JP4165934B2 - 梱包用緩衝材 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被梱包物品と共に外箱に収容されて物品を保持し、振動や衝撃から物品を保護する梱包用緩衝材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、図４に示すような緩衝材Ｎが使用されている。この緩衝材Ｎは、底板５０の両側縁から受圧板５１を直立させ、その上端縁に頂板５２を外向きに連設し、その外端から端板５３を垂下させ、受圧板５１の両側方に底板５０から切り起こした側当板５４を設け、側当板５４及び端板５３の上端縁間を頂板５２から内向きに突出した頂片５２ａで連結し、受圧板５１の下端に底板５０を切り込んで突片５５を設け、この突片５５と端板５３の下端部とを底板５０より下方へ延出し、受圧板５１と側当板５４の間で底板５０から突出した舌片５６の先端が端板５３に当接するようにしたものである。
【０００３】
この緩衝材Ｎを、図５に示すように、外箱Ｂの底部に収容し、商品Ｇ（図示のものは炊飯器）を底板５０に載置すると、商品Ｇの周囲が受圧板５１、頂片５２ａ及び側当板５４に当接して、外箱Ｂ内における商品Ｇの移動が阻止される。
【０００４】
また、この梱包状態において、商品Ｇの下方及び両側方には緩衝空間が確保されるので、商品Ｇは振動や衝撃から保護される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような緩衝材では、商品Ｇの荷重を底板５０のみで受架するため、商品Ｇが重い場合、底板５０が沈下したり、受圧板５１の両側縁から頂板５２や底板５０にかけて破れたりすることがあった。
【０００６】
また、受圧板５１と端板５３との連設部に頂板５２が介在しているため、組み立てに際し、その稜線の折り曲げに手間取るという問題もあった。
【０００７】
そこで、この発明は、重量物にも対応でき、組み立てが容易な梱包用緩衝材を提供しようとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は、底板の両側縁から受圧板を起立させ、その上端縁に繋がる端板を受圧板の外側で垂下させ、受圧板の両側方に底板から切り起こした側当板を設け、側当板及び端板の上端縁間を頂片で連結し、端板の下端部を底板より下方へ延長し、受圧板と側当板の間で底板から突出する舌片の先端を端板に当接させた梱包用緩衝材において、前記受圧板と端板とが隣接し、受圧板が底板に対して傾斜するようにしたのである。
【０００９】
この緩衝材を使用した梱包において、物品を両受圧板に掛け渡すように底板上に載置すると、底板に両受圧板から張力が作用し、物品は底板及び両受圧板により弾力的に支持されるので、物品が重いものであっても、底板に過度の荷重が作用して底板が沈下したり、受圧板の両側縁から破れたりすることがない。
【００１０】
また、この緩衝材は、受圧板と端板とが頂板を介することなく隣接しているので、組み立てが容易である。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図１乃至図３に基づいて説明する。この発明に係る緩衝材Ｍは、段ボールを素材として構成され、その段目は組み立て時に上下方向に向くようになっている。
【００１２】
図１に示す緩衝材Ｍのブランクにおいて、底板１の両側縁には受圧板２及び端板３が順次連設され、受圧板２の両側方には、底板１の切り込みにより側当板４及び頂片５が端板３へ向けて順次設けられている。受圧板２と側当板４の間には、底板１から頂片５へ向けて切り込みにより突出した舌片６が設けられ、受圧板２の基端には、底板１を切り込んだ突片７が設けられている。
【００１３】
この緩衝材Ｍは、上記ブランクを図２に示す形態に組み立てた状態で、図３に示すように梱包に使用する。その組み立てに際しては、底板１から受圧板２及び側当板４を起こし、端板３を垂下させる。
【００１４】
この組立状態において、突片７と端板３の下端部とが底板１より下方へ延び、舌片６の先端が端板３に当接し、受圧板２は底板１に対して傾斜する。
【００１５】
この緩衝材Ｍは、受圧板２と端板３とが頂板を介することなく隣接しているので、容易に組み立てることができ、図４に示す従来のものに比較して、材料の使用量も減少する。
【００１６】
そして、図３に示すように、商品Ｇを両受圧板２、２に掛け渡すように底板１に載置すると、底板１に両受圧板２、２から張力が作用し、商品Ｇは底板１及び両受圧板２、２により弾力的に支持される。このため、商品Ｇが重いものであっても、底板１に過度の荷重が作用して底板１が沈下したり、受圧板２の両側縁から破れたりすることがない。
【００１７】
なお、商品Ｇが軽い場合には、突片７を省略しても商品Ｇを支持することが可能である。
【００１８】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る緩衝材は、上記構成により、物品を両受圧板に掛け渡すように底板上に載置して梱包すると、底板に両受圧板から張力が作用し、物品が底板及び両受圧板により弾力的に支持されるので、重量物にも対応できる。
【００１９】
また、受圧板と端板とが頂板を介することなく隣接しているので、容易に組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係る緩衝材のブランクを示す図
【図２】同上の組立状態を示す斜視図
【図３】同上の梱包状態を示す縦断側面図
【図４】従来の緩衝材の組立状態を示す斜視図
【図５】同上の梱包状態を示す縦断側面図
【符号の説明】
１ 底板
２ 受圧板
３ 端板
４ 側当板
５ 頂片
６ 舌片
７ 突片

Claims (1)

1. 底板１の両側縁から受圧板２を起立させ、その上端縁に繋がる端板３を受圧板２の外側で垂下させ、受圧板２の両側方に底板１から起き上がる側当板４を設け、側当板４及び端板３の上端縁間を頂片５で連結し、端板３の下端部を底板１より下方へ延長し、受圧板２と側当板４の間で底板１から突出する舌片６の先端を端板３に当接させた梱包用緩衝材において、前記受圧板２と端板３とを隣接させ、受圧板２の基端に底板１を切り込んだ突片７を設け、底板１から受圧板２を起こすと、突片７が底板１より下方へ延び、受圧板２及び突片７が底板１に対して下方が内側へ、上方が外側へ傾斜するようにしたことを特徴とする梱包用緩衝材。

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