JP4170617B2 - 酸化物単結晶ウエーハ及びその製造方法並びに評価方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性表面波及び疑似弾性表面波デバイスなどの作製に使用されるタンタル酸リチウム等の酸化物単結晶ウエーハに関する。
【0002】
【従来の技術】
弾性表面波及び疑似弾性表面波デバイスは、電気信号を表面波に変換して信号処理を行う回路素子であり、フィルタ、共振子、遅延線などに用いられている。弾性表面波及び疑似弾性表面波デバイスを作製するには、まず、圧電性を有する単結晶を適当な単結晶育成法、例えばタンタル酸リチウム単結晶をチョクラルスキー法により育成し、これを円柱形状に加工する。次いで、この円柱形状の単結晶を一定の結晶面方位を有するウエーハ状にスライスし、弾性表面波または疑似弾性表面波を送受信する電極を形成するウエーハ面(以後「表面」と記す場合がある。)にラッピングや鏡面加工を施す。そして、鏡面研磨された表面に主としてAlからなる櫛形電極を一定の方位に形成した後、チップ状に切り出すことによってデバイスが作製される。
【0003】
例えば、タンタル酸リチウム単結晶ウエーハは、数十MHz〜数GHzでの携帯電話用フィルタに多く使用されている。特に数百MHz以上の周波数帯にて使用されるフィルタでは、櫛形電極の線幅が小さくなると同時にその公差も非常に小さいことが要求される。公差の発生はフォトリソグラフィー時の焦点ズレが主な原因であるが、この焦点ズレはウエーハの平坦度に大きく左右される。言い換えれば、ウエーハの平坦度はデバイス作製時の歩留りに大きく影響し、一般的には、平坦度が高いほどデバイス作製時の歩留り(デバイス歩留り)も高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ウエーハが高平坦度であっても、デバイス作製時の歩留りが期待通りに高くならないことがしばしばあった。
図1は、タンタル酸リチウム単結晶ウエーハを使用して中心周波数1.9GHzの擬似弾性表面波フィルタを作製した場合のTTV(Total Thickness
Variation)とデバイス歩留りとの関係を示したものである。ここで横軸のTTVとは、ウエーハ平坦度を示す尺度の1つであり、図2に示されるようにウエーハ裏面を基準としてウエーハ表面の最高点から最低点までの距離をあらわしたものである。この場合、ウエーハ表面の傾き補正は行わない。一方、図1の縦軸の歩留りは、デバイス作製後、フィルタの中心周波数が1.9GHz±1MHzとなったものの割合である。
【0005】
図1に示されるように、TTVが小さくなる(良くなる)とともにデバイス歩留りが向上するが、2.5μm以下となると、デバイス作製時の歩留りのばらつきが大きくなっていることが分かる。これはTTVが2.5μm以下のウエーハでは、デバイス作製時の歩留りに影響を与える別の要因の相対的な割合が大きくなるためであると考えられる。従って、TTVが2.5μm以下となるような高い平坦度(例えば、TTVが1.5μm以下)が達成されているウエーハを用いてデバイス作製を行っても、期待したような高い歩留り、特に95%以上の歩留りを安定して得られないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、デバイス作製歩留りを低下させるTTV以外の要因を明らかにするとともに、この歩留り低下要因を制御することでデバイス作製時に期待通りの高歩留りを安定して達成することができ、極めて微細な櫛形電極が要求される高周波デバイスの作製を実現することができる酸化物単結晶ウエーハを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討、解析を行う中、ウエーハ表面の微小うねりに着目した。ここで微小うねりとは、測定した平坦度データから表面粗さ成分とフォーム(ウエーハ形状)成分を取り除いた値である。図3は、ウエーハ表面のうねりの波長と振幅との関係を示したものである。そして、本発明者がさらに鋭意検討、解析を行った結果、ウエーハ表面の波長0.8mm〜15mmの領域の微小うねり(以下、この波長範囲の微小うねりを単に「微小うねり領域」という場合がある。)の最大振幅がデバイス歩留りに影響することを見出すとともに、これを所定の範囲内に抑えることによりデバイス作製時に高歩留りを安定して達成することができることを見い出し、本発明の完成に至った。
【0008】
すなわち、本発明によれば、ウエーハ表面のTTVが2.5μm以下であって、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下であることを特徴とする酸化物単結晶ウエーハが提供される
図1に示したようにウエーハ表面のTTVを2.5μm以下としただけではデバイス製造時の歩留りがばらついてしまうが、さらに波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下に抑えられていれば、ウェーハ表面に微細な櫛形電極を確実に形成でき、デバイスを安定して高歩留りで作製することができる。
【0009】
さらに好ましくは、ウエーハ表面のTTVが1.5μm以下であって、かつ前記波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.0μm以下である
このようにTTVと微小うねり領域の最大振幅がより低い値であれば、ほぼ100%に近い、極めて高い歩留りを達成することができる。
【0010】
本発明の酸化物単結晶ウエーハとしては、圧電性単結晶のものが好ましく特に、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、水晶、四ホウ酸リチウム、またはランガサイトであることが好ましくさらには弾性表面波または疑似弾性表面波デバイス用のものであることが好ましい
【0011】
例えば、5GHz帯のフィルタであれば、圧電性を有するタンタル酸リチウムウエーハを用いて弾性表面波あるいは疑似弾性表面波デバイスを作製することが最良であるが、本発明のようにTTVが2.5μm以下であって、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下であるタンタル酸リチウムウエーハを用いれば、上記のようなフィルタを高歩留りで安定して作製することができる。
【0012】
さらに、本発明では、酸化物単結晶ウエーハを製造する方法であって、ウエーハ表面を鏡面研磨した後、該酸化物単結晶ウエーハをフッ化水素酸、硝酸、またはその混酸に浸漬させることにより、前記ウエーハ表面のTTVを2.5μm以下、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅を1.2μm以下にすることを特徴とする酸化物単結晶ウエーハの製造方法が提供される
この方法によれば、TTVも微小うねり領域の最大振幅も非常に小さい高平坦度なウエーハを確実に製造することができ、結果的にデバイスの製造コストを低く抑えることが可能となる。
【0013】
さらに本発明では、酸化物単結晶ウエーハの表面を評価する方法であって、ウエーハ表面の良否を、波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅に基づいて評価することを特徴とする酸化物単結晶ウエーハの評価方法が提供される
本発明では、ウエーハ表面の波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅はデバイスを作製したときの歩留りに大きく影響することが分かったため、この範囲の微小うねりの最大振幅に基づいて酸化物単結晶ウエーハの表面を評価してウエーハの選別を行えば、デバイス作製時に安定して高歩留りを達成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に係る酸化物単結晶ウエーハは、ウエーハ表面のTTVが2.5μm以下であって、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下であることを特徴としている。図1に示したようにウエーハ表面のTTVが2.5μm以下であってもデバイス製造歩留りがばらつき、期待したような高い歩留りが得られない場合がある。しかし、本発明では、さらに波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅(最大値と最小値の差)を1.2μm以下に抑えたことで、ウエーハ表面に微細な電極を確実に形成させることができ、デバイスを安定して高歩留りで作製することができる。
【0015】
本発明が適用される酸化物単結晶としては、好ましくは圧電性単結晶、具体的には、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、水晶、四ホウ酸リチウム、またはランガサイトなどが挙げらる。特にタンタル酸リチウムウェーハは、数十MHz〜数GHzでの携帯電話用フィルタに多く使用され、櫛形電極の線幅が小さくなると同時にその公差も非常に小さいことが要求されるが、本発明に係るウエーハ表面のTTVが2.5μm以下であって、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下となるタンタル酸リチウムウェーハを用いれば、線幅が小さい櫛形電極を好適に形成させることができ、高い歩留りで安定してフィルタを作製することができる。
【0016】
なお、ウエーハ表面のTTVや微小うねり領域の最大振幅は小さいほど好ましいが、特に、TTVが1.5μm以下であって、かつ微小うねり領域の最大振幅が1.0μm以下、さらに好ましくは、0.6μm以下であれば、100%に近い極めて高いデバイス歩留りを達成することも可能となる。
【0017】
なお、ウエーハの平坦度データを得るには、例えば、市販のレーザ斜入射干渉方式の測定装置(例えば、Tropel社製、FlatMaster100)を用い、測定するウエーハを真空チャックにより固定し、ウエーハの外周3mmを除いて平坦度データとしてTTVを得ることができる。
【0018】
次に、得られたデータの波長15mmを超える成分と0.8mm未満の成分をカットして、ウエーハ表面内の波長0.8mm〜15mmの微小うねり成分のみを抽出する。同じ平坦度データを用いてもカットする波長を変えると微小うねりの最大振幅は若干変化するが、本発明では、波長0.8mm〜15mmの微小うねり領域の最大振幅を基準とし、これを1.2μm以下となるようにする。
【0019】
次に、前記したような携帯電話用フィルタに使用されるタンタル酸リチウムウェーハを製造する方法を説明する。
まず、チョクラルスキー法により、X軸を中心にY軸から36゜Z軸方向に回転した(以後36゜Yと記す。)方向が引上方向となるようにタンタル酸リチウム単結晶を育成する。この単結晶を円筒研削により円柱形状に加工した後、36゜Y方向がウエーハ面と垂直となるようにマルチワイヤーソー等でスライスしてウエーハとする。さらに、ウエーハ表面にラッピングと研磨を施して高度に平坦化することで、TTVを2.5μm以下、さらには1.5μm以下とすることもできる。
【0020】
研磨後、例えば、フッ化水素酸、硝酸、またはその混酸に所定時間浸漬することで波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅を1.2μm以下とすることができる。
これらの酸への浸漬時間は、研磨条件等に応じて最適化することが望ましく、また、研磨後のうねり度合や目標とする微小うねり領域の最大振幅に応じて適宜決めれば良いが、例えば、フッ化水素酸に1〜20分程度浸漬させることで微小うねりを大幅に改善させることができる。なお、研磨条件と浸漬条件を最適に調節すれば、微小うねり領域の最大振幅を0.6μm以下、さらには0.1μm以下とすることも可能である。
【0021】
上記のような方法により、ウエーハ表面のTTVが2.5μm以下であって、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下となる36゜Y方向タンタル酸リチウムウェーハを製造することができる。そして、このウエーハ表面に櫛形電極を形成させてフィルタを作製すれば、95%以上の歩留りを安定して達成することができる。
【0022】
そして、上記のように微小うねりがデバイス作製歩留りに影響するのであるから、従来のようにウエーハの合否判定をTTVによる平坦度のみならず、波長0.8〜15mmの微小うねりの最大振幅に基づいて評価することによって行うことができる。
【0023】
【実施例】
次に、実施例および比較例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1及び比較例>
(ウエーハの製造)
X軸を中心にY軸から36゜Z軸方向に回転した方向(36゜Y方向)が引上方向である直径110mm、長さ100mmのタンタル酸リチウム単結晶をチョクラルスキー法により育成した。この単結晶を直径100mmの円筒形状に加工し、さらに36゜Y方向がウエーハ面と垂直となるようにマルチワイヤーソーでスライスしてウエーハとした。その後、ウエーハを両面ラッピングした。
【0024】
上記方法により得られたタンタル酸リチウム単結晶ウエーハに対し、擬似弾性表面波を送受信する電極を形成するウエーハ面(表面)を研磨した。研磨には、(株)フジミインコーポレーテッド製、COMPOL−50を用いた。研磨定盤の回転数は全て90rpmで行い、目視検査にて十分に鏡面が得られたと判断されるまで研磨を行った。
研磨後、ダイキン工業製、フッ化水素酸にウエーハを浸漬した。
【0025】
(TTV及び微小うねりの評価)
Tropel社製、FlatMaster100を用いてTTVを測定した。測定はウエーハを真空チャックに固定し、周辺部除外領域を3mmとした。
ウエーハのTTVは、全て1.0μm以上、1.5μm以下であった。得られたTTVデータから波長15mmを超える成分、及び0.8mm未満の成分をカットしてウエーハ表面内の波長0.8mm〜15mmの微小うねりの成分のみを抽出し、その最大振幅を算出した。
【0026】
(デバイス作製)
上記のように製造したウエーハを用いて中心周波数が1.9GHzである疑似弾性表面波フィルタを作製した。具体的には、微小うねりを測定した各々のウエーハから100個のフィルタを作製し、ネットワークアナライザーを用いて中心周波数を測定した。そして、1.9GHz±1MHz以内に中心周波数があるフィルタの割合を歩留りとし、歩留り95%以上を合格値とした。
表1に、研磨時の加工圧力、フッ酸への浸漬時間、微小うねり領域の最大振幅、及びデバイス作製歩留りを示す。
【0027】
【表1】
Figure 0004170617
【0028】
表1から明らかなように、微少うねり領域の最大振幅が小さいほど歩留りが向上し、1.20μm以下であれば、歩留りは95%以上となって合格値をクリアし、1.0μm付近のものであれば99%、さらに0.6μm以下のものに関しては100%の歩留りが達成された。一方、微少うねり最大振幅が1.20μmを超えているもの、例えば1.31μmであるウエーハを用いた場合、TTVが1.5μm以下であったにもかかわらず、デバイス歩留りは94%となり、合格値に達しなかった。
【0029】
なお、表1から、微小うねり領域の大きさは研磨時の加工圧力等の研磨条件に依存することがわかるが、同じ加工圧力で研磨を行ったものでも、研磨後、ウエーハをフッ化水素酸に浸漬する時間が長いほど微小うねり領域の最大振幅が減少していることから、酸への浸漬が微小うねり領域の低減に有効であることが分かる。
【0030】
<実施例2>
(ウエーハの製造)
実施例1と同様にしてタンタル酸リチウム単結晶を5本育成し、これを加工して両面ラッピングまで行った。次に、加工圧力を全て60gf/cmとした以外は実施例1と同様に研磨を行った。その後、ダイキン工業製、フッ化水素酸に10分間ウエーハを浸漬した。
【0031】
この方法を5本のタンタル酸リチウム単結晶から得たウエーハ全てに適用し、1本の単結晶につき1枚のウエーハを無作為に採取し、合計5枚のウエーハを以後使用した。
【0032】
(TTV及び微小うねりの評価)
実施例1と同様にTTVの測定を行ったところ、採取した5枚のウエーハのTTVは全て1.0μm以上、1.5μm以下であった。次いで、各単結晶より採取した5枚のウエーハの微小うねり領域の最大振幅を算出した。
【0033】
(デバイス作製)
実施例1と同様に疑似弾性表面波フィルタを作製し、歩留りを得た。表2に微小うねり領域の最大振幅と歩留りの結果を示す。
【0034】
【表2】
Figure 0004170617
【0035】
表2の結果から、微小うねり領域の最大振幅を0.1μm以下とすることができ、これを用いてデバイス作製することで99〜100%という極めて高い歩留りを安定して得られたことがわかる。
【0036】
以上の結果から明らかなように、デバイス歩留りはウエーハ表面の波長0.8mm〜15mmの微小うねりに大きく依存するので、ウエーハ表面の良否は、TTVのみならず波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅に基づいて評価することが望ましいことがわかる。従って、酸化物単結晶ウエーハを用いてデバイス作製を行う際、このような評価を行うことにより、デバイス作製時の歩留りを予測したり、ウエーハを選別してデバイス作製歩留りを確実に高くすることができる。
【0037】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0038】
例えば、上記実施形態においては、タンタル酸リチウムの場合について例を挙げて説明したが、本発明では、ニオブ酸リチウム、水晶、四ホウ酸リチウム、ランガサイト等の他の酸化物単結晶ウエーハにも好適に適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、酸化物単結晶ウエーハに関し、微小うねりがウエーハ平坦度(TTV)以外の重要な歩留り低下要因であることを明らかにし、TTVが2.5μm以下であって、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下、好ましくは1.0μm以下、特に0.6μm以下の高平坦度ウエーハを用いれば、例えば5GHz帯のような微細な櫛形電極を要求する高周波デバイスを安定して高歩留りで作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンタル酸リチウム単結晶ウエーハを使用して疑似弾性表面波フィルタを作製した場合のTTVと歩留りの関係を示すグラフである。
【図2】TTVの概念を示す概略説明図である。
【図3】本発明で基準となる微小うねり領域と振幅の関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. ウエーハ表面のTTVが2.5μm以下であって、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.2μm以下であることを特徴とする疑似弾性表面波デバイス用のタンタル酸リチウム単結晶ウエーハ。
  2. 前記ウエーハ表面のTTVが1.5μm以下であって、かつ前記波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅が1.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の疑似弾性表面波デバイス用のタンタル酸リチウム単結晶ウエーハ。
  3. 疑似弾性表面波デバイス用のタンタル酸リチウム単結晶ウエーハを製造する方法であって、ウエーハ表面を鏡面研磨した後、該タンタル酸リチウム単結晶ウエーハをフッ化水素酸、硝酸、またはその混酸に浸漬させることにより、前記ウエーハ表面のTTVを2.5μm以下、かつ波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅を1.2μm以下にすることを特徴とする疑似弾性表面波デバイス用のタンタル酸リチウム単結晶ウエーハの製造方法。
  4. タンタル酸リチウム単結晶ウエーハの表面を評価する方法であって、ウエーハ表面の良否を、波長0.8mm〜15mmの微小うねりの最大振幅に基づいて評価することを特徴とするタンタル酸リチウム単結晶ウエーハの評価方法。
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