JP4174667B2 - メダルゲーム装置、メダルゲームのメダル払い出し方法 - Google Patents

メダルゲーム装置、メダルゲームのメダル払い出し方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メダルゲーム装置に関し、特に、配当が累積されていく配当累積型のメダルゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数台のメダルゲームマシンから投入されたメダルをまとめて蓄積してゆき、一定の条件に合致した遊戯者(ジャックポットに当選した遊戯者)にその蓄積分を払出すようにしたゲーム装置が知られている。このようなゲーム装置は、プログレッシブゲーム装置と呼ばれ、例えば、米国特許第4,837,728号明細書に記載されたものがある。このプログレッシブゲーム装置は、6〜16台のメダルゲームマシンで構成されたグループで、特定の役毎にプログレッシブボーナス枚数を表示しておき、メダル(コイン)投入毎に投入枚数の一定割合を、それぞれのプログレッシブボーナスに配分されてボーナス値に加算する。そして、複数の遊戯者の誰かがプログレッシブボーナスを有するある特定の役で勝つと、その役のプログレッシブボーナス値に応じたコインの払出しをその勝った遊戯者に行う、というものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなプログレッシブゲームは、配当がどんどん累積されていく点に面白さがある。誰かが累積された配当つまりメダルを手に入れない限り、各遊戯者は、どんどん累積されていくメダルに対して、「もしかして自分が獲得できるかもしれない」という期待感や、「他の誰かが獲得してしまうかもしれない」という競争心をゲーム進行中に常に感じることになる。このような期待感や競争心は、遊戯者の射幸心をあおり、ゲームの遊戯性を高めるために重要な要素である。
【0004】
しかしながら、従来のプログレッシブゲーム装置は、配当が累積されていく様子を、その累積された値(例えばメダル数)の表示によって遊戯者に通知しているに過ぎなかったため、臨場感が足りず、遊戯者の期待感やゲームの遊戯性を十分に高めているとはいえなかった。
【0005】
また、従来のプログレッシブゲーム装置は、累積されていく配当の払い出しの有無を、例えば遊戯者がある特定の役で勝つといった単純な仕組みによって決定していた。つまり、従来の内部処理では、確率を設定した抽選テーブルを参照して選択された乱数値によって特定の役を決定しているため、配当の払出しの有無が確率でのみ決められていた。そのため、1の遊戯者に配当の払い出しが決定された後は、遊戯者の期待感や競争心が早々に解消されてしまい、ゲームの盛り上がりに欠けるという問題があった。
【0006】
そこで、本願発明は、遊戯者の射幸心をあおり、ゲームの遊戯性を十分に高めることができるメダルゲーム装置を提供することにある。
【0007】
また、本願発明は、配当の払い出しをめぐる期待感や競争心を持続させることができるメダルゲーム装置における抽選の仕組みを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、所定の遊戯媒体を用いる電子遊戯装置であって、遊戯者が前記所定の遊戯媒体を投入する第1の投入手段と、前記遊戯媒体を蓄積する外手段から視認可能な蓄積手段と、前記蓄積手段に遊戯媒体を投入する第2の投入手段と、前記第2の投入手段を駆動する駆動手段と、前記蓄積手段に投入された遊戯媒体量を計測する計測手段と、前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無の判断基準となる遊戯媒体の払出量を決定する際の判断基準である第1の基準データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された第1の基準データに従って遊戯媒体の対象ゲームにおける払出量を決定する払出量決定手段と、前記第1の投入手段により所定の遊戯媒体が投入された場合に、前記決定された遊戯媒体の払出量と前記計測手段により計測された遊戯媒体の蓄積量とを比較して前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする電子遊戯装置である。
【0009】
また、本発明は、所定の遊戯媒体を用いる電子遊戯装置であって、遊戯者が前記所定の遊戯媒体を投入する第1の投入手段と、前記遊戯媒体を蓄積する外手段から視認可能な蓄積手段と、前記蓄積手段に遊戯媒体を投入する第2の投入手段と、前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無の判断基準となる遊戯媒体の払出量を決定する際の判断基準である第1の基準データと、前記蓄積手段へ投入する遊戯媒体の量を決定する際の判断基準である第2の基準データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された第2の基準データに従って前記蓄積手段に投入すべき遊戯媒体の投入量を決定する投入量決定手段と、前記投入量決定手段の決定に基づいて前記第2の投入手段を駆動する駆動手段と、前記蓄積手段に投入された遊戯媒体量を計測する計測手段と、前記記憶手段に記憶された第1の基準データに従って遊戯媒体の対象ゲームにおける払出量を決定する払出量決定手段と、前記決定された遊戯媒体の払出量と前記計測手段により計測された遊戯媒体の蓄積量とを比較して前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする電子遊戯装置である。
【0010】
前記電子遊戯装置は、前記記憶手段が、ゲーム開始前に前記蓄積手段へ投入すべき遊戯媒体の初期投入量を決定する際の判断基準である第3の基準データを記憶している場合に、対象ゲームが開始される前に前記記憶手段に記憶された第3の基準データに従って前記蓄積手段に投入すべき初期投入量を決定し、該決定した初期投入量の遊戯媒体の投入を前記第2の遊戯媒体投入手段に指示する初期投入手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
また、前記電子遊戯装置は、前記第1の遊戯媒体投入手段から遊戯媒体が投入された場合に、設定された確率データに従って抽選処理を実行する抽選処理手段をさらに備え、前記判定手段は、前記抽選処理手段による抽選結果が所定の条件に合致する場合に、前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無を判定することを特徴とする。
【0012】
前記投入量決定手段は、前記抽選処理手段による抽選結果が所定の条件に合致する場合に、前記記憶手段に記憶された第2の基準データに従って遊戯媒体の投入量を決定し、該決定した投入量の遊戯媒体の投入を前記第2の遊戯媒体投入手段に指示することを特徴とする。
【0013】
前記電子遊戯装置は、遊戯者の操作により操作信号を入力する操作入力手段と、前記操作入力手段から入力される操作信号に基づいて電子遊戯の結果を得るように定義された電子遊戯プログラムを実行する電子遊戯処理手段と、を備え、前記判定手段は、前記電子遊戯処理手段による遊戯結果に基づいて、前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無を判定することを特徴とする。
【0014】
また、前記初期投入手段は、前記判定手段が、前記電子遊戯処理手段による遊戯結果に基づいて前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無を判定した場合において、判定結果が無であるときは、当該ゲームに対して設定された初期投入量よりも大きい値を次回のゲームの初期投入量として設定することを特徴とする。
【0015】
また、前記電子遊戯装置は、前記記憶手段が、前記蓄積手段に蓄積可能な遊戯媒体の限界量を記憶する場合において、前記判定手段は、前記計測手段により計測された遊戯媒体の蓄積量が前記記憶手段に記憶された遊戯媒体の限界量以上であるか否かを判定することを特徴とする。
【0016】
また、前記電子遊戯装置は、前記第1の投入手段により投入された遊戯媒体が通過可能な通過口と、前記通過口を通過した遊戯媒体を検出する検出手段と、を備え、前記判定手段は、前記検出手段により遊戯媒体が検出された場合に前記蓄積手段に蓄積された遊戯媒体の払出しの有無を判定することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、プレイヤが遊戯媒体を投入する投入口に投入された遊戯媒体を検出する投入検出手段と、前記投入口に投入された遊戯媒体が通過可能な入賞口を通過した遊戯媒体を検出する入賞検出手段と、第1の条件により決められた初期遊戯媒体量を蓄積容器に初期投入する初期投入手段と、前記入賞検出手段により遊戯媒体が検出される度に、第2の条件により決められた追加遊戯媒体量を前記蓄積容器に追加投入する追加手段と、前記蓄積容器に蓄積された遊戯媒体の蓄積量をカウントするカウント手段と、前記蓄積容器に蓄積された遊戯媒体を払い出す払出手段と、前記蓄積容器に蓄積された遊戯媒体を払い出す際の基準となる遊戯媒体の基準量を第3の条件により決定し、該決定した遊戯媒体の基準量と前記カウント手段によりカウントされた遊戯媒体の蓄積量とを比較し、前記蓄積容器に蓄積された遊戯媒体の払い出しの有無を決定する制御手段と、を備える遊戯媒体ゲーム機である。
【0018】
また、本発明は、プレイヤが遊戯媒体を投入する投入口に投入された遊戯媒体を検出する投入検出手段と、第1の条件により決められた初期遊戯媒体量を蓄積容器に初期投入する初期投入手段と、前記投入検出手段により遊戯媒体が検出される度に、第2の条件により決められた追加遊戯媒体量を前記蓄積容器に追加投入する追加手段と、前記蓄積容器に蓄積された遊戯媒体の蓄積量をカウントするカウント手段と、前記蓄積容器に蓄積された遊戯媒体を払い出す払出手段と、前記蓄積容器に蓄積された遊戯媒体を払い出す際の基準となる遊戯媒体の基準量を第3の条件により決定し、該決定した遊戯媒体の基準量と前記カウント手段によりカウントされた遊戯媒体の蓄積量とを比較し、前記払出手段による遊戯媒体の払い出しの有無を決定する制御手段と、を備える遊戯媒体ゲーム機である。
【0019】
前記遊戯媒体ゲーム機は、プレイヤが操作する操作手段を備え、前記制御手段は、前記払出手段による遊戯媒体の払い出しを有と決定した場合に、前記プレイヤの操作手段の操作に基づくゲームを実行し、プレイヤの操作手段の操作に基づくゲーム結果が所定の条件に合致する場合には、前記払出手段による遊戯媒体の払い出しを有と決定し、所定の条件に合致しない場合には、前記払出手段による遊戯媒体の払い出しを無と決定し、かつ、前記遊戯媒体の基準量を前記カウント手段によりカウントされた遊戯媒体の量よりも多くなるように決定することを特徴とする。
【0020】
なお、本明細書において、物の発明は方法の発明として把握することができ、方法の発明は物の発明として把握することができる。また、上記発明は、コンピュータに所定の機能を実現させるプログラムを記録した記録媒体またはプログラム製品としても成立する。なお、前記記録媒体とは、例えば、ハードディスク(HD)、DVD−RAM、フレキシブルディスク(FD)やCD−ROM等のほかに、RAMやROM等のメモリを含む。また、前記コンピュータとは、例えば、CPUやMPUといったいわゆる中央処理装置がプログラムを解釈することで所定の処理を行う、いわゆるマイクロコンピュータ等をも含む。
【0021】
また、本明細書において、手段とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その手段が有する機能をソフトウェアによって実現する場合やハードウェア回路によって実現する場合も含む。また、1つの手段が有する機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されても良い。
【0022】
さらにまた、本明細書における手段は、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現可能である。ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせによる実行は、例えば、所定のプログラムを有するコンピュータ・システムにおける実行が該当する。そして、1つの手段が有する機能が2つ以上のハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現されても、2つ以上の手段の機能が1つのハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現されても良い。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態では、配当が累積されていく様子を臨場感あふれる様子で遊戯者に伝えるため、実物のメダルを遊戯者が視認可能な所定の蓄積容器に蓄積するものである。これによれば、実物のメダルが遊戯者の目に見える状態でどんどん累積されていくので、臨場感が増すとともに、遊戯者の期待感をますます増大させることができるようになる。
【0025】
なお、実物のメダルを蓄積容器に蓄積する場合、蓄積容器に蓄積可能なメダルの量は蓄積容器の容量を限界とする。そのため、蓄積容器の容量を超えるメダルの量が蓄積された場合には、メダルが蓄積容器からこぼれ落ちてしまうことになり、ゲームの運行上好ましくない事態となる。
【0026】
そこで、本実施形態に係るメダルゲーム装置では、予めメダルが払い出されるべき枚数(払出枚数)を設定しておき、蓄積容器に蓄積されたメダルの枚数(蓄積枚数)が、設定された払出枚数以上である場合に、メダルを払い出すこととした。払出枚数を蓄積容器の容量以下の範囲で設定すれば、蓄積容器の容量を超える前に、メダルを蓄積容器から払いだすことが可能になる。
【0027】
また、本実施形態では、蓄積されたメダルの払い出しの有無を、抽選処理による抽選結果と、既述の蓄積枚数と払出枚数とに基づく判定処理の、双方の処理に基づいて決定することとしている。具体的には、本実施形態に係るメダルゲーム装置は、抽選処理による抽選結果が特定の役である場合であって、蓄積容器に蓄積されたメダルの枚数が設定された払い出し枚数以上である場合に、蓄積されたメダルを遊戯者に払い出す、というものである。
【0028】
これによれば、遊戯者が特定の役を当てた場合でも、蓄積されたメダルの枚数が払い出し枚数以上でないと実際の払い出しは行われないので、「特定の役を当ててもメダルを獲得できるとは限らない」というスリルや緊張感を遊戯者に与えることができるようになる。
【0029】
[メダルゲーム装置の全体の構成]
本実施形態では、蓄積容器に蓄積されたメダルが払い出されると1のゲームが終了し、次のゲームが開始される。本実施形態では、蓄積容器に蓄積されたメダルが払い出された時点から、蓄積容器に新たに蓄積されたメダルが払い出されるまでの間を1ゲームとする。典型的には、蓄積容器に新たに蓄積されたメダルが払い出されるとゲームが終了し、次のゲーム開始前には所定量のメダルを蓄積容器に投入し、ゲームの進行に応じてさらにメダルが蓄積容器に追加投入され、所定の条件に合致する場合に、蓄積容器に蓄積されたメダルが遊戯者に払いだされ、これにより1ゲームが終了する。
【0030】
本実施形態に係るメダルゲーム装置の外観を図1に示す。電子遊戯装置としてのメダルゲーム装置1は、略正十角形形状の筺体2を有している。筺体2内部の中央には、メダル供給部10が設けられ、その周囲に遊戯者が操作する操作部としての10個のサテライト(ステーション)20が設けられている。サテライト20は、透明な仕切板により仕切られている。筺体2の周囲には、遊戯者が遊戯の際に使用する椅子4が配置されている。
【0031】
メダル供給部10は、浅草の雷門を模して作られている。門12の右側には風神像14Aが、左側には雷神像14Bが立っており、これらの間にメダルを蓄積する蓄積部としてのちょうちん型の蓄積容器16が設けられている。門12全体が筺体10内で回動可能に構成されており、各サテライト20で遊戯する遊戯者に対向する位置に配置される。
【0032】
サテライト20は、上部のゲーム部と下部のメダル払い出し部から構成されている。ゲーム部には、少なくともメダルを内部に投入するためのメダル投入手段22A、22Bが左右に配置されている。メダル投入手段22A、22Bは、筺体10のゲーム部の透明窓に嵌込むことにより取り付けられている。一方、メダル払い出し部には、少なくとも遊戯者に払い戻されるメダルが排出されるメダル払い出し口24が設けられている。また、サテライト20には、遊戯者が操作する操作入力手段26が設けられている。
【0033】
[ひも型操作入力手段]
図2は、本実施形態に係るメダルゲーム装置のサテライトを横から見た図である。同図に示すように、サテライト20には、遊戯者が操作する操作入力手段26が設けられている。操作入力手段26は、遊戯者が蓄積容器16に蓄積されたメダルを獲得するためにゲームの進行に応じて操作するためのものである。本実施形態では、演出効果を高めるために、操作入力手段26をひも型の形状としている。このように操作入力手段26は、ひも型の形状を成しているため、遊戯者は、これをつかんで引っ張ったり振ったりすることができる。
【0034】
操作入力手段26の上端には、鈴28と、操作入力手段26を遊戯者が操作したこと、例えば引っ張られたこと又は振られたことを検出するための検出手段(例えば、センサ)27が設けられている。遊戯者は、操作入力手段26を複数回揺らして操作すると、検出手段27は、操作入力手段26の動きを検出して、これをゲームの進行を制御するCPUに伝達する。
【0035】
[メダル投入手段]
次に、メダルの投入について詳細に説明する。図3は、本実施形態に係るメダルゲーム装置のサテライトの内部を示す図である。図4は、本実施形態に係るメダルゲーム装置のサテライトにおけるメダルの投入方法を説明する図である。
【0036】
図3に示すように、サテライト20のゲームフィールドの底面には固定台30が設けられている。固定台30上をその奥行き方向へ往復スライドする移動テーブル32が設けられている。移動テーブル32は、モーター等の駆動部を利用したクランク機構(往復スライド機構)により、往復スライドする。移動テーブル32の奥には壁部材34が設けられている。壁部材34にはメダルが通過可能な通過口としてのスリット36(図4参照)が形成されている。これらスリット36は特定ゲーム態様となるための特定入賞領域である。壁部材34には、スリット36を間欠的に遮蔽するための手裏剣型の遮蔽部材38A、38B設けられている。遮蔽部材38A、38Bは中央部を中心として回転し、4つの剣部によりスリット36を間欠的に遮蔽する。
【0037】
図4に示すように、遊戯者がメダル投入手段22をスリット36に向けて狙いを定める(図4A)。なお、メダル投入手段22には、メダルがメダル投入手段22に投入されたか否かを検出するための検出手段80が設けられている(図2参照)。検出手段80は、メダル投入手段22に投入されたコインの動きを検出して、この信号をゲームの進行を制御するCPUに伝達する。
【0038】
遮蔽部材38は後述するCPUによる制御に従った速度で回転している。遊戯者が投入したメダルが壁部材34に到達したとき、スリット36が遮蔽部材38の剣部の間に位置しているとメダルはスリット36内に入り、後述する特定ゲーム態様としてのスロットゲームが始動し、抽選が開始される(図4B)。これに対し、遮蔽部材38の剣部によりスリット36が遮蔽されていると、メダルははじかれて(図4C)ゲームフィールドに放出される(図4D)。
【0039】
なお、スリット36近傍には、メダルがスリットを通過したか否かを検出するための検出手段81が設けられている(図2参照)。検出手段81は、スリット36を通過したコインの動きを検出して、この信号をゲームの進行を制御するCPUに伝達する。
【0040】
なお、図3に示すように、壁部材34の奥には、ゲーム画面を表示する表示部42が設けられている。表示部42には、例えば抽選結果が表示される。また、図3に示すように、隣接するサテライト20との境界には、メダル運搬レール44と籠46とが設けられている。メダル運搬レール44により、所定量のメダル量を収納した籠46が自重で移動する。後述する抽選処理等で、小当たりや中当たりのときに、サテライト20のゲームフィールドに籠46からメダルを放出する。
【0041】
[蓄積容器へのメダルの蓄積と払い出し]
次に、メダルの蓄積(搬送)と払い出しについて図5及び図6を用いて説明する。図5は、本実施形態に係るメダルゲーム装置におけるメダルの蓄積方法を説明する図である。本実施形態では、ゲームの進行に応じてメダルを搬送して蓄積容器16に蓄積する。各サテライト20に設けられたホッパー54には、排出されたメダルが蓄積されている。各ホッパー54内のメダルは垂直搬送路56を経て上昇され、シュート58によりセンターシュート60に放出される。センターシュート60に放出されたメダルはセンターシュート62を経てセンターホッパー64に集約される。
【0042】
センターホッパー64に集約されたメダルは、メダル搬送手段により蓄積容器16に放出される。具体的には、センターホッパー64に集約されたメダルは、垂直搬送路66を経てリフトユニット68の下部に搬送される。リフトユニット68ではメダルを運搬するボックス70が上下に移動している。リフトユニット68の下部でボックス70がメダルを収納すると、ボックス70はリフトユニット68を上昇する。リフトユニット68の上部でボックス70内のメダルは、シュート72を経て、蓄積容器16に放出される。
【0043】
なお、本実施形態のメダルゲーム装置では、蓄積容器16へのメダル蓄積数をメダルゲーム装置の目立つ場所にデジタル表示している。デジタル表示された数と実際に蓄積容器16に蓄積されたメダル数との整合性は、例えば、ボックス70に収納するメダルをカウントするカウント手段を設けることで図ることができる。つまり、カウント手段は、ボックス70に収納するメダルをカウントし、このカウントした値を所定の記憶領域に格納する。CPUは、格納された値をメダル数として表示手段に通知し、表示手段はこの値を画面にデジタル表示する。
【0044】
図6は、本実施形態に係るメダルゲーム装置におけるメダルの放出方法を説明する図である。同図に示すように、本実施形態では、メダル供給部10の蓄積容器16にメダルを蓄積しておき、各サテライトのいずれかで所定の条件に合致するときに、蓄積した大量のメダルをその条件に合致した遊戯者のサテライト20のゲームフィールドに放出する。具体的には、ある遊戯者に大当たりの前段階としてのリーチがかかると、回転駆動部50により門12全体がその遊戯者のサテライト20に向かって回動しつつ、蓄積容器16に一定量のメダルが追加される。そして、前傾回転駆動部52により、蓄積容器16が遊戯者の方に前傾する。このように、あたかも遊戯者にメダルを放出するような演出制御をCPUが行うことで、遊戯者の期待感、また、周囲の遊戯者の緊張感をよりいっそう高めることができる。その後、CPUによる内部処理の結果が大当たりである場合は、蓄積容器16を回転させて、蓄積したメダルをサテライト20に放出する。大当たりでない場合は、蓄積容器16を元の位置に戻す。
【0045】
[ゲームの説明]
このように構成される本実施形態のメダルゲーム装置におけるゲーム方法について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態のメダルゲーム装置におけるゲーム方法のフローチャートである。
【0046】
遊戯者は、サテライト20においてメダル投入手段22A、22Bよりスリット36を狙ってメダルを投入する(STEP201)。メダルがスリット36に入った場合すなわち入賞口に入った場合には(STEP202)、メダルゲーム装置内で抽選が開始される(STEP203)。抽選では、設定された所定の確率に基づいて、特定ゲーム態様での大当たり(正確には「大当たりリーチ」)、中当たり、小当たり、はずれ等の抽選結果が算出され、この抽選結果が画面に表示される(STEP204)。
【0047】
抽選処理は、所定の確率で1の結果を得られるように構成された特定のゲームに適用することができるが、ここでは、スロットゲームに適用した場合について説明する。抽選処理が開始されると、表示部42に表示された図示しないスロットが回転し(3つの絵柄が独立に回転する)、停止すると所定の絵柄が表示される。この際に表示される絵柄が、抽選結果である。一方、大当たりリーチの場合には、任意の絵柄を両端の2枚にのみ先に表示し、残り1枚の絵柄が揃うまでは、後述する演出処理を実施する。
【0048】
つまり、抽選結果が大当たりリーチ以外である場合には(STEP205のNo)、それぞれの抽選結果に応じた処理が実行される(STEP206)。例えば、中当たり、小当たりの場合には、それぞれの絵柄が表示されるとともに、それぞれに設定された量のメダルが、籠46によってサテライト20のゲームフィールドに放出される。これに対し、抽選結果が大当たりの前段階である大当たりリーチ(ジャックポットリーチ)である場合には(STEP205のYes)、蓄積容器16に蓄積されたメダルの支払に向けた処理が実行される。
【0049】
具体的には、門12全体がその遊戯者のサテライト20に向かって回動する。そして、蓄積容器16に所定量のメダルが投入される(STEP208)。なお、投入されるメダル量は、一定あるいはランダムに決定される。メダルが投入されると、蓄積容器16を前方に移動させて、遊戯者の期待感をますます高めるようにするとともに、表示部42に「大量祈願するのじゃ、鈴紐を振りなさい!」というような文字を表示し、遊戯者に鈴紐の操作入力手段26を振るように誘導する(STEP209)。なお、本実施形態においては、このような遊戯者による操作入力手段26の操作は、遊戯者の期待感を高めるための演出であるから、メダルの支払の有無には影響を与えない。メダルの支払の有無は、後述する内部判定処理により決定される。
【0050】
誘導後、後述する内部判定処理により大当たりか否かを判定し、大当たりである場合には(STEP210のYes)、遊戯者の鈴紐の操作により大当たりとなったかのように大当たりの演出を行い、蓄積容器16のメダルを払い出す(STEP211)。具体的には、表示部42の残りの1枚の絵柄を同じマークとして表示して「大当たり」を演出する。さらに、蓄積容器16が、前傾回転駆動部52により遊戯者の方に前傾して、続いて蓄積容器16が回転して、蓄積されたメダルがサテライト20に放出される。
【0051】
一方、内部抽選の処理結果が、大当たりでない場合には(STEP210のNo)、遊戯者の鈴紐の操作により大当たりとならなかったかのように外れの演出を行い、蓄積容器16のメダルを払い出さない(STEP212)。具体的には、表示部42の残りの1枚の絵柄を別のマークとして表示して「はずれ」を演出する。さらに、前方に移動した蓄積容器16を元の位置に戻す。蓄積容器16に蓄積されたメダルは、次の大当たりの遊戯者に持ち越される。
【0052】
[メダルゲーム装置のハードウェア構成]
図8は、メダルゲーム装置全体のハードウェア構成を示すブロック図である。本メダルゲーム装置1は、メダルゲーム装置全体の動作を制御する制御部としてのゲームブロック100と、個々のサテライトの動作を制御する制御部としてのサテライトブロック200と、蓄積容器16の動作を主に制御する制御部としてのモータコントロールブロック300と、蓄積容器16を駆動する駆動手段としてのスイングモータ301、回転モータ302、また、蓄積容器16にメダルを投入するためのリフトユニット68を駆動する駆動手段としてのリフタモータ303と、が接続されて構成される。
【0053】
ゲームブロック100は、図示しない制御手段としてのCPU、ROM、RAM、入出力インターフェースなどから構成され、ROMまたは外部メモリに記憶された制御プログラム等に基づいてメダルゲーム装置全体を総括的に制御する。CPUは、入出力インターフェースを介して各サテライトブロックとの間で、また、モータコントロールブロックとの間で、データの送受信を行う。
【0054】
なお、ROMには、請求項に記載された機能手段を実現するためのプログラムが記憶されている。例えば、ROMには、所定のゲームプログラムや、ゲームの進行に必要な各種設定データやテーブルが格納される。ここでは、抽選処理を実行するための抽選プログラム、当たりや外れの演出に関するプログラム、また、払出メダル数設定テーブルや追加メダル数設定テーブル等が格納されている。
【0055】
図10は、本実施形態に係るテーブルの構成を示す一例である。図10(A)は、払出メダル数設定テーブルを示す。払出メダル数設定テーブルは、ゲーム開始前に払いだされるべきメダルの枚数を決定するためのテーブルであり、払出数データと、払出数データが選択される確率データとが対応付けて記憶されている。抽選処理では、この確率データをパラメータとして演算処理を実行する。この演算処理において払出数が「100」となる可能性は「3/6」であり、払出数が「500」となる可能性は「2/6」であり、払出数が「1000」となる可能性は「1/6」である。ここでは、払出し枚数が多いほど、確率が小さくなるように設定されている。払出数は、貯蓄容器16からメダルが払い出される度に設定されるので、状況に応じて払い出されるメダルの量が異なることになる。よって、遊戯者は、いつメダルが払いだされるか予想することができず、遊戯性をよりいっそう高めることができるようになる。なお、払出数は、蓄積容器16の容量を超えない範囲であれば任意に設定することができる。よって、払出数や確率の値、及び、払出し数を決定する際に利用する計算式の内容は仕様に応じて適宜変更可能である。
【0056】
一方、図10(B)は、追加メダル数設定テーブルを示す。追加メダル数設定テーブルは、蓄積容器16に追加されるべきメダルの枚数を決定するためのテーブルであり、追加数データと、追加数データが選択される確率データと、が対応付けて記憶されている。例えば、メダル追加処理では、この確率データをパラメータとして演算処理を実行する。この演算処理において追加数が「10」となる可能性は「3/6」であり、追加数が「50」となる可能性は「2/6」であり、追加数が「100」となる可能性は「1/6」である。ここでは、追加数が多いほど、確率が小さくなるように設定されている。追加数は、メダルが追加されるたびに設定される。本実施形態では、大当たりリーチが当たった場合に、所定量のメダルが投入されるが、遊戯者によって10枚の場合もあれば、100枚の場合もある。よって、遊戯者の期待感をよりいっそう高めることができる。なお、追加数は、蓄積容器16の容量を超えない範囲であれば任意に設定することができる。よって、追加数や確率の値、及び、追加数を決定する際に利用する計算式の内容は仕様に応じて適宜変更可能である。
【0057】
モータコントロールブロック300は、ゲームブロック100からの通信制御により、各モータ301、302、303を駆動する。
【0058】
[メダル遊戯装置のハードウェア構成図]
図9は、図8に示すサテライトブロックの詳細なハードウェア構成を示したものである。なお、このハードウェア構成としては、これに限定されることなく、公知のハードウェア構成を等しく本発明に適用することができる。
【0059】
メダルゲーム装置は、既述の表示手段42としてのTVモニタ130、及びスピーカ14を備えている。TVモニタ13はゲーム展開の状況(例えば抽選結果)を画像表示するもので、このTVモニタの代わりにプロジェクタを使ってもよい。
【0060】
サテライトブロック200は、CPU(中央演算処理装置)101を有するとともに、ゲームプログラムの実行に必要である、ROM102、RAM103、サウンド装置104、入出力インターフェース106、スクロールデータ演算装置107、コ・プロセッサ(補助演算処理装置)108、地形データROM109、ジオメタライザ110、形状データROM111、描画装置112、テクスチャデータROM113、テクスチャマップRAM114、フレームバッファ115、画像合成装置116、D/A変換器117を備えている。
【0061】
本発明における記憶媒体の一つとしてのROM102は、他の記憶手段、例えばハードディスク、カートリッジ型のROM、CD−ROMの他公知の各種媒体の他、通信媒体(インターネット、各種パソコン通信網)をも含むものであってもよい。このROM102には、請求項に記載された機能手段を実現するためのプログラムが記憶されている。例えば、ROM102には、所定のゲームプログラムや、ゲームの進行に必要な各種設定データやテーブルが格納される。ここでは、抽選処理を実行するための抽選プログラム、当たりや外れの演出に関するプログラム、また、払出メダル数設定テーブルや追加メダル数設定テーブル等を格納してもよい。
【0062】
CPU101は、バスラインを介して所定のプログラム等を記憶したROM102、データを記憶するRAM103、サウンド装置104、入出力インターフェース106、スクロールデータ演算装置107、コ・プロセッサ108、及びジオメタライザ110に接続されている。
【0063】
RAM103はバッファ用として機能させるもので、ジオメタライザ110に対する各種コマンドの書き込み(オブジェクトの表示など)、変換マトリクス演算時のマトリクス書き込み等が行われる。サウンド装置104は電力増幅器105を介してスピーカ14に接続されており、サウンド装置104で生成された音響信号が電力増幅の後、スピーカ14に与えられる。
【0064】
CPU101は、本実施の形態において、ROM102に内蔵したプログラムに基づいてゲームストーリーの展開、ROM109からの地形データ、又は形状データROM111からの形状データ(「味方や敵のオブジェクト」及び「道路、風景、建物、屋内、地下道等のゲーム背景」等の3次元データ)を読み込んで、三次元仮想空間のシチュエーション設定、入力手段20Aからのトリガ信号に対する抽選ゲームのための処理や格闘ゲームのための処理を行うようになっている。
【0065】
CPU101による仮想ゲーム空間内の各種オブジェクトは、3次元空間での座標値が決定された後、この座標値を視野座標系に変換するための変換マトリックスと、形状データ(建物、地形、屋内、研究室、家具等)とがジオメタライザ110に指定される。コ・プロセッサ108には地形データROM109が接続され、したがって、予め定められたカメラの移動コース等の地形データがコ・プロセッサ108(及びCPU101)渡される。また、コ・プロセッサ108は、シューティングの命中の判定やカメラ視線とオブジェクト間の偏差、視線移動の制御演算等を行うものであり、そして、この判定や計算時に、主に、浮動小数点の演算を引き受けるようになっている。この結果、コ・プロセッサ108によりオブジェクトへの射撃の当たり判定やオブジェクトの配置に対する視線の移動位置の演算が実行されて、その結果がCPU101に与えられるようになされている。
【0066】
ジオメタライザ110は形状データROM111及び描画装置112に接続されている。形状データROM111には、背景やキャラクタのオブジェクトを構成するポリゴンの形状データが記憶されており、この形状データがジオメタライザ110に渡される。ジオメタライザ110はCPU101から送られてくる変換マトリクスで指定された形状データを透視変換し、3次元仮想空間での座標系から視野座標系に変換したデータを得る。
【0067】
描画装置112は変換した視野座標系の形状データにテクスチャを貼り合わせフレームバッファ115に出力する。このテクスチャの貼り付けを行うため、描画装置112はテクスチャデータROM113及びテクスチャマップRAM114に接続されるとともに、フレームバッファ115に接続されている。なお、ポリゴンデータとは、複数の頂点の集合からなるポリゴン(多角形:主として三角形又は四角形)の各頂点の相対ないし絶対座標のデータ群を言う。前記地形データROM109には、カメラがゲームストーリーに沿って仮想空間を移動する上で足りる、比較的粗く設定されたポリゴンのデータが格納されている。これに対して、形状データROM111には、敵、背景等の画面を構成する形状に関して、より緻密に設定されたポリゴンのデータが格納されている。
【0068】
スクロールデータ演算装置107は文字などのスクロール画面のデータを演算するもので、この演算装置107と前記フレームバッファ115とが画像合成装置116及びD/A変換器117を介してTVモニタ13に到る。これにより、フレームバッファ115に一時記憶されたオブジェクト(ライド)、地形(背景)などのポリゴン画面(シミュレーション結果)と、その他の文字情報(例えば、遊戯者側のタイムカウント値等)のスクロール画面とが指定されたプライオリティにしたがって合成され、最終的なフレーム画像データが生成される。この画像データはD/A変換器117でアナログ信号に変換されてTVモニタ13に送られ、ゲームの画像がリアルタイムに表示される。
【0069】
図9において、入力手段120Aは、操作入力手段26を遊戯者が操作したことを検出するための検出手段としての鈴紐センサ、メダルの投入を検出するための検出手段としての投入センサ、メダルがスリットに入ったことを検出するための検出手段としての入賞センサ等、メダルゲームに必要な操作系を包含するものである。一方、出力手段122Aは、メダルを払いだすためのホッパーなどを含むメダルゲームに必要な出力系を包含するものである。
【0070】
また、CPU101は、入出力インターフェース106を介して、ゲームブロック100との間で必要なデータの送受信を行う。例えば、入力手段120Aとしての投入センサや入賞センサが検出した検出信号を、ゲームブロック100に渡すとともに、ゲームブロック100から渡される信号に基づいて、当たりや外れの演出処理を実行する。
【0071】
[内部抽選および判定処理]
図11及び図12は、本実施形態に係る内部処理の流れを示すフローチャートである。フローチャート中、ゲームブロック100による処理は実線で、サテライトブロック200による処理は点線で表している。ゲームブロック100は、メダルゲーム装置1の電源が投入されると(STEP801)、予め設定され所定の記憶領域に格納された払出メダル数設定テーブルを参照して、次のゲームにおける払出メダル数を決定し、これをメモリに格納する(STEP802)。
【0072】
続いて、ゲームブロック100は、予め設定された初期蓄積メダル数を所定の記憶領域から読み出して、読み出した値に対応するメダル量を蓄積容器16に投入するように、モータコントロールブロック300に駆動信号を送る。モータコントロールブロック300は、送られた駆動信号に従って、リフタモータ303を駆動して、初期蓄積メダル量を蓄積容器16に投入する。ゲームブロック100は、投入したメダル数を蓄積メダル数としてメモリに格納する(STEP804)。ゲームブロック100による払出メダル数の設定処理や初期蓄積メダル量の投入処理が終了すると、各サテライトではゲームが可能な状態となる。
【0073】
遊戯者が、サテライト20においてメダル投入手段22A、22Bよりスリット36を狙ってメダルを投入すると、メダル投入手段22A、22B近傍に配置され、サテライトブロック200に接続された検出手段としての投入センサが、メダル投入手段22A、22Bに投入されたメダルを検出する(STEP805)。投入センサは、投入されたメダルを検出すると、投入信号をCPU101に送る。一方、スリット36近傍に配置され、サテライトブロック200に接続された検出手段としての入賞センサが、スリットを通過したメダルを検出する。メダルがスリット36に入った場合すなわち入賞口に入った場合、入賞センサは、スリットを通過したメダルを検出し、通過信号をCPU101に送る。CPU101は、これらの信号に基づいて、遊戯者が投入したメダルが入賞口に入ったか否かを判断する。つまり、CPU101は、投入信号と通過信号の双方を受け取った場合には、入賞口を通過したと判断し、投入信号のみを受け取った後所定時間経過しても通過信号を受け取らない場合には、入賞口を通過しなかったと判断する。CPU101は、入賞口を通過したと判断した場合には、入賞したことを示す入賞信号をゲームブロック100に送出する(STEP806)。一方、CPU101は、入賞口を通過しなかったと判断した場合には、入賞しなかったたことを示す非入賞信号をゲームブロック100に送出する。
【0074】
ゲームブロック100は、サテライトブロック200から入賞信号を受け取った場合には(STEP806のYes)、設定された所定の条件に従って抽選処理を実行する(STEP807)。抽選処理では、設定された所定の確率に基づいて、大当たり(正確には大当たりリーチ)、中当たり、小当たり、はずれ等の役(抽選結果)を算出する。例えば、ゲームブロック100は、各役に対応する確率が設定された抽選テーブルを所定の記憶領域から参照し、選択された乱数値によってこれらの役を決定する。抽選処理が終了すると、抽選結果データをサテライトブロック200に送出し、サテライトブロック200のCPU101が、抽選結果データを表示手段42に出力する(STEP808)。
【0075】
続いて、ゲームブロック100は、抽選結果が、蓄積容器16に蓄積されたメダルの払い出しに向けた処理を必要とする結果であるか否か(ここでは、大当たりリーチであるか否か)を例えば抽選フラグにより判断する(STEP809)。抽選フラグは、抽選結果が大当たりリーチであるか否かを示す情報であり、例えば、抽選結果が大当たりリーチである場合には「1」が、抽選結果が大当たりリーチでない場合には「0」が設定される。
【0076】
ゲームブロック100は、抽選フラグにより抽選結果が大当たりリーチである場合には(STEP809のYes)、追加メダル数設定テーブルを参照して追加メダル数を決定し、これをメモリに格納する(STEP811)。そして、ゲームブロック100は、決定した追加メダル数に相当するメダルが蓄積容器16に投入されるように、モータコントロールブロック300に駆動信号を送る。モータコントロールブロック300は、送られた駆動信号に従って、リフタモータ303を駆動して、追加メダル数に相当するメダル量を蓄積容器16に投入する(STEP812)。
【0077】
ゲームブロック100は、当該時点で蓄積容器16に蓄積されているメダルの合計枚数を算出する。つまり、メモリに格納された蓄積メダル数と追加メダル数を読み出し(STEP813)、蓄積メダル数に追加メダル数を加算することにより合計メダル数を算出する(STEP814)。ゲームブロック100は、このように算出した合計メダル数を表示手段に表示するとともに(STEP815)、メモリに蓄積メダル数として格納する。これにより、メモリに格納された蓄積メダル数の値が更新される。
【0078】
続いてゲームブロック100は、蓄積容器16に蓄積されたメダルの払い出しの有無を判定する判定処理を実行する(STEP816)。本実施形態では、抽選処理による抽選結果が大当たりリーチである場合であって、さらに、蓄積容器16に蓄積されたメダル枚数が、ゲーム開始前に設定された払出メダル数と等しいかまたはこれよりも多い場合に、メダルを払い出すこととしている。
【0079】
つまり、ゲームブロック100は、合計メダル数が払出メダル数以上であるか否かを演算処理し(STEP816)、そうである場合には(STEP816のYes)、メダルの払い出し処理(大当たり処理)に移行し、そうでない場合には(STEP816のNO)、メダルを払い出さない処理(はずれ処理)に移行する(STEP822)。ゲームブロック100は、判定処理の結果をサテライトブロック200に送る。
【0080】
サテライトブロック200のCPU101は、送られた判定処理の結果に応じた演出処理を実行する。既述のとおり、本実施形態では、メダルの払い出し処理に際しては、遊戯者の期待感を高めるための演出として、遊戯者に鈴紐の操作入力手段26を振るように誘導している。従って、CPU101は、判定結果が「大当たり」である場合には、表示部42に所定のメッセージを表示して、遊戯者に鈴紐の操作入力手段26を振るように誘導する(STEP817)。そして、メッセージ表示後、遊戯者の鈴紐の操作により大当たりとなったかのように大当たりの演出を行う(STEP818)。
【0081】
CPU101による大当たりの演出処理とあわせて、ゲームブロック100では、まず蓄積容器を前傾させるためにモータコントロールブロック300に所定の駆動信号を送る。モータコントロールブロック300は、送られた駆動信号に従ってスイングモータ301を駆動すると、蓄積容器が遊戯者の方に前傾する(STEP819)。続いて、ゲームブロック100では、蓄積容器内のメダルを払い出すように、モータコントロールブロック300に所定の駆動信号を送る。モータコントロールブロック300が送られた駆動信号に従って回転モータ302を駆動すると、蓄積容器がこれにより回転し、蓄積容器16内のメダルがサテライト20に放出される(STEP820)。ゲームブロック100は、蓄積容器16内のメダルの放出処理が終了すると、予め設定され所定の記憶領域に格納された払出メダル数設定テーブルを参照して、次のゲームにおける払出メダル数を決定し、これをメモリに格納する(STEP821)。
【0082】
一方、CPU101は、判定結果が「はずれ」である場合にも、図示してはいないが、STEP817の処理を実行し、表示部42に所定のメッセージを表示して、遊戯者に鈴紐の操作入力手段26を振るように誘導する。そして、表示部42にはずれを意味する画像を表示することにより「はずれ」の演出処理を実行する(STEP822)。
【0083】
上記実施の形態によれば、予めメダルが払い出されるべき枚数を設定しておき、蓄積容器に蓄積されたメダルの枚数が、設定された払出枚数以上である場合に、メダルを払い出すこととしたので、蓄積容器の容量を超える前にメダルを蓄積容器から払いだすことが可能になる。
【0084】
また、本実施形態では、蓄積されたメダルの払い出しの有無を、抽選処理による抽選結果と、既述の蓄積枚数と払出枚数とに基づく判定処理の、双方の処理に基づいて決定しているので、遊戯者が特定の役を当てた場合でも、蓄積されたメダルの枚数が払い出し枚数以上でないと実際の払い出しは行われないので、特定の役を当ててもメダルを獲得できるとは限らないというスリルや緊張感を遊戯者に与えることができるようになる。
【0085】
なお、上記実施の形態では、各処理をシーケンシャルに説明したが、動作に矛盾が生じない限り、処理の順序を入れ替えまたは並行動作するように構成しても良い。また、上記実施の形態では、抽選処理や判定処理をゲームブロック100で実行する場合について説明したが、各サテライトブロック200で実行するように構成してもよい。
【0086】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に応用可能な例である。具体的には、第1の実施の形態では、遊戯者に指示される鈴紐の操作は、演出のための処理であって、遊戯者の操作結果は、蓄積されたメダルの払い出しの有無の決定には影響を与えていない。
【0087】
ところが、ゲームに熟達した遊戯者の中には、鈴紐の操作が単に演出のためのものであることを認知して、鈴紐の操作指示が画面に表示されても、何ら操作を行わない場合がある。このような場合には、他の遊戯者に対しても鈴紐の操作が単に演出であることが認知されてしまい、メダルに対する期待感がそがれるだけでなく、ゲームが盛り下がってしまうおそれもある。
【0088】
よって、本実施の形態では、遊戯者に指示される鈴紐の操作の結果を、蓄積容器に蓄積されたメダルの払出しの有無の判定に反映させることとしたものである。具体的には、本実施形態に係るメダルゲーム装置は、蓄積メダルの払出しの有無を、抽選処理による抽選結果と、既述の蓄積枚数と払出枚数とに基づく第1の判定処理と、鈴紐が所定の条件で操作されたか否か判定する第2の判定処理の結果に基づいて決定する。具体的には、抽選処理による抽選結果が特定の役である場合であって、蓄積枚数が払出枚数以上であって、遊戯者が鈴紐の操作により所定のゲームに勝った場合に、蓄積されたメダルが遊戯者に払いだされる。
【0089】
これによれば、特定の役が当たった遊戯者であっても、自ら鈴紐を操作してゲームに勝利しなければ蓄積容器のメダルを獲得できないことになるので、ゲームへの参加を継続させることができるとともに、ゲームをさらに盛りあげることが可能になる。
【0090】
[内部抽選および判定処理1、判定処理2]
図13は、本実施形態に係る内部処理の流れを示すフローチャートである。ゲームブロック100は、メダルゲーム装置1の電源が投入されると、蓄積容器16に蓄積可能な限界メダル数を設定し、メモリに格納する(STEP1001)。なお、本実施形態で限界メダル数を設定する理由は以下のとおりである。本実施形態では、蓄積容器に蓄積されたメダルの払出しの有無が、遊戯者の操作という不確定要素に基づいて決定される。よって、例えば、遊戯者の操作によりメダルの払い出しが連続して行われないような場合には、蓄積容器の容量を超えるメダル量が、蓄積容器に蓄積されてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、強制的に放出される閾値として限界メダル数を設定し、蓄積メダル枚数がこの限界メダル数以上である場合には、強制的に払い出すことにしている。この払出し処理については後述する。
【0091】
続いて、ゲームブロック100は、払出メダル数の設定及び初期蓄積メダル数の設定を行い、遊戯者により投入されたメダルが入賞口を通過すると、抽選処理を開始する。そして、抽選フラグが大当たりリーチである場合には、追加メダル数を設定して、蓄積容器に追加分のメダルを投入する。ゲームブロック100は、蓄積容器に蓄積されたメダルの合計枚数を算出する(STEP1002)。なお、これらの処理は、第1の実施の形態にて説明した処理の流れと同様であるため説明を省略している。
【0092】
次に、ゲームブロック100は、算出した合計メダル数が設定した限界メダル数以上であるか否かを判定し(STEP1003)、算出した合計メダル数が設定した限界メダル数以上である場合には、メダルの払出し処理に移行する(STEP1004)。つまり、CPU101は、表示部42の残りの1枚の絵柄を同じマークとして表示するなどして「大当たり」を演出する。一方、ゲームブロック100は、モータコントロールブロック300を介して図示しない回動モータを動作させることにより「当たり」のサテライトの方向に「門」を向ける。モータコントロールブロック300に所定の駆動信号を送ることにより、スイングモータ301を駆動する。また、ゲームブロック100では、モータコントロールブロック300に所定の駆動信号を送ることにより、回転モータ302を駆動する。これにより、蓄積容器がこれにより回転し、蓄積容器16内のメダルがサテライト20に放出される。
【0093】
一方、ゲームブロック100は、算出した合計メダル数が設定した限界メダル数よりも小さい場合には、判定処理に移行する。つまり、ゲームブロック100は、合計メダル数が払出メダル数以上であるか否かを演算処理し(STEP10005)、そうである場合には(STEP1005のYes)、メダルの払い出し処理(大当たり処理)に移行し、そうでない場合には(STEP1005のNO)、メダルを払い出さない処理(はずれ処理)に移行する。ゲームブロック100は、判定処理の結果をサテライトブロック200に送る。
【0094】
サテライトブロック200のCPU101は、送られた判定処理の結果に応じた演出処理を実行する。しかしながら、本実施形態では、遊戯者による鈴紐の操作入力に応じて、メダルの払い出しの有無を決定している。CPU101は、判定結果が「大当たり」である場合には、所定のゲームプログラムを実行し、このゲームプログラムの実行に基づくゲーム内容を表示手段に出力する(STEP1007)。ゲームの内容は、遊戯者による操作入力手段26による操作に応じてゲームの結果を判定するものであればよく、ここでは、一例として遊戯者が操作入力手段26を操作して敵を倒す形態のゲームについて説明する。
【0095】
CPU101は、遊戯者が操作すべき味方のキャラクタに対して、一定の間隔で敵のキャラクタを画面上に表示させる。遊戯者が、操作入力手段26を揺らすなり振るなりして操作すると、操作入力手段26の近傍に設置された検出手段27がこれを検出してCPU101に検出信号(操作信号)を送る(STEP1008)。CPU101は、敵が表示されている間に検出信号を受け付けると、遊戯者の操作により敵が倒されたものとして、遊戯者の勝ちと判定する。表示手段42には、敵が倒された状態で表示される。一方、遊戯者が、操作入力手段26を何ら操作しない場合、または、敵が表示されていないときに操作入力手段26を操作した場合には、検出手段からは検出信号が送出されないかあるいは敵を表示するタイミングと一致しないタイミングで検出信号を受け付けることになるので、遊戯者の負けと判定する。なお、遊戯を盛り上げるためには、敵との対戦を数回繰り返すようにしてもよい。
【0096】
なお、ここで実行されるゲームプログラムは仕様に応じて適宜設定することができる。例えば、遊戯者による操作入力手段26の操作、つまりゲームに対する遊戯者の技能がメダルの払出しの有無に反映する割合を小さくする場合には、ゲーム内容を簡単な構成としたり、ゲームの難易度を易しく設定したりすることが望ましい。ゲームの内容が複雑であったりゲームの難易度が難しすぎたりすると、思いがけない利益や幸運を期待するゲームに対する射幸心を逆に削いでしまう可能性があるからである。ただし、運と技能の組み合わせを前提とする構成のゲームである場合には、ゲームの内容を複雑にし、ゲームの難易度を難しく設定することで、遊戯性をより高めることができる。
【0097】
CPU101は、遊戯者による操作入力手段26の操作が設定された条件に合致した場合、つまり検出手段27からの検出信号が所定のタイミングで送られてきた場合には、遊戯者がゲームに勝ったと判定して(STEP1009のYes)、当たりの演出処理を実行する(STEP1010)。この演出処理は、第1の実施形態で行った演出処理と同様の手順で行うことができる。
【0098】
また、ゲームブロック100は、メダルの払出し処理を実行する(STEP1011)。当該払出し処理も第1の実施形態で行った演出処理と同様の手順で行うことができるため説明は省略する。そして、ゲームブロック100は、蓄積容器16内のメダルの放出処理が終了すると、払出メダル数の設定を変更する。つまり、予め設定され所定の記憶領域に格納された払出メダル数設定テーブルを参照して、次のゲームにおける払出メダル数を決定し、これをメモリに格納する(STEP1012)。
【0099】
一方、遊戯者による操作入力手段26の操作が設定された条件に合致しない場合、つまり検出手段からの検出信号が所定のタイミングで送られなかった場合には、遊戯者がゲームに負けたものと判定して(STEP1009のNo)、外れの演出処理を実行する(STEP1013)。この場合、蓄積容器16内のメダルの放出処理は実行されない。
【0100】
続いてゲームブロック100は、払出メダル数の設定を変更する。ここでは、当該ゲームにて設定されている払出メダル数よりも払出メダル数が大きくなるように、払出メダル数設定テーブルを参照して、次のゲームにおける払出メダル数を決定する(STEP1014)。例えば、当該ゲームにて設定されている払出メダル数を最低値、払出メダル数設定テーブルに設定されている最高値を最高値というように範囲を設定してさらに所定の基準に従って算出する。当該ゲームにて設定されている払出メダル数が例えば600枚である場合は、610枚あるいは800枚というように設定される。ゲームの進行からみると、蓄積容器16内の合計メダル数はすでに設定された払出メダル数以上であるため、できるだけ早く次回の遊戯者に払いだされることが望ましいからである。なお、条件によっては払出メダル数の設定を変更しないで、当該ゲームにて設定されている払出メダル数を維持するように構成してもよい。この場合には、入賞口を通過した遊戯者にはすぐに「あたり」、遊戯者による操作入力手段26の操作が所定の条件(例えば設定されたタイミング)に合致する場合はメダルを放出する。一方、合致しない場合はメダルを放出せず、当該手順が繰り返される。また、CPU101は、判定結果が「はずれ」つまり合計メダル数が払出メダル数以上でない場合には、図示してはいないがSTEP1007の処理を実行する。しかし、遊戯者の操作に関わらず、はずれの演出処理を実行する(STEP1008)。
【0101】
以上、本実施形態によれば、特定の役が当たった遊戯者であっても、自ら鈴紐を操作してゲームに勝利しなければ蓄積容器のメダルを獲得できないことになるので、ゲームへの参加を継続させることができるとともに、ゲームをさらに盛りあげることが可能になる。
【0102】
なお、上記実施の形態では、各処理をシーケンシャルに説明したが、動作に矛盾が生じない限り、処理の順序を入れ替えまたは並行動作するように構成しても良い。また、上記実施の形態では、抽選処理や判定処理をゲームブロック100で実行する場合について説明したが、各サテライトブロック200で実行するように構成してもよい。
【0103】
また、上記実施の形態では、抽選処理による抽選結果と、既述の蓄積枚数と払出枚数とに基づく第1の判定処理と、鈴紐が所定の条件で操作されたか否か判定する第2の判定処理の結果に基づいて、蓄積メダルの払出しの有無を決定する場合について説明したが、これらのうち1の処理のみに基づいて蓄積メダルの払出しの有無を決定してもよいし(例えば、第1の判定処理のみ)、また、これらの処理を任意に組み合わせてもよい(例えば、第1の判定処理と第2の判定処理)。また、処理の順番も適宜変更することができる(例えば、第1の判定処理の後に抽選処理)。さらにまた、他の判断基準も適宜加えることが可能である。
【0104】
[その他の実施の形態]
上記実施形態では、抽選結果が特定の役の場合に、所定のメダル量を追加する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、抽選結果の有無に関わらず、所定のメダル量を追加するように構成してもよい。これによれば、遊戯者の投入したメダルが入賞口を通過すると、必ず所定量のメダルが蓄積容器16に投入されるので、比較的早いスピードでメダルがどんどん累積され、遊戯者の期待心をいっそう増大させることができるようになる。
【0105】
また、上記実施形態では、抽選処理をスロットゲームに適用した場合について説明したが、カードゲーム、ルーレット、ビンゴゲーム、サイコロゲーム等任意のゲームに適用することができる。
【0106】
上記実施形態では、操作入力手段26として鈴紐を例に説明したが、本発明はこれに限られず、ゲームの内容に応じた操作系を適宜採用することができる。例えば、ゲームがレーシングゲームのような場合には、ハンドル、ブレーキ、ギア等を用いてもよい。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、遊戯者の射幸心をあおり、ゲームの遊戯性を十分に高めることができるメダルゲーム装置を提供することが可能になる。また、本願発明によれば、配当の払い出しをめぐる期待感や競争心を持続させることができるメダルゲーム装置における抽選の仕組みを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置の外観を示す斜視図である。
【図2】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置のサテライトを横から見た図である。
【図3】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置のサテライトの内部を示す図である。
【図4】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置のサテライトにおけるメダルの投入方法を説明する図である。
【図5】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置におけるメダルの搬送方法を説明する図である。
【図6】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置におけるメダルの放出方法を説明する図である。
【図7】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置によるゲーム方法についてフローチャートである。
【図8】 第1の実施形態に係るメダルゲーム装置全体のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図9】 図8に示すサテライトブロックの詳細なハードウェア構成を示したものである。
【図10】 第1の実施形態に係るテーブルの構成を示す一例である。
【図11】 第1の実施形態に係る内部処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】 第1の実施形態に係る内部処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】 第2の実施形態に係る内部処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…メダルゲーム装置
2…筺体
10…メダル供給部
20…サテライト
16…蓄積容器
22A、22B…メダル投入手段
26…操作入力手段

Claims (6)

  1. 遊戯媒体を用いる遊戯装置であって、
    遊戯者が前記遊戯媒体を投入する第1の投入手段と、
    前記第1の投入手段から投入された前記遊戯媒体が通過可能な通過口と、
    前記通過口を通過した前記遊戯媒体を検出する検出手段と、
    遊戯者の操作により操作信号を入力する操作入力手段と、
    前記遊戯媒体を視認可能に蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段に蓄積されている前記遊戯媒体の蓄積量を計測する計測手段と、
    前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体の払出しの有無の判断基準となる該遊戯媒体の対象ゲームにおける払出量を決定する際の判断基準である第1の基準データと、記操作信号に基づいて前記対象ゲームの結果を得るように定義された電子遊戯プログラムと、前記蓄積手段に蓄積可能な前記遊戯媒体の限界量とを記憶する記憶手段と、
    前記第1の基準データに従って前記払出量を決定する払出量決定手段と、
    前記第1の投入手段から投入された遊戯媒体が前記通過口を通過した場合に、予め設定された確率データに従って抽選処理を実行する抽選処理手段と、
    前記電子遊戯プログラムを実行する電子遊戯処理手段と、
    前記抽選処理手段による抽選結果が所定の条件に合致する場合に、前記払出量と前記蓄積量とを比較し、電子遊戯処理手段による処理結果に基づいて前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体の払出しの有無を判定する判定手段と、
    を備えており
    前記判定手段は、前記限界量と前記蓄積量とを比較し、前記蓄積量が前記限界量より少ない場合に、前記払出量と前記蓄積量とを比較して、前記蓄積量が前記払出量と等しいか又は大きい場合に、前記電子遊戯処理手段により前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体を払出すための条件に合致した旨の処理結果を得たとき、前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体の払出しを有と判定する、遊戯装置。
  2. 遊戯媒体を用いる遊戯装置であって、
    遊戯者が前記遊戯媒体を投入する第1の投入手段と、
    前記第1の投入手段から投入された前記遊戯媒体が通過可能な通過口と、
    前記通過口を通過した前記遊戯媒体を検出する検出手段と、
    遊戯者の操作により操作信号を入力する操作入力手段と、
    前記遊戯媒体を視認可能に蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段に別の前記遊戯媒体を投入する第2の投入手段と、
    前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体の払出しの有無の判断基準となる該遊戯媒体の対象ゲームにおける払出量を決定する際の判断基準である第1の基準データと、前記操作信号に基づいて前記対象ゲームの結果を得るように定義された電子遊戯プログラムと、前記第2の投入手段により前記蓄積手段へ投入される前記遊戯媒体の投入量を決定する際の判断基準である第2の基準データと、前記蓄積手段に蓄積可能な前記遊戯媒体の限界量とを記憶する記憶手段と、
    前記第2の基準データに従って前記投入量を決定する投入量決定手段と、
    前記投入量決定手段の決定に基づいて前記第2の投入手段を駆動する駆動手段と、
    前記蓄積手段に蓄積されている前記遊戯媒体の蓄積量を計測する計測手段と、
    前記第1の基準データに従って前記払出量を決定する払出量決定手段と、
    前記第1の投入手段から投入された遊戯媒体が前記通過口を通過した場合に、予め設定された確率データに従って抽選処理を実行する抽選処理手段と、
    前記電子遊戯プログラムを実行する電子遊戯処理手段と、
    前記抽選処理手段による抽選結果が所定の条件に合致する場合に、前記払出量と前記蓄積量とを比較し、電子遊戯処理手段による処理結果に基づいて前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体の払出しの有無を判定する判定手段と、
    を備えており
    前記判定手段は、前記限界量と前記蓄積量とを比較し、前記蓄積量が前記限界量より少ない場合に、前記払出量と前記蓄積量とを比較して、前記蓄積量が前記払出量と等しいか又は大きい場合に、前記電子遊戯処理手段により前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体を払出すための条件に合致した旨の処理結果を得たとき、前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体の払出しを有と判定する、遊戯装置。
  3. 前記記憶手段が、前記対象ゲームを開始する前に前記蓄積手段へ投入すべき前記遊戯媒体の初期投入量を決定する際の判断基準である第3の基準データを記憶するものであり、
    前記対象ゲームが開始される前に前記第3の基準データに従って前記初期投入量を決定し、前記第2の投入手段が該初期投入量の遊戯媒体を前記蓄積手段に投入するように前記駆動手段を制御する初期投入手段、をさらに備える、請求項2記載の遊戯装置
  4. 前記投入量決定手段は、前記抽選処理手段による抽選結果が所定の条件に合致する場合に、前記第2の基準データに従って前記投入量を決定し、前記第2の投入手段が該投入量の遊戯媒体を前記蓄積手段に投入するように前記駆動手段を制御する、
    請求項記載の遊戯装置。
  5. 前記初期投入手段は、前記判定手段が前記対象ゲームの結果に基づいて前記蓄積手段に蓄積された前記遊戯媒体の払出しの有無を判定した場合において、該遊戯媒体の払い出しが無であるときに、前記初期投入量よりも大きい値を次回の対象ゲームの初期投入量として設定する、
    請求項3又は4に記載の遊戯装置。
  6. 遊戯者が遊戯媒体を投入する第1の投入手段と、
    前記投入手段から投入された遊戯媒体が通過可能な入賞口と、
    前記入賞口を通過した該遊戯媒体を検出する入賞検出手段と、
    遊戯者の操作により操作信号を入力する操作入力手段と、
    第1の条件により決められた初期遊戯媒体量を蓄積容器に初期投入する初期投入手段と、
    前記入賞検出手段により前記遊戯媒体が検出される度に、所定の追加遊戯媒体量を前記蓄積容器に追加投入する第2の投入手段と、
    前記蓄積容器に蓄積された前記遊戯媒体の蓄積量をカウントするカウント手段と、
    前記蓄積容器に蓄積された前記遊戯媒体を払い出す払出手段と、
    前記蓄積容器に蓄積された前記遊戯媒体を払い出す際の基準となる前記遊戯媒体の払出量を第3の条件により決定し、投入された遊戯媒体が前記入賞口を通過した場合に、予め設定された確率データに従って抽選処理を実行し、前記抽選結果が所定の条件に合致し、前記蓄積量が前記蓄積容器に蓄積可能な前記遊戯媒体の限界量より少ない場合に、前記払出量と前記蓄積量とを比較し、前記蓄積量が前記払出量と等しいか又は大きい場合に、前記操作信号に基づく所定のゲームプログラムを実行した結果、前記遊戯媒体を払出すための条件に合致した旨の処理結果を得たとき、前記蓄積容器に蓄積された前記遊戯媒体の払出しを有と決定する制御手段と、
    を備える遊戯装置。
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