JP4171816B2 - Clfaタンパク質に対するモノクローナル抗体および感染症を処置または予防することにおける使用の方法 - Google Patents

Clfaタンパク質に対するモノクローナル抗体および感染症を処置または予防することにおける使用の方法 Download PDF

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Description

関連出願へのクロスリファレンス
本出願は、U.S.仮出願Ser.No.60/308,116(2001年7月30日 提出)、Ser.No.60/298,413(2001年6月18日 提出)、Ser.No.60/274,611(2001年3月12日 提出)、およびSer.No.60/264,072(2001年1月26日 提出)の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、概して、凝集因子A(clumping factor A)(またはClfA)に対して生成された抗体、staphylococcus aureusまたはその他のブドウ球菌属細菌において発現される表面局在タンパク質に、そして特に、ClfAタンパク質に対するモノクローナル抗体およびその活性フラグメントまたはそのフィブリノゲン(fibrinogen)結合ドメインからのタンパク質(Clf40、Clf33またはClfA N3のような)、さらにフィブリノゲンまたはフィブリン(fibrin)へのClfAタンパク質の結合を阻害することおよびS.aureus感染を処置または予防することにおけるそれらの使用に関する。
発明の背景
宿主の首尾よいコロニー形成は、動物およびヒトにおいて、ほとんどの微生物が感染を引き起こすのに必要とされるプロセスである。微生物の付着(adhesion)は、最終的に疾患を引き起こし得る一連の出来事において、最初の重要なステップである。病原性微生物は、細菌の表面上に存在する特定の付着素(adhesins)を介して、カテーテル、人工関節、および脈管移植片のような宿主組織または血清のならされ埋入された生体材料に結合することによって、その宿主にコロニー形成する(colonized)。MSCRAMMTMs (Microbial Surface Components Recognizing Adhesive Matrix Molecules)は、宿主の細胞外マトリックスにおける異なる成分を認識し且つ特異的に結合する細胞表面付着素のファミリーである。一旦細菌が付着に成功し、そして宿主組織にコロニー形成すると、それらの生理機能が劇的に変化し、そして損傷を与える成分(トキシンおよび蛋白加水分解酵素のような)が分泌される。さらに、付着性細菌はしばしば、バイオフィルムを生成し、そして迅速に主要な抗生物質の殺傷効果に対してより耐性になる。
S.aureusは、皮膚損傷(創傷感染、インペチゴ、およびフランケルのような)から生命を脅かす状態(肺炎、敗血性関節炎(septic arthritis)、敗血症、心内膜炎、および生体材料に関連する感染を含む)までにわたる感染スペクトルをもたらす。S.aureusは、特定の宿主組織成分への微生物付着を促進するように、個別にか、または協調的に働き得る、異なるMSCRAMMのレパートリーを発現することが知られている。MSCRAMMは、抗体(特に、モノクローナル抗体)による免疫学的攻撃のための優れた標的を提供する。適切な抗−MSCRAMM高親和性抗体の存在は、両刃の攻撃(double−edged attack)を有すし、先ず、抗体が微生物付着を予防し、そして次に、増大したレベルのMSCRAMM抗体が、オプソニン食作用殺傷(opsonophagocytic killing)を介して、体からの微生物の迅速な除去を促進する。
しかしながら、有効なモノクローナル抗体を生成するためのS.aureus由来のMSCRAMMTM(ClfAタンパク質のような)に関する情報を特定および利用するという問題が、異なるMSCRAMMTMの結合特性おける多様性ならびに細菌感染の伝染力および蔓延(spread)におけるそれらの役割ゆえに、依然として残されている。特に、ClfAへ結合することができ、且つフィブリノゲンまたはフィブリンへのブドウ球菌ClfAの結合を阻害するまたは弱める(impair)のに役立つことができるゆえにブドウ球菌感染を予防または処置する方法において有用である、モノクローナル抗体を開発することが問題であった。従って、とりわけ細菌のフィブリノゲンまたはフィブリンへ結合する能力を阻害することまたは弱めることによって多種多様なブドウ球菌感染を首尾良く処置および予防するモノクローナル抗体および他の組成物を開発するという感染疾患の分野において非常に所望される課題が残っている。
発明の要旨
従って、本発明の目的は、S.aureus ClfAタンパク質へ結合し、それゆえブドウ球菌感染を処置または予防するための方法において有用であり得る、モノクローナル抗体を提供することである。
本発明の目的はまた、ClfAを結合することができ、またS.aureusClfAタンパク質の結合サブドメイン(Clf40、Clf33およびClfA N3タンパク質を含む)またはそれらの活性部分から生成され、ブドウ球菌感染に対して処置または予防する方法において利用される、モノクローナル抗体を提供することである。
本発明の目的はまた、フィブリノゲンまたはフィブリンへのClfAタンパク質の結合を阻害することまたは弱めることによってブドウ球菌属細菌の付着を予防するのに有用であり得る、Clf40、Clf33およびClfA N3タンパク質に対するモノクローナル抗体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ClfAタンパク質のフィブリノゲン結合Aドメインを認識することができ、それゆえブドウ球菌感染を処置、予防、同定、または診断する方法において有用であり得る、抗体および抗血清を提供する事である。
本発明のさらなる目的は、本発明のモノクローナル抗体の可変軽鎖配列および可変重鎖配列をコードするアミノ酸配列および核酸配列を提供することである。
本発明の目的はまた、さらに、S.aureusからの感染に対して保護し、そして他の型のブドウ球菌感染に対して交差反応性を成し遂げることができる、ClfAに対するモノクローナル抗体を提供することである。
これらおよび他の目的は、ブドウ球菌感染の予防および処置のための、ClfAタンパク質および/またはその結合サブドメイン(タンパク質Clf40、Clf33およびClfA N3を含む)に対するモノクローナル抗体の単離および使用を包含する本発明によって、提供される。よって、本出願は、ClfA(実質的に全てのS.aureus株によって発現される表面局在タンパク質)に対するモノクローナル抗体の発見、生成、キャラクタライゼーション、およびin vivo評価を記載する。本明細書中で示されるデータは、ClfAおよびその活性サブドメイン(Clf40、Clf33およびN3のような)に対するモノクローナル抗体がS.aureus感染に対する処置または保護(protect)のために使用され得ることを明確に実証する。
よって、本発明に記載の抗−ClfAモノクローナル抗体の発見および単離は、フィブリノゲンまたはフィブリンへのClfAタンパク質の結合を弱めるか、または阻害し、それによってブドウ球菌感染を処置または予防するのに有用であるように使用され得る。本発明に従って、単離ClfAタンパク質サブドメインおよびそれらに対して惹起される抗体に基づく好適な組成物およびワクチン、ならびにそれらの使用のための方法が、さらに企図される。
これらの実施形態ならびに本開示発明の精神および範囲内での他の変更および改変は、本明細書および/または本明細書中に引用される参考文献(参照によって援用されるものの全て)の範囲から、当業者に容易に明らかになるであろう。
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明に従って、S.aureusのClfAタンパク質へ結合し得るモノクローナル抗体が提供され、これらのモノクローナル抗体は、本発明によって単離され且つ精製された活性な結合サブドメインタンパク質(Clf40、Clf33、およびClfA N3領域を含む)に対して惹起された。本発明に従うモノクローナル抗体は、S.aureus感染を処置または予防することが示された。
以前に、McDevittら(McDevitt et al, 1994, Mol. Microbiol. 11,237−248)は、92kDa表面タンパク質(S. aureus株Newman由来)を同定し、細菌のフィブリノゲン−依存凝集の原因であることを実証し、これは、U.S.Pat.No.6,177,084(本明細書中で参考として援用される)において開示される。遺伝子(ClfAと称される)は、クローン化および配列決定され、そしてU.S.Pat.No.6,008,341(これもまた、参考として援用される)において開示され、そしてこの領域(DNA配列から予測されるような896アミノ酸タンパク質を表す)は、フィブリノゲンコーティングされた表面(fibrinogen−coated surfaces)への細菌の付着を媒介し、それゆえClfAは、MSCRAMMTMと同定される。ClfA遺伝子は、細胞質ドメイン、膜貫通ドメイン(transmembrane domain)、細胞壁へのアンカードメイン(anchoring domain)および細胞アンカードメインをNH2−末端領域A(特有の520残基セグメントからなる)と結合させる領域(Rと称される)からなる。このMSCRAMMのフィブリノゲン−結合ドメインは、領域A内の218残基セグメントに局在された。McDevittら (McDevittら、1995, Mol. Microbiol. 16, 895−907)は、ClfAの領域Aが凝集表現型(the clumping phenotype)に十分であることを示した。
しかしながら、誰もS.aureus ClfAタンパク質に対するモノクローナル抗体を生成できなかった。従って、本発明は、ClfAタンパク質またはその結合サブドメイン(Clf40、Clf33およびClfA N3タンパク質を含む)へ結合することができ、それゆえブドウ球菌感染を予防または処置するのに有効な量において使用される場合にこのような感染を予防または処置する方法において有用であり得る、単離および/または精製モノクローナル抗体に関する。これらのモノクローナル抗体は、例えば、Kohler および Milstein, Nature 256:495−497 (1975)の方法、または当該分野において知られる他の適切な方法を用いて生産され得、さらに、当該分野において周知であろう方法においてキメラ、ヒト化、またはヒトモノクローナル抗体として調製され得る。なお、さらに、モノクローナル抗体は、単鎖(軽鎖または重鎖のような)から調製され得、さらに全抗体の結合特性(例えば、特異性および/または親和性)を維持する抗体の活性フラグメントから調製され得る。活性フラグメントによって、ClfAタンパク質に結合する完全な抗体と同じ結合特異性を有する抗体フラグメントが意味され、また本明細書中において使用される場合の用語「抗体」は、該フラグメントを含むことを意味する。さらに、本発明に従うモノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いて調製される抗血清もまた企図され、当業者によって認識される多くの適切な方法において調製され得る。
上記に示されるように、ClfAに対する抗体は、当該分野において周知である多数の適切な方法(モノクローナル抗体を作製するために利用され得る十分に確立された上記のKohler および Milstein法のような)において調製され得る。1つのこのような方法において、マウスは、腹腔内に、週一回、長期間、精製された組換えClfAタンパク質、または単離サブドメインタンパク質(Clf40、Clf33およびClfA N3のような)、またはそれらの活性部分を注射され、次いで、精製ClfAに対する反応性を測定するために、免疫されたマウスから採取された血液の検査が行われる。ClfAに対して反応性のマウスの同定が行われた後に、マウス脾臓から単離されたリンパ球がマウスミエローマ細胞へ融合され、ClfAに対する抗体に対して陽性なハイブリドーマが作製され、次いでそれらは単離および培養され、その後精製およびアイソタイピング(isotyping)される。
よって、本発明に従うモノクローナル抗体を作製するために、これらは、当該分野において周知の慣用方法を用いて、組換的に調製されるClfA、Clf40、Clf33またはN3タンパク質を用いて作製されることが好ましい。例えば、1つのこのような方法は、組換えタンパク質およびペプチドをクローニングおよび発現するための発現ベクターとしてE.coli発現ベクターpQE−30の使用を採用する。
PCRを用いて、ClfAのAドメイン(Clf40ではAA 40−559を意味し、またはClf33ではAA 221−550を意味する)をS.aureus Newman ゲノムDNAから増幅し、そして6個のヒスチジン残基を含む組換え融合タンパク質の発現を可能にするE.coli発現ベクターPQE−30(Qiagen)へのサブクローニングした。その後、このベクターをE.coli株ATCC 55151中に形質転換し、15−リットル発酵槽中で光学密度(OD600)0.7まで増殖させ、そして0.2mMのイソプロピル−1−ベータ−D−ガラクトシド(IPTG)と共に4時間誘導した。AGテクノロジーズ中空糸アッセンブリー(AG Technologies hollow−fiber assembly)(孔サイズ0.45μm)を使用して細胞を回収し、そしてこの細胞ペーストを−80℃で凍結した。French Press@1100psiによる2回の通過を使用して、細胞を1×PBS(10mLの緩衝液/1gの細胞ペースト)中で溶解した。溶解させた細胞を17,000rpmで30分間スピンダウンし、細胞片を除いた。0.1M NiCl2でチャージした5−mL HiTrap Chelating (Pharmacia)カラム上に、上清を通した。負荷後、5カラム容量の10mM Tris、pH8.0、100mM NaCl(Buffer A)を用いて、このカラムを洗浄した。30カラム容量以上の10mM Tris、pH8.0、100mM NaCl、200mM イミダゾール(Buffer B)の0−100%グラディエントを使用して、タンパク質を溶出した。Clf40またはClf33は〜13%Buffer B(〜26mMイミダゾール)にて溶出した。280nmにおける吸光度をモニターした。Clf40またはClf33を含む画分を1×PBS中で透析した。
その後、このタンパク質をエンドトキシン除去プロトコールにかけた。このプロトコールの間使用された緩衝液は、5−mL Mono−Q セファロース(Pharmacia)カラム上を通過させることによって、エンドトキシンフリーにされた。タンパク質を4×15mL管の間で均等に分けた。BufferAを用いて、それぞれの管の容量を9mLにした。1mLの10% Triton X−114をそれぞれの管に加え、4℃で1時間、回転させながらインキュベーションした。相を分離するため、管を37℃の水浴中に置いた。管を2,000rpmで10分間スピンダウンし、そしてそれぞれの管の上部水相を回収し、さらに界面活性剤抽出を繰り返した。二度目の抽出物からの水相を混合し、そして残留する界面活性剤を除くために、0.1M NiCl2でチャージした5−mL IDA chelating(Sigma)カラム上を通過させた。3カラム容量のBuffer Bでこのタンパク質を溶出する前に、このカラムを9カラム容量のBuffer Aで洗浄した。この溶出物は、5−mL Detoxigel(Sigma)カラム上を通され、そしてその通過液(flow−through)を回収し、そしてカラムに再アプライ(reapply)した。二度目の通過からの通過液を回収し、1×PBS中で透析した。マウスに投与する前に、この精製産物を濃度、純度、およびエンドトキシンレベルについて分析した。
この方法において得られるClf40についてのアミノ酸配列は、本明細書中で配列番号2として示され、そして配列番号1に記載されるような配列を有する核酸、またはその縮重体によってコードされる。さらに、この方法において得られるClf33についてのアミノ酸配列は、本明細書中で配列番号4として示され、そして配列番号3に記載されるような配列を有する核酸、またはそれらの縮重体によってコードされる。
本発明に従って、ClfAタンパク質またはその活性サブドメイン(Clf40、Clf33またはClfA N3のような)の単離の後に、これらのタンパク質に対するモノクローナル抗体が多くの適切な方法によって生産され得る。例えば、1つの好ましい方法において、マウスモノクローナル抗体のパネルを生成するために、精製Clf40またはClf33タンパク質を使用した。簡単には、Balb/Cマウスの群は、溶液状態か、または以下に記載されるようなアジュバントと混合された50gのClf40またはClf33タンパク質の一連の皮下免疫を受けた
Figure 0004171816
最終ブーストの三日後、脾臓を除き、細かく切って(teased)単一細胞懸濁液にし、そしてそのリンパ球を回収した。その後、そのリンパ球をSP2/0−Ag14骨髄腫細胞株(ATCC#1581)へ融合した。細胞融合、続くプレーティングおよび栄養補給(feeding)は、Current Protocols in Immunology (Chapter2,Unit2.)からのthe Production of Monoclonal Antibodies protocolに従って行った。その後、標準的なELISAアッセイを用いて、この融合から生成された全てのクローンを特異的抗−Clf40抗体産生についてスクリーニングした(screened)。陽性のクローンを拡大し(expanded)、さらに試験した。当初、15個の陽性クローンを同定し、さらなるキャラクタライゼーションのために、限界希釈(limiting dilution)によってクローン化した。単一細胞クローンを、直接結合ELISA(CLF40へのフィブリノゲン結合の阻害を測定するための改良されたELISA)において活性、フローサイトメトリーによって全細菌細胞結合性、そしてビアコア(Biacore)解析によってClf40結合に対する親和性、について試験した。
ウサギIgG(50mg/ml)でタンパク質A部位をブロッキングした後、S.aureus細菌サンプル(Barnett株、67−0、ATCC#25923およびATCC#49230)を回収し、洗浄し、そして2mg/mlの濃度のMab 13−2、12−9、13−1またはPBS単独(コントロール)と共にインキュベートした。抗体を用いるインキュベーションの後、細菌細胞を、検出抗体として働くヤギ−F(ab')2−抗−マウス−F(ab')2−FITCと共にインキュベーションした。抗体標識化の後、細菌細胞は、蛍光発光(励起:488、発光:570)を分析するために、FACScaliberフローサイトメーターを通してアスピレーションされた(aspirated)。各細菌株について、10,000の事象(event)が収集され、そして測定された。
高結合96ウェルプレート(high binding 96 well plates) を1mg/ml Clf40 PBS(pH7.4)溶液でコーティングし、覆い、そして室温で2時間インキュベーションした。次いで、プレートをPBS、0.05% Tween20で洗浄し、1時間、室温にて、1%BSA溶液を用いてブロッキングした(blocked)。洗浄の後、モノクローナル抗体上清を添加し、そしてプレートを1時間、室温にて、インキュベートした。次いで、プレートを洗浄し、そして0.1mg/mlヒトフィブリノゲン溶液を各ウェルへ添加した。プレートを一時間、室温にて、インキュベートし、さらに洗浄した。ヒツジ抗−フィブリノゲン AP複合体を1:750希釈率で、PBS、0.05% Tween20、0.1% BSA中に添加し、そして1時間、室温にてインキュベートさせた。次いで、プレートを洗浄し、pNPP(現像溶液(developing solution))を1mg/mlの最終濃度で添加した。プレートを15−30分間37℃でインキュベートし、そして結果を、Perkin Elmer HTS 7000 Bio−Assay readerを用いて、405nmで読み取り、そして分析した。
動力学的分析は、ソフトウェア中に入っているリガンドキャプチャー法(Ligand capture method)を用いて、Biacore 3000にて行った。ウサギ抗−マウス−Fc抗体(Biacore)をCM5チップにアミン結合させた(amine coupled)。次いで、分析されるモノクローナル抗体をチップ上へ通し、Fc部分へ結合させる。次に、種々の濃度のClf40またはClf33タンパク質をチップ表面上へ通し、そしてデータを収集した。Biacore provided Evaluation software(バージョン3.1)を用いて、KonおよびKoffを測定し、KAおよびKDを計算した。
以下のデータにおいて示されるように、Clf40またはClf40の活性部分(N2N3またはN3領域)に対する本発明に従うモノクローナル抗体を作製するための免疫(immunization)は、異なる多様な反応性および交差反応性プロフィールを有するモノクローナル抗体を生成した。
ClfAタンパク質の組換え型を用いる抗体の産生が好ましいけれども、抗体は、天然の単離および精製されたClfAタンパク質または領域からも生成され得、また上記と同様の方法において天然ClfAタンパク質または活性領域を用いて、モノクローナルまたはポリクローナル抗体が生成され、このような抗体が得られ得る。なお他の慣用的な方法も、当業者によって認識されるように、組換えまたは天然精製ClfAタンパク質またはその活性領域を用いて本発明のClfA抗体を生成するのに使用可能である。
当業者によって認識されるように、本発明の抗体はまた、ブドウ球菌属細菌によって引き起こされる感染を処置または予防するためのヒトまたは動物患者への投与のための好適な薬学的組成物へ形成され得る。本発明の抗体(またはその有効フラグメント)を含む薬学的組成物は、当該分野において一般的に使用され得る好適な薬学的ビヒクル、賦形剤または担体(生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、他の治療化合物、およびそれらの組み合わせなどを含む)と共に処方され得る。当業者が認識するように、使用される特定のビヒクル、賦形剤または担体は、患者および患者の状態に依存して異なり、また当業者によって認識されるように、種々の投与形態が本発明の組成物に適する。本出願に開示される任意の薬学的組成物の投与の好適な方法としては、局所、経口、肛門、膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内および皮内投与が挙げられるが、これらに限定されない。
局所投与のために、該組成物は、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、滴剤(点眼剤および点耳剤のような)、または液剤(マウスウォッシュのような)の形態で処方される。創傷または外科用包帯、縫合糸およびエアロゾルは、この組成物で含浸され得る。この組成物は、慣用的な添加剤(保存剤、浸透を促進させるための溶媒、皮膚緩和薬(emollients)のような)を含み得る。局所製剤はまた、慣用的な担体(クリームまたは軟膏基剤、エタノール、あるいはオレイルアルコールのような)を含み得る。
抗体組成物のさらなる形態、および他のMSCRAMMTMについての組成物、方法および適用に関する他の情報もまた、概して、ClfA MSCRAMMTMに対する抗体を含む本発明に適用可能であり、例えば、米国特許6,288,214(Hookら)(本明細書中で参考として援用される)に開示される。
ClfAタンパク質またはその有効なサブドメイン(Clf40、Clf33またはN3のような)に対して生成される本発明の抗体組成物はまた、この複合体に対する免疫原性応答を促進させるのに有効な量の好適なアジュバントを用いて投与され得る。例えば、好適なアジュバントとしては、ミョウバン(リン酸アルミニウムまたは水酸化アルミニウム)(これは、ヒトにおいて広く使用される)、および他のアジュバント(サポニンおよびその精製成分 Quil A、フロイント完全アジュバント、RIBBIアジュバントおよび研究および獣医学の適用において使用される他のアジュバントのような)が挙げられ得る。さらに他の化学的に定義される調製物(ムラミルジペプチド、モノホスホリル脂質A、リン脂質複合体(Goodman−Snitkoffら、J.Immunol.147:410−415(1991)によって記載され且つ本明細書中で参考として援用されるもののような)、プロテオリポソーム内での複合体のカプセル化(Millerら、J. Exp. Med. 176:1739−1744 (1992)によって記載され且つ本明細書中で参考として援用されるような)、および脂質小胞(NovasomeTM脂質小胞(Micro Vescular Systems,Inc.,Nashua,NH)のような)におけるタンパク質のカプセル化もまた、有用であり得る。
いずれにしても、本発明の抗体組成物は、このように、ブドウ球菌属細菌上のClfAと宿主細胞または組織上のフィブリノゲンとの間の結合相互作用を妨げ、調節し、阻害するために、または宿主細胞または組織と結合するフィブリノゲンへ結合したブドウ球菌属細菌を追放すること(displacing)において、有用であろう。従って、本発明は、ブドウ球菌感染を予防または処置する組成物および方法を開発すること、ならびに宿主組織および/または細胞へのブドウ球菌属細菌の結合を阻害することにおいて、特別な適用性を有するであろう。
本発明に従って、上記のようなClfAタンパク質またはその活性サブ領域(Clf40、Clf33、N3のような)に対する抗体の有効量を感染の処置または予防に有効な量において投与することを包含する方法が、ブドウ球菌感染を予防または処置するために提供される。さらに、これらのモノクローナル抗体は、フィブリノゲンまたはフィブリンへのブドウ球菌属細菌の結合を損なわせるのに有用であることが示され、そしてそれゆえS.aureusのようなブドウ球菌からの感染を処置または予防するのに有効であることが証明された。一層さらに、本発明に従う抗体は、多種多様なS.aureus株にわたり交差反応性であることが示されたことから、二重に有効であり、それゆえ、本発明のモノクローナルに基づく組成物の有効性および効率を改善するであろう。
従って、本発明に従って、上記の慣用的な方法(例えば、局所的、非経口、筋肉内など)のいずれかにおいて本発明の抗体の投与がなされ、それゆえ、ヒトまたは動物患者におけるブドウ球菌感染を処置または予防する極めて有効な方法が提供されるであろう。有効量とは、細菌の付着を予防するか、宿主細胞へのブドウ球菌の結合を阻害するかのいずれかに十分であり、それゆえブドウ球菌感染の処置または予防において有用である使用レベル(抗体力価のような)を意味する。当業者によって認識されるように、ブドウ球菌感染の処置または予防において有効であるために要求される抗体力価のレベルは、患者の性質および状態、および/または予め存在するブドウ球菌感染の重篤度に非常によく依存するであろう。
上記のようなS.aureus感染を処置または予防するためのClfAタンパク質およびそのタンパク質のAドメイン内の領域に対する抗体の使用に加え、本発明は、患者中か汚染される可能性のある医療機器上において、種々の方法におけるこれらの抗体の使用(ブドウ球菌感染を診断するためのS.aureusの存在の検出)を企図する。本発明に従って、ブドウ球菌感染の存在を検出する好ましい方法は、1つ以上のブドウ球菌属細菌種または株によって感染していると疑われるサンプル(個体から採取されるサンプル(例えば、該個体の血液、唾液、組織、骨、筋肉、軟骨または皮膚)のような)を得る工程を包含する。次いで、細胞が破砕され得、そしてDNAが抽出され、沈殿され、そして増幅され得る。サンプルの単離に続いて、S.aureusの存在を検出するために本発明の抗体を使用する診断アッセイが行われ得、サンプル中のこのような存在を検出するためのこのようなアッセイ技術は、当業者に周知であり、ラジオイムノアッセイ、ウェスタンブロット分析およびELISAアッセイのような方法を含む。概して、本発明に従って、S.aureus感染に感染した疑いのあるサンプルが本発明に従うClfAタンパク質抗体へ添加され、さらにS.aureusがサンプル中のClfAタンパク質へ結合する抗体によって示されるS.aureus感染の診断方法が企図される。
従って、本発明に従う抗体は、ブドウ球菌のmapタンパク質の特異的検出のためにか、ブドウ球菌からの感染を予防するためにか、進行中の感染の処置か、あるいは研究道具としての使用のために用いられ得る。用語「抗体」は、本明細書中で使用される場合、モノクローナル、ポリクローナル、キメラ、単鎖、二重特異的(bispecific)、サル化(simianized)、およびヒト化または霊長類化(primatized)抗体、ならびにFabイムノグロブリン発現ライブラリーの産物を含むFabフラグメント(ClfAタンパク質に対する抗体の結合特異性を維持するそれらのフラグメントのような)が挙げられる。従って、本発明は、以下に示されるような抗体の可変重鎖および軽鎖のような単鎖の使用を企図する。これらのいかなる型の抗体または抗体フラグメントの生成も、当業者に周知である。本発明の場合において、ClfAタンパク質に対するモノクローナル抗体は、生成および単離され、そしてブドウ球菌属感染から保護することが示された。
上記抗体のいずれも、ブドウ球菌の同定および定量のための検出可能な標識で直接的に標識され得る。イムノアッセイにおける使用のための標識は、一般的に当業者に知られており、酵素、放射性同位体、ならびに蛍光、発光および発色物質(コロイドゴールド(colloidal gold)またはラテックスビーズのような着色粒子を含む)が挙げられる。好適なイムノアッセイとしては、酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)が挙げられる。
あるいは、抗体は、イムノグロブリンに対する親和性を有する標識物質との反応によって間接的に標識され得る。抗体は第二物質と結合され、そしてその抗体に結合された第二物質に対する親和性を有する標識された第三物質を用いて検出され得る。例えば、抗体がビオチンへ結合され、そしてこの抗体−ビオチン複合体が標識されたアビジンまたはストレプトアビジンを用いて検出され得る。同様に、抗体がハプテンへ結合され、そして抗体−ハプテン複合体が標識された抗−ハプテン抗体を用いて検出され得る。抗体およびアッセイ複合体を標識するこれらおよび他の方法は、当業者に周知である。
上記のようなClfAに対する抗体はまた、さらなる量のタンパク質を単離する(例えば、アフィニティークロマトグラフィーによる)ために、製造施設または実験室において使用され得る。例えば、本発明の抗体はまた、さらなる量のClfAタンパク質またはその活性フラグメントを単離するために利用され得る。
本発明の単離抗体またはその活性フラグメントはまた、ブドウ球菌感染に対する受動免疫のためのワクチンの開発において利用され得る。さらに、薬学的組成物として創傷へ投与されるか、またはin vitroおよびin vivoの医療デバイスまたはポリマー生体材料(polymeric biomaterials)をコーティングするために使用される場合、本発明の抗体は、予めブドウ球菌感染が存在する場合において、フィブリノゲンまたはフィブリンに対するS.aureus結合をさらに制限および阻害し、それによって感染の拡大(extent)および蔓延(spread)を制限するこの抗体の能力のために、有用であり得る。さらに抗体は、必要に応じて、ある場合において、それが投与される患者においてより低い免疫原性であるように改変される。例えば、患者がヒトである場合、抗体は、ヒトモノクローナル抗体中へハイブリドーマ由来の抗体の相補性決定領域を移植することによって「ヒト化」されるか(例えば、Jonesら、Nature 321:522−525 (1986)またはTempestら、Biotechnology 9:266−273 (1991)に記載されるように)、または相同的なヒトフレームワーク対応物を真似るようにイムノグロブリン可変領域中の表面に露出されるマウスフレームワーク残基を変更することによって「うわべを飾られ(veneered)」得る(例えば、Padlan, Molecular Imm.28:489−498 (1991)によって記載されるように)(これらの参考文献は、本明細書中において参考として援用される)。またさらに、そのように所望される場合、本発明のモノクローナル抗体は、本発明の組成物の細菌感染と戦う能力をさらに高めるのに適する抗生物質と共に投与され得る。
本明細書中に記載される抗体、タンパク質または活性フラグメントでコーティングされるであろう医療デバイスまたは重合性生体材料としては、ステープル(staple)、縫合糸、代替心臓弁(replacement heart valves)、心臓補助装置(cardiac assist device)、ハードおよびソフトコンタクトレンズ、眼内レンズインプラント(intraocular lens implant)(前眼房または後眼房)、角膜インレー(corneal inlays)、ケラト−プロテーゼ(kerato−prostheses)、血管ステント(vascular stents)、エピケラトファリア(epikeratophalia)デバイス、緑内障シャント(glucoma shunts)、網膜ステープル(retinal staples)、強膜バックル(scleral buckles)、歯科プロテーゼ、甲状軟骨形成術用デバイス、喉頭形成術用(thyroplastic)デバイス、血管移植片、軟部および硬部組織プロテアーゼ(ポンプを含むがこれに限定されない)、電気デバイス(刺激器および記録器を含む)、聴覚プロテーゼ、ペースメーカー、人工喉頭、歯科インプラント、乳房インプラント、陰茎インプラント、頭蓋/顔面の腱(cranio/facial tendons)、人工関節、腱、靱帯、半月および盤(discs)、人工骨、人工臓器(人工膵臓、人工心臓、人工四肢、および心臓弁;ステント、ワイヤー、ガイドワイヤー、静脈内および中心静脈カテーテル、レーザーおよびバルーン血管形成術用デバイス、血管および心臓デバイス(チューブ、カテーテル、バルーン)、心室補助材、血液透析コンポーネント、血液酸素供給器、尿道/尿管/泌尿器デバイス(フォーリーカテーテル、ステント、チューブおよびバルーン)、気道カテーテル(気管内および気管開口チューブおよびカフ)、経腸栄養チューブ(経鼻胃、胃内および空腸チューブを含む)、創傷ドレーナッジチューブ(体腔(胸膜、腹膜、頭蓋、および心膜の腔のような)を除液する(drain)ために使用されるチューブ)、血液バッグ、試験管、血液採取管、ヴァキュテーナー(vacutainers)、シリンジ、ニードル、ピペット、ピペットチップ、および血液チュービングが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される場合、用語「コーティングされた」または「コーティング」が、抗体または活性フラグメント、またはそれに由来する薬学的組成物をデバイスの表面(好ましくは連鎖球菌属(streptococcal)細菌感染に曝される外表面)へ塗布することを意味することは、当業者によって理解されるであろう。デバイスの表面は、このタンパク質、抗体または活性フラグメントによって完全に覆われる必要はない。
好ましい実施形態において、抗体はまた、ブドウ球菌感染を処置または予防するのに適切な抗体を提供する際に有用であろう受動ワクチンとして使用され得る。当業者によって認識されるように、数多くの適切な方法(例えば、非経口(すなわち筋肉内、皮内または皮下)投与または鼻咽頭(すなわち鼻腔内)投与による)における投与のためにパッケージ化され得る。1つのこのような形態では、ワクチンが筋肉内的に(例えば、三角筋へ)注射されるが、しかしながら投与の特定の形態は、処理される細菌感染の性質および患者の状態に依存する。ワクチンは、好ましくは、投与を促進するための薬学的に許容される担体と組み合わせられ、そしてこの担体は通常、保存剤を含むまたは含まない水または緩衝生理食塩水である。このワクチンは、投与時の再懸濁に適するよう凍結乾燥され得、または溶液であり得る。
本発明に従う抗体組成物の投与のための好ましい用量は、ブドウ球菌感染を予防するまたは処置するのに有効であろう量であり、そしてこの量が感染の性質および患者の状態に依存して非常に大きく変化するであろうことは容易に認識される。上記に示すように、本発明に従って使用される抗体または薬剤の「有効量」は、所望の予防または治療効果をもたらすような、薬剤の非毒性であるが十分な量を意味することを意図される。以下に指摘するであろうように、必要とされる抗体または特定の剤の正確な量は、被験体の種、年齢および全体的な状態、処置される状態の重篤度、使用される特定の担体またはアジュバントおよびその投与形態などに依存して、被験体ごとに異なる。従って、任意の特定の抗体組成物の「有効量」は、特定の環境に基づいて異なり、そして適切な有効量は、適用の各々の場合において、日常的に行われる実験のみを用いて当業者により決定され得る。その用量は、組成物が投与される個体に合わせて調整されるべきであり、また年齢、体重、および個体の代謝に伴って変化する。この組成物はさらに、(チメロサール(エチル(2−メルカプトベンゾエート−S)水銀ナトリウム塩)(Sigma Chemical Company, St. Louis, MO)のような薬学的に許容される保存剤または安定化剤を含み得る。
適切な標識または他のふさわしい検出可能な生体分子または化学物質と共に使用される場合、本明細書中において記載されるモノクローナル抗体は、in vivoおよびin vitroのブドウ球菌感染の診断あるいはブドウ球菌属細菌の検出のような目的のために有用である。研究所の研究もまた、このような抗体の使用を通じて促進され得る。以下に示されるもののように、様々な型の標識およびこの標識を本発明の抗体へ複合体化させる方法は、当業者に周知である。
例えば、抗体は、(直接的にか、またはキレート化を経て)32P、3H、14C、35S、125I,または131I(これらに制限されない)のような放射性標識へ複合体化され得る。標識の検出は、シンチレーション計数、ガンマ線分光測定、またはオートラジオグラフィーのような方法によるものであり得る。生物発光標識(ホタルルシフェリンの誘導体ような)もまた、有用である。この生物発光物質は、従来法によってタンパク質へ共有結合され、そしてこの標識タンパク質は、酵素(ルシフェラーゼのような)が、生体発光分子に光の光子を放出させるATPを用いる反応を触媒する際に、検出される。発蛍光団(fluorogens)はタンパク質を標識するためにも使用され得る。発蛍光団の例としては、フルオレセインおよび誘導体、フィコエリトリン、アロ−フィコシアニン、フィコシアニン、ローダミン、およびTexas Redが挙げられる。発蛍光団は一般的に、蛍光検出器によって検出される。
細胞におけるリガンドの位置は、上記のように抗体を標識すること、および当業者に周知の方法(Warren and Nelson(Mol Cell. Biol, 7: 1326−1337, 1987)によって記載されるような方法を用いる免疫蛍光顕微鏡法のような)に従って標識を検出することによって、決定され得る。
上に示されるように、本発明のモノクローナル抗体、あるいはその活性部分またはフラグメントは、哺乳類動物細胞外マトリックスタンパク質(フィブリノゲンのような)への細菌の接着のような感染の原因となるブドウ球菌病原体と哺乳類動物宿主との間の最初の物理的相互作用を妨害するために特に有用であり、そしてこの物理的相互作用の妨害は、患者を処置すること、および内在する医療デバイスへの細菌感染を予防および減少させ、それらの使用についてより安全にすることの両方において有用であり得る。
本発明の別の実施形態において、後にブドウ球菌細菌を含むと疑われる水性サンプルの添加によって活性になるような、単一容器内に凍結乾燥され、適切な形態で本発明の抗体を含む、ブドウ球菌属細菌および感染を単離および同定することにおいて有用であり得るキットが提供される。このようなキットは代表的に、本発明のClfA抗体へ結合する複合体の同定を可能にするであろう適切な免疫検出試薬と共に適切な形態において抗体を収容するための適切な容器を含み得る。例えば、免疫検出試薬は、ビオチンまたは検出可能な色を生成する酵素のような、通常抗体へ結合され得るか、またはその抗体が抗原へ結合する際に検出可能な結果をもたらすような別の好適な方法において利用され得る適切な検出可能なシグナルまたは標識を含み得る。
簡単には、ClfAタンパク質またはその活性フラグメントに結合する本発明の抗体は、このように、ヒトおよび動物患者におけるブドウ球菌感染を処置または予防することにおいて、ならびに医療用または他の内在デバイスにおいて格別に有用である。従って、本発明は、ClfAへ結合し得且つ細菌のオプソニン食作用性殺傷を伴うブドウ球菌感染の処置の方法において使用され得る抗体を同定するおよび単離する方法に関する。ClfAタンパク質を結合し得、そしてブドウ球菌感染を予防または処置し得るClfA抗体のような、本発明の方法を用いて同定および/または単離される抗体はそれゆえ、本発明の一部である。
実施例
本発明の好ましい実施態様の局面を例示する以下の実施例が提供される。当業者らは以下の実施例に開示される当該技術が、本発明の実施において有効に機能するように本発明者らによって発見された技術であり、またそれゆえに、その実施のための好ましい様式を構成すると考えられることを理解すべきである。しかしながら、本開示に鑑み、当業者は開示される特定の態様において多くの改変がなされ得、そしてまた本発明の精神および範囲から逸脱することなく、同様もしくは類似の結果を得ることを理解すべきである。
実施例1.Clf40およびClf33の単離ならびに配列決定
PCRを使用し、ClfAのAドメイン(AA40−599を表すClf40またはAA221−550を表すClf33)を、S.aureus Newman ゲノムDNAから増幅し、そして6つのヒスチジン残基を含む組換え融合タンパク質の発現を可能にするE.coli発現ベクターPQE−30(Qiagen)中にサブローニングを行った。その後、このベクターをE.coli株ATCC 55151中に形質転換し、15−リットル発酵槽中で光学密度(OD600)0.7まで増殖させ、そして0.2mMイソプロピル−1−ベータ−Dガラクトシド(IPTG)と共に4時間誘導した。AGテクノロジーズ中空糸アッセンブリー(AG Technologies hollow−fiber assembly)(孔サイズ0.45μm)を使用してこの細胞を回収し、そしてこの細胞ペーストを−80℃にて凍結した。French Press @1100psi.による2回の通過を用い、細胞を1×PBS(10mLの緩衝溶液/1g細胞ペースト)中で溶解した。細胞片を除去するために、溶解させた細胞を17.000rpmにて30分間スピンダウンした。0.1M NiCl2でチャージした5−mL HiTrap Chelating(Pharmacia)カラム上に、上清を通した。負荷後、該カラムを5カラム容量の10mM Tris、pH8.0、100mM NaCl (Buffer A)で洗浄した。30カラム容量以上の10mM Tris、pH8.0、100mM NaCl、200mM イミダゾール(Buffer B)の0−100%グラディエントを使用して、タンパク質を溶出した。Clf40またはClf33は、〜13%Buffer B(〜26mMイミダゾール)にて溶出された。280nmにおける吸光度をモニターした。Clf40またはClf33を含む画分を、1×PBS中で透析した。
その後、該タンパク質をエンドトキシン除去プロトコールにかけた。このプロトコールの間使用された緩衝溶液を、5−mL Mono−Qセファロース(Pharmacia)カラム上を通過させることによって、エンドトキシンフリーにした。タンパク質を、4×15mL管間で均等に分けた。Buffer Aを用いて、それぞれの管の容量を9mLにした。1mLの10% Triton X−114を各管に加え、4℃で1時間回転させながらインキュベーションした。相を分離するため、管を37℃の水浴中に置いた。管を2,000rpmで10分間スピンダウンし、そしてそれぞれの管から上部水相を回収し、さらに界面活性剤抽出を繰り返した。二度目の抽出からの水相を混合し、そして残留する界面活性剤を除くために、0.1M NiCl2でチャージした5−mL IDA chelating(Sigma)カラム上を通過させた。3カラム容量のBuffer Bでこのタンパク質を溶出する前に、このカラムを9カラム容量のBuffer Aで洗浄した。この溶出物を、5−mL Detoxigel(Sigma)カラム上に通し、そしてその通過液(flow−through)を回収し、そしてカラムに再アプライ(reapply)した。二度目の通過からの通過液を回収し、1×PBS中で透析した。マウスに投与する前に、この精製産物を濃度、純度、およびエンドトキシンレベルについて分析した。
該タンパク質および核酸配列は、以下に含まれる。Clf40アミノ酸配列は、SEQ ID NO:2として以下に含まれ、そしてこれは核酸配列SEQ ID NO:1によってコードされ、またそれらへの縮重物(degenerates)によって同様にコードされる。Clf33アミノ酸配列は、SEQ ID NO:4として以下に含まれ、そしてこれは核酸配列SEQ ID NO:3によってコードされ、またそれらへの縮重物(degenerates)によって同様にコードされる。
実施例2.Clf40およびClf33を使用したモノクローナル抗体の生産
この精製されたClf40またはClf33タンパク質を使用し、マウスモノクローナル抗体のパネル(panel)を生成した。簡潔には、Balb/Cマウスの群は、溶液中または以下の表Iに示すアジュバンドと混合される50μgのClf40またはClf33タンパク質の一連の皮下免疫を受けた:
Figure 0004171816
最終ブーストの三日後、脾臓を除き、細かく切って(teased)単一細胞懸濁液にし、そしてそのリンパ球を回収した。その後、そのリンパ球をSP2/0−Ag14骨髄腫細胞株(ATCC#1581)へ融合した。細胞融合、続くプレーティングおよび栄養補給(feeding)は、Current Protocol in Immunology (Chapter2, Unit 2.)からのthe Production of Monoclonal Antibodies protocolに従って行った。
その後、標準的なELISAアッセイを用いて、この融合から生成された全てのクローンを特異的抗−Clf40抗体産生についてスクリーンした。陽性のクローンを拡大し(expanded)、さらに試験した。当初は、15個の陽性クローンを同定し、そしてさらなる特徴付けのために限界希釈によってクローニングした(cloned)。CLF40へのフィブリノゲン結合の阻害、フローサイトメトリーによる全細菌細胞結合およびBiacore解析によるClf40結合への親和性を測定するために改良されたELISAである、直接結合ELISAにおいて、単一細胞クローンを、活性について試験した。試験結果は、以下の表II中に挙げられる:
Figure 0004171816
全細菌への結合
S.aureus細菌の試料(Barnett株、67−0、ATCC#25923およびATCC#49230)を採取、洗浄し、そしてウサギIGg(50mg/ml)でタンパク質A部位をブロッキングした後、2mg/mlの濃度にてMab13−2,12−9、13−1またはPBS単独(コントロール)と共にインキュベートした。抗体とのインキュベーションに続き、検出抗体として役立つヤギ−F(ab')2−抗−マウス−F(ab')2−FITCと共に、細菌の細胞をインキュベートした。抗体標識後、蛍光発光を解析するためにFACScaliber フローサイトメーターを通して、細菌細胞を吸引した(励起:488、発光:570)。各細菌株について、10,000イベントを採取し、測定した。
阻害(Inhibition)(ELISA)
高結合96ウェルプレートを、PBS(pH7.4)中に1μg/mlのClf40溶液でコーティングし、カバー(covered)し、そして室温で2時間インキュベートした。その後、プレートをPBS、0.05%Tween20で洗浄し、そして1%BSA溶液で1時間、室温にてブロックした。洗浄に続き、モノクローナル抗体上清を加え、そしてプレートを1時間、室温にてインキュベートした。その後、プレートを洗浄し、そして0.1mg/mlヒトフィブリノゲン溶液を各ウェルに加えた。プレートを1時間、室温にてインキュベートし、そして洗浄した。ヒツジ抗フィブリノゲンAP複合体を、PBS、0.05%Tween20、0.1%BSA中に1:750希釈にて加え、そして1時間、室温でインキュベートした。その後、プレートを洗浄し、pNPP(現像溶液)を1mg/mlの最終濃度で加えた。プレートを15−30分、37℃にてインキュベートし、405nmにて結果を読みとり、そしてPerkin Elmer HTS7000 Bio−Assay readerを使用して解析した。
反応速度論分析(Kinetic Analysis)
ソフトウェアに含まれる、リガンド捕捉法(Ligand Capture method)を使用するBiacore 3000上にて反応速度論解析を行った。ウサギ抗−マウス−Fc抗体(Biacore)を、CM5チップにアミン結合(amin coupled)した。その後、この解析されたモノクローナル抗体を、前記Fcタンパク質への結合を可能にするために、このチップ上を通した。その後、様々な濃度のClf40またはClf33タンパク質を、このチップ表面上を通し、そしてデータを採取した。Biacore provided Evaluation software(バージョン3.1)を使用してKonおよびKoffを測定し、そしてKAおよびKDを算出した。
実施例3. Clf40およびClf33の追加研究
PCRを使用し、ClfAのAドメイン(AA40−599を表すClf40、AA221−550を表すClf33−N2N3ドメインまたはAA370−559を表すClf−N3ドメイン)を、S.aureus NewmanゲノムDNAから増幅し、そして6つのヒスチジン残基を含む組換え融合タンパク質の発現を可能にするE.coli発現ベクターPQE−30(Qiagen)中にサブローニングを行った。その後、このベクターをE.coli株ATCC 55151中に形質転換し、15−リットル発酵槽中で光学密度(OD600)0.7まで増殖させ、そして0.2mMイソプロピル−1−ベータ−Dガラクトシド(IPTG)と共に4時間誘導した。AGテクノロジーズ中空糸アッセンブリー(AG Technologies hollow−fiber assembly)(孔サイズ0.45mm)を使用して細胞を回収し、そしてこの細胞ペーストを−80℃にて凍結した。French Press @1100psi.による2回の通過を用い、細胞を1×PBS(10mLの緩衝溶液/1g細胞ペースト)中で溶解した。溶解させた細胞を17.000rpmにて30分間スピンダウンし、細胞片を除去した。0.1M NiCl2でチャージした5−mL HiTrap Chelating (Pharmacia)カラム上に、上清を通した。負荷後、該カラムを5カラム容量の10mM Tris、pH8.0、100mM NaCl (Buffer A)で洗浄した。30カラム容量以上の10mM Tris、pH8.0、100mM NaCl、200mM イミダゾール(Buffer B)の0−100%グラディエントを使用して、タンパク質を溶出した。Clfタンパク質を、〜13%Buffer B(〜26mMイミダゾール)にて溶出した。280nmにおける吸光度をモニターした。Clf40およびClf33を含む画分を、1×PBS中で透析した。
その後、該タンパク質をエンドトキシン除去プロトコールにかけた。5−mL Mono−Qセファロース(Pharmacia)カラム上を通過させることによって、このプロトコールの間使用された緩衝溶液を、エンドトキシンフリーにした。タンパク質を、4×15mL管間で均等に分けた。Buffer Aを用いて、それぞれの管の容量を9mLにした。1mLの10% Triton X−114を各管に加え、4℃で1時間回転させながらインキュベーションした。相を分離するため、管を37℃の水浴中に置いた。管を2,000rpmで10分間スピンダウンし、そしてそれぞれの管の上部水相を採取し、さらに界面活性剤抽出を繰り返した。二度目の抽出からの水相を混合し、そして残留する界面活性剤を除くために、0.1M NiCl2でチャージした5−mL IDA Chelating(Sigma)カラム上を通過させた。3カラム容量のBuffer Bでこのタンパク質を溶出する前に、このカラムを9カラム容量のBuffer Aで洗浄した。この溶出物を、5−mL Detoxigel(Sigma)カラム上に通し、そしてその通過液(flow−through)を回収し、そしてカラムに再アプライ(reapply)した。二度目の通過からの通過液を回収し、1×PBS中で透析した。マウスに投与する前に、この精製産物を濃度、純度、およびエンドトキシンレベルについて分析した。
モノクローナル抗体産生
マウスモノクローナル抗体のパネルを生成するために、精製したClf40、Clf33またはN3タンパク質を使用した。簡潔には、Balb/CまたはSJLマウスの群は溶液または以下の表IIIに示すアジュバントと混合したタンパク質1−10mgの一連の皮下免疫を受けた:
Figure 0004171816
犠牲の際(RIMMS)またはブースト(コンベンショナル(conventional))の7日後、血清を採取し、そしてMSCRAMMsに対するELISAアッセイにおいて、または全ての細胞(S.aureusおよびS.epidermidis)について力価を測定した(tittered)。最終ブーストの三日後、脾臓またはリンパ節を除き、細かく切って(teased)単一細胞懸濁液にし、そしてそのリンパ球を回収した。その後、そのリンパ球をSP2/0−Ag14骨髄腫細胞株(ATCC#1581)へ融合した。細胞融合、続くプレーティングおよび栄養補給(feeding)は、Current Protocol in Immunology (Chapter2, Unit 2.)からのthe Production of Monoclonal Antibodies protocolに従って行った。
その後、標準的なELISAアッセイを用いて、この融合から生成された全てのクローンを特異的抗−Clf40、SdrGまたはFnbpA抗体産生についてスクリーンした。陽性のクローンを拡大し(expanded)、さらに試験した。さらに、候補物(Candidate)を直接結合ELISAにおいて活性を試験し、CLF40に対するフィブリノゲン結合阻害、フローサイトメトリーによる全細菌細胞結合およびBiacore解析によるフィブリノゲン−Clf40結合のClf40結合/阻害を測定した。
Biacore解析
この解析を通し、流速を常に10ml/minに保った。ClfA40注入の前に、RAM−Fc結合を通して、試験抗体を前記チップに吸着した。時間0にて、30mg/mlの濃度でのClf40を3分間、前記チップ上に注入し、続いて2分間解離(dissociation)した。解析のこの段階では、Mab/ClfA相互作用の相対的な結合および解離速度を測定した。この解析の第2段階において、フィブリノゲンに作用および結合するためのClfAに結合するMabの能力(ability)を測定した。100mg/ml濃度でのフィブリノゲンを前記チップ上に注入し、そして3分後にレポートポイント(report point)を取った。
全細菌への結合
細菌の試料(Newman)を採取、洗浄し、そしてウサギIGg(50mg/ml)でタンパク質Aサイトをブロッキングした後、2mg/mlの濃度にてMabまたはPBS単独(コントロール)と共にインキュベートした。抗体とのインキュベーションに続き、検出抗体として役立つヤギ−F(ab')2−抗−マウス−F(ab')2−FITCと共に、細菌細胞をインキュベートした。抗体標識後、蛍光発光を分析するためにFACScaliber フローサイトメーターを通して、細菌細胞を吸引した(励起:488、発光:570)。各細菌株について、10,000イベントを採取し、測定した。
阻害(ELISA)
高結合96ウェルプレートを、PBS(pH7.4)中に1μg/mlのClf40溶液でコーティングし、カバー(covered)し、そして室温で2時間インキュベートした。その後、プレートをPBS、0.05%Tween20で洗浄し、そして1%BSA溶液で1時間、室温にてブロックした。洗浄に続き、モノクローナル抗体上清を加え、そしてプレートを1時間、室温にてインキュベートした。その後、プレートを洗浄し、そして0.1mg/mlヒトフィブリノゲン溶液を各ウェルに加えた。プレートを1時間、室温にてインキュベートし、洗浄した。ヒツジ抗フィブリノゲンAP複合体を、PBS、0.05% Tween20、0.1% BSA中に1:750希釈にて加え、そして1時間、室温でインキュベートした。その後、プレートを洗浄し、pNPP(現像溶液)を1mg/mlの最終濃度で加えた。プレートを15−30分、37℃にてインキュベートし、405nmにて結果を読みとり、そしてPerkin Elmer HTS7000 Bio−Assay readerを使用して解析した。
実施例4. 異なる反応パターンを有するClf40生成モノクローナル抗体の全てまたは一部を用いた免疫
以下の表IVは、Clf40、Clf33(ClfAドメインのN2N3領域を構成する)、およびClfAN3領域のみを含む、本発明の活性領域との免疫試験の結果を示す。
Figure 0004171816
この表中に表される結果は、Clf40またはClf40の一部(N2N3またはN3)とのモノクローナル抗体生成のための免疫は、幅広く、かつ多様な反応プロフィールを有し、また様々なスタフィロコッカス株にわたって、十分な交叉反応性(cross−reactivity)を示すモノクローナル抗体をもたらすということを示す。
実施例5. フィブリノゲンに対するClfA結合をブロックする高親和性Mabsを選択するためのBiacoreの使用
Biacore解析
図1に表されるこの実験を通し、流速を常に10ml/minに保った。ClfA40注入の前に、RAM−Fc結合を通して、Mab13−1の946RUおよびMab13−2の768RUを前記チップに吸着した。グラフ上の時間0にて、30mg/mlの濃度でのClfA40を3分間、前記チップ上に注入し、続いて2分間の解離(dissociation)を行った。ClfA注入時間の終わりにおいて、13−1MabはClfAの58RUに結合し、また13−2MabはClfAの168RUに結合した。該実験のこの段階は、Mab/ClfA相互作用の相対的な結合および解離速度論を測定した。該実験の第2段階において、フィブリノゲンに作用および結合するためにClfAに結合するMabの能力を測定した。100mg/ml濃度でのフィブリノゲンを前記チップ上に注入し、そして3分後、ClfAに結合するフィブリノゲンの64RUはMab13−1に結合したが、ClfAに結合するフィブリノゲンの0RUがMab13−2に結合した。
実施例6. S.aureus株BarnettおよびS.aureus ATCC25923に対するMab13.2の比較
抗体のスケールアップおよび精製
ハイブリドーマ細胞を、RPMI/DMEM、2−3リットル培養容量に対し2mM ピルビン酸ナトリウム、4mM L−グルタミンおよび2×ペニシリン−ストレプトマイシンを含む1×Nutridoma−SP培地中で増殖した。その後、ハイブリドーマ上清を遠心分離によって回収した。この上清を0.45μMフィルターを介して濾過し、そしてプロテインGクロマトグラフィーを用いて、このIgGをアフィニティ精製した。0.1Mグリシン、pH2.7を使用してこのモノクローナル抗体を溶出し、直ちに10分の1容量の2M Tris、pH8.0で中和した。次いでこの精製したIgGを、1×D−リン酸緩衝生理食塩水、pH7.4に対して透析した。必要であれば、この精製抗体を濃縮し、アリコートを凍結した。
Staphylococcus aureus株
S.aureus細胞は凍結グリセロールストックから得られ、そして一枚の血液寒天プレート上に植え付けられ、そして24時間、37℃で増殖させた。その後、単独コロニーを新たな血液寒天プレート上に移した。50mlsの最終凍結ストックを用意するために、80プレートに植え付けた。その後、このプレートを24時間、37℃でインキュベーションした。インキュベーション後、この細菌をスクレイパー(scraper)から取り除くために穏やかにボルテックスしながら、このコロニーを各プレートの表面から10mlsの1×PBSを含む4つの50ml管(1管あたり20プレート)へ掻き取った。次いで、細菌からの全ての寒天片の分離を容易にするため勢いよくボルテックスしながら、さらなる10mlsの1×PBSを10mlsの細菌懸濁液に加えた。この懸濁液を10分間、3500×g、4℃で遠心分離することによって、ペレット化した。この細菌をD−PBS中で洗浄し、そして50mlsの凍結培地に再び懸濁した。この細菌ストックを、エタノール/ドライアイス浴中で急速凍結することによって1mlのアリコート中に入れ、そして−80℃の冷凍庫中に置いた。凍結ストックの濃度(CFU/ml)を、ストックの1mlアリコートを解凍し、10-5から10-11の連続希釈液を調製することで測定した。希釈液を二分して、血液寒天プレート上にプレーティングし、そして16−18時間、37℃でインキュベートした。このCFU/mlを測定し(CFU/ml=(コロニー平均#×希釈ファクター)/0.050mls)そして平均CFU/mlを測定するために各希釈液を平均した。注射の日、各株のアリコートを解凍し、その後それぞれの株について1つの管に混合し、そして攪拌した。
動物、性別、種、数、年齢および供給源
Taconic Quality Laboratory Animals and Services for Research(Germantown, NY)より雌のBalb/Cマウス(5−6週齢)を購入した。動物は、処理開始前に少なくとも14日間の間、順応させた。到着してすぐに、マウスは検診され、吸湿性のある敷きわらを敷いたポリカーボネート靴箱型ケージ中でグループ飼育した(5/ケージ)。全てのマウスは、the NIH Guide for the Care and Use of Laboratory Animalsに示される必要な飼育基準の下、12時間の明暗周期に置かれた。
同定および無作為化
全ての動物は、投与前に尾の入れ墨を使用することによって、独自に同定された。処理の開始前に、動物は個別に体重測定され、そしてそれらの健康状態が評価された。マウスを無作為化し、そして等級別に分けた体重を用いて処理群に割り当てた。
ClfA特異的モノクローナル抗体(Mab)、アイソタイプ
ClfA特異的マウスモノクローナル抗体を、マウスのアイソタイピング用のBecton Dickenson Cytometric Bead Arrayを使用してアイソタイプ化(isotyped)した。製造業者プロトコルに従い、フローサイトメトリーを使用してアイソタイプを決定した。
13.1 Clf40 Mab, IgG1
13.2 Clf40 Mab, IgG1
12.9 Clf33 Mab, IgG1
コントロール
ATTC 1771, IgG1
リン酸緩衝食塩水、pH7.4(PBS)を、Life Technologies, Inc(Cat.No.10010−023; Lot No.1078749)から購入した。
実験計画
Figure 0004171816
in vivo動物データ
0.5mgのモノクローナル抗体13−2、アイソタイプコントロールモノクローナル抗体CRL−1771、またはPBSでマウスを腹腔内(IP;0.5ml)注射によって処理した。IgG投与の18時間後、マウスをS.aureus BernettまたはS.aureus ATCC25923の単独静脈(IV)注射でチャレンジ(challenge)した。12日間の後、この時点にて全ての生存しているマウスを犠牲にした。処理群間での相対的な生存時間において、有意差が検出された。Mab13−2を受けたマウスの83パーセント(10/12)、CRL−1771を受けた動物の13%(2/15)、およびPBSを受けたものの0%(0/15)が、S.aureus Bernett(13−2vs.PBS,p<0.0001; 13−2vs.CRL−1771, p=0.0009)との細菌チャレンジを生き延びた(survived)。動物データの統計分析は、Mantel−Cox(logrank)試験と共にKaplan−Meier Survival Analysisを使用して実施された。S.aureus ATCC 25923が細菌チャレンジであった実験において、Mab13−2を投与されたマウスの67%(8/12)が生存し、CRL−1771処理群においては27%(4/12)が生存し、そしてPBSグループでは、7%(1/15)のみが生存した(13−2vs.CRL−1771,p=0.02;13−2vs.PBS,0.0002)。これらの結果は、MSCRAMM特異モノクローナル抗体は、S.aureus株での致死的感染に対する有意なレベルの防御を提供することを明確に示している。
実施例 7. 可変領域配列の単離および配列決定
A. モノクローナル抗体13−2
Fast Track 2.0キット(Invitrogen; cat#K4500)を使用して、ClfA13−2ハイブリドーマ細胞からメッセンジャーRNAを単離した。簡潔には、10%FBSを含むDMEM−10培地中で培養した1.4×108ハイブリドーマ細胞をPBSで洗浄し、遠心分離によってペレット化した後、Protein/RNase Degraderを含む界面活性剤中に溶解させた。オリゴ−dTセルロース上でのアフィニティ精製によって、PolyA+ mRNAを単離した。第一鎖(first strand)cDNA合成は、5μgのmRNAおよび各可変重および可変軽鎖に対する、20pmolの3’オリゴヌクレオチドマウス−特異的プライマー(Novagen; cat#69796および69812)を含む、cDNA合成キット(Novagen;cat#69001−3)中の逆転写酵素を使用することによって達成された。PCR Reagent System(Life Tecnologies;cat#10198−018)ならびにマウス可変重鎖および軽鎖特異的プライマーセット(Novagen;cat#70081−3、各5pmol)を使用する30サイクル(94C ホットスタートの後、94C 1分間、50C 1分間そして72C 1分間のサイクル)のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、cDNAの一部(5から50ng)を増幅した。PCR産物を酢酸ナトリウム緩衝液中の1%超純粋アガロースゲル中で電気泳動的に分別し、エチジウムブロマイド染色によって可視化した。予想されたサイズにマッチングするPCR断片をそのゲルから切り出し、そしてpCR2.1−TOPO(Invitrogen)プラスミドへのライゲーションのためにBIO101 Genecleanスピンカラム(cat#1101−400)を使用して精製し、続いてコンピテントTOP10 E.coli (Invitrogen;cat#K4500)への形質転換を行った。QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN;cat#27106)を使用してプラスミドDNAを単離した後、インサートを含む陽性クローンを制限エンドヌクレアーゼ消化およびアガロースゲル電気泳動によって同定し、続いてM13フォワードおよびM13リバースプライマーを使用してABI自動シークエンサー上で配列決定した。
得られた配列は以下のとおりである:
13−2VLA−1(可変軽配列)
Figure 0004171816
・CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
13−2VHC−3(可変重配列)
Figure 0004171816
・CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
B.モノクローナル抗体12−9
Fast Track 2.0キット(Invitrogen; cat#K4500)を使用して、ClfA12−9ハイブリドーマ細胞からメッセンジャーRNAを単離した。簡潔には、10%FBSを含むDMEM−10培地中で培養した1.4×108ハイブリドーマ細胞をPBSで洗浄し、遠心分離によってペレット化した後、Protein/RNase Degraderを含む界面活性剤中に溶解させた。オリゴ−dTセルロース上でのアフィニティ精製によって、PolyA+ mRNAを単離した。第一鎖(first strand)cDNA合成は、5μgの mRNAおよび各可変重および可変軽鎖に対する、20pmolの3’オリゴヌクレオチドマウス−特異的プライマー(Novagen; cat#69796および69812)を含む、cDNA合成キット(Novagen;cat#69001−3)中の逆転写酵素を使用することによって達成された。PCR Reagent System(Life Tecnologies;cat#10198−018)ならびにマウス可変重および軽鎖特異的プライマーセット(Novagen;cat#70081−3、各5pmol)を使用する30サイクル(94C ホットスタートの後、94C 1分間、50C 1分間そして72C 1分間のサイクル)のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、cDNAの一部(5から50ng)を増幅した。PCR産物を酢酸ナトリウム緩衝液中の1%超純粋アガロースゲル中で電気泳動的に分別し、エチジウムブロマイド染色によって可視化した。予想されたサイズにマッチングするPCR断片をそのゲルから切り出し、そしてpCR2.1−TOPO(Invitrogen)プラスミドへのライゲーションのためにBIO101 Genecleanスピンカラム(cat#1101−400)を使用して精製し、続いてコンピテントTOP10 E.coli (Invitrogen;cat#K4500)への形質転換を行った。QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN;cat#27106)を使用してプラスミドDNAを単離した後、インサートを含む陽性クローンを制限エンドヌクレアーゼ消化およびアガロースゲル電気泳動によって同定し、続いてM13フォワードおよびM13リバースプライマーを使用してABI自動シークエンサー上で配列決定した。
得られた配列は以下のとおりである:
12−9VLA−1(可変軽配列)
Figure 0004171816
・CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
12−9VHC−1(可変重配列)
Figure 0004171816
・CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
C.モノクローナル抗体35−220
可変領域配列の単離および配列決定:
Fast Track 2.0キット(Invitrogen; cat#K4500)を使用して、ClfA35−220ハイブリドーマ細胞からメッセンジャーRNAを単離した。簡潔には、10%FBSを含むDMEM−10培地中で培養した1.4×108ハイブリドーマ細胞をPBSで洗浄し、遠心分離によってペレット化した後、Protein/RNase Degraderを含む界面活性剤中に溶解させた。オリゴ−dTセルロース上でのアフィニティ精製によって、PolyA+ mRNAを単離した。第一鎖(first strand)cDNA合成は、5mgのmRNAおよび各可変重および可変軽鎖に対する、20pmolの3’オリゴヌクレオチドマウス−特異的プライマー(Novagen; cat#69796および69812)を含む、cDNA合成キット(Novagen;cat#69001−3)中の逆転写酵素を使用することによって達成された。PCR Reagent System(Life Technologies;cat#10198−018)ならびにマウス可変重鎖および軽鎖特異的プライマーセット(Novagen;cat#70081−3、各5pmol)を使用する30サイクル(94C ホットスタートの後、94C 1分間、50C 1分間そして72C 1分間のサイクル)のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、cDNAの一部(5から50ng)を増幅した。PCR産物を酢酸ナトリウム緩衝液中の1%超純粋アガロースゲル中で電気泳動的に分別し、エチジウムブロマイド染色によって可視化した。予想されたサイズにマッチングするPCR断片をそのゲルから切り出し、そしてpCR2.1−TOPO(Invitrogen)プラスミドへのライゲーションのためにBIO101 Genecleanスピンカラム(cat#1101−400)を使用して精製し、続いてコンピテントTOP10 E.coli (Invitrogen;cat#K4500)への形質転換を行った。QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN;cat#27106)を使用してプラスミドDNAを単離した後、インサートを含む陽性クローンを制限エンドヌクレアーゼ消化およびアガロースゲル電気泳動によって同定し、続いてM13フォワードおよびM13リバースプライマーを使用してABI自動シークエンサー上で配列決定した。
得られた配列は以下のとおりである:
35−220VLD−4(可変軽配列DNA)
Figure 0004171816
35−220VLD−4(可変軽配列)
Figure 0004171816
CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
35−220VHC−1(可変重配列DNA)
Figure 0004171816
35−220VHC−1(可変重配列)
Figure 0004171816
CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
D.モノクローナル抗体35−006
可変領域配列の単離および配列決定:
Fast Track 2.0キット(Invitrogen; cat#K4500)を使用して、ClfA35−006ハイブリドーマ細胞からメッセンジャーRNAを単離した。簡潔には、10%FBSを含むDMEM−10培地中で培養した1.4×108ハイブリドーマ細胞をPBSで洗浄し、遠心分離によってペレット化した後、Protein/RNase Degraderを含む界面活性剤中に溶解させた。オリゴ−dTセルロース上でのアフィニティ精製によって、PolyA+ mRNAを単離した。第一鎖cDNA合成は、5mgのmRNAおよび各可変重および可変軽鎖に対する、20pmolの3’オリゴヌクレオチドマウス−特異的プライマー(Novagen; cat#69796および69812)を含む、cDNA合成キット(Novagen;cat#69001−3)中の逆転写酵素を使用することによって達成された。PCR Reagent System(Life Tecnologies;cat#10198−018)ならびにマウス可変重鎖および軽鎖特異的プライマーセット(Novagen;cat#70081−3、各5pmol)を使用する30サイクル(94C ホットスタートの後、94C 1分間、50C 1分間そして72C 1分間のサイクル)のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、cDNAの一部(5から50ng)を増幅した。PCR産物を酢酸ナトリウム緩衝液中の1%超純粋アガロースゲル中で電気泳動的に分別し、エチジウムブロマイド染色によって可視化した。予想されたサイズにマッチングするPCR断片をそのゲルから切り出し、そしてpCR2.1−TOPO(Invitrogen)プラスミドへのライゲーションのためにBIO101 Genecleanスピンカラム(cat#1101−400)を使用して精製し、続いてコンピテントTOP10 E.coli (Invitrogen;cat#K4500)への形質転換を行った。QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN;cat#27106)を使用してプラスミドDNAを単離した後、インサートを含む陽性クローンを制限エンドヌクレアーゼ消化およびアガロースゲル電気泳動によって同定し、続いてM13フォワードおよびM13リバースプライマーを使用してABI自動シークエンサー上で配列決定した。
得られた配列は以下のとおりである:
35−006VLD−1(可変軽配列DNA)
Figure 0004171816
35−006VLD−1(可変軽配列)
Figure 0004171816
CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
35−006VHC−1(可変重配列DNA)
Figure 0004171816
35−006VHC−1(可変重配列)
Figure 0004171816
CDRを表すアミノ酸には下線が引かれる。
実施例8.マウス12−9に対する全細胞反応性および結合速度論において等価なキメラ12−9の生成
ヒト志願者の全血から単離されたヒト不変領域(軽鎖:カッパ;重鎖:G1、3または4)を使用して、キメラ12−9を生成した(Poly A RNAの選択および第一鎖cDNAのPCR増幅)。哺乳類細胞中での発現のため、重および軽鎖可変領域配列の両方の5‘末端に、固有の制限サイトBsm1を加えた。3’末端(それぞれの不変領域に対するスプライス部位)では、Bsiw1部位を軽鎖可変領域に加え、また重鎖可変領域にはApa1部位を加えた。これは、オリゴヌクレオチドプライマーの設計および適切な12−9DNAテンプレートのPCR増幅に続く確認DNA配列決定(confirmatory DNA sequencing)によって達成された。
キメラバージョンの12−9タンパク質の発現は、軽鎖発現のためのカッパ不変領域または重鎖発現のためのガンマ(1、3または4)不変領域を含む、ヒト免疫グロブリンリーダー(leader)分泌配列(Bsm1をクローニングサイトとする)を含むpCEP4(Invitrogen, cat# V044−50)哺乳類発現ベクターを使用することで達成された。この哺乳類発現プラスミドは、同一プラスミド上の別々のhCMVプロモーターを有する重鎖および軽鎖の両方の発現、またはコトランスフェクション(co−transfection)による別々のpCEP4プラスミド上の軽鎖および重鎖の発現のために設計された。12−9の重鎖および軽鎖を含むプラスミドDNAのFugeneを有するHEK293 EBNA細胞(Roche Diagnostic, cat# 1814443)へのトランスフェンション後、ハイグロマイシン(300μg/ml)選択下にて機能的キメラ12−9を発現させた。上清を回収し、Biacoreによって結合速度論、およびS.aureus細胞への結合をフローサイトメトリーによって解析した。
組換えキメラ12−9とともに図2および3に示される結果は、12−9の重鎖および軽鎖の配列は、ハイブリドーマ上清として特徴付けられるオリジナル12−9の結合速度論および特異性を複製することを確認する。
実施例9. 12−9の重および軽鎖可変領域のヒト化
このヒト化工程は、分子の特異性およびClfA標的抗原に対する親和性に関与しないマウス可変領域の溶媒露出残基(solvent exposed residue)のみを変化することに焦点を合わせている。これらの決定のための情報は、Pdlanによって出版された、溶媒利用可能性決定(solvent availability determinations)(抗体可変ドメインの免疫原性を減少する一方、それらのリガンド結合特性を保存するために可能な方法。Molecular Immunology, 28(4); 489−498, 1991)を利用し、またこれらの決定をするために、T−細胞エピトープを決定するためのインシリコまたはアルゴリズムにおける分子モデリングは、使用しなかった。
このアプローチは、公式データベースから最も相同性の高い(most homologous)ヒト可変領域の表面露出構造を反映するために、部位特異的突然変異誘発によって、軽および重鎖のマウス可変領域残基を変化させる方法を表す。具体的には、可変重および軽鎖を規定するアミノ酸を各ヒトフレームワークサブ−グループ(重鎖のI−IIIおよび軽鎖のI−IV)からのアミノ酸のアラインメントを可能にするPadlanに基づくKabotポジション番号および“露出(exposure)”記号(designation)が与えられる。この解析をサポートするために、ヒト免疫グロブリンデータベース上においてBLASTサーチを行い、同様にこの可変領域がこのマウス配列に最も高い相同性を有する全タンパク質データベース(生殖細胞系および成熟の両方)を選択し、そして対象のマウス配列と並べた(aliened)。ひとたび並べられると(aliened)、このマウス配列に最も高い相同性を有するヒトサブグループが同定された。露出したマウスアミノ酸残基を、最も相同なヒトサブグループに似せるため変異させた。この部位においてこのサブグループ中に1を超えるアミノ酸が見出された場合、12−9に対して最も高い相同性を有するヒト生殖細胞系配列において示されたアミノ酸を使用した。これらの変化は、PCRによる変異原性オリゴヌクレオチド、続くコンフォーメーショナルDNA配列決定で達成された。
12−9VL−Hu(ヒト化可変軽配列DNA)
Figure 0004171816
12−9VL−Hu(ヒト化可変配列)
Figure 0004171816
CDRを表すアミノ酸には下線が引かれ、太字のアミノ酸はヒト化の変化を表す。
12−9VH−Hu(ヒト化可変重配列DNA)
Figure 0004171816
12−9VH−Hu
Figure 0004171816
CDRを表すアミノ酸には下線が引かれ、太字のアミノ酸はヒト化の変化を表す。
実施例10. メチシリン耐性S.aureus株67−0(MRSA)を使用したマウス敗血症モデルにおける、ClfAモノクローナル抗体、12−9A(INH−M010001)および35−052.1(INH−M01016)のアイソタイプ適合コントロールCRL1771抗体、INH−M000029との比較。
本実施例の目的は、マウス敗血症モデルにおいて0.3mg用量の抗体およびS.aureus株67−0を使用し、アイソタイプ適合コントロールCRL1771抗体(INH−M000029)と比較したClfAモノクローナル抗体、12−9A(INH−M010001)および35−052.1(INH−M01016)の防御効果を特徴付けることである。
Figure 0004171816
適当な動物(下記参照)へのモノクローナル抗体の腹腔内(i.p.)注射の投与によって、投薬を行った。S.aureusの静脈(i.v.)注射の約18時間前に、抗体の投与を行った。単独パラメーター(死亡率)を用いて、全身感染を測定した。
Figure 0004171816
調製、保存および取り扱い:
Staphylococcus aureus
MRSA株67−0細胞は凍結グリセロールストックから得られ、そして一枚の血液寒天プレート上に植え付けられ、そして24時間、37℃で増殖させた。その後、単独コロニーを新たな血液寒天プレート上に移した。80プレートを接種し、50mlsの最終凍結ストックを調製した。その後、プレートを24時間、37℃でインキュベーションした。インキュベーション後、細菌をスクレイパー(scraper)から取り除くために穏やかにボルテックスしながら、コロニーを各プレートの表面から10mlsの1×PBSを含む4つの50ml管(1管あたり20プレート)へ掻き取った。次いで、細菌からの全ての寒天片の分離を容易にするため勢いよくボルテックスしながら、さらなる10mlsの1×PBSを10mlsの細菌懸濁液に加えた。この懸濁液を10分間、3500×g、4℃で遠心分離することによって、ペレット化した。この細菌をD−PBS中で洗浄し、そして50mlsの凍結培地に再び懸濁した。この細菌ストックを、エタノール/ドライアイス浴中で急速凍結することによって1mlのアリコート中に入れ、そして−80℃の冷凍庫中に置いた。凍結ストックの濃度(CFU/ml)を、ストックの1mlアリコートを解凍し、10-5から10-11の連続希釈液を用意することで測定した。希釈液を二分して、血液寒天プレート上にプレーティングし、そして16−18時間、37℃でインキュベートした。このCFU/mlを測定し(CFU/ml=(コロニー平均#×希釈ファクター)/0.050mls)そして平均CFU/mlを決定するために各希釈液を平均した。注射の日、各株のアリコートを解凍し、1つの管に混合し、攪拌した。その後、各ストックの希釈液が用意される。
ClfA12−9Aモノクローナル抗体、INH−M010001(LN: IAA2E1354)
12−9Aモノクローナル抗体(IgG1サブタイプ)を、プロテインGアフィニティクロマトグラフィーを使用して、血清フリーハイブリドーマ培養液から精製した。この材料は、エンドトキシン濃度1.0EU/mgタンパク質を有する7.0mg/mlの濃度であると報告された。この材料を、4℃にて冷蔵保存した。注射の日、この材料を、0.6mg/mlまで希釈し、そして0.5mlを適切な動物群に腹腔内注射を介して投与する。投与される最終用量は、0.3mgのIgGになる。
ClfA35−052.1モノクローナル抗体、INH−M01016(LN:IAA2H1422)
35−052モノクローナル抗体(IgG1サブタイプ)を、プロテインGアフィニティクロマトグラフィーを使用して、血清フリーハイブリドーマ培養液から精製した。この材料は、エンドトキシン濃度1.0EU/mgタンパク質を有する4.2mg/mlの濃度であると報告された。この材料を、4℃にて冷蔵保存した。注射の日、この材料を、0.6mg/mlまで希釈し、そして0.5mlを適切な動物群に腹腔内注射を介して投与する。投与される最終用量は、0.3mgのIgGになる。
コントロールCRL1771モノクローナル抗体(INH−M000029,LN:IAA2E1337)
CRL1771モノクローナル抗体(IgG1サブタイプ)を、プロテインGアフィニティクロマトグラフィーを使用して、血清フリーハイブリドーマ培養液から精製した。この材料は、エンドトキシン濃度0.2EU/mgタンパク質を有する5.0mg/mlの濃度であると報告された。この材料を、4℃にて冷蔵保存した。注射の日、この材料を、0.6mg/mlまで希釈し、そして0.5mlを腹腔内注射を介して投与する。投与される最終用量は、0.3mgのIgGになる。
ハウジング、食物、水および環境:
受け取ってすぐに、全ての動物を検診し、吸湿性のあるbed−o−cobb敷きわらを敷いたポリカーボネート靴箱型ケージ中でグループ飼育した(5/ケージ)。全ての動物は、12時間の明暗周期で、自由に食事(Harlan/Teklad Mouse Pelleted Diet #7012)および水道水を得ることができる。動物の世話および必要な飼育条件の全ての面は、the NIH Guide for the Care and Use of Laboratory Animalsに従った。
同定および無作為化:
全てのマウスは、処理前に尾の入れ墨を使用することによって、独自に同定された。処理の開始前に、マウスは個別に体重測定され、そしてそれらの健康状態が再評価された。マウスを体重の階層化による無作為化に基づき処理群に割り当てた。
このデータは、ClfA−フィブリノゲン結合と無関係な部位においてClfAを認識する特異的コントロール(35−052)だけでなく、非ClfA特異的アイソタイプコントロール(CRL1771)と比較した、ClfA−フィブリノゲン接着を妨げる12−9などの抗−ClfA抗体の治療価値を示す。
実施例11. アイソタイプコントロール(CRL1771)と比較した12−9および35−052のS.aureus株認識
S.aureus細菌試料(株Newman−WT, 67−0, 560 Sal 1, 203 Sal 2, 451 Sal 4, 206 Sal 5, 397 Sal 6, 49, 189, 203 および4046)を、3時間および一晩にて採取し、洗浄し、そしてウサギIgG(50mg/ml)でタンパク質A部位をブロッキングした後、2mg/mlの濃度にてMab12−9、35−52または1771単独(コントロール)と共にインキュベートした。Sal記号(designation)を含むS.aureus株は、全ての臨床分離株の65.68%を占める5つの明確な系を表す(Booth,ら,Infect.Immun.69,345−353,2001)。同様に、Newman ClfA::emr(ClfAノックアウト)およびNewman Spa::kan(プロテインAノックアウト)を、特異性コントロールと同じように解析した。抗体とのインキュベーションに続き、検出抗体として役立つヤギ−F(ab')2−抗−マウス−F(ab')2−FITCと共に、細菌の細胞をインキュベートした。抗体標識後、蛍光発光を解析するためにFACScaliber フローサイトメーターを通して、細菌細胞を吸引した(励起:488、発光:570)。各細菌株について、10,000イベントを採取し、測定した。
Figure 0004171816
このデータは、ClfA分子上、すなわちフィブリノゲンの結合部位の機能的エピトープを認識することができる抗−ClfA抗体(12−9など)を選択することの重要性を強調する。
S.aureus分離株の他のセット、すなわち疾病の原因に不均衡に共通と同定された、11の異なるクローンの遺伝子型複合体(clonal genotype complexes)の表示、はマルチローカスシークエンスタイピング(multi−locus sequence typing)に由来した(Day, et al., 2001. A link between virulence and ecological abundance in natural populations of Staphylococcus aureus. Science, 292:114−116)。各株を、上記のフローサイトメトリーによって12−9に対する反応性について試験した。
Figure 0004171816
さらに、この反応性は、S.aureusの分離株にわたって(across)ClfA上の12−9エピトープの保存を表し、ClfA−フィブリノゲン結合が機能的に保存されているということを示唆する。
実施例12.全細胞S.aureus結合を阻害する抗−ClfA抗体における可変領域の相同性
フィブリノゲンへのClfA結合を阻害する能力に基づく抗−ClfA抗体の選択からの予想外の結果は、軽および重可変鎖領域の相補性決定領域(CDR)アミノ酸配列における類似性である。これをプロファイルするために、抗−ClfA抗体を、以下の工程を使用するフィブリゲン−コーティングしたプレートへの結合の全細胞S.aureus阻害に基づいて選択した:対象の抗体を、アッセイ緩衝溶液中に4μg/mlの濃度から始め、連続的に希釈した。同時に(cocurrently)、S.aureus(Newman spa::kan)の一晩の培養を洗浄、ウサギIgGでブロックし、その後Syto13細胞浸透性蛍光DNA染色(cell permeable fluorescent DNA stain)で染色し、そして10分間インキュベートした。等量の染色細胞および希釈抗体を混合し、そして30分間4℃にてインキュベートし、その後、ヒトフィブリノゲンコーティングした/ブロックしたマイクロタイタープレートの2重のウェルを各サンプルに加えた。プレートを1時間4℃にてインキュベートし、洗浄し、各ウェルに緩衝溶液を加え、そして蛍光プレートリーダー(fluorescent plate reader)において読み取った。
CRL1771(非−特異的コントロール)と同様に、抗−ClfAモノクローナル、12−9、13−2、35−006および35−220の可変軽鎖および重鎖をクローニングし、そして予想されたアミノ酸配列を導くために以下の方法において配列決定をした:簡潔には、10%FBSを含むDMEM−10培地中で培養した1.4×108ハイブリドーマ細胞をPBSで洗浄し、遠心分離によってペレット化した後、Protein/RNase Degraderを含む界面活性剤中に溶解させた。オリゴ−dTセルロース上でのアフィニティ精製によって、PolyA+ mRNAを単離した。第一鎖cDNA合成は、5mgのmRNAおよび各可変重および可変軽鎖に対する、20pmolの3’オリゴヌクレオチドマウス−特異的プライマー(Novagen; cat#69796および69812)を含む、cDNA合成キット(Novagen;cat#69001−3)中の逆転写酵素を使用することによって達成された。PCR Reagent System(Life Technologies;cat#10198−018)ならびにマウス可変重および軽鎖特異的プライマーセット(Novagen;cat#70081−3、各5pmol)を使用する30サイクル(94C ホットスタートの後、94C 1分間、50C 1分間そして72C 1分間のサイクル)のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、cDNAの一部(5から50ng)を増幅した。PCR産物を酢酸ナトリウム緩衝液中の1%超純粋アガロースゲル中で電気泳動的に分別し、エチジウムブロマイド染色によって可視化した。予想されたサイズにマッチングするPCR断片をそのゲルから切り出し、そしてpCR2.1−TOPO(Invitrogen)プラスミドへのライゲーションのためにBIO101 Genecleanスピンカラム(cat#1101−400)を使用して精製し、続いてコンピテントTOP10 E.coli (Invitrogen;cat#K4500)への形質転換を行った。QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN;cat#27106)を使用してプラスミドDNAを単離した後、インサートを含む陽性クローンを制限エンドヌクレアーゼ消化およびアガロースゲル電気泳動によって同定し、続いてM13フォワードおよびM13リバースプライマーを使用してABI自動シークエンサー上で配列決定した。
図7に示されるように、このデータは、フィブリノゲンへのS.aureus結合の阻害と共に、抗−ClfAモノクローナルに対する結合特異性を規定する免疫グロブリン鎖の最も可変な部分の中に、かなりの保存があるということを示す。この相同性は、3つの異なるハイブリドーマ−生成融合物(fusions)(12、13および35)から表される;Clf−A抗原の作成のように変わりやすい条件下における、融合の前の免疫の方法およびシーケンス。特に、このデータは、本発明の抗体の可変軽鎖のCDR1、CDR2およびCDR3領域における保存領域と同様に、ClfAに結合するモノクローナル抗体の可変重鎖のCDR1およびCDR2領域におけるコンセンサス(consensus)保存領域を明らかにした。このデータは、したがって、保存配列を有する抗体の調製は、同一の結合特性を有すべきであることを示し、したがって本発明の範囲に含まれる。
したがって、本発明によれば、ClfAに結合する抗体を、図8のコンセンサス中に示される、同一の主要なCDR領域を有する可変軽または重鎖を使用して調製することができる。特に、これらの抗体は、配列RYSVHを含むCDR1領域、および/または配列MIWGGGNTDYNSALKSを含むCDR2領域である可変重鎖を有し、ならびに配列KSSQSVLYSSNQKNYLAを含むCDR1領域、配列WASTRESを含むCDR2領域、および/または配列HQYLSSYTを含むCDR3領域を有する可変軽鎖を含むものを包含する。
実施例13. 前−臨床および臨床使用のためのヒト化12−9の発現
重および軽免疫グロブリンポリペプチド鎖の同時発現のため、2つの遺伝子を、別々のhCMV−MIEプロモーターの制御下にある各遺伝子を有する単独プラスミド中にクローニングした。この二重遺伝子ベクターは、単独のトランスフェクションイベントにおいて、宿主細胞中への導入のためのGS選択マーカー(Lonza; Slough, UK)の単独コピーを保持する。細胞を、製造業者によって示される条件下で、Fugene−6(Roche)を使用してトランスフェクションした。上清を、一時的(transient)または安定的(stably)由来の細胞系から試験し、そしてマウスおよびキメラ由来12−9と比較した。
本実施例は、ヒト化12−9を、ヒト化し、クローニングし、そして商業的な規模の質および純度を産生することができ、単独発現カセットを発現し得るということを示す。
図1は、ウサギ抗−マウスFc(RAM−Fc)抗体を用いて、本発明に従うモノクローナル抗体13−1または13−2がチップへ結合される場合のClfA結合およびそれに続くフィブリノゲンの結合/阻害を測定するために使用されるビアコア分析(biacore analysis)のグラフである。 図2は、本発明に従うキメラモノクローナル抗体12−9のビアコア分析のグラフである。 図3は、S.aureus(Strain Newman)への結合を示すモノクローナル抗体キメラ12−9のフローサイトメトリー分析のグラフである。 図4は、本発明に従うキメラおよびヒト化モノクローナル抗体12−9のClfAに対する結合親和性を示すグラフである。 図5は、Staphylococcus aureusマウス致死チャレンジモデルに対する保護を示すグラフである。 本発明のモノクローナル抗体を用いて、固定化フィブリノゲンへのS.aureus付着の細胞全体の阻害を示すグラフである。 本発明に従う12−9マウス、12−9キメラ、および12−9ヒト化モノクローナル抗体を用いるS.aureusの比較結合を示すグラフである。 CDR1、CDR2およびCDR3領域において保存配列を示す本発明のモノクローナル抗体の可変重鎖および可変軽鎖配列の図である。

Claims (27)

  1. S.aureus ClfAタンパク質のAドメインを認識し、配列番号6のアミノ酸配列を有する可変軽鎖及び配列番号8のアミノ酸配列を有する可変重鎖を有するモノクローナル抗体13−2によって認識されるエピトープに結合するモノクローナル抗体。
  2. S.aureus ClfAタンパク質のAドメインを認識し、配列番号5の配列又はその縮重体を有する核酸配列によってコードされた可変軽鎖及び配列番号7の配列又はその縮重体を有する核酸によってコードされた可変重鎖を有するモノクローナル抗体13−2によって認識されるエピトープに結合するモノクローナル抗体。
  3. S.aureus ClfAタンパク質のAドメインを認識し、配列番号10のアミノ酸配列を有する可変軽鎖及び配列番号12のアミノ酸配列を有する可変重鎖を有するモノクローナル抗体12−9によって認識されるエピトープに結合するモノクローナル抗体。
  4. S.aureus ClfAタンパク質のAドメインを認識し、配列番号9の配列又はその縮重体を有する核酸配列によってコードされた可変軽鎖及び配列番号11の配列又はその縮重体を有する核酸によってコードされた可変重鎖を有するモノクローナル抗体12−9によって認識されるエピトープに結合するモノクローナル抗体。
  5. 前記抗体がヒトまたは動物におけるS.aureus感染を処置または予防する、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
  6. 前記抗体が、フィブリノゲン(fibrinogen)またはフィブリン(fibrin)へのブドウ球菌属細菌(staphylococcal bacteria)の結合を阻害する、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
  7. 前記抗体が、ヒトまたは動物における非経口、経口、鼻腔内、皮下、エアゾール化(aerosolized)または静脈内投与に適している、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
  8. モノクローナル抗体が、マウス、キメラ、ヒト化およびヒトモノクローナル抗体からなる群より選択される型に属する、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
  9. ヒト化モノクローナル抗体が配列番号18のアミノ酸配列を有する可変軽鎖及び配列番号20のアミノ酸配列を有する可変重鎖を有するヒト化モノクローナル抗体12−9である、請求項8に記載の抗体。
  10. ヒト化モノクローナル抗体が配列番号17の配列又はその縮重体を有する核酸配列によってコードされた可変軽鎖及び配列番号19の配列又はその縮重体を有する核酸によってコードされた可変重鎖を有するヒト化モノクローナル抗体12−9である、請求項8に記載の抗体。
  11. 抗体が、単鎖モノクローナル抗体である、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
  12. 配列番号2および配列番号4からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するタンパク質に対して惹起される、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
  13. タンパク質が配列番号1または配列番号3に記載の核酸配列、またはその縮重体によってコードされるアミノ酸配列を有する、請求項12に記載の抗体。
  14. 請求項1〜4のいずれかに記載の抗体を含む単離抗血清。
  15. 請求項1〜4のいずれかに記載の抗体およびその抗体による結合を検出するための手段を含む診断キット。
  16. 前記結合を検出するための手段が前記抗体へ連結される検出可能な標識を含む、請求項15に記載の診断キット。
  17. 有効量の請求項1〜4のいずれかの抗体および薬学的に許容されるビヒクル(vehicle)、担体、または賦形剤を含む、S.aureusの感染を処置又は予防するための、薬学的組成物。
  18. S.aureus Clf40タンパク質、S.aureus Clf33タンパク質、およびS.aureus N3タンパク質からなる群より選択されるS.aureus由来の単離タンパク質に対するハイブリドーマを惹起すること、及び前記エピトープとの反応性について前記ハイブリドーマをスクリーニングすることを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のモノクローナル抗体を作成する方法。
  19. 配列番号2のアミノ酸配列へ結合する能力を有する請求項1〜4のいずれかに記載の単離抗体。
  20. 配列番号1の核酸配列またはその縮重体によってコードされるアミノ酸配列へ結合する能力を有する請求項1〜4のいずれかに記載の単離抗体。
  21. 生理学的に許容される抗生物質をさらに含む請求項1〜4のいずれかに記載の単離抗体。
  22. 可変重鎖が配列RYSVHを含むCDR1領域を有する、請求項3又は4のいずれかに記載の抗体。
  23. 可変重鎖が配列MIWGGGNTDYNSALKSを含むCDR2領域を有する、請求項3又は4のいずれかに記載の抗体。
  24. 可変軽鎖が配列KSSQSVLYSSNQKNYLAを含むCDR1領域を有する、請求項3又は4のいずれかに記載の抗体。
  25. 可変軽鎖が配列WASTRESを含むCDR2領域を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
  26. 可変軽鎖が配列HQYLSSYTを含むCDR3領域を有する、請求項3又は4のいずれかに記載の抗体。
  27. S.aureusの複数の株に対して交差反応性(cross−reactive)である、請求項1〜4のいずれかに記載の単離抗体。
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