JP4166752B2 - 溶接性が優れた高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は,溶接性が優れた高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤに関し,より詳しくはフラックスを構成する化学成分及び化学成分間の比を最適化することにより優れた引張強度と溶接作用性を表すだけでなく,下向き及びH-フィレット姿勢溶接の際にも優れた溶接作用性とビード形状を提供する,高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤに関する。
従来,50Kgf/mm2級メタル系フラックス入りワイヤが主として使用されてきたが,各種構造物の強度向上により60Kgf/mm2級鋼板が多く使用されることにより,作業能率性向上の側面で60Kgf/mm2級メタル系フラックス入りワイヤが台頭してきた。しかし,現在60Kgf/mm2級の引張強度を要求するフラックス入りワイヤとしては主にスラグ系を使用してきた。
しかし,60Kgf/mm2 級スラグ系フラックス入りワイヤは,H-フィレット溶接の際にビードの垂れ及びオーバラップ現象が発生するため,仕上げ加工及び補修溶接のような別の溶接後工程を経らなければならない溶接作業上の不便さがあった。
従って,本発明は,上記の従来技術の問題点を解決するためのもので,フラックスを構成する化学成分及び化学成分間の比を最適化することにより,純粋溶着金属の引張強度が60Kgf/mm2を満たすことにより,鉄板母材が60Kgf/mm2用に使用されながらも,既存の50Kgf/mm2級メタル系フラックス入りワイヤと同等の溶接作業性を示し,ビード外観の形状,スラグ剥離性,アーク安定性などの溶接作業性が優れた高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤを提供することをその目的とする。
さらに本発明は,下向き及びH-フィレット姿勢溶接の際に優れた溶接作業性を表すだけでなく,非常に良好な等脚長のビードが得られるため,溶接作業の能率が向上できる高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤを提供することをその目的とする。
本発明者らは,表1のようにフラックス成分組成と各成分の含有量比を適切に調節することにより,純粋溶着金属で60Kgf/mm2級引張強度を確保しながら,下向き溶接及びH-フィレット専用溶接で優れた溶接作業性が表せるという知見を得て,本発明を提案するに至った。
すなわち,本発明においては,
軟鋼または合金鋼製外皮にメタル系フラックスを充填して製造されるメタル系フラックス入りワイヤにおいて,
上記フラックスの組成はワイヤ全体重量を基準に,
TiO2換算値としてTi及びTi酸化物1.00〜5.00%,SiO2換算値としてSi及びSi酸化物1.00〜4.00%,MgO換算値としてMg及びMg酸化物0.10〜1.50%,Al2O3換算値としてAl及びAl酸化物0.20〜1.50%,ZrO2換算値としてZr及びZr酸化物0.10〜1.00%,Mn1.00〜3.50%,Ni0.50〜1.50%を含み;
上記MgO換算値,Al2O3換算値,ZrO2換算値の和が1.00〜4.00%で,残部Total Fe87.91〜90.68%C,P,S,K2O,Na2O,Na2O3,NaF及び不可避な不純物から成るその他の成分0.20〜0.46%から組成され;そして
上記フラックス成分のうち,Mn及びNiの和をQ1,TiO2換算値,SiO2換算値,Al2O3換算値,ZrO2換算値及びMgO換算値の和をQ2とするとき,Q1/Q2の比が0.20〜1.00の範囲を満たす組成から成り,溶接性が優れた高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤが提供される。
以下,本発明について詳しく説明する。
上述のように,本発明は,純粋溶着金属の引張強度が60Kgf/mm2を満たし,60Kgf/mm2級鋼板に適用可能でありながら,既存の50Kgf/mm2級メタル系フラックス入りワイヤと同等の溶接作業性を奏する,メタル系フラックス入りワイヤを提供できる。
さらに,従来,高張力鋼用に使用されていたスラグ系フラックス入りワイヤと同等の溶接作業性を奏し,下向き及びH-フィレット姿勢の溶接で現れるビードの垂れ及びオーバラップ現象を補完して等脚長をなすことにより,下向き及びH-フィレット姿勢で優れた作業性とビード形状が得られる,メタル系フラックス入りワイヤを提供できる長所がある。
本発明の高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤは,軟鋼または合金鋼製外皮にフラックスを充填して製造される。上記フラックス入りワイヤを構成するフラックスの組成成分及びその作用について詳述すると,次の通りである。
TiO2は,本発明において,スラグ被包性と剥離性及びスラグ粘性調整に有効な成分で,アーク安定製としても作用するフラックスであり,主にルチール及び還元チタン鉄鉱(ilmenite)等をその供給源として適用される。
本発明においては,Ti及びTi酸化物の添加量をTiO2の換算値として1.00〜5.00重量%に制限することが好ましいが,これはその含有量が1.00重量%未満ではアーク安定性が不安になり,スパッタの発生量が多く,且つ十分なスラグ量及び剥離性を確保することが不可能な反面,5.00重量%を超えると溶接金属のH-フィレット姿勢溶接の際にスラグ粘性の調整が難しくなり,スラグが流れ落ちてビードの垂れ及びオーバラップ現象をもたらすことがあり得るためである。
本発明において,SiO2は,下向き及びH-フィレット姿勢溶接の際にスラグ被包性とスラグ流動性の調整に有効な成分で,アーク安定剤としても作用するフラックスである。本発明においては,Si及びSi酸化物の添加量をSiO2の換算値として1.00〜4.00重量%に制限することが好ましいが,これは1.00重量%未満ではアークが不安定になり,スパッタの発生量が増加し,スラグの被包性が不均一であり,スラグ剥離性が低下され,4.00重量%を超えるとスラグが流れ落ちてビード形状が悪くなり,スラグ剥離性が低下される問題点が発生するためである。
MgOは,高融点酸化物としてスラグ粘性を増加させ,ビード形状の改善にも関与するフラックスである。しかし,その含有量が0.10重量%未満ではスラグ剥離性及び等脚長ビード形状の効果が少なく,1.50重量%を超えるとアークが不安定で,スパッタが多く発生し,ビード形状が不良になる問題点があるため,Mg及びMg酸化物の添加量をMgO換算値として0.10〜1.50重量%に制限することが好ましい。
Al2O3は,本発明において,高融点酸化物としてスラグ凝固点及び粘性を調整し,スラグ剥離性に関与し,アーク安定剤としての作用も有するフラックスである。本発明においては,Al及びAl酸化物の含有量をAl2O3換算値として0.20〜1.50重量%に制限することが好ましいが,これは0.20重量%未満ではスラグ流動性が低下されアークが不安であり,スパッタが多量に発生し,1.50重量%を超えるとスラグの流動性が悪くビードの形状が不良になるためである。
ZrO2は,本発明において,スラグの凝固速度を高め,粘性を増加させると共にスラグ剥離性を向上させるのに効果的であり,アーク安定剤としての役割もする。しかし,その含有量が0.10重量%未満ではスラグ剥離性が低下してその効果が非常に微々であり,1.00重量%を超えるとスラグの流動性が悪くビードの形状が不良になり,アークが不安定になって溶接作業性が低下するため,本発明においては,Zr及びZr酸化物の含有量をZrO2の換算値として0.10〜1.00重量%に制限することが好ましい。
Mnは,本発明において,スラグ粘性を増加させ,脱酸剤として作用すると共に溶接金属の強度及び低温靭性を向上させる作用をするフラックスである。しかし,その含有量が1.00重量%未満では脱酸不足により溶接部に溶接欠陥が発生し,強度と靭性が低下する問題点が発生し,3.50重量%を超えると溶接金属中に固溶強化されて溶接金属の強度を増加させ,高温割れが発生し易くなり延伸率を低下させるため,本発明においては,その含有量は1.00〜3.50重量%に制限することが好ましい。
Niは,溶接金属の強度及び低温靭性を確保するのに効果的である。しかし,その含有量が0.50重量%未満では引張強度及び低温靭性の確保に効果がなく,1.50重量%を超えると高温割れが発生し易いため,その含有量を0.50〜1.50重量%に制限することが好ましい。
上記フラックス成分のうち,MgO,Al2O3,ZrO2のような高融点酸化物は,その和が1.00以上〜4.00重量%の範囲内であるものが良いが,その和が1.00重量%未満ではスラグ剥離性が劣り,溶接ビード形状で等脚長をなすことができず垂れる現象が発生し,4.00重量%を超えると溶接中におけるスラグの流動性が悪く,ビードが適正に拡がらないため,溶接ビード形状でオーバラップが発生し,溶接ビードの等脚長にならず,ビード形状が不良になるため好ましくない。
さらに本発明においては,通常知られている合金添加剤に該当するMn及びNiの和をQ1,スラグ形成剤フラックスに該当するTiO2 換算値,SiO2 換算値,Al2O3 換算値,ZrO2 換算値及びMgO換算値の和をQ2とするとき,Q1/Q2の比が0.20〜1.00の範囲内を満たすように制御することをその特徴とする。なぜならば,各構成成分が上記範囲を満たしてこそ溶接性(ビード形状,アーク安定性,スラグ剥離性,溶接金属の引張強度及び低温靭性)が優れた高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤを提供できるだけでなく,下向き及びH-フィレット姿勢溶接の際にビード形状の等脚長化及び高い強度と優れた低温靭性を呈することになり,上記の値が0.20未満であれば溶接ビード形状は等脚長をなし,溶接作業性とアーク安定性は良好であるものの,溶接金属の引張強度と低温靭性は劣り,上記の値が1.00を超えると溶接金属の引張強度と低温靭性は良好な反面,溶接作業性が不良でスラグ剥離性が劣り,ビード形状が不良になるためである。
本発明のワイヤは鉄分を含む。このような鉄分は鋼製外皮中に充填されたフラックス成分のうち最も多くの比率を占め,アークの安定性を向上させ,スラグ粘性とスラグ凝固温度を下げ,溶着速度を増大させて溶着効率を高める。また,ワイヤの製造時に造管とワイヤの引抜伸線過程で鋼製外皮の内部に充填されたフラックスの流動性を増加させ,一部フラックスの偏り現象を防止できる。一方,上記の鉄分は鉄粉末及び鉄合金などに含有されたすべての金属鉄成分を意味する。
また,本発明のワイヤはC,P,S,K2O,Na2O,Na2O3,NaF及び不可避な不純物から成るその他の成分0.20〜0.46%を含む。
上記のように組成されたフラックスを軟鋼や合金鋼製外皮に充填するとき,そのフラックスの総重量はワイヤの全体重量を基準に10〜20重量%の範囲内に制限することが好ましい。これは10%未満に充填される場合は,充填密度が低くワイヤ内に空間が多くなり偏りが起こり易く,溶接の際に円滑なワイヤの送給ができない問題点があり,20%を超えて充填される場合は,外皮が薄くなりワイヤ自体の断線が起こる可能性が高いためである。
この時ワイヤに充填されるフラックスの充填形状には何ら制限がなく,そのワイヤ表面は通電性を円滑にし,防錆のためにベーキング処理なく特殊表面処理剤を添加したり,或いはベーキング処理して酸化被膜やまたはベーキング処理なくCuコーティングを形成することもできる。しかし,ワイヤの断面形状は円形にすることがよく,その内部形状に対しては何ら制約もない。
以下,実施例について,本発明をより詳細に説明する。下記の実施例は本発明を具体化するためのものであり,本発明の思想をこれに限定しようとするものではない。
合金鋼製(KS D 3512, SPCC)外皮中に,ワイヤの全体重量を基準にフラックス重量が10〜20%となるように,下記の表1のような化学組成を持つフラックスを充填させ,線径1.4mmのメタル系フラックス入りワイヤを製造した。
製造されたワイヤの下向き及びH-フィレット姿勢で溶接を行い,その溶接作業性を評価し,具体的な溶接条件は下記の表2に,そして溶接作業性の評価結果は下記の表3に示す。参考に,Ti及びTi酸化物はTiO2として,Si及びSi酸化物はSiO2として,Mg及びMg酸化物はMgOとして,Al及びAl酸化物はAl2O3として,そしてZr及びZr酸化物はZrO2としてその含有量を換算して記載した。
次に,溶接構造用圧延鋼材のKS SM 570鉄板20tの鉄板母材を使用して260〜320A及び31〜34Vの溶接条件下で,KS/AWS規格の試験手続により溶着金属の引張強度,降伏強度及びシャルピー衝撃特性を測定し,その結果を下記の表4に示す
本実施例で溶接作業性の評価基準は,非常に優秀(◎),優秀(○),普通(△),そして不良(×)にわけて評価した。一方,溶接金属の靭性程度を評価するために,引張硬度はAWS規格に従って550〜690N/mm2を適用し,降伏強度はKS規格に従って490N/mm2を適用し,シャルピー衝撃試験はAWS規格に従って-29℃(27J以上)で遂行した。
Figure 0004166752
Figure 0004166752

*上記表中,1)の合金成分及びT-Feは,金属外皮の成分を含んだフラックス中のFe及び合金粉末の和で,
2)のその他成分は,C,P,S,K20,Na2O,Na2O3,NaF及び不可避な不純物を意味し,
3)の式でQ1はMn及びNiの和を,そしてQ2はTiO2 換算値,SiO2 換算値,Al2O3 換算値,ZrO2 換算値及びMgO換算値の和を意味する。
Figure 0004166752
Figure 0004166752
Figure 0004166752
Figure 0004166752
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上記表3及び4から解るように,フラックスを構成する化学成分の組成及び化学成分間の比が最適に制御された実施例1〜14は,下向き及びH-フィレット姿勢でも非常に良好な溶接作業性とビード形状を現出しただけでなく,機械物理試験(引張強度,降伏強度及びシャルピー衝撃試験)で,関連規格のKS規格Z3313 YFW-C602M,AWS規格A5.29 E80T1-Ni1を満たす,優れた衝撃靭性を持つ溶接金属が得られることが分かった。
一方,フラックスを構成する化学成分の1種ないしは2種が本発明において,提示する範囲から外れたり,本発明において,提示する高融点酸化物の和が範囲から外れ,また本発明において,提示する数式1の範囲から外れる比較例1〜15は,溶接作業性が不良で,ビード形状が悪いか,或いは機械物理試験で関連規格を満たせなかった。
すなわち,比較例1は酸化物で換算されたSiO2が本発明において,提示する範囲未満で添加されるため,下向き及びH-フィレット溶接の際にスラグ被包が不均一でスラグ剥離性が良くなく,アーク安定性もまた不良であった。
比較例2はTi酸化物で換算されたTiO2が5.0%を超えて添加されスラグ粘性調整が難しくなり,スラグが流れ落ちてビード形状が悪く,またAl2O3が本発明において,提示する範囲未満で添加されることにより,溶接作業の際にアーク安定性が不安でスパッタが多量発生することが認められた。
一方,高融点酸化物の和が1.0%未満であり,本発明において,提示する数式1の値が1.0以上の比較例3は,溶接作業の際にスラグ含有量が不足してビード形状が等脚長をなせず,ビードが不良でスラグ剥離性が非常に不良だった。機械物性値では関連規格を満たしたものの,溶接作業性が非常に不良だった。
比較例4は,本発明において,提示する数式1の値が0.2未満であり,大体良好な溶接作業性を奏しているが,引張強度が関連規格を満たしておらず,Niが0.5%未満で添加されることにより,低温靭性または関連規格を満たせなかった。
比較例5は,酸化物で換算されたSiO2が,本発明において提示された4.0%を超えることにより,スラグが流れ落ちてビード形状が悪くなり,スラグ剥離性不良が現れ,Mn添加量が1.0%未満で溶接金属の引張強度が関連規格未達となった
比較例6では,機械物性評価で関連規格を満たすものと見られるが,酸化物で換算されたMgOが1.5%を超えて,アークが不安定でスパッタが多く発生し,スラグ流動性が悪くビード形状が不良だった。
比較例7は,高融点酸化物の和とZr酸化物で換算されたZrO2がそれぞれ本発明の範囲に至らなかったことにより,スラグが流れ落ちてビード形状で等脚長をなせず,ビードの垂れ現象が発生してオーバラップが現れ,スラグ剥離性が悪く現れ,Ni添加量が0.5%未満で添加されることにより,機械物理試験でも低温靭性が関連規格未達となった
一方,比較例8は酸化物で換算されたAl2O3が本発明において,提示した1.5%を超えることから,スラグ流動性が悪くてスラグが適正に拡がらず,ビード形状が等脚長を得られずオーバラップ現象が現れることを確認した。
また,比較例9は酸化物で換算されたTiO2が,本発明において提示した1.0%に及ばないことにより,アーク安定性が悪くなりスパッタが多量発生し,Al2O3及び高融点酸化物の和が1.66%及び4.04%で,本発明において提示した範囲を超えることからスラグ流動性が悪く,ビード形状不良が現れることが確認された。
比較例10は,酸化物で換算されたZrO2が,本発明において提示した範囲を超えることにより,スラグの流動性が不足してビードが拡がらず不良として現れ,アークが不安定でスパッタが多量発生し,合金添加剤の一種であるNi含有量が1.59%で,本発明において提示する範囲を超えることにより,機械物性値で引張強度もまた規格から外れるものであることが示された。
さらに,比較例11は酸化物で換算されたMgOが,本発明において提示した範囲に及ばないことから,スラグの剥離性が悪くビードの等脚長が形成されず,ビードのオーバラップ現象が現れ,合金添加剤の一種であるMn含有量が3.5%を超えているため,機械物性値において引張強度が関連規格から外れるものとなることが確認できた。
また,比較例12は,MgO換算値,Al2O3 換算値,ZrO2 換算値の和が,本発明において提示した範囲に及ばないため,スラグ剥離性が不良でビード形状も垂れる結果を確認できた。
比較例13は,Mn及びNiの和をQ1,TiO2 換算値,SiO2 換算値,Al2O3 換算値,ZrO2 換算値及びMgO換算値の和をQ2とするとき,Q1/Q2の比が,本発明において提示した範囲に及ばないため,ビード形状,溶接作業性及びアーク安定性は良好であったものの,引張強度及び低温靭性のような機械物性値が関連規格から外れることが確認できた。
比較例14は,Mn及びNiの和をQ1,TiO2 換算値,SiO2 換算値,Al2O3 換算値,ZrO2 換算値及びMgO換算値の和をQ2とするとき,Q1/Q2の比が,本発明において提示した範囲を超えることにより,引張強度及び低温靭性のような機械物性値は関連規格を満たしている反面,溶接作業性やスラグ剥離性及びビード形状が不良であることが確認できた。
最後に,比較例15は,MgO換算値,Al2O3 換算値,ZrO2 換算値の和とMn及びNiの和をQ1,TiO2 換算値,SiO2 換算値,Al2O3 換算値,ZrO2 換算値及びMgO換算値の和をQ2とするとき,Q1/Q2の比が,共に本発明において提示した範囲に及ばないことにより,引張強度と低温靭性のような機械物性値は相対的に良好であったものの,スラグ剥離性,ビード形状及び溶接作業性等が共に不良であるという結果が確認できた。

Claims (1)

  1. 軟鋼または合金鋼製外皮にメタル系フラックスを充填して製造されるメタル系フラックス入りワイヤにおいて,
    上記フラックスの組成はワイヤ全体重量を基準に,
    TiO2換算値としてTi及びTi酸化物1.00〜5.00%,SiO2換算値としてSi及びSi酸化物1.00〜4.00%,MgO換算値としてMg及びMg酸化物0.10〜1.50%,Al2O3換算値としてAl及びAl酸化物0.20〜1.50%,ZrO2換算値としてZr及びZr酸化物0.10〜1.00%,Mn1.00〜3.50%,Ni0.50〜1.50%を含み;
    上記MgO換算値,Al2O3換算値,ZrO2換算値の和が1.00〜4.00%で,残部Total Fe87.91〜90.68%C,P,S,K2O,Na2O,Na2O3,NaF及び不可避な不純物から成るその他の成分0.20〜0.46%から組成され;そして
    上記フラックス成分のうち,Mn及びNiの和をQ1,TiO2換算値,SiO2換算値,Al2O3換算値,ZrO2換算値及びMgO換算値の和をQ2とするとき,Q1/Q2の比が0.20〜1.00の範囲を満たすように組成された,
    溶接性が優れた高張力鋼用メタル系フラックス入りワイヤ。
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