JP4170139B2 - 血清アポリポタンパク質a−ii量変化の検出方法 - Google Patents

血清アポリポタンパク質a−ii量変化の検出方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、担癌動物由来の被検試料中に含まれるアポリポタンパク質A−II量の変化の測定方法、癌悪液質の進行度の検査方法、および癌悪液質予防薬または治療薬の同定方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
進行癌患者の半数以上において、食思不振と体重減少を主訴とする癌悪液質と呼ばれる状態が見られる。癌悪液質の症候には、消化吸収障害、貧血、低蛋白血症、糖代謝異常、高脂血症、水・電解質異常などの代謝系の変化に加え、内分泌系の変化もあり、患者のQOLを著しく損なう。悪液質は癌患者の予後を左右する重要な要素でもあり、悪液質を呈する癌患者は、悪液質が見られない癌患者に比べて化学療法による腫瘍縮小効果が得られにくいとの報告もある(非特許文献1)。
【0003】
癌悪液質の病態がどのように惹起されるかについてはまだ完全に解明されていないが、近年TNF−α、IL−1、IL−6、IFN-γ、LIF(leukemia inhibitory factor)、lipid mobilizing factorといったサイトカインが癌悪液質誘発物質として注目されている。悪性腫瘍の存在は免疫応答をうながし、それによって産生されたサイトカインが中枢神経系に作用することで食思不振、全身倦怠感等を来たし、内分泌系に作用することで下垂体、副腎系の亢進、下垂体甲状腺系、下垂体性腺系を抑制し、代謝系に作用することで、インスリン抵抗性を高め、脂肪組織のリポタンパク質リパーゼ(以下「LPL」という。)活性を抑制する。LPLは血中トリグリセリド(以下「TG」という。)を分解して脂肪酸を遊離し脂肪細胞へ供給するので、LPL活性を阻害されることにより血中TGが上昇して高脂血症となり、脂肪細胞内の脂肪量を極端に減少させる。
【0004】
癌悪液質の治療方法として、まず外科的手術や化学療法によって癌細胞そのものを除去する方法が挙げられる。実際、悪液質モデル動物において、腫瘍を摘出することで悪液質が消失することが知られる(非特許文献2)。しかし、悪液質を呈するのは進行癌患者であることが多く、抗腫瘍療法は十分な効果を発揮しないこともある。現在、癌悪液質の治療法の開発についての多くの研究は悪液質誘発サイトカインの作用の抑制を対象としており、具体的には、免疫抑制、サイトカイン放出抑制、抗サイトカイン抗体や可溶性サイトカインレセプターを用いた方法などが開発されつつある。神経・内分泌・免疫系ネットワークの異常に基づく生体機能の失調を全体的に補正する免疫抑制療法は、合理的かつ有効である。(非特許文献3)。
【0005】
一方、癌悪液質の明確な診断基準は今のところなく、最も顕著な所見である体重減少を中心とした種々の症状により判断されている。
【0006】
【非特許文献1】
Dewys, W. D. et al., Am. J. Med. 69: 491-497, 1980
【非特許文献2】
Strassman, G. et al., J. Clin. Invest. 89: 1681-1684, 1992
【非特許文献3】
Ishikawa, K. et al., Biotherapy 12(8): 1102-1109, 1998
【非特許文献4】
Kohler et al., Nature 256: 495-497, 1975
【特許文献1】
特開平7−501011号公報
【発明が解決しようとする課題】
悪液質誘発サイトカインの作用の抑制など、予防的な効果が期待され、初期の悪液質であれば治療にも有用であると考えられる方法がある。癌悪液質の発症を早期に診断し、その進行度を把握できる指標があれば、これらの方法は有効である。即ち本発明は、癌悪液質の発症または進行を反映する指標であって簡易な生化学的検査によって検出・測定が可能な物質を同定し、該物質の検出方法、および癌悪液質進行度の検査方法等を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、癌悪液質モデルマウスの血清中に、悪液質の進行に伴って減少する分子量約8720Daのタンパク質が含まれ、このタンパク質がアポリポタンパク質A−IIであることを見出した。また、癌悪液質モデルマウスの血清中に、悪液質の進行に伴って増加する分子量約3880Daのタンパク質(以下「分子量3880Daのタンパク質」という)があることも見出した。さらに、両タンパク質は、非悪液質マウスの血清中においては悪液質の進行に伴う量の変化が見られないことを確認し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、[1]同一担癌哺乳動物に由来する複数の血清サンプルに含まれるアポリポタンパク質A−IIの定量値を前記サンプル間で相互比較することを特徴とする、前記担癌哺乳動物血清中のアポリポタンパク質A−II量の変化を検出する方法;[2]前記アポリポタンパク質A−IIの定量値が、前記血清サンプルとアポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質とを接触させ、一定時間インキュベートした後に、前記アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質に結合した物質を定量することを含む方法により得られた定量値である、前記[1]に記載の方法;[3]前記アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質が、抗アポリポタンパク質A−II抗体である前記[2]に記載の方法;[4]前記アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質が陰イオン交換体である前記[2]に記載の方法;前記アポリポタンパク質A−IIの定量値が、以下(a)〜(c)の工程を含む方法を用いて得られた定量値である、前記[1]に記載の方法。(a)担癌哺乳動物由来の血清サンプルと、固相担体表面に固定された陰イオン交換体を接触させ、一定時間インキュベートする工程、(b)前記固相担体表面を洗浄する工程、および(c)前記陰イオン交換体に捕捉されたタンパク質の質量分析をする工程;[6]前記[1]から[5]のいずれか1項に記載の方法を用いて血清サンプル中のアポリポタンパク質A−II量の変化を検出することを特徴とする、癌悪液質の進行度の検査方法;[7]さらに、血清サンプル中の以下の性質を有するタンパク質量の変化を検出することを特徴とする、前記[6]に記載の検査方法。(a)陰イオン交換体に捕捉される、(b)分子量が約3880Daである;[8]担癌哺乳動物に癌悪液質予防薬または治療薬候補物質を投与し、当該哺乳動物の血清中のアポリポタンパク質A−II量、または以下の性質を有するタンパク質量の少なくとも一つの変化を検出する工程を含む、癌悪液質予防薬または治療薬の同定方法。(a)陰イオン交換体に捕捉される、(b)分子量が約3880Daである;に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本願明細書において記載する記号、用語等の意義、本発明の実施の形態等を示して、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明における担癌哺乳動物は、癌疾患を罹患した哺乳動物をいい、癌種および動物の種類は特に限定されない。具体的な癌疾患としては、例えば、脳腫瘍、頭頸部癌、食道癌、胃癌、大腸癌、肝癌、膵癌、肺癌、乳癌、皮膚癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、膀胱癌、リンホーマ、白血病等があげられる。哺乳動物としては、例えばヒト、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ウマ、サル等があげられるが、本発明にかかる検出方法には特にヒトおよびマウスが好適である。また、癌を自然発生的に罹患した動物であっても、癌細胞の移植等によって作成されたモデル動物であってもよい。
【0010】
本発明に用いる血清サンプルは、通常の方法に従って調製することができ、例えば動物から採血後、血液が凝固し血餅が沈殿してから遠心分離することにより上清として得られる。血清は、検出方法にあわせて適宜希釈して用いてもよい。
【0011】
本発明に係る検出方法では、同一の担癌哺乳動物に由来する複数の血清サンプルに含まれるアポリポタンパク質A−IIを定量し、その結果を相互比較する。血清サンプルは、同一哺乳動物から、例えば1日から数日に1回の割合で採取されたものを用いることが好ましい。こうすることによって、当該哺乳動物の血清中に含まれるアポリポタンパク質A−II量の経時変化を追跡することができる。
【0012】
本発明に係る検出方法において定量するアポリポタンパク質は、血漿リポタンパク質上に特異的に存在するタンパク質であり、リポタンパク質の構造を安定させる、リポタンパク質代謝に関与する酵素を活性化する、細胞表面に存在するリポタンパク質受容体に対するリガンドとして働く、などの機能を有する。現在までに10種類以上のアポリポタンパク質が同定されており、それぞれ異なったリポタンパク質上に分布する。癌悪液質モデルマウス血清中で減少が見られるのはアポリポタンパク質A−IIであり、高密度リポタンパク質(HDL)上に存在し、主として肝で合成される。ある種の高脂血症では血清アポリポタンパク質A−II値が低下することが知られ、脂質代謝異常の検査の指標として用いられることもある。
【0013】
本発明におけるアポリポタンパク質A−IIの定量は、自体公知の測定方法に従って行うことができ、特に限定されないが、多成分を含む血清サンプルからのアポリポタンパク質A−IIの検出と定量とを同時に行うことのできる方法が好ましい。かかる方法として、例えば、血清サンプルとアポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質とを接触させ、一定時間インキュベートした後に、当該アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質に結合した物質を定量する方法が挙げられる。具体的には、抗アポリポタンパク質A−II抗体を用いた各種のイムノアッセイ法に従うことができる。
【0014】
抗アポリポタンパク質A−II抗体を用いたイムノアッセイ法は、例えば沈降反応、凝集反応、溶血反応などを用いて抗原抗体複合体を直接的または間接的に測定する方法や、抗体を放射性化合物、蛍光物質、発光物質、酵素、金属などで標識する方法などによることができる。固相担体表面に標識した抗体を固定し、標識した二次抗体で抗原の結合を検出する方法や、結合阻止法、競合法などを用いてもよい。具体的には、抗アポリポタンパク質A−II抗体を含むアガロースゲル平板の試料穴に被検試料を加えてゲル内を放射状に拡散させ沈降輪の直径を測定する一元放射状免疫拡散法(SRID)、溶液内で抗原抗体反応を行わせ抗原抗体複合体による白濁度を測定する免疫比濁法、免疫電気泳動法、ロケット電気泳動法、RIA法などが挙げられる。尚、抗アポリポタンパク質A−II抗体は公知のものを用いることができる。
【0015】
アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質として、陰イオン交換体を用いることもできる。陰イオン交換体とは、正の電荷を持ち、陰イオンを捕捉するイオン交換体をいい、その性状により強陰イオン交換体(例えばQuaternary ammonium (Q)、Quaternary aminoethyl (QAE)等)、および弱陰イオン交換体(例えばDiethylaminoethyl (DEAE)等)に分類される。本発明の測定方法にはいずれを用いてもよく特に限定されないが、より好ましくは強陰イオン交換体を用いる。アポリポタンパク質は正に荷電しているので、陰イオン交換体に捕捉される。例えば固相担体表面に陰イオン交換体を固定し、これに適宜希釈した血清サンプルを接触させ、結合反応に十分な時間インキュベートした後、塩濃度を徐々に上昇させながら該表面を洗浄すると、両者の静電相互作用が弱まってタンパク質が溶出される。洗浄の強さを調節することにより、目的のタンパクを陰イオン交換体上に残し、不純物のみが除去された状態とすることもできるし、目的タンパク質も陰イオン交換体から溶出させ溶液として得ることもできる。緩衝液としては、トリス−塩酸緩衝液等を用いることができる。
【0016】
陰イオン交換体には、アポリポタンパク質A−II以外のタンパク質も捕捉される可能性があるため、これらのタンパク質の中からアポリポタンパク質A−IIのみを定量するためには、質量分析法が好適である。質量分析とは、タンパク質等の粒子を電子衝撃等によって気体状のイオンとし、真空中でそれらイオンを質量数/電荷数(m/z)に従って分離検出する方法であり、横軸にm/z、縦軸に検出されたイオンの相対強度をとることにより質量スペクトルを得ることができる。これにより、分子量約8720Daのタンパク質量の相対強度を求めれば、被検試料中のアポリポタンパク質A−II量を測定することができる。
【0017】
本発明に係る測定方法を、例えば検査会社にて実施し、その結果を医師に提供することにより、医師は担癌患者において癌悪液質が発症または進行しているかどうかを判断することが可能となる。例えば、血清サンプル中のアポリポタンパク質A−IIが時間とともに減少している場合は、当該患者において悪液質が進行している可能性が高い。一方、サンプル中のアポリポタンパク質A−II量に変化が無い場合は、当該患者において悪液質が発症していないものと考えることができる。
【0018】
上述した本発明にかかる癌悪液質進行度の検査方法は、さらに、分子量約3880Daのタンパク質量の変化も検出することによって、より正確になる。
【0019】
従って、本発明に係る検出方法では、同一の担癌哺乳動物に由来する複数の血清サンプルに含まれる分子量約3880Daのタンパクを定量し、その結果を相互比較する。血清サンプルは、同一哺乳動物から、例えば1日から数日に1回の割合で採取されたものを用いることが好ましく、こうすることによって、当該哺乳動物血清中の分子量約3880Daのタンパク質量の経時変化を追跡することができる。
【0020】
本発明における分子量約3880Daのタンパク質の定量、または当該タンパク質量の変化の検出は、自体公知の測定方法に従って行うことができ、特に限定されないが、多成分を含む血清サンプルからの、当該タンパク質の検出と定量とを同時に行うことのできる方法が好ましい。かかる方法として例えば、血清サンプルと分子量約3880Daのタンパク質に親和性を有する物質とを接触させ、一定時間インキュベートした後に、当該タンパク質に親和性を有する物質に結合した物質を定量する方法が挙げられる。具体的には分子量約3880Daのタンパク質に対する抗体を用いた各種のイムノアッセイに従うことができる。かかる抗体は、分子量3880Daのタンパク質を認識しうる抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のいずれであってもよく、当該タンパク質を抗原として用い、自体公知の抗体作製方法またはそれに準じた方法に従って作製することができる。
【0021】
ポリクローナル抗体の作製方法の例を以下に示す。まず、分子量3880Daのタンパク質を免疫抗原として、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ニワトリ、ラット、マウス等の温血動物を免疫する。分子量3880Daのタンパク質は、担体、希釈剤とともに投与することもできる。抗体産生能を高めるために完全フロイントアジュバントや不完全フロイントアジュバントとのコンジュゲートとして投与してもよい。分子量3880Daのタンパク質が部分ペプチドなどのハプテンである場合は、KLH、BSA、OVAなどのキャリアタンパク質と架橋により結合させておく。免疫は、例えば二週間間隔で、1回から10回、好ましくは3回から5回程度行う。試験採血により抗体価を確認した後全採血し、3000×gで遠心分離することにより抗血清を得る。抗体価の確認はELISA法等によって行う。抗体の精製は、公知の方法、例えば硫安、IgG、抗原カラムを用いた精製方法などによって行うことができる。
【0022】
次に、モノクローナル抗体の作製方法の例を以下に示す。まず、分子量3880Daのタンパク質を免疫抗原として、上述のポリクローナル抗体作製方法と同様に温血動物を免疫する。好ましくはラットまたはマウスを用いる。ポリクローナル抗体の作製方法と同様に、担体、アジュバント等を使用して免疫し、血中抗体価を測定する。十分な抗体価が得られたら、宿主から脾臓またはリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種または異種の骨髄腫細胞と融合させ、ハイブリドーマを得る。ハイブリドーマの作製は、公知の方法、例えばケーラーとミルシュタインの方法(非特許文献4)に従って行うことができる。目的のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマは、分子量3880Daのタンパク質を抗原とした各種イムノアッセイにより選択することができる。得られたハイブリドーマは、動物細胞用培地で培養するか、マウスへ移植、腹水化により増殖させる。モノクローナル抗体の精製は、抗原、プロテインA、プロテインGなどを用いたアフィニティークロマトグラフィーのほか、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法等、公知の方法に従って行うことができる。
【0023】
上述の方法によって得られた分子量約3880Daのタンパク質に対する抗体を用いたイムノアッセイ法は、例えば沈降反応、凝集反応、溶血反応などを用いて抗原抗体複合体を直接的または間接的に測定する方法や、抗体を放射性化合物、蛍光物質、発光物質、酵素、金属などで標識する方法などによることができる。固相担体表面に標識した抗体を固定し、標識した二次抗体で抗原の結合を検出する方法や、結合阻止法、競合法などを用いてもよい。具体的には、分子量約3880Daのタンパク質に対する抗体を含むアガロースゲル平板の試料穴に被検試料を加えてゲル内を放射状に拡散させ沈降輪の直径を測定する一元放射状免疫拡散法(SRID)、溶液内で抗原抗体反応を行わせ抗原抗体複合体による白濁度を測定する免疫比濁法、免疫電気泳動法、ロケット電気泳動法、RIA法などが挙げられる。
【0024】
分子量約3880Daのタンパク質に親和性を有する物質として、陰イオン交換体を用いることもできる。陰イオン交換体とは、正の電荷を持ち、陰イオンを捕捉するイオン交換体をいい、その性状により強陰イオン交換体(例えばQuaternary ammonium (Q)、Quaternary aminoethyl (QAE)等)、および弱陰イオン交換体(例えばDiethylaminoethyl (DEAE)等)に分類される。本発明の測定方法にはいずれを用いてもよく特に限定されないが、より好ましくは強陰イオン交換体を用いる。分子量約3880Daのタンパク質は正に荷電しているので、陰イオン交換体に捕捉される。例えば固相担体表面に陰イオン交換体を固定し、これに適宜希釈した血清サンプルを接触させ、結合反応に十分な時間インキュベートした後、塩濃度を徐々に上昇させながら該表面を洗浄すると、両者の静電相互作用が弱まってタンパク質が溶出される。洗浄の強さを調節することにより、目的のタンパクを陰イオン交換体上に残し、不純物のみが除去された状態とすることもできるし、目的タンパク質も陰イオン交換体から溶出させ溶液として得ることもできる。緩衝液としては、トリス−塩酸緩衝液等を用いることができる。
【0025】
陰イオン交換体には、分子量約3880Daのタンパク質以外のタンパク質も捕捉される可能性があるため、これらのタンパク質の中から目的のタンパク質のみを定量するためには、質量分析法が好適である。質量分析とは、タンパク質等の粒子を電子衝撃等によって気体状のイオンとし、真空中でそれらイオンを質量数/電荷数(m/z)に従って分離検出する方法であり、横軸にm/z、縦軸に検出されたイオンの相対強度をとることにより質量スペクトルを得ることができる。
【0026】
本発明に係る測定方法を、例えば検査会社にて実施し、その結果を医師に提供することにより、医師は担癌患者において癌悪液質が発症または進行しているかどうかを判断することが可能となる。例えば、血清サンプル中の分子量3880Daのタンパク質量が時間とともに増加している場合は、当該患者において悪液質が進行している可能性が高い。一方、サンプル中の当該タンパク質量に変化が無い場合は、当該患者において悪液質が発症していないものと考えることができる。
【0027】
癌悪液質の進行に伴って発現量が変化する二つのタンパク質、即ちアポリポタンパク質A−IIおよび分子量3880Daのタンパク質は、上述のようにいずれも正に荷電し、陰イオン交換体に捕捉されることから、陰イオン交換体を用いて両者の変化を同時に検出することができる。かかる方法としては、担癌哺乳動物由来の血清サンプルと、固相担体表面に固定された陰イオン交換体を接触させ、一定時間インキュベートする工程と、前記固相担体表面を洗浄する工程と、前記陰イオン交換体に捕捉されたタンパク質の質量分析をする工程と、を含む方法があげられる。即ち、陰イオン交換体に捕捉されたタンパク質の質量分析を行い、分子量約8720Daおよび分子量約3880Daのタンパク質量を測定することによって、簡易にタンパク質量の変化を知ることができる。本発明者らは、強陰イオン交換体に捕捉されたタンパク質のうち8720Daおよび3880Daのタンパク質を精製した結果、これらの分子量を有するタンパク質はそれぞれ一種類であることを確認した。従って強陰イオン交換体に捕捉され、分子量が8720Daであるという2つの条件を満たすタンパク質はアポリポタンパク質A−IIであり、強陰イオン交換体に捕捉され、分子量が3880Daであるという2つの条件を満たすタンパク質は上記「分子量3880Daのタンパク質」であるということができる。
【0028】
質量分析計は、試料導入部、イオン化室、分析部、検出部、記録部などからなる。イオン化法としては電子衝撃イオン化(EI)法、化学イオン化(CI)法、フィールドデソープション(FD)法、二次イオン化(SIMS)法、高速原子衝突(FAB)法、matrix-assisted laser desorption ionization(MALDI)法、エレクトロスプレーイオン化(ESI)法等が挙げられる。分析部には、二重収束質量分析計、四重極型質量分析計、飛行時間型質量分析計、フーリエ変換質量分析計、イオンサイクロトロン質量分析計等が用いられる。
【0029】
本発明にかかる検査方法には、上述の分析法の中で、MALDI法と飛行時間型質量分析計を組み合わせた方法が特に好適である。さらに、本方法を用いる場合は、SELDI法(特許文献1)に従って行えば、簡易かつ迅速に目的タンパク質を捕捉・検出することができる。SELDI法による場合は、陰イオン交換体は、質量分析計の試料導入部に適合する形状とし、固相担体に被検血清を接触させた後、陰イオン交換体に捕捉されたタンパク質は溶出されずに、不純物のみが流されるように弱い条件で洗浄を行う。こうすることによって、この固相担体をそのまま質量分析計の試料導入部に挿入し、MALDI法により試料をイオン化することが可能となる。
【0030】
本発明にかかる癌悪液質予防薬または治療薬の同定方法は、担癌哺乳動物の癌悪液質予防薬または治療薬候補物質を投与し、当該哺乳動物由来の被検試料中のアポリポタンパク質A−II量または分子量3880Daのタンパク質量の少なくとも一つの変化を測定する工程を含む。候補物質としては、例えばペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、植物抽出液などが挙げられ、これらの物質は新規な物質であってもよいし、公知の物質であってもよい。候補物質は、経口的または非経口的に哺乳動物に投与する。経口的に投与する場合は、成人(体重60kgの場合)においては、一日に0.1mg〜100mg、このマイクは約1.0〜50mg、さらに好ましくは約1.0〜20mg投与する。非経口的に投与する場合は、成人においては、一日0.01〜30mg、好ましくは0.1mg〜20mg、さらに好ましくは約0.1〜10mgを例えば注射により投与する。他の動物の場合は、上記の値から体重によって換算して求めた量を投与することができる。投与後、当該動物から複数回血液を採取し、測定方法にあわせて適宜調製し、各試料中に含まれるアポリポタンパク質A−II量または分子量3880Daのタンパク質量を上述のいずれかの方法で測定する。陰イオン交換体を用いた方法によれば、両者を一度に測定することができて好ましい。各測定結果を比較して、アポリポタンパク質A−II量を減少させない物質、または分子量3880Da量を増加させない物質を、癌悪液質治療薬または予防薬として選択することができる。
【0031】
以下に示す本発明の実施例は例示的なものであり、本発明は以下の例に制限されるものではない。当業者はいかに示す実施例に様々な変更を加えて本発明を最大限に実施することができ、かかる変更は本願特許請求の範囲に包含される。
【0032】
[実施例1] 癌悪液質/非悪液質モデルマウスの作製
BALB/cマウス(日本チャールス・リバー社)に、Colon 26 Parent株、Colon 26 Clone 5株、Colon 26 Clone 20株由来の細胞を1匹につき5×10個ずつ皮下移植した。移植後の各マウスの体重変化を図1に、腫瘍サイズの変化を図2に示す。Parent株由来細胞を移植したマウス(以下「Parent」と略記することがある)は移植後10日を過ぎた頃から、またClone 20株由来細胞を移植したマウス(以下「Clone 20」と略記することがある)は移植後15日を過ぎた頃から急激に体重減少が見られた。一方、Clone 5株由来細胞を移植したマウス(以下、「Clone 5」と略記することがある)では、腫瘍サイズが大きくなっても体重は減少せず、悪液質の症状は見られなかった。
【0033】
[実施例2] マウス血清中のタンパク質の発現解析
移植した日(Day 0)、および移植後18日目(Day 18)に、マウスから採血し血清を調整した。ただし、Parentはかなりの衰弱が見られたため16日目に採血した。Day 0の採血は尾静脈から、Day 18は心臓からとした。血液は採取後遠心分離し、血清成分を分取して−80℃で凍結保存し、発現解析する際に解凍した。
タンパク質発現解析には、SELDI法を用いるプロテインチップ・システム(Ciphergen Biosystems, Inc.)を使用した。数種類のチップを用いて予備的な実験を行った結果、悪液質モデルマウス(ParentおよびClone 20)の血清中では、体重の減少に伴って約8720Daのタンパク質が減少していくが、非悪液質モデルマウス(Clone 5)の血清中では減少しないこと、また、悪液質モデルマウス(ParentおよびClone 20)の血清中では、約3880Daのポリペプチドが体重減少に伴って増加していくが、非悪液質モデルマウス(Clone 5)ではこのポリペプチドの発現がほとんど見られないこと、を確認し、さらにこれらのピークがはっきり観察されるよう条件の最適化を行った。
まず8720Daのタンパク質の測定方法を以下に示す。解凍した血清成分とUrea Buffer(9M Urea/ 2% CHAPS/ 1mM DTT)を1:9の割合で混合し、10分間氷冷した後、Binding Buffer(100mM Tris-HCl (pH9.1))で10倍に希釈し、12000rpmで5分間遠心分離し、上清を分取して測定用サンプルとした。プロテインチップ(SAX-2チップ:強陰イオン交換チップ)に、指示書に従ってバイオプロセッサを装着し、350μl binding bufferを加えて5分間ずつ2度震盪し、測定用サンプル50μlを加えた。さらに20分間震盪して、プロテインチップ上の陰イオン交換体とサンプル中のタンパク質とを結合させた後、washing buffer(100mM Tris-HCl (pH9.1))を加えて2分間ずつ3回震盪する。400μl程度の純水で2度リンスし、バイオプロセッサをチップから外し、乾燥させる。乾燥した後、マトリックスとしてシナピン酸を0.5μlずつ2回添加し(トータル1μl)、プロテインチップ・システムで質量分析する。この結果を図3に示す。Clone 5サンプルでは、8720Daのピークにほとんど変化がないものの、ParentおよびClone 20サンプルでは、このタンパク質量が明らかに減少した。
3880Daのポリペプチドの測定は、上述の8720Daのタンパク質の測定方法とほぼ同様に行った。ただし、解凍した血清成分と混合するUrea Bufferの組成は、7M Urea/ 2M Thiourea/ 4% CHAPS/ 1% DTT/ 2% ampholiteとした。質量分析の結果を図4に示す。Parent、Clone 20、Clone 5のいずれのサンプルにおいてもDay 0ではほとんど検出されなかった3880Daのピークが、ParentのDay 16およびClone 20のDay 18では明らかに増加している。一方、Clone 5のDay 18では、このピークはほとんど見えない。
図1に示した体重の変化と照らし合わせると、体重が減少し始めて数日でタンパク質発現量に変化が現れたことが確認できる。
[実施例3] 質量8720Daのタンパク質の精製・同定
マウス(1017BALB/C)血清370μlに9M Urea/ 2% CHAPS/ 1mM DTT溶液1.5mlを加え、氷上で10分間変性させた後、50mM Tris-HCl (pH9) 7.5mlにて希釈した。これをQ-sepharoseカラム(pH9)に吸着、100mMから1MのNaClで溶出させ、8720Daタンパク質を含む分画350mM-400mM(図5)を回収した。この画分を脱塩、濃縮後、16% Tricine-gelで分離し、8720Daタンパク質のバンドを採取した(図6)。
このゲルを用いて、トリプシンによるゲル内消化を行い、消化断片をプロテインチップ(H4、逆相)を用いて分析した。ペプチドマスフィンガープリンティングによる検索を行ったところ、このタンパク質がApolipoprotein A-IIであるとの同定結果を得られた(図7)。
さらに、トリプシン消化により得られたm/z1193.6フラグメントについて、SELDI-Qstarによるアミノ酸配列解析を行った結果、Apolipoprotein A-II precursorの67−77番目のアミノ酸に相当することがMascot searchによって判明し、ペプチドマスフィンガープリンティングによる同定結果を裏付けた。
【発明の効果】
本発明により、癌悪液質の発症または進行を反映する2種類の血清タンパク質の存在、およびその発現の挙動を明らかにすることができ、これらのタンパク質量の変化を検出する方法を提供することができた。この方法を用いれば、癌悪液質の発症や進行度を簡易に検査することが可能となり、癌悪液質の早期治療、予防薬または治療薬の開発に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、癌悪液質モデルマウスおよび非悪液質マウスの体重変化を示す。
【図2】図2は、癌悪液質モデルマウスおよび非悪液質マウスにおける、腫瘍サイズの変化を示す。
【図3】図3は、癌悪液質モデルマウスおよび非悪液質マウス血清中の8720Daのタンパク質量の変化を示す。
【図4】図4は、癌悪液質モデルマウスおよび非悪液質マウス血清中の3880Daのタンパク質量の変化を示す。
【図5】図5は、癌悪液質モデルマウス血清サンプルをQ-sepharoseカラム(pH9)に吸着、溶出、回収した各フラクションに含まれる8720Daタンパク質量を測定した結果を示す。
【図6】図6は、Q-sepharoseカラムから溶出された350mM−400mM画分をゲル電気泳動により分離した結果を示す。
【図7】図7は、ペプチドマッピングによる同定結果を示す。

Claims (6)

  1. 同一担癌哺乳動物に由来する複数の血清サンプルに含まれるアポリポタンパク質A−IIの定量値を前記サンプル間で相互比較して、前記担癌哺乳動物血清中のアポリポタンパク質A−II量の変化を検出する、癌悪液質の進行度の検査方法。
  2. 前記アポリポタンパク質A−IIの定量値が、前記血清サンプルとアポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質とを接触させ、一定時間インキュベートした後に、前記アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質に結合した物質を定量することを含む方法により得られた定量値である、請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質が、抗アポリポタンパク質A−II抗体である請求項2に記載の検査方法。
  4. 前記アポリポタンパク質A−IIに親和性を有する物質が陰イオン交換体である請求項2に記載の検査方法。
  5. 前記アポリポタンパク質A−IIの定量値が、以下(a)〜(c)の工程を含む方法を用いて得られた定量値である、請求項1に記載の検査方法。
    (a)担癌哺乳動物由来の血清サンプルと、固相担体表面に固定された陰イオン交換体を接触させ、一定時間インキュベートする工程;
    (b)前記固相担体表面を洗浄する工程;および
    (c)前記陰イオン交換体に捕捉されたタンパク質の質量分析をする工程。
  6. さらに、血清サンプル中の以下の性質を有するタンパク質量の変化を検出することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の検査方法。
    (a)陰イオン交換体に捕捉される。
    (b)分子量が約3880Daである。
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