JP4172555B2 - ステレオカメラの調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステレオカメラの光学位置を調整するステレオカメラの調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像による三次元計測技術として、2台のカメラ(ステレオカメラ)で対象物を異なる位置から撮像した1対の画像の相関を求め、同一物体に対する視差からステレオカメラの取り付け位置や焦点距離等のカメラパラメータを用いて三角測量の原理により距離を求める、いわゆるステレオ法による画像処理が知られている。
【0003】
このステレオ法による画像処理では、ステレオカメラから得られた2つの画像信号を順次シフトしながら重ね合わせて2つの画像信号が一致した位置を求めるようにしているため、2つの画像間には視差以外のズレがないことが望ましく、ステレオカメラの光学位置調整が重要となる。
【0004】
このため、特開平5−157557号公報には、一対のビデオカメラを連結保持する保持部材に、一方のビデオカメラのイメージセンサの画素の並びが他方のビデオカメラのイメージセンサの画素の並びと平行になるように調整する平行調整手段、一方のビデオカメラの光軸と他方のビデオカメラの光軸とが平行となるように調整する光軸調整部材を設け、2台のカメラの相関関係を機械的に調整・保持する技術が開示されている。
【0005】
しかしながら、一旦、固定したステレオカメラに経年変化によってズレが生じた場合、従来では、機械構造的に再調整しなければならず、煩雑な作業を要するばかりでなく、再調整のための時間も長くなり、機械的な調整では精度確保に限界がある。
【0006】
これに対処するため、本出願人は、先に、特願平9−117268号において、ステレオカメラの光学的位置のズレに応じて画像をアフィン変換することで、機械的な調整を行うことなく電気的に調整する技術を提案しており、ステレオカメラの光学的位置を機械的には調整困難なレベルまで精密に調整可能とするとともに、調整後の経年変化によるズレに対しても容易に再調整可能としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
先に本出願人が提案した技術では、ステレオ処理の際に基準とする画像に対し、比較側の画像をアフィン変換回路で補正するようにしているが、基準側のカメラの水平ラインが基線に対して傾いている場合には、基準側の画像もアフィン変換回路で補正しなければならないため、各カメラの信号処理回路には、それぞれ、アフィン変換回路を備える必要がある。
【0008】
従って、回路構成の複雑化や部品点数の増大等により、製品コストが上昇するという問題があり、また、双方の画像を補正するような場合、補正処理に時間がかかり、リアルタイムな画像処理を行う上で支障となる虞がある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、低コストな構成で、容易且つ高精度に光学位置を調整することのできるステレオカメラの調整装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、第1のカメラと第2のカメラとをカメラステイに設定間隔を開けて配設してなるステレオカメラの光学位置を調整するステレオカメラの調整装置であって、上記第1のカメラを光軸を中心として回転し、機械的に光学位置を調整する手段と、上記第2のカメラの画像を、上記第1の画像を基準とする水平・垂直方向の並進補正と回転補正とによって幾何学的に画像変換する手段と、上記第1のカメラの水平ラインが上記ステレオカメラの基線に平行となるよう上記第1のカメラに対する回転調整値を算出するとともに、上記第2のカメラに対する水平方向の並進補正量を、遠方及び近方に配置したパターンを撮像した第1のカメラの画像と第2のカメラの画像とにおける各パターンの位置ズレ量、及び、各パターンの距離に基づいて算出する手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記パターンの配置を、遠方2カ所及び近方1カ所の配置とすることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記第1のカメラの回転調整を、上記カメラステイを固定する固定部と、上記第1のカメラのマウントの外周に嵌合して該マウントを光軸を中心に回転させる回転ステージとを備えた調整架台によって行なうことを特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明では、第1のカメラの水平ラインがステレオカメラの基線に平行になるような回転調整値で第1のカメラを光軸を中心として回転し、第2のカメラの画像を、遠方及び近方に配置したパターンを撮像した第1のカメラの画像と第2のカメラの画像とにおける各パターンの位置ズレ量及び各パターンの距離に基づく水平方向の並進補正、垂直方向の並進補量、回転補正によって幾何学的に画像変換することで、ステレオカメラの光学位置を調整する。
【0014】
この場合、請求項2に記載したように、パターンの配置は、遠方2カ所及び近方1カ所の配置とすることが望ましい。
【0015】
また、第1のカメラの回転調整は、請求項3に記載したように、調整架台にカメラステイを固定し、回転ステージによって第1のカメラのマウントを光軸を中心に回転させることによって行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図14は本発明の実施の一形態に係わり、図1は画像調整装置の構成図、図2はアフィン変換回路のブロック図、図3はステレオカメラの斜視図、図4はカメラステイの正面図、図5は回転調整装置の上面方向からの斜視図、図6は回転調整装置の下面方向からの斜視図、図7は回転調整装置の要部断面側面図、図8は回転調整装置のアジャスタを外した部分正面図、図9は画像取り込みと逆アフィン変換のタイミングを示す説明図、図10は調整処理のフローチャート、図11は基準画像と比較画像におけるパターン位置を示す説明図、図12は比較画像のアフィン変換における回転角を示す説明図、図13は基準カメラの水平ラインの基線からのズレを示す説明図、図14はカメラ系を横から見た説明図である。
【0017】
図3において、符号1は、互いに同期が取れ、且つシャッタースピード可変の2台のカメラからなるステレオカメラであり、一方のカメラ2をステレオ処理の際の基準画像を撮像するメインカメラ、他方のカメラ3をステレオ処理の際の比較画像を撮像するサブカメラとして、両カメラ2,3が厚板を加工して形成したカメラステイ4に所定間隔を開けて配設されている。上記カメラステイ4には、両カメラ2,3間の中央部と中央部を中心とする対角線上との5カ所に取付け孔4bが穿設されている。
【0018】
また、上記カメラステイ4には、両カメラ2,3のマウント5の前面に突設されてレンズ鏡筒9が装着されるボス5a(図7参照)を係入する取付け窓4aが穿設されている。図4に示すように、この取付け窓4aの周囲4カ所には、長孔4cが等間隔を置いて穿設され、この長孔4cに挿通されたねじを介してマウント5がカメラステイ4に固設されている。尚、マウント5は長孔4cにより、光軸を中心として±6°の回転が許容されている。
【0019】
さらに、両カメラ2,3のマウント5の背面には、レンズ光学系の焦点位置にCCD等の撮像素子6を実装する回路基板7(図7参照)が少なくとも対角線上をノックピン(図示せず)で位置決めされた状態で固定されるとともに、CCD駆動回路等の周辺回路が組み込まれた回路基板8がスペーサ8aを介して固設されている。
【0020】
以上のステレオカメラ1では、一方のカメラの光軸回りの1軸の機械的な回転調整と他方のカメラの電気的な画像補正とによって光学位置が調整されるようになっており、簡単な回路構成で容易且つ高精度に光学位置を調整することができ、トータルコストの低減を図ることができる。
【0021】
この場合、ステレオ処理の基準となるメインカメラ2を機械的に調整してサブカメラ3の画像を電気的に補正することが望ましく、本形態では、図5に示す回転調整装置11によってメインカメラ2の水平ラインが両カメラ2、3の基線と平行になるようにメインカメラ2を光軸回りに回転調整し、メインカメラ2の画像を基準としてサブカメラ3の画像を図1に示す画像調整装置20によって電気的に補正する。
【0022】
まず、回転調整装置11について、図5〜図8を用いて説明する。この回転調整装置11の調整架台12には、調整フレーム12aが立設されており、この調整フレーム12aの側面に形成された調整面12bの中央に、固定部の一例であるブラケット12cが突設されている。このブラケット12cには、上記カメラステイ4に穿設された取付け孔4bの内、中央部と図4の右下部に穿設されている取付け孔4bとがねじ止めされる。
【0023】
さらに、上記調整面12bの上記メインカメラ2に対設する側に、回転ステージ13が取付けられている。図7及び図8に示すように、この回転ステージ13の回転中心にはピン15が螺入されており、このピン15にアジャスタ14の回転中心が係入されて位置決めされている。このアジャスタ14は前方を開口する筒状に形成されており、その背面が上記回転ステージ13にねじ止めされている。上記回転ステージ13は、その一側に設けたマイクロメータ16にて回転操作されるもので、本実施の形態では、0.1°以下の分解能を有するものを採用している。
【0024】
また、上記アジャスタ14の開口端の内周に、メインカメラ2のマウント5の外周が嵌合される。アジャスタ14の開口部内周とマウント5の外周とは、高精度のハメアイ寸法で形成されており、メインカメラ2の光軸と上記アジャスタ14の回転中心とが正確に一致される。
【0025】
上記アジャスタ14の開口端部の対角線上には、一対の回転調整用ピン17が螺入されており、この回転調整用ピン17の先端がマウント5の外周を押圧して、マウント5がアジャスタ14に固定される。また、アジャスタ14の外周の、回転調整用ピン17と位相をずらした位置に、スリット14aが開口端側から軸方向に沿って形成されている。このスリット14aは、回路基板8から延出するケーブル(図示せず)を外部に取り出すためのものである。
【0026】
一方、サブカメラ3の比較画像に対する画像補正を行う画像調整装置20は、図1に示すように、両カメラ2,3で撮像した画像を処理して後段のステレオ処理装置(図示せず)へ出力するための画像入力装置30と、調整時に画像入力装置30に接続されて比較画像の補正値を演算する補正演算装置50とから構成される。
【0027】
上記画像入力装置30には、カメラ2,3の各系統に対応して、アナログ画像を後段の入力レンジに合わせるためのアナログインターフェース31,32、アナログ画像を所定の輝度階調(例えば256階調のグレースケール)のデジタル画像に変換するA/Dコンバータ33,34等が備えられ、さらに、サブカメラ3側に、デジタル化された比較画像を一時的に記憶する入力画像メモリ35、入力画像メモリ35に記憶された比較画像に対し、画像の回転や平行移動等の幾何学的変換を行うアフィン変換回路36が備えられている。
【0028】
上記アフィン変換回路36は、図2に示すような内部構成となっており、入力画像メモリ35へのデータの書き込み及びデータの読み出しを行う画像メモリデータインターフェース37、入力画像メモリ35のアドレス指定を行う画像メモリアドレスインターフェース38、A/Dコンバータ34からの画像データを入力画像メモリ35に書き込む際のアドレスを生成する入力画像書き込みアドレス生成回路39、入力画像メモリ35から画像データを読み出して画像の幾何学的変換を行う際のアドレスを逆アフィン変換によって生成する逆アフィン変換読み出しアドレス生成回路40、逆アフィン変換によって読み出されたデータに対して線形補間を行い、変換画像データを出力する補間演算回路41等が備えられている。
【0029】
すなわち、アフィン変換回路36による画像の幾何学的変換では、変換前の原画像及び変換後の画像は、共に正方格子上に画素を配置したデジタル画像であり、変換後の画像上の画素の濃度値は、原画像を逆アフィン変換して求めた対応画素位置の濃度値で与えられる。この逆アフィン変換による原画像の対応画素位置は、一般に整数画素位置とはならず、原画像に対応画素が存在しないため、上記補間演算回路41では、周囲4画素の濃度値を用いて線形補間を行い、変換後の画像上で画素の濃度値を隙間なく求める。
【0030】
図9に示すように、アフィン変換回路36では、フィールド信号のサンプル期間で各カメラ2,3からの画像信号、例えば、各カメラ2,3から水平同期信号及び垂直同期信号に同期して出力されるNTSC映像信号等の画像信号がサンプルされると、このサンプル画像を次のフィールド区間で画像変換する。
【0031】
すなわち、アナログインターフェース31,32によってA/Dコンバータ33,34の入力レンジに合わせて各カメラ2,3からの画像信号のゲイン・オフセット等が調整され、サブカメラ3側のA/Dコンバータ34によってA/D変換されたデジタル画像データが、アフィン変換回路36の入力画像書き込みアドレス生成回路39で生成したアドレスに従って入力画像メモリ35に格納され、次のフィールド区間で、入力画像メモリ35からアフィン変換回路36の逆アフィン変換読み出しアドレス生成回路40で生成したアドレスの濃度データが読み出される。そして、この濃度データに対し、アフィン変換回路36の補間演算回路41で補間演算を行って変換画像を出力する。
【0032】
また、補正演算装置50は、CPU51、画像メモリ52,53、キーボード54、CRTディスプレイ55等からなるコンピュータであり、画像メモリ52,53を介して画像入力装置30のA/Dコンバータ33,34に接続され、メインカメラ2の回転調整値をCRTディスプレイ55に表示して回転調整装置11による機械的な調整を作業者に指示するとともに、サブカメラ3の画像補正値をアフィン変換回路36に設定データとして出力する。
【0033】
次に、ステレオカメラ1の調整手順について説明する。このステレオカメラ1の調整は、ステレオカメラ1を回転調整装置11にセットし、画像入力装置30及び補正演算装置50を接続して行なわれる。
【0034】
ステレオカメラ1の回転調整装置11へのセットは、カメラステイ4の中央に穿設されている取付け孔4bの中で、中央部と右下部に穿設されている取付け孔4bを介して、カメラステイ4を回転調整装置11の調整架台12の側面から突出するブラケット12cの前面に固設する。
【0035】
この場合、カメラステイ4は、上記ブラケット12cに対して中央部が支持されているだけであるため、左右に配設されたカメラ2,3に応力が加えられることがなく、変形が防止される。更に、カメラステイ4が2本のねじで固定されているだけであるため、着脱が容易である。
【0036】
また、カメラステイ4に固定されているメインカメラ2側のマウント5の外周を、上記回転調整装置11に設けられているアジャスタ14の開口端部に内装し、回転調整用ピン17で固定する。上記アジャスタ14の開口端部の内周と上記マウント5の外周とは、高精度のハメアイ寸法で形成されているため、装着の際に、メインカメラ2の光軸と上記アジャスタ14の回転中心とが正確に一致される。
【0037】
次いで、上記メインカメラ2の回路基板8から延出されているケーブルを、上記アジャスタ14の外周に形成されているスリット14aを通して外部に引き出し、画像入力装置30に接続する。また、メインカメラ2のマウント5を、カメラステイ4に穿設された長孔4cに、ねじによって回転方向が許容される仮止め状態にする。
【0038】
そして、ステレオカメラ1の前方に、適当な調整用パターンのある標的を近方に1カ所、遠方に2カ所に設置し、ステレオカメラ1で、それらのパターンを撮像する。遠方の標的は、例えば近方の標的より距離にして10倍程度離れた位置に設置し、ステレオカメラ1からの距離を正確に測っておく。以上の準備が済むと、画像入力装置30に接続された補正演算装置50において図10に示す調整処理のプログラムをスタートさせ、ステレオカメラ1で撮像したパターンの画像を処理して調整値を演算する。
【0039】
この調整処理のプログラムでは、ステップS100で、CRTディスプレイ55に基準画像での各標的の位置の入力を指示する表示を行ない、ステップS110で入力待ちのループとなる。この基準画像での標的の位置は作業者が計測し、キーボード54あるいは図示しないマウス等の入力機器から各標的の位置を入力すると、入力待ちループからステップS120へ進み、基準画像での標的をテンプレートとして、周知のテンプレートマッチングによって比較画像での各標的の位置を求める処理を行なう。
【0040】
その結果、図11に示すように、画像の左上を原点とし、水平方向をX、垂直方向をY座標とする座標系で、基準画像の遠方の2カ所の標的#1R,#2Rの位置座標(Xr1,Yr1),(Xr2,Yr2)と近方の1カ所の標的#3Rの位置座標(Xr3,Yr3)とに対し、比較画像の遠方の2カ所の標的#1C,#2Cの位置座標(Xc1,Yc1),(Xc2,Yc2)と近方の1カ所の標的#3Cの位置座標(Xc3,Yc3)とが求まる。
【0041】
続くステップS130では、遠方の2カ所の標的のうち、基準画像側の一方の標的、例えば、図11の遠方左側の標的#1Rの位置座標(Xr1,Yr1)と比較画像側の対応する遠方左側の標的#1Cの位置座標(Xc1,Yc1)とのY成分の差(Yr1−Yc1)を求め、このY成分の差(Yr1−Yc1)をY方向並進補正量すなわちY方向の画像平行移動変換値としてアフィン変換回路36の既値に加え、サブカメラ3の画像(比較画像)をY方向に平行移動させる。
【0042】
次に、ステップS140へ進み、比較画像のX方向並進補正量を求め、このX方向並進補正量をアフィン変換回路36の既値に加えてサブカメラ3の画像をX方向に平行移動させる。このX方向並進補正量は、無限遠方での基準画像と比較画像とのズレ量Z0で与えることができ、遠方標的までの距離d1、近方標的までの距離d3、遠方の基準画像と比較画像とのズレ量Z1、近方の基準画像と比較画像とのズレ量Z3を用い、無限遠方でのズレ量Z0が以下の(1)式で表されることから、−Z0を比較画像の横方向(X方向)への並進量とする。
【0043】
Z0=(d3・Z3−d1・Z1)/(d1−d3) …(1)
本来、基準画像及び比較画像における一致点は、視差が検出される水平方向のX座標のみが異なり、Y座標は同じでなければならない。従って、上記ステップS130では、遠方の2カ所の標的のうち、一方の標的に対して基準画像と比較画像とでY座標位置を一致させ、上記ステップS140では、比較画像のX座標位置を本来の視差が検出されるべき位置に合わせるのである。
【0044】
次のステップS150では、比較画像を回転させて他方の標的のY座標位置を基準画像と比較画像とで一致させる。すなわち、図12に示すように、基準画像の遠方左側の標的#1Rの位置座標(Xr1,Yr1)を回転中心として、比較画像の遠方右側の標的#2CのY座標値Yc2と基準画像の遠方右側の標的#2RのY座標値Yr2とが一致するように比較画像を回転させる。ここで、座標(Xr1,Yr1)を中心として回転角θで座標(Xc2,Yc2)を回転したとき、回転後の座標(Xc2',Yc2')は、以下の(2)式で表される。
【0045】
Figure 0004172555
上記(2)式は、回転後の比較画像の標的#2CのY座標値Yc2'と基準画像の標的#2RのY座標値Yr2とが一致することを前提とし、Yc2'=Yr2としてY成分のみについて整理すると、以下の(3)式で示すようになる。
【0046】
Yr2−Yr1=(Xc2−Xr1)・sinθ+(Yc2−Yr1)・cosθ …(3)
さらに、上記(3)式において、Yr2−Yr1=A、Xc2−Xr1=B、Yc2−Yr1=Cと置き換え、cosθ=±(1−sin2θ)1/2を代入してsinθについて解くと、以下の(4)式が得られる。
【0047】
sinθ=(A・B±C・(B2+C2−A2)1/2)/(B2+C2) …(4)
上記(4)式の値は、Yr2=Yc2でA=Cのとき、すなわち、基準画像の遠方右側の標的#2RのY座標と比較画像の遠方右側の標的#2CのY座標値とが既に一致しているときには、回転の必要がないことから0となり、以下の(5)式から上記(4)式の分子の第2項の符号は負でなければならないことが分かる。
【0048】
sinθ=B・(A±C)/(B2+C2)=0 …(5)
従って、結局、回転角θは、以下の(6)式で求めることができ、この回転角θが座標(Xr1,Yr1)を中心とする画像回転変換値としてアフィン変換回路36の既値に加えられ、サブカメラ3の画像(比較画像)が回転される。
【0049】
θ=sin-1(A・B-C・(B2+C2−A2)1/2)/(B2+C2)…(6)
この比較画像の回転によって、比較画像の近方の標的#3Cも回転するが、図13に示すように、両カメラ2,3の基線と基準カメラであるメインカメラ2の水平ラインとの平行がとれておらず、メインカメラ2の水平ラインが基線に対して角度φだけ傾いている場合には、基準画像の近方標的#3RのY座標値Yr3と、回転後の比較画像の近方標的#3CのY座標置Yc3との間には、図14に示すような差ΔYm−ΔYsが生じる。
【0050】
従って、次のステップS160では、差ΔYm−ΔYsを無くすため、基準画像の座標(Xr1,Yr1)を中心とする回転角φを算出する。この回転角φは、図13から明らかなように、両カメラ2,3の基線長B、及び、焦点面における基準画像中心と比較画像中心とのズレΔYから求めることができ、このズレΔYは、図14に示すようにカメラ系を横から見たときの幾何学的関係から、焦点距離f、遠方の標的までの距離d1、近方の標的までの距離d3、差ΔYm−ΔYsを用いて求めることができる。
【0051】
すなわち、撮像面に結像する近方標的の基準画像における画像中心からのズレΔYmと比較画像における画像中心からのズレΔYsの差ΔYm−ΔYsを用いて以下の(7)式によってズレΔYを求めることができ、このズレΔYと基線長Bとから、回転角φは、最終的に以下の(8)式によって求めることができる。
【0052】
ΔY=(ΔYm−ΔYs)・d1・d3/(f・(d1−d3)) …(7)
φ=tan-1(ΔY/B)
=tan-1((ΔYm−ΔYs)・d1・d3)/(B・f(d1−d3)) …(8)
次にステップS170へ進み、回転角θ,φが精度上充分に小さく、許容値内に収まっているか否かを調べる。そして、許容値に達していないときには、ステップS180へ進んでCRTディスプレイ55にメインカメラ2の回転角φを表示して回転調整を指示し、ステップS190で調整実施待ちとなる。
【0053】
このCRTディスプレイ55の表示に従い、作業者は回転調整装置11に設けられているマイクロメータ16を操作して回転ステージ13を回転させ、この回転ステージ13にアジャスタ14を介して固設されているメインカメラ2のマウント5を回転させる。
【0054】
この場合、回転ステージ13は 0.1°の分解能を有しているため、回転調整は必要十分な精度下で行うことができ、高精度な調整を効率よく行うことができる。更に、回転調整時の回転ステージ13の回転中心とアジャスタ14の中心とが、該アジャスタ14の中心から突出するピン15を介して一致されているため、光軸がずれてしまうことがなく、また、カメラの並進運動を防止することができる。
【0055】
そして、上記ステップS160で算出された回転角φだけメインカメラ2を光軸回りに回転させ、キーボード54あるいは図示しないマウス等の入力機器から調整を実施した旨の入力を行なうと、ステップS190からステップ120へ戻って比較画像で対応する標的の位置を算出して同様の処理(及び作業)を行なう。
【0056】
以上の調整を繰り返し、回転角θ,φが許容値以下に充分小さくなったとき、Y方向並進補正量、X方向並進補正量、回転角θ,φを最終的なアフィン変換回路36の画像変換値として固定するとともに、調整完了の旨をCRTディスプレイ55に表示し、処理を終了する。これにより、作業者がメインカメラ2のマウント5をカメラステイ4に対して仮止めしているねじを締結して固定することで、ステレオカメラ1の調整を完了する。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、第1のカメラを光軸回りの機械的な1軸の回転調整とし、第2のカメラの画像を電気的に補正するようにしたので、簡単な構成で容易且つ高精度にステレオカメラの光学位置を調整することができ、画像入力回路の構成を簡素化することができ、部品コストの低減を図ることができる等優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像調整装置の構成図
【図2】アフィン変換回路のブロック図
【図3】ステレオカメラの斜視図
【図4】カメラステイの正面図
【図5】回転調整装置の上面方向からの斜視図
【図6】回転調整装置の下面方向からの斜視
【図7】回転調整装置の要部断面側面図
【図8】回転調整装置のアジャスタを外した部分正面図
【図9】画像取り込みと逆アフィン変換のタイミングを示す説明図
【図10】調整処理のフローチャート
【図11】基準画像と比較画像における標的の位置を示す説明図
【図12】比較画像のアフィン変換における回転角を示す説明図
【図13】基準カメラの水平ラインの基線からのズレを示す説明図
【図14】カメラ系を横から見た説明図
【符号の説明】
1 …ステレオカメラ
4 …カメラステイ
11 …回転調整装置
12 …調整架台
12c…固定部(ブラケット)
13 …回転ステージ
20 …画像調整装置
30 …画像入力装置
36 …アフィン変換回路
50 …補正演算装置

Claims (3)

  1. 第1のカメラと第2のカメラとをカメラステイに設定間隔を開けて配設してなるステレオカメラの光学位置を調整するステレオカメラの調整装置であって、
    上記第1のカメラを光軸を中心として回転し、機械的に光学位置を調整する手段と、
    上記第2のカメラの画像を、上記第1の画像を基準とする水平・垂直方向の並進補正と回転補正とによって幾何学的に画像変換する手段と、
    上記第1のカメラの水平ラインが上記ステレオカメラの基線に平行となるよう上記第1のカメラに対する回転調整値を算出するとともに、上記第2のカメラに対する水平方向の並進補正量を、遠方及び近方に配置したパターンを撮像した第1のカメラの画像と第2のカメラの画像とにおける各パターンの位置ズレ量、及び、各パターンの距離に基づいて算出する手段と
    を備えたことを特徴とするステレオカメラの調整装置。
  2. 上記パターンの配置を、遠方2カ所及び近方1カ所の配置とすることを特徴とする請求項1記載のステレオカメラの調整装置。
  3. 上記第1のカメラの回転調整を、上記カメラステイを固定する固定部と、上記第1のカメラのマウントの外周に嵌合して該マウントを光軸を中心に回転させる回転ステージとを備えた調整架台によって行なうことを特徴とする請求項1記載のステレオカメラの調整装置。
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