JP5360823B2 - 光電駆動マイクロマシン及び微小可動部材の駆動方法 - Google Patents
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また、特許文献5には、中心軸及び羽根部材と、光駆動可能なビーズとから構成される複合構造のロータが開示されている。羽根部材は、中心軸から放射状に延び、ビーズは、羽根部材に取付けられる。ビーズは、光トラッピングにより流路の所定位置に位置決めされるとともに、光ビームの移動によって移動する。ロータは、ビーズの移動により回転し、マイクロポンプのロータとして機能する。更に、光駆動の原理を利用した流体輸送方法として、液体中に浮遊した微粒子をレーザー光で遠隔操作し、微粒子の運動を利用してマイクロチップ内の液体を流動させる方法が、近年において提案されている。
従って、これらのような微少流量の流体を制御下に輸送する微小スケールの流体制御デバイスの登場が期待されている。
この光ピンセットとは、図20に示す如くレンズ部材100によって数W出力のレーザー光101を微粒子や細胞などの透明な微小物体102に集光すると、微小物体102の界面で光の運動量が変化するので、光の放射圧が発生し、微小物体102を焦点位置に捕捉することが可能となる技術として知られている。
ここで、図20に示す如くレーザー光101のうち、位置Aを通過するレーザー光が透明な微小物体102に入射し、微小物体102に所定の屈折率で入射して通過し、再度微小物体102から出射する場合に作用する力FAと、位置Bを通過するレーザー光が透明な微小物体102に入射し、微小物体102に所定の屈折角で入射して通過し、再度微小物体102から出射する場合に作用する力FBとの合力Fが発生し、微小物体102の中心をレーザー光の集光位置101aに近付けようとする方向に力を発生させる。
この原理を図21に示す如く可動部103の駆動に利用すると、レーザー光101の集光位置101aが可動部103から外れようとすると、合力Fが作用するので可動部103を捕らえてレーザー光101の移動方向に移動することができる。なお、この操作対象とする可動部13の大きさは100μmから数μmオーダーのマイクロマシン機械構造に適用されるものを対象として考慮する。
本発明において、前記可動部材を囲む面の少なくとも1つに形成される光導電性領域として光照射により導電率が変化する電場調整層が設けられていることを特徴とする構成としても良い。
本発明において、前記支持部材が前記可動部材を囲む面の少なくとも1つの面に形成された固定型の軸であり、前記可動部材が前記軸を中心に回転するアームまたは翼であることを特徴とする構成としても良い。
本発明において、前記光源がレーザー光の発光光源とレーザー光を集光するレンズ部材とを具備してなることを特徴とする構成としても良い。
本発明において、前記電源が交流電源であっても良い。
本発明の微小部材の駆動方法は、前記可動部材を囲む面の少なくとも1つに光導電性領域として光照射により導電率が変化する電場調整層を設け、この電場調整層にレーザー光を照射して不均一電場を生成することを特徴とする。
また、集光照射する光源としてレーザー光を利用することができ、従来の光ピンセットに使用されている数W規模のレーザーに対し、1000分の一程度の微小出力のレーザー光であっても、微細な可動部材に対して十分な駆動力を与えることができる。
よって、本発明により、可動部材を任意の方向に低出力レーザーで安価に駆動できるマイクロマシンを提供できる。
図1は、本発明に係るマイクロマシンの一例構造を示し、図1に示す構造のマイクロマシンAは、対向して平行に配置された上下の基板1、2と、それらの間に支持部材3によって回転自在に支持された可動部材(マイクロアーム)5と、基板1、2間にレーザー光6を集光照射するためのレンズ部材などの集光手段7と、レーザー光の発光光源8とを具備して構成されている。
なお、前記基板1、2は図の例では上下に離間配置されているが、基板1、2の配置は左右対になるように、あるいは斜め方向に対になる配置などを含む、いずれの方向の配置でも良いのは勿論である。この例では説明の容易化のために便宜的に上下に離間配置した例として説明する。
また、基板1,2は通常平面形状であるが、平面に限るものではない。
また、図面では略しているが、集光手段7はガルバノミラーなどのレーザー光走査光学系によって集光手段7がレーザー光6を集光する位置を基板1、2の面方向の任意の位置に変更することができるようになっている。
なお、電場調整層9の構成材料はこれらの材料の他に、銅フタロシアニンなどを用いた誘起導電薄膜あるいはCdSなどの光電導膜などを用いても良い。
これらの支持部材3と可動部材5はいずれも、本発明者らが先に特許出願している国際公開第07/011052号パンフレットなどに記載されている光造形法により形成されたものである。
例えば、一例を示すと、基板上に塗布した光硬化性樹脂液にフェムト秒レーザー光を照射して2光子吸収現象を誘起し、レーザー光の焦点近傍の樹脂のみを重合して硬化させ、レーザー光を樹脂液の内部において走査し、所望の輪郭形状の光重合体を形成し、未重合の樹脂液を除去し、溶剤で洗浄すると、目的の形状の光重合体を得ることができる。光硬化性樹脂としては、エポキシ系光重合性樹脂(D−MEC 株式会社製商品名SCR−701等)などを用いることができるが、ウレタンアクリレート系光重合性樹脂などを用いることもできる。
支持部材3と可動部材5を光造形法により製造する場合、支持部材3の軸部分のみを最初に硬化させて形成し、その後で可動部材5を形成し、最後に頭部3aを形成するなどの作り分けを行うと、2つの部品が組み合わされた複雑な形状の部材でも支障なく製造することができる。例えば、ギアやカムと軸などの複数の部品が関連配置された構造体であっても、ギアやカムと軸を順番に形成し、個々に作り分けるか、ギアやカムを軸上において離間した位置に形成し、硬化後に複数のギアやカムを軸に沿って移動させて係合し、全体構造として作り分けすることによりギアやカムが係合した複雑な構造体を造形することができる。
前記基板1、2の間には水溶液などの流体が満たされている。なお、図面では略しているが基板1,2の周辺部分には基板1、2の間隙を封止する封止部材が設けられていて基板1、2間に満たされた流体を封止している。基板1、2間に封入されている水溶液は、例えば、非イオン性界面活性剤として知られているTritonX−100(アルドリッチ社製商品名)の0.1質量%水溶液などを例示することができる。この水溶液は一例であってその他の流体、例えば、純水、細胞培養液、緩衝溶液などであっても良い。
図2は駆動原理の説明図であり、図1の基板1、2を上下逆にして示している。交流電源1から電場調整層9と導電層10に交流を通電すると、基板1,2の間の流体には交流周波数に合わせて交番電場が作用する。この状態において、集光手段7によりレーザー光6を電場調整層9の任意の位置に集光照射すると、電場調整層9においてレーザー光照射部分の導電率が向上する結果、図2に示す不均一電場aが生成する。ここで仮に、この不均一電場aの領域に樹脂製の粒子15が存在すると、この粒子15が不均一電場aの領域から脱離するように移動する。
この原理を更に詳しく説明すると、レーザー光が照射された電場調整層10においては、レーザー光の照射により導電率が向上するが、対向する側の導電層10は導電率が変化しないので、「粒子15の分極率<周辺溶媒(周辺流体)の分極率」の場合、図3に示す如く不均一電場が生じ、誘電分極によって生じた電荷に及ぼす力は、電場が強い側が大きく、電場が弱い側が小さいため、その結果として粒子は電場の弱い方へ移動する。
即ち、電場E中の電荷qはF=qE(F:力、q:電荷、E:電場)の式に従う力を生じるが、同じ電荷qで帯電していても、電場Eが大きい側で大きな力が発生し、結果として粒子は電場の弱い領域に移動することになる。即ち、負の誘電泳動力が生じて粒子15が移動する。この現象を負の誘電泳動と称する。
また、「粒子15の分極率>周辺溶媒(周辺流体)の分極率」の場合、正の誘電泳動力を生じる。
即ち、交流電源11から電場調整層9と導電層10に交流通電するとともに、レーザー光6の集光照射位置を可動部材5の先端部5cの左右近傍(図1では先端部5cの幅方向右側)に位置するように電場調整層9に集光照射すると、このレーザー光6のスポット部分において電場調整層9の導電率が上昇するので、交流電源11から基板1,2間に印加した電場に乱れを生じ、可動部材5の先端部5cの側方側に不均一電場を生成することができる。なお、交流電場を利用するのは、直流電場とすると水溶液などの流体を電気分解することとなり、水溶液の種類によっては好ましくないためである。
この回転を更に持続させるために、可動部材5の回転方向に合わせてレーザー光6のスポット位置を可動部材5に沿って移動させることで、可動部材5の回転を永続することができる。
例えば、図4(A)に示す状態から可動部材5を右回りに連続回転させるためには図4(B)〜図4(E)に示す如く可動部材5の先端部近くにレーザー光のスポット6aが位置するようにレーザー光6を円方向に走査する円スキャンを行うことにより、即ち、可動部材5の後を追いかけるようにスポット6aの位置を円スキャンすることにより、常に可動部材5に対して誘電泳動力による回転力を付与することができ、これにより可動部材5を連続回転駆動することができる。
この構造の可動部材20を回転駆動するには、翼21の先端部21aの側方位置にレーザー光6を集光照射するようにレーザー光6の集光手段7による集光照射を行えば良い。
この例のマイクロチップは、サイズが異なるマイクロポンプ30を備えたマイクロチップ31として示されている。マイクロチップ31は、例えば被覆層をガラス基板上に被覆した微小な平板構造を有する。被覆層は、所定位置に所定形態の中央流路33を形成する。被覆層及びマイクロポンプ30は、光造形法によって基板上に造形される。マイクロセパレータ36、マイクロピンセット37及びマイクロバルブ38が、流路33の所定位置に配置される。これらのマイクロマシンも又、被覆層及びマイクロポンプ30とともに、光造形法によって流路33内に造形されている。
平面視長方形状のマイクロチップ31の一側端部(一方の短辺側)に、流路33の流入端33a、33b、33c、33dが形成され、他側端(他方の短辺側)に流出端33eが形成され、流入端33a、33b、33c、33dはマイクロチップ31の内部において1つの中央流路33に一体化されている。この中央流路33の他側は、流出端33eと密閉端部33fとに分岐されている。
また、本実施形態のマイクロチップ31にあっては、流入端33aから中央流路33に至る流路の途中にもマイクロポンプ39が設けられ、流入端33dから中央流路33に至る流路の途中にもマイクロポンプ39が設けられている。また、流入端33bの内部にはバイオフィルタ40が設置され、流出端33eの流路内に円柱を複数整列形成したナノピラー42が配置されている。
この形態のマイクロポンプ30Aの回転体48は、集光手段7によって集光照射されるレーザー光6によって先に説明したマイクロマシンと同様に光誘起性誘電駆動することができる。回転体48が平面視長円形状のポンプ室46の内部において互い違いに回転することにより図9の矢印49に示す方向に送液力を得ることができる。
中央流路33に設けたマイクロポンプ30あるいはマイクロポンプ30Aの送液力により、中央流路33の流体を付勢する。マイクロセパレータ36及びマイクロバルブ38は、レーザー光によって光誘起性誘電駆動され、流路33の流体の流れを制御する。マイクロピンセット37は、レーザー光によって光誘起性誘電駆動され、中央流路33内の浮遊物質等を可動把持部37b、37bによって把持することができる。
従って、外部機器(外付けシリンジポンプ等)とマイクロチップ31との接続工程を省略し、外部機器接続に伴う液漏れや、気泡混入等の問題を回避することができる。
このようなマイクロチップ31を使用した化学合成分析プロセスにおいては、試料又は試薬等を微量化し、分析プロセスに要するコストを低減するとともに、外部機器接続の手間をなくし、作業の効率化を図ることができる。
また、上記構成のマイクロチップ31は、レーザー光6によって各マイクロマシンを遠隔駆動することができることから、ピエゾデバイスや静電アクチュエータ等の高価且つ精密な機器の使用や、これに伴う配線等を要しない。従って、このようなマイクロチップ31の構成は、実用的に極めて有利な特長を有する。
この実施形態のマイクロポンプPは3本のトラップポイント56の位置毎に順次レーザー光6を順序に繰り返し集光照射することで、ローター55を光誘起性誘電駆動により回転駆動することができる。
また、上記実施形態では、マイクロチップ上のマイクロデバイス、流路及びポンプハウジング等の全構成要素を光重合性樹脂の光造形法によって成形しているが、射出成形法で成形した樹脂成形体の流路や、ガラスチップに形成した流路等の如く、他の素材で流路及びポンプハウジングを形成しても良い。この場合、光重合性樹脂原料が流路内に注入され、回転体及び固定軸等の構成要素が流路内に光造形される。
レーザー光によって発生する光誘起性誘電駆動力を測定するため、波長633nmのHe−Neレーザーを用い、レーザーパワー1mWにおいて集光手段として20倍、NA=0.4の対物レンズを用いてレーザービームを集光照射できるように構成した。一方のガラス基板の一面に厚さ1μmのa−Si層を形成し、他方のガラス基板に厚さ
1μmのITOの透明導電層を形成した対になるガラス基板を用意し、a−Si層と透明導電層を対向させてガラス基板間のギャップ30μmとして両者を対向させ、両ガラス基板間に溶媒を充填するとともにガラス基板を封止材により封止してセルを組み立てた。溶媒は、0.1質量%TritonX−100(アルドリッチ社製商品名)の水溶液(導電率0.013S/cm)を用いた。また、セルを封止する際、その内部に直径10μmのポリスチレンの球状微粒子を投入した。
図11に示す結果から明らかなように、ポリスチレンの球状微粒子について25μmの距離を0.4秒程度で移動させる駆動力を発生させることができた。これは、従来の光ピンセット技術において必要とされる1Wのレーザーパワーの1000分の一程度のレーザーパワーであり、極めて小さい出力のレーザー光により微細な樹脂製の粒子に光誘起性誘電駆動力を作用させることができた。
この計算式において、mはポリスチレン微粒子の質量(=5.5×10−13kg)、aは加速度(m/sec2)、μは粘度(ここでは100.2×10−5Pa・sec)、Rは半径(ここでは粒子直径10μmなので5×10−6m)、Uは速度(m/sec)を意味する。
また、レーザーパワーを1mWに固定し、交流電源から印加する電圧の変動(2V、4V、6V)による発生力を求め、その結果を図16に示し、実際に粒子が移動した距離を併記した。
これらの結果から、本測定範囲では、発生力と移動距離は相関関係があり、レーザーパワーの大きさに発生力、移動距離が比例すること、印加電圧(即ち、印加する電場強度)の大きさに発生力、移動距離が比例することを確認できた。
このことから、本発明構造を採用することで、樹脂製の誘電体からなる可動部材をレーザー光により駆動することができ、その場合に、0.1〜10mW程度のレーザーパワーにより、印加電圧2〜6V程度の電圧印加により微細粒子を駆動できることが明らかになった。また、ここでは数10pNオーダーの発生力が得られたことが分かるので、マイクロマシンの駆動力として充分な発生力を得ることができた。
この結果から、周波数が10kHzの場合に移動量が最大値になることが判明した。また、図17に示す結果から周波数として、20μm以上の移動距離を得るためには、1kHz以上、100kHz以下の範囲を選択することが望ましいと思われる。
次に、レーザーパワーを0.8mW、周波数を50kHzとした場合に交流電源からセルに印加する電圧を1〜7Vrmsまで変更した場合の移動距離(Movement distance)の測定結果を図18に示す。
この結果から、電圧が3Vrmsの場合に移動量が最大値になることが判明した。また、図18に示す結果から電圧として、20μm以上の移動距離を得るためには、2.5〜7Vrmsの電圧を選択することが望ましいと思われる。なお、電圧は大きい方が駆動力が増大するが、大きな電圧とする程消費電力が増大するし、流体に対する負担も大きく、バイオチップなどの応用面から見ても流体内の生体に負荷が増加することとなる。
次に、交流電源からの印加電圧7Vrms、周波数を10kHzとした場合にレーザーパワーの大小による移動距離(Movement distance)の測定結果を図19に示す。
この結果から、本測定範囲ではレーザーパワーが大きくなる程、比例して移動量も大きくなることが判明した。
次に、ガラス基板上のITO層の上に、光硬化性樹脂液を溶液の状態で形成し、フェムト秒パルスレーザー光を集光し、焦点近傍の樹脂を選択的に硬化させる2光子マイクロ光利用の光造形法により平面視涙滴型のカム状のマイクロアームを形成した。このマイクロアームの軸孔径を10μm、アーム全長は30μmとして図4に示す形状の可動部材と支持部材を形成することができた。
そのカム状のマイクロアームのSEM写真を図22に示す。
次に、このマイクロアームに対し、波長633nmのHe−Neレーザーを用い、レーザーパワー0.8mWにして集光手段として20倍、NA=0.4の対物レンズを用いてレーザービームを集光照射し、印加電圧4.5Vrms、周波数100kHzにてマイクロアームを移動させた状態を図23(A)と図23(B)に示す。光誘起性誘電駆動力を利用してマイクロアームの向きを変更できたことが分かる。
次に、図6に示す3本翼のマイクロアームを回転駆動する試験を行った。He−Neレーザーを用いて1mWのレーザーパワーで電圧5Vrms、周波数100kHzにおいて試験したところ、回転数13rpmの回転速度を得ることができた。
次に、図22に示すマイクロアームを高速回転駆動する試験を行ったところ、He−Neレーザーを用いて20mWのレーザーパワーで電圧3Vrms、周波数100kHzにおいて試験したところ、回転数60rpmの回転速度を得ることができた。
これらのような回転速度は、わずか数十mWのレーザー強度のレーザーを用いた場合、従来の光放射圧を利用した光ピンセット技術を用いた駆動力では達成できない回転速度であり、本発明の優位性を示す。
Claims (9)
- 光誘起性誘電駆動によって誘電体からなる可動部材を操作するマイクロマシンであって、前記可動部材が支持部材により移動自在により支持される構造を有するとともに、操作するべき可動部材を囲む流体を保持するために構成された面と、前記流体に囲まれた可動部材に電場を印加する手段と、受けた光の近傍における、前記受けた光の局所電場への変換のために構成された、前記面上の少なくとも1つの光伝導性領域と、この光伝導性領域を介し流体内の可動部材近傍に光を集光照射し、誘起された局所電場に応じて、前記可動部材に生じる不均一誘電分極力による推進力を生じさせる光源を備えたことを特徴とするマイクロマシン。
- 前記可動部材を囲む面が少なくとも2つ対向配置され、各面に形成された電極が電源に接続されて前記可動部材の周囲に電場を印加できるように構成されてなることを特徴とする請求項1に記載のマイクロマシン。
- 前記可動部材を囲む面の少なくとも1つに形成される光導電性領域として光照射により導電率が変化する電場調整層が設けられてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロマシン。
- 前記支持部材が前記可動部材を囲む面の少なくとも1つの面に形成された固定型の軸であり、前記可動部材が前記軸を中心に回転するアーム又は翼であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロマシン。
- 前記光源がレーザー光の発光光源とレーザー光を集光するレンズ部材とを具備してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマイクロマシン。
- 前記電源が交流電源であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のマイクロマシン。
- 光誘起性誘電駆動によって誘電体からなる微小の可動部材を駆動する方法であって、支持部材により移動自在により支持された可動部材に対し、操作するべき可動部材を囲む流体を保持するために構成された面を介して前記流体に囲まれた可動部材に電場を印加し、受けた光の近傍における、前記受けた光の局所電場への変換のために構成された、前記面上の少なくとも1つの光伝導性領域を用い、この光伝導性領域を介して流体内の可動部材近傍に光を集光照射し、誘起された局所電場に応じて、前記可動部材に生じる不均一誘電分極力による推進力を生じさせて前記可動部材を駆動することを特徴とする微小可動部材の駆動方法。
- 前記可動部材を囲む面を少なくとも2つ対向配置し、各面に形成された電極に電源を接続して前記可動部材の周囲に電場を印加することを特徴とする請求項7に記載の微小可動部材の駆動方法。
- 前記可動部材を囲む面の少なくとも1つに光導電性領域として光照射により導電率が変化する電場調整層を設け、この電場調整層にレーザー光を照射して不均一電場を生成することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の微小可動部材の駆動方法。
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