JP4172937B2 - 粉体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、粉体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス材料の一種であるリン酸カルシウム系化合物は、例えば、生体材料や、クロマトグラフィーの固定層用材料等として、広く使用されている。
【0003】
生体材料として使用する場合、リン酸カルシウム系化合物は、スラリー等から粉体を得、この粉体を所望の形状に成形して成形体とし、さらに、この成形体を焼成(焼結)することにより焼結体とされる。そして、かかる焼結体を、人工骨や人工歯根等として、臨床的に使用している。
【0004】
また、クロマトグラフィーの固定層用材料として使用する場合、リン酸カルシウム系化合物は、前記生体材料として使用する場合と同様にして粉体を得、この粉体を焼成(焼結)することにより、焼結された粉体(以下、「焼結粉体」と言う。)とされる。そして、かかる焼結粉体を、カラム等に充填して使用している。
【0005】
しかしながら、人工骨、人工歯根等として用いる焼結体では、その製造工程の途中で得られる粉体の強度が十分(一定)でないと、加工・気孔率のコントロールが難しくなると言う問題がある。通常、前記焼結体を製造する場合、次の▲1▼〜▲3▼の工程を経て製造される。すなわち、▲1▼得られた粉体を仮焼きして、その後粉砕機により粉砕する。▲2▼粉砕後の粉体と、例えばメチルセルロース水溶液等と混合する。▲3▼この混合物を、ゲル化させ固めてブロック化する。ところが、前記工程▲1▼において、粉体の強度が一定でないと、粉砕条件(例えば、粉砕後の粉体の粒度分布等)が一定にならず、得られる焼結体の気孔率・強度が不安定になる。
【0006】
また、クロマトグラフィーの固定層として用いる焼結粉体では、焼成前の粉体の強度が十分でないと、カラムへの充填操作の際に焼結粉体が崩壊し、フィルターへの目詰まり等が原因となり、例えばタンパク質の分離操作が効率よく行えないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題を解決すべく、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、例えば、リン酸カルシウム系化合物のような合成物を含むスラリーを得る工程において、スラリー中に存在する合成物の凝集体の粒径を調整することにより、得られる粉体の強度を調整することができることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明の目的は、得られる粉体の強度を調整することができる粉体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
【0010】
(1) 水酸化カルシウムを含む液とリン酸の溶液とを撹拌しつつ反応させ、ハイドロキシアパタイトの凝集体を含むスラリーを得る工程と、
前記スラリーを乾燥して、前記ハイドロキシアパタイトの粉体を得る工程とを有し、
前記スラリーを得る工程において、前記スラリーの撹拌を、第1の攪拌力で開始し、前記スラリーのpHが前記ハイドロキシアパタイトの等電点付近に到達したときに、前記第1の攪拌力より小さい第2の攪拌力に低下させて行うことにより、前記凝集体の粒径を調整することを特徴とする粉体の製造方法。
これにより、得られる粉体の強度を、調整することができる。
【0017】
(2) 前記第1の攪拌力は、前記スラリー1Lに対して0.75〜2Wの出力である上記(1)に記載の粉体の製造方法。
【0018】
これにより、第1の原料と第2の原料の反応の効率を、より向上させることができる。
【0019】
(3) 前記第2の攪拌力は、前記スラリー1Lに対して0.27〜0.7Wの出力である上記(1)または(2)に記載の粉体の製造方法。
これにより、合成物の凝集の効率を、より向上させることができる。
【0020】
(4) 前記スラリーの攪拌を、前記水酸化カルシウムと前記リン酸との反応の終了前後において、前記第2の撹拌力より大きい第3の撹拌力に上昇させ、該第3の撹拌力で維持することにより行う上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の粉体の製造方法。
【0021】
これにより、スラリー中に存在する合成物の凝集体の粒径を、効率よく調整することができる。
【0022】
(5) 前記第3の攪拌力は、前記スラリー1Lに対して0.75〜2Wの出力である上記(4)に記載の粉体の製造方法。
【0023】
これにより、スラリー中に存在する合成物の凝集体の粒径を、より効率よく調整することができる。
【0026】
(6) 前記粉体の目的とする粒径の1/2以下である粒径の前記凝集体が前記スラリー中に存在する比率が、55%以上となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する上記(4)または(5)に記載の粉体の製造方法。
これにより、得られる粉体の強度をより高いものとすることができる。
【0027】
(7) 前記スラリー中に最も多い比率で存在する前記凝集体の粒径が、前記粉体の目的とする粒径の1/3以下となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する上記(4)ないし(6)のいずれかに記載の粉体の製造方法。
これにより、得られる粉体の強度をより高いものとすることができる。
【0028】
(8) 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、前記粉体の目的とする粒径の1/2以下である粒径の前記凝集体が前記スラリー中に存在する比率が、55%以上となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する上記(4)ないし(7)のいずれかに記載の粉体の製造方法。
これにより、得られる粉体の強度をより高いものとすることができる。
【0029】
(9) 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、前記スラリー中に最も多い比率で存在する前記凝集体の粒径が、前記粉体の目的とする粒径の1/3以下となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する上記(4)ないし(8)のいずれかに記載の粉体の製造方法。
これにより、得られる粉体の強度をより高いものとすることができる。
【0030】
(10) 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、前記第3の攪拌力を維持する時間を、粒径が13.0〜18.5μmの凝集体と、粒径が3.27〜5.50μmの凝集体との比率に基づいて決定する上記(4)ないし(9)のいずれかに記載の粉体の製造方法。
これにより、第3の攪拌力に維持する時間を、より正確に判断することができる。
【0031】
(11) 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、粒径が13.0〜18.5μmの凝集体の比率をAとし、粒径が3.27〜5.50μmの凝集体の比率をBとしたとき、B/A>2となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する上記(4)ないし(10)のいずれかに記載の粉体の製造方法。
【0032】
これにより、得られるハイドロキシアパタイトの粉体の強度を、より高いものとすることができる。
【0033】
(12) 前記スラリー中に存在する前記ハイドロキシアパタイト以外の物質の量を検出することにより、前記水酸化カルシウムと前記リン酸との反応が終了したか否かを識別する上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の粉体の製造方法。
【0034】
これにより、ハイドロキシアパタイトの合成の終了を、正確に識別することができる。
【0035】
(13) 前記物質は、水酸化カルシウムまたはリン酸三カルシウムである上記(12)に記載の粉体の製造方法。
【0036】
これにより、ハイドロキシアパタイトの合成の終了を、より正確に識別することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の粉体の製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0044】
本発明は、第1の原料と第2の原料とを攪拌しつつ反応させ、これらの合成物の凝集体を含むスラリーを得る工程と、このスラリーを乾燥して、合成物の粉体を得る工程とを有する粉体の製造方法である。
【0045】
ここで、粉体とは、粉粒体、顆粒等を含む概念であり、その形状や形態等は、特に限定されない。
【0046】
本発明における合成物は、有機材料、無機材料のいずれでもよいが、無機材料が好ましく、特にセラミックス材料が好ましい。
【0047】
セラミックス材料としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、イットリア等の酸化物系セラミックス、リン酸カルシウム系化合物、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン、窒化ボロン等の窒化物系セラミックス、グラファイト、タングステンカーバイド等の炭化物系セラミックス、その他、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、PZT、PLZT、PLLZT等の強誘電体材料等が挙げられる。
【0048】
ここで、リン酸カルシウム系化合物は、例えば、生体材料、クロマトグラフィーの固定層用材料等に用いられており、その具体例としては、ハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト等のアパタイト類、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム等が挙げられる。
【0049】
このうちハイドロキシアパタイトは、生体親和性に富み、生体材料、特に、医科用、歯科用の充填材、人工骨、人工歯根等に使用される。また、ハイドロキシアパタイトは、例えばタンパク質等の吸着能に特に優れている。
【0050】
本実施形態では、合成物として、代表的に、ハイドロキシアパタイトについて説明する。ただし、合成物は、これに限定されないことは、言うまでもない。
【0051】
本実施形態の粉体の製造方法は、ハイドロキシアパタイトの凝集体を含むスラリーを得る工程S1と、スラリーを乾燥してハイドロキシアパタイトの粉体を得る工程S2とを有している。以下、これらの工程について、順次説明する。
【0052】
[S1:ハイドロキシアパタイトの凝集体を含むスラリーを得る工程]
この工程では、水酸化カルシウム(第1の原料)とリン酸(第2の原料)とを、攪拌しつつ反応させ、ハイドロキシアパタイトの凝集体を含むスラリーを得る。
【0053】
[S11] まず、例えば容器(図示せず)内で、水酸化カルシウム(第1の原料)を含む液を第1の攪拌力で攪拌しつつ、リン酸(第2の原料)水溶液を滴下し、混合する。
【0054】
本実施形態では、リン酸(第2の原料)を水溶液として使用する湿式合成法が用いられる。これにより、高価な製造設備を必要とせず、より容易かつ効率よくハイドロキシアパタイト(合成物)を合成することができる。
【0055】
なお、本発明では、第1の原料および第2の原料は、それらの少なくとも一方を溶液として用いるようにすればよく、双方を溶液として用いるようにしてもよい。
【0056】
また、この反応を攪拌しつつ行うことにより、水酸化カルシウムとリン酸との反応を効率よく進行させること、すなわち、それらの反応の効率を向上させることができる。
【0057】
この第1の攪拌力は、特に限定されないが、スラリー1Lに対して、0.75〜2W程度の出力であるのが好ましく、0.925〜1.85W程度の出力であるのがより好ましい。第1の攪拌力をこのような範囲とすることにより、水酸化カルシウムとリン酸との反応の効率を、より向上させることができる。
【0058】
水酸化カルシウムとリン酸との反応が徐々に進行すると、スラリー中には、ハイドロキシアパタイト(合成物)の微粒子(以下、単に「微粒子」と言う。)が生成する。そして、これらの微粒子同士は、一の微粒子の正に帯電している部分と、他の微粒子の負に帯電している部分との間にファンデルワールス力(分子間力)が働き、それらが凝集することにより、ハイドロキシアパタイト(合成物)の凝集体(以下、単に「凝集体」と言う。)が生成する。この凝集体の生成に伴い、スラリーの粘度は、徐々に上昇する。
【0059】
さらに、水酸化カルシウムとリン酸との反応が進行すると、スラリー中における正の電荷と負の電荷との割合が接近する。このとき、スラリー中では、微粒子に働く斥力が減少し、微粒子同士の凝集がさらに加速する。これにより、スラリーの粘度は、急激に上昇し、最高値(ピーク)に近づく。
【0060】
なお、合成物がハイドロキシアパタイトの場合でなくても、このようなスラリーの粘度の急激な上昇は、通常、スラリーのpHが合成物の等電点付近に到達したときに生じる。
【0061】
[S12] 次に、スラリーの粘度が最高値に近づいたときに、スラリーを攪拌する攪拌力を、前記第1の攪拌力より小さい第2の攪拌力に低下(変化)させる。これにより、微粒子の凝集を阻害することなく、合成(反応)を進めることができるようになる。
【0062】
また、スラリーの粘度の測定は容易であるので、スラリーの粘度の変化に基づいて、スラリーを攪拌する攪拌力を制御するようにすると、かかる制御を容易かつ確実に行うことができる。
【0063】
なお、第2の攪拌力は、水酸化カルシウムとリン酸との反応の効率を低下させない程度とするのが好ましい。
【0064】
この第2の攪拌力は、特に限定されないが、スラリー1Lに対して、0.27〜0.7W程度の出力であるのが好ましく、0.37〜0.555W程度の出力であるのがより好ましい。第2の攪拌力をこのような範囲とすることにより、微粒子の凝集を阻害することなく、効率よく合成(反応)を進めることができる。
【0065】
そして、第2の攪拌力でのスラリーの攪拌を、水酸化カルシウム(第1の原料)とリン酸(第2の原料)との反応の進行度合い、すなわち、合成物(ハイドロキシアパタイト)の合成の進行度合いを確認しつつ継続する。
【0066】
なお、ハイドロキシアパタイトの合成が十分に進んでいない場合、スラリー中には、水酸化カルシウム(未反応物)の存在が確認され、一方、ハイドロキシアパタイトの合成が終了を通り越した場合、スラリー中には、例えばリン酸三カルシウムのような二次生成物の存在が確認されるようになる。
【0067】
したがって、スラリー中に存在するハイドロキシアパタイト(合成物)以外の物質(例えば、水酸化カルシウム、リン酸三カルシウム等)の量を検出することにより、ハイドロキシアパタイト(合成物)の反応が終了したか否かを、正確に識別することができる。
【0068】
前述したように、通常、スラリーの粘度の急激な上昇は、スラリーのpHが合成物の等電点付近に到達したときに生じるので、スラリーを攪拌する攪拌力を、スラリーのpHが合成物の等電点付近に到達したときに、第1の攪拌力から第2の攪拌力に低下(下降)させるようにしてもよい。すなわち、攪拌力の制御は、スラリーの粘度の変化に代わり、スラリーのpHの変化に基づいて行うようにしてもよい。
【0069】
なお、スラリーの粘度の変化とスラリーのpHの変化とが対応しない合成物の場合には、攪拌力の制御を、スラリーの粘度の変化に基づいて行うのか、またはスラリーのpHの変化に基づいて行うのかを、合成物の種類等により適宜選択するようにすればよい。
【0070】
また、必要に応じて、攪拌力の制御は、スラリーの粘度の変化とスラリーのpHの変化との双方に基づいて行うようにしてもよい。
【0072】
[S13] 次に、水酸化カルシウムとリン酸との反応が、ほぼ終了したこと、または、終了したことを確認して、すなわち、これらの反応の終了前後において、スラリーを攪拌する攪拌力を、第2の攪拌力より大きい第3の攪拌力に上昇(変化)させる。これにより、スラリー中に存在する比較的大きな粒径の凝集体を破壊して(砕いて)、比較的小さな粒径の凝集体とすることができる。
【0073】
ここで、図1に、合成物がハイドロキシアパタイトの場合の、スラリー中に存在する凝集体の粒度分布を示す。
【0074】
図1は、第3の攪拌力に維持する時間の違いによる、スラリー中に存在するハイドロキシアパタイトの凝集体の粒度分布を示すグラフである。
【0075】
前記工程[S12]の終了時点では、図1の▲1▼のグラフに示すように、スラリー中に存在する凝集体の粒度分布は、粒径が約16.0μmの凝集体を、主としてほぼ正規分布を示している。
【0076】
そして、図1の▲2▼〜▲5▼のグラフに示すように、第3の攪拌力を維持する時間に応じて、すなわち、第3の攪拌力でスラリーを攪拌する時間が長くなるにつれて、主として粒径が13.0〜18.5μmの凝集体が減少し、主として粒径が3.27〜5.50μmの凝集体が増加するようになる。
【0077】
この第3の攪拌力は、特に限定されないが、スラリー1Lに対して、0.75〜2W程度の出力であるのが好ましく、0.925〜1.85W程度の出力であるのがより好ましい。第3の攪拌力をこのような範囲とすることにより、スラリー中に存在する凝集体の粒径を、より効率よく調整することができる。
【0078】
なお、得られる粉体の強度を向上させる観点からは、この第3の攪拌力を維持する時間を、製造する粉体の粒径(粉体の目的とする粒径)に対して、凝集体の粒径が十分に小さいものとなるように調製するのが好ましい。
【0079】
具体的には、スラリー中に存在する凝集体の粒径の比率(粒度分布)を、次のように調製するのが好ましい。
【0080】
(1) 粉体の目的とする粒径の1/2以下である粒径の凝集体が55%以上の比率で存在するようにするのが好ましく、60%以上の比率で存在するようにするのがより好ましい。
【0081】
(2) 凝集体の最も多い粒径が、粉体の目的とする粒径の1/3以下となるようにするのが好ましい。
【0082】
なお、本発明では、前記(1)および(2)の条件のうちの、少なくとも一方を満足するようにするのが好ましく、双方を満足するようにするのがより好ましい。これにより、得られる粉体の強度を、より高いものとすることができる。
【0083】
また、合成物がハイドロキシアパタイトの場合、前記条件(1)および(2)は、目的とする粉体の粒径を10〜80μm程度(特に、15〜43μm程度)とした場合に、適用するのが好適である。
【0084】
さらに、合成物がハイドロキシアパタイトの場合、粒径が13.0〜18.5μmの凝集体の比率をAとし、粒径が3.27〜5.50μmの凝集体の比率をBとしたとき、B/A>2の関係を満足するようにするのが好ましく、B/A>3の関係を満足するようにするのがより好ましい。これにより、ハイドロキシアパタイトの粉体の強度をより高いものとすることができる。
【0085】
そして、スラリー中に存在する凝集体の粒径の比率(粒度分布)が、前記各条件のうちの少なくとも1つを満足した場合、本工程[S13](工程[S1])を終了して、次工程[S2]へ移行する。すなわち、スラリー中に存在する凝集体の粒度分布に基づいて、特に、合成物がハイドロキシアパタイトの場合、粒径が13.0〜18.5μmの凝集体と、粒径が3.27〜5.50μmの凝集体との比率に基づいて、第3の攪拌力を維持する時間を決定する。このようにすると、第3の攪拌力を維持する時間を、より正確に判断することができ、その結果、得られる粉体の強度を、より精度よく所望のものに調整することができる。
【0086】
本実施形態のように、スラリーの攪拌を、一旦、比較的弱い攪拌力に低下させ、再度、比較的強い攪拌力に上昇させるようにして凝集体の粒径を調整すること、すなわち、比較的大きい粒径の凝集体を生成させた後、かかる凝集体を破壊する(砕く)ようにして凝集体の粒径を調整することにより、スラリーを攪拌する攪拌力を変化させずに(一定に保持した状態で)、凝集体の粒径を調整する場合に比較して、攪拌時間の短縮を図りつつ、凝集体の粒径をより効率よく所望のものに調整することができる。
【0087】
[S2:スラリーを乾燥してハイドロキシアパタイトの粉体を得る工程]
この工程では、前記工程[S1]で得られたスラリーを乾燥させ、粉体を得る。
【0088】
この乾燥の方法としては、噴霧乾燥法が好適に使用される。かかる方法によれば、所望の粒径の粉体を、より確実かつ短時間で得ることができる。
【0089】
製造する粉体の粒径(粉体の目的とする粒径)は、特に限定されないが、3〜300μm程度とするのが好ましく、10〜120μm程度とするのがより好ましい。
【0090】
なお、本実施形態の粉体の製造方法は、特に、目的とする粒径が10〜80μm程度(特に、15〜43μm程度)の粉体の製造に適している。
【0091】
以上のような工程を経て、ハイドロキシアパタイト(合成物)の粉体が得られる。
【0092】
このような粉体は、焼成(焼結等)が施された後、クロマトグラフィーの固定層等として好適に使用される。
【0093】
また、このような粉体は、所望の形状に成形して成形体を得、かかる成形体を焼結させることにより焼結体とし、かかる焼結体が椎弓スペーサーや耳小骨等の人工骨、人工歯根等として好適に使用される。
【0094】
以上、本発明の粉体の製造方法について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0095】
例えば、本発明では、任意の目的で、工程[S1]の前工程、工程[S1]と[S2]との間に存在する中間工程、または工程[S2]の後工程を追加するようにしてもよい。
【0096】
また、前記実施形態では、スラリー中に存在する合成物の凝集体の粒径を調整する目的(本発明の目的)を、得られる粉体の強度を高くすることとして説明したが、本発明の目的は、これに限定されるものではない。
【0097】
例えば、スラリー中に存在する合成物の凝集体の粒径を、粉体の目的とする粒径に応じて適宜調整することにより、所望の強度を有する粉体を得ることができる。具体的には、合成物がハイドロキシアパタイトの場合、前述したB/Aを0.5〜4.5の範囲で適宜調整することにより、比較的強度の低い粉体から、高強度の粉体まで任意の強度を有する粉体を得ることができる。
【0098】
【実施例】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0099】
(実施例1)
実施例1では、人工骨に使用可能な焼結体の材料として用いることができるハイドロキシアパタイトの粉体を製造した。
【0100】
なお、人工骨には、高い強度が要求されるため、実施例1では、高強度の粉体を製造することを目的として、スラリー中に存在する凝集体の粒径を調整した。
【0101】
また、実施例1では、ハイドロキシアパタイトの粉体の目的とする粒径(製造する粉体の粒径)を18μmとした。
【0102】
(実施例1A)
まず、水酸化カルシウム140gを純水1200mLに分散させ、これをビーカーに入れ、第1の攪拌力で攪拌しつつ、この分散液中へリン酸水溶液(リン酸濃度10wt%)700mLを滴下した。
なお、この第1の攪拌力は、スラリー1Lに対して1.3Wの出力とした。
【0103】
リン酸水溶液の滴下を続けると、スラリーの粘度が上昇し、スラリーのpHが9.8(ハイドロキシアパタイトの等電点)付近において、急激に上昇し、最高値(ピーク)に近づいた。
【0104】
次いで、スラリーの粘度が最高値に近づいたときに、スラリーを攪拌する攪拌力を、第1の攪拌力から第2の攪拌力に低下させた。
【0105】
なお、第2の攪拌力は、スラリー1Lに対して、0.37Wの出力(第1の攪拌力における出力の約28%の出力)とした。
【0106】
次いで、ハイドロキシアパタイトの合成が終了したのを確認し、スラリーを攪拌する攪拌力を、第2の攪拌力から第3の攪拌力に上昇させた。
【0107】
なお、第3の攪拌力は、スラリー1Lに対して、1.1Wの出力(第2の攪拌力における出力の約297%の出力)とした。
【0108】
そして、この第3の攪拌力でのスラリーの攪拌を、スラリー中に存在するハイドロキシアパタイトの凝集体の粒度分布を確認しつつ、0.5時間継続した。
【0109】
なお、第3の攪拌力によるスラリーの攪拌終了時点における、スラリー中に存在するハイドロキシアパタイトの凝集体の粒径(3.27〜5.50μm、13.0〜18.5μm)の比率を、表1に示す。
【0110】
このスラリーを噴霧乾燥することにより、ハイドロキシアパタイトの粉体を得た。
【0111】
得られたハイドロキシアパタイトの粉体を、大気中、750℃×4時間で仮焼きし、粉砕機(出力:11kW)により粉砕して、ハイドロキシアパタイトの二次粉体を得た。
【0112】
次に、このハイドロキシアパタイトの二次粉体1000gに、メチルセルロース水溶液(1wt%)2000gを混ぜ、十分に混練して気泡を含んだペースト状とした。
【0113】
このペーストを、所定形状の成形型内に入れて自然乾燥により、それぞれ、成形体を得た。
【0114】
次いで、この成形体を、大気中、1200℃×4時間で焼成し、焼結体を得た。
なお、実施例1Aでは、焼結体を100個製造した。
【0115】
(実施例1B、実施例1C)
第3の攪拌力を維持する時間を、それぞれ、実施例1B:9時間、実施例1C:72時間とした以外は、前記実施例1Aと同様にしてハイドロキシアパタイトの粉体を製造した。次いで、得られたハイドロキシアパタイトの粉体を用いて、それぞれ、前記実施例1Aと同様にして焼結体を製造した。
なお、実施例1B、1Cでは、それぞれ、焼結体を100個ずつ製造した。
【0116】
(評価)
実施例1A〜実施例1Cで製造された焼結体に対して、気孔率の測定を行い、気孔率が45±3%の範囲のものを合格品とした。
【0117】
その結果を、実施例1A〜実施例1Cにおけるハイドロキシアパタイトの粉体の製造条件とともに、表1に示す。
【0118】
【表1】
【0119】
表1に示すように、実施例1A〜実施例1Cで製造された焼結体は、いずれも、極めて多くのものが所望の気孔率となっていた。
【0120】
このような結果は、実施例1A〜実施例1Cで製造されたハイドロキシアパタイトの粉体が十分な強度を有しており、前述した二次粉体を得る工程におけるハイドロキシアパタイトの粉体の崩壊等が極めて少なく、このため、得られた焼結体の緻密化が好適に防止されていることを示唆するものである。
【0121】
すなわち、実施例1A〜実施例1Cで製造されたハイドロキシアパタイトの粉体を用いると、所望の気孔率を有する焼結体を正確に得ることができることが明らかとなった。
【0122】
また、実施例1A〜実施例1Cで製造された焼結体は、いずれも、十分な強度を有するものであった。
【0123】
このようなことから、実施例1A〜実施例1Cで製造された焼結体は、いずれも、人工骨としての使用に十分耐え得るものであることが明らかとなった。
【0124】
(実施例2)
実施例2では、クロマトグラフィーの固定層の材料として用いることができるハイドロキシアパタイトの粉体を製造した。
【0125】
なお、クロマトグラフィーの固定層には、カラムへの充填操作の際に崩壊しないような高い強度が要求されるため、実施例2では、高強度の粉体を製造することを目的として、スラリー中に存在する凝集体の粒径を調整した。
【0126】
また、実施例2では、ハイドロキシアパタイトの粉体の目的とする粒径(製造する粉体の粒径)を40μmとした。
【0127】
(実施例2A〜実施例2C)
表2に示すような条件とした以外は、それぞれ、前記実施例1Aと同様にして、ハイドロキシアパタイトの粉体を製造した。
【0128】
なお、第3の攪拌力を維持する時間を、それぞれ、実施例2A:1時間、実施例2B:11時間、実施例2C:72時間とした。また、第3の攪拌力は、スラリー1Lに対して、1.3Wの出力とした。
【0129】
次いで、得られたハイドロキシアパタイトの粉体を、それぞれ、空気分級機にかけ、平均粒径40μmでシャープな粒度分布のハイドロキシアパタイトの粉体を得た。
【0130】
これらのハイドロキシアパタイトの粉体を、それぞれ、大気中、400℃×4時間焼成し、焼結粉体を得た。
【0131】
(評価)
実施例2A〜実施例2Cで製造された焼結粉体に対して、それぞれ、圧縮強度を測定した。なお、この圧縮強度の測定は、粉体微小圧縮試験機(島津製作所社製、MCT−500)を用いて行った。
【0132】
その結果を、実施例2A〜実施例2Cにおけるハイドロキシアパタイトの粉体の製造条件とともに、表2に示す。
【0133】
【表2】
【0134】
表2に示すように、実施例2A〜実施例2Cで製造された焼結粉体は、いずれも、極めて高い圧縮強度を有するものであった。
【0135】
また、焼結粉体の圧縮強度は、第3の攪拌を維持する時間に相関して上昇する傾向にあった。
【0136】
また、実施例2A〜実施例2Cで製造された焼結粉体は、いずれも、比表面積等のクロマトグラフィーの固定相に要求される吸着・分離能に関する初期性能の相違は認められなかった。
【0137】
このようなことから、実施例2A〜実施例2Cで製造された焼結粉体は、いずれも、耐久性に優れ、クロマトグラフィーの固定層としての使用に十分耐え得るものであることが明らかとなった。
【0138】
【発明の効果】
本発明によれば、リン酸カルシウム系化合物のような合成物を含むスラリーを得る工程において、スラリー中に存在する合成物の凝集体の粒径を調整することにより、得られる粉体の強度を調整することができる。
【0139】
攪拌力の制御パターンを、適宜設定することにより、得られる粉体の強度をより確実に調整することができる。
【0140】
特に、スラリー中に存在する合成物の凝集体の粒径を、小さくなるように攪拌力を制御した場合には、強度に優れた粉体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第3の攪拌力に維持する時間の違いによる、スラリー中に存在するハイドロキシアパタイトの凝集体の粒度分布を示す図である。
Claims (13)
- 水酸化カルシウムを含む液とリン酸の溶液とを撹拌しつつ反応させ、ハイドロキシアパタイトの凝集体を含むスラリーを得る工程と、
前記スラリーを乾燥して、前記ハイドロキシアパタイトの粉体を得る工程とを有し、
前記スラリーを得る工程において、前記スラリーの撹拌を、第1の攪拌力で開始し、前記スラリーのpHが前記ハイドロキシアパタイトの等電点付近に到達したときに、前記第1の攪拌力より小さい第2の攪拌力に低下させて行うことにより、前記凝集体の粒径を調整することを特徴とする粉体の製造方法。 - 前記第1の攪拌力は、前記スラリー1Lに対して0.75〜2Wの出力である請求項1に記載の粉体の製造方法。
- 前記第2の攪拌力は、前記スラリー1Lに対して0.27〜0.7Wの出力である請求項1または2に記載の粉体の製造方法。
- 前記スラリーの攪拌を、前記水酸化カルシウムと前記リン酸との反応の終了前後において、前記第2の撹拌力より大きい第3の撹拌力に上昇させ、該第3の撹拌力で維持することにより行う請求項1ないし3のいずれかに記載の粉体の製造方法。
- 前記第3の攪拌力は、前記スラリー1Lに対して0.75〜2Wの出力である請求項4に記載の粉体の製造方法。
- 前記粉体の目的とする粒径の1/2以下である粒径の前記凝集体が前記スラリー中に存在する比率が、55%以上となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する請求項4または5に記載の粉体の製造方法。
- 前記スラリー中に最も多い比率で存在する前記凝集体の粒径が、前記粉体の目的とする粒径の1/3以下となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する請求項4ないし6のいずれかに記載の粉体の製造方法。
- 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、前記粉体の目的とする粒径の1/2以下である粒径の前記凝集体が前記スラリー中に存在する比率が、55%以上となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する請求項4ないし7のいずれかに記載の粉体の製造方法。
- 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、前記スラリー中に最も多い比率で存在する前記凝集体の粒径が、前記粉体の目的とする粒径の1/3以下となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する請求項4ないし8のいずれかに記載の粉体の製造方法。
- 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、前記第3の攪拌力を維持する時間を、粒径が13.0〜18.5μmの凝集体と、粒径が3.27〜5.50μmの凝集体との比率に基づいて決定する請求項4ないし9のいずれかに記載の粉体の製造方法。
- 目的とする粉体の粒径が15〜43μmの時、粒径が13.0〜18.5μmの凝集体の比率をAとし、粒径が3.27〜5.50μmの凝集体の比率をBとしたとき、B/A>2となるよう、前記第3の攪拌力を維持する時間を調整する請求項4ないし10のいずれかに記載の粉体の製造方法。
- 前記スラリー中に存在する前記ハイドロキシアパタイト以外の物質の量を検出することにより、前記水酸化カルシウムと前記リン酸との反応が終了したか否かを識別する請求項1ないし11のいずれかに記載の粉体の製造方法。
- 前記物質は、水酸化カルシウムまたはリン酸三カルシウムである請求項12に記載の粉体の製造方法。
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