JP4178193B2 - 試料空気中の少なくとも一つの注目物質の存在を検査する方法及び捕捉イオン移動度分析計 - Google Patents

試料空気中の少なくとも一つの注目物質の存在を検査する方法及び捕捉イオン移動度分析計 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、注目材料の痕跡量を検出するイオン移動度分析計に関する。
【0002】
清浄な乾燥空気流に乗せてイオン移動度分析計(IMS)へ搬送された試料の検出ならびに同定用にイオン移動度分析法が最初に実地導入されたのは、1970年代初頭であった。イオン移動度分析計に関する従来技術例は、Cohen等への米国特許第3,621,240号や、Cohen等への米国特許第3,742,213号、或いはWernlund等への米国特許第3,845,301号に開示されている。初期の文献や特許に記載されているIMSは、原子質量単位にして約10違うイオン種間の同定能力を有するものであったが、これはまた分子形状因子に依存するものであった。それ以上の選択性は、検知器に流入するガス流内へのドープ剤蒸気の付加により達成していた。通常、ドープ剤は標的材料と一般に存在する大半の非注目材料の中間の電荷親和性を有する。
【0003】
捕捉イオン移動度分析計は1992年に開発され、Jenkinsに対し発行された米国特許第5,200,614号に開示されている。この捕捉イオン移動度分析計は、検知器のゼロ電場反応領域においてより長時間のイオン滞留を可能にするものである。このことで、検知器内で当初生成されたイオン種とドープ剤材料との間の電荷転送が促進される。ドープ剤イオンからより強い電荷親和性の標的イオンへの続く電荷移動は、ITMSの検知器チャンバのゼロ電場環境内で同様に促進される。米国特許第5,491,337号には、麻薬検知用ドープ剤としてアンモニアを用いることが記載されている。
【0004】
ITMSは、爆発物を陰イオンモードで検出し麻薬は陽イオンモードで検出すべく首尾よく展開されてきた。動作モードは、検知器の移動領域における電場方向を切り換えることで切り換え可能である。ITMSの検知器と電気的な接続の十分な説明は、米国特許第5,200,614号に記載されている。手短に言うならば、ITMSは爆発物及び/又は麻薬により放出され或いは残留する蒸気や粒子の痕跡を先ず捕捉することで動作する。これらの捕捉試料は気化して検知システム内へ引き込まれ、従来のどんなイオン移動度分析計よりも約100倍は大きな感度をもつ検知システムによって分析される。ITMSは、標的蒸気をイオン化させ、そこで電場中のイオン移動度を計測する。各標的イオンの移動度は十分異なるが故に、それぞれを唯一無二に同定することができる。この工程は、完了に3秒もかからない。
【0005】
手持ち式真空試料採取器を用いて空気採取するか、或いは捕捉器を用いて検査面をただ払拭するかして、試料は清潔な紙製試料トラップ上に収集される。トラップ上に収集された標的材料上のいかなる蒸気或いは微細な分子も、図1に示した被加熱脱着装置内に試料トラップを配置することで検知システム内に導き入れられる。脱着蒸気は、小型採取ポンプの働きによりITMS内へ吸引される。脱着ユニットを後にした採取空気は、半透性のエラストマ膜上に引き込まれ、この膜が標的蒸気を検知システム内へ浸透させる。塵埃は膜によって排除され、かくして検知器は汚染から護られる。
【0006】
膜を通過する試料分子は、小型ポンプにより循環する清浄な乾燥空気流として検知器内へ搬入される(図1参照)。気化試料を携えた搬送ガスは、陽イオンならびに陰イオンの両方が形成されるイオン化チャンバを通って前進する。
【0007】
検知器の反応器チャンバ内の電場は殆どの時間帯でゼロであるが、20ms間隔で短いパルスがチャンバ全体に印加される。このパルスを印加した電場は、ここではイオン化ガス状態の試料をコレクタ電極へ向け前進を強制する。イオンの速度はその寸法と質量に関係しており、かくしてこの速度を測定することで物質の同定が可能になる。コレクタと関連電子機器が、一定流のアナログ情報をITMSからシステムコンピュータへ送り、ディジタル変換と分析と同定に供する。
【0008】
ITMSは、標準的なイオン移動度分析計に比べその高いイオン化効率故に高感度を備えている。加えて、検知器選択性は、検知器以前に採取空気流内で半透膜を使用することによって高められる。多くの有機的蒸気が膜を透過し、検知器内で不要応答を招くことがある。これらの応答は、検知器内に流入するガス流中にドープ剤蒸気の痕跡を加えることで除去される。ドープ剤は全電荷からの不要イオン奪取を保証すべく慎重に選択され、かくして麻薬不在時(或いは爆発物が陰イオンモードにあるとき)にスペクトル上に単一応答ピークを生成する。これらは順次計測され、陽イオンスペクトルすなわちプラズマグラムが生成される。同様に、爆発物検知用には陰イオンモードにおいて陰イオンスペクトルが生成される。
【0009】
既存設備の正電場と負電場間の切り替えモードに要する時間は、約10秒である。この時間は、ドリフト領域において用いられる非常に高い電圧が放電して反転する時間によって決まる。残念ながら、この検知システムの試料滞留時間は約5〜10秒に過ぎない。これは製品化された脱着器の微粒子試料の脱着特性に起因するものである。それ故、従来技術の設備を用いて陽イオンスペクトルと陰イオンスペクトルの両方を同一試料から生成することは不可能である。本発明は、同一試料から陽イオンスペクトルと陰イオンスペクトルを生成する必要性に取り組み、便利で洗練された解決法をもたらすものである。
【0010】
これまで、麻薬と爆発物を同時に検知する検知器システムに対する需要は殆どなかった。しかしながら、これは入国荷物の検査などの多少の用途に役立つものである。同一試料から陽イオンスペクトルと陰イオンスペクトルの両方が検出できる利点は、検知能力と選別能力の両方を改善するものである。例えば、航空機の乗客と手荷物の日常業務検査時に、テロリストの爆発物のあらゆる可能性を検知することは重要である。残念なことに、陰イオンモードには余り感応しないが、陽イオンモードにおいてより感応する多少の希少爆発物が存在する。陽イオンスペクトルと陰イオンスペクトルの両方を監視することで、安全性が改善される。
【0011】
麻薬モードすなわち陽イオンモード検査においてドープ剤親和力によってもたらされる電荷親和性の範囲は、陰イオンモードにおいてもたらされる範囲よりも大である。これは、爆発物モードよりも麻薬モードに抵触する化合物が多いことを意味するものである。残念なことに、麻薬モードでの陽イオン誤反応は手続き上爆発物の陽イオン誤反応以上に問題となる。これとは逆のことが、陰イオン誤反応に当てはまる。(航空機内への爆弾の持ち込みは悲惨な結末を招きかねない。)阻止部隊は入国する麻薬の90%を既に検査漏れしており、それ故に些細な陰イオン誤検査は重大な関心事とはならない。簡単に言うならば、麻薬検査がもっと選別能力を高め、かつ爆発物検査にはもっと高い検知能力(感度)が望まれる。本発明は、これら両方の要求に取り組むものである。
【0012】
化学兵器戦用薬品は、強い陽電気を帯びるか或いは強い陰電気を帯びるかのどちらかである。全ての領域の化学兵器の脅威向けに設計されたIMSはどれも、陽イオンスペクトルと陰イオンスペクトルの両方を同時検知できねばならない。本発明は、特に化学兵器剤の検知に適用可能である。
【0013】
本発明は、改良された捕捉イオン移動度分析計及び試料空気中の少なくとも一つの注目物質の存在を検査する方法に関する。分析計は、注目物質の潜在源に連通配置した試料トラップを受け入れる脱着器を含む。試料トラップを横切る空気流を導いて試料トラップ上の物質を脱着器からイオン化チャンバへ給送すべく、ポンプが配設してある。イオン化チャンバに隣接させてドリフトチャンバが配設してあり、ドリフトチャンバ端部にイオン化チャンバから離間させてコレクタ電極が配設してある。順次離間させた複数のグリッド電極が、イオン化チャンバとコレクタ電極間のドリフトチャンバ内に配設してある。
【0014】
イオン化チャンバは、試料ガス中の分子を被爆させてイオン化分子を生成するよう機能する。大半の時間は、イオン化チャンバ内の電場はゼロである。しかしながら、短いパルスがチャンバ全体に印加され、イオン化ガスはイオン化チャンバからドリフトチャンバ内へ押しやられる。ドリフトチャンバ内のグリッド電極は第1の選択時間期間に亙って第1の極性でもって動作し、少なくとも第1種分子をコレクタ電極へ向け案内する。コレクタ電極には、信号プロセッサと表示手段が接続してある。信号プロセッサは、そこに衝突する少なくとも第1種分子を同定する。表示手段は、コレクタ電極にて収集され信号プロセッサにより分析された少なくとも特定のイオン種を同定するための少なくとも一つのプラズマグラムをそこで生成する。
【0015】
捕捉イオン移動度分析計はさらに、グリッド電極の極性を素早く反転する切り換え手段を含む。極性反転は他種イオンをコレクタ電極へ向けて押しやる。こうして、単一試料トラップから抽出された単一試料空気は、注目する2つの異種物質について分析することができ、すなわち陰モードにおいて検知可能な分子だけでなく陽モードにてより良好に検知可能な他の分子の保有可能性をもつ特定の注目物質種の存在をもより正確に査定すべく分析することができる。
【0016】
米国特許第5,200,614号に記載され図2に図示したITMS検知器の反応領域は、大半が検知サイクル(電場自由空間)についてのものである。換言すれば、全内部導体面は同一電位にあり、チャンバ内には同数の正電荷と負電荷が存在する。全てが同電位にある限り、内部導体面に如何なる電圧が印加されようとも取るに足らないことである。それ故に、電位はチャンバ内のイオンに影響を及ぼすことなく切り換えることができる。図3には、イオン移動期間中の既成のITMS検知器内の様々な位置の電位が図示してある。上側の曲線は、陽イオンモード期間中の電位を、下側の曲線は陰イオンモード期間中の電位を示す。図2に示した既成のITMSでは、イオン粒子の滞留は約20msに亙って積み上げることができ、この期間に反応チャンバ全体に電場が印加され、注目イオンは第1グリッド電極E1を介してドリフト領域を下ってコレクタ電極へ押しやられる。既成のITMSにあっては、イオンの移動プロセスでは通常、最軽量の注目イオンが2又は3msを要し、最重量の注目イオンが約12msを要する。検知器から全ての重量イオンが移動し切るのを保証するのにさらに数ミリ秒が見込まれ、そこで全プロセスが繰り返される。かくして、本発明では、この時点でドリフト管に沿う電場の極性が図3の一方の曲線から他方へ反転切り換えされる。
【0017】
図4に示した電子回路は、極性スイッチを備えるものである。遷移が短時間で達成され、それによって遷移期間中に失われるのが可能な限り少数のイオンと僅かな時間となることは重要である。図4に示した切り換え回路は本発明の一実施例であり、正から負へ或いはその逆の非常に高電圧の切り換えが数ミリ秒以内に行なえるものである。コレクタ保護グリッドとコレクタ自身の容量結合に起因する信号増幅回路内で引き起こされる過渡的な外乱は、信号を数ミリ秒の非常に短い期間内に回復させるためには最小限に低減させねばならない。図4に示すコレクタ電極及び前置増幅器の容量効果は出来得る限り低く抑えるべきであり、過渡信号の素早い消失を達成するため1nF未満であることが好ましい。
【0018】
正ドリフト状態が存在すると、収集されたイオンは全て陽イオンとなる。続くイオン電流は量子化器へ供給され、そこでディジタルの時間スペクトルが生成され、メモリへ記憶させられる。続く陽イオンスペクトルは、数回の走査の離散郡において集計することができる。このことは、走査郡内で不規則雑音が平均化された信号の利点を有する。各走査ごとに極性を切り換えることは有益であり、何故ならイオン滞留とイオン混合が極性切り換え後の後続の走査において変化するからである。
【0019】
極性が切り換わると、イオン信号が個別メモリ内に記憶され、これにより正負のプラズマグラムがほぼ実時間で生成され、その遅れは1秒の何分の一に過ぎない。このことが、翻って各スペクトルの同時動的分析を可能にする。
【0020】
これまでのイオン移動度分析計では、イオンスペクトル(プラズマグラム)はピーク検出と分析アルゴリズムにかけていた。例えば陰イオンモードでは、爆発物はスペクトル内の特定のドリフト時間においてスペクトル内に1以上のより多くのピークを生成していた。ピークはプラズマグラム内で検出され、そこで注目する爆発物の想定ピーク位置と比較される。この分析方法は、大半の爆発物を非常に感度良く(ナノグラムレベル以下で)検出し、空港の安全検査に使用したときに通常迷惑アラームベルの発生率を1%未満におさえる。
【0021】
本発明では、新規なアルゴリズムを開発して正負のプラズマグラムを両方とも同時に検出ならびに分析できるようにしてある。両スペクトル内のピークの存在検出ならびに両スペクトル内のしかるべきピークの存否を必要とする論理フィルタの設定とにより、選択性は改善される。両スペクトルにおける一方のスペクトルから他方のスペクトルへのピーク強度比がまた、干渉成分が標的化合物に対して同様のピーク位置を有する箇所のさらなる濾波をもたらす。
【0022】
標的化合物の窓内の干渉成分の発見確率が0.1%である場合、そこで第2の窓内に対応する別異の又は同じ干渉成分の発見確率は、統計的に百万分の一である。2つのスペクトル内の2つのピークを探し出すことにより、選択性は劇的に改善されるのである。
【0023】
国際的な合意により多くの国でプラスチック爆弾に爆発物にタグを付すのに使用している接触材は、ジメチルジニトロブタン(DMNB)である。これは直ちには陰イオンモード内で応答しないが、陽イオンモード内で検出される。本発明は、負イオンモードで簡単に検知されない爆薬添加剤すなわちDMNBだけでなく、幾つかの爆弾と焼夷弾に対する改善された検知能力もまたもたらすものである。
【0024】
イオン移動度分析計は、これまで医学診断法での用途を見出せなかった。しかしながら、医師は彼ら自身の嗅覚により伝染病と疾病を診断してきており、診断対象臭気が現に存在するのである。IMS及びITMS装置は通常はこれらの臭気を検出せず、何故ならドープ剤イオン親和力が大半の種すなわち有機化合物の検知を殊更邪魔するからである。ドープ剤を追加しなければ、イオン移動度分析計は非常に高い誤陽応答を示すことになる。この新規な改良は、2つのスペクトル内の幾つかの同定ピークを選択してピーク比選択基準を用いることで、より大きな選択性を可能にするものである。このことで、翻ってドープ剤を用いない検査が可能になり、この検査が合理的に低誤り陽応答をもたらす一方で、検出可能な材料範囲を増大させる。この新規の検知能力には、医学診断法に応用を見出すべく期待されている。
【0025】
使用する半導体スイッチ装置は電圧能力において制限されていて、それ故に4つの半導体スイッチ装置40〜43がブリッジ回路構成で配置してある。この理由から、絶縁された出力端を有する高電圧変換器45が用いられる。また、スイッチ装置40〜43は、ピーク切り換え電流能力を制限される。それ故に、ワンショット回路46を介してモード変更をなすべきときに、高電圧変換器が先ず停止させられる。ユニット47による遅延の後、演算増幅器A1,A2を介する駆動が、閉成していたスイッチから外され、開成していたスイッチに適用される。これは同時になされる。何故ならスイッチ設計が「開成」よりも「閉成」についてより長い遅延が存在するよう保証しているからである。
【0026】
同時に、スイッチ状態は変化させられ、高電圧変換器が再起動され、出力コンデンサを動作電圧まで再充電する。
【0027】
検知器の反応領域に供給されるパルスを生成する回路(44,47)は、その供給電圧の極性に依存するものである。それ故に、この回路は高電圧スイッチが状態を切り換えるのと同時に切り換えて前記反応器からのイオンの追い出しを回避しなければならない。この理由から、高電圧パルス発生器44の制御に調製可能な遅延回路48が組み入れてある。
【0028】
ドリフト電場電極に電圧を供給するこの回路は、高電圧を分圧する抵抗(R〜R)と、濾波用コンデンサ(C〜C)を用いている。これらの抵抗ならびにコンデンサは、その値を密接に比例させ、モード切り換えに直ちに追随して要求されたドリフト電場分布を維持させねばならない。
【0029】
コレクタ保護グリッドEに印加された電圧は、完全な安定追従モードで切り換えねばならず、また雑音とも無縁でなければならない。このことは、ツェナーダイオードと直列抵抗の複合回路54に並列の大容量を装荷したダイオードブリッジ(D〜D)を用いるクランプ回路50によって成就される。このクランプは、ドリフト電場抵抗列からの抵抗Rをもってなされる。正又は負のクランプ電圧は、コレクタ保護グリッドEへ接続される。
【0030】
コレクタ電極32からの出力電流は、ここではモード切り換え期間中に比較的大きな過渡パルスを含む。低雑音インピーダンス変換増幅器53は、ここではその入力端に低容量クランプダイオード装置51,52を有し、これらのパルスを分路させ、かくして切り換えからの素早い復帰を可能にしなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】捕捉イオン移動度分析計検知システムの概略断面図である。
【図2】本発明になる検知器の断面図である。
【図3】イオンドリフト期間中のITMS検知器内の様々な点における電位を示す図である。
【図4】本発明の切り換え回路を示す電子回路図である。
【符号の説明】
40,41,42,43 スイッチ装置
45 高電圧変換器
46 ワンショット回路
47 遅延ユニット
48 可調整遅延回路
50 クランプ回路
54 複合回路

Claims (12)

  1. 単一試料空気中の複数の注目物質の存在を検査する方法であって、
    試料空気をイオン移動度分析計へ導くステップと、
    前記イオン移動度分析計を第1の極性で第1の選択時間に亙って動作させ、試料空気中の少なくとも第1の注目物質の存在を検査するステップと、
    前記イオン移動度分析計の極性を選択された遷移時間内に反転させるステップと、
    前記イオン移動度分析計を第2の極性で第2の選択時間に亙って動作させ、試料空気中の少なくとも第2の注目物質の存在を検査するステップで、前記第1の選択時間の総和と前記遷移時間と前記第2の選択時間が、前記イオン移動度分析計内の単一試料空気の最大許容滞留時間未満である前記ステップとを含み、
    前記反転させるステップは、高電圧パルス発生手段に対し高電圧源を作動的に結合し、それによって前記高電圧源内での可変遅延を適用していることを特徴とする前記方法。
  2. 単一試料空気中の複数の注目物質のうちの一つの存在の検査方法であって、試料空気を受け入れる流入口と、前記流入口に連通しその中で分子をイオン化させるイオン化チャンバと、該イオン化チャンバに隣接するドリフトチャンバと、前記イオン化チャンバから離間させてドリフトチャンバ内の所定位置に設けたコレクタ電極と、前記イオン化チャンバと前記コレクタ電極との間に順次間隔を置いて設けた複数のグリッド電極とを有する捕捉イオン移動度分析計を設けるステップと、前記イオン化チャンバに試料空気を導くステップと、前記試料空気中の分子をイオン化させるステップと、前記グリッド電極を第1の選択時間に亙って第1の極性で動作させ、前記試料中の少なくとも第1種イオン化分子を前記コレクタ電極に向け導くステップと、少なくとも特定の第1種イオン化分子を同定する第1のプラズマグラムを展開するステップと、前記グリッド電極の極性を反転させるステップで、該極性反転を遷移時間内で行なう前記ステップと、前記グリッド電極を第2の選択時間に亙って前記反転極性で動作させ、試料中の少なくとも第2種イオン化分子を前記コレクタ電極に向け導くステップと、前記コレクタ電極に収集された少なくとも特定の第2種イオン化分子を同定する第2のプラズマグラムを展開するステップで、前記第1の選択時間の総和と前記遷移時間と前記第2の選択時間が、前記イオン移動度分析計内の単一の試料空気の最大許容滞留時間未満である前記ステップとを含み、
    前記反転させるステップは、高電圧パルス発生手段に対し高電圧源を作動的に結合し、それによって前記高電圧源内での可変遅延を適用していることを特徴とする前記方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、前記第1及び第2の選択時間はそれぞれ約20ms未満であり、前記遷移時間は10ms未満である、ことを特徴とする前記方法。
  4. 請求項記載の方法であって、前記第1及び第2の選択時間はそれぞれ約15ms未満であり、前記遷移時間は5ms未満である、ことを特徴とする前記方法。
  5. 捕捉イオン移動度分析計であって、
    試料空気を受け入れる流入口と、
    前記流入口に連通しその中で分子をイオン化させるイオン化チャンバと、
    該イオン化チャンバに隣接するドリフトチャンバと、
    前記イオン化チャンバから離間させてドリフトチャンバ内所定位置に設けたコレクタ電極と、
    前記イオン化チャンバと前記コレクタ電極との間に順次間隔を置いて設けられ、前記ドリフトチャンバ内に電場を生成する複数のグリッド電極と、
    高電圧パルス発生手段と、
    前記グリッド電極の極性を反転する切り換え手段で、前記高電圧パルス発生手段に対し高電圧源を作動的に結合し、それによって前記高電圧源内での可変遅延の適用を可能にする可変遅延手段を備え、十分素早く動作して少なくとも一つの注目物質について陽モードと陰モードの両方で試料空気を検査する前記切り換え手段とを備える、ことを特徴とする前記捕捉イオン移動度分析計。
  6. 請求項記載の捕捉イオン移動度分析計であって、前記切り換え手段は前記グリッド電極の極性を約10ms内で反転させる、ことを特徴とする前記分析計。
  7. 請求項記載の捕捉イオン移動度分析計であって、前記切り換え手段は前記グリッド電極の極性を約5ms内で反転させる、ことを特徴とする前記分析計。
  8. 請求項記載の捕捉イオン移動度分析計であって、前記コレクタ電極に接続され、該コレクタ電極に衝突するイオンの同定を指示する信号を処理する信号処理手段と、該信号処理手段に接続され、前記グリッド電極の正負の極性期間の両方において、前記コレクタ電極からの出力のプラズマグラムを生成する表示手段とをさらに備える、ことを特徴とする前記分析計。
  9. 請求項記載の捕捉イオン移動度分析計であって、前記切り換え手段が、ピーク切り換え電流能力を制限したブリッジ回路構成をなし、開成時よりも閉成時により長い遅延を有する複数の半導体スイッチ装置を備える、ことを特徴とする前記分析計。
  10. 請求項記載の捕捉イオン移動度分析計であって、前記切換手段が前記ブリッジ回路に結合され、絶縁出力端を有する高電圧変換器をさらに備える、ことを特徴とする前記分析計。
  11. 請求項10記載の捕捉イオン移動度分析計であって、前記切り換え手段が、前記高電圧源と前記高電圧変換器との間に結合され、正電圧と負電圧との間でモード変更をすべきときに前記高電圧変換器を停止させる電圧極性切り換え手段をさらに備え、該電圧極性切り換え手段が、閉成している半導体スイッチ装置から駆動電圧を取り除くとともに開成している前記半導体スイッチ装置に対し遅延付きで前記電圧を印加し、かつ前記高電圧変換器をほぼ同時に再動作させ、前記ブリッジ回路から正負の高電圧出力を交互にもたらす遅延手段を備える、ことを特徴とする前記分析計。
  12. 請求項11記載の捕捉イオン移動度分析計であって、前記切り換え手段が、前記ブリッジ回路ならびに前記高電圧源からの入力端を有し、正負の高電圧切り換えに応答して出力を生成し、前記グリッド電極にはドリフト電場供給電圧を前記イオン化チャンバには制御電圧を供給し、該電圧が正負の高電圧間で交互に切り換わるする高電圧パルス発生器をさらに備える、ことを特徴とする前記分析計。
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