JP4165502B2 - Maldi質量分析によって混合物から特定の物質を選択的に測定する方法 - Google Patents
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Description
MALDI型質量分析装置では、試料に混ぜられたマトリックスと呼ばれる分子(一般的に有機化合物)がレーザー光のエネルギーを吸収することで加熱され、気化すると共にイオン化される。試料分子を取り囲んでいたマトリックスが瞬時に気化することで、結果として試料分子もほぼ同時に気相に放出されることになる(この時、試料分子とマトリックスとの間で電子やプロトンの受け渡しが行われ、試料分子のイオン化が達成される)。MALDI法による質量分析においては、測定する試料ごとに最適とされる有機化合物が検索され、用いられている。例えば、ペプチドを測定する際には、α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸(4-CHCA)や2,5−ジヒドロキシ安息香酸(DHB)が一般的に用いられている。
プロテオーム解析(タンパク質の網羅的解析)分野においては、これまで二次元電気泳動と質量分析装置とを組み合わせたPMF(ペプチドマスフィンガープリンティング)解析法が主流であった。これに代わる次世代のプロテオーム解析法として、例えば、Nature Biotechnology, 994-999, 17, 1999、Molecular & Cellular PROTEOMICS, 299-314, 2, 2003 、及びCurrent Opinion in Chemical Biology, 70-77, 7, 2003に記載されているような、安定同位体を用いた手法が考案されている。
生体内において、一酸化窒素(NO)や、それから生じるより反応性の高い窒素酸化物(パーオキシナイトライトなど)が、タンパク質や核酸と反応してニトロ化物を生成することが知られている。例えばタンパク質の場合には、チロシンの側鎖であるフェニル基に対して反応し、3-ニトロチロシンが生成する。チロシン残基は生体内でしばしばリン酸化を受けるが、リン酸化はシグナル伝達や細胞死など生体内の重要なイベントにおけるスイッチ的役割を果たしている。このような理由から、ニトロチロシンを有する生体関連物質は、生体内における反応性窒素酸化物生成の指標(バイオマーカー)としてのみならず、生物活性という視点からも注目されている。
(1)質量分析において、測定すべき特定の物質と前記特定の物質以外の物質とを含む混合物サンプルに含まれる、前記特定の物質を、
前記特定の物質以外の物質よりも、前記特定の物質をよりイオン化させやすいマトリックスを用いることによって特異的にイオン化し、混合物から特定の物質を選択的に測定する質量分析方法であって、
前記特定の物質が疎水性物質であり、
前記マトリックスが疎水性物質であり、且つ、前記特定の物質との間で電荷の授受を行うための官能基と、前記マトリックス自身に疎水性を与えるための官能基とを有する、ベンゼン環又はベンゼン環以外の芳香環の置換体である、質量分析方法。
すなわち、本発明におけるマトリックスは、特定の物質を主としてイオン化し、且つ前記特定の物質以外の物質をイオン化しにくいため、特定の物質を特異的にイオン化することができる。また、本発明においては、測定すべき特定の物質とマトリックスとの疎水性相互作用を利用する。
(3)前記生体関連物質が、タンパク質、ペプチド、糖及び脂質から選ばれる、(2)に記載の質量分析方法。
(4)前記特定の物質が同位体標識されている、(1)〜(3)のいずれかに記載の質量分析方法。
すなわち本発明のこの形態においては、測定すべき特定の物質とマトリックスとのπ−π電子相互作用を利用する。
(8)前記疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質が、ベンゼン環及び/又はベンゼン環以外の芳香環を有する、(7)に記載の質量分析方法。
(9)前記疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質が、さらにニトロ基を有する、(7)又は(8)に記載の質量分析方法。
(10)前記疎水性ペプチド又はタンパク質が、ニトロベンゼンスルフェニル基又はニトロフェニル基を有する、(7)〜(9)のいずれかに記載の質量分析方法。
ここで、疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質に対応するペプチド又はタンパク質としては、それ自体が疎水性である場合も含まれる。すなわち、疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質が、疎水性化合物を用いた化学修飾によって、より疎水性の高いペプチド又はタンパク質に誘導体化される場合も含まれる。
(12)前記疎水性化合物が、スルフェニル化合物である、(11)に記載の質量分析方法。
(13)前記スルフェニル化合物が2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリドである、(11)又は(12)に記載の質量分析方法。
(14)前記電荷の授受を行うための官能基がカルボキシル基、水酸基、アミノ基、硫酸基、硝酸基及びアルデヒド基から選ばれる、(1)〜(13)のいずれかに記載の質量分析方法。
(15)前記疎水性を与えるための官能基がニトロ基である、(1)〜(14)のいずれかに記載の質量分析方法。
(17)前記マトリックスがヒドロキシニトロ安息香酸誘導体である、(1)〜(16)のいずれかに記載の質量分析方法。
(18)前記マトリックスがヒドロキシニトロ安息香酸の位置異性体から選ばれる、(1)〜(17)のいずれかに記載の質量分析方法。
(19)前記マトリックスが、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2−ブロモ−4,6−ジニトロアニリン、4−ニトロフェノール、2−ニトロフェノール、2,5−ジニトロフェノール、4−ニトロ安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸、及び3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸から選ばれる、(1)〜(15)のいずれかに記載の質量分析方法。
(23)前記マトリックスの溶液と、前記α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸の溶液とを、1:10〜10:1の体積比で用いる、(22)に記載の質量分析方法。
また、4−ニトロアニリン、4−ニトロフェノール、2−ニトロフェノール、2,5−ジニトロフェノール、及び3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸は、このような溶媒に溶解させることにより、特に限定されないが例えば1mg/ml〜飽和濃度のマトリックス溶液として、好ましくは、飽和濃度のマトリックス溶液として用いることができる。
本発明の混合マトリックスは、以上に述べたマトリックスとα−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸(4-CHCA;下記式(X))とを混合させたものである。α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸は、従来からペプチドを測定する際に広く一般的に用いられるマトリックスである。(以下本明細書において、4-CHCAを組み合わせて用いずに単独で使用するマトリックスと、4-CHCAを組み合わせて用いる混合マトリックスとを、単にマトリックスと記載することがある。)
本実施例においては、ACTH(5-10)ペプチド(BACHEM社から購入)と、2−ニトロ[12C6]ベンゼンスルフェニルクロリド(NBS Reagent (light);島津製作所製)でラベル化したACTH(5-10)ペプチドとの混合物を測定サンプルに用い、本発明のマトリックス3H4NBA(3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸)及び4H3NBA(4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸)、及び比較用の従来のマトリックスとしてDHB(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)及び4-CHCA(α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸)を用いて、質量分析装置にて測定を行った。
ペプチドのラベル化は、ACTH 10μgを、50μlの70%酢酸水溶液中に20当量のNBS Reagent (light)を加えた試薬溶液中で1時間反応させることにより行った。反応後、ZipTip(μC18)を用いて脱塩し、ラベル化体のサンプルとした。一方、ACTH 10μgをNBS Reagent (light)を含まない50μlの70%酢酸水溶液中で1時間撹拌する処理を行ったものを、上述と同様に脱塩し、非ラベル化体のサンプルとした。得られたラベル化体サンプルと非ラベル化体サンプルとを等量混ぜ合わせ、質量分析用サンプルとした。
本実施例においては、標識修飾されたタンパク質と非標識修飾されたタンパク質との混合物を測定サンプルに用い、本発明のマトリックス3H4NBA及び比較用の従来のマトリックス4-CHCAを用いて、質量分析装置にて測定を行った。
本実施例においては、DSIPペプチド (delta sleep-inducing peptide(ペプチド研究所製); 500 fmol)とNBS Reagent (light)でラベル化したDSIPペプチド(500 fmol)との混合物を測定サンプルに用い、本発明のマトリックス3H4NBA及び比較用の従来のマトリックス4-CHCAを用いて、質量分析装置にて測定を行った。
本実施例においては、リゾチーム(Lysozyme)を還元・アルキル化し、さらにニトロ化した後、トリプシン消化した。これにより得られた消化物を測定サンプルに用い、本発明のマトリックス3H4NBA、及び比較用の従来のマトリックス4-CHCAを用いて質量分析装置にて測定を行った。
まず、1 mgのLysozymeを定法に従って還元・アルキル化処理した。次に、Riordan J.F. et al., 1966; Sokolovsky M. et al., 1966に記載の方法に従い、テトラニトロメタンを用いてニトロ化を行った。その後、定法に従ってトリプシンを加えてペプチド断片へと消化した。得られた消化物のうちの14μg相当を分取して凍結乾燥させた。これを50 μlの0.1%のTFA水溶液に再溶解させた後、ZipTip μ-C18を用いて脱塩した。このようにして得られた消化物を、測定サンプルとした。この測定サンプルにおいて、ペプチドフラグメントのチロシン残基は、一部がニトロ化されている。つまり、ニトロチロシンを含むペプチドフラグメント、ニトロ化されていないチロシンを含むペプチドフラグメント、及びチロシンを含まないペプチドフラグメントの混合物となっている。
Asn-Thr-Asp-Gly-Ser-Thr-Asp-Tyr*-Gly-Ile-Leu-Gln-Ile-Asn-Ser-Arg(配列番号1)、及び(8*):m/z=919.41;His-Gly-Leu-Asp-Asn-Tyr*-Arg(配列番号2)、ここでTyr*は、ニトロ化されたチロシン残基を示す)は、目的のニトロ化されたチロシン残基を含むトリプシン消化ペプチドのピークである。
白矢印で示されたピーク((2) :m/z=1753.84;Asn-Thr-Asp-Gly-Ser-Thr-Asp-Tyr-Gly-Ile-Leu-Gln-Ile-Asn-Ser-Arg(配列番号3)及び(8) :m/z=874.42;His-Gly-Leu-Asp-Asn-Tyr-Arg(配列番号4))は、ニトロ化されなかった以外は上記目的の消化ペプチドと同じ配列を有する消化ペプチドである。
矢印が付されていない(3):m/z=1675.80;Ile-Val-Ser-Asp-Gly-Asn-Gly-Met-Asn-Ala-Trp-Val-Ala-Trp-Arg(配列番号5)、(5):m/z=1268.61;Gly-Tyr-Ser-Leu-Gly-Asn-Trp-Val-Cys-Ala-Ala-Lys(配列番号6)及び(6) :m/z=1045.54;Gly-Thr-Asp-Val-Gln-Ala-Trp-Ile-Arg(配列番号7)は、Lysozyme由来のトリプシン消化ペプチドのピークである
破線の楕円で囲まれたピークは、上記目的の消化ペプチドのピークよりm/z=16又はm/z=32小さいピークでる。
本実施例においては、NBS試薬(2-nitrobenzenesulfenyl chloride (MW = 189.62);島津製作所製)でシステインをラベル化したペプチドと、ラベル化していないペプチドとの混合物を測定サンプルに用い、本発明のマトリックス3H4NBA、及び比較用の従来のマトリックス4-CHCAを用いて質量分析装置にて測定を行った。
まず、ペプチドIRRP1(Cys-Leu-Lys-Asp-Arg-His-Asp(配列番号8);BACHEM社から購入)10 μgを、0.1%TFAを含む50%アセトニトリル水溶液を用いて分注し、凍結乾燥させた。これを15μlのMilli-Q水(ミリポア社製)に溶解し、これと35μlのNBS試薬溶液(NBS試薬0.17 mgを35μlの酢酸に溶解したもの)とを混合して室温で一時間反応させた。これをZipTip μ-C18を用いて脱塩したものを、ラベル化ペプチドサンプルとした。
別途、10μgのペプチドIRRP1を15μlのMilli-Q水に溶解し、35μlの酢酸と混合して室温で一時間静置し、ZipTip μ-C18を用いて脱塩したものを、非ラベル化ペプチドサンプルとした。
ラベル化ペプチドサンプルと非ラベル化ペプチドサンプルとを等量混合し、測定サンプルとした。
本実施例においては、p-ニトロフェニルアラニンを含むペプチドを測定サンプルに用い、本発明のマトリックス3H4NBA、及び比較用の従来のマトリックス4-CHCAを用いて質量分析装置にて測定を行った。
ペプチドHIV subIII(His-Lys-Ala-Arg-Val-Leu-Phe*-Glu-Ala-nLeu-Ser-NH2(配列番号9);Phe * = p-ニトロフェニルアラニン、nLeu =ノルロイシン、Ser-NH2=カルボキシル基がアミド化されたセリン; BACHEM社から購入)10 μgを、0.1%TFAを含む50%アセトニトリル水溶液を用いて分注し、凍結乾燥させた。これを50μlの0.1% TFA水溶液に溶解し、ZipTipμ-C18を用いて処理したものを、測定サンプルとした。
本実施例においては、NBS試薬(2-nitrobenzenesulfenyl chloride (MW = 189.62);島津製作所製)でラベル化したACTHと、ラベル化していないACTHとの混合物を測定サンプルに用い、本発明のマトリックスである2,4DNA(2,4−ジニトロアニリン)、2B4,6DNA(2−ブロモ−4,6−ジニトロアニリン)、4NA (4−ニトロアニリン)、4NBA(4−ニトロ安息香酸)、2NP(2−ニトロフェノール)、及び2,5DNP(2,5−ジニトロフェノール)と、比較用の従来のマトリックス4-CHCAとを用いて、質量分析装置にて測定を行った。
ZipTipμ-C18による脱塩処理の代わりにC18カラム(YMC-Pack Pro C18;YMC社製)を用いたクロマトグラフィーによる精製を行った以外は、実施例1と同様にしてラベル化ペプチドサンプル(ラベル化ACTH)を調製した。このラベル化ペプチドサンプルと、非ラベル化ペプチドサンプル(ラベル化していないACTH)とを等モルずつ混合して、それぞれの濃度が0.5 pmol/μl又は5 pmol/μlとなるように0.1%TFAを含む50%アセトニトリル水溶液に溶解させて調製した測定サンプルを得た。
本実施例においては、NBS試薬によって修飾されたペプチドと非修飾ペプチドとの混合物を測定サンプルに用い、本発明のマトリックスである、4-CHCAと3H4NBAとの混合マトリックス、4-CHCAと3H2NBA(3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸)との混合マトリックス、4-CHCAと2,4DNAとの混合マトリックス、4-CHCAと4NAとの混合マトリックス、4-CHCAと4NP(4−ニトロフェノール)との混合マトリックス、及び3H4NBA単独使用のマトリックスと、比較用の従来のマトリックス4-CHCAとを用いて、質量分析装置にて測定を行った。
Claims (23)
- 質量分析において、測定すべき特定の物質と前記特定の物質以外の物質とを含む混合物サンプルに含まれる、前記特定の物質を、
前記特定の物質以外の物質よりも、前記特定の物質をよりイオン化させやすいマトリックスを用いることによって特異的にイオン化し、混合物から特定の物質を選択的に測定する質量分析方法であって、
前記特定の物質が疎水性物質であり、
前記マトリックスが疎水性物質であり、且つ、前記特定の物質との間で電荷の授受を行うための官能基と、前記マトリックス自身に疎水性を与えるための官能基とを有する、ベンゼン環又はベンゼン環以外の芳香環の置換体である、質量分析方法。 - 前記特定の物質が生体関連物質である、請求項1に記載の質量分析方法。
- 前記生体関連物質が、タンパク質、ペプチド、糖及び脂質から選ばれる、請求項2に記載の質量分析方法。
- 前記特定の物質が同位体標識されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスが、前記特定の物質とファンデルワールス相互作用することができる物質である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記特定の物質がπ電子含有物質であり、且つ前記マトリックスがπ電子含有物質である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記特定の物質が、疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質が、ベンゼン環及び/又はベンゼン環以外の芳香環を有する、請求項7に記載の質量分析方法。
- 前記疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質が、さらにニトロ基を有する、請求項7又は8に記載の質量分析方法。
- 前記疎水性ペプチド又はタンパク質が、ニトロベンゼンスルフェニル基又はニトロフェニル基を有する、請求項7〜9のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質が、ベンゼン環、ベンゼン環以外の芳香環、及び/又はニトロ基を有する疎水性化合物を用いて、前記疎水性ペプチド又は疎水性タンパク質に対応するペプチド又はタンパク質を化学修飾することによって得られる、請求項7〜10のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記疎水性化合物が、スルフェニル化合物である、請求項11に記載の質量分析方法。
- 前記スルフェニル化合物が2−ニトロベンゼンスルフェニルクロリドである、請求項11又は12に記載の質量分析方法。
- 前記電荷の授受を行うための官能基がカルボキシル基、水酸基、アミノ基、硫酸基、硝酸基及びアルデヒド基から選ばれる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記疎水性を与えるための官能基がニトロ基である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスがニトロ安息香酸誘導体又はニトロフェノール誘導体である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスがヒドロキシニトロ安息香酸誘導体である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスがヒドロキシニトロ安息香酸の位置異性体から選ばれる、請求項1〜17のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスが、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2−ブロモ−4,6−ジニトロアニリン、4−ニトロフェノール、2−ニトロフェノール、2,5−ジニトロフェノール、4−ニトロ安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸、及び3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸から選ばれる、請求項1〜15のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスにα−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸を組み合わせた混合マトリックスを用いる、請求項1〜19のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスを、1mg/ml〜飽和濃度の溶液として用いる、請求項1〜20のいずれか1項に記載の質量分析方法。
- 前記α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸を、1mg/ml〜飽和濃度の溶液として用いる、請求項20又は21に記載の質量分析方法。
- 前記マトリックスの溶液と、前記α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸の溶液とを、1:10〜10:1の体積比で用いる、請求項22に記載の質量分析方法。
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