JP4159504B2 - 把持力制御装置および解体作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧式アクチュエータの動作により対象物を把持する作業機械に用いられる把持力制御技術に関する。
対象物の把持を目的とする作業機械として、油圧ショベルをベースとしたものが開発されている。この作業機械は、多関節の腕であるフロント作業腕の先端に油圧シリンダの駆動によって開閉する一対の把持爪を備えている。この油圧シリンダを制御する把持力制御装置には、メインポンプから油圧シリンダに供給される圧油を制御するコントロール弁と、油圧シリンダの把持側油室とコントロール弁とを結ぶ油路上に配置される比例電磁式リリーフ弁とが設けられている。比例電磁式リリーフ弁の圧力設定値は、設定器によって設定される(特許文献1参照)。
実開平5−40298号公報
しかし、従来の把持力制御装置では、油圧シリンダの把持側油室と比例電磁式リリーフ弁とが直接接続されているので、比例電磁式リリーフ弁の最高圧力設定値以上の作動圧では対象物を把持できない。また、最高圧力設定値が高い比例電磁式リリーフ弁を用いると、低圧領域における制御精度が低下してしまう。
(1) 請求項1の発明による把持力制御装置は、対象物を把持する把持爪を有する把持装置と、把持爪を開閉駆動するアクチュエータに対して供給される圧油を制御する流量制御手段と、把持爪を閉じるように流量制御手段からアクチュエータに供給される圧油に関して、アクチュエータと並列に設けられる可変リリーフ手段と、把持爪を閉じるように流量制御手段からアクチュエータへ供給される圧油に関して、アクチュエータと並列に、かつ、可変リリーフ手段の上流に直列に設けられ、可変リリーフ手段に圧油を供給するか否かを切り替える切替手段と、可変リリーフ手段で設定され得るリリーフ圧力の最高圧力よりも高いリリーフ圧力に設定されるリリーフ手段と、操作部の操作に基づいて、流量制御手段によってアクチュエータに供給される圧油の流量と、可変リリーフ手段のリリーフ圧力とを変更する操作手段と、把持爪が対象物と接触したか否かを判定する接触判定手段と、接触判定手段によって把持爪が対象物と接触したことが判定されると、可変リリーフ手段に圧油を供給するように切替手段を切り替え制御することを決定する切替制御手段とを備えることを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の把持力制御装置において、切替制御手段は、接触判定手段によって把持爪が対象物と接触したことが判定された場合であっても、操作部の操作量があらかじめ決められたしきい値を超えているときには、可変リリーフ手段に圧油を供給しないように切替手段を切り替え制御することを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の把持力制御装置において、切替制御手段を有効もしくは無効にすることを選択する選択手段をさらに備え、切替制御手段は、選択手段によって無効にすることが選択された場合、接触判定手段の判定結果にかかわらず、可変リリーフ手段に圧油を供給しないように切替手段を切り替え制御することを特徴とする。
(4) 請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、操作部が操作されていないとき、把持爪を閉じるように流量制御手段からアクチュエータへ供給される圧油の圧力を保持する圧力保持手段をさらに備えることを特徴とする。
(5) 請求項5の発明は、請求項4に記載の把持力制御装置において、圧力保持手段は、把持爪を閉じるように流量制御手段からアクチュエータへ供給される圧油の圧力を蓄積するアキュムレータであることを特徴とする。
(6) 請求項6の発明は、請求項5に記載の把持力制御装置において、アキュムレータは、可変リリーフ手段に圧油を供給するように切替手段が切り替えられた時にのみ圧力を蓄積することを特徴とする。
(7) 請求項7の発明は、請求項6に記載の把持力制御装置において、アキュムレータは、可変リリーフ手段と切替手段との間の管路から供給される圧油によって圧力を蓄積し、切替手段を介することなく蓄積した圧力を前記アクチュエータへ供給することを特徴とする。
(8) 請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、可変リリーフ手段のリリーフ圧力は、把持爪を閉じる方向にアクチュエータが駆動されるように操作された操作部の最大操作量に応じて設定され、かつ、把持爪を開く方向にアクチュエータが駆動されるように操作部が操作されるまで保持されることを特徴とする。
(9) 請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、把持爪を閉じるように流量制御手段からアクチュエータに供給される圧油の圧力を検出する圧力センサと、圧力センサで検出した圧力が、可変リリーフ手段のリリーフ圧力に達したことを報知する報知手段とをさらに備えることを特徴とする。
(10) 請求項10の発明による把持力制御装置は、対象物を把持する把持爪を有する把持装置と、把持爪を開閉駆動するアクチュエータに対して供給される圧油を制御する流量制御手段と、把持爪を閉じるように流量制御手段からアクチュエータに供給される圧油を、低圧ラインへ流す流路を開閉する開閉弁と、把持爪の把持力を検出する把持力検出手段と、操作部の操作に基づいて、流量制御手段によってアクチュエータに供給される圧油の流量と、把持爪の把持力の設定値とを変更する操作手段と、把持爪が対象物と接触したか否かを判定する接触判定手段と、接触判定手段によって把持爪が対象物と接触したことが判定されると、把持力検出手段で検出した把持爪の把持力が設定値となるように開閉弁を開閉制御する開閉制御手段とを備えることを特徴とする。
(11) 請求項11の発明は、請求項10に記載の把持力制御装置において、開閉制御手段を有効もしくは無効にすることを選択する選択手段をさらに備え、開閉制御手段は、選択手段によって無効にすることが選択された場合、接触判定手段の判定結果にかかわらず、開閉弁を閉じるように制御することを特徴とする。
(12) 請求項12の発明は、請求項1〜11のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、接触判定手段は、把持爪を閉じるように流量制御手段からアクチュエータに供給される圧油の圧力を検出する圧力検出手段と、圧力検出手段で検出した圧油の圧力をあらかじめ決められた接触判定基準値と比較して把持爪が対象物と接触したか否かを判断する比較判断手段とによって構成されることを特徴とする。
(13) 請求項13の発明による解体作業機は、対象物を把持する把持爪を有する把持装置と、請求項1〜12のいずれか一項に記載の把持力制御装置と、把持装置が取り付けられる腕を有する旋回体と、旋回体を旋回可能に保持する走行体とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、低圧領域での圧力制御の精度の向上と、高圧領域での把持とが両立できる。これにより、柔軟軽量で過負荷により破損し易い対象物を容易な操作で適切に把持できるとともに重荷重の把持対象物も把持できるので、様々な対象物に応じて適切に把持できる優れた把持力制御が実現できる。
−−−第1の実施の形態−−−
図1〜8を参照して、本発明による把持力制御装置を解体作業機に適用した第1の実施の形態を説明する。図1に示すように、油圧ショベルをベースとした解体作業機100においては、走行体1に旋回体3が旋回可能に取り付けられている。旋回体3の前部には運転室4が取り付けられている。運転室4の後方にはエンジンおよび油圧ポンプを含む主要駆動装置5が設けられている。
旋回体3には多関節の腕を有するフロント作業腕101が取り付けられている。フロント作業腕101は、ブームシリンダ11により上下方向に揺動自在に旋回体3に取り付けられたブーム10と、ブーム10に連結されてアームシリンダ13により上下方向に揺動自在に取り付けられたアーム12と、アーム12の先端部分に連結されて作業具シリンダ15により上下方向に回動自在に取り付けられた作業具である把持装置14とを有する。
図2に把持装置14の構造を示す。把持装置14は、アーム12の先端に取り付けられる把持装置本体20と、先端側で対象物を把持できるように対向して設けられた把持爪21,22と、把持爪21,22を駆動するシリンダ30とを有する。把持爪21,22は、それぞれの後端の近傍で、把持装置本体20に設けられた回動軸23,24を中心に回動可能に軸支されている。把持爪21と把持爪22とは、それぞれ回動軸23,24の近傍でリンク25を介して接続されている。このリンク25によって、それぞれの把持爪21,22は、回動軸23,24を中心に連動して回動するので、把持爪21,22の先端側の把持部21a,22aで対象物を把持および開放できる。
シリンダ30のシリンダロッド31のロッド先端31aは、把持爪21の後端に設けられているシリンダロッド接続部21bに接続され、シリンダ本体32のボトム側端部(シリンダボトム)32aが把持装置本体20のシリンダ支持部26に接続されている。
シリンダ30の把持側油室(ボトム室)33に圧油が供給されると、シリンダロッド31が伸長し、回動軸23を中心に把持爪21を右旋させる。把持爪21の右旋に伴ってリンク25を介して把持爪22は回動軸24を中心に左旋される。したがって、把持爪21,22は閉じる方向に駆動されるので、把持対象物を把持できる。把持爪21,22が閉じている状態で、シリンダ30の解放側油室(ロッド室)34に圧油が供給されると、シリンダロッド31が収縮し、上述の動作とは逆方向に把持爪21,22が駆動されて、把持対象物を開放する。
−−−油圧回路−−−
図3は、解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路を示す図である。この油圧回路には、メインポンプ40と、コントロール弁41と、メインリリーフ弁42と、作動油タンク43と、ON/OFF弁44と、比例電磁式リリーフ弁45と、アキュムレータ46と、チェック弁47,48とが設けられている。また、この油圧回路には、油圧回路の各構成機器を制御するために、パイロットポンプ50と、比例電磁式減圧弁51と、制御回路60と、コントローラ70と、圧力センサ92とが設けられている。コントローラ70は、いわゆる電気レバーと呼ばれる操作装置であり、把持装置14の開閉操作をするための操作レバー71を有する。
図示しないエンジンによりメインポンプ40が駆動されると、作動油タンク43の作動油がコントロール弁41を介して油路81または油路82からシリンダ30へ供給される。この油圧回路の最高圧力Pmaxはメインリリーフ弁42で規定される。なお、油路81はシリンダ30のボトム室33とコントロール弁41とを結ぶ油路であり、油路82はロッド室34とコントロール弁41とを結ぶ油路である。油路81には圧力センサ92が設けられており、油路81の圧力、すなわち、シリンダ30のボトム室33に供給される圧油の圧力が圧力センサ92によって検出される。コントロール弁41は、後述するように、操作レバー71の操作に応じて制御される比例電磁式減圧弁51からのパイロット圧油によってスプールが駆動されて、シリンダ30への圧油の流れを制御する。
油路81と油路82とは油路83で結ばれており、この油路83には、ON/OFF弁44と、比例電磁式リリーフ弁45と、アキュムレータ46とが設けられている。ON/OFF弁44は、油路81と比例電磁式リリーフ弁45との間に設けられている。すなわち、ON/OFF弁44は、油路83上で比例電磁式リリーフ弁45と直列に、かつ、シリンダ30と並列に配設されている。後述するように、ON/OFF弁44は、制御回路60から送信される信号によってオンオフが切り替えられて、油路81から比例電磁式リリーフ弁45およびアキュムレータ46への圧油流入を許可または禁止する。
比例電磁式リリーフ弁45は、上述のように、油路83上でON/OFF弁44と直列に、かつ、シリンダ30と並列に配設されている。比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値は、後述するように、制御回路60から送信される信号によって設定される。チェック弁47は油路82と比例電磁式リリーフ弁45とを結ぶ油路834に設けられて、油路82から比例電磁式リリーフ弁45への不必要な圧油流入を防止する。
アキュムレータ46は、ON/OFF弁44と比例電磁式リリーフ弁45との間の油路833に設けられ、ON/OFF弁44を介して油路81からの圧力(圧油)を蓄積する。アキュムレータ46と油路831との間には、ON/OFF弁44をバイパスするように油路832が設けられている。油路832にはチェック弁48が設けられている。チェック弁48は、油路832を経由してアキュムレータ46から油路831への圧油流入を許可し、油路832を経由して油路831からアキュムレータ46への圧油流入を禁止する。すなわち、アキュムレータ46への蓄圧は、ON/OFF弁44がオンされて、油路831と油路833とが連通された場合に限られる。
アキュムレータ46の圧力より油路81の圧力が低下すると、アキュムレータ46に蓄積された圧油は、油路833、ON/OFF弁44および油路831を経由して、もしくはチェック弁48、油路832および油路831を経由して油路81へ流入する。
制御回路60は、コントローラ70の操作レバー71の操作量および圧力センサ92で検出したボトム室33に供給される圧油の圧力に基づいて、比例電磁式減圧弁51の設定圧力と、ON/OFF弁44のON/OFFの切り替えと、比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力とを制御する。制御回路60による比例電磁式減圧弁51、ON/OFF弁44、および比例電磁式リリーフ弁45の制御内容は、次に述べるとおりである。
−−−比例電磁式減圧弁51の制御−−−
制御回路60から比例電磁式減圧弁51への指令値は、コントロール弁41を流れる圧油の流量が操作レバー71の操作量に比例して変化するように、操作レバー71の操作量に対応して決定される。したがって、シリンダ30の動作速度は、操作レバー71の操作量に比例する。
−−−比例電磁式リリーフ弁45の制御−−−
制御回路60から比例電磁式リリーフ弁45への指令値(圧力設定値)は、図4に示すように、操作レバー71の操作量に対応して決定される。操作レバー71の中立位置付近の不感帯は、操作レバー71が中立位置からわずかに傾動されたたけで鋭敏にシリンダ30が駆動されてしまうのを防止するため、操作レバー71の操作量を認識しないように設けられた領域である。すなわち、操作レバー71の操作量が不感帯の範囲にある場合には、シリンダ30は駆動されない。
把持装置14が対象物を把持する方向(把持方向)へ操作レバー71が不感帯を超えて操作されると、操作レバー71の操作量の最大値に比例して比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値が決定される。また、決定された圧力設定値は、操作レバー71が中立位置に戻されても操作レバー71の把持方向への操作量の最大値に対応する圧力設定値で保持される。把持装置14が対象物を解放する方向(解放方向)へ操作レバー71が不感帯を超えて操作されると、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値は0に戻る。すなわち、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値は、操作レバー71の把持方向への最大操作量に対応して設定され、操作レバー71が解放方向に操作された場合にのみ初期化される。
−−−ON/OFF弁44の制御−−−
制御回路60からON/OFF弁44へのオンオフ指令は、圧力センサ92で検出したボトム室33に供給される圧油の圧力と、操作レバー71の操作量とに応じて決定される。具体的には、後述する接触判定およびレバー操作量しきい値判定に基づいて、ON/OFF弁44へのオンオフ指令が決定される。
−−−接触判定およびレバー操作量しきい値判定−−−
把持爪21,22が何も把持していないときであってもシリンダ30および把持爪21,22を駆動するためにはある程度の圧油の圧力(以下、無負荷駆動圧と呼ぶ)が必要である。なお、操作レバー71の操作量が多くなるとシリンダ30のボトム室33に供給される圧油の流量が増えるため、無負荷駆動圧は増加する。この無負荷圧力より圧力センサ92で検出した圧油の圧力がある程度以上大きい場合、すなわち、圧力センサ92で検出した圧油の圧力が無負荷圧力にある程度の圧力を加えた所定の圧力(以下、接触判定基準値と呼ぶ)を超えた場合には、把持爪21,22が対象物を把持しているものと考えてもよい。
そこで、本実施の形態では、図5に示すように、圧力センサ92で検出した圧油の圧力が操作レバー71の操作量に応じてあらかじめ決められた接触判定基準値110より小さい場合には、制御回路60は把持爪21,22が対象物を把持していない接触なしの状態と判定し、圧力センサ92で検出した圧油の圧力が接触判定基準値110より大きい場合には、把持爪21,22が対象物を把持している接触ありの状態と判定する。このように把持爪21,22が対象物を把持しているか否かを判断する処理を接触判定と呼ぶ。また、制御回路60は、操作レバー71が把持方向に一定量(操作量しきい値)を超えて操作されたか否かを判断するが、この判断処理をレバー操作量しきい値判定と呼ぶ。
ON/OFF弁44へのオンオフ指令の決定に際しては、制御回路60は、はじめに上述の接触判定を行う。制御回路60では、接触判定において、接触なしと判定された場合には、速度指令であると判定して、制御回路60からON/OFF弁44へオフする指令を出力する。接触判定において、接触有りと判定された場合には、レバー操作量しきい値判定が行われて、ON/OFF弁44へのオンオフ指令が決定される。
レバー操作量しきい値判定において、操作レバー71が操作量しきい値を超えて操作されたと判断された場合には、速度指令であると判定して、制御回路60からON/OFF弁44へオフする指令が出力される。レバー操作量しきい値判定において、操作レバー71が操作量しきい値を超えて操作されていないと判断された場合には、圧力指令であると判定して、制御回路60からON/OFF弁44へオンする指令が出力される。
なお、このレバー操作量しきい値判定において、操作レバー71が操作量しきい値を超えて操作されたと判断された後は、操作レバー71が操作量しきい値を超えないように戻されても、操作レバー71が解放方向へ不感帯を超えて操作されるまでは速度指令であるとの判定が維持される。上述した接触判定およびレバー操作量しきい値判定は、解体作業機100の運転中、繰り返して実行される。
−−−ON/OFF弁44がオフされた場合−−−
上述した接触判定およびレバー操作量しきい値判定に基づいて、制御回路60からON/OFF弁44をオフする指令が出力されると、油路81の圧油は、ON/OFF弁44で遮断されて、比例電磁式リリーフ弁45およびアキュムレータ46へは供給されずに、全量がシリンダ30のボトム室33へ供給される。コントロール弁41から油路81へ供給される圧油の流量は、操作レバー71の把持方向への操作量に比例するので、シリンダ30の把持方向への動作速度は、操作レバー71の操作量に比例する。したがって、ON/OFF弁44がオフされている状態では、シリンダ30は、操作レバー71による速度指令で把持方向に駆動される。このとき、シリンダ30のボトム室33へ供給される圧油の最大圧力は、メインリリーフ弁42の設定圧力値であるPmaxとなる。
−−−ON/OFF弁44がオンされた場合−−−
上述した接触判定およびレバー操作量しきい値判定に基づいて、制御回路60からON/OFF弁44をオンする指令が出力されると、油路81の圧油は、ON/OFF弁44を通過して、比例電磁式リリーフ弁45およびアキュムレータ46へ供給される。上述のように、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値は、操作レバー71の操作量の最大値に比例するので、シリンダ30のボトム室33に供給される圧油の最大圧力は、操作レバー71の操作量の最大値に比例する。したがって、ON/OFF弁44がオンされている状態では、シリンダ30は圧力指令で把持方向に駆動される。
本実施の形態の把持力制御装置は、上述した接触判定およびレバー操作量しきい値判定に基づいて、ON/OFF弁44へのオンオフ指令を次のように出力することで、シリンダ30を次のように駆動する。
(1) 把持爪21,22が対象物を把持したと判断されるまで、すなわち接触判定なしの場合には、ON/OFF弁44をオフとする指令を出力して、シリンダ30を操作レバー71による速度指令で把持方向に駆動する。
(2) 把持爪21,22が対象物を把持したと判断された後、すなわち接触判定ありの場合であって、操作レバー71の操作量が操作量しきい値を超えない場合には、ON/OFF弁44をオンとする指令を出力して、シリンダ30を圧力指令で駆動する。
(3) 把持爪21,22が対象物を把持したと判断された後、すなわち接触判定ありの場合であって、操作レバー71の操作量が操作量しきい値を超えた場合には、ON/OFF弁44をオフとする指令を出力して、シリンダ30を操作レバー71による速度指令で把持方向に駆動する。
図6は、把持爪21,22が対象物を把持したと判断された後の、シリンダ30に供給される圧油の最大圧力値Pfと、操作レバー71の把持方向への最大操作量Lmとの関係を示す図である。図6において、111は、最大操作量Lmに対する最大圧力値Pfを示す曲線であり、110は、上述した接触判定基準値である。操作レバー71の把持方向への最大操作量Lmが操作量しきい値を超えない場合には、ON/OFF弁44がオンとされるので、最大圧力値Pfは、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値(図6の111a)で規定される。操作レバー71の把持方向への最大操作量Lmが操作量しきい値を超えた場合には、ON/OFF弁44がオフとされるので、最大圧力値Pfは、メインリリーフ弁42で規定される最高圧力Pmax(図6の111b)となる。
−−−アキュムレータ46の作用−−−
シリンダ30が圧力指令で駆動されている場合、油路81の圧油は、ON/OFF弁44を通過して、比例電磁式リリーフ弁45およびアキュムレータ46へ供給される。アキュムレータ46へ圧油が供給された後、油路81の圧力が低下すると、上述のように、アキュムレータ46に蓄積された圧油は、油路833、ON/OFF弁44および油路831を経由して、もしくはチェック弁48、油路832および油路831を経由して油路81へ流入する。すなわち、シリンダ30のピストン部分や、比例電磁式リリーフ弁45などから圧油がリークしても、アキュムレータ46に蓄積された圧油によって、シリンダ30のボトム室33の圧力は維持される。したがって、把持対象物を把持した後、操作レバーを中立に戻すことで、コントロール弁41からボトム室33への圧油の供給を停止しても、アキュムレータ46に蓄積された圧油によってボトム室33の圧力が維持されるので、把持対象物は落下しない。
−−−操作レバー71が解放方向に操作された場合−−−
操作レバー71が解放方向に操作されて、油路82に圧油が供給された場合、チェック弁47によって比例電磁式リリーフ弁45への圧油流入が防止されているので、操作レバー71の操作量に比例した流量でコントロール弁41から油路82へ供給された圧油は、すべてシリンダ30のロッド室34へ供給される。したがって、シリンダ30の解放方向への動作速度は、操作レバー71の操作量に比例する。すなわち、シリンダ30は操作レバー71による速度指令で開放方向に駆動される。
−−−フローチャート−−−
図7は、解体作業機100に搭載された把持装置14の開閉操作の動作を示すフローチャートである。この処理は、制御ユニット60で実行されるプログラムにより行われる。不図示のエンジンキースイッチがオンされるとこのプログラムが起動される。ステップS1において、操作レバー71の操作状態を検出して(操作情報を取得して)ステップS3へ進む。ステップS3において、ステップS1で取得した操作情報から操作レバー71が解放方向に操作されたか否かを判断する。ステップS3が肯定判断されるとステップS5へ進み、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値を初期化する。
ステップS3が否定判断されるか、ステップS5が実行されるとステップS7のサブルーチンへ進み、シリンダ30を速度指令で駆動するか圧力指令で駆動するかを判定する。ステップS7のサブルーチンは後述する。ステップS7が実行されるとステップS9へ進み、ステップS7のサブルーチンでシリンダ30を圧力指令で駆動するように判定されたか否かを判断する。
ステップS9が否定判断されるとステップS11へ進み、ON/OFF弁44への指令をオフとしてステップS13へ進む。ステップS13において、ステップS1で取得した操作情報に基づいて、コントロール弁41を流れる圧油の流量が操作レバー71の操作量に比例するように、比例電磁式減圧弁51への速度指令値を演算してステップS15へ進む。ステップS15において、ON/OFF弁44への指令、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定の指令値、およびステップS13で演算された比例電磁式減圧弁51への速度指令値をそれぞれ出力してリターンする。
ステップS9が肯定判断されるとステップS17へ進み、ON/OFF弁44への指令をオンとしてステップS19へ進む。ステップS19において、ステップS1で取得した操作情報に基づいて、操作レバー71の操作量に比例するように、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定の指令値を演算してステップS21へ進む。
ステップS21において、ステップS19で演算した比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定の指令値が、前回演算した比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定の指令値より大きいか否かを判断する。ステップS21が肯定判断されるとステップS13へ進む。ステップS23が否定判断されると、ステップS19で演算した比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定の指令値を前回演算した比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定の指令値で置き換えてステップS13へ進む。
図8は、上述した図7のフローチャートにおける、ステップS7のサブルーチンを示している。ステップS71において、上述した接触判定が行われて、把持爪21,22が対象物を把持しているか否かを判断する。ステップS71が肯定判断されるとステップS72へ進み、図7に示したメインルーチンのステップS1で取得した操作情報に基づいて、操作レバー71が操作量しきい値を超えて操作されているか否かを判断する。ステップS72が否定判断されるとステップS73へ進み、前回の判定時に、シリンダ30を速度指令で駆動すると判定したか否かを判断する。ステップS73が否定判断されるとステップS74へ進み、シリンダ30を圧力指令で駆動すると判定して、図7に示したメインルーチンに戻る。
ステップS71が否定判断されるか、ステップS72もしくはステップS73のいずれかが肯定判断されるとステップS75へ進み、シリンダ30を速度指令で駆動すると判定して、図7に示したメインルーチンに戻る。
上述した第1の実施の形態の把持力制御装置では、次の作用効果を奏する。
(1) 比例電磁式リリーフ弁45と、比例電磁式リリーフ弁45の上流に接続したON/OFF弁44とをシリンダ30に対して並列に配設し、把持爪21,22が対象物を把持しているか否かの接触判定を行い、接触判定の結果に基づいてON/OFF弁44の駆動位置を切り替えるように構成した。ON/OFF弁44がオンされると、比例電磁式リリーフ弁45への圧油流入が許可されて、シリンダ30は圧力指令によって動作する。ON/OFF弁44がオフされると、比例電磁式リリーフ弁45への圧油流入が禁止されて、シリンダ30は速度指令によって動作する。したがって、速度指令による高圧領域での把持機能を確保した上で、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定範囲を低圧領域に任意に定めた高精度な圧力制御が実現できる。これにより、最高圧力設定値の低い比例電磁式リリーフ弁を用いることで、低圧領域での圧力制御の精度が向上する反面、高圧領域での把持ができないという、従来の不都合を解決でき、柔軟軽量で過負荷により破損し易い対象物を容易な操作で適切に把持できるとともに重荷重の把持対象物も把持できる。このように、本実施の形態の把持力制御装置では、様々な対象物に応じて適切に把持できる優れた把持力制御が実現できる。
(2) 操作レバー71の操作量および圧力センサ92で検出したボトム室33に供給される圧油の圧力に基づいて、接触判定およびレバー操作量しきい値判定を行って、ON/OFF弁44へのオンオフ指令を決定するよう構成した。これにより、シリンダ30を速度指令で駆動するか圧力指令で駆動するかをオペレータが選択する必要がないので、操作性および作業性が向上する。したがって、オペレータの疲労を低減できるとともに解体作業の作業効率を向上できる。
(3) メインポンプ40からの圧油の圧力をアキュムレータ46で蓄積するように構成した。これにより、アキュムレータ46に蓄積された圧油によってボトム室33の圧力が維持されるので、把持対象物の落下を防止でき把持の確実性と安全性を向上できる。
(4) アキュムレータ46は、ON/OFF弁44と比例電磁式リリーフ弁45との間の油路833に設けるよう構成した。そして、アキュムレータ46と油路831との間には、ON/OFF弁44をバイパスするようにチェック弁48が配設された油路832を設けるよう構成した。したがって、アキュムレータ46は、ON/OFF弁44がオンされたときのみ圧油を蓄積する。蓄積した圧油は、ON/OFF弁44を介することなくシリンダ30へ供給できる。これにより、シリンダ30が速度指令で動作するときには、アキュムレータ46へ蓄圧されないのでアキュムレータ46への蓄圧に伴うシリンダ30の応答遅れを防止できる。また、蓄積した圧油は、ON/OFF弁44がオフされていてもシリンダ30へ供給できる。よって、把持操作の精度と把持の確実性をともに向上できる優れた把持力制御が実現できる。
(5) 比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値は、把持方向に操作された操作レバー71の操作量の最大値に応じて設定され、かつ、解放方向に操作レバー71が操作されるまで保持されるように構成した。したがって、操作レバー71の操作量を一定に保持しなくても比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値を一定に維持できる。従来、操作レバーの操作量が保持されない場合には、比例電磁式リリーフ弁の設定圧力値が意図せず低下してしまうため、エネルギーロスが生じていたが、本実施の形態の解体作業機100では、このエネルギーロスを回避できる。また、オペレータの手ぶれによる操作レバー71の操作量変動による制御精度悪化も防止できる。
−−−第2の実施の形態−−−
図9,10を参照して、本発明による把持力制御装置を解体作業機に適用した第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。
第2の実施の形態の把持力制御装置は、接触判定およびレバー操作量しきい値判定に基づいて、ON/OFF弁44へのオンオフ指令を次のように出力することで、シリンダ30を次のように駆動する。
(1) 把持爪21,22が対象物を把持したと判断されるまで、すなわち接触判定なしの場合には、第1の実施の形態とは異なり、ON/OFF弁44をオンとする指令を出力して、シリンダ30を操作レバー71による圧力指令で把持方向に駆動する。
(2) 把持爪21,22が対象物を把持したと判断された後、すなわち接触判定ありの場合であって、操作レバー71の操作量が操作量しきい値を超えない場合には、第1の実施の形態と同様に、ON/OFF弁44をオンとする指令を出力して、シリンダ30を圧力指令で駆動する。
(3) 把持爪21,22が対象物を把持したと判断された後、すなわち接触判定ありの場合であって、操作レバー71の操作量が操作量しきい値を超えた場合には、第1の実施の形態と同様に、ON/OFF弁44をオフとする指令を出力して、シリンダ30を操作レバー71による速度指令で把持方向に駆動する。
第2の実施の形態の把持力制御装置では、第1の実施の形態の説明における図4に示したように、比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値が操作レバー71の操作量に対応して決定される。ただし、決定された圧力設定値が操作レバー71の把持方向への操作量の最大値に対応する圧力設定値で保持されるのは、接触判定ありとされたときだけである。
−−−フローチャート−−−
図9は、第2の実施の形態の解体作業機100に搭載された把持装置14の開閉操作の動作を示すフローチャートである。この処理は、制御ユニット60で実行されるプログラムにより行われる。不図示のエンジンキースイッチがオンされるとこのプログラムが起動される。ステップS1からステップS5までの動作は、図7に示した第1の実施の形態のフローチャートと同じであるので、説明を省略する。
ステップS3が否定判断されるか、ステップS5が実行されるとステップS7Aのサブルーチンへ進み、シリンダ30を速度指令で駆動するか圧力指令で駆動するかを判定する。ステップS7Aのサブルーチンは後述する。ステップS7Aが実行されるとステップS9へ進む。ステップS9が否定判断された場合の動作と、ステップS9が肯定判断された後のステップS19までの動作とは、図7に示した第1の実施の形態のフローチャートと同じであるので、説明を省略する。
ステップS19が実行されるとステップS20へ進む。ステップS20において、第1の実施の形態と同様に接触判定が行われて、把持爪21,22が対象物を把持しているか否かを判断する。ステップS20が肯定判断されるとステップS21へ進む。ステップS21以降の動作は第1の実施の形態のフローチャートと同じであるので、説明を省略する。ステップS20が否定判断されるとステップS13へ進む。
図10は、上述した図9のフローチャートにおける、ステップS7Aのサブルーチンを示している。ステップS71Aにおいて、第1の実施の形態と同様に接触判定が行われて、把持爪21,22が対象物を把持しているか否かを判断する。ステップS71Aが肯定判断されるとステップS72Aへ進み、図9に示したメインルーチンのステップS1で取得した操作情報に基づいて、操作レバー71が操作量しきい値を超えて操作されているか否かを判断する。ステップS72Aが否定判断されるとステップS73Aへ進み、前回の判定時に、シリンダ30を速度指令で駆動すると判定したか否かを判断する。ステップS73Aが否定判断されるか、ステップS71Aが否定判断されるとステップS74Aへ進み、シリンダ30を圧力指令で駆動すると判定して、図9に示すメインルーチンに戻る。
ステップS72AもしくはステップS73Aのいずれかが肯定判断されるとステップS75Aへ進み、シリンダ30を速度指令で駆動すると判定して、図9に示すメインルーチンに戻る。
上述した第2の実施の形態の把持力制御装置では、第1の実施の形態の作用効果に加えて、次の作用効果を奏する。
(1) 把持爪21,22が対象物を把持したと判断されるまで、すなわち接触判定なしの場合には、シリンダ30を操作レバー71による圧力指令で把持方向に駆動するよう構成した。これにより、対象物を把持する前からON/OFF弁44がオンとされているので、ON/OFF弁44がオン指令で開弁するまでの応答遅れがない。したがって、ボトム室33に供給される圧油の圧力が比例電磁式リリーフ弁45の圧力設定値を超えるオーバーシュートの発生を防止して、対象物への過負荷を防止できる
−−−変形例−−−
本発明は、上述した各実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲にて種々の変形が可能である。
(1) 上述の説明では、コントローラ70は、いわゆる電気レバーと呼ばれる操作装置であったが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図11に示すように、パイロットポンプ50の圧油を直接制御するパイロット弁を有するコントローラ170を用いることもできる。この場合、圧力センサ91によって操作レバー171が把持方向に操作されたときにコントロール弁41へ供給されるパイロット圧力を検出して、操作レバー171の把持方向の操作量を検出することで、上述の説明と同様の制御ができる。
(2) 上述の説明では、シリンダ30の作動圧力が比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値に達したことを報知するための手段については言及していないが、報知するための手段を設けてオペレータに報知することもできる。たとえば、図12に示すように、表示モニタ93を設けて、表示モニタに93に、比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値と、圧力センサ92で検出したシリンダ30の作動圧力とを表示するようにしてもよい。また、シリンダ30の作動圧力が比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値に達したことを報知する手段として、表示モニタ93に限らず、音声によって報知したり、操作レバー71の微少振動によって報知することもできる。
(3) 上述の説明では、比例電磁式リリーフ弁45から解放される圧油は、コントロール弁41を介して作動油タンク43に戻しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図13,14に示すように、比例電磁式リリーフ弁45から解放された圧油が直接作動油タンク43に戻るように、油路834を作動油タンク43に直接接続してもよい。この場合、油路834に設けられていたチェック弁47は不要である。また、例電磁式リリーフ弁45から解放された圧油が直接作動油タンクに流れなくてもよく、コントロール弁41を介さずに別途低圧ラインに流れるようにしてもよい。
(4) 上述の説明では、シリンダ30を圧力指令で駆動するために、比例電磁式リリーフ弁45を用いているが、本発明はこれに限定されない。たとえば図15に示すように、比例電磁式リリーフ弁45の代わりにON/OFF弁145を設けることとしてもよい。そして、圧力センサ92で検出した圧油の圧力が、上述の説明において制御回路60で演算された比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値と等しくなるように、ON/OFF弁145をフィードバック制御することもできる。これにより、上述した実施の形態の作用効果と同様の作用効果を奏する。
このように、比例電磁式リリーフ弁45の代わりにON/OFF弁145を設けた場合、図16に示すように、ON/OFF弁44およびアキュムレータを油路81とON/OFF弁145とを結ぶ油路から油路81へ移動させてもよい。この場合、ON/OFF弁145をオフすることでシリンダ30は速度指令によって動作する。また、油路81に設けたON/OFF弁144をオンすることで、上述の説明のように、アキュムレータ46に蓄積された圧油によってボトム室33の圧力を維持できる。これにより、簡便な構造で低圧領域での圧力制御の精度の向上と、高圧領域での把持とを両立できるので経済的である。
(5) 上述の説明では、アキュムレータ46と油路831との間には、ON/OFF弁44をバイパスするようにチェック弁48が配設された油路832を設けたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図17に示すように、ON/OFF弁44をバイパスする油路は設けなくてもよい。この場合、シリンダ30のボトム室33の圧力を維持する必要があるときにON/OFF弁44をオンするように制御すればよい。
(6) 上述の説明では、操作レバー71の把持方向の操作量によって比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値を決定するようにしているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図18に示すように、制御回路60に接続される圧力設定器61によって比例電磁式リリーフ弁45の設定圧力値を決定するようにしてもよい。これにより、把持操作に不慣れなオペレータであっても、把持対象物に応じて適切な把持力が容易に設定できる。
(7) 上述の説明では、シリンダ30のボトム室33の圧力維持にアキュムレータ46を用いているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図19に示すように、メインポンプ40からの圧油を直接導く油路84を油路81に接続し、油路84の途中にON/OFF弁144を設ける。対象物の把持状態を保持する必要があるとき、油路81に設けられた圧力センサ92によってボトム室33の圧力を検出して、ON/OFF弁144をフィードバック制御することで、ボトム室33の圧力を一定値に維持できる。
(8) 上述の説明では、比例電磁式リリーフ弁45は1つだけであるが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図3に示した油路81と油路82とを結ぶ油路83に設けられた各構成要素44,45,46,47,48を油路81と油路82との間に複数段設けてもよい。この場合、各段の比例電磁式リリーフ弁の最高圧力設定値をそれぞれ異なるように構成することで、広範囲の圧力領域で圧力制御の精度を向上できる。
(9) 上述の説明では、コントローラ70,170からの信号を電気的に処理して各部を制御していたが、操作装置も含めて電気的な処理をせずに油圧回路のみで構成することもできる。
(10) 上述の説明では、図8に示したステップS7のサブルーチン、および、図10に示したステップS8のサブルーチンによって、シリンダ30を速度指令で駆動するか圧力指令で駆動するかを判定したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図20に示すように、操作レバー71にON/OFFスイッチ72を設け、ON/OFFスイッチ72がオンにされたときには、常にシリンダ30を速度指令で駆動するように構成してもよい。
(11) 上述の説明では、圧力センサ92が検出した油路81の圧力、すなわち、シリンダ30のボトム室33に供給される圧油の圧力と、操作レバー71の操作量とによって接触判定を行っていたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、把持爪21,22のひずみを測定するひずみゲージを用いて、把持爪21,22による対象物の把持を検出してもよく、把持対象物に直接接触するようなセンサなどを用いることで、対象物の接触を検出してもよい。
(12) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
以上の実施の形態およびその変形例において、流量制御手段はコントロール弁41に、可変リリーフ手段は比例電磁式リリーフ弁45に、切替手段はON/OFF弁44に、リリーフ手段はメインリリーフ弁42にそれぞれ対応する。操作手段はコントローラ70に、選択手段はON/OFFスイッチ72に、圧力保持手段はアキュムレータ46に、報知手段は表示モニタ93に、開閉弁はON/OFF弁145にそれぞれ対応する。切替制御手段、開閉制御手段、および比較判断手段は制御ユニット60に、把持力検出手段、および圧力検出手段は圧力センサ92にそれぞれ対応する。接触判定手段は圧力センサ92と制御ユニット60とによって実現される。さらに、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
本発明による解体作業機100の側面図である。 解体作業機100の把持装置14の構造を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路を示す図である。 操作レバー71の操作量と、比例電磁式リリーフ弁45への指令値(圧力設定値)との関係を示す図である。 接触判定における操作レバー71の把持方向の操作量と圧力センサ92の検出圧力との関係を示す図である。 把持爪21,22が対象物を把持したと判断された後の、シリンダ30に供給される圧油の最大圧力値Pfと、操作レバー71の把持方向への最大操作量Lmとの関係を示す図である。 解体作業機100に搭載された把持装置14の開閉操作の動作を示すフローチャートである。 図7のフローチャートにおける、ステップS7のサブルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施の形態の解体作業機100に搭載された把持装置14の開閉操作の動作を示すフローチャートである。 図9のフローチャートにおける、ステップS7Aのサブルーチンを示すフローチャートである。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。 解体作業機100のシリンダ30を駆動する油圧回路の変形例を示す図である。
符号の説明
14 把持装置 30 シリンダ
33 把持側油室(ボトム室) 34 解放側油室(ロッド室)
40 メインポンプ 41 コントロール弁
42 メインリリーフ弁 43 作動油タンク
44,144,145 ON/OFF弁 45 比例電磁式リリーフ弁
46 アキュムレータ 47,48 チェック弁
50 パイロットポンプ 51 比例電磁式減圧弁
60 制御回路 61 圧力設定器
70,170 コントローラ 71,171 操作レバー
72 ON/OFFスイッチ 91,92 圧力センサ
93 表示モニタ 100 解体作業機
101 フロント作業腕

Claims (13)

  1. 対象物を把持する把持爪を有する把持装置と、
    前記把持爪を開閉駆動するアクチュエータに対して供給される圧油を制御する流量制御手段と、
    前記把持爪を閉じるように前記流量制御手段から前記アクチュエータに供給される圧油に関して、前記アクチュエータと並列に設けられる可変リリーフ手段と、
    前記把持爪を閉じるように前記流量制御手段から前記アクチュエータへ供給される圧油に関して、前記アクチュエータと並列に、かつ、前記可変リリーフ手段の上流に直列に設けられ、前記可変リリーフ手段に前記圧油を供給するか否かを切り替える切替手段と、
    前記可変リリーフ手段で設定され得るリリーフ圧力の最高圧力よりも高いリリーフ圧力に設定されるリリーフ手段と、
    操作部の操作に基づいて、前記流量制御手段によって前記アクチュエータに供給される圧油の流量と、前記可変リリーフ手段の前記リリーフ圧力とを変更する操作手段と、
    前記把持爪が前記対象物と接触したか否かを判定する接触判定手段と、
    前記接触判定手段によって前記把持爪が前記対象物と接触したことが判定されると、前記可変リリーフ手段に前記圧油を供給するように前記切替手段を切り替え制御することを決定する切替制御手段とを備えることを特徴とする把持力制御装置。
  2. 請求項1に記載の把持力制御装置において、
    前記切替制御手段は、前記接触判定手段によって前記把持爪が前記対象物と接触したことが判定された場合であっても、前記操作部の操作量があらかじめ決められたしきい値を超えているときには、前記可変リリーフ手段に前記圧油を供給しないように前記切替手段を切り替え制御することを特徴とする把持力制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の把持力制御装置において、
    前記切替制御手段を有効もしくは無効にすることを選択する選択手段をさらに備え、
    前記切替制御手段は、前記選択手段によって無効にすることが選択された場合、前記接触判定手段の判定結果にかかわらず、前記可変リリーフ手段に前記圧油を供給しないように切替手段を切り替え制御することを特徴とする把持力制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、
    前記操作部が操作されていないとき、前記把持爪を閉じるように前記流量制御手段から前記アクチュエータへ供給される圧油の圧力を保持する圧力保持手段をさらに備えることを特徴とする把持力制御装置。
  5. 請求項4に記載の把持力制御装置において、
    前記圧力保持手段は、前記把持爪を閉じるように前記流量制御手段から前記アクチュエータへ供給される圧油の圧力を蓄積するアキュムレータであることを特徴とする把持力制御装置。
  6. 請求項5に記載の把持力制御装置において、
    前記アキュムレータは、前記可変リリーフ手段に前記圧油を供給するように前記切替手段が切り替えられた時にのみ圧力を蓄積することを特徴とする把持力制御装置。
  7. 請求項6に記載の把持力制御装置において、
    前記アキュムレータは、前記可変リリーフ手段と前記切替手段との間の管路から供給される圧油によって圧力を蓄積し、前記切替手段を介することなく前記蓄積した圧力を前記アクチュエータへ供給することを特徴とする把持力制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、
    前記可変リリーフ手段の前記リリーフ圧力は、前記把持爪を閉じる方向に前記アクチュエータが駆動されるように操作された前記操作部の最大操作量に応じて設定され、かつ、前記把持爪を開く方向に前記アクチュエータが駆動されるように前記操作部が操作されるまで保持されることを特徴とする把持力制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、
    前記把持爪を閉じるように前記流量制御手段から前記アクチュエータに供給される圧油の圧力を検出する圧力センサと、
    前記圧力センサで検出した圧力が、前記可変リリーフ手段の前記リリーフ圧力に達したことを報知する報知手段とをさらに備えることを特徴とする把持力制御装置。
  10. 対象物を把持する把持爪を有する把持装置と、
    前記把持爪を開閉駆動するアクチュエータに対して供給される圧油を制御する流量制御手段と、
    前記把持爪を閉じるように前記流量制御手段から前記アクチュエータに供給される圧油を、低圧ラインへ流す流路を開閉する開閉弁と、
    前記把持爪の把持力を検出する把持力検出手段と、
    操作部の操作に基づいて、前記流量制御手段によって前記アクチュエータに供給される圧油の流量と、前記把持爪の把持力の設定値とを変更する操作手段と、
    前記把持爪が前記対象物と接触したか否かを判定する接触判定手段と、
    前記接触判定手段によって前記把持爪が前記対象物と接触したことが判定されると、前記把持力検出手段で検出した前記把持爪の把持力が前記設定値となるように前記開閉弁を開閉制御する開閉制御手段とを備えることを特徴とする把持力制御装置。
  11. 請求項10に記載の把持力制御装置において、
    前記開閉制御手段を有効もしくは無効にすることを選択する選択手段をさらに備え、
    前記開閉制御手段は、前記選択手段によって無効にすることが選択された場合、前記接触判定手段の判定結果にかかわらず、前記開閉弁を閉じるように制御することを特徴とする把持力制御装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかの項に記載の把持力制御装置において、
    前記接触判定手段は、前記把持爪を閉じるように前記流量制御手段から前記アクチュエータに供給される圧油の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段で検出した前記圧油の圧力をあらかじめ決められた接触判定基準値と比較して前記把持爪が前記対象物と接触したか否かを判断する比較判断手段とによって構成されることを特徴とする把持力制御装置。
  13. 対象物を把持する把持爪を有する把持装置と、
    請求項1〜12のいずれか一項に記載の把持力制御装置と、
    前記把持装置が取り付けられる腕を有する旋回体と、
    前記旋回体を旋回可能に保持する走行体とを備えることを特徴とする解体作業機。
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