JP4173953B2 - 走査光学装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザープリンター等の走査光学装置に関し、特に、複数のビームを同時に走査させるマルチビーム走査光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複数のレーザー光を同時に走査させることにより一走査で複数の走査線を形成するマルチビーム走査光学装置が知られている。この種のマルチビーム走査光学装置では、複数のレーザー光源から発したレーザー光をポリゴンミラーにより同時に偏向し、fθレンズを介して感光体ドラム等の走査対象面上にビームスポットとして結像させて走査することにより、走査対象面上に一走査で複数の走査線を形成する。なお、この明細書では、走査対象面上でビームスポットが走査する方向を主走査方向、これに直交する方向を副走査方向と定義し、各光学素子の形状、パワーの方向性は、走査対象面上での方向を基準に説明することとする。
【0003】
マルチビーム走査光学装置では、走査対象面上での複数のビームスポットのそれぞれの走査範囲の重複部分が装置としての描画範囲となる。そのため、複数のビームスポット同士が主走査方向にずれるよう設定されていると、走査範囲が互いに主走査方向にずれるため、一定の描画範囲を確保するためには各ビームスポットの走査範囲を長く確保する必要が生じる。そして、この場合には、ポリゴンミラーを大きくすることによってレーザー光の偏向の角度範囲を大きくしなければならなくなる。したがって、ポリゴンミラーの小型化のためには、複数のビームスポットは主走査方向に関して位置が揃っていることが望ましい。
【0004】
一方、走査光学装置には、一走査の書き始めのタイミングを検出するための同期検出光学系が備えられている。同期検出光学系は、受光センサーを備え、ビームスポットが描画範囲に入る手前の位置でレーザー光を検出する。この同期検出光学系によってレーザー光が検出されてから所定のカウントの後、すなわち、ビームスポットが書き始め地点に達してから、描画信号によりレーザー光が変調されて描画が開始される。ここで、ビームスポットが主走査方向に揃っていると、複数のレーザー光が同時に受光センサーに入射することになるため、同期信号としては1つのパルスが出力される。したがって、走査光学装置は、この1つのパルスが出力されてから所定のカウントの後に描画を開始させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように1つのパルスを基準に複数のビームスポットの書き出し位置を決める場合、第1に、初期設定の段階で各ビームスポットの位置を主走査方向に揃えるのが困難であるという問題があり、第2に、使用時の振動等による外的な要因により各ビームスポットの相対的な位置がずれた場合、近接した時間内に2つのパルスが出力されることとなり、どちらのパルスを基準にするとしても、一方のビームの書き出し位置は正規の位置からずれるという問題がある。例えば、最初に出力されるパルスに基づいてカウントを開始すると、後のパルスを出力させるレーザー光については書き出し位置が正規の書き出し位置より手前(受光センサーにより同期信号が出力される位置側)にずれることとなる。
【0006】
この発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、描画領域では複数のレーザー光の主走査方向の走査位置を揃えることによりポリゴンミラーの大型化を防ぎつつ、複数のビームの書き出し位置を正確に定めることができる走査光学装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる走査光学装置は、上記の目的を達成するため、発光波長が異なる複数の光源と、各光源から発した光束を同時に偏向する単一の偏向器と、偏向器により偏向された複数の光束を走査対象面上に結像させる結像光学系と、結像光学系を構成する少なくとも一部の光学素子を経由した描画範囲外の光束を受光して同期信号を発する同期検出手段とを備える構成において、結像光学系の倍率色収差を、描画範囲に達する光束が通る領域では補正すると共に、同期検出手段に達する光束が通る領域では発生させ、同期検出手段に入射する複数の光束を光束の走査方向に分離するようにしたことを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、描画範囲では複数のビームスポットの走査範囲を揃えることによりポリゴンミラーの大型化を防いだ場合にも、同期検出手段への入射時には複数の光束を分離して光束毎に独立の同期信号を得ることができるため、それぞれの同期信号に基づいて各光束の書き出し位置を正確に定めることが可能となる。
【0009】
同期検出手段は、それぞれの光束に対応する複数の受光素子を備えてもよいし、複数の光束を受光する単一の受光素子を備えてもよい。単一の受光素子を備える場合には、複数の光束は、描画範囲内では光束の走査方向において同一の位置を走査し、受光素子に対しては時間差をもって入射するように設定することが望ましい。
【0010】
また、結像光学系は、少なくとも1枚の屈折レンズと、屈折レンズの一面に形成された回折レンズ構造とから構成することができる。回折レンズ構造には、屈折レンズにより発生する倍率色収差を補正する機能を持たせることができる。この場合、回折レンズ構造を、描画範囲に達する光束が通る領域に形成し、受光素子に達する光束が通る領域には形成しないことにより、描画範囲ではビームスポットの主走査方向の位置を揃えつつ、受光素子に達する範囲では光束を主走査方向に分離することができる。あるいは、結像光学系としてミラーを用いた場合には、ミラー自体では色収差が発生しないため、ミラー上の同期検出手段に達する光束が通る領域に色収差を発生させるための回折面を付加すればよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる走査光学装置の実施形態を説明する。実施形態の装置は、レーザープリンターに使用される露光ユニットであり、入力される描画信号にしたがってON/OFF変調されたレーザー光を感光体ドラム等の走査対象面上で走査させ、静電潜像を形成する。
【0012】
図1は、実施形態にかかる走査光学装置の光学系の構成を示す平面図であり、副走査方向に対して垂直で結像光学系の光軸を含む主走査平面内の構成を示す。第1,第2の半導体レーザー10a,10bからそれぞれ発した互いに発光波長が異なる2本のレーザー光は、それぞれコリメートレンズ11a,11bにより平行光とされ、ビームコンバイナ12により同一方向に向けられる。ビームコンバイナ12は、例えばレーザー光の偏光特性を利用することにより、第1の半導体レーザー10aから発したレーザー光を透過させ、第2の半導体レーザー10bから発したレーザー光を反射させる。
【0013】
ビームコンバイナ12から射出する2本のレーザー光は、シリンドリカルレンズ13により副走査方向にのみ収束される。シリンドリカルレンズ13を透過した2本のレーザー光は、ポリゴンミラー14により反射され、ポリゴンミラー14の回転に伴って同時に偏向される。2本のレーザー光は、主走査方向に関しては同一角度でポリゴンミラー14に入射する。レーザー光は、ポリゴンミラー14の反射面上では副走査方向の直線上にある2つの位置に入射にする。このため、ポリゴンミラー14の反射面は主走査方向に関しては1本のレーザー光を用いる場合と同一のサイズで足り、マルチビーム化に伴うポリゴンミラー14の大型化を防ぐことができる。
【0014】
ポリゴンミラー14により反射、偏向されたレーザー光は、結像光学系である3枚構成のfθレンズ20を介して走査対象面15上に結像し、2つのビームスポットを形成する。ビームスポットは、ポリゴンミラー14の時計回りの回転に伴い、走査対象面15上をD1方向に走査する。fθレンズ20は、ポリゴンミラー14側から走査対象面15側に向けて順に、主走査、副走査の両方向に正のパワーを持つ両凸の第1レンズ21と、主走査、副走査の両方向に正のパワーを持つ平凸の第2レンズ22と、ほぼ副走査方向にのみ正のパワーを有する長尺の第3レンズ23とが配列して構成される。第1レンズ21と第2レンズ22とは、ポリゴンミラー14の近くに配置され、第3レンズ23はポリゴンミラー14と走査対象面15との中間に配置されている。
【0015】
第2レンズ22のポリゴンミラー14側のレンズ面には、走査対象面15上の描画範囲Rdに達する光束が通る範囲Rcに、回折レンズ構造24が形成されている。回折レンズ構造24は、図2(A)に示すように光軸を中心とした同心円状に形成されたパターンを有し、図2(B)に拡大して示すような階段状の断面形状を有している。この回折レンズ構造24は、fθレンズ20の屈折レンズ部分での倍率色収差を補正する作用を有する。この回折レンズ構造24の作用により、波長の異なるレーザー光により形成される2つのビームスポットは、走査対象面15の描画範囲Rd内では主走査方向に関して同一の位置を走査する。なお、ビームスポットは、副走査方向には所定間隔おいて形成されるため、走査対象面15上には1走査で2本の走査線が形成される。
【0016】
fθレンズ20の第2レンズ22と第3レンズ23との間には、描画範囲Rd外の光束をモニター光として分離する分離ミラー30が配置されており、この分離ミラー30により反射されたモニター光は、同期検出手段を構成するモニター用受光素子31上に集光される。モニター光は、レーザー光が入射するポリゴンミラー14の反射面が切り替わる毎に、走査対象面15上のビームスポットが描画範囲に入る手前でモニター用受光素子31上をD2方向に横切り、モニター用受光素子31からは一走査毎に書き始めタイミングを決める同期パルスが2つ出力される。
【0017】
上記のように、倍率色収差を補正するための回折レンズ構造24は、描画範囲Rdに達する光束が通る領域Rcにのみ形成されているため、これにより外側となるモニター用受光素子に達する光束が通る領域では倍率色収差が発生する。したがって、2つの半導体レーザー10a,10bから発する波長の異なる2本のレーザー光は、モニター用受光素子31に入射する際には図1に実線と破線で示したように走査方向に分離する。このため、モニター用受光素子31からは、1走査につき2つの同期パルスが発生することになる。なお、図中の二点鎖線で示した光路は、分離ミラー30が設けられていない場合の仮想光路である。
【0018】
例えば、fθレンズ20の倍率色収差により、第1の半導体レーザー10aから発した波長λ1のレーザー光が先にモニター用受光素子31を横切り、第2の半導体レーザー10bから発した波長λ2のレーザー光がそれより遅れてモニター用受光素子31を横切るとすると、最初に出力される同期パルスは第1の半導体レーザー10aの書き出しタイミングを決定するために使用され、後に出力される同期パルスは第2の半導体レーザー10bの書き出しタイミングを決定するために使用される。
【0019】
描画範囲Rdの端部である書き出し開始位置では2つのビームスポットが主走査方向で同一位置に揃う状態を基準状態とし、この基準状態における2つの同期パルスの時間間隔をΔt0とする。そして、最初の同期パルスが検出されてから第1の半導体レーザー10aの書き出しを開始するタイミングまでの時間間隔をΔt1とすると、後の同期パルスが検出されてから第2の半導体レーザー10bの書き出しを開始するタイミングまでの時間間隔はΔt1−Δt0となる。
【0020】
このように、異なるタイミングで出力される同期パルスに基づいてそれぞれの半導体レーザーの書き出しタイミングを決定することにより、初期設定の誤差や外的な要因により描画範囲Rd内で2つのビームスポットの位置が相対的にずれた場合にも、書き出し位置を揃えることができる。例えば、波長λ1のレーザー光のビームスポットに対して波長λ2のレーザー光のビームスポットが描画範囲Rdで時間間隔Δt2だけ先行する場合、波長λ2のレーザー光に対応する同期パルスの出力タイミングが相対的に早まるため、2つの同期パルスの間隔はΔt0−Δt2となる。このような場合にも、基準状態にある場合と同様、最初の同期パルスが検出されてから第1の半導体レーザー10aの書き出しを開始するタイミングまでの時間間隔をΔt1、後の同期パルスが検出されてから第2の半導体レーザー10bの書き出しを開始するタイミングまでの時間間隔をΔt1−Δt0とする。基準状態にあるときより波長λ2のレーザー光の書き出しタイミングはΔt2だけ早まることとなるが、このタイミングで波長λ2のレーザー光のビームスポットはちょうど書き出し位置にあるため、結果的に書き出し位置を揃えることができる。
【0021】
次に、図1に示した走査光学装置の光学系の具体的な設計例を1例説明する。この例では、第1の半導体レーザー10aの発光波長λ1が680nm、第2の半導体レーザー10bの発光波長λ2が780nmである。以下の表1は、実施形態の走査光学系のシリンドリカルレンズ13より走査対象面15側の具体的な数値構成を示す。表中の記号ryは主走査方向の曲率半径、rzは副走査方向の曲率半径(回転対称面の場合には省略)、dは面間の光軸上の距離、n680、n780はそれぞれ波長680nm、780nmでの各レンズの屈折率である。表中、第1、第2面がシリンドリカルレンズ13、第3面がポリゴンミラー14のミラー面、第4面、第5面がfθレンズ20の第1レンズ21、第6面、第7面が第2レンズ22、第8面、第9面が第3レンズ23を示す。
【0022】
【表1】
走査幅 210 mm 主走査方向の焦点距離 180.31mm
面番号 ry rz d n680 n780
1 ∞ 40.000 4.000 1.51315 1.51072
2 ∞ - 57.800
3 ∞ - 55.000
4 1000.000 - 8.350 1.48849 1.48617
5 -270.000 - 2.000
6 ∞ - 12.530 1.48849 1.48617
7 -154.500 - 86.680
8 -700.000 28.850 5.000 1.48849 1.48617
9 -670.000 - 85.200
【0023】
第1レンズ21のポリゴンミラー側の面(面番号4)は、光軸周りに回転対称な非球面である。回転対称非球面は、光軸からの高さがhとなる非球面上の座標点の非球面の光軸上での接平面からの距離(サグ量)をX(h)、非球面の光軸上での曲率(1/r)をC、円錐係数をK、4次、6次、8次、10次の非球面係数をA4,A6,A8として、以下の式(1)で表される。
X(h)=Ch2/(1+√(1-(1+K)C2h2))+A4h4+A6h6+A8h8…(1)
なお、表1における第4面の曲率半径は、光軸上の値であり、その円錐係数、非球面係数、曲率係数は表2に示される。
【0024】
【表2】
K=0.4359 A4=-1.05000×10-7
A6=1.53885×10-11 A8=-1.22494×10-15
【0025】
第1レンズ21、第2レンズ22、第3レンズ23の走査対象面15側の面(面番号5,7,9)はいずれも球面、第3レンズ23のポリゴンミラー14側の面はトーリック面である。第2レンズ22のポリゴンミラー側の面は、平面であるベースカーブの上に回折レンズ構造24が形成されている。
【0026】
第2レンズ22のポリゴンミラー14側の面に形成された回折レンズ構造24は、光軸からの主走査方向の距離±44.5mmの範囲内に形成され、波長780nmにおける焦点距離が4871.802mmとなるよう段差、ピッチが定められている。
【0027】
図3は、上記の構成による走査光学系の波長780nmのレーザー光を入射させた際の光学性能を示すグラフであり、 (A)は直線性誤差(スポット位置の理想位置からのズレ)を示し、(B)は像面湾曲(焦点位置の走査対象面に対する光軸方向のズレ、破線が主走査方向、実線が副走査方向)を示す。いずれのグラフも、縦軸は像高Y、すなわち描画対象面15上でfθレンズ20の光軸Ax1を基準にした主走査方向の距離、横軸は各収差の発生量を示し、単位はいずれもmmである。
【0028】
また、図4は、波長780nmのレーザー光により形成されるビームスポットの位置を基準として、波長680nmのレーザー光により形成されるビームスポットの位置の主走査方向のズレにより示される走査光学系の倍率色収差を示し、(A)は回折レンズ構造24が形成されていない場合、(B)は回折レンズ構造24が形成されている場合をそれぞれ示す。
【0029】
図4によれば、回折レンズ構造24が形成されていない場合に発生する大きな倍率色収差が、回折レンズ構造24を設けることにより補正されることが理解できる。ただし、回折レンズ構造24が形成されているのは描画範囲Rdに対応する部分のみであるため、これより外側の範囲では倍率色収差が補正されずに残っている。したがって、描画範囲Rd内では2本のレーザー光により形成されるビームスポットが主走査方向に揃っていたとしても、モニター用受光素子31に入射する位置では2本のレーザー光は分離し、第1の半導体レーザー10aから発する波長680nmのレーザー光が先にモニター用受光素子31を横切り、第2の半導体レーザー10bから発する波長780nmのレーザー光は所定の時間遅れてモニター用受光素子31を横切ることとなる。
【0030】
描画範囲Rdは、fθレンズ20の光軸Ax1を中心にして±105.0mmの領域であり、モニター用受光素子31は、120mmに相当する位置に配置されている。このような構成によると、モニター用受光素子31の位置での2つのビームスポットの倍率色収差によるずれ量は、0.274mmとなり、ポリゴンミラー14の回転数を12000rpmとすると、基準状態での最初の同期パルスと次の同期パルスとの出力タイミングの時間間隔Δt0は606nsとなる。
【0031】
そこで、この例では、最初の同期パルスが出力されてから第1の半導体レーザー10aの書き出しタイミングまでの時間間隔と、次の同期パルスが出力されてから第2の半導体レーザー10bの書き出しタイミングまでの時間間隔とを606nsずらすことにより、初期設定の誤差や外的要因によりビームスポットの相対的な位置関係がずれた場合にも、書き出し位置を揃えることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、描画範囲では複数のビームスポットの走査範囲を揃えてポリゴンミラーの大型化を防ぎつつ、同期検出手段への入射時には複数の光束を分離することにより各光束毎に独立した同期信号を得ることにより、それぞれの同期信号に基づいて各光束の書き出し位置を正確に定めることが可能となる。また、初期設定の誤差や外的な要因により描画範囲内で2つのビームスポットの位置が相対的にずれた場合にも、それぞれの同期信号に基づいて書き出し位置を揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態にかかる走査光学装置の光学素子の配置を示す主走査面内の説明図。
【図2】 図1の光学系のレンズ面に形成された回折レンズ構造を示し、(A)は斜視図、(B)は断面形状の拡大図。
【図3】 図1の光学系の(A)直線性誤差、(B)像面湾曲を示すグラフ。
【図4】 図1の光学系の(A)回折レンズ構造が設けられていない場合の倍率色収差、(B)回折レンズ構造が設けられている場合の倍率色収差を示すグラフ。
【符号の説明】
10a,10b 半導体レーザー
14 ポリゴンミラー
15 走査対象面
20 fθレンズ
21 第1レンズ
22 第2レンズ
23 第3レンズ
24 回折レンズ構造
30 分離ミラー
31 モニター用受光素子
Claims (4)
- 発光波長が異なる複数の光源と、
前記各光源から発した光束を同時に偏向する単一の偏向器と、
前記偏向器により偏向された複数の光束を走査対象面上に結像させる結像光学系と、
結像光学系を構成する少なくとも一部の光学素子を経由した描画範囲外の光束を受光して同期信号を発する同期検出手段とを備え、
前記結像光学系は、前記走査対象面の描画範囲内に達する光束が通る領域では倍率色収差が補正されると共に、前記同期検出手段に達する光束が通る領域では倍率色収差を有し、前記同期検出手段に入射する複数の光束を光束の走査方向に分離することを特徴とする走査光学装置。 - 前記同期検出手段は、前記複数の光束を受光する単一の受光素子を備えることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
- 前記複数の光束は、前記描画範囲内では光束の走査方向において同一の位置を走査し、前記受光素子に対しては時間差をもって入射することを特徴とする請求項2に記載の走査光学装置。
- 前記結像光学系は、少なくとも1枚の屈折レンズと、該屈折レンズの一面に形成された回折レンズ構造とを有し、前記回折レンズ構造は、前記屈折レンズにより発生する倍率色収差を補正する機能を有し、前記描画範囲に達する光束が通る領域に形成され、前記同期検出手段に達する光束が通る領域には形成されていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の走査光学装置。
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