JP4178199B2 - スライド回転開閉式の二段方形収納パレット - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンデンサー、ヒーターユニット、各種機械部品などを収納保管、運搬するための収納容器形式のパレットに関する。
【０００２】
【従来の技術】
これまでに普及している収納容器形式のパレットは、各収納容器の上縁四隅に受台枠が設けられ、下段の収納容器の上に別の収納容器を積み上げるには、フォークを使って垂直上方からその収納容器の下縁四隅を前記受台枠にフィットさせて載置する作業が必要であった。
そして、そのフォークによる作業は手間と熟練を要し、安全性にも問題があった。
【０００３】
また別に、ターンテーブルの上に複数の収納容器を配して、順繰りに収納保管、フォークによる運搬を行う形式のものが存在するが、大きな空間を必要とするうえに設備費用が嵩み、実用性に乏しい。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のかかる実情に鑑みてなされたもので、場所を取らず効率的且つ安全に積卸し、収納保管、運搬を行えるスライド回転開閉式の二段方形収納パレットを提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、底部にフォーク差込み部２を有し上面３を開放した方形の下段収納容器１と、該下段収納容器１に対しスライド回転機構５を介して開閉する上面を開放した上段収納容器４とから成る。
【０００６】
そして上記スライド回転機構５は、前記下段収納容器１の両側上縁に沿って形成したスライド長孔５ａに前記上段収納容器４の両側延下縁４ａの内側中央部位に突設した案内ピン４ｂがスライド自在に嵌められ且つ前記スライド長孔５ａの中央部に該案内ピン４ｂの落し溝５ｂが形成される。
【０００７】
そしてさらに、前記上段収納容器４の正面下縁近傍の中央部位には該上段収納容器４のスライド回転動作を司どる把手７の基軸７ａを枢支して構成されるスライド回転開閉式の二段方形収納パレットである。
【０００８】
また上記構成において、方形の上下収納容器１、４が、金枠６を骨組みとして内側から板材８を張設して成るスライド回転開閉式の二段方形収納パレットである。
【０００９】
【作用】
図１の重ね状態から把手７を持ち、上段収納容器４を持ち上げ（これにより案内ピン４ｂが落し溝５ｂから外れる）、以後傾斜状態で後方へスライドさせ（図２）、案内ピン４ｂがスライド長孔５ａの終端部位に到達したら図３に示すように該案内ピン４ｂを中心として垂直方向に回転自立させる。これにより下段収納容器１の上面が三方開放状態に置かれる。
【００１０】
そして、下段収納容器１内に収納作業を終えたら、再び把手７を持ち、今度は先と逆に上段収納容器４を案内ピン４ｂを中心として水平方向に回転させつつ前方にスライドさせ、案内ピン４ｂが落し溝５ｂに落ちたら止める（ロック完了）。
そして上段収納容器４内に収納作業をする。
【００１１】
【発明の効果】
本発明は以上のようで、僅かなスペースで、手動によって二段重ねが容易に可能となり、運搬時のみに二段ごとフォークを使うものであるから、省力的で且つ安全作業が保証される。製作費も格安で済む。
なお、把手７を上段収納容器４の正面のみならず背面側にも装着すれば、前後いずれの方向からもスライド可能となることは言うまでもない。
【００１２】
【発明の実施の形態】
図１において１が下段収納容器で、底部にフォーク差込み部２を有し上面３を開放した方形を金枠６を骨組みとして内側から板材８を張設して構成される。４がこの下段収納容器１に対しスライド回転機構５を介して開閉する上段収納容器で、上面を開放した方形を金枠６を骨組みとして内側から板材８を張設して構成される。
【００１３】
上記スライド回転機構５は、前記下段収納容器１の両側上縁に沿って形成したスライド長孔５ａに、前記上段収納容器４の両側延下縁４ａの内側中央部位に突設した案内ピン４ｂがスライド自在に嵌められ且つ前記スライド長孔５ａの中央部に該案内ピン４ｂのＶ型の落し溝５ｂが形成される。
【００１４】
そしてさらに、前記上段収納容器４の正面下縁近傍の中央部位には該上段収納容器４のスライド回転動作を司どる把手７の基軸７ａを枢支してスライド回転開閉式の二段方形収納パレットを構成する。
【図面の簡単な説明】
【図１】二段重ね状態の斜視図
【図２】上段収納容器のスライド開閉動作における斜視図
【図３】上段収納容器を垂直方向に回転自立させた状態の斜視図
【符号の説明】
１ 下段収納容器
２ フォーク差込み部
４ 上段収納容器
４ａ 両側延下縁
４ｂ 案内ピン
５ スライド回転機構
５ａ スライド長孔
５ｂ 落し溝
６ 金枠
７ 把手
７ａ 基軸
８ 板材

Claims (2)

1. 底部にフォーク差込み部（２）を有し上面を開放した方形の下段収納容器（１）と、該下段収納容器（１）に対しスライド回転機構（５）を介して開閉する上面を開放した上段収納容器（４）とから成り、上記スライド回転機構（５）は、前記下段収納容器（１）の両側上縁に沿って形成したスライド長孔（５ａ）に前記上段収納容器（４）の両側延下縁（４ａ）の内側中央部位に突設した案内ピン（４ｂ）がスライド自在に嵌められ且つ前記スライド長孔（５ａ）の中央部に該案内ピン（４ｂ）の落し溝（５ｂ）が形成され、さらに前記上段収納容器（４）の正面下縁近傍の中央部位には該上段収納容器（４）のスライド回転動作を司どる把手（７）の基軸（７ａ）を枢支して構成されるスライド回転開閉式の二段方形収納パレット。
2. 方形の上下収納容器（１）、（４）が、金枠（６）を骨組みとして内側から板材（８）を張設して成る請求項１記載のスライド回転開閉式の二段方形収納パレット。

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