JP4178906B2 - 空気調和機および空気調和機の制御方法 - Google Patents

空気調和機および空気調和機の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機および空気調和機の制御方法、特に、サーモオフ動作後においてサーモオン動作を行う条件に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷暖房、除湿、清浄化等の空気調和を施した空気を室内に送風することにより室内の快適性を向上させる空気調和機が、住宅やビル等において広く普及している。このような空気調和機のうち冷房運転や除湿運転が可能なものは、室内熱交換器を有していることが多く、室内熱交換器で室内空気の熱を奪うとともに、そのときに室内熱交換器の外表面で発生する結露(室内空気に含まれる水分の結露)を利用して、室内空気を除湿することができる。
【0003】
このような空気調和機で冷房・除湿運転を行っているときに、室内温度が目標温度などに基づく所定下限値を下回った場合には、それ以上の冷房・除湿作用の必要がなくなる。このため、室内温度が所定下限値を下回った場合には、圧縮機の運転を停止させ且つ室内への送風を行う送風ファンの運転も必要最小限とするサーモオフ動作を行わせることが多い(例えば、特許文献1参照)。そして、サーモオフ動作後に室内の発熱源や室外からの入熱などによって室内温度が上昇すると、その室内温度上昇を監視している制御部が、圧縮機を再起動させて冷房・除湿作用を復帰させる。この圧縮機を再起動させ冷房・除湿作用を復帰させる動作は、サーモオン動作と呼ばれている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−11173号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
サーモオン動作の条件は、現状においては、室内温度上昇の程度である。例えば、冷房における設定温度を1.5℃を超えて下回った場合にサーモオフ動作を行わせる場合において、サーモオフ動作後に室内温度が1.5℃上昇して冷房設定温度を上回る状態になったときに、サーモオン動作が行われる。これにより、冷房設定温度などの目標温度の近傍に室内温度が保たれることになり、室内に居る人が不快を感じることが抑制される。
【0006】
しかし、実際には、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間に、室内に居る人が不快感を示すことがある。
【0007】
本発明の課題は、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間において室内に居る人が不快に感じることを抑制できる空気調和機および空気調和機の制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る空気調和機は、冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機であって、室内熱交換器と、圧縮機と、制御部とを備えている。室内熱交換器は、内部に流れる冷媒と室内空気との間で熱交換を行わせ、室内空気の熱を奪う。制御部は、室内空気の温度が所定下限値を下回ったときに、圧縮機を停止させるサーモオフ動作を行う。また、制御部は、サーモオフ動作後の室内空気の温度の上昇と、サーモオフ動作後の経過時間との両方の条件に基づいて、圧縮機を再起動させるサーモオン動作を行う。
【0009】
本願の発明者は、本発明に至る前に、室内温度が所定範囲内に保持されているにもかかわらずサーモオフ動作後サーモオン動作前に室内の人が不快感を示す現象について検討を行い、この現象がサーモオフ動作後に急激に上昇する相対湿度に起因するものであろうことを見いだしている。特に、家庭の室内には布団などの湿気を含んだ物体が多く存在しており、サーモオフ動作後に室内温度がそれほど上昇していなくても室内の相対湿度が急激に上昇して、サーモオン動作前に室内の人が不快を感じる確率が高いことを認識している。
【0010】
このような検討やその結果の認識に基づき、本願の発明者は、上記のような請求項1に係る発明に到達した。
【0011】
請求項1に係る空気調和機では、冷媒が室内熱交換器の内部を流れる。室内熱交換器は、その冷媒と室内空気との間で熱交換を行わせる役割を果たす。これにより、室内空気の熱が奪われ、冷房作用が生じる。一方、室内熱交換器は冷媒によって室内空気よりも温度が低い状態となっているため、室内空気に含まれる湿気が室内熱交換器の表面で結露する。この結露により、室内空気の除湿作用が生じる。したがって、サーモオフ動作で圧縮機が停止してしばらくすると、冷房作用に加えて除湿作用も殆どなくなってしまう。
【0012】
そして、サーモオフ動作後には室内温度および室内相対湿度が上昇することになるが、ここでは室内温度の上昇とサーモオフ動作後の経過時間との両方の条件に基づいてサーモオン動作を行うように制御しているため、室内温度が上がりすぎて室内に居る人が不快を感じることに加え、室内相対湿度が上がりすぎて室内に居る人が不快を感じることも抑制することができる。すなわち、室内相対湿度が上がると室内温度上昇が小さくても体感として暑いと感じることがあるが、そのような室内に居る人の不快感を本空気調和機では少なくすることができる。
【0013】
このように、請求項1に係る空気調和機では、サーモオン動作の条件としてサーモオフ動作後の経過時間も考慮に入れているため、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間に室内に居る人が不快に感じることが抑制される。
【0014】
なお、ここでいう冷媒は冷水も含む概念であり、圧縮機等により生成された冷水を室内熱交換器に供給するタイプの空気調和機に対しても適用することができる。また、ペア型の空気調和機に限らず、マルチ型の空気調和機に対しても本発明の適用が可能である。
【0015】
また、室内の相対湿度を測定する手段を有していない場合にも、サーモオン動作の条件として相対湿度の上昇の程度を考慮に入れることができるように、ここでは、サーモオフ動作後の経過時間を基準として、サーモオフ動作後の室内空気の相対湿度の上昇を推定している。本願の発明者による実験により、サーモオフ後の相対湿度上昇と経過時間との間の相関関係は所定の範囲にあり、経過時間から相対湿度の上昇を推定しても問題が少ないことが確認されている。
【0016】
請求項2に係る空気調和機は、請求項1に記載の空気調和機であって、制御部は、温度の上昇の程度を示す温度上昇値サーモオフ動作後の経過時間とを組み合わせた複合条件を、複数有している。そして、制御部は、それら複数の複合条件のいずれかを満たす場合に、サーモオン動作を行う。
【0017】
ここでは、室内温度の上昇と室内相対湿度の上昇との両面において、それぞれ室内の人が不快と感じることがないように、サーモオン動作に関する複数の条件を用意している。そして、人の不快感が、室内温度および室内相対湿度の一方にだけ依存するものではないことから、サーモオン動作に関する各条件を、複合条件としている。
【0018】
請求項3に係る空気調和機は、請求項2に記載の空気調和機であって、複数の複合条件は、それぞれ、温度上昇値が異なり且つ経過時間が異なっており、経過時間が長くなるほど温度上昇値が小さくなっている。
【0019】
本願の発明者は、実験から、サーモオフ動作後の経過時間が短ければ相対湿度の上昇が少なく、経過時間が短ければ相対湿度の上昇が多いと推定できることを見いだしている。
【0020】
これに鑑み、経過時間が短ければ相対湿度の上昇が少ないと推定されるため、温度上昇が大きくなければサーモオン動作を行わないようにしている。一方、経過時間が長ければ相対湿度の上昇が大きいと推定されるため、少しでも温度上昇があればサーモオン動作を行うようにしている。
【0021】
これにより、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間に、室内に居る人が、温度上昇によって不快を感じることも、相対湿度上昇によって不快を感じることも、温度および相対湿度の上昇の両条件が相まって不快を感じることも抑制することができる。
【0022】
請求項4に係る空気調和機の制御方法は、圧縮機によって冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機の制御方法であって、第1ステップと、第2ステップとを備えている第1ステップでは、室内空気の温度が所定下限値を下回ったときに、圧縮機を停止させるサーモオフ動作を行う。第2ステップでは、サーモオフ動作後の室内空気の温度の上昇と、サーモオフ動作後の経過時間との両方の条件に基づいて圧縮機を再起動させるサーモオン動作を行う。
【0023】
請求項6に係る空気調和機の制御方法では、サーモオン動作の条件として、室内空気の温度の上昇の程度に加え、サーモオフ動作後の経過時間も考慮に入れているため、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間に室内に居る人が特に相対湿度の上昇によって不快に感じることが抑制される。
【0024】
【発明の実施の形態】
<空気調和機の構成>
図1に、本発明の一実施形態に係る空気調和機1の外観図を示す。空気調和機1は、冷暖房や除湿などを施した調和空気を室内に送風し、室内を快適な環境に保つための装置である。この空気調和機1は、室内の壁面上部に取り付けられる室内機2と、室外に設置される室外機3と備えている。
【0025】
室内機2内には室内熱交換器11(図2および図3参照)が収納され、室外機3内には室外熱交換器24(図2参照)が収納されている。これらの熱交換器11,24や室外機3内の圧縮機21などが、室内機2および室外機3を結ぶ連絡集合配管群6内の冷媒配管によって接続され、図2に示す冷媒回路が構成されている。
【0026】
[冷媒回路]
冷媒回路は、詳細には、図2に示すように、室内機2の室内熱交換器11と、室外機3の圧縮機21、四路切換弁22、アキュムレータ23、室外熱交換器24、および電動弁25とが冷媒配管を介して接続されることによって形成されている。
【0027】
室内熱交換器11は、図2および図3に示すように、長さ方向両端で複数回折り返されている伝熱管11aと、伝熱管11aが挿し通される複数のフィン11bとから構成される。この室内熱交換器11は、冷房運転時には、伝熱管11a内を流れる冷媒によって冷やされ、接触する室内空気との間で熱交換を行う。室内熱交換器11の複数のフィン11bの間に室内空気を流すために、室内機2には、室内空気を室内機2のケーシング14内に吸い込み室内熱交換器11を通した後に室内へと空気を戻すクロスフローファン12が設けられている。クロスフローファン12は、円筒形状に構成され、周面には回転軸方向に羽根が設けられている。そして、クロスフローファン12は、回転軸と交わる方向に空気流を生成する。このクロスフローファン12は、室内機2内に設けられる室内ファンモータ13(図2参照)によって回転駆動される。
【0028】
圧縮機21は、冷媒蒸気を圧縮して高温高圧の状態にする機器であり、インバータ制御が為される。四路切替弁22は、圧縮機21の吐出側に接続される。アキュムレータ23は、圧縮機21の吸入側に接続される。室外熱交換器24は、四路切換弁22に接続される。電動弁25は、室外熱交換器24に接続された電動膨張弁である。また、電動弁25は、フィルタ26および液閉鎖弁27を介して連絡冷媒液配管31に接続されており、連絡冷媒液配管31を介して室内熱交換器11の一端と接続される。さらに、四路切換弁22は、ガス閉鎖弁28を介して連絡冷媒ガス配管32に接続されており、この連絡冷媒ガス配管32を介して室内熱交換器11の他端と接続されている。これらの配管31,32は、図1に示す連絡集合配管群6に含まれるものである。
【0029】
また、室外機3には、室外熱交換器24に室外空気を通すためのプロペラファン30が設けられている。このプロペラファン30は、図2に示すように、室外ファンモータ29によって回転駆動される。
【0030】
[室内機の詳細]
室内機2の断面図を、図3に示す。前述した室内熱交換器11とクロスフローファン12とは、室内機2のケーシング14内に収容されている。室内熱交換器11は、クロスフローファン12の前方、上方および後部上方を取り囲むように取り付けられている。クロスフローファン12の駆動によって吸い込み口142から吸い込まれた室内空気は、室内熱交換器11を通過してクロスフローファン12へと流れ、伝熱管11aの内部を流れる冷媒との間でフィン11bなどを介して熱交換する。
【0031】
また、室内熱交換器11は、大きく前後に2分割されているが、その前後両部分の下方には、室内熱交換器11の表面に結露により発生する水滴を受けるためのドレンパン141が設けられている。これらのドレンパン141は、図1に示す連絡集合配管群6に含まれるドレンホース(図示せず)につながっており、ドレンパン141で受けたドレン水はドレンホースによって室外へと排出される。
【0032】
ケーシング14の上部には、複数のスリット状の開口からなる吸い込み口142が設けられている。また、ケーシング14の下部には、室内機2の長手方向に長く形成された吹き出し口143が設けられている。
【0033】
[制御部]
空気調和機1には、さらに、制御部60が設けられている。制御部60は、室内機2および室外機3にそれぞれ設けられる電装品箱の中に配置されており、連絡集合配管群6に含まれる通信線(図示せず)により結ばれている。この制御部60は、図4に示すように、圧縮機21、四路切換弁22、電動弁25、室外ファンモータ29、室外ファンモータ13等と接続され、これらの制御を行う。また、制御部60には、吸い込む室内空気の温度を測定する吸込温度センサ71や室内空気の相対湿度を測定する吸込湿度センサ72などの各種サーミスタが接続されており、これらのサーミスタからデータを入力する。また、制御部60は、有線または無線で結ばれるリモコン61からの運転モードや設定温度などの指令を受信する。
【0034】
<空気調和機の冷房運転時の動作>
次に、冷房運転時における空気調和機1の動作について説明する。
【0035】
冷房運転においては、図2に示す冷媒回路内を冷媒が実線で示す矢印の方向に流れる。圧縮機21で圧縮され高温高圧の状態となった冷媒は、凝縮器として働く室外熱交換器24によって放熱・凝縮させられる。室内熱交換器24で液化した冷媒は、電動弁25によって減圧され、蒸発器として働く室内熱交換器11に入る。そして、冷媒は、室内熱交換器11内で吸熱・蒸発し、飽和蒸気となって圧縮機21に吸引される。一方、室内機2においては、クロスフローファン12の回転によってケーシング14上部の吸い込み口142から室内空気がケーシング14内に吸い込まれ、その室内空気は、ケーシング14下部に形成されている吹き出し口143から室内へと吹き出されるまでの間に室内熱交換器11を通過する。そして、室内熱交換器11を通過するときに、室内空気から熱が奪われるとともに、室内空気から湿気が奪われる。室内熱交換器11に付着した水滴は、ドレンパン141を介してドレンホースへと流れ、室外に排出される。
【0036】
<空気調和機の冷房運転時のサーモオフおよびサーモオンの制御>
制御部60は、冷房運転において、室内ファンモータ13の出力や電動弁25の開度、圧縮機21のインバータ出力の制御を、リモコン61から入力される冷房設定温度に基づいて、室内温度が所定の範囲に保持されるように行っている。例えば、室内温度が冷房設定温度に近づいてくると、圧縮機21のインバータ出力が小さくなる。
【0037】
このように、制御部60は、吸込温度センサ71により室内温度を監視し、室内温度が所定範囲に入るように制御を行っているが、室内負荷が小さくなるなどして室内温度が所定下限値を下回ると、圧縮機21を停止するサーモオフ動作を行うことになる。具体的には、図5に示すように、室内温度が「冷房設定温度−1.5℃」よりも小さくなったときに、制御部60がサーモオフ動作を行う。サーモオフ動作では、圧縮機21が停止するとともに、室内ファンモータ13の出力が最低レベルに落とされる。
【0038】
次に、サーモオフ動作後におけるサーモオン動作について説明する。サーモオン動作では、圧縮機21を再起動させて冷房作用や除湿作用を復帰させるとともに、室内ファンモータ13の出力制御も通常の制御に戻す。
【0039】
サーモオフ動作により圧縮機21が停止すると、冷房作用や除湿作用がなくなっていくため、図5に示すように、だんだんと室内温度および室内相対湿度が上昇していく。したがって、圧縮機21保護のため再起動するまでに必要な時間(120秒)を確保した上で、室内に居る人が不快に感じる前にサーモオン動作を行う必要がある。ここでは、図5のグラフにおいて太い線L1で示すサーモオン境界線を室内温度が上回ったときに、制御部60がサーモオン動作を行う。
【0040】
具体的には、サーモオフ動作から130秒経過後180秒経過前において室内温度が冷房設定温度を上回るか、サーモオフ動作から180秒経過後240秒経過前において室内温度が「冷房設定温度−0.5℃」を上回るか、あるいはサーモオフ動作から240秒経過後において室内温度が「冷房設定温度−1.0℃」を上回るかした場合に、制御部60がサーモオン動作を行う。図5に示す例では、サーモオフ動作から約240秒が経過したときに室内温度が「冷房設定温度−1.0℃」を上回っているので、この約240秒経過時にサーモオン動作が行われることになる。この時点で、室内温度は冷房設定温度よりも1.0℃も低い状態であるが、これ以上長くサーモオフの状態を継続して除湿作用を復帰させない場合には、特に室内の相対湿度の高さによって室内に居る人が不快感を覚えることになるため、このようなタイミングでサーモオン動作を行っている。
【0041】
以上のサーモオン動作を、図6に従って繰り返し説明する。
【0042】
まず、ステップS1で、制御部60は、吸込温度センサ71によって、室内温度を監視する。
【0043】
ステップS2では、サーモオフ動作後に130秒以上が経過していて且つサーモオフ動作時に較べて1.5℃以上の室温上昇があったか否かを判断する。この複合条件を満足する場合には、ステップS5に移行し、満足しない場合には、ステップS3に移行する。
【0044】
ステップS3では、サーモオフ動作後に180秒以上が経過していて且つサーモオフ動作時に較べて1.0℃以上の室温上昇があったか否かを判断する。この複合条件を満足する場合には、ステップS5に移行し、満足しない場合には、ステップS4に移行する。
【0045】
ステップS4では、サーモオフ動作後に240秒以上が経過していて且つサーモオフ動作時に較べて0.5℃以上の室温上昇があったか否かを判断する。この複合条件を満足する場合には、ステップS5に移行し、満足しない場合には、ステップS1に戻る。
【0046】
ステップS5は、ステップS2,S3,S4にある複合条件のうちいずれかが満たされた場合に行われるサーモオン動作の処理であり、ここで圧縮機21を再起動させる。いずれの場合にも圧縮機21を停止させるサーモオフ動作を行ってから120秒以上が経過しているため、圧縮機21の保護が確保される。
【0047】
<空気調和機の特徴>
(1)
ここでは、サーモオン動作のタイミングとして、急激に室内環境(室内温度および室内相対湿度)が悪化する場合を想定し、早い場合にはサーモオフ動作後130秒を設定している。圧縮機21の保護のための時間を確保しつつ、室内環境が悪化した場合にはできるだけ早く冷房作用や除湿作用が復帰するような制御となっている。このため、サーモオフ後に室内に居る人が不快と感じることが非常に少なくなっている。
【0048】
(2)
従来のサーモオン動作のタイミングは、室内温度の上昇という観点からだけで決められている。これに対し、ここでは、室内相対湿度の上昇による室内環境の悪化を考慮し、室内相対湿度の上昇に相関するサーモオフ後の経過時間を考慮に入れ、室内温度と経過時間との複合条件を複数用意してサーモオン動作のタイミングを決めている。このため、室内温度だけで考えるとサーモオン動作を行って冷房作用および除湿作用を復帰させる必要がない状態であっても、相対湿度が上昇して室内に居る人が不快になる状態であれば、サーモオン動作が行われるようになっている。これによっても、サーモオフ後に室内に居る人が不快と感じることが非常に少なくなっている。
【0049】
特に、ここでは、サーモオフ動作後の経過時間が短ければ相対湿度の上昇が少なく、経過時間が短ければ相対湿度の上昇が多いと推定できることから、経過時間が短いときは温度上昇が大きくなければサーモオン動作を行わないようにし、経過時間が長いときは少しでも温度上昇があればサーモオン動作を行うようにしている。
【0050】
(3)
ここでは、サーモオフ動作後に240秒以上が経過していて且つサーモオフ動作時に較べて0.5℃以上の室温上昇があったときにサーモオン動作を行わせるが(図6のステップS4参照)、それまでの間は室温上昇の条件として1.5℃や1.0℃を設定している(図6のステップS2,S3を参照)。このため、省エネルギー性が確保されるとともに、圧縮機のオン・オフのハンチングが発生することも抑えられる。
【0051】
<他の実施の形態>
(A)
上記の実施形態では、冷房運転時のサーモオフ動作およびサーモオン動作について説明を行ったが、室外機の排熱などを利用した再熱除湿運転における目標温度(例えば、再熱除湿開始時の室内温度を基準とした一定の温度範囲)から室内温度が逸脱した際のサーモオフ動作およびその後のサーモオン動作についても、本発明を適用することが可能である。
【0052】
(B)
上記の実施形態では、サーモオフ動作後の経過時間から室内相対湿度の上昇の程度を推定する手法を採り、経過時間を加味したサーモオン動作の複合条件を決めているが、吸込湿度センサ72から入手した室内の実際の相対湿度に基づいて制御部60がサーモオン動作に移るタイミングを決めるようにすることも可能である。この場合には、例えば、室内温度と室内相対湿度とから決められる不快指数を基準にしてサーモオン動作の実施タイミングを決めるようにすることもできる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1に係る空気調和機では、サーモオン動作の条件としてサーモオフ動作後の経過時間も考慮に入れているため、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間に室内に居る人が不快に感じることが抑制される。また、室内の相対湿度を測定する手段を有していない場合にも、サーモオン動作の条件として相対湿度の上昇の程度を考慮に入れることができる。
【0054】
請求項2に係る空気調和機では、室内温度の上昇と室内相対湿度の上昇との両面において、それぞれ室内の人が不快と感じることが少なくなる。
【0055】
請求項3に係る空気調和機では、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間に、室内に居る人が、温度上昇によって不快を感じることも、相対湿度上昇によって不快を感じることも、温度および相対湿度の上昇の両条件が相まって不快を感じることも抑制することができる。
【0056】
請求項4に係る空気調和機の制御方法によれば、サーモオン動作の条件として、室内空気の温度の上昇の程度に加え、サーモオフ動作後の経過時間も考慮に入れているため、サーモオフ動作後サーモオン動作が行われるまでの間に室内に居る人が特に相対湿度の上昇によって不快に感じることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る空気調和機の外観図。
【図2】 冷媒回路の概略図。
【図3】 室内機のIII−III断面図。
【図4】 制御ブロック図。
【図5】 サーモオフ動作/サーモオン動作の条件を示す室内温度および室内相対湿度の時系列グラフの一例。
【図6】 冷房運転時のサーモオン動作の実行処理に関する制御フロー図。
【符号の説明】
1 空気調和機
11 室内熱交換器
21 圧縮機
60 制御部
71 吸込温度センサ
72 吸込湿度センサ

Claims (4)

  1. 冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機(1)であって、
    内部に流れる冷媒と室内空気との間で熱交換を行わせ、室内空気の熱を奪う室内熱交換器(11)と、
    圧縮機(21)と、
    室内空気の温度が所定下限値を下回ったときに前記圧縮機を停止させるサーモオフ動作を行う制御部(60)と、
    を備え、
    前記制御部(60)は、前記サーモオフ動作後の室内空気の温度の上昇と、前記サーモオフ動作後の経過時間との両方の条件に基づいて前記圧縮機を再起動させるサーモオン動作を行う、
    空気調和機(1)。
  2. 前記制御部(60)は、前記温度の上昇の程度を示す温度上昇値前記サーモオフ動作後の経過時間とを組み合わせた複合条件を複数有しており、それらの複数の複合条件のいずれかを満たす場合に前記サーモオン動作を行う、
    請求項1に記載の空気調和機(1)。
  3. 前記複数の複合条件は、それぞれ、前記温度上昇値が異なり且つ前記経過時間が異なっており、前記経過時間が長くなるほど前記温度上昇値が小さくなっている、
    請求項2に記載の空気調和機(1)。
  4. 圧縮機によって冷房運転と除湿運転との少なくとも一方の運転が可能な空気調和機の制御方法であって、
    室内空気の温度が所定下限値を下回ったときに前記圧縮機を停止させるサーモオフ動作を行う第1ステップと、
    前記サーモオフ動作後の室内空気の温度の上昇と、前記サーモオフ動作後の経過時間との両方の条件に基づいて前記圧縮機を再起動させるサーモオン動作を行う第2ステップと、
    を備える空気調和機の制御方法。
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