JP4165885B2 - 光マイクロモータ、及びマイクロポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、細胞やDNAの操作などを行うバイオテクノロジー分野等の微量な流体の操作が必要な分野において好適に用いられ得る光マイクロモータ、マイクロポンプ、その操作方法などに関する。
液体中の細胞やDNA分子を捕捉する技術として、レーザトラップ技術がよく知られている。これは、屈折率が周辺の媒質と異なる微粒子の表面で光が屈折ないし反射することで光子の運動量が変化し、その運動量変化が運動量保存則によって微粒子に受け渡され、微粒子に運動量変化を生じさせるという原理に基づいている。これにより、微粒子はレーザ光の焦点方向に力を受け、レーザ光の焦点に捕捉されることになる。さらに、レーザ光の焦点を動かすことで、捕捉された微粒子を操作することができる。こうして、レーザ光を顕微鏡の対物レンズによって集光し、視野下に微粒子を補足できるため、この技術は顕微鏡下での細胞やDNAの操作に好適である。
この技術は、非接触で対象物を操作することができるため、メカニカルなマニピュレータのように機械的な精度や振動の影響を受けることが少ないという特徴がある。また、トラップ対象としては、ポリスチレンの微小球などのいわゆるマイクロツールも使用可能であり、レーザトラップしたマイクロツールに細胞を付着させて間接的に細胞を操作することも行われている。
さらに、例えば、特許文献1、特許文献2、等では、レーザトラップをポンプやモータの駆動源として応用する提案も行われている。これらの提案の主旨は、微小なロータをレーザトラップを用いて所定の位置に捕捉し、同時にレーザ光の放射圧(光の反射、屈折に起因する運動量変化)によりこれに回転力を与えるものである。回転の駆動力は、レーザ光の放射圧の強度により制御できる。これらの技術では、レーザトラップによってロータを捕捉するために軸受けが必要なく、従来の微小駆動機構にとって大きな問題であった軸受けの摩擦や摩耗の影響がなくなるという利点がある。また、特許文献3では、レーザ光を用いた様々な駆動機構が示されている。
特開平5−168265号公報 特開平6−78572号公報 特開平4−322183号公報
しかしながら、一方において上記従来例のマイクロモータでは次の様な問題点がある。
1)レーザ光をトラップ光と駆動光として共用する場合、トラップのために或る程度のレーザ光強度が必要なため、駆動光もそうした光強度を持ってしまってロータの低速回転や停止が困難である。また、放射圧によりロータを回転するため、回転角度が自由に制御できない。
2)レーザ光をトラップ光と駆動光を共用しない場合、それぞれのレーザ光を異なった方向からロータに照射する必要があるため、レーザ光照射のための構造が複雑となる。または、回転軸を支持する別の手段を用意する必要がある。
本発明は、上記課題に鑑み、例えば、簡便な構成で回転を柔軟、自由に制御可能とできるロータを有する光マイクロモータ、これを用いたマイクロポンプ、これらの操作方法を提供する。
本発明は、上述の問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の光マイクロモータは、回転中心軸の回りに回転するロータを有する光マイクロモータであって、少なくとも1つの光ビームを発生するビーム発生部と、前記ビーム発生部によって発生した前記光ビームの照射を制御するビーム照射制御部と、前記光ビームによって回転中心軸の回りに回転するロータとを有し、前記ロータは、前記回転中心軸に対して回転対称に配された複数個の羽根部と、前記複数個の羽根部のそれぞれに固着された複数個のビーズとからなり、前記ビーム照射制御部によって、前記ビーズを保持するか又は引き込む前記光ビームの照射位置を変えることによって、前記複数個のビーズのうち少なくとも1つのビーズの位置を移動させて前記羽根部を回転中心軸回りに回転させることを特徴とする
また、本発明のマイクロポンプは、光ビームを透過する材質で作成された、液体を通す管路と、少なくとも1つの光ビームを発生するビーム発生部と、前記ビーム発生部によって発生した前記光ビームの照射を制御するビーム照射制御部と、前記管路内に配され、前記光ビームによって回転中心軸の回りに回転するロータとを有するマイクロポンプであって、前記ロータは、前記回転中心軸に対して回転対称に配された複数個の羽根部と、前記複数個の羽根部のそれぞれに固着された複数個のビーズとからなり、前記ビーム照射制御部によって、前記ビーズを保持するか又は引き込む前記光ビームの照射位置を変えることによって、前記複数個のビーズのうち少なくとも1つのビーズの位置を移動させて前記羽根部を回転中心軸回りに回転させ、前記管路中の液体の流れを操作することを特徴とする
以上説明したように、本発明のマイクロポンプないしモータにおいては、ロータの光トラップ部に当てる光を適当に移動させることによりトラップ部を移動させてロータを移動回転させる構成であるので、比較的簡便な構成でもって柔軟な態様でロータを回転させることが可能となる。よって、こうしたマイクロモータを備えるマイクロポンプでは、液体ないしその中の物体を柔軟な態様で送ることができる。
以下に、添付図面を参照し、実施例を挙げて本発明の実施の形態を具体的に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1にかかるマイクロポンプの模式図である。図2は、レーザ光を移動させる手段の一例の模式図である。これらの図は上面図であり、レーザ光4は紙面に垂直な方向から照射されるが、図中では説明のために横方向にレーザ光4を描いている。
本実施例において、ガラスなどのレーザ光を透過する材質で作成された微細な管路1の一部(円筒形のチャンバ部1a)に、マイクロモータであるロータ15が封入されている。ロータ15は、ポリスチレンなどから成る光トラップ用の球形のビーズ2と液体を送るための羽根部3から成っている。ビーズ2の屈折率は周辺の媒質、つまりトラップ部と境界面を接する媒質(液体)と異なる様に設定されている。本実施例の羽根部3は樹脂などで形成され、回転中心部から半径方向外方に等角度間隔(90度間隔)で4方向に伸びている。そして、放射状に伸びた各羽根部3にビーズ2が固着されている。図1では、羽根部3は4方向に伸び、4個のビーズ2が付着されているが、回転中心軸に対して回転対称になっていれば、4方向、4個に限られるものではない。羽根部3は、液体中にあって回転しても、目的(どの程度の粘性の液体を送るのか、液体中の細胞などの物体を送るのか等)に応じた程度に形を保てる位には剛体的である。また、羽根部3の径は、その端が円筒形のチャンバ部1aの壁面に軽く接する程度か、多少の隙間がある程度の大きさである。あまり強く接しても回転時の摩擦抵抗が大きくなって不都合であるし、逆に隙間があり過ぎてもポンプとしての効率が低下して好ましくない。ただし、液体そのものではなく液体中の細胞(数ミクロンから百ミクロン程度の大きさである)などを送るのに用いられる場合は、羽根部3の端と円筒形チャンバ部1aの壁面との隙間から細胞などが擦り抜けなければよいので、それに応じて羽根部3の径を設計すればよい。たとえば、赤血球であれば大きさ8μm程度であるが、扁平な形状であるため、1μm以下の隙間が要求される。最も大きな細胞である卵細胞は100μmほどの大きさがあるため、20〜30μm程度の隙間があっても十分機能しうる。
図2を用いて上記マイクロポンプの動作を説明する。羽根部3上のビーズ2にはロータ15の回転中心軸にほぼ平行な方向(紙面に垂直な方向)からのレーザ光4が照射され、ロータ15は管路1のチャンバ部1a中の所定の位置にトラップ位置決めされる。レーザ光4は、レーザ光源16aから照射された光を平行レンズ17a及び集光レンズ18aを介してガルバノミラー19aにより照射位置を変更可能になっており、複数のビーズ2を順次トラップすることができる。また、複数のレーザ光源16a、16bを用いて、レーザ光源16a、16bから照射された光でもって、それぞれ平行レンズ17a、17b及び集光レンズ18a、18bを介してガルバノミラー19a、19bにより同時に複数のビーズ2をトラップしてもよい。ビーズ2をトラップしたままレーザ光4を移動させると、それにつれてビーズ2を備えるロータ15も移動する。ロータ15の回転中心軸にほぼ平行な状態を保ちつつレーザ光4を円形状(図1中の黒塗りの矢印参照)に移動させることにより、ビーズ2を円運動させられ、従ってロータ15をその中心部の回りで回転させられる。レーザ光4を円形状に移動させるには、互いに直交する回転軸を持ち適当に回転位相を設定された2つのガルバノミラー19a、19bなどの偏向器でレーザ光源からの光を偏向すればよい。安定した回転中心の回りで滑らかに回転させるためには、トラップして円形運動させるビーズ2を順次切り替えるか、複数のレーザ光4を用いて同時に複数のビーズ2をトラップして円形運動させることが望ましい。たとえば、回転中心に対して対称の位置にある2つのビーズ2に対して、一方のビーズにレーザ光を照射して回転方向に移動させた後、レーザ光を切り替えてもう一方のビーズにレーザ光を照射して回転方向に移動させる、ということをできるだけ短い間隔で連続的に繰り返すことにより滑らかに回転させることが可能である。あるいは、2つのレーザ光を同時に照射し、これらのレーザ光を回転方向に移動させることによって、ロータ15に対して偶力が発生するため、滑らかに回転させることが可能である。この場合、ロータ15の回転中心軸はレーザ光4の照射方向とほぼ一致する(ほぼ平行)ようになる。
ロータ15の回転方向、回転角度、回転速度、回転の断続はレーザ光4の移動を制御することにより、自由に制御可能である。レーザ光4を移動させなければ、ビーズ2をトラップしたままの状態で、ロータ15の回転を停止することができる。また、レーザ光強度をトラップに十分な大きさに保ったままで、ロータ15を低速で回転させることも可能である。回転角度も自由に制御可能であるので、ステッピングモータ的に所定の位置でロータ15を位置決めするような使い方も可能である。ロータ15の回転速度を変えるために、レーザ光4の強度を変える必要もない。ただし、液体中のロータ15の最大速度は、レーザ光4の強度(これによりビーズ2のトラップ力が決まり、それが耐えられるロータ15の最大回転速度が決まる)、管路1中の流体抵抗、流体の粘性などによって制限される。
本発明のマイクロポンプの構成は、例えば、マイクロマシン技術を利用することで化学分析、合成などの機器や手法を微細化することを可能にした医療用等のμ−TAS(μ−total analysis system)に用いられるマイクロチップの流体制御機構として用いられ得る。また、自由にロータ15の回転角度を制御できることを利用し、液体だけでなく、媒質中に浮遊する細胞などの物体を順次送るといった用途にも使用可能である。
本発明のマイクロポンプをマイクロツールとして用いる場合には、図1、図2に示す様に、管路1の適当な個所にレーザトラップ用の位置決めビーズ10を配置する。ビーズ10をレーザトラップすることにより、媒質中で上記マイクロポンプを自由に位置決めできる。複数の位置決めビーズ10を備えることにより、マイクロポンプを任意の姿勢に位置決めすることが可能となる。また、ロータ15上のビーズ2に当てる流体制御用のレーザ光4と位置決めビーズ10に当てるトラップ用のレーザ光の光源は共用できるので(なぜなら、流体制御用のレーザ光4もトラップ作用を行うので、それに応じた強度を持つ必要があり、且つそれでもロータ15の低速回転等には差し支えないからである)、マイクロポンプ位置決め用に特別な装置を付加する必要はなく、装置構成を簡略化できる。
また、従来から用いられているメカニカルマニピュレータとは異なり、レーザトラップではマイクロポンプが顕微鏡視野に対して位置決めされるため、高精度かつ容易にマイクロポンプを位置決めすることができる。高さ方向についても、レーザ光の焦点位置に自動的に位置決めビーズが整列するため、容易に顕微鏡視野と同じ高さにマイクロポンプを位置決めすることができる。
ところで、本実施例の光マイクロモータにおいて、ロータの回転中心部にも光トラップ部であるビーズを配置し、ここに回転中心軸にほぼ平行な方向からの光ビームを固定的に照射してロータの回転中心部の位置をほぼ不動にすることもできる。この場合は、ロータの回転中心部を不動状態に置いているので、回転中心部以外の少なくとも1個所に配置されたビーズを回転中心軸にほぼ平行な方向からの光ビームで照射してこの光ビームを回転中心軸の回りで移動させれば、ロータを制御性良く滑らかに回転させられる。
(実施例2)
図3(a)及び(b)は本発明の実施例2にかかるマイクロポンプないしモータの動作原理を説明する図である。図3(a)に示すように、2連のビーズ2に部分的にかかる様にレーザ光4を照射した場合、図3(b)に示すように、レーザ光4の照射方向に最短距離でビーズ2の長軸方向が揃うようにビーズ2が回転することが知られている。長軸方向を持つ楕円形状等のビーズでも同様の現象が見られる。
図4は、本発明の実施例2にかかる楕円形状のビーズ2を用いたマイクロポンプの模式図である。本実施例は上記の原理に基づいたものである。本図では、図で描く通りにレーザ光4の照射方向は紙面内の方向(ロータ15の回転中心軸にほぼ直交する方向)である。
本実施例は、ロータ15の回転中心部の回りに、楕円状のビーズ2(図3の2連のビーズ2などでもよい)を3組以上(図示例では3組)等角度間隔的に角度を変えて備えた点が実施例1と異なる。これらの楕円状のビーズ2は、紙面垂直方向に少しずつずれて中心部で重なってロータ15の回転中心軸上に直交方向に伸びて設けられている。楕円状のビーズ2は、光トラップによって位置のみならず長軸方向もレーザ光4の軸と一致するようになる。これによってロータ15を回転できるのであるが、自由な方向に制御性良く回転させるためには、少なくとも3組のビーズ2を例えば60度ずつ長軸方向を変えて連結することが必要である。なぜなら、2組のビーズを90度角度間隔で連結した場合、トラップするビーズを一方から他方に移す際にレーザ光の軸とビーズの長軸が直交してしまって、ビーズが何れの方向に回転してレーザ光と軸が揃うかは安定的には決まらなくなり、ロータの回転が不安定になるからである。
本実施例の動作は次の様になる。照射方向が紙面内の方向であるレーザ光4を紙面垂直方向にずらして行って3組のビーズ2を順次トラップしていくことにより、60度ずつの角度でロータ15を回転させることができる。すなわち、図4の状態からレーザ光4を紙面垂直下方に少しずらして、例えば、右上側から左下側に伸びるビーズ2と同じ平面にレーザ光4を持って来ると、このビーズ2はレーザ光4と軸を揃えようとして反時計方向に60度回転する。他方、左上側から右下側に伸びるビーズ2と同じ平面にレーザ光4を持って来ると、同じくこのビーズ2はレーザ光4と軸を揃えようとして今度は時計方向に60度回転する。この様に、レーザ光4をどのビーズ2と同じ平面に持って来るかによって、ロータ15の回転方向と回転角ステップを制御できる。従って、実施例1と異なり、レーザ光4は各ビーズ2の位置だけを離散的にトラップするだけでよい。よって、光源からの光の照射方向の制御機構は簡単なものとなる。上記した様に、ロータ15の回転中心軸はレーザ光4の照射方向に直交する方向(紙面垂直方向)となる。
本実施例の動作は、2連あるいは楕円ビーズの組の数によってステップ数が決まるステッピングモータ的な動作になる。3組のビーズを使えば60度ごと、4組のビーズを使えば45度ごと等々となる。その他の点は実施例1と同様である。
ところで、本実施例の光マイクロモータにおいて、ロータ15の回転中心軸上に該軸と直交する方向を長軸方向とする形状の光トラップ部を1つだけ配置し、ここに回転中心軸にほぼ直交する方向からの光ビームを照射し、この光ビームを回転中心軸の回りで切り換える回転移動方法も可能である。このとき、光トラップ部は、切り換わる光ビーム照射方向にその長軸方向を最短距離で合わせる様に回転中心軸の回りに移動して該光トラップ部と共にロータを回転中心軸の回りに回転させるので、ステッピングモータ的な動作ができる。等角度間隔で切り換わって照射される光ビームの数は設計に応じて決めればよく、これに応じて必要な数の光源を用意する。この方法では、ビーズの数は少なくでき、光ビームを移動させる必要はないが、光源が複数個必要とされる。
また、所定の位置(角度)で位置決め可能な特徴を用いて、バルブとして使用することも可能である。管路に対して、縦横に向きを変えることによって、流体をせき止める開閉弁として使うことも可能である。また、流体の流れる管路を切り替える切り替え弁として使うことも可能である。
以上説明したように、本発明のマイクロポンプないしモータにおいては、ロータの光トラップ部に当てる光を適当に移動させたり、切り換えることによりトラップ部を移動させてロータを移動回転させる構成であるので、比較的簡便な構成でもって柔軟な態様でロータを回転させることが可能となる。よって、こうしたマイクロモータを備えるマイクロポンプでは、液体ないしその中の物体を柔軟な態様で送ることができる。
また、本発明によるマイクロモータにおけるロータは、回転中心軸上の回転中心部以外の少なくとも1個所に光ビームによりトラップされる光トラップ部を有するロータと、回転中心軸にほぼ平行な方向から該光トラップ部に照射する少なくとも1つの光ビームと、前記光トラップ部と共に前記ロータが回転中心軸の回りで回転する様に、光ビームを回転中心軸の回りで移動させるか切り換える手段を有するように構成され得る。さらに具体的には、前記ロータは、回転中心軸に対して回転対称となるように配置された光トラップ部としての複数個の光トラップ用ビーズを有し得る(上記実施例1参照)。この場合は、回転中心軸上の中心部には光トラップ部を備えず、その回りに複数の光トラップ部を備える。他方、前記ロータは、その回転中心軸上の中心部にも光ビームによりトラップされる光トラップ部を有し得る。この場合は、中心部の光トラップ部はロータ中心部の位置をほぼ不動に保つのに用いるので、その他の光トラップ部は少なくとも1つ備えれば済み、ここに回転中心軸の回りで移動する光ビームを照射すればよい。
また、前記ロータは、回転中心軸上の回転中心部から半径方向外方に伸びた複数の羽根部を有し、少なくとも1つの羽根部に前記光トラップ部としての光トラップ用ビーズが固着されている構成を採り得る。複数の羽根部は、等角度間隔で放射状に伸びる様にもできる(上記実施例1参照)。
さらに、前記ロータは、回転中心軸上の回転中心部に、光ビームによりトラップされる該軸と直交する方向を長軸方向とする形状の光トラップ部を少なくとも1つ有し、該光トラップ部が、回転中心軸にほぼ直交する方向からの光ビームで照射されるときにその長軸方向を光ビームの照射方向に合わせる様に回転中心軸の回りに最短距離で移動して該光トラップ部と共にロータを回転中心軸の回りで回転させる様に形成されている構成も採り得る。より具体的には、前記ロータは、光トラップ部として3組以上の複数連(代表的には2連)あるいは楕円ビーズを備え、これらのビーズは、その長軸方向がロータの回転中心軸と直交しかつ等角度間隔になるように配置されている構成を採り得る(上記実施例2参照)。こうした場合、光を照射する光トラップ部を順次変更したり(この場合は複数の光トラップ部を備える必要がある)、或いは光トラップ部を照射する光ビームを切り換えたりする(この場合は少なくとも1つの光トラップ部を備えればよい)ことによってロータを移動回転させるので、ステッピングモータと同様の動作も可能となる。
更に、本発明のマイクロポンプは、液体を通す管路に上記の光マイクロモータを有するマイクロポンプであって、ロータの回転により該管路中の液体の流れの操作を行うことを特徴とする。柔軟、自由な態様でロータを回転させられる上記のマイクロモータを備えるマイクロポンプでは、液体ないしその中の物体を柔軟、自由な態様で送ることができる。よって、微量な流体の柔軟な操作も容易に可能となる。
前記管路に複数個の位置決め光トラップ部を備え、該位置決め光トラップ部の光トラップによりマイクロポンプ自体を位置決め可能とできる。よって、特別の設備を追加することなく光トラップによりマイクロポンプ本体を容易にかつ自由、柔軟に位置決め可能とできる。
更に、本発明のマイクロバルブは、液体を通す管路に上記の光マイクロモータを有するマイクロバルブであって、ロータの回転により該管路中の液体の流れの操作を行うことを特徴とする。前記管路に複数個の位置決め光トラップ部を備え、該位置決め光トラップ部の光トラップによりマイクロバルブ自体を位置決め可能とできる。
本発明の実施例1にかかるマイクロポンプないしマイクロモータの上面図である。 本発明の実施例1にかかるマイクロポンプないしマイクロモータの上面図である。 本発明の実施例2にかかるマイクロポンプないしマイクロモータの動作説明図である。 本発明の実施例2にかかるマイクロポンプの側面図である。
符号の説明
1 管路
1a チャンバ部
2 ビーズ(光トラップ部)
3 羽根部
4 レーザ光(光ビーム)
10 位置決めビーズ(位置決め光トラップ部)
15 ロータ

Claims (5)

  1. 回転中心軸の回りに回転するロータを有する光マイクロモータであって、
    少なくとも1つの光ビームを発生するビーム発生部と、前記ビーム発生部によって発生した前記光ビームの照射を制御するビーム照射制御部と、前記光ビームによって回転中心軸の回りに回転するロータとを有し、
    前記ロータは、前記回転中心軸に対して回転対称に配された複数個の羽根部と、前記複数個の羽根部のそれぞれに固着された複数個のビーズとからなり、
    前記ビーム照射制御部によって、前記ビーズを保持するか又は引き込む前記光ビームの照射位置を変えることによって、前記複数個のビーズのうち少なくとも1つのビーズの位置を移動させて前記羽根部を回転中心軸回りに回転させることを特徴とする光マイクロモータ。
  2. 前記ビーズは3組以上の複数連ビーズまたは楕円ビーズであって、その長軸方向が回転中心軸と直交し、かつ等角度間隔になるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光マイクロモータ。
  3. 光ビームを透過する材質で作成された、液体を通す管路と、少なくとも1つの光ビームを発生するビーム発生部と、前記ビーム発生部によって発生した前記光ビームの照射を制御するビーム照射制御部と、前記管路内に配され、前記光ビームによって回転中心軸の回りに回転するロータとを有するマイクロポンプであって、
    前記ロータは、前記回転中心軸に対して回転対称に配された複数個の羽根部と、前記複数個の羽根部のそれぞれに固着された複数個のビーズとからなり、
    前記ビーム照射制御部によって、前記ビーズを保持するか又は引き込む前記光ビームの照射位置を変えることによって、前記複数個のビーズのうち少なくとも1つのビーズの位置を移動させて前記羽根部を回転中心軸回りに回転させ、前記管路中の液体の流れを操作することを特徴とするマイクロポンプ。
  4. 前記管路に、複数個の位置決め光トラップ部を備えることを特徴とする請求項3に記載のマイクロポンプ。
  5. 前記ビーズは3組以上の複数連ビーズまたは楕円ビーズであって、その長軸方向が回転中心軸と直交し、かつ等角度間隔になるように配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載のマイクロポンプ。
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