解温度と電気絶縁性を示す。
Figure 0004179696
(熱処理条件の試験)
実施例1のポリイミドの熱処理条件を変更して、配線の反りの有無、熱膨張係数を測定した。
【0093】
得られた銅箔−ポリイミドを60℃塩化第二鉄40ボーメを用い、エッチングを施し、熱処理条件の異なるポリイミドフィルムを得た。ポリイミドフィルムを幅5mm、長さ1.5cmに切り出し、パーキンエルマー社製TMA7を用いて、フィルムの熱膨張係数を求めた。引張強度は10mNで測定を行なった。また、実際に配線を作製し、反りを観察した。
【0094】
各熱処理条件と線膨張係数の測定結果および反りの発生を以下に示す。
Figure 0004179696
450℃1時間、500℃1時間の熱処理条件で、線膨張係数が低減することが確認された。また、450℃以下の温度で1時間以上の時間熱処理させることにより、反りの無い配線を得ることができた。
【0095】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば導電性層上にブロックポリイミド共重合体を含有した絶縁樹脂層を有する配線パターン層を備えた配線パターン層転写版を作製し、このような配線パターン層転写版を用いて基板上に配線パターン層を転写させるので、この配線パターン層を構成する絶縁樹脂層はブロックポリイミド共重合体を含有して耐熱性に優れるとともに基板に対して高い密着性を示し、かつ、絶縁樹脂層の電気絶縁性は極めて高いものであり、このような配線パターン層の転写により、導電性層と絶縁樹脂層を備えた配線パターン層を多層に形成することができる。
【0096】
また、この多層形成は、配線パターン層転写版を並行して複数作製し、これらの配線パターン層転写版を用いて順次転写する並直列プロセスであるため、転写前の検査により不良品を排除することができ、製造歩留が向上するとともに、スループットが高く、さらに、従来基板上で行っていた配線層の形成やパターニングのためのメッキ、およびフォトエッチング工程は不要となり、製造工程の簡略化が可能となる。
【0097】
さらに、本発明の多層プリント配線板には、従来の多層プリント配線板に見られたような絶縁樹脂層による配線パターンの被覆がなく、各配線パターン層を構成する導電性層は部分的に常に裸出されており、各配線パターン層の交差部あるいは重なり部、または近接部における各配線パターン層相互の接続を容易に行うことができ、汎用性の極めて高い多層プリント配線板であるとともに、各配線パターン層の交差部あるいは重なり部では上層の絶縁樹脂層により配線パターン層間が確実に絶縁される。
【0098】
また、熱処理を施した本発明の多層プリント配線板は、絶縁樹脂層の熱膨張係数が低く、基板の反りの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層プリント配線板の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の多層プリント配線板の製造方法に使用する配線パターン層転写版の作製を説明するための図面である。
【図3】本発明の多層プリント配線板の製造方法に使用する配線パターン層転写版の一例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の多層プリント配線板の製造方法に使用する配線パターン層転写版の一例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の多層プリント配線板の製造方法を説明するための図面である。
【図6】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の交差部を示す斜視図である。
【図7】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部を示す斜視図である。
【図8】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の交差部における接続状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の交差部における接続状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の交差部における接続状態を示す斜視図である。
【図11】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接続状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接続状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接続状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接続状態を示す斜視図である。
【図15】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接続状態を示す斜視図である。
【図16】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接合部を順次形成する状態を示す斜視図である。
【図17】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接合部を順次形成する状態を示す斜視図である。
【図18】本発明の多層プリント配線板の配線パターン層の近接部における接合部の形成を説明するための図である。
【符号の説明】
1 多層プリント配線板
2 基板
3,4,5 配線パターン層
3a,4a,5a 導電性層
3b,4b,5b 絶縁樹脂層
10,20,30 配線パターン層転写版
11,21,31 転写基板
14,24,34 導電性層
15,25,35 絶縁樹脂層
61,62,63,64,65,66,67,68,70,81,91 接合部

Claims (6)

  1. 基板および該基板上に転写された複数の配線パターン層を備え、
    該配線パターン層は導電性層と該導電性層の下部に形成されブロックポリイミド共重合体を含有した絶縁樹脂層とを有し、
    450〜500℃の温度で1時間以上の熱処理を施したものであることを特徴とする、多層プリント配線板。
  2. 前記配線パターン層が、相互に交差する部位および/または近接する部位を有し、該交差部では上下の配線パターン層間の絶縁が、上層の配線パターン層を構成する絶縁樹脂層により保たれているものである、請求項1に記載の多層プリント配線板。
  3. 前記交差部および/または前記近接部の必要箇所において配線パターン層を構成する導電性層相互間に跨がるように接合部を有する、請求項2に記載の多層プリント配線板。
  4. 少なくとも表面が導電性を有する転写基板上に、絶縁材料からなるパターンを形成し、
    前記パターンの形成されていない前記転写基板上の配線パターン部分に、メッキ法により導電性層を剥離可能に形成し、
    該導電性層上にブロックポリイミド共重合体を含有する絶縁樹脂層を形成して導電性層と絶縁樹脂層からなる配線パターン層を備えた配線パターン層転写版を複数作製し、
    次に、多層プリント配線板用の基板の一方の面に前記配線パターン層転写版を圧着し、
    前記転写基板を剥離することにより前記配線パターン層を前記基板上に転写する操作を順次繰り返し、
    前記基板上に複数の配線パターン層を形成する多層プリント配線板の製造方法であって、
    前記転写工程の後、450〜500℃の温度で1時間以上の熱処理を施すことを特徴とする、多層プリント配線板の製造方法。
  5. ブロックポリイミド共重合体を含有する前記絶縁樹脂層を、電着法により導電性層上に形成する、請求項4に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  6. 前記配線パターン層が相互に交差する部位および/または近接する部位の必要箇所において、各配線パターン層を構成する導電性層相互間に跨がるように接合部を形成することにより配線パターン層相互間を接続する、請求項4または請求項5に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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