JP4162607B2 - 通信装置 - Google Patents

Description

本発明は、話速変換機能を有する親機と、当該親機と無線通信可能な子機と、からなる通信装置に関するものであり、子機と親機が無線通信中に、子機側で通話速度の切り換えができるものである。

近年、電話機に様々な機能が付加されてきている。その一つに話速変換機能があり、音声をゆっくりとした聞き取りやすい速度にリアルタイムで変換する機能である。これは高齢者に有用な機能である。高齢者の聴覚劣化の特徴は、周波数特性が劣化するだけでなく、時間特性も劣化し、早口の音声が聞き取りにくくなることが挙げられる。電話による通話では上記の問題が顕著に表われ、相手の声が早口で内容が聞き取りにくいと感じる高齢者が多い。

例えば、特許文献１には、話速変換処理回路を音声信号の回路に設け、この話速変換処理回路を用いて音声信号の少なくとも遅聞きまたは遅送りすることができるような手段を備えることにより、受話音声信号を伸長して再生し、ゆっくりした音声に変換する話速変換電話機が開示されている。

更に特許文献１には、話速変換アダプタを電話機に取り付けることにより、通常の電話機に話速変換機能を付加する形態も開示されている。
特開平６−３１１２１１号公報

しかしながら、親機と子機とからなる電話機に上記の特許文献１の構成を応用すると、話速変換機能をもたない子機には上記話速変換アダプタを取り付ける必要がある。

また、無線により子機側で親機の機能を利用する形態では、子機に話速変換キーを別途設ける必要がある。

本発明は、子機側のキーの増加なしに通話速度の切り替えができ、小型化、費用削減が可能な電話機の子機を提供することを目的とする。

本願発明は、話速変換機能を有する親機と、当該親機と無線通信可能な子機と、からなる通信装置であり、前記子機と前記親機との無線通信中に、子機側で通話速度の切り替え指示が可能であり、通話中に、前記子機側で通話キーが所定時間以上押下されると、通話速度を通常からゆっくりに切り替え、再度前記通話キーが所定時間以上押下されると、通話速度をゆっくりから通常に切り替えることを特徴とする。

本発明によれば、通話時には機能しないキーに、通話時のみ機能する通話速度切り替え機能を兼用させることにより、別途話速変換キーを設ける必要がなく、子機の小型化、費用削減が可能となる。

図１は、電話機の親機と子機の要部構成を示すブロック図である。公衆電話網１１に接続された電話機の親機１２と、親機１２と無線通信可能な子機１３とから構成される。なお、子機は複数台増設することができる。

親機１２は、公衆電話網１１に接続され電話機能を制御する電話回線制御部１４と、アンテナを備え子機１３との無線通信を行う無線部１５と、各種キーからなる操作部１６と、液晶パネルからなる表示部１７と、通話路の切り替えを行うネットワーク１８と、話速変換処理を行うＤＳＰ（Digital Signal Processor）１９と、入出力音声間の時間差（入力音声に対する出力音声の遅延）分の音声信号を一時的に蓄積するフラッシュメモリ２０と、親機１２を制御する主制御部２１とを備えている。

また、子機１３は、アンテナを備え親機１２との無線通信を行う無線部２２と、通話キー２３等の各種キーからなる操作部２４と、液晶パネルからなる表示部２５と、子機１３を制御する主制御部２６とを備えている。なお、子機１３は親機１２を介して公衆電話網１１へ接続される。

このような電話機には、様々な機能が付加されている。例えば、電話帳を登録できる電話帳機能、親機１２又は子機１３に登録されている電話帳を他方の電話機に転送する電話帳転送機能、通話速度を変換して聞き取り易くする話速変換機能、表示部１７、２５に漢字を表示することができる漢字表示機能、子機１３側で留守番電話を再生したりセット／解除することができる子機リモート機能、ドアホンとして利用できるドアホン機能などが挙げられる。

これらの機能は通常、親機１２に備えられており、子機１３は親機１２との通信により、親機１２がもっている機能を利用することができる。従って子機１３側は機能を表示するメニュー画面と操作キーを備えていればよい。

ここで、子機１３で外線通話中に話速変換機能を利用する際の手順と電話機の動作について説明する。図２は、外線通話中の子機１３で話速変換機能を利用する際の動作を説明するシーケンス図である。

子機１３で通常速度で通話中に、通話キー２３が所定時間以上押下され続ける（長押しと称する）と、子機１３は親機１２に、通話速度を通常からゆっくりに切り替えるように話速切替要求を送信する。なお、所定時間は例えば１秒とすることで誤操作を防止できる。これに応答して親機１２はＡＣＫを返し、子機１３側にトーン等で報知して子機１３へ話速変換後のゆっくりした速度の音声を送信開始する。これにより、子機１３の受話器からゆっくりした速度の音声が放音される。

その後、再度通話キー２３が長押しされると、子機１３は親機１２に、通話速度をゆっくりから通常に切り替えるように話速切替要求を送信する。これに応答して親機１２はＡＣＫを返し、子機１３側にトーン等で報知して子機１３へ話速変換しない通常速度の音声を送信開始する。これにより、子機１３の受話器から通常速度の音声が放音される。

なお、上記実施形態では話速変換を指示するキーとして通話キー２３を兼用させているが、通話時には機能しないキーであれば特に限定はなく、例えば機能キーに兼用させてもよい。また、キーの長押しによりキー操作を有効と判別することにより、誤操作を防止できる。

このように、子機１３側で話速変換を指示するキーを通話キー２３等に兼用させることにより、別途話速変換キーを設ける必要がなく、子機１３の小型化、費用削減が可能となる。

本発明は、電話機や電話機とファクシミリ装置との複合機などの親機に増設される子機に利用することができる。

電話機の親機と子機の要部構成を示すブロック図である。 外線通話中の子機で話速変換機能を利用する際の動作を説明するシーケンス図である。

符号の説明

１１ 公衆電話網
１２ 親機
１３ 子機
１４ 電話回線制御部
１５、２２ 無線部
１６、２４ 操作部
１７、２５ 表示部
１８ ネットワーク
１９ ＤＳＰ
２０ フラッシュメモリ
２１、２６ 主制御部
２３ 通話キー

Claims (1)

1. 話速変換機能を有する親機と、当該親機と無線通信可能な子機と、からなる通信装置であり、
   前記子機と前記親機との無線通信中に、子機側で通話速度の切り替え指示が可能であり、
   通話中に、前記子機側で通話キーが所定時間以上押下されると、通話速度を通常からゆっくりに切り替え、再度前記通話キーが所定時間以上押下されると、通話速度をゆっくりから通常に切り替えることを特徴とする通信装置。

Images