JP4173881B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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Description

本発明は、歯ブラシに関し、特にブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台の長手方向に連設されて複数列植毛台に植設されている歯ブラシに関する。
歯ブラシは、複数本のブリッスルを束ねてなるタフトを、例えば植毛台に設けられた複数の植毛穴に平線を打ち込んだり熱で融着させる方法等によって植設固定することにより、複数のタフトからなるブラシ部を形成して得られるものである。また、歯ブラシは、歯面部、歯間部、歯頸部等の歯の部位や、前歯、奥歯等の歯の種類に応じた適切な刷掃を効率良く行うことができるようにすると共に、使用感を向上させるために、タフトの配置やブラシ部の全体の形状等に種々の工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、ブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台の長手方向に連設されて複数列植毛台に植設され、中央の列のタフトの束径を細く、毛丈を高くし、外側の列に向かって毛丈が順次低くなっている歯ブラシが開示され、中央に植設された束径が細く毛丈の高いタフトを、外側に植設された束径が太く毛丈の低いタフトで支えることにより、必要以上に撓むことなく歯間の最奥部までに良好に清掃することが可能となった。
特開2001−309819号公報
しかしながら、上記歯ブラシにおいてさらに歯間部の歯垢除去効果を高めるために束径が細く、毛丈の高いタフトの列を複数植設しようとすると、植毛台を大きくすることが必要となるため操作性の点で問題となった。
本発明は、束径が細く、毛丈の高いタフトを複数列植設することにより、さらに歯垢除去効果を高くし、操作性に優れた歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明は、ブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台の長手方向に連設されて複数列植毛台に植設されている歯ブラシであって、最外側列のタフトの束径よりも束径が細く、且つ最外側列のタフトの毛丈よりも毛丈の高いタフトの列が、該最外側列と隣接する内側に各々最長タフト列として設けられ、前記最長タフト列のタフトの束径よりも束径が太く、且つ前記最長タフト列のタフトの毛丈よりも毛丈の低いタフトの列が、前記最長タフト列の間に中央列として設けられ、且つ前記最外側列のタフトが前記植毛台の長手方向の先端側又は後端側に傾斜して植設されている歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の歯ブラシによれば、束径が細く、毛丈の高いタフトを複数列植設することにより、さらに歯垢除去効果を高くし、且つ操作性に優れる。また、歯磨剤の歯間部デリバリーが優れているため、フッ化物含有歯磨剤を使用した場合、歯間部にフッ化物を素早く高濃度で送達することが可能であり、う蝕や歯周病の予防に有効である。
図1(a)〜(c)に示す本発明の好ましい第1実施形態に係る歯ブラシ10は、図1(a)〜(c)に示すように、把持部(図示せず)と植毛台11とこれらを連結する首部12とからなる歯ブラシ本体の植毛台11に形成した複数の植毛穴13に、複数本のブリッスル14を束ねてなる毛束(タフト)15a,15b,15c,16a,17aを各々植毛(植設)することによって構成される。
歯ブラシ本体は、例えばポリプロピレン、ABS樹脂等の合成樹脂からなり、その植毛台11の平坦な表面には、各タフト15a,15b,15c,16a,17aの配設位置に対応させて、縦横に所定の間隔をおいて多数の植毛穴13が形成されている。また各植毛穴13は、当該植毛穴13に植設されるタフト15a,15b,15c,16a,17aの根元部の束径が後述する所定の大きさ(例えば段落〔0014〕、〔0016〕、〔0018〕、〔0021〕に記載された大きさ)となるような円形断面で、かつ例えば2〜5mmの深さで設けられている。なお、各タフト15a,15b,15c,16a,17aは、平線を打ち込む方法や、熱で融着させる方法等によって植毛穴13に各々植設される。
各タフト15a,15b,15c,16a,17aを構成するブリッスル14は、例えばナイロン等の合成樹脂や、豚毛などの天然素材からなる、例えば6〜10mil(0.15〜0.25mm)の太さを有するフィラメント材であって、これを例えば十数本〜数十本束ねることによって、各植毛穴13の開口形状に相当する、例えば1〜1.6mmの束径のタフト15a,15b,15c,16a,17aが形成されることになる。なお、本第1実施形態によれば、各ブリッスル14の先端の毛先には、例えばテーパー加工を施すことができる他、ラウンド形状や球状等に加工することもできる。
そして、本第1実施形態の歯ブラシ10は、ブリッスル14を束ねてなるタフト15a,15b,15cが植毛台11の長手方向Xに連設されて複数列植毛台11に植設されている歯ブラシであって、最外側列のタフト15a(以下「最外側タフト15a」とする。)の束径よりも束径が細く、且つ最外側タフト15aの毛丈よりも毛丈の高いタフト15bの列が、最外側列と隣接する内側に最長タフト列のタフト15b(以下「最長タフト15b」とする。)として設けられており、且つ最外側タフト15aが植毛台11の長手方向Xの例えば先端側に傾斜して植設されている。
また、本第1実施形態の歯ブラシ10によれば、両側の最外側列の内側に各々隣接する最長タフト列の間に配置されて、最長タフト15bの束径よりも束径が太く、且つ最長タフト15bの毛丈よりも毛丈の低いタフト15cの列が、中央列のタフト15c(以下「中央タフト15c」とする。)として1列設けられている。
さらに、本第1実施形態の歯ブラシ10によれば、植毛台11の長手方向Xの先端部分と後端部分に、最外側タフト15a、最長タフト15b、及び中央タフト15cによる列を挟み込むようにして、複数の先端補助タフト16aからなる先端側補助タフト群16と複数の後端補助タフト17aからなる後端側補助タフト群17が設けられている。
最外側タフト15aは、各最外側列に5箇所に設けられており、その根元部における束径が例えば1.6mm、根元部における中心間隔が例えば2.8mmとなるように配置されている。また、植毛台11の表面からの高さである毛丈が例えば11.0mmとなっており、且つ植毛台11の植毛面に対して垂直な方向から、植毛台11の長手方向Xの先端側に例えば5度の角度で傾斜して植設されている。
ここで、最外側タフト15aの束径は、1.4〜1.8mm、最外側タフト15aの中心間隔は、2.4〜3.2mmとすることが好ましい。最外側タフト15aの束径を、1.4〜1.8mm、最外側タフト15aの中心間隔を、2.4〜3.2mmとすることにより、歯面を磨くための柔軟性と剛性のバランスが良くなり、歯頸部の歯垢除去効果が高まるという利点が得られることになる。また、最外側タフト15aの毛丈は、9〜12mm、最外側タフト15aと最長タフト15bの段差は、0.5〜2mmとすることが好ましい。最外側タフト15aの毛丈を、9〜12mm、最外側タフト15aと最長タフト15bの段差を、0.5〜2mmとすることにより、最長タフト15bは外側に広がりにくくなり、歯間部や歯肉溝に届きやすくなるという利点が得られることになる。さらに、最外側タフト15aの植毛台11の長手方向Xへの傾倒角度は、3〜10度とすることが好ましい。最外側タフト15aの傾倒角度を、3〜10度とすることにより、最長タフト15bはより一層外側に広がりにくくなり、歯間部や歯肉溝に非常に届きやすくなるという利点が得られることになる。また、最外側タフト15aの傾倒角度を、10度以内にすることで、歯ぐきへの当たりを最低限に抑え、傷つきにくくするという利点が得られることになる。
最長タフト15bは、各最長タフト列に5箇所に設けられており、その根元部における束径が最外側タフト15aよりも細い例えば1mm、根元部における中心間隔が例えば2.8mmとなるように配置されている。また、植毛台11の表面からの高さである毛丈が最外側タフト15aよりも高い例えば13mmとなっており、傾斜することなく植毛台11の植毛面に対して垂直な方向に植設されている。
ここで、最長タフト15bの束径は、0.8〜1.2mm、最長タフト15bの毛丈は、10〜14mmとすることが好ましい。最長タフト15bの束径を、0.8〜1.2mm、最長タフト15bの毛丈を、10〜14mmとすることにより、すき間に到達するための柔軟性と剛性のバランスが良くなり、歯間部や歯肉溝に届きやすくなるという利点が得られることになる。また、最長タフト15bの中心間隔は、2.4〜3.2mmとすることが好ましい。最長タフト15bの中心間隔を、2.4〜3.2mmとすることにより、最長タフト15bが集中しすぎないので歯間部や歯肉溝に届きやすく、かつ分散しすぎないので歯間部や歯肉溝が効率良く磨けるという利点が得られることになる。
中央タフト15cは、最長タフト列の間に配置された1列の中央列に5箇所に設けられており、その根元部における束径が最長タフト15bよりも太い例えば1.6mm、根元部における中心間隔が例えば2.8mmとなるように配置されている。また、植毛台11の表面からの高さである毛丈が最長タフト15bよりも低い例えば11mmとなっており、傾斜することなく植毛台11の植毛面に対して垂直な方向に植設されている。
ここで、中央タフト15cの束径は、1.4〜2mm、中央タフト15cの中心間隔は、2.4〜3.2mmとすることが好ましい。中央タフト15cの束径を、1.4〜2mm、中央タフト15cの中心間隔を、2.4〜3.2mmとすることにより、最長タフト15bは内側に広がりにくくなり、歯間部や歯肉溝に届きやすくなるという利点が得られることになる。また、中央タフト15cの毛丈は、8〜12mm、中央タフト15cと最長タフト15bの段差は、1〜2.5mmとすることが好ましい。中央タフト15cの毛丈を、8〜12mm、中央タフト15cと最長タフト15bの段差を、1〜2.5mmとすることにより、最長タフト15bは内側に広がりにくくなり、歯間部や歯肉溝に届きやすくなるという利点が得られることになる。
なお、本第1実施形態によれば、最外側タフト15aによる2列の最外側列、最長タフト15bによる2列の最長タフト列、及び中央タフト15cによる1列の中央列は、植毛台11の長手方向Xと垂直な方向における中心間隔が例えば2.8mmとなるように配置されており、また各列のタフト15a,15b,15cは、隣接する列のタフト15a,15b,15cと互い違いになるように千鳥状に配置されている。ここで、各列の植毛台11の長手方向Xと垂直な方向における中心間隔は、2〜3.2mmとすることが好ましい。各列の中心間隔を、2〜3.2mmとすることにより、各列のタフトが集中しすぎないので動きやすく、かつ分散しすぎないので効率良く磨けるという利点が得られることになる。また、各列のタフト15a,15b,15cを千鳥状に配置することにより、植毛スペースを有効に活用でき、植毛台が必要以上に大きくならないという利点が得られることになる。
先端側補助タフト群16を構成する先端補助タフト16aは、例えば植毛台11の長手方向Xと垂直な方向に2列、5箇所に設けられており、根元部における束径が例えば1.6mm、毛丈が例えば11mmで、傾斜することなく植毛台11の植毛面に対して垂直な方向に植設されている。また、後端側補助タフト群17を構成する後端補助タフト17aは、例えば3箇所に設けられており、根元部における束径が例えば1.6mm、毛丈が例えば11mmで、傾斜することなく植毛台11の毛面に対して垂直な方向に植設されている。
そして、上述の構成を有する本第1実施形態の歯ブラシ10によれば、傾斜させて植設した最外側タフト15aを、他のタフトとしての最長タフト15bと効果的に関連づけて、歯ブラシ10全体の刷掃効果や使用感を効率良く改善することができる。すなわち、本第1実施形態によれば、最外側タフト15aの束径よりも束径が細く、且つ最外側タフト15aの毛丈よりも毛丈の高い最長タフト15bの列が、最外側列と隣接する内側に最長タフト列として設けられ、且つ最外側タフト15aが植毛台11の長手方向Xの先端側に傾斜して植設されているので、最外側タフト15aが長手方向Xに傾斜していることにより、当該最外側タフト15aは、最長タフト15bのブリッスル14の外側への広がりを効果的に防止しつつ、歯面接触力を向上させ、歯頸部(歯と歯ぐきの境目)の高い歯垢除去効果を発揮する。また、最外側タフト15aの内側に隣接して、最長タフト15bによる最長タフト列が配置されているので、当該最長タフト15bが歯間部のみならず、歯肉溝にも届きやすくなって、通常のブラッシング操作でいつも通り歯を磨いた場合でも、歯ブラシ10全体の刷掃効果や使用感が効果的に向上することになる。
また、本第1実施形態によれば、最外側列の内側に各々隣接する最長タフト15bによる最長タフト列の間に配置されて、最長タフト15bの束径よりも束径が太く、且つ最長タフト15bよりも毛丈の低い中央タフト15cからなる中央列が設けられているので、当該束径が太く、毛丈の低い中央タフト15cによって、歯の比較的平坦な面に対する歯垢除去効果を向上させることが可能になる。
図2(a)〜(c)は、本発明の好ましい第2実施形態に係る歯ブラシ20を示すものである。本第2実施形態の歯ブラシ20は、上記第1実施形態の歯ブラシ10と略同様の構成を備える一方で、最外側列の内側に各々隣接する最長タフト列の最長タフト15bの間に配置される、1列の中央列のタフト15fが、上記第1実施形態の歯ブラシ10における中央タフト15cと同様の束径及び毛丈を有すると共に、植毛台11の長手方向Xの後端側に、植毛台11の植毛面に対して垂直な方向から例えば5度の角度で傾斜して植設された第2中央タフト15fとなっている。本第2実施形態の歯ブラシ20によっても、上記第1実施形態の歯ブラシ10と略同様の作用効果が奏される他、第2中央タフト15fが好ましくは3〜15度の角度で植毛台11の長手方向Xに傾倒していることにより、最長タフト15bはより一層内側に広がりにくくなり、歯間部や歯肉溝に非常に届きやすくなるという作用効果が奏される。
図3(a)〜(c)は、本発明の好ましい第3実施形態に係る歯ブラシ30を示すものである。本第3実施形態の歯ブラシ30は、上記第1実施形態の歯ブラシ10と略同様の構成を備える一方で、最外側列の最外側タフト15aは、歯ブラシ30を側面から見たときに、タフト15aの先端を結んだ先端線18が、上方に凸となった弧状の湾曲線を描くように設けられている。本第3実施形態の歯ブラシ30によっても、上記第1実施形態の歯ブラシ10と略同様の作用効果が奏される他、最外側タフト15aの先端を結んだ先端線18が弧状の湾曲線となっていることにより、斜めに傾倒して植設された最外側タフト15aの歯ぐき等への接触力を緩和しつつ、最外側タフト15aが優しく当たることを可能にして、当該最外側タフト15aによって、よりしっかりと磨けるようにすることができる。
なお、タフト15aの先端を結んだ先端線18は、その曲率半径が10〜25mmとなるように弧状に湾曲させることが好ましい。タフト15aの先端を結んだ先端線18を曲率半径が10〜25mmとなるように弧状に湾曲させることにより、最外側タフト15aが長手方向に傾斜していても、歯ぐきを傷つけることなく、歯頸部をしっかり磨けるという利点が得られることになる。
図4(a)〜(c)は、本発明の好ましい第4実施形態に係る歯ブラシ40を示すものである。本第4実施形態の歯ブラシ40は、上記第3実施形態の歯ブラシ30と略同様の構成を備える一方で、植毛台11の先端部分に設けられた先端補助タフト群16を構成する先端補助タフト16bは、タフト16bの先端を結んだ先端線19が、植毛台11の長手方向X中心側に向かって下方に傾斜する斜めにカットされた傾斜線となっていて、長手方向X中心側おける中央タフト15cと略同じ高さから、先端側に向けて例えば5〜20度の勾配でその毛丈が直線状に高くなっている。また、本第4実施形態の歯ブラシ40によれば、先端部分に設けられた先端補助タフト群16を構成する先端補助タフト16bは、植毛台11の長手方向Xの中心側に向かって植毛台11の植毛面に対して垂直な方向から例えば1.5度の角度で傾斜して植設されており、後端部分に設けられた後端補助タフト群17を構成する後端補助タフト17bは、植毛台11の長手方向Xの中心側に向かって植毛台11の植毛面に対して垂直な方向から例えば5度の角度で傾斜して植設されている。
本第4実施形態の歯ブラシ40によっても、上記第3実施形態の歯ブラシ30と略同様の作用効果が奏される他、先端補助タフト16bの先端を結んだ先端線19が中心側に向かって下方に傾斜する傾斜線となっていることにより、当該先端補助タフト16bを奥歯の奥まで効果的に届かせることが可能になる。また、先端補助タフト16bを植毛台11の長手方向Xの中心側に向かって傾斜させて植設することにより、奥歯の奥の歯面にブリッスル14が中腹部分でなく先端でしっかり当たるという利点が得られることになる。さらに、後端補助タフト17bを植毛台11の長手方向Xの中心側に向かって傾斜させて植設することにより、最外側タフト15aや中央タフト15cが長手方向に傾斜して空いたスペース埋め、ブリッスルの当たり方にムラができないようにするとういう利点が得られることになる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、植毛台の先端部分及び後端部分に補助タフト群を設ける必要は必ずしもなく、先端部分や後端部分のいずれか一方のみに補助タフト群を設けたり、いずれにも補助タフト群を設けることなく歯ブラシを形成しても良い。また両側の最外側列の内側に各々隣接する最長タフト列の間に配置される中央列のタフトは、2列以上設けることもでき、異なる2種以上のタフトによって構成しても良い。さらに、植毛穴やタフトは、円形断面を備えている必要は必ずしもない。さらにまた、最外側列のタフトは、植毛台の後端側に傾斜させて植設することもできる。
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明する。
〔実施例1〜4〕
上記第1実施形態の歯ブラシ10と同様の構成を有する歯ブラシを実施例1の歯ブラシとした。上記第2実施形態の歯ブラシ20と同様の構成を有する歯ブラシを実施例2の歯ブラシとした。上記第3実施形態の歯ブラシ30と同様の構成を有する歯ブラシを実施例3の歯ブラシとした。上記第4実施形態の歯ブラシ40と同様の構成を有する歯ブラシを実施例4の歯ブラシとした。実施例1〜4の歯ブラシについて、後述の方法に従って、臨床評価として「歯間部の歯垢除去率」、「歯頸部の歯垢除去率」「奥歯の歯垢除去率」、及び「歯ぐきの低為害性」を評価した。また、使用評価として、「歯間部に毛先が届く感じ」、「歯肉溝に毛先が届く感じ」、及び「奥歯の奥に毛先が届く感じ」を評価した。実施例1〜4の歯ブラシの詳細を表1に、評価結果を表2に示した。
〔比較例1,2〕
図5(a)〜(c)に示すように、ブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台の長手方向に連設されて複数列植毛台に植設され、中央の列のタフトの束径を細く、毛丈を高くし、外側の列に向かって毛丈が順次低くなっている歯ブラシを比較例1の歯ブラシとした。図6(a)〜(c)に示すように、上記第1実施形態の歯ブラシ10において、最長タフト列がなく、最外側タフト及び中央タフトの毛丈を平切りにし、最外側列の最外側タフトを20度傾倒したものを比較例2の歯ブラシとした。比較例1,2の歯ブラシについて、実施例1〜4の歯ブラシと同様に、「歯間部の歯垢除去率」、「歯頸部の歯垢除去率」、「奥歯の歯垢除去率」、及び「歯ぐきの低為害性」を評価した。また、使用評価として、「歯間部に毛先が届く感じ」、「歯肉溝に毛先が届く感じ」、及び「奥歯の奥に毛先が届く感じ」を評価した。比較例1,2の歯ブラシの詳細を表1に、評価結果を表2に示した。
Figure 0004173881
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〔臨床評価〕
臨床評価は、以下の手順に従って行った。
すなわち、20代から30代の男女10名を被験者に選び、中切歯、第1小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の全部で16歯を被験歯とした。その際、被験歯は歯冠補綴やカリエスのない歯とした。評価の手順は、評価前日に歯垢を完全に除去してポリッシングした後、歯磨きを停止させ、歯垢を蓄積させた。24時間後、歯垢染色剤(プロスペック/GC社)にて歯垢を赤く染め出した後、各評価歯ブラシで刷掃前後の歯垢量を測定した。また、各評価歯ブラシの刷掃前後で、歯ぐきの傷の有無を目視で確認し、刷掃後についた傷の数をカウントした。
歯垢量の測定は、歯科衛生士により歯肉辺縁よりの歯垢の高さ(ポケットプローブを用いて0.5mm単位の高さ)を求めることにより行った。各被験歯の測定部位は、頬側、舌側それぞれの歯面を均等に5分割し、各分割面の中央部10ヶ所とした。このうち、歯間部の歯垢量は図7の被験歯すべての両側2部位、歯頸部の歯垢量は図7の被験歯すべての中央3部位、奥歯の歯垢量は第1大臼歯、第2大臼歯の全部位とした。
歯垢除去率の判定は、
歯間部:80%以上で◎、70%以上で○、60%以上で△、60%未満で×
歯頸部:90%以上で◎、80%以上で○、70%以上で△、70%未満で×
奥歯 :80%以上で◎、70%以上で○、60%以上で△、60%未満で×
として評価した。
歯垢除去率(%)=(刷掃前の歯垢量―刷掃後の歯垢量)/刷掃前の歯垢量×100
なお、刷掃方法は、被験者各人が日常行っている自由な方法によった。
歯ぐきの低為害性の判定は、傷の数が0ヶ所で◎、1〜2ヶ所で○、3〜5ヶ所で△、6ヶ所以上で×とした。
〔使用評価〕
上述の男女10名の被験者に歯磨き時の使用感についてアンケートを行い、評価した。
判定は、5段階評価によるスコアの合計(「感じる」5点、「やや感じる」4点、「どちらともいえない」3点、「あまり感じない」2点、「感じない」1点)で45点以上が◎、40点以上が○、30点以上が△、30点未満を×とした。
表1に示す評価結果よれば、本発明に係る実施例1〜4の歯ブラシは、歯ブラシ全体の刷掃効果や使用感に関して、高い評価が得られることが判明する。
〔歯磨剤の歯間部デリバリー試験〕
歯ブラシの種類や使用方法と歯磨剤の歯間部への送達との関連を歯間部モデルとブラッシングマシーンを用いて定量的に調べた。
歯間部モデルは図8に示すように0.2mmの間隔で直径5mmの円柱を向かい合わせに固定したものを用いた。ブラッシングマシーンはストローク20mm、荷重200g、速度120回/min、刷掃回数60回、ブラシ角(90、75、60度)とした。フッ化物配合歯磨剤は市販品(クリアクリーンプラスキシリトール(花王株式会社製))を用い、歯間部モデルに約1g塗布した後、ブラッシングを行った。その後、歯間部モデルの0.2mmの隙間を通過して裏に届いた歯磨剤の量を測定した。使用した歯ブラシは、実施例1の歯ブラシ、比較例1の歯ブラシ、側面から見たブラシ面を山形カットした歯ブラシ(I)、毛先を先細加工した歯ブラシ(T)、毛先をラウンド加工した歯ブラシ(D)である。歯間部モデルの裏に届いた歯磨剤の量(mg)の測定結果を図9に示す。
実施例4の歯ブラシは90度から60度のいずれの角度においても歯間部モデルの裏に届く歯磨剤の量(mg)は最も多かった。これらの結果から、実施例4の歯ブラシが角度依存性も少なく、もっとも効率的に歯間部に歯磨剤をデリバリーできることが明らかになった。ブラッシング行動は個人差が大きく多種、多様であるし理想的テクニックの習得も容易ではない。磨き方に依存せず、歯間部に歯磨剤を届けることができる歯ブラシと歯磨剤の使用は、歯間部にフッ化物を素早く高濃度で送達することが可能で、う蝕や歯周病の予防に有効である。
本発明の好ましい第1実施形態に係る歯ブラシの要部の構成を説明する、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−Aに沿った正面図である。 本発明の好ましい第2実施形態に係る歯ブラシの要部の構成を説明する、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−Aに沿った正面図である。 本発明の好ましい第3実施形態に係る歯ブラシの要部の構成を説明する、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−Aに沿った正面図である。 本発明の好ましい第4実施形態に係る歯ブラシの要部の構成を説明する、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−Aに沿った正面図である。 比較例1の歯ブラシの要部の構成を説明する、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−Aに沿った正面図である。 比較例2の歯ブラシの要部の構成を説明する、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(b)のA−Aに沿った正面図である。 歯垢除去試験における歯間部、歯頸部、及び歯垢の高さの説明図である。 歯磨剤の歯間部デリバリー試験に使用する歯間部モデルの説明図である。 歯磨剤の歯間部デリバリー試験による歯ブラシ、刷掃角度と歯磨剤送達量との関係を表すグラフである。
符号の説明
10,20,30,40 歯ブラシ
11 植毛台
12 首部
13 植毛穴
14 ブリッスル
15a 最外側タフト(最外側列のタフト)
15b 最長タフト(最長タフト列のタフト)
15c 中央タフト(中央列のタフト)
15f 第2中央タフト
16 先端側補助タフト群
16a,16b 先端補助タフト
17 後端側補助タフト群
17a,17b 後端補助タフト
18 最外側タフトの先端を結んだ先端線
19 先端補助タフトの先端を結んだ先端線
X 植毛台の長手方向

Claims (5)

  1. ブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台の長手方向に連設されて複数列植毛台に植設されている歯ブラシであって、
    最外側列のタフトの束径よりも束径が細く、且つ最外側列のタフトの毛丈よりも毛丈の高いタフトの列が、該最外側列と隣接する内側に各々最長タフト列として設けられ、
    前記最長タフト列のタフトの束径よりも束径が太く、且つ前記最長タフト列のタフトの毛丈よりも毛丈の低いタフトの列が、前記最長タフト列の間に中央列として設けられ、
    且つ前記最外側列のタフトが前記植毛台の長手方向の先端側又は後端側に傾斜して植設されている歯ブラシ。
  2. 前記中央列のタフトは、前記植毛台の長手方向の先端側又は後端側に傾斜して植設されている請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 最外側列のタフトは、歯ブラシを側面から見たときに、タフトの先端を結んだ先端線が、上方に凸となった弧状の湾曲線を描くように設けられている請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
  4. 前記植毛台の先端部分及び/又は後端部分に補助タフト群が設けられており、該補助タフト群は、歯ブラシを側面から見たときに、タフトの先端を結んだ先端線が、前記植毛台の長手方向中心側に向かって下方に傾斜する傾斜線となっている請求項1〜3のいずれかに記載の歯ブラシ。
  5. 前記植毛台の先端部分及び/又は後端部分に補助タフト群が設けられており、該補助タフト群のタフトは、前記植毛台の長手方向中心側に向かって傾斜して植設されている請求項1〜4のいずれかに記載の歯ブラシ。
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