JP4171554B2 - 高水分、高硬度のハードキャンディーとその製造方法 - Google Patents

高水分、高硬度のハードキャンディーとその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4171554B2
JP4171554B2 JP12069199A JP12069199A JP4171554B2 JP 4171554 B2 JP4171554 B2 JP 4171554B2 JP 12069199 A JP12069199 A JP 12069199A JP 12069199 A JP12069199 A JP 12069199A JP 4171554 B2 JP4171554 B2 JP 4171554B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trehalose
hard candy
weight
candy
hardness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12069199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000050807A (ja
Inventor
直彦 片桐
敏 入谷
俊雄 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK filed Critical Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Priority to JP12069199A priority Critical patent/JP4171554B2/ja
Publication of JP2000050807A publication Critical patent/JP2000050807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4171554B2 publication Critical patent/JP4171554B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高水分、高硬度のハードキャンディーに関し、詳細には、トレハロースを多量に含有する高水分、高硬度の安定性に優れたハードキャンディーとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードキャンディーは、例えば特公昭57−34788号公報、特公昭58−50698号公報などにも開示されるように、糖質水溶液を、通常、水分が2w/w%(以下、本明細書では、特にことわらない限り、w/w%を単に%で示す。)程度又はそれ以下の含量になるように加熱濃縮し、次いで、常法に従って、冷却、成形して製造されている。糖質水溶液をこのような低水分にまで煮詰めるには、必要とするエネルギー消費量も大きく、また、煮詰液の粘度も高く、その取扱いは高度の技術を必要としている。従って、それ程低い水分含量になるまで煮詰めずに済ますことができれば、エネルギーの消費量を低減でき、また、その製造工程をより容易、簡便に改善できる。しかしながら、一般に、ハードキャンディーは、煮詰めが不充分で水分含量が高くなると、とりわけ約3.5%以上の高水分では、一般に硬度が低下するだけでなく、冷却、成形作業が困難であったり、吸湿、変形を起こしたり、起晶して不透明になったり、付着現象、歯つき現象を起こしたりなど種々の不都合が生じることが知られている。
【0003】
一方、近年、食品素材として、二糖類の一種であるトレハロース(α、α−トレハロース)が豊富に出回るようになってきた。トレハロースは、非還元性でpH安定性、熱安定性に優れ、その上、温和な良質の甘味を有し、加えて低う蝕性甘味料として利用でき、生体へのエネルギー源として利用できる特徴を有しているので、トレハロースのこれら特徴を生かしたハードキャンディーの確立が期待される。しかしながら、トレハロースは、ハードキャンディーを製造するに際し、きわめて晶出し易い重大な欠点のあることが知られている。例えば、特開平8−256694号公報の段落(0013)では、「糖原料中のトレハロースの配合割合は、0.5〜60重量%とするのが好ましい。トレハロースの配合割合が0.5重量%未満では、本発明の効果が十分でなく、60重量%を超えると、キャンディーの製造中に、トレハロースの結晶が析出することがあるので好ましくない。」と記載し、その実施例1においては、配合割合を糖原料中、トレハロースを10%とし、残りの90%に砂糖及び水飴を使用してハードキャンディーを製造している。また、特開平9−238642号公報の段落(0015)では、「トレハロースをキャンディー等の菓子用素材として単独で用いることが、結晶の晶出のしかたなど、トレハロースの性質上困難であることが判明した」と記載し、その実施例1においては、純度95%のマルチトール700gと純度99.8%のトレハロース300gとを用い、これに水を加えて濃度70%の菓子用組成物とし、これを液温が180℃になるまで煮詰め、型に流し込んでキャンディーを製造している。
【0004】
このようなハードキャンディーでは、トレハロースの使用割合が低過ぎてトレハロースの特徴が充分発揮されていないのみならず、とりわけ、特開平9−238642号公報に開示されたハードキャンディーでは、糖質水溶液を180℃もの高温に煮詰めており、この条件では保存安定性が悪く、トレハロースが晶出を起こし易く透明性を失い易いという欠点のあることが判明した。一方、トレハロースを多量使用したキャンディーとしては、例えば、本出願人が先に出願した特開平8−336363号公報の実施例B−10、B−11に記載しているものがある。しかしながら、ここに開示しているのは、硬度の低いソフトキャンディーであってハードキャンディーではなく、しかもトレハロースの微結晶を含有した透明性に欠けるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低い水分含量になるまで煮詰める必要のない新規な高水分、高硬度で安定性の良好なハードキャンディー、とりわけ、上記のような優れた特徴を有するトレハロースを多量に含有させた高水分、高硬度の安定性に優れたハードキャンディーとその製造方法を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために、各種糖質溶液の利用、とりわけトレハロース水溶液の利用に着目して鋭意研究を続けてきた。その結果、意外にも、トレハロースが70℃付近で飽和に達しない程度の比較的低濃度のトレハロース含有水溶液を可及的速やかに水分約3.5乃至10%の範囲に加熱濃縮することによりトレハロースを多量含有する高水分、高硬度の安定性に優れたハードキャンディーが製造できることを見いだし、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、トレハロース水溶液を用いて、水分約3.5%以上約10%以下の範囲、望ましくは、約4%以上10%未満の範囲に煮詰めることにより、新規な高水分、高硬度の保存安定性に優れたハードキャンディーの提供を実現するものであり、これにより前記課題を解決するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するトレハロースは、別名、α、α−トレハロースであり、本発明のハードキャンディーに使用できるものであれば、その由来、性状は問わない。トレハロースの由来としては、例えば、特開平7−246097号公報に記載される酵母からの抽出法によるトレハロース、特開昭58−21695号公報に記載されるマルトースからのホスホリラーゼ法によるトレハロース、特開平7−170977号公報、特開平7−213283号公報等に記載される澱粉からの酵素糖化法によるトレハロース等各種のトレハロースが適宜採用できる。
【0009】
市販の高純度トレハロース含水結晶、高純度トレハロース無水結晶等を使用することも適宜採用できる。例えば、株式会社林原商事が販売している高純度トレハロース含水結晶製品(登録商標『トレハオース』)を使用することも有利に実施できる。
【0010】
本発明の高水分、高硬度のハードキャンディーに使用する糖質は、トレハロースのみであっても、また、トレハロースとともにトレハロースの特徴を損なわない範囲で他の糖質を併用してもよい。通常、全糖質に対するトレハロースの使用割合は、無水物換算で60%を越える量、望ましくは65%以上が好適である。
【0011】
他の糖質としては、グルコース、フラクトース、異性化糖、蜂蜜、メープルシラップ、マルトース、イソマルトース、スクロース、ラクトース、パラチノース、ネオトレハロース、マルトトリオース、パノース、ラフィノース、グルコシルトレハロース、ラクトスクロース、イソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳糖果糖オリゴ糖、水飴、シクロデキストリンなどの糖類や、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、パラチニット、還元澱粉分解物などの糖アルコールなどの1種又は2種以上が適宜選択され、その使用割合は、全糖質に対して40%未満、望ましくは35%以下の量を、必要に応じて、使用することができる。
【0012】
特に、従来、ハードキャンディーに加えることの困難であった、例えば、フラクトース、異性化糖、蜂蜜、メープルシラップ、キシリトール、ソルビトールなどの糖質の使用も、本発明によれば可能であり、容易に、高水分、高硬度の安定性に優れたハードキャンディーに仕上げることが出来る。
【0013】
また、本発明のハードキャンディーを製造するに際し、使用するトレハロース水溶液は、トレハロースの濃度が70℃付近で飽和に達しない程度の比較的低濃度のものが好ましく、望ましくは、トレハロース濃度70%未満、更に望ましくは約60%以下のものが好適である。煮詰めは、このような糖質水溶液を、通常、常圧下又は減圧下で水分10%以下、望ましくは約3.5%乃至10%の範囲、更にトレハロースの特徴を強く出すためには水分約4%以上10%未満、更に望ましくは約5%以上10%未満の範囲に煮詰めるのが好ましい。この煮詰め液の成形方法は、例えば、デポジット方式であってもスタンピング方式、更には、カット方式であってもよく、必要により適宜選択できる。
【0014】
また、本発明のトレハロースを多量含有する高水分、高硬度のハードキャンディーは、トレハロース自体の熱安定性及び保存安定性が高いのに加えて、煮詰温度が低く、煮詰時間を短縮できることから、熱に不安定な各種の物質、例えば、単糖類、アミノ酸・核酸系調味料、ステビオール配糖体・ペプチド系甘味料などの高甘味度甘味料など呈味剤、クロロフィル、カロチン、プロアントシアニジン(アントシアニン)、フラボノイドなど天然色素、花、野菜、果物、ハーブ・薬草類、微生物、昆虫由来の天然色素、天然香料、ビタミン、生理活性物質、薬効成分などをほとんど劣化させることなく透明性の高いハードキャンディーに封じ込めることができ、その保存安定性も優れているので、嗜好面から見ても、栄養面から見ても、更には健康面から見ても優れている。
【0015】
従って、本発明においては、高水分、高硬度ハードキャンディーの特徴を損なわない限り、必要に応じて、適宜の可食材料、例えば、栄養物や嗜好物、生理活性物質、薬効成分、更には各種添加物などの一種または2種以上を使用し、含有させることも有利に実施できる。また、透明なハードキャンディー中に、例えば、乾燥果実、種実、結晶糖質、ビタミン剤顆粒、他のハードキャンディーなどの有形物を充填して成形し、その充填物を透視できるハードキャンディーに仕上げることも有利に実施できる。
【0016】
栄養物としては、ハードキャンディーに欠けている成分や不足し易い成分、更にはエネルギー増強成分、滋養強壮成分などが使用され、その例としては、蛋白質、アミノ酸、脂質、ビタミン、ミネラルなどの他、野菜、果物、種実等の農産物又はそれらの加工品、更には水産、畜産加工品が適宜選ばれる。加工品としては、例えば、前記農水畜産物の細断物、破砕物、磨砕物、圧扁物、乾燥物、粉末品、更には、エキス、ジュース、ピューレ、又はそれらの濃縮物が適宜利用され、必要により、予め、漬物、干物などのように調味加工し、又は加熱調理した後、破砕又は粉末化したものなども有利に利用できる。
【0017】
農産物としては、例えば、人参、れんこん、玉ねぎ、ごぼう、大根、里芋、やまいも、さつまいも、じゃがいも等の根菜、レタス、チコリ、白菜、キャベツ、ケール、モロヘイヤ、あしたば、ほうれん草、つゆむらさき、小松菜、野沢菜、春菊、チンゲンサイ、かぶ等葉菜、オクラ、カリフラワー、ブロッコリー、なす、トマト、きゅうり、かぼちゃ、ズッキーニ、ピーマン、さやえんどう、さやいんげん等果菜、アルファルファ、大豆もやし、緑豆もやし等もやし類等の野菜類、椎茸、えのき、しめじ等の茸類、ひじき、わかめ、こんぶ等の海草類、レモン、柚、すだち、ざぼん、きんかん等柑橘類、バナナ、パイナップル、キーウィフルーツ、いちご、サンザシ、ブルーベリー、ぶどう、もも、りんご、なし、くり等の果物類、はとむぎ、そば、ごま、米、麦、とうもろこし、空豆、大豆、落花生、アーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツ、クルミ、松の実、種実胚芽等の種実類等が適宜用いられる。
【0018】
嗜好物としては、例えば、茶、紅茶、コーヒー、ココア、コカ、ハーブ・薬草類などがあり、ハーブ・薬草類としては、例えば、にんにく、生姜、わさび、からし、パセリ、中国パセリ、青じそ、赤じそ、にら、ねぎ、セロリ、せり、クレソン、とうがらし、さんしょう、ペパー、ローズマリー、はっか、よもぎ、おおばこ、どくだみ、毒消し、せんぶり、アロエ、甘草、うこん、藍、ブラジル人参(パフィア)、ビワの葉、杉菜、松葉、笹葉、梅実、茶、大麦若葉、そば葉、イチョウ葉、杜仲茶、バナバ、ルイボス、ギムネマなどが適宜用いられる。生理活性物質、薬効成分としては、ビタミン、ホルモン、サポニン、抗生物質、解熱鎮痛剤、殺菌剤、スッポンエキス、カキニクエキス、薬用人参エキス、ナンテンエキス、カリンエキス、クロレラエキス、アロエエキス、プロポリスエキス、糖転移ナリンジン、糖転移ヘスペリジン、糖転移ルチン等が適宜用いられる。添加物としては、甘味料、増粘剤、安定剤、酸化防止剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、着色料、香料などが適宜用いられる。
【0019】
このようにして得られた本発明のハードキャンディーは、高水分であるにもかかわらず高い硬度を有し、透明性が高く、歯つきもなく、またトレハロースを多量に含む糖質部分が着色せず、これに共存する本来不安定な天然色素や天然香料、ビタミン、生理活性物質、薬効成分などの物質を安定に封じ込めており、風味が良好であり、その上、これら諸特性の経時変化が無いか、若しくはきわめて少ないというきわめて優れた保存安定性を持っている商品価値の高いハードキャンディーである。加えて、従来の砂糖、水飴を主体とするハードキャンディーとは違って、知覚過敏の人にとっても歯にしみることのない、全く新規なハードキャンディーである。
【0020】
また、本発明のハードキャンディーは、煮詰温度が比較的低くても高い硬度を確保できることから、煮詰めに要するエネルギー消費量が低減でき、またその煮詰液の取扱いも容易であり、作業性、生産性に優れ、加えて、その収量が多い(歩留りが高い)特徴も有している。
【0021】
以下、本発明を実験例で詳細に説明する。
【0022】
【実験1】
〈各種糖質水溶液の熱安定性の比較〉
熱安定性は、各種糖質水溶液を高温加熱し、それらの着色性を比較して判定した。
【0023】
糖質として、試薬級のグルコース無水結晶、マルトース1含水結晶、スクロース無水結晶、マルチトール無水結晶及びトレハロース2含水結晶を用いた。これらの糖質を、無水物換算で、濃度70%になるように、それぞれ別々に50mM酢酸緩衝液(pH4.0)及び50mMリン酸緩衝液(pH7.0)を加えて加熱溶解し試験用糖質水溶液を調製した。各糖質水溶液を、300ml容ビーカーに約150mlずつとり、アルミホイルでフタをして、オートクレーブで120℃30分間加熱処理し、次いで80℃まで冷却し、各糖質水溶液の着色性を調べた。即ち、熱処理を施した各糖質水溶液の着色の程度を肉眼観察し、無色を−、淡黄色を「+」、黄色を「++」、黄褐色を「+++」及び茶褐色を「++++」で示した。結果は表1にまとめた。
【0024】
【表1】
Figure 0004171554
【0025】
表1の結果から明らかなように、トレハロース及び糖アルコールであるマルチトールがpH4.0及びpH7.0のいずれの場合も着色せず、熱安定性が良好である。グルコース、マルトースは、比較的熱安定性が悪く、とりわけ中性付近で着色し易いことが判明した。また、スクロースは、酸性側で熱安定性の悪いことが判明した。
【0026】
【実験2】
〈高濃度トレハロース水溶液の加熱変化〉
トレハロース2含水結晶を、300ml容ビーカーにとり、これに水を加えて、無水物換算で、濃度が50%、60%及び70%(いずれもpH無調整)になるようにそれぞれ加熱溶解させトレハロース水溶液を調製した。これを電気ヒーター上に置き、溶液の温度をデジタルサーモメーター(DIGITAL THERMOMETER)(『SK−1250MC型』(SATO KEIRYOKIMFG. CO.,LTD.)で測定しながら加熱したところ、いずれも106℃付近で沸騰がはじまり、更に加熱し、煮沸を続けたところ、煮詰開始時の濃度が70%の水溶液は、115℃付近でトレハロースの晶出が始まり流動性を失い固化してくることが判明した。一方、その濃度が50%及び60%の水溶液は、意外にも、115℃付近になっても固化せず、165℃を越えてもなお流動性を保っており、そのままハードキャンディー用煮詰液として利用できる全く新しい事実が判明した。この理由は定かではない。推測するに、晶出、固化の現象を起こすのは、水溶液中にトレハロースの結晶が何らかの原因で微量混在し、これが核になって晶出を開始しているのではないかとも考えられる。
【0027】
【実験3】
〈ハードキャンディーに与える各種糖質水溶液とその煮詰温度の影響〉
糖質は、スクロース無水結晶、マルチトール無水結晶及びトレハロース2含水結晶を用いた。
【0028】
手鍋に、各種糖質をとり、これに水を加えて加熱し、それぞれ、濃度50%の水溶液を調製し、これら水溶液を液温115℃から165℃まで煮詰め、その間10℃上昇する毎に、煮詰め液を小型成形器(デポジッター)にサンプリングし、室温まで冷却させ、形状が、長さ2cm、幅1.5cm、厚さ0.5cmのキャンディー試料を得た。この製造当日の試料を用いて、水分、硬度を測定し、透明性、着色性及び歯つきの程度を調べた。
【0029】
また、同じ試料を厚さ約40μのポリエチレン袋に入れて、約25℃の室内に5日間放置後の透明性と歯つきの有無を観察した。水分含量は、常法により、珪藻土法で測定し、硬度は、レオメーター(株式会社レオテック販売、FUDOHRHEO METER NRM−2010J−CW)を使用し、アダプターとして直径3mmの円柱を使用し、試料台を毎分2cmの速度で円柱に対して上昇させ、試料に円柱が貫入する時の貫入強度(kg)を測定した。
【0030】
着色性は、試料を肉眼観察し、実験1と同じ判定基準で調べた。透明性は、試料の透明度を肉眼観察し、高い、低い、無いの3段階に分けて示した。歯つきは、試料を口に入れてかんだ時の歯つきの程度を調べ、有、無の2段階に分けて示した。結果は表2にまとめた。
【0031】
【表2】
Figure 0004171554
【0032】
表2の結果から明らかなように、スクロース及びマルチトールと比較し、トレハロース水溶液は、常圧での煮詰温度が125℃以上165℃付近までの間において、高い保水力を有し、高水分、高硬度で透明性良好な歯つきのないハードキャンディーの得られることが判明した。しかも、トレハロース水溶液から得られたハードキャンディーは、スクロース及びマルチトールから得られたものとは違って、室温下に保存しても経時変化が少なく安定性良好であることが判明した。但し、トレハロース水溶液を155℃、165℃で煮詰めた低水分のものは、155℃のものがわずかに晶出し、透明性が低下し、165℃のものは強く晶出し、透明性を失った。
【0033】
従って、このトレハロースの特徴は、煮詰温度が125℃以上155℃以下の範囲で温度が低い程よく発揮され、望ましくは125℃以上155℃未満の範囲でよく発揮される。換言すれば、煮詰温度155℃未満125℃以上で得られるトレハロースのハードキャンディーは、水分が約3.5%以上10%以下とスクロース及びマルチトールのハードキャンディーと比較して明らかに高く、望ましくは、水分約4%以上10%未満、更に望ましくは約5%以上10%未満であり、その上、高水分にもかかわらず高硬度で、加えて、着色性、歯つきが無く、更には経時変化が少なく安定性良好である点などいずれも優れていることが判明した。
【0034】
【実験4】
〈トレハロース含有ハードキャンディーに与える他の糖質の共存の影響〉
手鍋に、トレハロース2含水結晶をとり、これに水を加えて加熱し、濃度約50%の水溶液を調製した。次いで、このトレハロース水溶液に、他の糖質、即ち、マルトース1含水結晶、スクロース無水結晶及びマルチトール無水結晶を、全糖質に対するトレハロースの使用割合が、無水物換算で、それぞれ30%、60%、65%及び80%になるように加えて加熱、溶解し、更に抹茶を、全体に対して、それぞれ0.2%になるように混合した水溶液を煮沸濃縮して145℃まで煮詰め、次いで実験3と同様に小型成形器に流し込み、室温まで冷却して実験3と同じ形状のキャンディー試料を得た。この製造当日の試料を用いて、実験3の方法に従って、硬度を測定し、透明性、抹茶の色調及び歯つきを調べた。
【0035】
また、同じ試料を実験3と同様に、ポリエチレン袋に入れて、25℃の室内に5日間放置後の透明性を観察し、歯つきの有無を調べた。結果は表3にまとめた。
【0036】
【表3】
Figure 0004171554
【0037】
表3の結果から明らかなように、全糖質に対するトレハロースの割合が、無水物換算で60%を越える量を含有するハードキャンディー、とりわけ65%以上含有するハードキャンディーは、煮詰温度が比較的低温の145℃においてもトレハロースハードキャンディーの特徴をよく発揮し、即ち、高硬度で透明性高く、歯つきも無く、抹茶本来のあざやかな色調をよく保持し、抹茶の風味が良好で、その上、保存安定性良好などのハードキャンディーとして好適な諸性質をよく発揮し、商品価値のきわめて高いことが判明した。これに対して、トレハロースを30%に減らしたトレハロース含有の低いハードキャンディーは、充分な硬度が出なかったり、抹茶本来の色調を損なったり、強い歯つきを示したり、更には経時変化を受け易いなどの欠点のあることが判明した。
【0038】
以下、実施例で本発明をより具体的に述べる。
【0039】
【実施例1】
高純度トレハロース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハオース』)85重量部及びキシリトール15重量部に水50重量部を加えて加熱溶解し、常圧で150℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、はっかエキス0.1重量部を混合した。
【0040】
この煮詰液をデポジット方式で成形し、水分約5.0%、硬度約4kgのハードキャンディーを製造した。本発明によれば、ハードキャンディーになりにくいキシリトールも、容易に高水分、高硬度のハードキャンディーになった。
【0041】
本品は、透明性高く、歯つきがなく、また、歯にしみることもなく、更に清涼感のあるはっか風味が良好で、経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。
【0042】
【実施例2】
トレハロース含水結晶65重量部及び高純度マルトース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標サンマルトS)25重量部に水37重量部を加えて加熱溶解し、常圧で140℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、クエン酸0.1重量部及び赤じそ乾燥粉末0.2重量部を混合した。
【0043】
この煮詰液を実施例1の方法に従って成形し、水分約6.2%、硬度約4.2kgのハードキャンディーを得た。
【0044】
本品は、透明度高く、歯つきがなく、また歯にしみることもなく、更に赤じそ本来のあざやかな色調を有し、かつ赤じそ風味が良好で、経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。
【0045】
本品は、アトピー症、花粉症などアレルギー患者の症状を緩らげるハードキャンディーとしても有利に利用できる。
【0046】
【実施例3】
高純度トレハロース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハオース』)80重量部及び赤ぶどう7倍濃縮果汁20重量部に、水45重量部を加えて加熱溶解し、減圧下、約120℃で、水分約7.8%まで煮詰め、次いで実施例1の方法に従って成形し、水分約7.8%、硬度約4kgのハードキャンディーを得た。
【0047】
本品は、透明性高く、歯つきがなく、また、歯にしみることもなく、更に赤ぶどう本来のあざやかな色調を有し、かつぶどう風味が良好で、経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。
【0048】
本品は、赤ぶどうに含まれるポリフェノールを多量含有していて、健康維持・増進、老化防止などを目的とした健康食品としても有利に利用できる。
【0049】
【実施例4】
高純度トレハロース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハオース』)60重量部に水40重量部を加えて加熱溶解し、クエン酸ナトリウム0.2重量部を加えてpHを6.5付近に調整し、常圧で130℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、無水マルトースで粉末化したプロポリス粉末(株式会社林原商事販売、登録商標プロフィーラ)1重量部を混合した。
【0050】
この煮詰液をスタンピング方式で成形し、水分約8.8%、硬度約4.2kgのハードキャンディーを得た。
【0051】
本品は、透明性高く、歯つきがなく、また、歯にしみることもなく、更にプロポリスに含まれるフラボノイドの色調も鮮やかで、しかも、プロポリス特有の苦味を低減し、風味が良好で、経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。
【0052】
本品は、プロポリスの殺菌作用を生かした、のど飴としても有利に利用できる。
【0053】
【実施例5】
高純度トレハロース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハオース』)80重量部及び高純度マルチトール無水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標マビット)20重量部に水55重量部を加えて加熱溶解し、常圧で135℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、L−アスコルビン酸1重量部及び粉末レモン1重量部を、実施例1の方法に従って成形し、水分約7.1%、硬度約4.0kgのハードキャンディーを得た。
【0054】
本品は、透明性高く、歯つきがなく、また、歯にしみることもなく、更にレモンの色調、風味が良好で経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。本品は、ビタミンCの給源としても有利に利用できる。
【0055】
【実施例6】
高純度トレハロース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハオース』)95重量部及びソルビトール5重量部に水50重量部を加えて加熱、溶解し、常圧で145℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、クエン酸0.2重量部、糖転移ヘスペリジン0.2重量部及び乾燥人参チップ2重量部を混合した。この煮詰め液をカット方式で成形し、水分約5.3%、硬度約4.2kgのハードキャンディーを得た。
【0056】
本品は透明度高く、歯つきがなく、また、歯にしみることもなく、更に、糖転移ヘスペリジン及び人参それぞれ本来の鮮やかな色調を有し、かつ人参風味が良好で経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。
【0057】
本品は、糖転移ヘスペリジンや人参に含まれるカロチンを多量に含有していて、健康維持・増進、老化防止などを目的とした健康食品としても有利に実施できる。
【0058】
【実施例7】
高純度トレハロース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハオース』)80重量部及びトマトジュース40重量部に、水20重量部を加えて加熱溶解し、減圧下約125℃で、水分約6.5%まで煮詰め、次いで、実施例1の方法に従って成形し、水分約6.5%、硬度約4.2kgのハードキャンディーを得た。
【0059】
本品は歯つきがなく、また、歯にしみることもなく、更に、トマト本来の鮮やかな色調を有し、かつ、トマト風味が良好で経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。
【0060】
本品は、トマトに含まれるリコピンを多量に含有していて、健康維持・増進、老化防止などを目的とした健康食品としても有利に利用できる。
【0061】
【実施例8】
高純度トレハロース含水結晶製品(株式会社林原商事販売、登録商標『トレハオース』)85重量部に水40重量部を加えて加熱、溶解し、これに蜂蜜15重量部を加えて、常圧で140℃まで煮詰め、この煮詰め液を実施例4の方法に従って成形し、水分約5.8%、硬度約4.2kgのハードキャンディーを得た。
【0062】
本品は透明度高く、歯つきがなく、また、歯にしみることもなく、更に、蜂蜜本来の色調を有し、かつ、蜂蜜風味が良好で経時変化の少ない優れたハードキャンディーである。
【0063】
【発明の効果】
上記したように、本発明のハードキャンディーは、高水分であるにもかかわらず、高い硬度を有し、透明性が高く、歯つきもなく、また、知覚過敏の人にとっても歯にしみることのない新規なハードキャンディーで、更に、多量に含むトレハロースが安定で、着色、褐変を起こさず、これに共存する本来不安定な天然色素や天然香料、ビタミン、生理活性物質、薬効成分などの物質を安定に保持しており、風味が良好で、その上、これら諸性質の経時変化が無いか、若しくは、極めて少ないという著しく優れた性質を有している。加えて、本発明のハードキャンディーは、煮詰温度が比較的低くても高い硬度を確保できることから、煮詰めに要するエネルギー消費量が低減でき、またその煮詰液の取扱いも容易であることから、作業性、生産性に優れ、しかも、その収量が多い(歩留りが高い)特徴を有している。
【0064】
従って、本発明は、新規なハードキャンディーを確立したものであると共に、新規な健康食品、経口医薬品を開拓するものであり、併せて、省エネルギーや生産性・歩留りの向上にも貢献できるものであり、これが与える影響は広範囲に及び、菓子産業のみならず、甘味料、健康食品、経口医薬品などの産業界に与える工業的意義は極めて大きい。

Claims (4)

  1. トレハロース濃度が70w/w%未満のトレハロースを含有する水溶液を125℃以上155℃以下の温度範囲で煮詰めることにより製造した、水分が3.5乃至10w/w%の範囲にあって、かつトレハロースを全糖質に対する無水物換算で60w/w%を越える量含有しているハードキャンディー。
  2. 栄養物、嗜好物、生理活性物質、薬効成分及び添加物から選ばれる可食材料の1種又は2種以上を含んでなる請求項1記載のハードキャンディー。
  3. トレハロース濃度が70w/w%未満でトレハロースを全糖質に対する無水物換算で60w/w%を越える量含有する水溶液を、125℃以上155℃以下の温度範囲で分3.5乃至10w/w%の範囲に煮詰めることを特徴とするハードキャンディーの製造方法。
  4. トレハロースを含有する水溶液に、栄養物、嗜好物、生理活性物質、薬効成分及び添加物から選ばれる可食材料の1種又は2種以上を含有させる工程を含むことを特徴とする請求項記載のハードキャンディーの製造方法。
JP12069199A 1998-04-28 1999-04-27 高水分、高硬度のハードキャンディーとその製造方法 Expired - Lifetime JP4171554B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12069199A JP4171554B2 (ja) 1998-04-28 1999-04-27 高水分、高硬度のハードキャンディーとその製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13455398 1998-04-28
JP10-134553 1998-06-05
JP10-172085 1998-06-05
JP17208598 1998-06-05
JP12069199A JP4171554B2 (ja) 1998-04-28 1999-04-27 高水分、高硬度のハードキャンディーとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000050807A JP2000050807A (ja) 2000-02-22
JP4171554B2 true JP4171554B2 (ja) 2008-10-22

Family

ID=27314101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12069199A Expired - Lifetime JP4171554B2 (ja) 1998-04-28 1999-04-27 高水分、高硬度のハードキャンディーとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4171554B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4849384B2 (ja) * 1999-10-21 2012-01-11 株式会社林原生物化学研究所 熱可塑性トレハロース成形物とその製造方法並びに用途
JP4982648B2 (ja) * 2000-06-27 2012-07-25 株式会社林原 金属沈着抑制剤
KR101095258B1 (ko) * 2002-12-19 2011-12-20 가부시끼가이샤 하야시바라 세이부쓰 가가꾸 겐꾸조 조성물에 있어서의 수분의 변동을 억제하는 방법과 그 용도
WO2009051219A1 (ja) * 2007-10-19 2009-04-23 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 「ナキ」の抑制されたラクトスクロース含有ハードキャンディとその製造方法
JP4697282B2 (ja) * 2008-09-26 2011-06-08 ユーハ味覚糖株式会社 野菜含有ハードキャンディ及びその製造方法
JP4872967B2 (ja) * 2008-05-29 2012-02-08 ユーハ味覚糖株式会社 プロポリス含有キャンディ
JP2010246447A (ja) * 2009-04-14 2010-11-04 Akimitsu Sugawara 梅干とごぼうを素材とした甘味のある食品
JP5002623B2 (ja) * 2009-07-28 2012-08-15 ユーハ味覚糖株式会社 プロポリス含有キャンディ
JP2011092073A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Uha Mikakuto Co Ltd 果汁が高含有されたハードキャンディの製造方法
JP5679447B2 (ja) * 2011-06-20 2015-03-04 第一工業製薬株式会社 ショ糖ベンゾエート組成物の製造方法
JP6059843B1 (ja) * 2016-07-11 2017-01-11 森永製菓株式会社 ハードキャンディ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000050807A (ja) 2000-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100535247B1 (ko) 비교적 높은 수분함량과 높은 경도를 가진 하아드 캔디 및 그 제조방법
TWI324506B (ja)
DE69434354T2 (de) Süssungsmittel
US20060134197A1 (en) Method of reducing unpleasant taste and/or unpleasant odor
US20030203054A1 (en) Cranberry based dietary supplement and dental hygiene product
JPWO2006022174A1 (ja) アスコルビン酸2−グルコシドを有効成分とする褐変抑制剤とこれを利用する褐変抑制方法
JP4171554B2 (ja) 高水分、高硬度のハードキャンディーとその製造方法
US20030108627A1 (en) Cranberry based dietary supplement and dental hygiene product
DE60211632T2 (de) Verwendung von Cyclotetrasaccharide zur Erhöhung der "Aktiven-Sauerstoff-Eliminierenden-Aktivität"
KR100816874B1 (ko) 인삼절편이 함유된 초콜릿 및 그 제조방법
CN103005316A (zh) 一种复合蔬菜脯及其制备方法
KR101346364B1 (ko) 자색 고구마를 첨가한 항산화 활성이 증진된 당면의 제조방법 및 상기 방법으로 제조된 당면
CN104921018A (zh) 一种玫瑰地瓜丸
Sravan et al. Sorbitol–Its Applications in Different Fields
KR20030063143A (ko) 녹용을 함유하는 과자류 및 한과류의 제조방법
CN111802498A (zh) 一种具有增骨保健作用的高热稳定性蓝莓营养软糖及其制备方法
CN105558677A (zh) 一种奇异果食用品及其制备方法
KR102387270B1 (ko) 소화성, 저장성 및 단맛이 향상된 숙성지황의 제조방법
RU2537902C2 (ru) Карамель леденцовая
KR101170341B1 (ko) 보존성이 개선된 송이차 및 그의 제조방법
EP3251525A1 (en) Pink seasoning
RU2617363C1 (ru) Способ производства желейно-фруктового мармелада
KR20170100369A (ko) 하엽 분획물을 유효성분으로 함유하는 항산화 및 항균 조성물
JPS6154379B2 (ja)
CN104705541A (zh) 玫瑰花和桑叶粉双色保健果冻及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080729

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080811

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140815

Year of fee payment: 6

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term