JP4176386B2 - 婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法および製造装置 - Google Patents

婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、婦人の胸部を支えるカップ部を有する婦人用衣料、例えばブラジャー、ボディスーツ、ブラスリップ、カップドレス等のファンデーション、あるいはワンピース型やセパレート型の水着等におけるカップ部に用いるカップ芯材の製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブラジャーやボディスーツ等のカップ部を有する婦人用衣料にあっては、そのカップ部の下縁湾曲部にほぼ半円状をなす金属製あるいは合成樹脂製のカップ芯材をその湾曲形状に沿うように付設し、この芯材でカップ部に収まる乳房の周囲を固定し、脇側への移行を防止し、着用時の乳房の形態を整えると同時に着用の安定感を得るようにしている。
この種のカップ芯材としては、剛性に基づく形状保持性と弾性に基づくフィッティング性という相反する特性が求められ、また衣料の洗濯時の外力で歪みや変形が加わったときの形状回復性(耐洗濯変形性)が求められている。
これらの性能を満たすべく、芯材の断面形状を特殊形状に加工する等の多くの試みが従来からなされていたが、前記性能の幾つかを満足することは可能であっても、その諸性能を同時に満足するような芯材は得られていないのが実情であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そのようななか、図12および図13に示すようにばね用鋼板からなる断面が長方形をなす帯板10からなり、その帯板10の一端側が外周縁12、他側縁が内周縁13となるほぼ半円状に湾曲し、帯板10を正面から見たとき、帯板10の側面が、帯板10の外周縁12から内周縁13に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に形成されたカップ芯材11が、前記諸性能を同時に満足するものであることが判った。
図15は前記のカップ芯材11を、婦人用衣料としてブラジャー20のカップ部21の下側に装着した状態を示しているが、これは剛性に基づく形状保持性と弾性に基づくフィッティング性という相反する特性、ならびに衣料の洗濯時の外力で変形が加わったときの形状回復性という諸特性を同時に満足するものであった。
【0004】
しかしながら、このようなカップ芯材を効率的で安価に製造する方法及びその製造装置は提案されていない。この発明は、このような点に鑑み前記のようなカップ芯材を効率的で安価に製造する方法及びその製造装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法は、所定厚さのばね用金属板でほぼ半円状をなす平面形状の帯板を形成し、この帯板を少なくとも所定の角度及び向きでロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする。
【0006】
この発明の請求項2に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法は、所定厚さのばね用金属板でほぼ半円状をなす平面形状の帯板を形成する工程と、このほぼ半円状をなす平面形状に形成された帯板を研磨する工程と、この研磨が終了した帯板を少なくとも所定の角度及び向きでロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させる工程と、この永久塑性変形させた帯板を低温焼鈍させる工程と、より成ることを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項3に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法は、前記所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板は、少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラの間に挿入して通過させる少なくとも所定の角度及び向きでロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項4に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法は、
前記所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板は、少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する、並列する2個のローラとこの2個のローラ間に位置するローラとの間に少なくとも所定の角度及び向きで挿入して通過させるロール成形により、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴としている。
【0009】
この発明の請求項5に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法は、
前記所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板は、少なくとも所定の角度及び向きでレベラーのロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴としている。
【0010】
この発明の請求項6に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法は、前記帯板がローラ間を通過する過程において、前記ロールに付与する圧力を変化させることを特徴としている。
この発明の請求項7に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法は、前記ほぼ半円状をなす平面形状の帯板の形成は、所定厚さのばね用金属板をプレスにより打ち抜き形成することを特徴としている。
【0011】
この発明の請求項8に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置は、
少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラとを具備し、
所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板を、少なくとも所定の角度及び向きで前記圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラの間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする。
この発明の請求項9に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置は、少なくとも並列する2個のローラと、この2個のローラ間に位置するローラとを具備し、その少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転し、
所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板を、少なくとも所定の角度及び向きで前記圧接して回転するローラ間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする。
【0012】
この発明の請求項10に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置は、前記少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラは、レベラーと同様の上下のローラ群の最後方に位置して設けられることを特徴とする。
【0013】
この発明の請求項11に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置は、前記少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する、並列する2個のローラとこの2個のローラ間に位置するローラは、レベラーと同様の上下のローラ群の最後方に位置して設けられることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、前記全部または1部のローラには、適所にバックアップローラが回転自在に圧接されていることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、前記ローラへの圧力は、バックアップローラを介して付与されることを特徴とする。
【0014】
この発明の請求項14に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置は、前記バックアップローラを介して圧力が付与されるローラは、他方のローラに自由状態で当接され、これがバックアップローラで押圧されていることを特徴とする。
【0015】
この発明の請求項15に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置は、前記ローラに付与される圧力は、調整可能であることを特徴とする。
この発明の請求項16に記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置は、前記ローラに付与される圧力は、帯板が通過する過程で間欠的に変化可能であることを特徴とする。
【0016】
なお、この発明で「所定の立体形状」とは、断面が長方形をなす帯板からなり、その帯板の一端縁が外周縁、他端縁が内周縁となるほぼ半円状に湾曲し、 この帯板を正面から見たとき、帯板の側面が、帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状を指す。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面と共に詳細に説明する。図1はこの発明の製造方法を説明する側面説明図、図2は同平面説明図である。
同図において、符号10は所定厚さのばね用金属板でほぼ半円状をなす平面形状に形成された帯板である。この帯板10は、図10および図11に示すように帯板10の一端縁が外周縁12、他端縁が内周縁13となるほぼ半円状に湾曲した平面形状に形成されている。この帯板10は、プレス、ワイヤ放電加工、レーザ、エッチング及びウォータージェット等の手段において形成されるが、生産の容易性及びコスト等を考慮するとプレスが好ましい。
ばね用金属板としては、ばね用ステンレス鋼板、炭素鋼、チタン及びリン青胴等のばね用材料を例示でき、具体的には、SUS301またはSUS304CSP等を挙げることができる。錆が発生するような炭素綱などの場合は、メッキや塗装等の表面処理を施して使用するのが好ましい。
【0018】
次に、この帯板10を、回転しゴムローラ2側に圧力Pの加わった1個の金属ローラ1と、回転するゴムローラ2の間に挿入して通過させる。ここではゴムローラ2が大径で、金属ローラ1が小径となっている。金属ローラ1は、圧力Pによりゴムローラ2に圧接されているため、このローラ1、2間を通過する帯板10は、所定の立体形状に永久塑性変形されて、所望するカップ芯材11が得られる。すなわち、ローラ1、2間に帯板10を図2に示す向きで送り込むと、金属ローラ1とゴムローラ2には、金属ローラ1を介し圧力Pがかかっているので、ゴムローラ2がへこむことにより通過する帯板10は、金属ローラ1の曲率にならって湾曲形成する。帯板10はバネ性を有するのでローラ1、2間を通過したあと一定曲率のもどりがあるが、ローラ1、2での曲げは、永久塑性変形が生ずるほど曲げ率が大きいので、所定の立体形状(塑性変形)が得られる。なお、ゴムローラ2は、例えばウレタンやアクリル等の弾性樹脂で形成されている。
金属ローラ1およびゴムローラ2の回転は、いずれか一方にモータを連結して回転させれば、両者は圧接しているので両方が回転する。本例ではゴムローラ2にモータを連結し回転させた。
【0019】
このカップ芯材11は、図12および図13に示すように帯板10の一端縁が外周縁12、他側縁が内周縁13となるほぼ半円状に湾曲し、帯板10の側面が、帯板10の外周縁12から内周縁13に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状となっている。
すなわち、図10および図11に示す所定厚さのばね用金属板を、例えばプレスにより打ち抜き形成したほぼ半円状をなす平面形状の帯板10は、ローラ1、2間に挿入され通過することによって、図12および図13に示す所定の立体形状に永久塑性変形される。
【0020】
しかして、所望するカップ芯材11は、所定厚さのばね用金属板を例えばプレスによりほぼ半円状をなす平面形状の帯板10に打ち抜き、この帯板10をローラ1、2間に挿入し通過させるだけで製造することができる。
この時、完成するカップ芯材11の形状(曲率)に影響を与えるパラメータは、帯板10をローラ1、2間に挿入する角度及び向き、金属ローラ1の径、ゴムローラ2の径、圧力P、ゴムローラ2の硬度、等であるので、これらのパラメータを要求する所定形状に合せて調整し、適切なカップ芯材を得ることができる。また、帯板10の通過時に、圧力Pを間欠的に変化させることによって塑性変形する形状や度合を、帯板10の部分において変化させることができる。
【0021】
また、帯板10の形状は、ほぼ半円状をなせばよく、全体が同一曲率でなくてもよい。例えば中間部及び両端部側において曲率が異なってもよい。図14は中間部と両端側で曲率が異なる帯板10を使用して、前記方法でカップ芯材を製造した場合を示し、本例によれば端部側が外側に少しそり返った形状14となっている。また、帯板10の形状として、ほぼ半円状としているが、これはU字状も含む。
なお、図10、図12および図14で符号15は、カップ芯材として使用する時、内側か外側かを示す目印である。
【0022】
図3はこの発明の他の製造方法を説明する説明側面図である。本例は前記ゴムローラ2に代えて2個の金属ローラ2a、2bとした場合であって、後は前記製造方法と同様である。この2個の金属ローラ2a、2bにおける場合の金属ローラ1は、2個の金属ローラ2a、2bの間において、金属ローラ2a、2bに圧接させる。
また、この2個の金属ローラ2a、2bは、ゴムローラであってもよい。
この場合でも前記実施の形態と同様な効果が得られる。この場合は2個の金属ローラ2a、2bと金属ローラ1との接する角度が、前記カップ芯材の形状(曲率)を決めるパラメータに付け加わることとなる。
要するに、この発明のロール成形に使用するローラの組み合わせとしては、両方とも金属ローラの場合でもよいし、いずれか一方が金属ローラで他方がゴムローラの場合でもよい。
【0023】
図4はこの発明の他の実施の製造方法を説明する側面説明図である。本例はレベラーと同様に上下のローラ群31、32で構成され、帯板10をローラ群31、32の間に通過させることによって所定の立体形状に永久塑性変形させる場合である。この場合においては、形状はローラ群31、32を構成する最後方に位置するローラ31a、32a、32bによって決定される。
【0024】
また、所定厚さのばね用金属板で形成したほぼ半円状をなす平面形状の帯板に、その形成時にバリ等が発生していると、婦人用衣料に用いて着用すると肌を傷めたりして危険であるし、布地が破ける原因にもなるので好ましくない。従って、例えばプレスで打ち抜き形成した帯板は、ロール成形する前に、例えばバレル研磨機等において、研磨することが好ましい。
さらに、帯板をロール成形して永久塑性変形させた後に、低温焼鈍(例えば、300℃×15〜20分)して歪みを取ると、形状が安定して更に好ましい。
【0025】
図5はこの発明の実施の形態を示す製造装置の正面図、図6はこの発明の実施の形態を示す製造装置の側面図である。
基台3に軸受板4、4が立設され、この軸受板4、4間に1個のゴムローラ2が回転自在に軸支されている。このゴムローラ2の上には、1個の金属ローラ1が自由状態で当接されており、この金属ローラ1は回転自在の対のバックアップローラ5、5において押圧され位置保持されている。対のバックアップローラ5、5は、本例では軸受台6に2対設けられており、軸受台6は上下に摺動自在となっている。圧力Pはこの軸受台6に付加される。従って、軸受台6は圧力Pにより押圧されるからバックアップローラ5、5を介して金属ローラ1を押圧する。これにより金属ローラ1に圧力Pが付与されると同時に、ゴムローラ2上に位置の保持がなされる。本例では前記金属ローラ1は小径であり、ゴムローラ2は大径となっている。なお、ゴムローラ2に使用されるゴムとしては、ウレタンやアクリル等の弾性樹脂を例示することができる。
【0026】
しかして、ゴムローラ2の軸22に伝動機構を介してモータ(図示省略)を連結し、ゴムローラ2を回転させると、金属ローラ1もゴムローラ2に圧接されているため、摩擦力により共に回転する。そこで回転し圧力の付与された金属ローラ1とゴムローラ2の間に、前記帯板10を挿入し通過させることによって、圧力の付与された小径の金属ローラ1と大径のゴムローラ2の作用で帯板10を永久塑性変形させて所定の立体形状とするカップ芯材11とすることができる。
【0027】
この時、完成するカップ芯材11の形状(曲率)に影響を与えるパラメータは、帯板10をローラ1と2の間に挿入する角度及び向き、金属ローラ1の径、ゴムローラ2の径、圧力P、ゴムローラ2の硬度、等であるので、これらのパラメータを要求する所定形状に合せて調整し、適切なカップ芯材を得るようにする。本例では、6.6mmの金属ローラ1、ゴムローラ2として、径40mm、硬度(ショア):70のウレタンゴムローラ、ウレタンゴムローラの圧力変形が径方向約3.5mmとした。
【0028】
前記ロール成形時に、バックアップローラ5、5が存在すると、金属ローラ1に圧力がかかっても歪みが生ずることがないので正確な所定形状とすることができ好ましい。従って、本例の金属ローラ1は、自由状態でゴムローラ2に当接しているが、これは軸受部材に回転自在に設ける構成であってもよく、この場合でもやはりバックアップローラは前記理由によりあった方が好ましい。
【0029】
また、図7はこの発明の他の実施の形態を示す製造装置の側面図であり、ばね7の付勢力で金属ローラ1に圧力Pを付与する場合を示している。すなわち、摺動自在の軸受台6は、ばね7にて押圧されており、金属ローラ1には、軸受台6に回転自在に設けられたバックアップローラ5、5を介してばね7の付勢力が圧力Pとして付与されるようになっている。このばね7には、螺軸9に螺合されたナット体8が当接され、このナット体8の正逆回転による進退で、ばね7の付勢力を調整することができ、これにより金属ローラ1に付与する圧力Pの調整が可能となっている。他は前記実施の形態と同様であるので、同一構成要素には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0030】
しかして、この実施の形態によれば、摺動自在の軸受台6は、ばね7にて押圧されており、金属ローラ1には軸受台6に回転自在に設けられたバックアップローラ5、5を介してばね7の付勢力が圧力Pとして作用するようになっており、ばね7の付勢力は、ナット体8の緩緊の調整により調節が可能であるので、このナット体8を緩緊に調整して金属ローラ1に付与する圧力を、ローラ1、2間を通過する帯板10に対し得ようとする塑性変形に最適な圧力に調節することができる。これにより良好なカップ芯材11を得ることができる。
【0031】
なお、前記実施の形態では、ばね7の付勢力を、金属ローラ1を押圧する圧力Pとしているが、これはばね7を無くし、ナット体8の正逆回転による進退で、直接軸受台6を摺動させて金属ローラ1を押圧する圧力Pを調整するようにしてもよい。
この実施の形態によってもナット体8の緩緊の調整で金属ローラ1に付与する圧力Pの調整ができ、これによりローラ1、2間を通過する帯板10に対し得ようとする塑性変形に最適な圧力に調整することができる。
【0032】
また、前記実施の形態では、金属ローラ1に付与する圧力Pは、一定の場合であるが、これは帯板10がローラ1、2間を通過する過程において変化させる構成でもよい。
この変化させる構成としては、、図8に示すように前記ナット体8の代りにローラ1、2と連動して回転するカム18を用いて軸部材19に設けられたばね7の付勢力を経時的に変化させたり、図9に示すように軸受台6を経時的に移動させる構成を例示することができる。
【0033】
また、この発明の他の実施の形態の製造装置として、前記実施の形態におけるゴムローラに代えて図3に示すような2個の金属ローラ2a、2bとする構成を示すことができる。この2個の金属ローラ2a、2bとする場合には、金属ローラ1は2個の金属ローラ2a、2bの間において、金属ローラ2a、2bに圧接させる。この2個の金属ローラ2a、2bはゴムローラであってもよい。
しかして、金属ローラ1は、圧力Pにより2個の金属ローラ2a、2bに圧接されているため、この金属ローラ1と金属ローラ2a、2b間を通過する帯板10は、金属ローラ2a、2bとの間の谷間により湾曲され、金属ローラ1の曲率にならって湾曲形成され、永久塑性変形される。この場合は、2個の金属ローラ2a、2bと金属ローラ1との接する角度が、前記カップ芯材の形状(曲率)を決めるパラメータに付け加わることとなる。
【0034】
また、この発明のさらに他の実施の形態の製造装置として、図4に示すような上下のローラ群31、32とで構成されたレベラーと同様の構成を示すことができる。この場合でもローラ群31、32を構成する最後方のローラ31a、32a、32bにおいて所定の立体形状に形成することができる。
例えば、ローラ群31、32の最後方に位置するローラを、前記実施の形態で示した構成とすればよい。
【0035】
なお、前記実施の形態は、この発明を制限するものではなく、この発明は、要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、この発明の製造装置に使用されるローラの組み合わせとしても前記実施の形態に制限されるものではなく、いずれか一方が金属ローラで他方がゴムローラまたは両方とも金属ローラの組み合わせであればよく、種々の変形が可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上詳細に説明した通り、この発明に係る婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法及びその製造装置によれば、次のような効果を奏する。
(1)ばね用金属板で形成された断面長方形で、一側縁が外周縁、他側縁が内周縁となるほぼ半円状に湾曲した平面形状の帯板を、正面から見たとき、帯板の側面が帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対し傾斜面となる三次元形状で、乳房の立ち上がり部によくフィットし、剛性に基づく形状保持性と弾性に基づくフィッティング性という相反する特性、ならびに衣料の洗濯時の外力で歪みや変形が加わったときの形状回復性という諸特性を同時に満足するカップ芯材を、容易に安価に製造することができる。
【0037】
(2)金属ローラの径、ゴムローラの径、金属ローラに付与する圧力、ゴムローラの硬度および帯板をローラ間に挿入する角度及び向き等を、要求湾曲形状(塑性変形形状)に合せて調整し、適切な形状に塑性変形させて好ましいカップ芯材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す製造方法の側面説明図である。
【図2】この発明の実施の形態を示す製造方法の平面説明図である。
【図3】この発明の他の実施の形態を示す製造方法の側面説明図である。
【図4】この発明のさらに他の実施の形態を示す製造方法の側面説明図である。
【図5】この発明の実施の形態を示す製造装置の正面図である。
【図6】この発明の実施の形態を示す製造装置の側面図である。
【図7】この発明の他の実施の形態を示す製造装置の側面図である。
【図8】この発明のさらに他の実施の形態を示す製造装置の側面図である。
【図9】この発明のまた更に他の実施の形態を示す製造装置の側面図である。
【図10】プレスで打ち抜き形成した帯板の斜視図である。
【図11】図9A−A線断面図である。
【図12】この発明で製造しようとするカップ芯材の斜視図である。
【図13】図11B−B線断面図である。
【図14】この発明で製造しようとする他例を示すカップ芯材の斜視図である。
【図15】カップ芯材をブラジャーに適用した例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 金属ローラ
2 ゴムローラ
2a、2b 金属ローラ
3 基台
4 軸受板
5 バックアップローラ
6 軸受台
7 ばね
8 ナット体
9 螺軸
10 帯板
11 カップ芯材
12 帯板の外周縁
13 帯板の内周縁
18 カム
19 軸部材
22 ゴムローラの軸

Claims (16)

  1. 所定厚さのばね用金属板でほぼ半円状をなす平面形状の帯板を形成し、この帯板を少なくとも所定の角度及び向きでロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法。
  2. 所定厚さのばね用金属板でほぼ半円状をなす平面形状の帯板を形成する工程と、
    このほぼ半円状をなす平面形状に形成された帯板を研磨する工程と、
    この研磨が終了した帯板を少なくとも所定の角度及び向きでロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させる工程と、
    この永久塑性変形させた帯板を低温焼鈍させる工程と、より成る婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法。
  3. 前記所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板は、少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラの間に挿入して通過させる少なくとも所定の角度及び向きでロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする請求項1または2記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法。
  4. 前記所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板は、少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する、並列する2個のローラとこの2個のローラ間に位置するローラとの間に少なくとも所定の角度及び向きで挿入して通過させるロール成形により、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする請求項1または2記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法。
  5. 前記所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板は、少なくとも所定の角度及び向きでレベラーのロール間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする請求項1または2記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法。
  6. 前記帯板がローラ間を通過する過程において、前記ロールに付与する圧力を変化させることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法。
  7. 前記ほぼ半円状をなす平面形状の帯板の形成は、所定厚さのばね用金属板をプレスにより打ち抜き形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造方法。
  8. 少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラとを具備し、
    所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板を、少なくとも所定の角度及び向きで前記圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラの間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  9. 少なくとも並列する2個のローラと、この2個のローラ間に位置するローラとを具備し、その少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転し、
    所定厚さのばね用金属板で形成されたほぼ半円状をなす平面形状の帯板を、少なくとも所定の角度及び向きで前記圧接して回転するローラ間に挿入することによりロール成形し、該帯板の外周縁から内周縁に向かって垂直面に対して傾斜する傾斜面となる三次元形状に永久塑性変形させることを特徴とする婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  10. 前記少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する金属ローラとゴムローラまたは金属ローラと金属ローラは、レベラーと同様の上下のローラ群の最後方に位置して設けられることを特徴とする請求項8記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  11. 前記少なくとも一方のローラに圧力が付与されて互いに圧接して回転する、並列する2個のローラとこの2個のローラ間に位置するローラは、レベラーと同様の上下のローラ群の最後方に位置して設けられることを特徴とする請求項9記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  12. 前記全部または1部のローラには、適所にバックアップローラが回転自在に圧接されていることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  13. 前記ローラへの圧力は、バックアップローラを介して付与されることを特徴とする請求項12記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  14. 前記バックアップローラを介して圧力が付与されるローラは、他方のローラに自由状態で当接され、これがバックアップローラで押圧されていることを特徴とする請求項13記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  15. 前記ローラに付与される圧力は、調整可能であることを特徴とする請求項8、9、10、11、13及び14のいずれかに記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
  16. 前記ローラに付与される圧力は、帯板が通過する過程で間欠的に変化可能であることを特徴とする請求項8、9、10、11、13及び14のいずれかに記載の婦人用衣料に用いるカップ芯材の製造装置。
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