JP4161636B2

JP4161636B2 - Method for removing indium from indium-containing ferrous chloride aqueous solution

Info

Publication number: JP4161636B2
Application number: JP2002238547A
Authority: JP
Inventors: 仲男伝田; 重和太田; 次功刑部
Original assignee: Toagosei Co Ltd
Current assignee: Toagosei Co Ltd
Priority date: 2002-08-19
Filing date: 2002-08-19
Publication date: 2008-10-08
Anticipated expiration: 2022-08-19
Also published as: JP2004075463A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スズを含有しても良いインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液からのインジウム或いはインジウムおよびスズの除去／回収に関するものであり、塩化第二鉄水溶液のリサイクルに関するものである。スズを含有しても良いインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液は、主にインジウム或いはインジウムおよびスズを含有する物質に対し塩化第二鉄溶液を用いてエッチングした後のエッチング廃液（塩化第二鉄エッチンク廃液）である。
【０００２】
【従来の技術】
塩化第二鉄水溶液は、無機系凝集剤として使用される他、各種の金属をエッチングするためのエッチング剤の成分として用いられている。
この塩化第二鉄水溶液の製造方法としては、鉄を塩酸に溶解して得られた塩化第一鉄水溶液に塩素ガスを吹き込むなどの酸化反応による方法が挙げられる。
別の塩化第二鉄水溶液の製造方法としては、各種金属をエッチングした後の廃液の再生が挙げられる。例えば、鉄材または銅材の塩化第二鉄液または塩化第二鉄液と塩酸との混合液によるエッチング廃液や、鉄鋼の酸洗廃液に鉄（例えばくず鉄）を投入した後、塩素を吹き込み塩化第二鉄水溶液とするなどの廃棄物のリサイクルによって得られる。この場合、処理したもの由来の不純物が含まれている。例えば、液晶表示用に用いられるＩＴＯ（スズドープ酸化インジウム）膜を塩化第二鉄水溶液または塩化第二鉄液と塩酸との混合液によりエッチングした場合の廃液には、塩化第二鉄、塩化第一鉄、塩酸、インジウム化合物およびスズ化合物などが含まれている。
【０００３】
従来、各種金属を含有した合金をエッチングした塩化第二鉄エッチング廃液を再生する方法としては、鉄材または／および鉄粉を利用する方法が一般的である。例えば特開昭６２−１９１４２８には、含有金属としてニッケルについて記載されている。即ち、当該塩化第二鉄エッチング廃液と鉄とを反応させると、下記の反応により金属ニッケルが析出すると共に、塩化第一鉄水溶液が得られる。
ＮｉＣｌ₂＋Ｆｅ→Ｎｉ↓＋ＦｅＣｌ₂
２ＦｅＣｌ₃＋Ｆｅ→３ＦｅＣｌ₂
また、鉄粉を分割して加えることにより効率良いリサイクル方法が特開平０５−２６３２７３に記載されている。
このようにして得られた塩化第一鉄水溶液は、塩素ガスを吹き込むなどの公知の方法による酸化反応で、塩化第二鉄水溶液として再生することができる。
【０００４】
インジウム或いはインジウムとスズとを含む塩化第二鉄エッチンク廃液の再生において鉄を利用してインジウムを除去することは、鉄とインジウムとの電位差が小さいことから目的とする濃度まで除去することが困難であった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液からインジウムを除去し、インジウム濃度の低い塩化第二鉄水溶液を得る方法を提供するものであり、スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液からのインジウムの回収にも関する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に、鉄および２価のニッケルを添加することにより、ニッケルを析出させるとともにインジウムを析出させ、インジウム濃度の低い塩化鉄水溶液を得る方法であり、析出物からはインジウムなどを回収できることを見出し、本発明を完成させたのである。なお、スズが含有する場合は、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液から事前にスズを除去しておいても、インジウム除去／回収処理と同時に行っても良い。
【発明の実施の形態】
【０００７】
本発明のスズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液からインジウム除去／回収方法および低インジウム濃度の塩化鉄水溶液を得る方法について詳細に説明する。なお、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液にスズが含まれるときは、鉄で塩化第二鉄を塩化第一鉄に還元するときにスズの水酸化物が生成し、これにより沈殿することからろ過などの方法で除去することができる。なお、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液中にコバルトなどが更に含まれていても、本発明の方法は適用することができる。また、本発明の方法は、インジウム含有廃液の廃液処理にも適用できる。
【０００８】
スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理は、塩酸などの強酸分を処理する工程、塩化第二鉄を鉄で塩化第一鉄にする工程、スズが含まれる場合のスズ除去工程、２価のニッケルを含有させる工程、鉄によるインジウム除去／回収を行う工程、塩化第一鉄を塩化第二鉄へと酸化する工程などがあり、当該廃液中の成分および処理目的などにより適宜これらを個別に一緒に或いは一部省いて行っても良い。
【０００９】
○インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液
当該廃液は、スズを含有いていても良く、鉄、ニッケルおよびコバルトなどの他の金属を更に含有していてもよい。インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液中の塩化鉄は、塩化第一鉄または／および塩化第二鉄である。なお、塩化第一鉄または塩化第二鉄として特定できない場合およびこれらが混在している場合は、塩化鉄と称する。
インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液としては、液晶表示用などに用いられるＩＴＯ（スズドープ酸化インジウム）膜を塩化第二鉄含有溶液でエッチングしたもの、ＩＴＯ膜を有する液晶パネルや透明導電板などの廃棄物から得られるものを例示できるが、これらに限定されるのもではない。
インジウム含有エッチンク廃液には、ＩＴＯ膜を希王水で処理したような塩化鉄を含まないものがある。このような場合は、塩化第二鉄または塩化第一鉄を加えることにより、本発明の方法を適用することができる。
【００１０】
○塩化鉄
本発明で使用する塩化鉄は、塩化第一鉄または／および塩化第二鉄である。塩化鉄は、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液中に含んでいるものを用いても、鉄と塩酸を加えて得ても良く、また塩化第一鉄または／および塩化第二鉄を添加しても良い。
【００１１】
○鉄
スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に添加する鉄としては、鉄塊、鉄片、鉄材、鉄線または鉄粉など金属の鉄であればいずれのものも使用できる。なお、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に含まれる金属の種類および処理などにより、当該廃液への鉄の添加量および添加時期は、それらに対応して行うことになる。下記のその代表的なものを例示するが、本発明の方法はこれらに限定されるものではない。また、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に塩酸などの強酸および塩化第二鉄が含まれているとして例示するが、強酸または／および塩化第二鉄が含まれていない場合は、それらの処理に必要な鉄の量および処理を除外して行えば良い。なお、強酸の処理には、鉄でなくアルカリなどによる他の手段を用いても良い。
このように、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に対し本発明の方法を用いる場合の鉄の量は、当該廃液に含まれる塩化第二鉄や塩酸などの強酸量、スズの量、２価のニッケル量など鉄を消費する量および工程などを考慮して決めればよい。
【００１２】
・インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理について
当該廃液中の強酸と鉄との反応および塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄へとする反応において使用する鉄の量は、それらに対応する化学当量以上存在すれば良い。この化学当量について鉄と塩酸との例で説明する。鉄と塩酸とを反応させると下記の化学式のようになる。
Ｆｅ＋２ＨＣｌ→Ｈ₂↑＋ＦｅＣｌ₂
即ち、１モルの鉄は、２モルの塩酸と反応して１モルの塩化第一鉄と水素ガスとになる。このことから、１化学当量の鉄（１モルの鉄）に対応する１化学当量の塩酸とは、２モルの塩酸である。
なお、過剰の鉄を加えた場合は、それらの反応完結までの時間短縮をはかることができるとともに、この過剰の鉄は、新たなインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理に使用することもできる。例えば、鉄が入っているタンクにインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に入れて撹拌し、例えば溶液のｐＨが１．５以上、好ましくはｐＨが２以上になった時点で溶液を次の工程へと移動させる。タンク内に残った鉄は、新たなインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液中の強酸などの処理に使用することができる。
インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液における強酸および塩化第二鉄の処理が終わった後、当該液に、２価のニッケルおよび鉄を入れて、インジウム除去／回収を実施する。
【００１３】
・スズを含有するインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理について
インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液にスズが含有されていても、当該廃液中の強酸と鉄との反応および塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄にする反応において使用する鉄の量は、それらに対応する化学当量以上存在すればよく、過剰に鉄が存在した場合は、上記記載のように実施すれば良い。この操作により、スズは沈殿する。沈殿したスズは、この時点で沈殿を除く操作を行っても、２価のニッケルおよび鉄を入れて行うインジウム除去／回収工程へそのまま移行させても良い。
【００１４】
・２価のニッケルを含有するインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理について
インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に２価のニッケルが含有されている場合は、当該廃液中において強酸と鉄との反応、塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄にする反応、ニッケルの析出およびインジウムの析出が同時に進行することになる。このことから、当該廃液中の２価のニッケル含量、回収金属および処理設備などから処理方法を決定すれば良い。例えば、インジウム除去／回収工程で必要となる２価のニッケル量に比べ当該廃液中の含量が不足する場合は、添加してインジウム除去／回収工程と一括に処理しても、添加せずそのまま処理した後、インジウム除去／回収工程へ移行させても良い。当該廃液中の含量が多い場合は、そのままインジウム除去／回収工程と一括に処理しても、２価のニッケルを含まないインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液または水で希釈し、適量濃度としてから処理しても良い。
【００１５】
・スズおよび２価のニッケルを含有するインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理について
インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液にスズとともに２価のニッケルが含有されている場合は、当該廃液中において強酸と鉄との反応、塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄にする反応、スズが沈殿する反応、ニッケルの析出およびインジウムの析出が同時に進行することになる。このことから、当該廃液中の２価のニッケル含量、回収金属および処理設備などから処理方法を決定すれば良い。例えば、インジウム除去／回収工程で必要となる２価のニッケル量に比べ当該廃液中の含量が不足する場合は、添加してインジウム除去／回収工程と一括に処理しても、添加せずそのまま処理した後、インジウム除去／回収工程へ移行させても良い。当該廃液中の含量が多い場合は、そのままインジウム除去／回収工程と一括に処理しても、２価のニッケルを含まないインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液または水で希釈して処理しても良い。このように、当該廃液中にスズが含有していても、処理に大きな影響を与えることはなく、沈殿したスズをどの時点で除くかは、処理の仕方で決定すれば良い。
【００１６】
○使用する鉄について
強酸と鉄との反応および塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄へとする反応において使用する鉄は、何でも良く、鉄塊、鉄片、鉄材、鉄線、鉄粉などから選定すれば良い。
インジウム除去／回収工程において使用する鉄は、反応速度を考慮し、鉄の大きさとして細かいものが良く、好ましくは鉄粉である。粒径としては、１００メッシュパス以上が好ましく、１５０〜３５０メッシュがより好ましい。また、比表面積として１ｍ²／ｇ以上を有するものを使用することが、インジウムなどの除去効率が良いため好ましい。
【００１７】
○強酸と塩化第二鉄に対する鉄の使用量
鉄の使用量としては、塩酸などの強酸と鉄とが反応する化学当量以上、塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄にする化学当量以上あれば問題はない。過剰に添加／存在した場合は、上記に記載したように新しいインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理に用いることができる。
【００１８】
○インジウム除去／回収工程における鉄の使用量
鉄は、２価のニッケルに対し１〜１０倍モルが好ましく、更に２〜８倍モルが好ましく、３〜６倍モルが特に好ましい。この鉄の量は、添加するニッケル化合物の１０倍モルを超えて用いてもインジウムおよびニッケルの回収量が上がらず、逆に鉄に付着するインジウム量が変わらないことから鉄の含有比率が高くなり、経済的に好ましくない。また、等モル未満では、インジウムの除去・回収が不十分となり好ましくない。
【００１９】
○２価のニッケル
本発明における２価のニッケルは、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液中で２価のニッケルとなるものであれば何れのものも使用でき、当該廃液中に初めから溶解しているものを用いても良い。当該ニッケルは、金属ニッケル、酸化ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケルおよび硝酸ニッケルなどを挙げることができ、塩化ニッケル、硫酸ニッケルおよび硝酸ニッケルなどが好ましく、これらの混合物であっても良く、塩化第二鉄としてリサイクル使用する事を考慮すると特に好ましくは塩化ニッケルである。また、アンバー材やアロイ材などの鉄ニッケル合金を塩化第二鉄水溶液でエッチングした液を用いても良い。
【００２０】
２価のニッケルの添加量は、処理液中の２価のニッケル量を考慮し決定すればよい。即ち、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に対し２価のニッケル濃度が０．０２〜２％（２００〜２００００ｐｐｍ）が適当であり、好ましくは０．１〜１．５％であり、特に好ましくは０．３〜１％である。この量より少ないとインジウムの除去が不十分な場合があり、多すぎてもインジウムの除去率が上がることがなく、且つ使用する鉄の量が多くなるため経済的に不利となるためである。
【００２１】
○強酸と塩化第二鉄の処理工程
塩酸などの強酸と鉄との処理工程、塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄へとする処理工程について説明する。なお、スズが含まれる場合のスズ除去工程をここで行っても良い。
インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に鉄を添加して、当該廃液中の強酸例えば塩酸を鉄と反応させて塩化第一鉄に変換させるとともに塩化第二鉄を鉄により塩化第一鉄に変換させる。なお、過剰の鉄が存在する場合は、鉄が入っているタンクにインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に入れて撹拌し、例えば溶液のｐＨが１．５以上、好ましくはｐＨが２以上になった時点で溶液をインジウム除去／回収工程へと移動させる。タンク内に残った鉄は、新たなインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液の処理に使用することができる。
【００２２】
○インジウム除去／回収工程
強酸と塩化第二鉄の処理工程が終了したインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に対し２価のニッケルと鉄とで処理し、インジウム除去／回収する工程について説明する。なお、前記強酸と塩化第二鉄の処理工程を行わずにインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液を直接インジウム除去／回収の工程を行っても良く、この場合の鉄の使用量は、強酸と塩化第二鉄などの処理量を考慮して決定する。
当該廃液にニッケル化合物を添加し（初めから必要量を含んでいる場合は添加しなくて良い）、鉄を加え、撹拌加熱して、ニッケルを析出させるとともにインジウムを析出させる。このことから，当該廃液中からインジウムを除去することができる。即ち、沈殿物から、インジウムを回収することができ、上清からは塩化第二鉄へと変換することができる。
【００２３】
○析出物の分離
インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に鉄を添加して析出したインジウムおよびニッケルなどからなる混合物は、鉄に付着していることから沈殿物として溶液から簡単に分離することができる。当該沈殿物の分離方法としては、重力式沈降、ろ過やサイクロンなどの遠心力を利用する方法を挙げることができる。このとき、インジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に、スズやコバルトなどの金属を含んでいる場合に本発明の方法で処理したときは、強酸と塩化第二鉄の処理工程でスズの沈殿物を生ずる。このことからこの時点でスズの除去操作を行った後、インジウム除去／回収工程を行っても、沈殿物をそのままにしてインジウム除去／回収工程を行っても除去効果に差は認められない。分離装置をコンパクトにするには同時に除去する事が好ましく、金属類を分別回収したい場合は個別に分別を行えばよい。
【００２４】
○反応温度と時間
反応温度としては、常温〜１００℃が好ましく、より好ましくは４０〜１００℃であり、特に好ましくは５０〜９０℃である。反応時間は、反応条件により種々の時間を選択できるが、反応温度が８０℃では１時間〜５０時間が好ましく、より好ましくは２〜２４時間であり、更に好ましくは４〜１０時間である。反応の雰囲気は窒素雰囲気でも、空気雰囲気でも可能であり、当該廃液をエアーレーションすることもできる。エアーレーションを行った場合は、鉄の一部がフェライト化し、これにニッケルなどが取り込まれることがある。
【００２５】
○リサイクル
スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に本発明の除去方法を用いると、インジウム濃度を１０ｐｐｍ以下にすることができる。このことから、当該廃液に対し本発明の方法を適用してインジウムなどを除去し、その後、溶液を酸化することにより（例えば、塩素で実施すると
２ＦｅＣｌ₂＋Ｃｌ₂→２ＦｅＣｌ₃
の化学式のようになる）、塩化第二鉄として再利用することができる。なお、本発明の方法において塩化ニッケルなどの塩化物を主体とし使用することにより、純度の高い塩化第二鉄を得ることができる。
また、本発明の方法によりスズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液からインジウムを効率良く析出させることができることから、インジウムを回収することができる。
【００２６】
○実施の形態
スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液中の３価の鉄（塩化第二鉄）を鉄で還元して２価の鉄（塩化第一鉄）とし、当該２価鉄により２価のニッケルからニッケルを析出させるとともにインジウムを析出させることを特徴とするインジウム除去方法。
スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に、鉄、ニッケル化合物を添加して加熱し、沈殿物を除去し、当該上清から塩化第一鉄水溶液を得る方法。
スズを含有することもあるインジウム含有塩化第一鉄水溶液にニッケル化合物および鉄を加えて処理することによる、スズおよびインジウムの除去方法。
なお、スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液に鉄を入れて強酸を消費させる工程（スズを含有していた場合は、ここで沈殿する）等で製造した塩化第一鉄水溶液に、ニッケル化合物と鉄とでインジウムを析出／沈殿させてもよい。
【００２７】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【００２８】
＜実施例１＞
インジウムを１９０ｐｐｍ含有する３７質量％塩化第一鉄水溶液１３００ｇに塩化ニッケルを添加し（ニッケル分として７０００ｐｐｍとなるように加える）、この溶液を、冷却管、温度計、攪拌棒を取り付けた２Ｌの３つ口フラスコに仕込み、攪拌しつつ８０℃に昇温後、１００メッシュパスの鉄粉を３４．６ｇ添加し６時間反応させた。その後、反応液をろ過した。
得られたろ液中のニッケルは２３０ｐｐｍ（除去率は９７％）、インジウムは１０ｐｐｍ以下（除去率は９５％以上）であった。
【００２９】
＜実施例２＞
インジウムを３３０ｐｐｍ含有する３７質量％塩化第一鉄水溶液４００ｇに塩化ニッケル（ニッケル分として７０００ｐｐｍとなるように加える）および塩化コバルト（コバルト分として３００ｐｐｍとなるように加える）を添加し、この溶液を冷却管、温度計、攪拌棒を取り付けた１Ｌの３つ口フラスコに仕込み、攪拌しつつ８０℃に昇温後、１００メッシュパスの鉄粉を１０．６５ｇ添加し６時間反応させた。この反応液をろ過した。得られたろ液中のニッケルは１９０ｐｐｍ（除去率は９７％）、コバルトは２１０ｐｐｍ（除去率は３０％）、インジウムは１０ｐｐｍ以下（除去率は９７％以上）であった。
【００３０】
＜実施例３＞
インジウムを２０４ｐｐｍおよびスズを４３ｐｐｍ含有する３４．３質量％塩化第一鉄水溶液８００ｇに塩化ニッケル（ニッケル分として９６１５ｐｐｍとなるように加える）を添加し、この溶液を冷却管、温度計、攪拌棒を取り付けた１Ｌの３つ口フラスコに仕込み、攪拌しつつ８０℃に昇温後、１００メッシュパスの鉄粉を２１．３ｇ添加し、経時的に濃度とｐＨを測定した。この結果を表１（ｐｐｍ表示、下段に除去率）に記載した。
【００３１】
【表１】

【００３２】
＜比較例１＞
インジウムを１２０ｐｐｍ含有する３７質量％塩化第一鉄水溶液１３００ｇを冷却管、温度計、攪拌棒を取り付けた２Ｌの３つ口フラスコに仕込み、攪拌しつつ８０℃に昇温後、１００メッシュパスの鉄粉を３４．６ｇ添加し、実施例２と同様に６時間反応させた。この後、反応液をろ過し、得られたろ液中のインジウムを分析したところ、インジウム濃度は１２０ｐｐｍであった。
【００３３】
＜実施例４＞
冷却管、温度計、攪拌棒を取り付けた２Ｌの３つ口フラスコにスズを含有するインジウム含有水溶液（塩化第二鉄エッチンク廃液であり、組成：ＦｅＣｌ３２１．７質量％、ＨＣｌ１１．５７質量％、インジウム３４０ｐｐｍ、スズ３２ｐｐｍ）１０００ｇを入れ、更に水１７５ｇを加えた後、鉄材２６３ｇを投入し、８０℃で１０時間に加温した。この反応により塩化第二鉄は塩化第一鉄となる。沈殿物をろ過除去した。ろ液のｐＨは、３．４であり、スズの含量率は７ｐｐｍ（除去率は７４％）、インジウムの含量率は２８７ｐｐｍ（除去率は１％）であった。
スズを含有するインジウム含有水溶液を実施例４のように処理してスズを除いてから実施例１および２のような方法でインジウムを除去しても、実施例３のようにインジウムの除去と同時に行っても除去率に大きな差は認められなかった。
【００３４】
実施例３で示したように、インジウムおよびスズを含有する塩化第一鉄水溶液に鉄を加えて処理することにより、スズが存在していても、インジウムを効率良く除くことができる。
実施例１および２で示したように、インジウム含有塩化第一鉄水溶液にニッケル化合物および鉄を加えて処理することにより、効率良くインジウムを除去することができる。コバルトが水溶液中に存在していても、インジウムの除去率に大きな影響を与えないことが判明した。
【００３５】
【発明の効果】
本発明の方法を用いることにより、スズを含有することもあるインジウム含有塩化第一鉄水溶液から効率良くインジウムを除去することができる。このことから、スズを含有することもあるインジウム含有塩化第二鉄エッチンク廃液を塩化第二鉄エッチング液へとリサイクルすることが可能となる。また、貴金属であるインジウムを回収することができる。このようなことから、本発明の方法を用いることにより、リサイクルおよび廃棄物の減量にも貢献でき、産業上非常に有用なものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to the removal / recovery of indium or indium and tin from an indium-containing ferric chloride etchant that may contain tin, and to the recycling of an aqueous ferric chloride solution. The indium-containing ferric chloride etchant, which may contain tin, is mainly composed of indium or indium and tin-containing substances after etching with a ferric chloride solution (ferric chloride etchant). Waste liquid).
[0002]
[Prior art]
Aqueous ferric chloride is used as an inorganic flocculant and as a component of an etching agent for etching various metals.
Examples of a method for producing this ferric chloride aqueous solution include a method by an oxidation reaction such as blowing chlorine gas into a ferrous chloride aqueous solution obtained by dissolving iron in hydrochloric acid.
Another method for producing an aqueous ferric chloride solution is to regenerate the waste liquid after etching various metals. For example, after putting iron (for example, scrap iron) into ferric chloride solution of iron or copper material or a mixture of ferric chloride solution and hydrochloric acid, or iron pickling waste solution of iron and steel, chlorine is blown into the chloride solution. It can be obtained by recycling waste such as ferric aqueous solution. In this case, impurities derived from the processed material are included. For example, when the ITO (tin-doped indium oxide) film used for liquid crystal display is etched with a ferric chloride aqueous solution or a mixed solution of ferric chloride and hydrochloric acid, ferric chloride, ferrous chloride Iron, hydrochloric acid, indium compounds and tin compounds are included.
[0003]
Conventionally, as a method of regenerating a ferric chloride etching waste liquid obtained by etching an alloy containing various metals, a method using an iron material and / or iron powder is generally used. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 62-191428 describes nickel as a contained metal. That is, when the ferric chloride etching waste liquid is reacted with iron, metallic nickel is precipitated by the following reaction, and a ferrous chloride aqueous solution is obtained.
NiCl ₂ + Fe → Ni ↓ + FeCl ₂
2FeCl ₃ + Fe → 3FeCl ₂
Japanese Patent Laid-Open No. 05-263273 describes an efficient recycling method by adding iron powder in a divided manner.
The aqueous ferrous chloride solution thus obtained can be regenerated as an aqueous ferric chloride solution by an oxidation reaction by a known method such as blowing in chlorine gas.
[0004]
It is difficult to remove indium by using iron in the regeneration of ferric chloride etchant containing indium or indium and tin because the potential difference between iron and indium is small. there were.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a method for removing indium from an indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain tin, and obtaining a ferric chloride aqueous solution having a low indium concentration. It also relates to the recovery of indium from some indium-containing ferric chloride etch effluents.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the inventors have precipitated nickel by adding iron and divalent nickel to the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain tin. This is a method for precipitating indium to obtain an aqueous iron chloride solution having a low indium concentration, and found that indium and the like can be recovered from the precipitate, thereby completing the present invention. In addition, when tin contains, even if it removes tin beforehand from an indium containing ferric chloride etchant waste liquid, you may carry out simultaneously with an indium removal / recovery process.
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[0007]
The method for removing and recovering indium from the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain tin according to the present invention and the method for obtaining a low indium concentration iron chloride aqueous solution will be described in detail. When tin is contained in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, tin hydroxide is formed when ferric chloride is reduced to ferrous chloride with iron, and this precipitates. It can be removed by such a method. In addition, even if cobalt etc. are further contained in indium containing ferric chloride etchant waste liquid, the method of this invention is applicable. The method of the present invention can also be applied to waste liquid treatment of indium-containing waste liquid.
[0008]
The treatment of indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain tin includes a step of treating strong acid components such as hydrochloric acid, a step of converting ferric chloride to ferrous chloride with iron, and a case where tin is contained. There are a tin removal step, a step of containing divalent nickel, a step of removing / recovering indium with iron, a step of oxidizing ferrous chloride to ferric chloride, and the components in the waste liquid and the purpose of treatment, etc. These may be performed separately or together, or may be omitted.
[0009]
Indium-containing ferric chloride etchant waste liquid The waste liquid may contain tin, and may further contain other metals such as iron, nickel, and cobalt. The iron chloride in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid is ferrous chloride and / or ferric chloride. In addition, when it cannot identify as ferrous chloride or ferric chloride, and when these are mixed, it is called iron chloride.
The indium-containing ferric chloride etchant waste liquid is an ITO (tin-doped indium oxide) film used for liquid crystal displays, etc., etched with a ferric chloride-containing solution, a liquid crystal panel having an ITO film, a transparent conductive plate, etc. Although what can be obtained from a thing can be illustrated, it is not limited to these.
Some indium-containing etchant waste liquids do not contain iron chloride, such as an ITO film treated with dilute aqua regia. In such a case, the method of the present invention can be applied by adding ferric chloride or ferrous chloride.
[0010]
O Iron chloride The iron chloride used in the present invention is ferrous chloride and / or ferric chloride. Iron chloride may be obtained by using indium-containing ferric chloride etchant waste liquid or by adding iron and hydrochloric acid, and adding ferrous chloride and / or ferric chloride. Also good.
[0011]
As iron to be added to the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain iron tin, any iron can be used as long as it is metallic iron such as iron lump, iron piece, iron material, iron wire or iron powder. Depending on the type and treatment of the metal contained in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, the amount and timing of addition of iron to the waste liquid will be determined accordingly. The following typical ones are exemplified, but the method of the present invention is not limited thereto. In addition, indium-containing ferric chloride etchant is exemplified as containing strong acid such as hydrochloric acid and ferric chloride, but when strong acid or / and ferric chloride are not included, they are treated. What is necessary is just to exclude the amount and process of iron required. For the treatment of strong acid, other means such as alkali instead of iron may be used.
Thus, the amount of iron when using the method of the present invention for the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid is the amount of strong acid such as ferric chloride or hydrochloric acid contained in the waste liquid, the amount of tin, It may be determined in consideration of the amount and process of iron consumption such as the amount of nickel.
[0012]
・ Treatment of indium-containing ferric chloride etchant waste liquid The amount of iron used in the reaction of strong acid and iron in the waste liquid and in the reaction of ferric chloride to ferrous chloride with iron corresponds to them. It is sufficient that the chemical equivalent exists. This chemical equivalent will be explained using an example of iron and hydrochloric acid. When iron and hydrochloric acid are reacted, the following chemical formula is obtained.
Fe + 2HCl → H ₂ ↑ + FeCl ₂
That is, 1 mol of iron reacts with 2 mol of hydrochloric acid to 1 mol of ferrous chloride and hydrogen gas. From this, one chemical equivalent of hydrochloric acid corresponding to one chemical equivalent of iron (1 mol of iron) is 2 mol of hydrochloric acid.
In addition, when excess iron is added, it is possible to shorten the time until the completion of the reaction, and this excess iron can also be used for the treatment of new indium-containing ferric chloride etchant waste liquid. . For example, in a ferrous chloride etchant waste solution containing indium in a tank containing iron and stirred, for example, when the pH of the solution is 1.5 or higher, preferably 2 or higher, the solution is transferred to the next step. And move. The iron remaining in the tank can be used for the treatment of strong acid and the like in the new indium-containing ferric chloride etchant waste liquid.
After the treatment of strong acid and ferric chloride in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, divalent nickel and iron are added to the liquid, and indium removal / recovery is performed.
[0013]
・ Treatment of indium-containing ferric chloride etchant waste liquid containing tin Even if tin is contained in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, the reaction between strong acid and iron in the waste liquid and ferric chloride Thus, the amount of iron used in the reaction to make ferrous chloride should be at least the chemical equivalents corresponding to them, and when iron is present in excess, it may be carried out as described above. By this operation, tin precipitates. The precipitated tin may be subjected to an operation for removing the precipitate at this point, or may be directly transferred to an indium removal / recovery step in which divalent nickel and iron are added.
[0014]
・ Treatment of indium-containing ferric chloride etchant waste liquid containing divalent nickel When divalent nickel is contained in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, the reaction of strong acid and iron in the waste liquid The reaction of converting ferric chloride to ferrous chloride with iron, nickel deposition and indium precipitation proceed simultaneously. From this, the treatment method may be determined from the divalent nickel content in the waste liquid, the recovered metal, the treatment equipment, and the like. For example, if the content in the waste liquid is insufficient compared to the amount of divalent nickel required in the indium removal / recovery process, it can be added and processed as it is in the indium removal / recovery process. Then, the process may be shifted to the indium removal / recovery process. If the waste liquid contains a large amount, even if it is treated as it is together with the indium removal / recovery process, it is diluted with indium-containing ferric chloride etchant waste liquid or water that does not contain divalent nickel, and then treated to an appropriate concentration. You may do it.
[0015]
・ Treatment of indium-containing ferric chloride etchant waste liquid containing tin and divalent nickel When divalent nickel is contained in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid together with tin, strong acid and Reactions with iron, ferric chloride to ferrous chloride with iron, tin precipitation, nickel precipitation and indium precipitation proceed simultaneously. From this, the treatment method may be determined from the divalent nickel content in the waste liquid, the recovered metal, the treatment equipment, and the like. For example, if the content in the waste liquid is insufficient compared to the amount of divalent nickel required in the indium removal / recovery process, it can be added and processed as it is in the indium removal / recovery process. Then, the process may be shifted to the indium removal / recovery process. If the content of the waste liquid is large, it may be processed as it is together with the indium removal / recovery process as it is, or it may be processed by diluting with divalent nickel-free ferric chloride etchant waste liquid or water. . As described above, even if tin is contained in the waste liquid, the treatment is not greatly affected, and at what point the precipitated tin is removed may be determined by the method of treatment.
[0016]
○ About the iron used The iron used in the reaction between strong acid and iron and the reaction of ferric chloride to ferrous chloride with iron can be anything, and it can be selected from iron ingots, iron pieces, iron materials, iron wire, iron powder, etc. Just do it.
The iron used in the indium removal / recovery step should be fine as the size of the iron in consideration of the reaction rate, and preferably iron powder. As a particle size, 100 mesh pass or more is preferable, and 150-350 mesh is more preferable. In addition, it is preferable to use a material having a specific surface area of 1 m ² / g or more because the removal efficiency of indium and the like is good.
[0017]
○ The amount of iron used for strong acid and ferric chloride The amount of iron used must be at least the chemical equivalent of a strong acid such as hydrochloric acid reacting with iron, or the chemical equivalent of converting ferric chloride to ferrous chloride with iron. There is no problem. If added / excessed in excess, it can be used to treat fresh indium-containing ferric chloride etchant waste as described above.
[0018]
O The amount of iron used in the indium removal / recovery step is preferably 1 to 10 times mol, more preferably 2 to 8 times mol, and particularly preferably 3 to 6 times mol of divalent nickel. Even if the amount of iron exceeds 10 times the amount of the nickel compound to be added, the recovered amount of indium and nickel does not increase. On the contrary, the amount of indium adhering to iron does not change, so the iron content ratio increases. Economically unfavorable. On the other hand, if it is less than equimolar, indium removal and recovery are insufficient, which is not preferable.
[0019]
○ Divalent nickel Any divalent nickel in the present invention can be used as long as it becomes divalent nickel in the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, and it is dissolved in the waste liquid from the beginning. You may use what is. Examples of the nickel include metallic nickel, nickel oxide, nickel chloride, nickel sulfate and nickel nitrate. Nickel chloride, nickel sulfate and nickel nitrate are preferable, and a mixture thereof may be used. Ferric chloride In view of recycling, nickel chloride is particularly preferable. Alternatively, a solution obtained by etching an iron nickel alloy such as an amber material or an alloy material with a ferric chloride aqueous solution may be used.
[0020]
The amount of divalent nickel added may be determined in consideration of the amount of divalent nickel in the treatment liquid. That is, the divalent nickel concentration is suitably 0.02 to 2% (200 to 20000 ppm) with respect to the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, preferably 0.1 to 1.5%, particularly preferably. 0.3 to 1%. If the amount is less than this amount, the removal of indium may be insufficient. If the amount is too large, the removal rate of indium will not increase, and the amount of iron used will increase, which is economically disadvantageous.
[0021]
O Treatment process of strong acid and ferric chloride The treatment process of strong acid such as hydrochloric acid and iron, and the process of converting ferric chloride to ferrous chloride with iron will be described. In addition, you may perform the tin removal process in case tin is contained here.
Iron is added to indium-containing ferric chloride etchant waste liquid, and a strong acid such as hydrochloric acid in the waste liquid is reacted with iron to convert it into ferrous chloride, and ferric chloride is converted into ferrous chloride with iron. . When excess iron is present, the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid is stirred in the tank containing iron, for example, the pH of the solution is 1.5 or more, preferably 2 or more. At this point, the solution is moved to the indium removal / recovery process. The iron remaining in the tank can be used to treat new indium-containing ferric chloride etchant waste.
[0022]
Indium removal / recovery process The process of removing / recovering indium by treating divalent nickel and iron with the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid after the treatment process of strong acid and ferric chloride will be described. In addition, the indium-containing ferric chloride etchant waste solution may be directly subjected to indium removal / recovery step without performing the strong acid and ferric chloride treatment step. In this case, the amount of iron used is strong acid and chloride. Determined in consideration of the processing amount of ferric iron.
A nickel compound is added to the waste liquid (if the necessary amount is included from the beginning, it may not be added), iron is added, and the mixture is heated with stirring to precipitate nickel and precipitate indium. Therefore, indium can be removed from the waste liquid. That is, indium can be recovered from the precipitate, and the supernatant can be converted to ferric chloride.
[0023]
○ Separation of precipitates Mixtures of indium and nickel, etc. deposited by adding iron to the indium-containing ferric chloride etchant waste solution can be easily separated from the solution as precipitates because they adhere to the iron. . Examples of the method for separating the precipitate include a method using gravity settling, centrifugal force such as filtration and cyclone. At this time, when the indium-containing ferric chloride etchant contains metal such as tin or cobalt, and is treated by the method of the present invention, tin precipitate is removed in the treatment step of strong acid and ferric chloride. Arise. Therefore, even if the indium removal / recovery step is performed after the tin removal operation at this time, no difference is observed in the removal effect even if the indium removal / recovery step is performed with the precipitate as it is. In order to make the separation device compact, it is preferable to remove them at the same time. When it is desired to separate and recover metals, the separation may be performed separately.
[0024]
O Reaction temperature and time Reaction temperature is preferably from room temperature to 100 ° C, more preferably from 40 to 100 ° C, and particularly preferably from 50 to 90 ° C. Although various reaction time can be selected according to the reaction conditions, the reaction time is preferably 1 to 50 hours, more preferably 2 to 24 hours, and further preferably 4 to 10 hours when the reaction temperature is 80 ° C. The reaction atmosphere can be a nitrogen atmosphere or an air atmosphere, and the waste liquid can be aerated. When aeration is performed, a part of iron becomes ferrite, and nickel or the like may be taken into this.
[0025]
When the removal method of the present invention is used for indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain recycled tin, the indium concentration can be reduced to 10 ppm or less. From this, the method of the present invention is applied to the waste liquid to remove indium and the like, and then the solution is oxidized (for example, 2FeCl ₂ + Cl ₂ → 2FeCl _{3 when} carried out with chlorine).
The chemical formula can be reused as ferric chloride. In addition, ferric chloride with high purity can be obtained by using mainly chloride such as nickel chloride in the method of the present invention.
Moreover, since indium can be efficiently precipitated from the indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain tin by the method of the present invention, indium can be recovered.
[0026]
○ 3-valent iron also containing indium ferric Etchinku waste liquid chloride that contain a form of tin implement (ferric chloride) is reduced with iron and bivalent iron (ferrous chloride), the A method for removing indium, characterized by depositing nickel from divalent nickel with divalent iron and depositing indium.
A method of adding an iron or nickel compound to an indium-containing ferric chloride etchant waste liquid that may contain tin, heating it, removing the precipitate, and obtaining an aqueous ferrous chloride solution from the supernatant.
A method for removing tin and indium by adding a nickel compound and iron to an indium-containing ferrous chloride aqueous solution that may contain tin.
Note that (if contained tin, wherein precipitates) indium-containing ferric Etchinku effluent chloride, sometimes containing tin put iron step of consuming strong acids ferrous chloride prepared in such Indium may be precipitated / precipitated in the aqueous solution with a nickel compound and iron.
[0027]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0028]
<Example 1>
Nickel chloride was added to 1300 g of a 37 mass% ferrous chloride aqueous solution containing 190 ppm of indium (added to a nickel content of 7000 ppm), and this solution was added to 2 L of 3 L equipped with a condenser, thermometer, and stirring rod. The mixture was charged into a three-necked flask, heated to 80 ° C. with stirring, 34.6 g of 100 mesh pass iron powder was added, and the mixture was reacted for 6 hours. Thereafter, the reaction solution was filtered.
Nickel in the obtained filtrate was 230 ppm (removal rate was 97%), and indium was 10 ppm or less (removal rate was 95% or more).
[0029]
<Example 2>
Nickel chloride (added to a nickel content of 7000 ppm) and cobalt chloride (added to a cobalt content of 300 ppm) and cobalt chloride (added to a cobalt content of 300 ppm) to 400 g of a 37 mass% ferrous chloride aqueous solution containing 330 ppm of indium were cooled. A 1 L three-necked flask equipped with a tube, a thermometer, and a stir bar was charged, and the temperature was raised to 80 ° C. while stirring. The reaction solution was filtered. Nickel in the obtained filtrate was 190 ppm (removal rate was 97%), cobalt was 210 ppm (removal rate was 30%), and indium was 10 ppm or less (removal rate was 97% or more).
[0030]
<Example 3>
Nickel chloride (added to 9615 ppm as nickel content) was added to 800 g of an aqueous solution of 34.3% by mass ferrous chloride containing 204 ppm indium and 43 ppm tin, and this solution was added to a condenser, thermometer, and stirring rod. The flask was charged into an attached 1 L three-necked flask, heated to 80 ° C. with stirring, 21.3 g of 100-mesh pass iron powder was added, and the concentration and pH were measured over time. The results are shown in Table 1 (ppm indication, removal rate in the lower part).
[0031]
[Table 1]

[0032]
<Comparative Example 1>
1300 g of 37 mass% ferrous chloride aqueous solution containing 120 ppm of indium was charged into a 2 L three-necked flask equipped with a condenser, thermometer, and stirring rod, heated to 80 ° C. with stirring, and then 100 mesh pass of iron 34.6 g of powder was added and reacted for 6 hours as in Example 2. Then, when the reaction liquid was filtered and the indium in the obtained filtrate was analyzed, the indium concentration was 120 ppm.
[0033]
< Example 4 >
An indium-containing aqueous solution containing tin in a 2 L three-necked flask equipped with a condenser, a thermometer, and a stir bar (ferric chloride etchant waste liquid, composition: FeCl3 21.7% by mass, HCl 11.57% by mass Indium 340 ppm, tin 32 ppm) was added, and 175 g of water was further added. Then, 263 g of iron material was added and heated at 80 ° C. for 10 hours. This reaction turns ferric chloride into ferrous chloride. The precipitate was removed by filtration. The pH of the filtrate was 3.4, the tin content was 7 ppm (removal rate was 74%), and the indium content was 287 ppm (removal rate was 1%).
Even if the indium-containing aqueous solution containing tin is treated as in Example 4 to remove tin and then indium is removed by the method as in Examples 1 and 2, simultaneously with the removal of indium as in Example 3. There was no significant difference in the removal rate even after the test.
[0034]
As shown in Example 3, by adding iron to a ferrous chloride aqueous solution containing indium and tin, the indium can be efficiently removed even if tin is present.
As shown in Examples 1 and 2, indium can be efficiently removed by adding a nickel compound and iron to an indium-containing ferrous chloride aqueous solution. It has been found that even if cobalt is present in the aqueous solution , the removal rate of indium is not greatly affected.
[0035]
【The invention's effect】
By using the method of the present invention, indium can be efficiently removed from an indium-containing ferrous chloride aqueous solution that may contain tin. This makes it possible to recycle the indium-containing ferric chloride etchant that may contain tin into a ferric chloride etchant. In addition, indium which is a noble metal can be recovered. Therefore, by using the method of the present invention, it can contribute to recycling and waste reduction, which is very useful industrially.

Claims

In the indium-containing ferric chloride etchant waste solution containing tin, by adding iron, trivalent iron (ferric chloride) in the solution is reduced to divalent iron (ferrous chloride) and tin is removed. after removal, a waste solution after such treatment as an indium-containing aqueous solution of ferrous chloride, further iron, indium removing wherein that you added nickel compound.

The method for removing indium according to claim 1, wherein the iron added to the indium-containing ferrous chloride aqueous solution is iron powder of 100 mesh pass.