JP4167659B2 - 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置 - Google Patents

透過型スクリーン及び背面投射型表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4167659B2
JP4167659B2 JP2005004484A JP2005004484A JP4167659B2 JP 4167659 B2 JP4167659 B2 JP 4167659B2 JP 2005004484 A JP2005004484 A JP 2005004484A JP 2005004484 A JP2005004484 A JP 2005004484A JP 4167659 B2 JP4167659 B2 JP 4167659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
scattering prevention
diffusion
light
transmissive screen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005004484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006195013A (ja
Inventor
剛 柏木
大二郎 児玉
圭 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2005004484A priority Critical patent/JP4167659B2/ja
Priority to CN200680001340XA priority patent/CN101069127B/zh
Priority to US11/575,613 priority patent/US7885003B2/en
Priority to PCT/JP2006/300212 priority patent/WO2006075617A1/ja
Publication of JP2006195013A publication Critical patent/JP2006195013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4167659B2 publication Critical patent/JP4167659B2/ja
Priority to US12/957,703 priority patent/US8130446B2/en
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Description

本発明は、光源から投射された映像光を出射側に出射する透過型スクリーンと、背面投射型表示装置とに関するものである。
映像光をスクリーンの背後から投射して表示する背面投射型表示装置では、映像光を拡大投影して表示するスクリーンとして透過型スクリーンが使用されている。この透過型スクリーンは、一般的には、光源から投射される映像光を観察面側へ略平行光となるように屈折させるフレネルレンズシートと、映像光を散乱させるレンチキュラーレンズ等の拡散効果を有するシートとを組み合わせて使用されている。
従来、このような透過型スクリーンに使用されるレンチキュラーレンズシート及びフレネルレンズシートは、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチック製の基板に、レンズ等の光学要素が形成されている。
しかし、プラスチック製の基板は、温度や湿度等、環境の変化によりその厚さや大きさ等が変化しやすい。そのため、シートが変形して反りが生じたり、その反りによりフレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートとの間に浮きが生じたりすることがあった。そのような状態の透過型スクリーンに映像光を投射すると、焦点ぼけ、色再現の低下、二重像、画像の歪み等、画質が著しく低下するという問題があった。
特に、薄型のリアプロジェクションテレビでは、透過型スクリーンへの映像光の入射角度が大きいため、スクリーンに生じたわずかな反りや浮きが、画質に与える影響は非常に大きいという問題があった。
また、透過型スクリーンは、大型化すると環境の変化によって生じた反りや浮きによる画像の劣化が小型のものに比べて目立ちやすくなるという問題や、自重により撓みやすくなるという問題があった。
そこで、温度や湿度の変化に強く、環境の変化により反りが生じ難いガラス製の基板を用いた透過型スクリーンが開発されてきた。ガラス基板を用いた透過型スクリーンの例としては、例えば、以下に示すような特許文献1から特許文献4があげられる。
特許文献1では、フレネルレンズシート(特許文献1には「フレネルレンズ板」と記載)と、ガラス基板にレンチキュラーレンズ層(特許文献1には「レンチキュラーレンズシート」と記載)が積層されたレンチキュラーレンズシート(特許文献1には「レンチキュラーレンズ板」と記載)とを組み合わせた透過型スクリーンの例を開示している。
しかし、特許文献1に開示された手法は、スクリーンの出射側の最前面(最観察側面)がガラス基板となるため、事故等によりガラス基板が割れる等した場合、その破片が飛散するという問題があった。
また、特許文献1では、ガラス基板に拡散材を混合して拡散効果を持たせる例が開示されているが、ガラス基板に拡散材を混合することは容易ではなく、生産コストがかかるという問題や、拡散材を混合することにより、ガラス基板が脆くなり、割れやすくなるという問題があった。
特許文献2では、レンチキュラーレンズシートとフレネルレンズシートとを、熱処理により互いに逆方向に凹凸状となる曲率を設け、ガラス基板を挟む形で密着して支持する構造を開示している。
しかし、特許文献2に開示された手法は、フレネルレンズシートの入射側にフレネルレンズ形状が設けられたフレネルレンズシートでは可能であるが、フレネルレンズシートの出射側(ガラス基板側)にフレネルレンズ形状が設けられたものでは、ガラス基板とレンズ面とが密着し、レンズ面が擦れるため、適用できないという問題があった。
さらに、特許文献3では、ガラス基板の一方の平面に直接フレネルレンズを成形し、レンチキュラーレンズが成形されたプラスチックシートをもう一方の平面に一体的に積層することにより、スクリーンを形成する例を開示している。
しかし、ガラス基板に直接フレネルレンズを成形することは、技術的に容易ではなく、生産コストがかかるという問題があった。また、プラスチックシートにより保護されるのは、ガラス基板の片面のみであるため、フレネルレンズが形成された側の平面は保護されておらず、事故等によりガラス基板が割れる等した場合に、破片が飛散するという問題や、レンズに傷や汚れが付着するという問題があった。さらに、フレネルレンズ形状の谷部分は、応力が集中しやすく、割れやすいという問題があった。
特許文献4では、ガラス基板の表面に紫外線硬化型樹脂を塗布し、レンズ層を接着させ、そのレンズ層の表面に保護層として紫外線硬化型樹脂を塗布し、入射側及び出射側が完全平板であるフレネルレンズシートを形成し、保護層の上にさらにもう一枚ガラス基板を接着させ、レンズの耐環境性をあげる例が開示されている。
しかし、特許文献4に開示された手法は、最表面がガラス基板となるために、ガラス基板が割れる等した場合に破片が飛散するという問題があった。
特開2002−357868号公報 特開2001−154274号公報 特開平2−183241号公報 特開平2−42401号公報
本発明の課題は、温度や湿度等、環境の変化による反りや浮き、自重による撓み等が生じて画質が劣ることを防ぎ、事故により基板が割れる等した場合に、その破片が飛散することを防止できる、平面性が高く、かつ、安全な透過型スクリーンと、背面投射型表示装置とを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項の発明は、入射側から投射された映像光を出射側に出射する透過型スクリーンであって、入射側に設けられ、光透過性を有し、剛性の高い第1の高剛性基板層(211,511)と、前記第1の高剛性基板層に積層され、前記映像光を屈折又は反射させ、出射側へ向ける偏向光学要素(212a,512a)を有する偏向光学シート(210,510)と、出射側に設けられ、光透過性を有し、剛性の高い第2の高剛性基板層(221,521)と、前記第2の高剛性基板層に積層され、前記映像光を屈折又は反射させ、拡散させる拡散光学要素(222a,522a)とを有する拡散光学シート(220,520)とを有し、前記第1及び第2の高剛性基板層の両面に一体的に積層され、最も入射側の面及び最も出射側の面に配置され、前記第1及び第2の高剛性基板層の飛散を防止する飛散防止層(212,213,222,223,512,513,522,523)と、前記第1の高剛性基板層及び/又は前記第2の高剛性基板層の入射側及び出射側に設けられ、光を拡散させる拡散部とを備え、前記偏向光学シート(210,510)は、前記飛散防止層の1つであり前記第1の高剛性基板層(211,511)の入射側に一体的に積層された前記偏向光学要素(212a,512a)を有する第1の飛散防止層(212,512)と、前記第1の飛散防止層とは別層であり、前記第1の高剛性基板層の出射側に一体的に積層された第3の飛散防止層(213,513)とを備え、前記偏向光学要素は、光が入射する入射面(212c)と、前記入射面から入射した光の少なくとも一部を所定の方向に全反射する全反射面(212d)とを有する単位プリズム(212e)が複数配列されたプリズム部(212a,512a)であること、を特徴とする透過型スクリーン(200,500)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の透過型スクリーンにおいて、前記第1及び第2の高剛性基板層(211,221,511,521)は、ガラス又は透光性セラミックスにより形成されていること、を特徴とする透過型スクリーン(200,500)である。
請求項の発明は、請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、前記拡散光学シート(220,520)は、前記飛散防止層の1つであり前記第2の高剛性基板層(221,521)の入射側に一体的に積層される第4の飛散防止層(222,522)と、前記第4の飛散防止層とは別層であり、前記第2の高剛性基板層の出射側に一体的に積層された第2の飛散防止層(223,523)と、前記飛散防止層の少なくとも1つに設けられた前記拡散光学要素(222a,522a)とを備えること、を特徴とする透過型スクリーン(200,500)である。
請求項の発明は、請求項に記載の透過型スクリーンにおいて、前記拡散光学要素は、入射した光の少なくとも一部を屈折する屈折面を有する単位光学形状が水平又は垂直方向に複数配列されたレンチキュラーレンズ(222a)であること、を特徴とする透過型スクリーン(200)である。
請求項の発明は、請求項に記載の透過型スクリーンにおいて、前記拡散光学要素(522a)は、入射した光の少なくとも一部を全反射する全反射面を有する単位光学形状が複数配列されていること、を特徴とする透過型スクリーン(500)である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、前記飛散防止層(212,213,222,223,512,513,522,523)の少なくとも1つは、拡散、反射防止、防眩、着色、減光、紫外線吸収、帯電防止、防汚、センサー、ハードコート等の少なくとも1つの機能を有すること、を特徴とする透過型スクリーン(200,500)である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、前記第1及び第2の高剛性基板層(211,221,511,521)と前記飛散防止層(212,213,222,223,512,513,522,523)とを一体的に接合する接合層(214−1,214−2,224−1,224−2,514−1,514−2,524−1,524−2)を有すること、を特徴とする透過型スクリーン(200,500)である。
請求項の発明は、請求項に記載の透過型スクリーンにおいて、前記接合層(214,224,514,524)の少なくとも1つは、光を拡散させる拡散材、紫外線を吸収する紫外線吸収剤の少なくとも1つを含むこと、を特徴とする透過型スクリーンである。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンと(200,500)、映像光を投射する光源部(22)と、前記光源部から投射された映像光を、前記透過型スクリーンに向けて反射させるミラー部(32)と、を備えた背面投射型表示装置(2)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)透過型スクリーンは、光透過性を有し、剛性が高い高剛性基板層を備えたので、温度や湿度等の環境の変化による反りや自重による撓み等が生じ難い。また、高剛性基板層は、その少なくとも片面に、一体的に飛散防止層が積層され、飛散防止層は透過型スクリーンの最も入射側の面及び最も出射側の面となるように配置されているので、事故等により高剛性基板が割れたり、ひびが入ったりした場合に、その破片が飛散することを防止でき、安全性の高い透過型スクリーンを提供できる。
(2)高剛性基板層は、ガラス又は透光性セラミックスにより形成されているので、温度や湿度等の環境の変化による反りや浮き、自重による撓み等が生じ難い、平面性の高い、高画質の画像を得られる透過型スクリーンを提供できる。
また、ガラス製等の基板は、事故により割れる等した場合、その破片が飛散し危険であるが、高剛性基板層は、その両面が飛散防止層によって覆われた形態となっており、高剛性基板層が割れる等した場合にもその破片は飛散せず、安全である。
(3)透過型スクリーンは、第1の高剛性基板層に積層された偏向光学要素を有する偏向光学シートと、第2の高剛性基板層に積層された拡散光学要素を有する拡散光学シートとを有するので、環境の変化等によって各シートに生じる反りや浮きを防止し、スクリーン全体としての平面性を向上させることができ、高画質の画像を観察者に提供できる。
(4)偏向光学シートは、第1の高剛性基板層の入射側に第1の飛散防止層を一体的に積層し、出射側に第3の飛散防止層を一体的に積層しているので、偏向光学シートを単体で扱う作業中等に、誤って第1の高剛性基板層が割れる等した場合にも、破片が飛散することを防止でき、安全である。
(5)偏向光学シートは、第1の高剛性基板層の入射側にプリズム部を有する第1の飛散防止層を一体的に積層し、出射側に第3の飛散防止層を一体的に積層している。
このような偏向光学シートを用いた透過型スクリーンは、映像光の入射角度が大きいため、スクリーンに生じた僅かな反りや撓み等であっても、その影響は大きく、著しい画質の劣化が生じる。しかし、高剛性基板層を用いることにより、偏向光学シートは、温度や湿度等の変化よる反りや自重による撓み等が防止できるので、高画質の画像を得られる透過型スクリーンを、安全な形で提供できる。
(6)拡散光学シートは、第2の高剛性基板層の入射側に第4の飛散防止層を一体的に積層し、出射側に第2の飛散防止層を一体的に積層しているので、拡散光学シートを単体で扱う作業中等に、誤って第2の高剛性基板層が割れる等した場合にも、破片が飛散することを防止でき、安全である。
(7)飛散防止層は、少なくとも1つが、拡散、反射防止、防眩、着色、減光、紫外線吸収、帯電防止、防汚、センサー、ハードコートの少なくとも1つの機能を有するので、高剛性基板層が割れる等した場合の破片の飛散防止効果に加えて、画質の向上や、スクリーンの保護、機能性の向上等の効果が期待できる。
(8)接合層は、高剛性基板層と飛散防止層とを一体的に接合するので、事故等により高剛性基板層が割れる等した場合に、破片が飛散することを防止する飛散防止層の効果を高めることができる。
また、接合層は、少なくとも1つが、光を拡散させる拡散材、紫外線を吸収する紫外線吸収剤の少なくとも1つを含む。よって、飛散防止層にこれらを混合することができない場合に、接合層は、拡散材を含むことにより光を拡散させてシンチレーション(画面のぎらつき)を低減でき、また、紫外線吸収剤を含むことにより紫外線によるスクリーンの黄変を防止できる。
本発明は、温度や湿度等の環境の変化による反りや浮き、自重による撓み等が生じ難く、事故により基板が割れる等した場合に、その破片が飛散しない安全な透過型スクリーンと、その透過型スクリーンを用いた背面投射型表示装置を提供するという目的を、ガラス製の基板を用い、その入射側及び出射側の面に飛散防止層を一体的に積層し、その一方の飛散防止層にレンチキュラーレンズ部又はフレネルレンズ部が形成されたそれぞれ別体のレンチキュラーレンズシートとフレネルレンズシートとを組み合わせ、透過型スクリーンとし、背面投射型表示装置に用いることにより実現した。
図1は、本発明による実施例1の透過型スクリーンを示した図である。
図2は、本発明による実施例1の透過型スクリーンを用いたリアプロジェクションテレビの断面図である。
実施例1の透過型スクリーン100は、図1に示すように、映像光Lの入射側(光源側)に設けられたフレネルレンズシート110と、映像光Lの出射側(観察面側)に設けられたレンチキュラーレンズシート120とを備え、これらを組み合わせることにより1組のスクリーンとして形成され、映像光Lの結像面に配置され、映像を観察者に表示する。
リアプロジェクションテレビ1は、図2に示すように、光源部21、ミラー部31、透過型スクリーン100等を備えた背面投射型表示装置である。このリアプロジェクションテレビ1は、透過型スクリーン100の観察面側とは反対側に設けられた、DMDを用いた単管方式の光源部21から投射された映像光Lを、ミラー部31で反射させ、透過型スクリーン100に投射して表示する。
図3は、本発明による実施例1の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。
映像光Lは、図中の矢印で示され、図中の右側から実施例1の透過型スクリーン100に入射し、図中の左側から出射する。また、図中の白抜きの円が分布した層は、光を拡散させる拡散材を含むことを示す。
(フレネルレンズシート)
まず、フレネルレンズシート110について説明する。
フレネルレンズシート110は、第1のガラス基板111、第1の飛散防止層112、第3の飛散防止層113、接合層114−1,114−2等を有し、映像光Lを屈折させて出射側へ向ける偏向光学シートであり、透過型スクリーン100の入射側に配置されている。
第1のガラス基板111は、光透過性を有し、剛性の高い高剛性基板層であり、ケイ酸塩ガラスにより形成された、厚さ2mmのガラス板である。第1のガラス基板111に用いるガラス板の厚さは、2〜3mmの範囲内であればよく、本実施例では2mmとした。
また、この第1のガラス基板111は、波長帯域が400〜700nmにおける光の透過率が90%以上である。
接合層114−1,114−2は、第1のガラス基板111と、後述する第1及び第3の飛散防止層112,113等とを一体的に接合する層であり、紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化型のアクリル樹脂により形成された、厚さ100μmの層である。接合層114−1は、第1のガラス基板111と第1の飛散防止層112との間に設けられ、接合層114−2は、第1のガラス基板111と第3の飛散防止層113との間に設けられている。
第1の飛散防止層112は、第1のガラス基板111の入射側に接合層114−1を介して、一体的に積層された部材であり、第1のガラス基板111が割れる等したときにその飛散を防止する機能を有している。
この第1の飛散防止層112は、アクリル樹脂等により形成された反射防止の機能を有する汎用の反射防止シートであり、その厚さは80μmである。
第3の飛散防止層113は、第1のガラス基板111の出射側に接合層114−2を介して一体的に積層された部材であり、第1のガラス基板111が割れる等したときにその飛散を防止する機能を有している。
第3の飛散防止層113は、予め、フレネル基材部113bの片面に、フレネルレンズ部113aを一体的に形成したものを、第1のガラス基板111に積層している。
フレネル基材部113bは、第3の飛散防止層113のベースとなる厚さ200μmのシート状の部材である。このフレネル基材部113bは、光を拡散させる拡散材としてガラスビーズが略均一に混合されたアクリル樹脂により形成されており、光を拡散させる拡散部としての機能を有する。ガラスビーズは、拡散が光の波長に依存しないように、直径1μm以上のものが用いられている。
ここで、拡散部とは、基材となる部材に対し、有機又は無機の化合物の粒子を練りこむ、又は、その表面に有機又は無機の化合物の粒子をコーティングする、又は、その表面に微細な凹凸形状を設ける等により、光を拡散させる機能を有する部分のことである。
フレネルレンズ部113aは、フレネル基材部113bの出射側に一体的に形成され、入射側から入射した光を所定の方向に屈折させて出射する偏向光学要素であり、フレネルレンズとして機能する。
このフレネルレンズ部113aは、フレネルレンズの逆型形状を有する不図示のフレネルレンズ成型用金型を加温し、紫外線硬化型樹脂を金型面に塗布し、塗布された紫外線硬化型樹脂の温度を保ちながら、金型に充填された紫外線硬化型樹脂の上にフレネル基材部113bを加圧積層し、紫外線を照射して樹脂を硬化させ、金型から剥離することによりフレネル基材部113bにフレネルレンズ形状を一体的に形成されている。紫外線硬化型樹脂は、特に限定はしないが、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等が好ましい。
(レンチキュラーレンズシート)
次に、レンチキュラーレンズシート120について説明する。
レンチキュラーレンズシート120は、図3に示すように、第2のガラス基板121、第2の飛散防止層123、第4の飛散防止層122、接合層124−1,124−2を有し、映像光Lを屈折させ、拡散する拡散光学シートであり、透過型スクリーン100の出射側に配置されている。
第2のガラス基板121は、光透過性を有し、剛性の高い高剛性基板層であり、第1のガラス基板111と同様に、ケイ酸塩ガラスにより形成された厚さ2mmのガラス板である。この第2のガラス基板121は、第1のガラス基板111と同様に、波長帯域400〜700nmにおける光の透過率が90%以上である。
接合層124−1,124−2は、第2のガラス基板121と、後述する第2の飛散防止層123、第4の飛散防止層122とを一体的に接合する層であり、接合層114−1,114−2と同様に、紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化型のアクリル樹脂により形成され、その厚さは100μmである。
接合層124−1は、第2のガラス基板121と第4の飛散防止層122との間に設けられ、接合層124−2は、第2のガラス基板121と第2の飛散防止層123との間に設けられている。
第4の飛散防止層122は、第2のガラス基板121の入射側に、接合層124−1を介して一体的に積層された部材であり、第2のガラス基板121が割れる等したときに、その飛散を防止する機能を有する。
この第4の飛散防止層122は、予め、レンチキュラー基材部122bの一方の面に、熱可塑性樹脂を用いてレンチキュラーレンズ部122aが形成され、もう一方の面に、光を吸収する光吸収部122cが形成されたものを、第2のガラス基板121に積層している。本実施例において、レンチキュラーレンズ部122aは、熱可塑性樹脂を用いて形成する例を示したが、これに限らず、フレネルレンズ部113aと同様に、紫外線硬化型樹脂等により形成してもよい。
レンチキュラー基材部122bは、第4の飛散防止層122のベースとなる厚さ200μmのシート状の部材であり、ガラスビーズを拡散材として混合したアクリル樹脂により形成され、拡散部としての機能を有する。
レンチキュラーレンズ部122aは、レンチキュラー基材部122bの入射側の面に一体的に形成された拡散光学要素である。拡散光学要素とは、光を拡散する効果を有するレンズ又はプリズム形状の光学要素である。
このレンチキュラーレンズ部122aは、水平方向への拡散効果を有する単位レンズが水平方向に複数配列され、形成されている。この単位レンズは、断面が略楕円形状の出射側に突出した形状であり、入射した光の少なくとも一部を屈折する屈折面を有する単位光学形状である。
光吸収部122cは、レンチキュラー基材部122bの出射側の面の映像光が通過しない領域に、透過型スクリーン100の垂直方向の縞状に配置された層である。
第2の飛散防止層123は、第2のガラス基板121の出射側に接合層124−2を介して一体的に積層された層であり、第2のガラス基板121が割れる等したときに、その飛散を防止する機能を有している。
この第2の飛散防止層123は、ポリエチレンテレフタレート樹脂に拡散材としてガラスビーズが略均一に混合され形成された厚さ188μmの層であり、拡散部としての機能を有する。
透過型スクリーン100は、このようなフレネルレンズシート110とレンチキュラーレンズシート120とを備えることにより、以下に示す効果が得られる。
フレネルレンズシート110及びレンチキュラーレンズシート120は、その基板として、温度や湿度等の環境の変化による反りや自重による撓み等が生じ難い、ガラスを材料として形成された第1及び第2のガラス基板111,121が用いられている。よって、環境の変化等による反りや浮き、自重による撓み等で生じる画像の歪みを防止でき、平面性が高いことにより高画質の画像を得られる透過型スクリーンを提供できる。
また、フレネルレンズシート110及びレンチキュラーレンズシート120は、その第1、第2のガラス基板111,121の両面に、それぞれ第1及び第3の飛散防止層112,113、第2及び第4の飛散防止層123,122が一体的に積層されており、透過型スクリーン100の最出射面側及び最入射面側は、飛散防止層で覆われているので、事故等により第1及び第2のガラス基板111,121にひびが入ったり、割れたり等した場合に、その破片が飛散することを防止でき、安全である。
第1の飛散防止層112は、反射防止機能を有する反射防止シートであるので、映像光Lが透過型スクリーン100に入射するときに、透過型スクリーン100の最入射側面で反射することにより生じる迷光を低減する。よって、そのようにして生じた迷光が、再びミラー部31で反射して透過型スクリーン100に入射することにより生じる二重像(ゴースト)の発生を抑制し、画質を向上させることができる。
レンチキュラー基材部122b及び第2の飛散防止層123は、拡散材としてガラスビーズを略均一に混合して拡散部としての機能を付与することにより、視野角の拡大や、拡散の均一性の向上等の効果に加え、光源部21が、DMD等の単管方式の光源である場合に生じやすいシンチレーション(画面のぎらつき)を低減することができ、高画質の画像を観察者に提供することができる。
また、フレネル基材部113b、レンチキュラー基材部122bは、拡散材としてガラスビーズを略均一に混合して拡散部としての機能を付与することにより、拡散効果を有する拡散層を別層で設けずともよく、透過型スクリーン100全体の層数を減らすことができる。よって、透過型スクリーンを薄く、軽量化でき、その工程も簡単にすることができる。
(実施例1の変形例)
(1)図4は、本発明による実施例1の透過型スクリーンにおけるフレネルレンズシートの変形例の層構成を模式的に示した図である。
図中において、白抜きの円が分布した層は、光を拡散させる拡散材を含むことを示す。また、境界部分が微小な曲線により表示された層は、その層の表面に微細な凹凸形状が形成されていることを示す。
本実施例において、フレネルレンズシート110は、フレネル基材部113bに、ガラスビーズを拡散材として略均一に混合し、拡散部としての機能を付与しているが、拡散部としての機能を付与する層とその数は、特に限定しない。以下に例を示すが、この限りではない。
フレネルレンズシート110は、フレネル基材部113bに拡散材を混合せず(フレネル基材部113b−2)、図4(a)に示すように、第1のガラス基板111と第1の飛散防止層112との間に設けられた接合層114−1に拡散材を混合し、拡散部(接合層114−1−2)としてもよいし、図4(b)に示すように、第1のガラス基板111と第3の飛散防止層113との間に設けられた接合層114−2に拡散材を略均一に混合して拡散部(接合層114−2−2)としてもよい。
図4(c)に示すように、フレネルレンズシート110は、フレネル基材部113bに拡散材を混合せず、その入射側表面に微細な凹凸形状を設けることにより拡散効果を持たせて拡散部(フレネル基材部113b−3)としてもよい。このとき、フレネル基材部113b−3と接合層114−2との屈折率差は、大きいほうが好ましい。また、この例に限らず、層の表面に微細な凹凸形状を設けて拡散効果を付与する場合は、凹凸形状が設けられた面で接する2つの層の屈折率差はできるだけ大きいほうが好ましい。
図4(d)に示すように、フレネルレンズシート110は、フレネル基材部113bに拡散材を混合せず(フレネル基材部113b−2)、第1の飛散防止層112−2に、垂直方向に光を拡散させる効果を有するレンチキュラーレンズ部112a−2とレンチキュラー基材部112b−2とを設けてもよい。また、図示しないが、第1の飛散防止層112−2は、入射側に突出し、断面が三角形状であり、垂直方向に光を拡散させる効果を有するプリズム形状を複数配列してもよい。
さらに、図4(e)に示すように、フレネルレンズシート110は、フレネル基材部113bに拡散材を混合せず(フレネル基材部113b−2)、第1の飛散防止層112に、ポリエチレンテレフタレート樹脂に拡散材としてガラスビーズを略均一に混合して形成された、厚さ188μmの層を積層して拡散部(第1の飛散防止層112−3)としてもよいし、汎用の拡散シートを積層して拡散部としてもよい。また、図示しないが、第1の飛散防止層112は、入射側表面に微細な凹凸形状を設けて拡散部としてもよい。
(2)図5、図6、図7は、本発明による実施例1の透過型スクリーンにおけるレンチキュラーレンズシートの変形例の層構成を模式的に示した図である。
本実施例において、レンチキュラーレンズシート120は、レンチキュラー基材部122b、第2の飛散防止層123に、ガラスビーズ等の拡散材を略均一に混合して拡散部とする例を示したが、拡散効果を有する拡散部としての機能を付与する層やその数は、特に限定しない。以下に、例として拡散部を2ヶ所設ける場合の層構成の例を示すが、この限りではない。
第2のガラス基板121の入射側及び出射側にそれぞれ拡散部を設ける例として、レンチキュラーレンズシート120は、レンチキュラー基材部122bに拡散材を混合せず(レンチキュラー基材部122b−2)、図5(a)に示すように、ポリエチレンテレフタレート樹脂にガラスビーズ等の拡散材を略均一に混合して形成され、光を拡散する拡散部としての機能を有する厚さ188μmの拡散層125−1を、第4の飛散防止層122と第2のガラス基板121との間に、接合層124−3,124−4を介して積層してもよい。
また、レンチキュラーレンズシート120は、前述のように拡散層125−1を設け、図5(b)に示すように、第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず(第2の飛散防止層123−2)、第2のガラス基板121と第2の飛散防止層123−2との間に設けられた接合層124−2に拡散材を混合して拡散部(接合層124−2−2)としてもよいし、図5(c)に示すように、第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず、その表面に微細な凹凸形状を設けて、拡散部(第2の飛散防止層123−3)としてもよい。
レンチキュラーレンズシート120は、第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず(第2の飛散防止層123−2)、図5(d)に示すように、第2のガラス基板121と第2の飛散防止層123−2との間に、接合層124−5,124−6を介して、拡散層125−1と同様の拡散層125-2を積層してもよい。
また、レンチキュラーレンズシート120は、前述のように拡散層125−2を設け、図5(e)に示すように、レンチキュラー基材部122bに拡散材を混合せず(レンチキュラー基材部122b−2)、第2のガラス基板121と第4の飛散防止層122との間に設けられた接合層124−1に拡散材を略均一に混合して拡散部(接合層124−1−2)としてもよい。
さらに、レンチキュラーレンズシート120は、前述のように拡散層125−2を設け、図5(f)に示すように、レンチキュラー基材部122bに拡散材を混合せず、その表面に微細な凹凸形状を設けて拡散部(レンチキュラー基材部122b−3)としてもよい。
拡散層を別層で設けない場合、レンチキュラーレンズシート120は、図6(g)に示すように、第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず、その表面に微細な凹凸形状を設けて拡散部(第2の飛散防止層123−3)としてもよい。また、レンチキュラーレンズシート120は、図6(h)に示すように、第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず(第2の飛散防止層123−2)、第2のガラス基板121と第2の飛散防止層123との間に設けられた接合層124−2に、拡散材を略均一に混合して拡散部(接合層124−2−2)としてもよい。図示しないが、このとき、レンチキュラー基材部122bは、拡散材を混合せずに、その表面に微細な凹凸形状を設けて拡散部としてもよい。
また、レンチキュラーレンズシート120は、レンチキュラー基材部122bに拡散材を混合せず(レンチキュラー基材部122b−2)、図6(i)に示すように、接合層1
24−1に拡散材を混合して拡散部(接合層124−1−2)としてもよいし、図6(j)に示すように、接合層124−1に拡散材を混合して拡散部(接合層124−1−2)とし、第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず、その表面に微小な凹凸形状を設けて拡散部(第2の飛散防止層123−3)としてもよい。
さらに、レンチキュラーレンズシート120は、レンチキュラー基材部122b及び第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず(レンチキュラー基材部122b−2、第2の飛散防止層123−2)、第2のガラス基板121と第4及び第2の飛散防止層122,123とを一体的に積層する接合層124−1,124−2に拡散材を混合して拡散部(接合層124−1−2,124−2−2)としてもよい。
第2のガラス基板121より入射側に拡散部を2ヶ所設ける例として、レンチキュラーレンズシート120は、図7(l)に示すように、第2の飛散防止層123に拡散材を混合せず(第2の飛散防止層123−2)、第4の飛散防止層122と第2のガラス121との間に、接合層124−3,124−4を介して、拡散層125−2を設けてもよい。このとき、図示しないが、レンチキュラー基材部122bは、拡散材を混合せずに、その表面に微細な凹凸形状を設けて拡散部としてもよい。
以上のような手法を用いて、透過型スクリーン100全体として、拡散効果を有する拡散部としての機能を、フレネルレンズ部113bより出射側の隣接しない層に2ヶ所以上付与すると、視野角の拡大や、拡散の均一性の向上、シンチレーション(画面のぎらつき)の低減等の効果が期待でき、画質の向上を図ることができる。
(3)本実施例において、レンチキュラーレンズ部122aは、その断面が略楕円形状である単位レンズが水平方向に複数配列されて形成された、水平方向への拡散効果を有するレンチキュラーレンズである例を示したが、これに限らず、例えば、マイクロレンズアレイ等を用いてもよい。
(4)本実施例において、レンチキュラーレンズ部122a、レンチキュラー基材部122bは、第4の飛散防止層122に設けられる例を示したが、これに限らず、図7(m)に示すように、第2の飛散防止層123−4に、レンチキュラーレンズ部123a−4、レンチキュラー基材部123b−4を設けてもよい。
図7(m)において、レンチキュラーレンズシート120は、レンチキュラー基材部123b−4と第4の飛散防止層122−2とにガラスビーズを拡散材として略均一に混合し、拡散部とする例を示しているが、拡散部としての機能を付与する層と数は、前述の変形例に示した場合と同様に、特に限定しない。
(5)第2の飛散防止層123は、拡散、反射防止、防眩、着色、減光、紫外線吸収、帯電防止、防汚、センサー、ハードコート等の機能を有する汎用シートを用いてもよいし、例えば、アクリル樹脂等により形成されたシートに、これらの機能を有するように処理を施してもよい。また、それぞれの機能を有するシート等を複数枚積層してもよいし、複数の機能を有するように処理を施してもよいし、特に限定しない。
図8は、本発明による実施例2の透過型スクリーンを示した図である。
実施例2の透過型スクリーン400は、映像光Lの入射側に設けられたフレネルレンズシート410と、映像光Lの出射側に設けられた拡散光学シート420とを備え、これらを組み合わせることにより1組のスクリーンとして形成され、実施例1に示した透過型スクリーン100と同様に、図2に示すリアプロジェクションテレビ1に用いられる。
図9は、本発明による実施例2の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。
映像光Lは、図中の矢印で示され、図中の右側から透過型スクリーン400に入射し、図中の左側から出射する。また、白抜きの円が分布した層は、光を拡散させる拡散材を含むことを示す。
ここで、フレネルレンズシート410は、第1のガラス基板411、第1の飛散防止層412、第3の飛散防止層413、接合層414−1,414−2を有する偏向光学シートであり、実施例1に示したフレネルレンズシート110と同一の部材である。
よって、本実施例のフレネルレンズシート410における第1のガラス基板411、第1の飛散防止層412、第3の飛散防止層413、接合層414−1,414−2は、それぞれ、実施例1のフレネルレンズシート110における第1のガラス基板111、第1の飛散防止層112、第3の飛散防止層113、接合層114−1,114−2に対応しており、同様の機能を有する。よって、重複する説明は省略する。
(拡散光学シート)
拡散光学シート420は、透過型スクリーン400の出射側に設けられ、第2のガラス基板421、第2の飛散防止層423、第4の飛散防止層422、接合層424−1,424−2を有し、映像光を反射させて拡散させる光学シートである。
第2のガラス基板421は、光透過性を有し、剛性の高い高剛性基板層であり、ケイ酸塩ガラスによって形成された厚さ3mmのガラス板である。この第2のガラス基板421を、波長帯域400〜700nmの光が透過する透過率は、90%以上である。
接合層424−1,424−2は、第2のガラス基板421と、後述する第2及び第4の飛散防止層423,422を一体的に接合する層であり、圧力により粘着性が顕在化する感圧粘着型のアクリル樹脂により形成され、その厚さは20μmである。本実施例では、接合層424−1,424−2は、その厚さを20μmとしたが、20〜30μmの範囲であれば特に限定しない。
接合層424−1は、第2のガラス基板421と第4の飛散防止層422との間に設けられ、接合層424−2は、第2のガラス基板421と第2の飛散防止層423との間に設けられている。
第4の飛散防止層422は、第2のガラス基板421の入射側に接合層424−1を介して一体的に積層された部材であり、第2のガラス基板421が割れる等したときにその飛散を防止する機能を有する。
第4の飛散防止層422は、予め、拡散光学要素基材部422bの片面に、実施例1に示したフレネルレンズ部113aと同様に、紫外線硬化型樹脂を用いて拡散光学要素422aを形成したものを、第2のガラス基板421に積層している。
拡散光学要素基材部422bは、第4の飛散防止層422のベースとなる厚さ200μmのシート状の部材であり、拡散材としてガラスビーズが略均一に混合されたアクリル樹脂により形成され、拡散部としての機能を有する。
図10は、拡散光学要素の断面図である。
拡散光学要素422aは、拡散光学要素基材部422bの出射側の面に、実施例1に示したフレネルレンズ113aと同様の紫外線硬化型樹脂により形成された複数の単位光学形状422cが出射側に突出して配列され、形成されている。
この単位光学形状422cは、図10に示すように、その断面が略台形状の出射側に突出した形状であり、隣接する単位光学形状との間の断面が三角形状の部分には、光を吸収する光吸収部422dが形成されている。この光吸収部422dは、単位光学形状422cより、屈折率の低い材料により形成されている。
拡散光学要素422aは、単位光学形状422cの下底部分から入射した光の少なくとも一部を、単位光学形状422cの斜辺部分422eで所定の方向に全反射して上底部分から出射させ、拡散させる効果を有する。
第2の飛散防止層423は、図9に示すように、第2のガラス基板421の出射側に接合層424−2を介して一体的に積層された部材であり、第2のガラス基板421が割れる等したときに、飛散を防止する機能を有する。
この第2の飛散防止層423は、ポリエチレンテレフタレート樹脂等に拡散材としてガラスビーズを略均一に混合して形成された厚さ188μmのシート状の部材であり、拡散部としての機能を有する。
このようなフレネルレンズシート410と拡散光学シート420と備えることにより、透過型スクリーン400は、実施例1に示した透過型スクリーン100と同様に、温度や湿度等の環境の変化により反りや浮き、自重による撓み等が生じ難い、平面性の高い透過型スクリーンとなり、高画質の画像を提供できる。
また、フレネルレンズシート410は、第1のガラス基板411の両面に、第1及び第3の飛散防止層412,413が一体的に積層され、拡散光学シート420は、第2のガラス基板421の両面に、第2及び第4の飛散防止層423,422が一体的に積層されいる。よって、透過型スクリーン400は、その最入射側面及び最出射側面が、飛散防止層で覆われた形態となり、第1、第2のガラス基板411,421が割れる等した場合、その破片の飛散を防止でき、安全である。
拡散光学シート420に用いられた拡散光学要素422aは、製造が容易であり、高精細のものを作ることができ、生産コストを低く抑えることができ、高画質の透過型スクリーンを提供できる。
また、拡散光学シート420は、ファインピッチが可能であるので、透過型スクリーン400は、実施例1に示したレンチキュラーレンズシート120を用いた透過型スクリーン100に比べて、高精細、高品位の画像を提供できる。
(実施例2の変形例)
(1)本実施例のフレネルレンズシート410は、実施例1に示したフレネルレンズシート110と同一の部材である。よって、本実施例のフレネルレンズシート410は、その変形例として、実施例1に示したフレネルレンズシート110の変形例を用いることができる。
(2)本実施例の拡散光学シート420は、拡散光学要素基材部422bの入射側表面に、断面が入射側に突出した三角形状であり、垂直又は水平方向に光を拡散させる、不図示のプリズム形状を複数配列してもよいし、拡散光学要素基材部422bの入射側表面に、不図示の微細な凹凸形状を設けてもよい。このようなプリズム形状又は凹凸形状を設けることにより、観察面側から透過型スクリーン400に入射した外光が、プリズム形状又は凹凸形状の入射側界面で反射し、光吸収部422dにより吸収されるので、外光によるコントラストの低下を軽減できる。
(3)本実施例において、拡散光学シート420は、第2の飛散防止層423と拡散光学要素基材部422bとに、ガラスビーズを拡散材として略均一に混合して拡散部としての機能を付与する例を示したが、拡散部としての機能を付与する層やその数は、特に限定しない。以下に、例を示すが、これに限定されるものではない。
拡散光学シート420は、拡散光学要素基材部422bに拡散材を混合して拡散部とする場合、第2の飛散防止層423に汎用の反射防止シート等を積層し、接合層424−1又は接合層424−2にガラスビーズ等の拡散材を混合し、拡散部としてもよい。
また、第2の飛散防止層423が拡散部としての機能を有する場合、拡散光学シート420は、拡散光学要素基材部422bではなく、接合層424−1又は接合層424−2に拡散材を混合して拡散部としてもよい。
さらに、例えば、拡散光学シート420は、拡散光学要素基材部422b等に拡散材を混合して拡散部とし、第2の飛散防止層423に汎用の反射防止シート等を積層し、ポリエチレンテレフタレート樹脂に拡散材を略均一に混合して形成した拡散層を、第2のガラス基板421と第2の飛散防止層423との間、または、第2のガラス基板421と第4の飛散防止層422との間に積層してもよい。
(4)図11は、本発明による実施例2の透過型スクリーンにおける拡散光学シートの変形例の層構成を模式的に示した図である。
本実施例において、拡散光学シート420は、拡散光学要素422a及び拡散光学要素基材部422bが第4の飛散防止層422に設けられる例を示したが、これに限らず、例えば、図11(a)に示すように、第2の飛散防止層423−2に、拡散光学要素423a−2、拡散光学要素基材部423b−2を設けてもよい。このとき、透過型スクリーン400の最出射側に、拡散光学部423b−2の光吸収部が設けられる形となり、外光がスクリーンに入射することにより生じるコントラストの低下を低減できる。
図11(a)において、拡散光学シート420は、第2の飛散防止層423−2に設けられた拡散光学要素基材部423b−2と第4の飛散防止層422−2とに拡散材を混合し、拡散部とする例を示しているが、拡散部が設けられる層や数は、これに限らず、特に限定しない。
また、このとき、拡散光学シート420は、図11(b)に示すように、拡散光学要素423a−2の出射側に、ポリエチレンテレフタレート樹脂等にガラスビーズ等の拡散材を略均一に混合して形成された厚さ188μmの拡散層425を、接合層424−3を介して一体的に積層することにより、映像光の拡散を均一化し、画質の向上を図ってもよい。このとき、拡散光学シート420は、拡散層425ではなく、汎用の拡散シート等を積層してもよい。
図12は、本発明による実施例3の透過型スクリーンを示した図である。
図13は、本発明による実施例3の透過型スクリーンを用いたリアプロジェクションテレビの断面図である。
実施例3の透過型スクリーン200は、図12に示すように、光源部22側にプリズムシート210を備え、観察面側にレンチキュラーレンズシート220を備え、これらを組み合わせることにより1組のスクリーンとして形成され、図13に示すリアプロジェクションテレビ2に用いられる。
リアプロジェクションテレビ2は、図13に示すように、光源部22、ミラー部32、透過型スクリーン200を備えた背面投射型表示装置である。光源部22は、DMDを用いた単管方式の光源であり、透過型スクリーン200の下方から映像光Lを投射する。そのため、映像光Lが透過型スクリーン200に入射する入射角度は、実施例1に示したリアプロジェクションテレビ1に比べて大きい。
図14は、本発明による実施例3の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。
映像光Lは、図中の矢印で示され、図中の右側から透過型スクリーン200に入射し、図中の左側から出射する。また、図中の白抜きの円が分布した層は、光を拡散させる拡散材を含むことを示す。
レンチキュラーレンズシート220は、透過型スクリーン200の出射側に設けられ、第2のガラス基板221、第4の飛散防止層222、第2の飛散防止層223、接合層224−1,224−2を有する拡散光学シートである。
このレンチキュラーレンズシート220は、実施例1に示したレンチキュラーレンズシート120と同一の部材であり、レンチキュラーレンズシート220の第2のガラス基板221、第4の飛散防止層222、第2の飛散防止層223、接合層224−1,224−2は、実施例1のレンチキュラーレンズシート120における第2のガラス基板121、第4の飛散防止層122、第2の飛散防止層123、接合層124−1,124−2にそれぞれ対応し、同様の機能を有するので、重複する説明は省略する。
(プリズムシート)
プリズムシート210は、第1のガラス基板211、第1の飛散防止層212、第3の飛散防止層213、接合層214−1,214−2等を有し、映像光Lを反射させて出射側へ向ける偏向光学シートであり、透過型スクリーン200の入射側に設けられている。
第1のガラス基板211は、光透過性を有し、剛性の高い高剛性基板層である。この第1のガラス板211は、ケイ酸塩ガラスによって形成された厚さ3mmのガラス板であり、波長帯域400〜700nmの光の透過率は、90%以上である。
接合層214−1,214−2は、第1のガラス基板211と第1の飛散防止層212、第3の飛散防止層213とを接合し、一体的に積層する層であり、圧力により粘着性が顕在化する感圧粘着型のアクリル樹脂によって形成され、その厚さは20μmである。
接合層214−1は、第1のガラス基板211と第1の飛散防止層212との間に設けられ、接合層214−2は、第1のガラス基板211と第3の飛散防止層213との間に設けられている。
第1の飛散防止層212は、第1のガラス基板211の入射側に接合層214−1を介して、一体的に積層された部材であり、第1のガラス基板211が割れる等したときに、飛散を防止する機能を有する。
この第1の飛散防止層212は、予め、プリズム基材部212bの片面に、実施例1に示したフレネルレンズ部113aと同様に、紫外線硬化型樹脂を用いて後述するプリズム部212aを形成したものを、第1のガラス基板211に積層している。
プリズム基材部212bは、第1の飛散防止層212のベースとなる厚さ200μmのシート状の部材であり、ガラスビーズ等の拡散材が混合されたアクリル樹脂により形成され、拡散部としての機能を有する。
図15は、プリズム部の断面図である。
プリズム部212aは、図15に示すように、映像光Lが入射する入射面212cと、入射面212cから入射した光の少なくとも一部が全反射する全反射面212dとを有する複数の単位プリズム212eが、図12に示すように、プリズムシート210の外部にある中心Pから同心円状に配列され、形成されている。
第3の飛散防止層213は、図14に示すように、第1のガラス基板211の出射側に接合層214−2を介して一体的に積層された部材であり、第1のガラス基板211が割れる等したときに、その飛散を防止する機能を有している。
この第3の飛散防止層213は、ポリエチレンテレフタレート樹脂等にガラスビーズ等の拡散材を混合して形成された厚さ188μmのシート状の部材であり、拡散部としての機能を有する。
このようなプリズムシート210とレンチキュラーレンズシート220とを備えることにより、透過型スクリーン200は、以下に示す効果が得られる。
リアプロジェクションテレビ2は、光源部22が透過型スクリーン200の下方に設けられるため、図13に示すように、光源部22から投射された映像光Lの透過型スクリーン200への入射角度は大きい。しかし、プリズム部212aは、透過型スクリーン200の入射側に設けられ、映像光を観察面側(出射側)へ略平行光として出射できるので、リアプロジェクションテレビ2の奥行きを小さく、薄型にすることができる。
また、このリアプロジェクションテレビ2は、映像光Lの入射角度が大きいため、透過型スクリーンの僅かな反りや浮き等により生じる画像の劣化の影響は、実施例1のリアプロジェクションテレビ1に比べて非常に大きい。特に、透過型スクリーンの上辺部等の光源部22から遠い点になるほど、透過型スクリーンの反り等による画質への影響は大きい。
しかし、透過型スクリーン200に用いられたプリズムシート210及びレンチキュラーレンズシート220は、温度や湿度等の環境の変化等による反りや浮き、自重による撓み等が生じ難いガラス製の基板である第1及び第2のガラス基板211,221に一体的に積層して形成されているので、反りや浮き、撓み等が低減し、平面性が向上し、観察者に高画質の画像を提供できる。
また、透過型スクリーン200は、第1のガラス基板211の両面に第1及び第3の飛散防止層212,213が一体的に積層され、第2のガラス基板221の両面に第2及び第4の飛散防止層223,222が積層されることにより、事故等により第1、第2のガラス基板211,221が割れる等した場合に、その破片が飛散することを防止でき、安全である。
(実施例3の変形例)
(1)本実施例のレンチキュラーレンズシート220は、実施例1に示したレンチキュラーレンズシート120と同一の部材であるので、レンチキュラーレンズシート220は、その変形例として、レンチキュラーレンズシート120の変形例を用いることが可能である。
(2)図16は、本発明による実施例3の透過型スクリーンにおけるプリズムシートの変形例の層構成を模式的に示した図である。
本実施例において、プリズムシート210は、プリズム基材部212b、第3の飛散防止層213にガラスビーズ等の拡散材を混合し、拡散部とする例を示したが、これに限らず、プリズムシート210において、拡散部としての機能を付与する層及びその数は、特に限定しない。
例えば、図16に示すように、プリズムシート210は、プリズム基材部212bに拡散材を混合せず(プリズム基材部212b−2)、接合層214−1に拡散材を混合して拡散部(接合層214−1−2)としてもよい。このとき、図示しないが、プリズムシート210は、第3の飛散防止層213ではなく、接合層214−2に拡散材を混合して拡散部としてもよい。
また、図示しないが、第3の飛散防止層213は、その表面に微細な凹凸形状を設けて拡散部としてもよいし、汎用の拡散シート等を用いてもよいし、透過型スクリーン200の垂直方向に光を拡散する、弱い拡散効果を有するレンチキュラーレンズが形成された光学シート等を用いてもよい。
図17は、本発明による実施例4の透過型スクリーンを示した図である。
本発明による実施例4の透過型スクリーン500は、光源部22側に設けられたプリズムシート510と、観察面側に設けられた拡散光学シート520とを備え、1組のスクリーンとして形成されている。
また、この透過型スクリーン500は、実施例3の透過型スクリーン200と同様に、図13に示すリアプロジェクションテレビ2に用いられる。
図18は、本発明による実施例4の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。
映像光Lは、図中の矢印で示され、図中の右側から透過型スクリーン500に入射し、図中の左側から出射する。また、図中の白抜きの円が分布した層は、光を拡散させる拡散材を含むことを示す。
プリズムシート510は、実施例3に示したプリズムシート210と同一の部材であり、本実施例のプリズムシート510における第1のガラス基板511、第1の飛散防止層512、第3の飛散防止層513、接合層514−1,514−2は、それぞれ、実施例3のプリズムシートにおける第1のガラス基板211、第1の飛散防止層212、第3の飛散防止層213、接合層214−1,214−2に対応し、同様の機能を有する。よって、重複する説明は省略する。
拡散光学シート520は、実施例2に示した拡散光学シート420と同一の部材であり、本実施例の拡散光学シート520における第2のガラス基板521、第2の飛散防止層523、第4の飛散防止層522、接合層524−1,524−2は、それぞれ、実施例2の拡散光学シート420における第2のガラス基板421、第2の飛散防止層423、第4の飛散防止層422、接合層424−1,424−2に対応し、同様の機能を有する。よって、重複する説明は省略する。
このようなプリズムシート510と拡散光学シート520とを備えた透過型スクリーン500は、温度や湿度等の環境の変化による反りや浮き、自重による撓み等の生じ難い平面性の高い透過型スクリーンとなり、観察者に高画質の画像を提供できる。
また、透過型スクリーン500は、事故等により第1、第2のガラス基板511,521が割れる等した場合に、その破片が飛散せず、安全である。
さらに、透過型スクリーン500は、プリズムシート510を入射側に設けたことにより、映像光Lの入射角度が大きい場合にも、映像光Lを出射側に略平行光として出射できるので、リアプロジェクションテレビ2の奥行きを小さく、薄型化することができる。
さらにまた、拡散光学シート520に用いられた拡散光学要素522aは、製造が容易であり、高精細のものが製造できるので、生産コストを低く抑えることができ、高画質の透過型スクリーンを提供できる。
図13に示すリアプロジェクションテレビ2のように、透過型スクリーンへの映像光Lの入射角度が大きい場合、透過型スクリーンの外周部等は、屈折率の波長分散による色分散が発生し、色むらが生じることが問題となる。しかし、このようなプリズムシート510、拡散光学シート520は、光の反射させて出射するので、色分散は発生せず、色むらを低減させることができる。
(実施例4の変形例)
本実施例の透過型スクリーン500に用いられたプリズムシート510は、実施例3に示したプリズムシート210と同一の部材である。よって、プリズムシート510は、その変形例として、プリズムシート210の変形例を用いることができる。
また、本実施例の透過型スクリーン500に用いられた拡散光学シート520は、実施例2に示された拡散光学シート420と同一の部材である。よって、拡散光学シート520は、その変形例として、拡散光学シート420の変形例を用いることができる。
(実施例1から実施例4に共通の変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)各実施例において、光を拡散させる拡散部を設ける手法として、フレネル基材部113b,413b、プリズム基材部212b,512b、レンチキュラー基材部122b,222b、拡散光学要素基材部422b,522b、第2の飛散防止層123,223,423,523に、拡散材としてガラスビーズを略均一に混合して拡散効果を持たせ、拡散部とする例を示したが、これに限らず、例えば、接合層114−1,114−2,124−1,124−2,214−1,214−2,224−1,224−2,414−1,414−2,424−1,424−2,514−1,514−2,524−1,524−2に拡散材を混合して拡散部としてもよい。
また、これらの層は、その表面に微細な凹凸形状を設けることにより拡散効果を付与し、拡散部としてもよい。このように、拡散部としての効果を付与する場合、微細な凹凸形状を設ける面を介して隣接する2つの層は、その屈折率差が大きいほうが好ましい。
拡散材は、ガラスビーズに限らず、光の波長に依存しない大きさであれば、例えば、プラスチック等の有機系化合物により形成された粒子等でもよく、特に限定はしない。
(2)各実施例において、拡散効果を有する拡散部としての機能を付与する層は特に限定しない。拡散部としての機能は、透過型スクリーン100,200,400,500全体として、隣接しない層に2層以上付与することにより、視野角拡大等の効果に加え、シンチレーションの低減が期待できる。また、拡散部は、2層以上に分散して設けることにより、混合する拡散材の量を減らすことができる。
なお、拡散部を設ける層は、特に限定しないが、ガラス基板に拡散材を混合させると、脆くなり、割れやすくなるので好ましくない。
(3)各実施例において、光源部21,22は、DMDを用いた単管方式の光源である例を示したが、これに限らず、例えば、LCD等を用いた他の単管方式の光源でもよい。また、実施例1において、光源部21は、CRT等を用いた3管方式の光源を用いてもよい。
(4)各実施例において、フレネル基材部113b,413b,プリズム基材部212b,512、レンチキュラー基材部122b,222b、拡散光学要素基材部422b,522bは、アクリル樹脂により形成される例を示したが、これに限らず、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等で形成してもよく、特にその材料は限定しない。
また、光源部21,22が、LCD等の偏光依存性を有する光源である場合、各基材部は、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂により形成されたシート状の部材や無延伸のポリカーボネート板等の複屈折性の低い部材を用いて、迷光を低減し、画質の向上を図ってもよい。
(5)実施例1から実施例4において、フレネルレンズ部113a,413a、プリズム部212a,512a、拡散光学要素422a,522aは、紫外線硬化型樹脂により、それぞれ、フレネル基材部113b,413b、プリズム基材部212b,512b、拡散光学要素基材部422b,522bに一体的に形成される例を示し、実施例1において、レンチキュラーレンズ部122a,222aは、熱可塑性樹脂によりレンチキュラー基材部122b,222bに一体的に形成される例を示したが、これに限らず、熱硬化性樹脂等により形成してもよい。また、その製造方法は、押し出し成形等を用いてもよく、特に限定しない。
(6)各実施例において、第2の飛散防止層123,223,423,523は、拡散部として拡散効果を有する例を示したが、これに限らず、例えば、反射防止、防眩、着色、減光、紫外線吸収、帯電防止、防汚、センサー、ハードコート等の少なくともひとつの機能を有すればよく、その場合は以下のような効果が期待できる。
第2の飛散防止層123,223,423,523は、最も出射側(最観察面側)に積層されているので、反射防止機能を有する場合は、外光の映り込みを防止する効果がある。紫外線吸収機能を有する場合は、外光に含まれる紫外線によるスクリーンの黄変を防止する効果がある。防眩機能を有する場合は、画面のぎらつきを抑制することができる。ハードコート機能を有する場合は、スクリーンに傷が付くことを防止し、スクリーンの強度をあげる効果がある。帯電防止機能を有する場合は、透過型スクリーンに生じる静電気を除去し、埃等の付着を防止できる。防汚機能を有する場合は、スクリーン表面に汚れが付くことを防止できる。着色及び減光機能を有する場合は、コントラストを向上させ、画質の向上を図ることができる。センサー機能を有する場合は、タッチセンサー等に利用できる。
また、第2の飛散防止層123,223,423,523に、拡散、反射防止、防眩、着色(Tint)、減光(ND)、紫外線吸収、帯電防止、防汚、センサー、ハードコート等の少なくとも1つの機能を有する市販の汎用シートを積層してもよいし、例えば、アクリル樹脂等により形成されたシートに、これらの機能の少なくとも1つを有するように処理を施してもよいし、それぞれの機能を有するシート等を複数枚積層してもよいし、複数の機能を有するように処理を施してもよいし、特に限定はしない。
さらに、第2の飛散防止層123,223,423,523に限らず、他の飛散防止層にも、適宜このような機能を持たせてもよい。
(7)実施例1から実施例3において、第1のガラス基板111,411、第2のガラス基板121,221は、ケイ酸塩ガラスにより形成された厚さ2mmのガラス板である例を示し、実施例2から実施例4において、第1のガラス基板211,511、第2のガラス基板421,521は、ケイ酸塩ガラスにより形成された厚さ3mmのガラス板である例を示したが、これに限らず、剛性が高く、光透過性を有する材料であるならば、例えば、無アルカリガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、ソーダ石灰ガラス、カリガラス、石英ガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、リン酸系ガラス等により形成されたガラス板を用いてもよいし、風冷強化や化学強化を施したガラス板を用いてもよい。また、光透過性を有する透光性セラミックス等により形成された板状の部材を用いてもよい。
このとき、基板として用いる部材の厚さは、2〜3mmの範囲内であれば特に限定しない。
(8)実施例1において、接合層114−1,114−2,124−1,124−2は、第1のガラス基板111、第2のガラス基板121と、第1及び第3の飛散防止層112,113、第4及び第2の飛散防止層122,123とをそれぞれ接合し、一体的に積層するための層として示したが、これに限らず、ガラスビーズ等の拡散材を略均一に混合して拡散部としての機能を付与してもよい。また、透過型スクリーン100の最出射面側近傍に設けられた接合層124−2に、紫外線吸収剤を混合して、外光に含まれる紫外線によるスクリーンの黄変防止を図ってもよい。
実施例2から実施例4に示した接合層214−1,214−2,224−1,224−2,414−1,414−2,424−1,424−2,514−1,514−2,524−1,524−2もこれと同様である。
(9)実施例1から実施例3において、接合層114−1,114−2,124−1,124−2,224−1,224−2,414−1,414−2は、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化型のアクリル樹脂によって形成された、厚さ100μmの層である例を示し、実施例2から実施例4において、接合層214−1,214−2,424−1,424−2,514−1,514−2,524−1,524−2は、圧力により粘着性が顕在化する感圧粘着型のアクリル樹脂によって形成された、厚さ20μmの層である例を示したが、これに限らず、フェノール系樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、尿素樹脂、ケイ素樹脂等を用いてもよく、特に限定しない。また、その接合方法は、例えば、熱硬化型、紫外線硬化型(UV硬化型)、電子線硬化型(EB硬化型)、熱可塑型、感圧粘着型(PSA)等、特に限定しない。さらに、その厚さは5〜200μmの範囲内であれば、特に限定しない。
本発明による実施例1の透過型スクリーンを示した図である。 本発明による実施例1の透過型スクリーンを用いたリアプリジェクションテレビの断面図である。 本発明による実施例1の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。 本発明による実施例1の透過型スクリーンにおけるフレネルレンズシートの変形例の層構成を模式的に示した図である。 本発明による実施例1の透過型スクリーンにおけるレンチキュラーレンズシートの変形例の層構成を模式的に示した図である。 本発明による実施例1の透過型スクリーンにおけるレンチキュラーレンズシートの変形例の層構成を模式的に示した図である。 実施例1の透過型スクリーンにおけるレンチキュラーレンズシートの変形例の層構成を模式的に示した図である。 本発明による実施例2の透過型スクリーンを示した図である。 本発明による実施例2の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。 拡散光学要素の断面図である。 本発明による実施例2の透過型スクリーンにおける拡散光学シートの変形例の層構成を模式的に示した図である。 本発明による実施例3の透過型スクリーンを示した図である。 本発明による実施例3の透過型スクリーンを用いたリアプロジェクションテレビの断面図である。 本発明による実施例3の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。 プリズム部の断面図である。 本発明による実施例3の透過型スクリーンにおけるプリズムシートの変形例を模式的に示した図である。 本発明による実施例4の透過型スクリーンを示した図である。 本発明による実施例4の透過型スクリーンの層構成を模式的に示した図である。
符号の説明
1,2 リアプロジェクションテレビ
21,22 光源部
31,32 ミラー部
100,400,200,500 透過型スクリーン
110,410 フレネルレンズシート
111,211,411,511 第1のガラス基板
112,212,412,512 第1の飛散防止層
113,213,413,513 第3の飛散防止層
113a,413a フレネルレンズ部
113b,413b フレネル基材部
114−1,114−2,124−1,124−2 接合層
414−1,414−2,424−1,424−2 接合層
214−1,214−2,224−1,224−2 接合層
514−1,514−2,524−1,524−2 接合層
210,510 プリズムシート
212a,512a プリズム部
212b,512b プリズム基材部
120,220 レンチキュラーレンズシート
121,221,421,521 第2のガラス基板
122,222,422,522 第4の飛散防止層
122a,222a レンチキュラーレンズ部
122b,222b レンチキュラー基材部
122c 光吸収部
123,223,423,523 第2の飛散防止層
420,520 拡散光学シート
422a,522a 拡散光学要素部
422b,522b 拡散光学要素基材部
L 映像光

Claims (9)

  1. 入射側から投射された映像光を出射側に出射する透過型スクリーンであって、
    入射側に設けられ、光透過性を有し、剛性の高い第1の高剛性基板層と、前記第1の高剛性基板層に積層され、前記映像光を屈折又は反射させ、出射側へ向ける偏向光学要素を有する偏向光学シートと、
    出射側に設けられ、光透過性を有し、剛性の高い第2の高剛性基板層と、前記第2の高剛性基板層に積層され、前記映像光を屈折又は反射させ、拡散させる拡散光学要素とを有する拡散光学シートとを有し、
    前記第1及び第2の高剛性基板層の両面に一体的に積層され、最も入射側の面及び最も出射側の面に配置され、前記第1及び第2の高剛性基板層の飛散を防止する飛散防止層と、
    前記第1の高剛性基板層及び/又は前記第2の高剛性基板層の入射側及び出射側に設けられ、光を拡散させる拡散部と
    を備え、
    前記偏向光学シートは、前記飛散防止層の1つであり前記第1の高剛性基板層の入射側に一体的に積層された前記偏向光学要素を有する第1の飛散防止層と、前記第1の飛散防止層とは別層であり、前記第1の高剛性基板層の出射側に一体的に積層された第3の飛散防止層とを備え、
    前記偏向光学要素は、光が入射する入射面と、前記入射面から入射した光の少なくとも一部を所定の方向に全反射する全反射面とを有する単位プリズムが複数配列されたプリズム部であること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  2. 請求項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記第1及び第2の高剛性基板層は、ガラス又は透光性セラミックスにより形成されていること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記拡散光学シートは、前記飛散防止層の1つであり前記第2の高剛性基板層の入射側に一体的に積層される第4の飛散防止層と、前記第4の飛散防止層とは別層であり、前記第2の高剛性基板層の出射側に一体的に積層された第2の飛散防止層と、前記飛散防止層の少なくとも1つに設けられた前記拡散光学要素とを備えること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  4. 請求項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記拡散光学要素は、入射した光の少なくとも一部を屈折する屈折面を有する単位光学形状が水平又は垂直方向に複数配列されたレンチキュラーレンズであること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  5. 請求項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記拡散光学要素は、入射した光の少なくとも一部を全反射する全反射面を有する単位光学形状が複数配列されていること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記飛散防止層の少なくとも1つは、拡散、反射防止、防眩、着色、減光、紫外線吸収、帯電防止、防汚、センサー、ハードコートの少なくとも1つの機能を有すること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記第1及び第2の高剛性基板層と前記飛散防止層とを一体的に接合する接合層を有すること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  8. 請求項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記接合層の少なくとも1つは、光を拡散させる拡散材、紫外線を吸収する紫外線吸収剤の少なくとも1つを含むこと、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  9. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンと、
    映像光を投射する光源部と、
    前記光源部から投射された映像光を、前記透過型スクリーンに向けて反射させるミラー部と、
    を備えた背面投射型表示装置。
JP2005004484A 2005-01-11 2005-01-11 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置 Expired - Fee Related JP4167659B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005004484A JP4167659B2 (ja) 2005-01-11 2005-01-11 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置
CN200680001340XA CN101069127B (zh) 2005-01-11 2006-01-11 光学扩散片、光学偏转片和透射型屏幕
US11/575,613 US7885003B2 (en) 2005-01-11 2006-01-11 Optical diffusing sheet, optical deflecting sheet, and transmission type screen
PCT/JP2006/300212 WO2006075617A1 (ja) 2005-01-11 2006-01-11 拡散光学シート、偏向光学シート、および、透過型スクリーン
US12/957,703 US8130446B2 (en) 2005-01-11 2010-12-01 Optical diffusing sheet, optical deflecting sheet, and transmission type screen

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005004484A JP4167659B2 (ja) 2005-01-11 2005-01-11 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006195013A JP2006195013A (ja) 2006-07-27
JP4167659B2 true JP4167659B2 (ja) 2008-10-15

Family

ID=36801161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005004484A Expired - Fee Related JP4167659B2 (ja) 2005-01-11 2005-01-11 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4167659B2 (ja)
CN (1) CN101069127B (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008089906A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Toshiba Corp レンズアレイユニットおよびそれを備えた立体映像表示装置
US9944031B2 (en) * 2007-02-13 2018-04-17 3M Innovative Properties Company Molded optical articles and methods of making same
JP2011209706A (ja) * 2010-03-08 2011-10-20 Dainippon Printing Co Ltd タッチパネル機能を有する小型表示装置のディスプレイとして使用されるスクリーンおよびこれを備えたタッチパネル機能を有する小型表示装置
CN108181781B (zh) * 2013-09-18 2020-12-22 深圳市白雪投影显示技术有限公司 一种透射式的投影显示方法
GB2523742A (en) * 2014-02-28 2015-09-09 Barco Nv Seamless tiled displays
JP2015219422A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 Nltテクノロジー株式会社 光学部材及び表示装置
CN104570174A (zh) * 2014-12-11 2015-04-29 太湖金张科技股份有限公司 紫外阻隔光学扩散结构和紫外阻隔背光源产品
JP2018066975A (ja) * 2016-10-17 2018-04-26 セントラル硝子株式会社 透明スクリーンガラス物品
CN108663893B (zh) * 2017-03-29 2020-10-23 台湾扬昕股份有限公司 背投影屏幕
JP6955884B2 (ja) * 2017-03-31 2021-10-27 リンテック株式会社 プロジェクションスクリーン
US11609487B2 (en) 2018-03-30 2023-03-21 Sony Corporation Projection screen control method and projectioin-type display device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006195013A (ja) 2006-07-27
CN101069127B (zh) 2010-10-06
CN101069127A (zh) 2007-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4167659B2 (ja) 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置
WO2006075617A1 (ja) 拡散光学シート、偏向光学シート、および、透過型スクリーン
US9285669B2 (en) Reflection screen and image display system
JP5018371B2 (ja) 光学シート、バックライトユニット及び表示装置
US8670088B2 (en) Optical sheet comprising a base composed of a stack of transmissive sheets, and a back-light device and liquid crystal device incorporating the optical sheet
KR101871552B1 (ko) 디스플레이 시인성 개선용 광학필름, 이를 포함하는 편광판, 이를 포함하는 액정표시장치용 모듈 및 이를 포함하는 액정표시장치
WO2012060419A1 (ja) 光学モジュールおよび表示装置
JP2014186249A (ja) スクリーンユニット、マルチスクリーン、背面投射型表示装置
JP2010262038A (ja) 光偏向素子、及び拡散板
JP2006208610A (ja) 透光性基板及び透過型光学部材
JP2006208593A (ja) 拡散光学シート、透過型スクリーン及び背面投射型表示装置
JP2006208588A (ja) プリズムシート、透過型スクリーン及び背面投射型表示装置
JP2007233311A (ja) 透過型スクリーン
JP4673681B2 (ja) 積層体
JP6747132B2 (ja) 透過型スクリーン、背面投射型表示装置
JP2007322735A (ja) 透過型スクリーン
JP2007271645A (ja) 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置
JP5509532B2 (ja) 光学部材及びバックライトユニット並びにディスプレイ装置
JP2007316415A (ja) シート状部材、透過型スクリーンおよび背面投射型映像表示装置
JP2007010827A (ja) 透過型スクリーン及び背面投射型表示装置
JP2006208611A (ja) 透光性基板及び透過型光学部材
JP2006208519A (ja) フレネルレンズシート、透過型スクリーン及び背面投射型表示装置
JP2010085586A (ja) 光拡散シート、液晶映像源ユニット及び液晶表示装置
JP7226119B2 (ja) 透過型スクリーン、映像表示装置
JP2012215895A (ja) バックライトユニット及び表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061117

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080513

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080729

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130808

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees