JP4168598B2 - 回転塑性加工の数値シミュレーション方法及び記録媒体及びプログラム - Google Patents

回転塑性加工の数値シミュレーション方法及び記録媒体及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばリングローリングにおけるリング状の素形材の塑性加工のように、ディスクローリング、スピニング、カーリング、回転鍛造等の回転塑性加工における回転加工体の塑性変形過程をコンピュータにより解析する方法に係り、特に、回転加工体を剛塑性有限要素解析法によりモデル化して数値シミュレーションを行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータによる処理の高速化および有限要素解析法の高度化を背景にして、金属加工プロセスによる実際の試作に先だってコンピュータで仮想的に数値シミュレーションを行い、プロセス設計の効率化が進められている。
ところで、例えばリング状の素形材の塑性加工を行うリングローリングプロセス等のように、回転加工体に対する局部接触を繰り返すことで塑性変形させる加工方法に対しては、成形開始から成形終了までに成形用ロールと回転加工体とが複数回の接触及び離脱を繰り返すことから、有限要素解析法による数値シミュレーションにおいて膨大な計算時間が必要となる場合がある。
【0003】
例えば、剛塑性有限要素解析法において、リング状等の回転加工体の全体をモデル化する方法や、さらに、全体をモデル化した上でロールギャップ内の所定領域に相対的に細かい有限要素を設ける方法(例えば、N. S. KIM, S. MACHIDA and S. KOBAYASHI, Ring Rolling Process Simulation by The Three Dimensional Finite Element Method. Int. J. Mach. Tools Manufact. 30, 569(1990))では、回転加工体の3次元での複雑な塑性変形を高精度で再現することができるが、ほとんど変形しないロールギャップ内以外の領域に対しても数値シミュレーションを実行するため、膨大な計算時間が必要になるという問題がある。
一方、例えば断面2次元近似等のように、本来は3次元での塑性変形過程を2次元および拡張した2次元モデルで取り扱う方法では計算時間を大幅に短縮することができるが、2次元化する際に適用する変形に関する仮定が多いため、複雑な形状の解析に対する精度が低く、例えば成形用ロールのロール径や回転加工体のリング半径等の影響を考慮することができず、解析の結果として得られる塑性ひずみ等の精度が低くなるという問題が生じる。
【0004】
このため、例えばリングローリングにおけるロールギャップ内のように、主要な塑性変形が生じる所定領域のみを細分化した有限要素でモデル化する部分モデル化による数値シミュレーション方法(例えば、D. Y. YANG, and K. H. KIM, Rigid-Plastic Finite Element Analysis of Plane Strain Ring Rolling. Int. J. Mech. Sci. 30, 571(1988)や、D. Y. YANG, K. H. KIM and J. B. HAWKYARD, Simulation of T-Section Profile Ring Rolling by The 3-D Rigid-Plastic Finite Element Method. Int. J. Mech. Sci. 33, 541(1991)等)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような部分モデル化による数値シミュレーション方法では、計算時間を短縮することができると共に、3次元での複雑な塑性変形を精度良く再現することができるが、モデル化した領域とモデル化していない領域との境界(仮想切断面)での速度境界条件を適切に設定しないと高い精度の解析結果が得られないという問題が生じる。
例えば上記従来技術による数値シミュレーション方法では、回転加工体に設定された境界断面は単に2つの切断面においてそれぞれ独立に周方向(円周方向)に剛体回転するという仮定に基づいて速度境界条件が設定されているだけであって、成形加工時に生じる塑性変形として、例えば回転加工体がロールギャップ内で圧延されて円周方向へ伸びる塑性変形等を再現することができないという問題が生じる。
しかも、上記従来技術による数値シミュレーション方法では、本来、非定常変形であるリングローリングプロセスを分割された定常変形として扱っているため、プロセス全体を連続の現象として再現することができず、シミュレーションの精度を向上させることができないという問題が生じる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、例えばリングローリング等による成形加工時の回転加工体の塑性変形に対してコンピュータにより数値シミュレーションを行う際に、回転加工体に設定された境界断面すなわち部分モデル化のために設定された仮想切断面において、回転加工体の円周方向に生じる伸び変形に基づく境界条件を設定して、必要とされる計算時間が長くなること無しに数値シミュレーションの精度を向上させることが可能な回転塑性加工の数値シミュレーション方法、及び、この回転塑性加工の数値シミュレーション方法をコンピュータ上で実現するためのプログラム、及び、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法は、回転軸線周りに回転させられた回転加工体に局部接触による塑性変形を連続的に生じさせる成形過程を有限要素法により解析する回転塑性加工の数値シミュレーション方法であって、前記回転加工体において、この周方向と交差する2つの仮想切断面で挟まれた所定のモデル化領域を複数の有限要素に分割して、前記モデル化領域に対する前記仮想切断面での速度境界条件を、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する角速度を変数とする関数によって表すことを特徴としている。
【0008】
上記のような回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、例えばディスクローリングや、円筒および円錐形状等のスピニングや、円板端部のカーリングや、回転鍛造等のように、回転加工体の回転軸線は変位せずに回転加工体の径が増加する非定常変形(すなわち、ひずみ速度や変形応力等が時間に応じて変化する変形)に対して、先ず、主要な塑性変形が生じる部分的な領域のみを有限要素に分割する。
そして、回転加工体の周方向(例えば、円周方向)に対する伸びはモデル化領域内のみで生じ、モデル化領域に連続する非モデル化領域が存在して回転加工体の全体形状が略円形状を維持すると仮定して速度境界条件を設定する。これにより、速度境界条件を、回転加工体の回転軸線周りの回転に対する角速度を変数とする関数によって表すことができ、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることが可能となる。
【0009】
さらに、請求項2に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法は、前記成形過程において前記回転加工体の径の増加に加えて前記回転軸線が変位する場合に、前記速度境界条件を、前記回転加工体の径の増加速度と、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する前記角速度と、前記回転軸線の移動速度に対する補正値とからなる3つの変数を有する関数によって表すことを特徴としている。
【0010】
上記のような回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、例えばリングローリング等のように、回転加工体の径の増加と共に回転加工体の回転軸線が変位する非定常変形の場合には、回転加工体の周方向(例えば、円周方向)に対する伸びはモデル化領域内のみで生じ、モデル化領域に連続する非モデル化領域が存在して回転加工体の全体形状が略円形状を維持し、回転加工体の回転軸線Oは、例えばリングローリングにおけるメインロールの回転軸線とマンドレルロールの回転軸線とを結ぶ直線上で変位すると仮定して速度境界条件を設定する。
これにより、速度境界条件を、回転加工体の回転軸線周りの回転に対する角速度と、回転加工体の径の増加速度と、回転軸線の移動速度に対する補正値とからなる3つの変数を有する関数によって表すことができ、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
【0011】
さらに、請求項3に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法は、前記速度境界条件を、前記変数に変換可能な他の変数を有する関数によって表すことを特徴としている。
上記のような回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、例えば座標系を変える等によって、回転加工体の角速度と、回転軸線の移動速度に対する補正値と、回転加工体の径の増加速度とを、他の変数に変換することができる。
例えば半径の増加速度の代わりに、半径の増加速度から変換可能な、モデル化領域の円周方向に対する角度の増加速度を変数として速度境界条件を表すことができる。
また、例えば半径の増加速度及び回転加工体の角速度の代わりに、半径の増加速度及び回転加工体の角速度から変換可能な、モデル化領域と非モデル化領域との境界断面である2つの仮想切断面の角速度を変数として速度境界条件を表すことができる。
【0012】
さらに、請求項4に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法は、前記回転加工体の回転方向に対しては前記有限要素を空間的に固定したオイラーの方法を適用し、前記回転加工体の前記回転軸線に沿った方向、及び、前記回転加工体の径方向に対しては、前記有限要素を前記回転加工体と共に移動可能としたラグランジェの方法を適用することを特徴としている。
【0013】
上記のような回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、回転加工体の回転方向に対しては円周方向の有限要素を移動させないで断面形状やひずみ等の変数に対する積分を行うオイラー法を適用し、回転加工体の回転軸線に沿った方向及び回転加工体の径方向に対しては、回転加工体の変形と共に有限要素が移動するラグランジェ法を適用することで、周方向の有限要素を分割する節点の位置を変更せずに、半径方向および回転軸線方向の形状変形やひずみ等を高精度に追跡可能である。
【0014】
さらに、請求項5に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法は、前記回転加工体の前記モデル化領域以外の非モデル化領域をデータ保管用の要素によって分割して、前記2つの仮想切断面のうち、一方の前記仮想切断面から流出した前記速度境界条件に関するデータを、前記要素に逐次格納して他方の前記仮想切断面から流入させる、或いは、前記非モデル化領域の前記データを、前記一方の前記仮想切断面での前記データと前記他方の前記仮想切断面での前記データとに基づいて前記回転軸線周りの角度に関する補間により算出して、前記他方の前記仮想切断面から流入させることを特徴としている。
【0015】
上記のような回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、円周方向でのモデル化領域と非モデル化領域との境界断面つまり一方の仮想切断面から流出した形状やひずみ等の情報が、所定の時間遅れの後に他方の仮想切断面から再びモデル化領域に流入されることで、モデル化領域の形状やひずみ等が更新される。
この場合、モデル化領域から流出した情報を格納するためのデータ保管用のオイラーメッシュを非モデル化領域に作成しても良いし、非モデル化領域において変形やひずみ等の変化が滑らかな場合には、例えば線形近似等の関数で補間しても良く、何れの方法であっても、算出された速度場を時間積分する際の精度を向上させることができ、高精度かつ高速に数値シミュレーションを実行することができる。
【0016】
また、請求項6に記載の本発明の記録媒体は、コンピュータを、回転軸線周りに回転させられた回転加工体に局部接触による塑性変形を連続的に生じさせる成形過程を有限要素法により解析する解析手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータを、前記回転加工体において周方向と交差する2つの仮想切断面で挟まれた所定のモデル化領域を複数の有限要素に分割して、前記モデル化領域に対する前記仮想切断面での速度境界条件を、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する角速度を変数とする関数によって表す回転軸固定時変換手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴としている。
【0017】
上記構成のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、回転加工体の回転軸線は変位せずに回転加工体の径が増加する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する場合に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
【0018】
さらに、請求項7に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、前記成形過程において前記回転加工体の径の増加に加えて前記回転軸線が変位する場合に、前記速度境界条件を、前記回転加工体の径の増加速度と、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する前記角速度と、前記回転軸線の移動速度に対する補正値とからなる3つの変数を有する関数によって表す境界条件変換手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴としている。
【0019】
上記構成のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、回転加工体の径の増加と共に回転加工体の回転軸線が変位する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
【0020】
さらに、請求項8に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、前記速度境界条件を前記変数に変換可能な他の変数を有する関数によって表す変数変換手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴としている。
上記構成のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、回転加工体の角速度と、回転軸線の移動速度に対する補正値と、回転加工体の径の増加速度とを、他の変数に変換して速度境界条件を表すことができ、プログラミングの自由度を増大させることができると共に、プログラムの汎用性を向上させることが可能となる。
【0021】
さらに、請求項9に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、前記回転加工体の回転方向に対しては前記有限要素を空間的に固定したオイラーの方法を適用し、前記回転加工体の前記回転軸線に沿った方向、及び、前記回転加工体の径方向に対しては、前記有限要素を前記回転加工体と共に移動可能としたラグランジェの方法を適用する積分手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴としている。
【0022】
上記構成のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、周方向の有限要素を分割する節点の位置を変更せずに、半径方向および回転軸線方向の形状変形やひずみ等を高精度に追跡可能である。
【0023】
さらに、請求項10に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、前記回転加工体の前記モデル化領域以外の非モデル化領域をデータ保管用の要素によって分割して、前記2つの仮想切断面のうち、一方の前記仮想切断面から流出した前記速度境界条件に関するデータを、前記要素に逐次格納して他方の前記仮想切断面から流入させる、或いは、前記非モデル化領域の前記データを、前記一方の前記仮想切断面での前記データと前記他方の前記仮想切断面での前記データとに基づいて前記回転軸線周りの角度に関する補間により算出して、前記他方の前記仮想切断面から流入させるデータ設定手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴としている。
【0024】
上記構成のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、算出された速度場を時間積分する際の精度を向上させることができ、高精度かつ高速に数値シミュレーションを実行することができる。
【0025】
また、請求項11に記載の本発明のプログラムは、コンピュータを、回転軸線周りに回転させられた回転加工体に局部接触による塑性変形を連続的に生じさせる成形過程を有限要素法により解析する解析手段として機能させるためのプログラムであって、コンピュータを、前記回転加工体において周方向と交差する2つの仮想切断面で挟まれた所定のモデル化領域を複数の有限要素に分割して、前記モデル化領域に対する前記仮想切断面での速度境界条件を、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する角速度を変数とする関数によって表す回転軸固定時変換手段として機能させることを特徴としている。
【0026】
上記構成のプログラムによれば、回転加工体の回転軸線は変位せずに回転加工体の径が増加する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する場合に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
【0027】
さらに、請求項12に記載の本発明のプログラムは、コンピュータを、前記成形過程において前記回転加工体の径の増加に加えて前記回転軸線が変位する場合に、前記速度境界条件を、前記回転加工体の径の増加速度と、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する前記角速度と、前記回転軸線の移動速度に対する補正値とからなる3つの変数を有する関数によって表す境界条件変換手段として機能させることを特徴としている。
【0028】
上記構成のプログラムによれば、回転加工体の径の増加と共に回転加工体の回転軸線が変位する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
【0029】
さらに、請求項13に記載の本発明のプログラムは、コンピュータを、前記速度境界条件を前記変数に変換可能な他の変数を有する関数によって表す変数変換手段として機能させることを特徴としている。
上記構成のプログラムによれば、回転加工体の角速度と、回転軸線の移動速度に対する補正値と、回転加工体の径の増加速度とを、他の変数に変換して速度境界条件を表すことができ、プログラミングの自由度を増大させることができると共に、プログラムの汎用性を向上させることが可能となる。
【0030】
さらに、請求項14に記載の本発明のプログラムは、コンピュータを、前記回転加工体の回転方向に対しては前記有限要素を空間的に固定したオイラーの方法を適用し、前記回転加工体の前記回転軸線に沿った方向、及び、前記回転加工体の径方向に対しては、前記有限要素を前記回転加工体と共に移動可能としたラグランジェの方法を適用する積分手段として機能させることを特徴としている。
【0031】
上記構成のプログラムによれば、周方向の有限要素を分割する節点の位置を変更せずに、半径方向および回転軸線方向の形状変形やひずみ等を高精度に追跡可能である。
【0032】
さらに、請求項15に記載の本発明のプログラムは、コンピュータを、前記回転加工体の前記モデル化領域以外の非モデル化領域をデータ保管用の要素によって分割して、前記2つの仮想切断面のうち、一方の前記仮想切断面から流出した前記速度境界条件に関するデータを、前記要素に逐次格納して他方の前記仮想切断面から流入させる、或いは、前記非モデル化領域の前記データを、前記一方の前記仮想切断面での前記データと前記他方の前記仮想切断面での前記データとに基づいて前記回転軸線周りの角度に関する補間により算出して、前記他方の前記仮想切断面から流入させるデータ設定手段として機能させることを特徴としている。
【0033】
上記構成のプログラムによれば、算出された速度場を時間積分する際の精度を向上させることができ、高精度かつ高速に数値シミュレーションを実行することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法について添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法を示すフローチャートであり、図2は図1に示す回転塑性加工の数値シミュレーション方法を実現するシミュレーション装置10のブロック構成図であり、図3はリングローリングにおける回転加工体31の塑性変形過程を示す図であり、図4は算出された速度場に対して半径方向での時間積分を行う場合の節点の座標を示す図であり、図5(a)は速度境界条件を導入して得た剛性マトリックスKを示す図であり、図5(b)は3つの変数に対して拡張して得た剛性マトリックスKを示す図であり、図6は非モデル化領域NMにおけるデータの補間を示すグラフ図である。
【0035】
本発明の一実施形態に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法を実現するシミュレーション装置10は、例えば図2に示すように、データ入力部11と、速度場算出部12と、時間積分部13と、境界条件変更部14とを備えて構成されており、さらに、速度場算出部12は、剛性マトリックス作成部21と、境界条件導入部22と、求解部23と、不釣合い力算出部24と、収束判定部25とを備えて構成されている。
データ入力部11は、後述するように、回転加工体のモデル化領域における速度場の算出に必要とされる情報、例えばリダクション(圧下量)や変形抵抗等の情報を入力する。速度場算出部12は、例えば変形速度やひずみ速度等に対する速度場を算出する。時間積分部13は算出された速度場によって回転加工体のモデル化領域での変形やひずみ等を算出する。
【0036】
ここで、速度場算出部12において、剛性マトリックス作成部21は、回転加工体の部分モデル化によって設定された各節点に対して、変形抵抗等の情報に基づく剛性マトリックスを作成する。
境界条件導入部22は、回転加工体のモデル化領域と非モデル化領域との境界断面つまり仮想切断面等における速度境界条件(例えば、変位固定等)を設定する。例えば変形解析の場合には、剛性マトリックスにおいて変位しない節点の自由度の情報にゼロを設定する。
さらに、後述するように、速度境界条件を、回転加工体の半径の増加速度と、回転加工体の回転軸線の移動速度に対する補正値と、回転加工体の回転軸線周りの回転に対する角速度との3つの変数、或いは、これらの変数に変換可能な他の変数の線形結合により表現する。
【0037】
求解部23は、速度境界条件が組み込まれた剛性マトリックスに対する連立一次方程式を、例えばコレスキー分解法等により解く。
不釣合い力算出部24は、後述するように、例えば仮想仕事の原理から導かれる節点力の釣合い方程式に基づいて不釣合い力を算出する。
収束判定部25は不釣合い力の収束判定を行い、収束したと判定されると、時間積分部13にて速度ベクトルから例えば変形速度やひずみ速度等が時間積分により算出される。
そして、境界条件変更部14は、算出された速度ベクトルに応じて速度境界条件を変更する。例えば変形解析では、回転加工体のモデル化領域の形状が変化したり、例えば成形用ロールと回転加工体とが接触していた位置で両者が離間したり、成形用ロールと回転加工体とが新たに接触したりすることで剛性マトリックスを構成する係数が変更される。
【0038】
以下に、本実施の形態による回転塑性加工の数値シミュレーション方法について、例えばリングローリングプロセスを数値シミュレーションする場合について添付図面を参照しながら説明する。
【0039】
ここで、リングローリングプロセスは、円環状の回転加工体31を塑性加工により製造するプロセスであり、例えば図3及び図4に示すように、本実施の形態に係るリングローリングミル30は、略円環板状の回転加工体31の外周面に当接して回転駆動可能とされたメインロール32と、例えばメインロール32よりも小さな直径を有し、回転加工体32の内周面に当接して回転可能とされたマンドレルロール33とを備えて構成されている。
ここで、回転加工体31は径方向の肉厚部分が外周側のメインロール32と内周側のマンドレルロール33とによって両側から挟み込まれるようにして配置されている。そして、メインロール32が回転駆動されることで回転加工体31が回転させられると共に、マンドレルロール33がメインロール32に抱き寄せられるようにしてメインロール32へ向かい近接移動することで、回転加工体31の径方向の肉厚部分が連続的に圧延される。
これにより、回転加工体31は、略円環板状の形状を維持しつつ径方向の肉厚が徐々に薄くされると共に逐次拡径される。
【0040】
次に、上述したリングローリングプロセスに対する有限要素法による数値シミュレーション方法について添付図面を参照しながら説明する。
先ず、図1に示すステップS01において、例えばリダクション、メインロール32の回転速度、マンドレルロール33の移動速度、回転加工体31の変形抵抗等の入力データに基づいて剛性マトリックスKを作成する。
ここで、回転加工体31には、両ロール32,33間のロールギャップ31a近傍において相対的に大きな塑性変形が生じ、このロールギャップ31a近傍以外の領域では相対的に小さな塑性変形が生じることから、複数の有限要素に分割して解析を行う部分をロールギャップ31a近傍の所定のモデル化領域Mに限定して部分モデル化を行う。
そして、各有限要素上の節点に対して例えば変形抵抗等の情報に関する剛性マトリックスKを作成する。すなわち、剛性マトリックスKは各節点の変形速度やひずみ速度等に対する速度ベクトルを算出するためのものであって、例えばひずみ速度はモデル化領域Mにひずみがどの程度の速度で与えられるかを示し、この場合の変形抵抗は、モデル化領域Mにひずみが発生した際に生じる抵抗に対応している。
【0041】
次に、ステップS02においては、例えば下記数式(1)に示すように、剛性マトリックスKに基づいて設定された系の方程式に対して速度境界条件(例えば、変位固定等)を導入する。なお、下記数式(1)において、[v]は各節点での変形速度やひずみ速度等に対する速度ベクトルを示し、[F]は力のベクトルを示している。
そして、上述したように、剛性マトリックスKは、例えば各節点の拘束条件等に関する情報は含まず、各節点がどの程度の変形抵抗を有しているかに関する情報により構成されている。
【0042】
【数1】
Figure 0004168598
【0043】
ここで、後述するように、速度境界条件は、例えば部分モデル化により有限要素に分割されたロールギャップ31a近傍の所定のモデル化領域Mに対して、このモデル化領域Mを両側から挟み込む2つの仮想切断面31A、31Bを境にして、あたかも連続する部分が存在して回転加工体31の全体形状が略円環板状をなすための条件を満たすように設定されている。
なお、図3及び図4においては、回転加工体31の回転方向を時計回りの方向とし、モデル化領域Mの両端のうち回転方向側に仮想切断面31Aを設け、回転方向の逆方向側に仮想切断面31Bを設けた。
そして、例えば変形解析の場合には、剛性マトリックスKにおいて、変位しない領域の情報にゼロを設定する。これにより、例えば図5(a)に示す行列Kαのように、剛性マトリックスKは、非ゼロ要素が主対角線の近傍に集中して所定幅を有する斜め帯状の分布Aをなし、対称のバンドマトリックスを形成する。
【0044】
さらに、後述するように、速度境界条件が導入された剛性マトリックスKにおいて、速度境界条件を、回転加工体31の半径の増加速度rvと、回転加工体31の回転軸線Oの移動速度ovに対する補正値cvと、回転加工体31の回転軸線O周りの回転に対する角速度ωとの3つの変数の線形結合により表現する。
すなわち、速度ベクトル[v]=v1,…,vnを構成する各速度成分v1,…,vnに対して設定された係数マトリックスをなす剛性マトリックスKにおいて、各速度成分v1,…,vnに対する係数にゼロを設定すると共に、速度ベクトル[v]に、半径の増加速度rvと、移動速度ovに対する補正値cvと、角速度ωとの3つの変数を追加して、これら3つの変数に対する所定の係数を剛性マトリックスKに追加する。
【0045】
これにより、例えば図5(b)に示す行列Kβのように、剛性マトリックスKは、図5(a)に示す行列Kαの最終列に、拡張された3つの変数に対応する3列の領域が新たに確保されて構成される。
この場合、例えばスカイライン法等の係数格納法を利用することで、例えばメモリ領域を図5(a)に示すαから図5(b)に示すβまで拡張する必要無しに、拡張された3列分だけのメモリ領域が拡張されるだけで良い。
【0046】
そして、ステップS03においては、上記数式(1)による非線形の連立方程式を、例えば直接代入法により求解する。この場合、例えば総節点数Nの各節点に対して3方向の自由度を設けた場合には、3N次元の非線形の連立方程式となる。
次に、ステップS04においては、不釣合い力を算出する。すなわち、上記数式(1)に示す速度ベクトル[v]を求める一次方程式において、剛性マトリックス[K]及び力のベクトル[F]は速度ベクトル[v]の関数となるため、先ず、一連の処理における速度ベクトル[v]の前回値[vm-1]で較正された剛性マトリックス[K(vm-1)]及び力のベクトル[F(vm-1)]により、速度ベクトル[v]の今回値[vm]を算出する。
そして、算出された速度ベクトル[v]の今回値[vm]に基づいて、今回の剛性マトリックス[K(vm)]及び力のベクトル[F(vm)]を算出して、不釣合い力として[K(vm)]×[vm]と、[F(vm)]との差分を算出する。
なお、連立方程式の解法としては、上述した直接代入法に限定されず、例えばニュートンラフソン法等のその他の解法を用いても良い。
【0047】
そして、ステップS05においては、[K(vm)]×[vm]と[F(vm)]との差分が、例えば所定の閾値よりも小さくなって収束したか否か、つまり[K(vm)]×[vm]と[F(vm)]とが、力に関する釣合いを保っているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS01に進む。一方、判定結果が「YES」の場合には、ステップS07に進む。
【0048】
そして、ステップS07においては、算出された速度揚に対して時間積分の処理を行い、モデル化領域Mでの変形やひずみ等を算出して、速度境界条件を変更する。
ここで、例えば時間積分の処理により変形形状を算出する際には、後述するように、この時点での回転加工体31の回転軸線Oを中心とする円柱座標系を用いて積分を行う。これにより、積分計算による誤差の蓄積を回避することができる。
さらに、数値積分においては、回転加工体31の周方向(円周方向)への回転に対する速度成分が大きいこと、及び、部分モデル化されたモデル化領域Mが周方向にみてロールギャップ31a内から流出することを回避する必要があることを考慮して、円周方向へはオイラーの方法を用いて積分を行う。
一方、回転加工体31の径方向(半径方向)及び回転軸線Oに沿った方向により規定される断面形状に対しては、断面形成の形状変化を精度良く再現するためにラグランジェの方法を用いて積分を行う。
【0049】
そして、ステップS08においては、一連の処理において所定時間が経過したか否かを判定する。この判定結果が「NO」の場合には、ステップS01以下の処理を繰り返す。一方、判定結果が「YES」の場合には、一連の処理を終了する。
【0050】
これにより、先ず、初回の処理により算出された速度場に基づいて、各有限要素は出口側、すなわち仮想切断面31A側に向かい仮想的に変位させられる。すると、変位以前に出口側の仮想切断面31Aにて設定されていたデータ(例えば、変形形状やひずみ等の情報)はモデル化領域Mから流出させられる。一方、入口側の仮想切断面31Bには、変位以前にモデル化領域Mにおいて設定されていなかった新たなデータが流入させられる。
すなわち、略円環板状の回転加工体31は回転させられながら成形されるため、例えば円周方向の出口側の仮想切断面31Aから流出したデータを、再び、入口側の仮想切断面31Bからモデル化領域Mに流入させる必要がある。
【0051】
このため、非モデル化領域NMを、例えば複数のデータ保管用の要素(メッシュ)で分割して、モデル化領域Mの仮想切断面31Aから流出したデータを、逐次、各要素に格納する。これにより、仮想切断面31Aから流出したデータは非モデル化領域NM内の各要素を順次移動して、円周方向に設けられた全ての要素間を移動した後には、再び、入口側の仮想切断面31Bからモデル化領域Mに流入させられる。
なお、モデル化領域Mから流出したデータを再びモデル化領域Mに流入させる場合には、上述したように、非モデル化領域NMにデータ保管用のメッシュを設ける方法に限定されず、例えば非モデル化領域NMでの変形形状やひずみの変化等が滑らかな場合においては、例えば図6に示すように、出口側の仮想切断面31A及び入口側の仮想切断面31Bでのデータ(例えば、図6に示すひずみεa,εb)に基づいて、回転軸線O周りの角度θに関する所定の関数、例えば線形近似等により補間してモデル化領域Mに流入させるデータを算出しても良い。
【0052】
以下に、上述したステップS02における、境界条件の導入の処理について説明する。
図3に示すように、回転加工体31の塑性変形は主としてメインロール32とマンドレルロール33との間のロールギャップ31a内で与えられるため、数値シミュレーションにより変形解析等を行う場合は、このロールギャップ31a近傍のみを有限要素で分割して解析する部分モデル化を行う。
ここで、時刻t=t0から時刻t’=t0+Δtまで時間が経過したときに、以下の3つの仮定の下において回転加工体31に塑性変形が生じたものとする。
【0053】
まず、第1の仮定では、回転加工体31の円周方向に対する圧延(伸び)は、部分モデル化されたロールギャップ31a近傍のモデル化領域M内のみで生じるとした。
さらに、第2の仮定では、部分モデル化されていない非モデル化領域NM、つまりロールギャップ31a近傍以外の領域は、モデル化領域Mに連続して接続されており、回転加工体31の全体形状として略円環板状の形状を維持するとした。
さらに、第3の仮定では、回転加工体31の回転軸線Oは、メインロール32の回転軸線P1とマンドレルロール33の回転軸線P2とを結ぶ直線上に位置するとした。
【0054】
ここで、例えば本実施の形態に係るリングローリングミル30において、第1の仮定に関しては、例えば回転加工体31を回転軸線Oに沿った方向から挟み込むようなアキシャルロール(図示略)等は大きな成形を行わないことから、さらに、第2の仮定に関しては、略円環板状の回転加工体31は逐次拡径されながらも近似的に円環状の形状を保つことから、さらに、第3の仮定に関しては、回転加工体31の外周面に当接して、回転加工体31の変位を所定の方向に規制する複数のサポートロール(図示略)等が設けられていることから、これら3つの仮定は妥当な仮定である。
【0055】
ここで、時刻tにおける回転加工体31の半径方向の肉厚部分に対する中心位置を通る円周の半径r0に対して、所定の経過時間Δt後の時刻t’=t0+Δtにおける変形後の半径r0’は、半径の増加速度rvによって、下記数式(2)で表される。
【0056】
【数2】
Figure 0004168598
【0057】
ここで、第1の仮定によって回転加工体31の円周方向の伸び変形はモデル化領域M内にて生じており、さらに、第2の仮定によって回転加工体31は略円環板状の形状を維持しているため、回転軸線O周りにモデル化領域Mがしめる角度θzつまり回転軸線Oに対して出口側の仮想切断面31Aと入口側の仮想切断面31Bとがなす角度θzが、変形後の時刻t’にて角度θz’に変化しても、下記数式(3)に示すように、回転加工体31の非モデル化領域NMにおける円周長は不変となる。
【0058】
【数3】
Figure 0004168598
【0059】
これにより、モデル化領域Mが回転軸線O周りにしめる角度θzの増加角度Δθzは、下記数式(4)にて表される。
【0060】
【数4】
Figure 0004168598
【0061】
また、回転加工体31に生じる円周方向の伸び変形は入口側の仮想切断面31Bと出口側の仮想切断面31Aとに対して均等に分割されて、入口側の仮想切断面31B及び出口側の仮想切断面31Aが回転軸線Oの周りに、回転加工体31の円周方向に対する角速度ωによって回転するとすれば、回転加工体31の回転軸線Oを含む所定の基準面Z(図3及び図4に示す基準面Z)に対して、時刻tに出口側の仮想切断面31Aのなす角度θa及び入口側の仮想切断面31Bのなす角度θbと、変形後の時刻t’での角度θa’及び角度θb’との間には、下記数式(5)が成立する。
【0062】
【数5】
Figure 0004168598
【0063】
ここで、第3の仮定により回転加工体31の回転軸線Oはメインロール32及びマンドレルロール33の各回転軸線P1,P2を結ぶ直線上で変位するが、この回転軸線Oの変位に影響を及ぼす因子として、例えば以下の2つの因子を考慮した。
第1の因子は、回転加工体31の半径の増加に伴い回転軸線Oがメインロール32から遠ざかる方向に変位する因子であり、第2の因子は、回転軸線P1が固定されたメインロール32へ向かって、マンドレルロール33が近接移動することで、回転加工体31の半径方向の肉厚部分に対する中心位置を通る円周がメインロール32に近接する因子である。
従って、回転軸線Oの移動速度ovは、第1の因子に対応する半径の増加速度rvと、第2の因子に対応する回転軸線Oがメインロール32に向かって近接する方向への移動速度ovに対する補正値cvとによって、下記数式(6)により表される。
【0064】
【数6】
Figure 0004168598
【0065】
なお、図3に示すように、メインロール32へ向かいマンドレルロール33が移動する速度つまり圧下速度vpにより、回転加工体31の半径方向の肉厚部分に対する中心位置を通る円周から見て、メインロール32の移動速度vp1及びマンドレルロール33の移動速度vp2は下記数式(7)で表される。
【0066】
【数7】
Figure 0004168598
【0067】
ここで、時刻tにおける仮想切断面31A,31B上の適宜の節点Pnの回転軸線Oに対する半径rnに対して、所定の経過時間Δt後の時刻t’=t+Δtにおける変形後の半径rn’は半径の増加速度rvによって、下記数式(8)で表される。
【0068】
【数8】
Figure 0004168598
【0069】
さらに、時刻tでの回転加工体31の径方向における出口側の仮想切断面31A上の任意の点(xa,ya)及び入口側の仮想切断面31B上の任意の点(xb,yb)が、変形後の時刻t’にて各点(xa’,ya’)及び点(xb’,yb’)に移動した場合には、各点の変位(Δxa,Δya)及び(Δxb,Δyb)は下記数式(9)にて表される。
【0070】
【数9】
Figure 0004168598
【0071】
これらの各点の変位(Δxa,Δya)及び(Δxb,Δyb)を、所定の経過時間Δtで除算して、この経過時間Δtをゼロに近づけることで、下記数式(10)に示すように、各節点の速度(ua,va)及び(ub,vb)が算出される。
【0072】
【数10】
Figure 0004168598
【0073】
これにより、モデル化領域Mの仮想切断面31A,31B上の各節点の速度(ua,va)及び(ub,vb)つまり速度境界条件は、回転加工体31の半径の増加速度rvと、回転加工体31の回転軸線O周りの回転に対する角速度ωと、回転加工体31の回転軸線Oの移動速度ovに対する補正値cvとからなる3つの変数に対して、仮想切断面31A,31B上の半径rnと、仮想切断面31A,31Bのなす角度θa及びθbとからなる係数の線形結合で表すことができる。なお、θz=θb−θaである。
【0074】
次に、上述したステップS07における時間積分の処理について、特に、回転加工体31の半径方向の位置に対する時間積分について図4を参照しながら説明する。
ここで、適宜の節点Qoに対して半径方向での座標の時間積分を行う場合、回転加工体31の回転方向の逆方向において節点Qoに隣接する節点を節点Qpとする。
そして、所定の積分時間Δtに対して、この積分時間Δt経過後に節点Qoの位置に到達する点Qθは節点Qoと節点Qpとの間に位置しており、この点Qθの回転軸線O周りに基準面Zに対してなす角度θは、節点Qoの角度θoと節点Qpの角度θpとの間の値となる。
【0075】
ここで、節点Qoの角速度ωoと、節点Qpの角速度ωpと、節点Qoの半径方向の速度dro/dtと、節点Qpの半径方向の速度drp/dtとにより、点Qθでの角速度ωは、下記数式(11)で表される。
【0076】
【数11】
Figure 0004168598
【0077】
そして、この角速度ωを有する点Qθが、所定の積分時間Δt後に節点Qoに到達するので、下記数式(12)が成り立つ。
【0078】
【数12】
Figure 0004168598
【0079】
よって、上記数式(11)及び数式(12)より、下記数式(13)が成り立つ。
【0080】
【数13】
Figure 0004168598
【0081】
この角度θにより、点Qθの位置における半径方向の位置r及び半径方向の速度dr/dtは、下記数式(14)にて表される。
【0082】
【数14】
Figure 0004168598
【0083】
なお、節点Qoの半径方向の速度dro/dt及び節点Qpの半径方向の速度drp/dtは、下記数式(15)とした。
【0084】
【数15】
Figure 0004168598
【0085】
これにより、時間積分の対象となる節点Qoに対して、所定の積分時間Δt後の半径方向の位置ro’は、下記数式(16)にて表される。
【0086】
【数16】
Figure 0004168598
【0087】
上述したように、本実施の形態による回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、回転加工体31が略円環状の形状を保つように配慮されており、回転加工体31の全体としての挙動が考慮されることで、リングローリングの高精度な数値シミュレーションが可能となる。
しかも、例えば回転加工体31の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これによりリングローリングプロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、実際のリングローリングにおける試作回数を低減させることが可能となり、リングローリングによる製品の品質の安定性を向上させることができる。
【0088】
なお、上述した本実施の形態においては、モデル化領域Mの仮想切断面31A,31B上の各節点の速度(ua,va)及び(ub,vb)つまり速度境界条件を、回転加工体31の半径の増加速度rvと、回転加工体31の角速度ωと、回転加工体31の回転軸線Oの移動速度ovに対する補正値cvからなる3つの変数の線形結合により表すとしたが、これに限定されず、本実施の形態の第1変形例に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法のように、例えば半径の増加速度rvの代わりに、下記数式(17)に示すように、モデル化領域Mの円周方向に対する角度の増加速度(dθz/dt)を変数としても良く、この角度の増加速度(dθz/dt)は半径の増加速度rvから変換可能とされている。
【0089】
【数17】
Figure 0004168598
【0090】
これにより、速度境界条件は、下記数式(18)によって書き表すことができる。
【0091】
【数18】
Figure 0004168598
【0092】
さらに、本実施の形態の第2変形例に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法のように、例えば半径の増加速度rv及び回転加工体31の円周方向の角速度ωの代わりに、下記数式(19)に示すように、仮想切断面31A,31Bの角速度(dθa/dt)及び(dθb/dt)を変数としても良い。
ここで、これらの角速度(dθa/dt)及び(dθb/dt)は、数式(17)及び下記数式(20)に示すように、半径の増加速度rv及び角速度ωから変換可能とされている。
【0093】
【数19】
Figure 0004168598
【0094】
【数20】
Figure 0004168598
【0095】
これにより、速度境界条件は、下記数式(21)によって書き表すことができる。
【0096】
【数21】
Figure 0004168598
【0097】
上述したように、本実施の形態の第1変形例及び第2変形例に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、回転加工体31の角速度ωと、回転軸線Oの移動速度ovに対する補正値cvと、回転加工体31の半径の増加速度rvとを、他の変数に変換して速度境界条件を表すことができ、数値シミュレーションの自由度を増大させることができると共に、数値シミュレーションの汎用性を向上させることが可能となる。
しかも、例えば上述した従来技術の一例に係る部分モデル化による数値シミュレーション方法(D. Y. YANG, K. H. KIM and J. B. HAWKYARD, Simulation of T-Section Profile Ring Rolling by The 3-D Rigid-Plastic Finite Element Method. Int. J. Mech. Sci. 33, 541(1991))のように、速度境界条件が下記数式(22)にて表されてしまうことで、回転加工体31が円周方向へ伸びる塑性変形等を再現することができなくなってしまうこと無しに、回転加工体31の変形形状やひずみ等を高精度に算出することができる。
【0098】
【数22】
Figure 0004168598
【0099】
次に、上述した本実施の形態による回転塑性加工の数値シミュレーション方法により、リングローリングプロセスを数値シミュレーションにより解析した結果について図7から図9を参照しながら説明する。
図7は回転加工体31の半径方向における圧下量(Reduction)が0%の場合における半径方向の応力分布の計算結果を示す図であって、(a)は回転加工体31の部分モデル化による実施例での結果を示す図であり、(b)は回転加工体31の全体をモデル化して解析した比較例での結果を示す図であり、図8は回転加工体31の半径方向における圧下量(Reduction)が15%の場合における応力分布の計算結果を示す図であって、(a)は回転加工体31の部分モデル化による実施例での結果を示す図であり、(b)は回転加工体31の全体をモデル化して解析した比較例での結果を示す図であり、図9は回転加工体31の半径方向における圧下量(Reduction)が40%の場合における応力分布の計算結果を示す図であって、(a)は回転加工体31の部分モデル化による実施例での結果を示す図であり、(b)は回転加工体31の全体をモデル化して解析した比較例での結果を示す図である。
【0100】
ここで、円環板状の回転加工体31の全体をモデル化して数値シミュレーションを行った結果を比較例とし、本実施の形態による回転塑性加工の数値シミュレーション方法に係る部分モデル化により数値シミュレーションを行った結果を実施例とした。
ここで、実施例及び比較例においては、変形抵抗が一定の100MPaとされた材料からなる円環板状の回転加工体31をリングローリングにより圧延した場合に対して数値シミュレーションを実行した。
図7から図9に示すように、回転加工体31の半径方向の応力分布は、圧下量(Reduction)に関わりなく、実施例と比較例とはほぼ同様の分布を示しており、部分モデル化による方法でも全体モデル化と同程度の高精度の数値シミュレーションを行うことができると結論することができる。
しかも、全体モデル化による比較例にて消費した計算時間を1とすると、部分モデル化による実施例での計算時間は0.088であり、必要な計算時間を大幅に削減することができる。
【0101】
なお、上述した本実施の形態においては、リングローリングプロセスに対して数値シミュレーションを行うとしたが、これに限定されず、例えばディスクローリングや、円筒および円錐形状等のスピニングや、円板端部のカーリングや、回転鍛造等のように、回転加工体の回転軸線が変位しない非定常変形に対しても本発明を適用することができる。この場合、境界条件の導入後に回転加工体31の半径の増加速度rvと、回転加工体31の回転軸線Oの移動速度ovに対する補正値cvに対して、或いは、増加速度rv及び補正値cvに変換可能な他の変数に対してゼロを設定すればよい。これにより、リングローリングと同様に、高精度かつ高速に回転塑性加工の数値シミュレーションを行うことができる。
【0102】
なお、上述した本実施の形態においては、節点の座標に関して変形速度を時間積分する処理について説明したが、これに限定されず、時間積分されるその他の変数、例えばひずみ速度を時間積分してひずみを求める等に対しても、同様の積分方法を適用することができる。
また、変形抵抗として温度依存のデータを入力することで、温度連成解析を行うことも可能である。
【0103】
なお、本発明の一実施形態に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法を実現するシミュレーション装置10は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても良く、また、メモリおよびCPUにより構成され、シミュレーション装置10の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現するものであっても良い。
【0104】
また、上述した本発明に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法を実現するためのプログラムをコンピュータ読みとり可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより回転塑性加工の数値シミュレーションを行っても良い。なお、ここで言うコンピュータシステムとはOSや周辺機器等のハードウェアを含むものであっても良い。
【0105】
また、コンピュータ読みとり可能な記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを言う。さらに、コンピュータ読みとり可能な記録媒体とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、回転加工体の回転軸線は変位せずに回転加工体の径が増加する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する場合に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、実際の金属加工における試作回数を低減させることが可能となり、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
さらに、請求項2に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、回転加工体の径の増加と共に回転加工体の回転軸線が変位する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、実際の金属加工における試作回数を低減させることが可能となり、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
さらに、請求項3に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、回転加工体の角速度と、回転軸線の移動速度に対する補正値と、回転加工体の径の増加速度とを、他の変数に変換して速度境界条件を表すことができ、数値シミュレーションの自由度を増大させることができると共に、数値シミュレーションの汎用性を向上させることが可能となる。
さらに、請求項4に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、周方向の有限要素を分割する節点の位置を変更せずに、半径方向および回転軸線方向の形状変形やひずみ等を高精度に追跡可能である。
さらに、請求項5に記載の本発明の回転塑性加工の数値シミュレーション方法によれば、算出された速度場を時間積分する際の精度を向上させることができ、高精度かつ高速に数値シミュレーションを実行することができる。
【0107】
また、請求項6に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、回転加工体の回転軸線は変位せずに回転加工体の径が増加する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する場合に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、実際の金属加工における試作回数を低減させることが可能となり、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
さらに、請求項7に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、回転加工体の径の増加と共に回転加工体の回転軸線が変位する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、実際の金属加工における試作回数を低減させることが可能となり、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
さらに、請求項8に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、回転加工体の角速度と、回転軸線の移動速度に対する補正値と、回転加工体の径の増加速度とを、他の変数に変換して速度境界条件を表すことができ、プログラミングの自由度を増大させることができると共に、プログラムの汎用性を向上させることが可能となる。
さらに、請求項9に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、周方向の有限要素を分割する節点の位置を変更せずに、半径方向および回転軸線方向の形状変形やひずみ等を高精度に追跡可能である。
さらに、請求項10に記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、算出された速度場を時間積分する際の精度を向上させることができ、高精度かつ高速に数値シミュレーションを実行することができる。
【0108】
また、請求項11に記載の本発明のプログラムによれば、回転加工体の回転軸線は変位せずに回転加工体の径が増加する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する場合に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、実際の金属加工における試作回数を低減させることが可能となり、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
さらに、請求項12に記載の本発明のプログラムによれば、回転加工体の径の増加と共に回転加工体の回転軸線が変位する非定常変形に対して、例えば回転加工体の全体をモデル化して解析する方法に比べて、数値シミュレーションの精度を劣化させることなく、必要とされる計算時間を大幅に削減することができる。
これにより金属加工プロセスのプロセス設計の効率化に資することができると共に、実際の金属加工における試作回数を低減させることが可能となり、金属加工による製品の品質の安定性を向上させることができる。
さらに、請求項13に記載の本発明のプログラムによれば、回転加工体の角速度と、回転軸線の移動速度に対する補正値と、回転加工体の径の増加速度とを、他の変数に変換して速度境界条件を表すことができ、プログラミングの自由度を増大させることができると共に、プログラムの汎用性を向上させることが可能となる。
さらに、請求項14に記載の本発明のプログラムによれば、周方向の有限要素を分割する節点の位置を変更せずに、半径方向および回転軸線方向の形状変形やひずみ等を高精度に追跡可能である。
さらに、請求項15に記載の本発明のプログラムによれば、算出された速度場を時間積分する際の精度を向上させることができ、高精度かつ高速に数値シミュレーションを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る回転塑性加工の数値シミュレーション方法を示すフローチャートである。
【図2】 図1に示す回転塑性加工の数値シミュレーション方法を実現するシミュレーション装置のブロック構成図である。
【図3】 リングローリングにおける回転加工体の塑性変形過程を示す図である。
【図4】 算出された速度場に対して半径方向での時間積分を行う場合の節点の座標を示す図である。
【図5】 図5(a)は速度境界条件を導入して得た剛性マトリックスKを示す図であり、図5(b)は3つの変数に対して拡張して得た剛性マトリックスKを示す図である。
【図6】 非モデル化領域NMにおけるデータの補間を示すグラフ図である。
【図7】 回転加工体の半径方向における圧下量(Reduction)が0%の場合における半径方向の応力分布の計算結果を示す図であって、(a)は回転加工体の部分モデル化による実施例での結果を示す図であり、(b)は回転加工体の全体をモデル化して解析した比較例での結果を示す図である。
【図8】 回転加工体の半径方向における圧下量(Reduction)が15%の場合における応力分布の計算結果を示す図であって、(a)は回転加工体31の部分モデル化による実施例での結果を示す図であり、(b)は回転加工体31の全体をモデル化して解析した比較例での結果を示す図である。
【図9】 回転加工体31の半径方向における圧下量(Reduction)が40%の場合における応力分布の計算結果を示す図であって、(a)は回転加工体31の部分モデル化による実施例での結果を示す図であり、(b)は回転加工体31の全体をモデル化して解析した比較例での結果を示す図である。
【符号の説明】
13 時間積分部(積分手段)
22 境界条件導入部(回転軸固定時変換手段、境界条件変換手段、変数変換手段、データ設定手段)
31 回転加工体
ステップS02 回転軸固定時変換手段、境界条件変換手段、変数変換手段、データ設定手段

Claims (15)

  1. 回転軸線周りに回転させられた回転加工体に局部接触による塑性変形を連続的に生じさせる成形過程を有限要素法により解析する回転塑性加工の数値シミュレーション方法であって、
    前記回転加工体において周方向と交差する2つの仮想切断面で挟まれた所定のモデル化領域を複数の有限要素に分割して、
    前記モデル化領域に対する前記仮想切断面での速度境界条件を、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する角速度を変数とする関数によって表すことを特徴とする回転塑性加工の数値シミュレーション方法。
  2. 前記成形過程において前記回転加工体の径の増加に加えて前記回転軸線が変位する場合に、前記速度境界条件を、前記回転加工体の径の増加速度と、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する前記角速度と、前記回転軸線の移動速度に対する補正値とからなる3つの変数を有する関数によって表すことを特徴とする請求項1に記載の回転塑性加工の数値シミュレーション方法。
  3. 前記速度境界条件を、前記変数に変換可能な他の変数を有する関数によって表すことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の回転塑性加工の数値シミュレーション方法。
  4. 前記回転加工体の回転方向に対しては前記有限要素を空間的に固定したオイラーの方法を適用し、
    前記回転加工体の前記回転軸線に沿った方向、及び、前記回転加工体の径方向に対しては、前記有限要素を前記回転加工体と共に移動可能としたラグランジェの方法を適用することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の回転塑性加工の数値シミュレーション方法。
  5. 前記回転加工体の前記モデル化領域以外の非モデル化領域をデータ保管用の要素によって分割して、前記2つの仮想切断面のうち、一方の前記仮想切断面から流出した前記速度境界条件に関するデータを、前記要素に逐次格納して他方の前記仮想切断面から流入させる、或いは、
    前記非モデル化領域の前記データを、前記一方の前記仮想切断面での前記データと前記他方の前記仮想切断面での前記データとに基づいて前記回転軸線周りの角度に関する補間により算出して、前記他方の前記仮想切断面から流入させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の回転塑性加工の数値シミュレーション方法。
  6. コンピュータを、回転軸線周りに回転させられた回転加工体に局部接触による塑性変形を連続的に生じさせる成形過程を有限要素法により解析する解析手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    コンピュータを、
    前記回転加工体において周方向と交差する2つの仮想切断面で挟まれた所定のモデル化領域を複数の有限要素に分割して、
    前記モデル化領域に対する前記仮想切断面での速度境界条件を、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する角速度を変数とする関数によって表す回転軸固定時変換手段と
    して機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
  7. コンピュータを、
    前記成形過程において前記回転加工体の径の増加に加えて前記回転軸線が変位する場合に、前記速度境界条件を、前記回転加工体の径の増加速度と、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する前記角速度と、前記回転軸線の移動速度に対する補正値とからなる3つの変数を有する関数によって表す境界条件変換手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
  8. コンピュータを、
    前記速度境界条件を前記変数に変換可能な他の変数を有する関数によって表す変数変換手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする請求項6又は請求項7の何れかに記載の記録媒体。
  9. コンピュータを、
    前記回転加工体の回転方向に対しては前記有限要素を空間的に固定したオイラーの方法を適用し、前記回転加工体の前記回転軸線に沿った方向、及び、前記回転加工体の径方向に対しては、前記有限要素を前記回転加工体と共に移動可能としたラグランジェの方法を適用する積分手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに記載の記録媒体。
  10. コンピュータを、
    前記回転加工体の前記モデル化領域以外の非モデル化領域をデータ保管用の要素によって分割して、前記2つの仮想切断面のうち、一方の前記仮想切断面から流出した前記速度境界条件に関するデータを、前記要素に逐次格納して他方の前記仮想切断面から流入させる、或いは、
    前記非モデル化領域の前記データを、前記一方の前記仮想切断面での前記データと前記他方の前記仮想切断面での前記データとに基づいて前記回転軸線周りの角度に関する補間により算出して、前記他方の前記仮想切断面から流入させるデータ設定手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする請求項6から請求項9の何れかに記載の記録媒体。
  11. コンピュータを、回転軸線周りに回転させられた回転加工体に局部接触による塑性変形を連続的に生じさせる成形過程を有限要素法により解析する解析手段として機能させるためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記回転加工体において周方向と交差する2つの仮想切断面で挟まれた所定のモデル化領域を複数の有限要素に分割して、
    前記モデル化領域に対する前記仮想切断面での速度境界条件を、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する角速度を変数とする関数によって表す回転軸固定時変換手段として機能させることを特徴とするプログラム。
  12. コンピュータを、
    前記成形過程において前記回転加工体の径の増加に加えて前記回転軸線が変位する場合に、前記速度境界条件を、前記回転加工体の径の増加速度と、前記回転加工体の前記回転軸線周りの回転に対する前記角速度と、前記回転軸線の移動速度に対する補正値とからなる3つの変数を有する関数によって表す境界条件変換手段として機能させることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
  13. コンピュータを、
    前記速度境界条件を前記変数に変換可能な他の変数を有する関数によって表す変数変換手段として機能させることを特徴とする請求項11又は請求項12の何れかに記載のプログラム。
  14. コンピュータを、
    前記回転加工体の回転方向に対しては前記有限要素を空間的に固定したオイラーの方法を適用し、前記回転加工体の前記回転軸線に沿った方向、及び、前記回転加工体の径方向に対しては、前記有限要素を前記回転加工体と共に移動可能としたラグランジェの方法を適用する積分手段として機能させることを特徴とする請求項11から請求項13の何れかに記載のプログラム
  15. コンピュータを、
    前記回転加工体の前記モデル化領域以外の非モデル化領域をデータ保管用の要素によって分割して、前記2つの仮想切断面のうち、一方の前記仮想切断面から流出した前記速度境界条件に関するデータを、前記要素に逐次格納して他方の前記仮想切断面から流入させる、或いは、
    前記非モデル化領域の前記データを、前記一方の前記仮想切断面での前記データと前記他方の前記仮想切断面での前記データとに基づいて前記回転軸線周りの角度に関する補間により算出して、前記他方の前記仮想切断面から流入させるデータ設定手段として機能させることを特徴とする請求項11から請求項14の何れかに記載のプログラム。
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