JP4160220B2 - 光ファイバプリフォームの加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
光ファイバプリフォーム(以下、単にプリフォームという)をガラス旋盤を用いてバーナーで火炎加工を行うに際し、延伸作業からプリフォーム末端の絞り作業にいたる作業を連続的に行うプリフォームの加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリフォームは、通常、これに石英ガラス製のダミー棒がバーナーの火炎で溶着により取り付けられ、線引機にセットされる。このためプリフォームにはダミー棒の取り付けを考慮して、プリフォームの出荷形態には、図4に示すように、プリフォーム1の両端をグラインダーなどで平面にカット加工した形態(a)、あるいは、両端を円錐形状に絞り加工した形態(b)、あるいは上記形態を片側づつ併せ持つ形態(c)などがある。
【0003】
プリフォームにダミー棒を溶着して取り付ける際、プリフォームとダミー棒との接着面がともに平面であると、接着面で泡が入りやすい。
この接着面に泡が入ると、接着強度が弱くなり、線引炉内でプリフォームの重量を支えられず、落下したり、何らかの衝撃や応力を受けると、接続部が離れて落下することがあった。このため、プリフォームの出荷形態としては、プリフォームの少なくとも片側は、泡の入りにくい円錐状の絞りタイプの形態が好まれている。
【0004】
また、最近の線引機の技術向上により、光ファイバの線引きに用いられるプリフォームの径は大型化しており、グラインダーではきれいに切断できず、また、大型化にともなうプリフォームの重量の増大により、ハンドリングが難しくなってきている。
これに対して端部を円錐状に絞り加工したタイプは、ダミー棒との接続時に、泡が混入しないように作業を容易にすることができる。さらに、ガラス旋盤を用いて火炎加工する方法は、バーナーの火力や位置調整、さらにプリフォームを固定するチャック部の移動を自動制御する技術が確立されていることから、絞りタイプが出荷形態の主流となっている。
【0005】
プリフォーム端部の絞り加工は、延伸後、作業者がプリフォームとダミー棒のつなぎ目を目視で観察して絞り位置を決め、絞り作業を開始しているが、プリフォームとダミー棒との間の屈折率差は極めて小さく、かつ溶着で一体化されているため、つなぎ目の認識が難しく、絞り加工を始める位置を誤るケースが多くみられる。
【0006】
この対策として、ガラス旋盤のバーナー台にバーナーと径測定器を設置し、プリフォームの延伸前にその径や長さを計測してつなぎ目までの体積を算出し、設定された延伸後の径から、延伸前のつなぎ目までの体積に相当する長さを算出し、延伸作業におけるつなぎ目の位置を理論的に算出する方法が考えられる。
しかしながら、延伸時のプリフォームの揮発や目標径との誤差を考慮すると、この理論計算による方法は、未だ使用する段階には至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
延伸後、端部の絞りを開始するに際し、プリフォームとダミー棒とのつなぎ目を認識して絞り位置を決めるには、上記したように、つなぎ目の認識が作業者にとって極めて困難であり、負担となっていた。
また、上記コンピュータを用いた理論計算、すなわち延伸前の径、長さから、延伸後の径に対応する長さの算出、つまりプリフォームとダミー棒との延伸後の位置(つなぎ目)の算出は、誤差が多く自動でつなぎ目を認識できず、このため絞り位置を設定することができなかった。つまり、作業者が延伸作業から絞り作業へ移行させる時期の判定が困難であり、さらには絞り位置を機械が認識して、自動的に延伸作業から絞り作業へ移行するという連続自動化ができないという問題があった。
【0008】
本発明の課題は、プリフォームとダミー棒とのつなぎ目を、作業者が容易に認識して延伸作業から絞り作業へ移行することができ、さらには延伸作業から絞り作業へ自動的に移行することができ、連続自動化を可能とするプリフォームの加工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を達成したものであり、要するに、本発明のプリフォームの加工方法は、ガラス旋盤を用いて光ファイバプリフォームを火炎加工するに際し、予めプリフォームとダミー棒のつなぎ目に標識を設け、この標識を検知してプリフォームとダミー棒の接続部を認識し、火炎加工することを特徴としている。
本発明のプリフォームの加工方法は、前記標識を、作業者が目視で認識して火炎加工することができる。あるいは、前記標識を機器で検知して、延伸作業から端部の絞り作業にいたる火炎加工作業を連続かつ自動的に行うこともできる。
この標識は、例えば、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に切込みを入れたり、あるいは、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に蛍光塗料を塗布して設けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
このように本発明は、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に標識を設け、これを作業者が目視で認識して火炎加工してもよく、さらにはガラス旋盤に設置した標識を検知する機器でつなぎ目の位置を認識し、これにもとづいて絞り開始位置を自動で設定し、この設定位置で延伸を終了させるとともに絞りを始めることで連続自動加工を可能としたものである。
【0011】
標識の検知に機器を用いる場合、つなぎ目に設ける標識は、使用する機器の特徴にあわせて適宜設定すればよく、径を測定する機器を用いて検知する場合は、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に切込みを入れる方法を採用するとよい。また、画像処理装置を用いる場合は、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に塗布された蛍光塗料などの発色を検出するようにしてもよい。
なお、標識を検知する機器は、これをバーナー台に設置すると絞り位置を正確に設定するのに都合がよい。
以下、本発明を下記の実施例にもとづきさらに詳細に説明する。
【0012】
【実施例】
(実施例1)
プリフォームの両端にダミー棒を火炎加熱で溶着し、その両端をガラス旋盤機にチャックして固定した。なお、図1に示すように、プリフォーム1とダミー棒2とのつなぎ目となる溶着位置に深さ3mmの切込み3を全周に亙って入れた。さらに、図3に示すように、ガラス旋盤機の加工軸線と平行に移動するバーナー台5にバーナー6とともに直径測定器7を設置して、プリフォームの延伸中、径測定を実施し、直径測定器が径の変化から切込みを検出すると、プリフォーム1とダミー棒2のつなぎ目に火炎の中心があたる位置で絞りが開始され、延伸から絞りへと自動的に移行した。
なお、制御器8には、予め直径測定器が切込みを検出すると、プリフォーム1とダミー棒2のつなぎ目にバーナー6の火炎の中心がきたときに絞り作業を開始するようにプログラムを設定した。
【0013】
(実施例2)
プリフォームの両端にダミー棒を火炎加熱で溶着し、その両端をガラス旋盤機にチャックして固定した。本実施例は、図2に示すように、プリフォーム1とダミー棒2とのつなぎ目となる溶着位置に蛍光塗料4を塗布した。バーナー台には蛍光塗料を検出することのできる画像処理装置の撮像部(図示を省略)を設置して、プリフォームの延伸中画像処理を行い、蛍光塗料を検出すると、プリフォームとダミー棒のつなぎ目にバーナーの火炎の中心があたる位置で絞りが開始され、延伸から絞りへと自動的に移行した。
なお、制御器には、予め画像処理装置が蛍光塗料を検出すると、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に火炎の中心がきたときに絞り作業を開始するようにプログラムを設定した。
【0014】
(実施例3)
実施例1と同様に、プリフォームの両端にダミー棒を火炎加熱で溶着した後、プリフォームとダミー棒とのつなぎ目となる溶着位置に深さ3mmの切込みを全周に亙って入れた。火炎加工に際し、ダミー棒を溶着したプリフォームの両端をガラス旋盤機にチャックして固定し、プリフォームを延伸した。作業者は、延伸位置がプリフォームとダミー棒のつなぎ目に設けた標識(切込み)に達したことを目視で認識して、延伸加工から絞り加工へと移行させた。このときつなぎ目に設けた標識は目視でも容易に認識することができた。
【0015】
【発明の効果】
上記したように、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に標識を設けたことにより、作業者が、プリフォームとダミー棒のつなぎ目を目視で見誤ることなく容易に認識して、作業することが可能となった。
さらに、機器を用いてつなぎ目の位置を検出して、絞り開始位置を自動的に設定し、この設定位置で延伸作業を終了し、絞り作業を始めることにより、プリフォームの連続自動化による火炎加工を可能とし、作業時間の短縮及び製造コストの低減をもたらし、効率よく製造できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の標識として、切込みの態様を示す模式図である。
【図2】 本発明の標識として、つなぎ目に蛍光塗料を塗布した態様を示す模式図である。
【図3】 標識を認識する機器に直径測定器を用いる例を示す概略模式図である。
【図4】 (a)、(b)、(c)はプリフォームの端部形状の例を示す概略模式図である。
【符号の説明】
1・・・プリフォーム
2・・・ダミー棒
3・・・切込み
4・・・蛍光塗料
5・・・バーナー台
6・・・バーナー
7・・・直径測定器
8・・・制御器
Claims (5)
- ガラス旋盤を用いて光ファイバプリフォームを火炎加工するに際し、予めプリフォームとダミー棒のつなぎ目に標識を設け、この標識を検知してプリフォームとダミー棒の接続部を認識し、火炎加工することを特徴とする光ファイバプリフォームの加工方法。
- 前記標識を、作業者が目視で認識して火炎加工する、請求項1に記載の光ファイバプリフォームの加工方法。
- 前記標識を機器で検知して、延伸作業から端部の絞り作業にいたる火炎加工作業を連続かつ自動的に行う請求項1に記載の光ファイバプリフォームの加工方法。
- 前記標識が、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に入れられた切込みである請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバプリフォームの加工方法。
- 前記標識が、プリフォームとダミー棒のつなぎ目に塗布された蛍光塗料である請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバプリフォームの加工方法。
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