JP4166198B2 - パネル貫通の配管部材の固定装置 - Google Patents
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図18において、200は単体で固定装置を成すゴム等の弾性体から成るグロメットで、中心部にホース等の配管部材202を挿通する挿通孔204を有し、また外周部に沿って環状溝206を有している。
この図19に示す固定装置は、金属パイプから成る配管部材202Aを複数本同時に、相手側の可撓性のホース202B-1を主体とする配管部材202Bに接続するためのもので、211はそれら複数本の配管部材202Aを挿通孔204に挿通状態に保持するグロメットである。
そしてパネル208の反対側(裏面側)にクランプ部材214を配置して、そのクランプ部材214の複数の位置決孔212に各配管部材202Aの先端側の部分を嵌め入れてクランプ部材214により各配管部材202Aを並列状態に位置決めし、またクランプ部材214の起立柱216を、パネル208の裏面に当接させて配管部材202Aの抜け防止も併せて行う。
即ち従来にあっては互いに離隔した一対のパネルのそれぞれに対して配管部材を貫通状態で固定するための固定装置については開示がなく、新たにそのための固定装置を開発することが必要であった。
また同様にして第2ホルダを他方のパネルの取付穴に固定することで、その第2ホルダにて保持した配管部材を他方のパネルの取付穴に対して位置決(軸直角方向の位置決)状態で、かかる他方のパネルの取付穴に取付固定することができる。
また特に上記のようにパネルとパネルとの間の空間が作業空間として使えないような場合の配管部材の固定装置として好適なものであるが(請求項2)、必ずしもそのような場合だけでなく、パネルとパネルとの間の空間を作業空間として使える場合でも適用可能であり、この場合においても、配管部材を一対のパネルを貫通させる状態に且つ軸直角方向及び軸方向の何れの方向にも強固に固定した状態に、ワンタッチで簡単に配管部材を各パネルの取付穴に取付固定することができる。
この場合、分割体を合せるだけで自動的に各分割体を軸直角方向に結合状態とすることができる。
図1において10,12,14は配管部材であって、これら3本の配管部材10,12,14はそれぞれ可撓性のホース10A,12A,14Aと、それらの端部に装着された硬質の樹脂パイプから成る継手管10B,12B,14Bとから成っている。
この第1ホルダ22は、軸方向に突出し、パネル16の取付穴20に軸方向に差し込まれて軸直角方向に位置決嵌合する筒状部(嵌合突部)26と、その外周面に沿って略環状に形成されたフランジ部(鍔部)28と、各配管部材10,12,14具体的にはそれら配管部材における可撓性のホース10A,12A,14Aを保持する保持部30とを有している。
これら挿通孔32,34,36は、配管部材10,12,14におけるホース10A,12A,14Aを挿通させて、その挿通状態でそれらを軸直角方向に位置決状態に拘束する。
これら弾性爪38は軸直角方向に弾性変形可能であって、それぞれに先端が鋭角をなす爪部40が一体に形成されている。
ここで各爪部40は、フランジ部28に対して軸方向の異なった位置に形成されている。
即ち第1ホルダ22、詳しくはその筒状部26をパネル16の取付穴20に対し図1及び図2の外面23側から軸方向に差し込むと、その過程で一対の弾性爪38が互いに接近する方向に弾性変形する。
そしてフランジ部28がパネル16の外面23に当接し、また爪部40がパネル16を内側に通過したところで、弾性変形状態の弾性爪38が復元力で拡開して爪部40がパネル16の内面に当り、外面23に当接状態のフランジ部28と弾性爪38の爪部40とがパネル16を内外両面から共働して挟み込み、ここに第1ホルダ22が取付穴20に軸方向及び軸直角方向に位置決状態に固定される。
これらリブ状の突起42は、多少の変形を伴って取付穴20に嵌合することで、筒状部26と取付穴20との公差に起因する隙間を吸収し、第1ホルダ22を取付穴20にがたつき無く固定状態とする働きをなす。
而して一方の分割体22-2には、分割体22-1と22-2とを互いに結合するための一対の弾性爪46が設けられている。また他方の分割体22-1には対応する掛止突起48が設けられている。
他方、分割体22-1には対応する位置決孔54が設けられており、分割体22-1,22-2を合せたとき、それら位置決突起52と位置決孔54との嵌合に基づいて、一対の分割体22-1,22-2が互いに位置決めされる。
ここで各継手管10B,12B,14Bは、図11及び図14に示しているように端部にニップル部68,70,72を有しており、それらを対応する可撓性のホース10A,12A,14Aに圧入することによって、それら各ホース10A,12A,14Aにそれぞれ接続される。
これらフランジ部74,76,78は、後述する第2ホルダ24の係合部106,108,110,112,114,116を軸方向に係合させることによって、各継手管10B,12B,14Bを第2ホルダ24に対して軸方向に固定状態とするためのものである。
これらの図に示しているように第2ホルダ24は、軸方向に突出し、パネル18の取付穴21に軸方向に差し込まれて軸直角方向に位置決嵌合する筒状部(嵌合突部)56と、その外周面に沿って形成されたフランジ部(鍔部)58と、各継手管10B,12B,14Bを保持する保持部60とを有している。
即ちこの第2ホルダ24もまた、弾性爪38とフランジ部58とによってパネル18を挟持する状態に、かかるパネル18の取付穴21に固定される。
このとき、一対の弾性爪38が互いに接近する方向に弾性変形し、そしてフランジ部58がパネル18の外面25に当接し、また弾性爪38の爪部40がパネル18を通過したところで、弾性変形状態の弾性爪38が拡開方向に形状復帰して、弾性爪38の爪部40がフランジ部58とともにパネル18を内外両面から共働して挟み込み、ここに第2ホルダ24がパネル18の取付穴21に固定状態となる。
この第2ホルダ24もまた、筒状部56と取付穴21との嵌合に基づいて軸直角方向に位置決めされ、その状態で強固にパネル18の取付穴21に固定される。
これらリブ状の突起42の働きは、第1ホルダ22におけるリブ状の突起42と同様である。
但し第1ホルダ22は図3,図4に示しているように平坦面から成る分割面Pで軸直角方向に丁度半分に2分割されているが、第2ホルダ24は各挿通孔62,64,66を通る分割面Pが図9,図10中、上下方向に凹凸状をなしている。
これらの図に示しているようにこの第2ホルダ24においては、筒状部(嵌合突部)56,保持部60及び挿通孔62,64,66の大部分が分割体24-1側に形成され、残りの一部(小部分)が分割体24-2側に形成されている。
この結果、第2ホルダ24はその大部分を成す一方の分割体24-1自体で配管部材、具体的には継手管10B,12B,14Bを軸直角方向に拘束する機能を有する。
ここで分割体24-1は、図2のパネル18の取付穴21を挿通可能である。
これらガイド部80,82,84は、継手管10B,12B,14Bを挿通孔62,64,66の分割体24-1側の部分に軸直角方向に嵌め入れる際のガイド作用をなす。
そして一対の分割体24-1,24-2を軸直角方向に合せると、図13に示しているように掛止突起48に対する弾性爪46の弾性掛止によって、一対の分割体24-1,24-2が軸直角方向に互いに結合された状態となる。
この点は第1ホルダ22と同様である。
そしてこれら突出片92,94,96,98の間の部分がU字状の切欠部100,102,104とされている。
これら切欠部100,102,104は継手管10B,12B,14Bを軸直角方向に嵌め入れるためのものである。
ここにおいて継手管10B,12B,14Bが第2ホルダ24の挿通孔62,64,66に挿通状態となって、軸直角方向に位置決めされ拘束保持された状態となる。
その際、分割体24-2側に一体に形成された突出片92,94,96,98を、各継手管10B,12B,14Bにおける図中左側のフランジ部74,76,78と分割体24-1との間の隙間に差し込むようにする。
図15はこのようにして継手管10B,12B,14Bを第2ホルダ24にて保持した状態を表している。
このようにすることで配管部材10,12,14の端部を各配管部材10,12,14の軸方向にも、また軸直角方向にも揃えた状態としておくことができる。
但しこのとき各ホース10A,12A,14Aは、第1ホルダ22に対し各挿通孔32,34,36において軸方向に相対移動可能である。図16(I)はこのときの状態を表している。
即ちホース10A,12A,14Aが取付穴20を貫通する状態で且つ軸直角方向に位置決めされた状態で、パネル16の取付穴20に固定された状態となる。
その差込みによって、第2ホルダ24はパネル18に対して、詳しくはその取付穴21に対してワンタッチで、即ち弾性爪38とフランジ部58とによるパネル18の挟持作用に基づいて取付固定される。
即ち継手管10B,12B,14Bが取付穴21を貫通する状態でパネル18の取付穴21に軸直角方向及び軸方向に固定された状態となる。図17(IV)はこのときの状態を示している。
10A,12A,14A ホース
10B,12B,14B 継手管
16,18 パネル
20,21 取付穴
22 第1ホルダ
22-1,22-2,24-1,24-2 分割体
24 第2ホルダ
26,56 筒状部(嵌合突部)
28,58 フランジ部(鍔部)
32,34,36,62,64,66 挿通孔
38,46 弾性爪
48 掛止突起
74,76,78 フランジ部(被係合部)
106,108,110,112,114,116 係合部
P 分割面
Claims (6)
- 互いに離隔した一対のパネルのそれぞれに形成した取付穴を貫通させる状態に配管部材を各取付穴ごとに該一対のパネルに固定するパネル貫通の配管部材の固定装置であって、
前記配管部材を第1ホルダを用いて一方のパネルの取付穴に、第2ホルダを用いて他方のパネルの取付穴にそれぞれ固定するようになし、
該第1及び第2ホルダには、(a)前記配管部材を挿通させ且つ挿通状態で該配管部材を軸直角方向に位置決状態に拘束する挿通孔と、(b)軸方向に突出し、該取付穴に軸方向に差し込まれて該取付穴に対し軸直角方向に位置決嵌合する嵌合突部と、(c)該軸方向の差込みにより前記パネルを内外両面から共働して挟み込む弾性爪及び鍔部と、を具備させるとともに、
更に前記第1ホルダは、前記配管部材を挿通状態で軸方向に相対移動可能に保持するものとなす一方、前記第2ホルダは、該第2ホルダに備えた軸方向の係合部と該配管部材に備えた被係合部との係合によって該配管部材を挿通状態で軸方向に固定するものとなしてあることを特徴とするパネル貫通の配管部材の固定装置。 - 請求項1において、前記第1及び第2ホルダは、それぞれ対応する前記取付穴に対して互いに逆方向からの差込みにより該取付穴に固定されるものであることを特徴とするパネル貫通の配管部材の固定装置。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記第1及び第2ホルダの一方又は両方が、前記挿通孔を軸直角方向に分割するように設定された分割面で軸直角方向に分割される構造とされていることを特徴とするパネル貫通の配管部材の固定装置。
- 請求項3において、前記各分割体は弾性爪と掛止突起とによって軸直角方向に互いに結合されるものであることを特徴とするパネル貫通の配管部材の固定装置。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記第1及び第2ホルダのそれぞれには複数の前記挿通孔が設けられていて、複数本の前記配管部材を挿通状態に保持するものとなしてあることを特徴とするパネル貫通の配管部材の固定装置。
- 請求項1〜5の何れかにおいて、前記第1ホルダは前記配管部材における可撓性のホースを保持し、前記第2ホルダは該ホース端部に装着された、該配管部材における継手管を保持するものであることを特徴とするパネル貫通の配管部材の固定装置。
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