JP4158296B2 - ビット位相同期回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大きなジッタやワンダにも耐えられるようなビット位相同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電話加入者に対するサービスの高度化に伴い、大量のデータを送受信できるように加入者伝送路の光ファイバー化が進められている。
このような光ファイバーを用いた通信装置間の信号伝送では、信号が不連続となる場合があるので、クロックを抽出せずに受信データをその位相に同期させるバースト同期が必要となってくる。
【0003】
ところで、シリアルデータに対するビット位相同期技術に関しては、ITU−T勧告G.983.1“BROADBAND OPTICAL ACCESS SYSTEMS BASED ON PASSIVE OPTICALNETWORKS(PON)”にデータ伝送の品質についての基準が設けられている。
【0004】
従来より、このようなデータ伝送を考慮したバースト同期回路が開示されている(特開平9−162853号公報参照)。
かかる従来のビット位相同期回路では、受信側で多相クロックを生成し、受信したデータをこの生成した多相クロックによりサンプリングし、受信データの立ち上がりエッジ及び、立ち下がりエッジを検出し、この立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジの間で、両エッジ位相から最も離れた位相を最適位相としてラッチし、この位相に基づいて受信データの同期を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のビット位相同期回路では、受信データの立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジの間で信号をラッチするようにしているので、ジッタやワンダにより位相変動が生じ、受信データのビット幅の歪み(Duty劣化)が大きくなってパルス幅が極端に小さくなったときは立ち上がりと立ち下がりが接近し、中間の位相を捕らえることができない。また、受信データの位相が急激に変動したときも、最適位相を捕らえることができない場合がある。
【0006】
そこで、ビット幅が大きく歪んだり、また、ジッタやワンダにより大きな位相変動が生じたりしても、確実に受信データの同期をとって受信データを捕獲し、再生できるようなものが必要になってくる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
請求項1の発明に係るビット位相同期回路は、予め設定された固定パターンを含むシリアルデータを受信し、該シリアルデータの立ち上がりエッジをトリガにして論理値を反転させる第1のトグルデータを生成し、入力データの立ち下がりエッジをトリガにして論理値を反転させる第2のトグルデータを生成するトグルデータ生成手段と、受信したシリアルデータの1ビット幅内で位相の異なる複数の多相クロック信号により、前記第1のトグルデータ、第2のトグルデータをそれぞれラッチすることによりサンプリングデータを生成し、それぞれ第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群として出力するサンプリング手段と、第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群の各サンプリングデータが変化したときの変化点を検出し、第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群のうち、前記シリアルデータの固定パターン受信前の所定時刻を基準として最初に変化点が検出されたサンプリングデータから所定相だけ離れたサンプリングデータを、それぞれ第1の選定データ、第2の選定データとして選択し、そのときの多相クロック信号をサンプリングクロック信号としてそれぞれのサンプリングクロック信号とともに出力するデータ選択手段と、該第1の選定データ、第2の選定データを、各サンプリングクロック信号から前記受信クロック信号に乗せ替えるデータ乗せ替え手段と、選択された第1の選定データ及び第2の選定データの位相関係を調整しつつシリアルデータを再生し、位相関係調整の結果、再生されたシリアルデータから前記固定パターンが検出されたとき、当該位相を固定してシリアルデータを再生出力する再生データ出力手段と、を備えることにより、ビット幅歪み、位相変動による影響を受けることなく、基準となる受信クロック信号に当該シリアルデータを同期させて出力するように構成されている。
【0008】
〈構成2〉
請求項2の発明に係るビット位相同期回路では、前記データ選択手段が、多相クロック信号の相をnとして、第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群のうち、シリアルデータの固定パターン受信前の所定時刻を基準として最初に変化点が検出されたサンプリングデータからほぼn/2相離れたサンプリングデータを、それぞれ第1の選定データ、第2の選定データとして選択するように構成されている。
【0009】
〈構成3〉
請求項3の発明に係るビット位相同期回路では、前記多相クロック信号を、所定のクロック信号から生成する多相クロック生成手段を備えている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。
〈具体例1〉
具体例1は、受信したシリアルデータの立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジをトリガにして、それぞれトグルデータを生成し、このトグルデータを用いてシリアルデータの各ビットを受信クロック信号に同期させるようにしたものである。
【0011】
図1は、具体例1の構成を示すブロック図である。
具体例1のビット位相同期回路は、入力側から出力側まで、トグルデータ生成回路1、サンプリング回路2、データ選択回路3、エラスティック回路4及びデータ再生回路5を順次接続することにより構成されている。
【0012】
トグルデータ生成回路1は、端子DIから入力データDinを入力し、受信した入力データの立ち上がりエッジ及び、立ち下がりエッジをトリガにして、入力データDinが立ち上がる毎に論理値が反転するトグルデータTg1と、入力データDinが立ち下がる毎に論理値が反転するトグルデータTg2とを生成し、端子Q1,Q2から、それぞれトグルデータTg1,Tg2を出力するトグルデータ生成手段である。
このトグルデータ生成回路1の構成については後述する。
【0013】
尚、このトグルデータ生成回路1に入力される入力データDinには、所定の固定パターンが挿入されている。この固定パターンは、例えば、装置上で制御用に送受信される特定パターンである。この固定パターンを例えば入力データDinの先頭に予め挿入しておく。但し、この位置に限定されるものではない。
【0014】
サンプリング回路2は、トグルデータ生成回路1で生成された2つのトグルデータTg1、Tg2をそれぞれ端子TD1,TD2から入力し、多相クロックCLK(n)のタイミングでそれぞれラッチし、第1のサンプリングデータ群としてのサンプリングデータ群Tg1_S(n)、第2のサンプリングデータ群としてのサンプリングデータ群Tg2_S(n)を生成し、端子SQ1(n), SQ1(n)から、それぞれサンプリングデータ群Tg1_S(n),Tg2_S(n)を出力するサンプリング手段である。このサンプリング回路2は、例えばD型フリップフロップ回路によって構成される。
【0015】
データ選択回路3は、端子STD1(n),STD2(n)から各サンプリングデータ群Tg1_S(n),Tg2_S(n)を入力し、各サンプリングデータ群Tg1_S(n),Tg2_S(n)をモニタして、この中から各々1つのサンプリングデータを選択するデータ選択手段であり、固定パターン受信前の所定時刻として、ビット位相同期回路全体の初期リセット時から最初にデータの変化点が検出された相から、所定相分、例えば、n/2(整数)相離れた相を選定し、選定された相のサンプリングデータを選択し、第1の選定データTg1_A、第2の選定データTg2_Aとして、それぞれ端子QA1,QA2から出力し、サンプリングクロックCLK_1AH、CLK_2AHを、それぞれ端子CK1A,CK2Aから出力する。
【0016】
エラスティック回路4(ES)は、選定された相のデータTg1_A,Tg2_AとサンプリングクロックCLK_1AH、CLK_2AHを、それぞれ端子TAD1,TAD2,CK1,CK2から入力し、サンプリングデータTg1_A,Tg2_Aを受信クロック信号としての入力クロックCKIに乗せ替えてデータTg1_B,Tg2_Bを端子QB1,QB2から出力するデータ乗せ替え手段である。
【0017】
データ再生回路5は、入力クロックCKIに乗せ替えられたデータTg1_B,Tg2_Bをそれぞれ端子TBD1,TBD2から入力し、入力したデータTg1_B,Tg2_Bに基づいて入力データを再生し、入力データ中に含まれている予め定められた固定パターンを検索照合し、データTg1_B,Tg2_Bの位相関係を調整するように並べ替えを行い、並べ替えたデータに含まれている固定パターンを検出し、受信したシリアルデータの各ビットを入力クロックCKIに同期した元の入力データを復元し、端子RETQから出力する再生データ出力手段である。このデータ再生回路5は、例えば、排他的論理演算回路等を含んで構成される。
【0018】
尚、サンプリング回路2及びデータ選択回路3には、多相クロックCLK(n)が入力される(nは正の整数)。この多相クロックCLK(n)は、入力データDinの1ビット幅内で位相の異なるn相の多相クロック信号である。
【0019】
また、エラスティック回路4には、端子CKに入力クロックCKIが入力され、データ再生回路5には、端子CK, PTにそれぞれ入力クロックCKI,固定パターンPTDが入力される。この入力クロックCKIは、受信側の入力クロックであり、固定パターンPTDは入力データDinに含まれている固定パターンと照合するためのデータである。
【0020】
次に、前述のトグルデータ生成回路1の構成について説明する。
図2はトグルデータ生成回路1の構成を示すブロック図である。
具体例1のトグルデータ生成回路1は、2つのD型のフリップフロップ回路11,12と、インバータ13と、を備えて構成されている。
【0021】
フリップフロップ回路11のNQ端子はD端子に接続され、フリップフロップ回路11は、入力データDinをCK端子に入力し、Q端子からトグルデータTg1を出力する。
【0022】
フリップフロップ回路12のNQ端子もD端子に接続され、フリップフロップ回路12は、インバータ13により反転された入力データDinをCK端子に入力し、Q端子からトグルデータTg2を出力する。
【0023】
〈動作〉
次に具体例1の動作を説明する。
まず、ジッタやワンダのないときに入力データを受信したときの基本動作について説明する。
図3〜5は具体例1の基本動作を示すタイミングチャートであり、図3はその全体動作を示し、図4及び図5はその詳細を示す。尚、図3〜図5の(A)〜(G)は共通の符号とする。
【0024】
まず、ビット位相同期回路全体がリセットされ、このリセット時刻を基準として、その後、トグルデータ生成回路1にシリアルデータである入力データDinが入力される。
図3及び図4に示すように、入力データDinは、入力クロックCKIの1周期を1ビットとして入力される。
【0025】
前述のように、この入力データDinには、固定パターンが挿入されている。具体例1では、この固定パターンを“101001011”として説明する。
時刻t0〜t10は、この固定パターン“101001011”が挿入されている時刻である。
【0026】
トグルデータ生成回路1のフリップフロップ回路11では、入力データDinの立ち上がりを契機として論理値を反転させたデータがトグルデータTg1としてQ端子から出力される。図3及び図4に示すように、トグルデータTg1の論理値は入力データDinが立ち上がる時刻t0,t2,・・・で反転する。
【0027】
また、フリップフロップ回路12では、入力データDinの立ち下がりを契機として論理値を反転させたデータがトグルデータTg2としてQ端子から出力される。
図3及び図4に示すように、トグルデータTg2の論理値は入力データDinが立ち下がる時刻t1,t3,・・・で反転する。
これにより、トグルデータTg1,Tg2は2ビット幅以上(1ビット幅の整数倍)を有することになる。
このトグルデータTg1、Tg2はサンプリング回路2に入力される。
【0028】
サンプリング回路2では、このトグルデータTg1、Tg2に対し、多相クロックによりオーバーサンプリングが実施される。
具体例1では、この多相クロックの相を7(n=7)とし、図3及び図4に示すように、この多相クロックをCLK0〜CLK6とする。
【0029】
例えば、トグルデータTg1は、時刻t0において、ローレベルからハイレベルに立ち上がった後、多相クロックCLK1によってラッチされ、2相目のサンプリングデータTg1_S(1)がハイレベルになる。そして、順次、多相クロックCLK2〜CLK0によってラッチされ、サンプリングデータTg1_S(2)〜Tg1_S(0)がハイレベルになる。次にトグルデータTg1が時刻t2において、ハイレベルからローレベルに立ち下がった後、同じように多相クロックCLK1〜CLK0によってラッチされ、サンプリングデータTg1_S(2)〜Tg1_S(0)は順次、ローレベルになる。このようにしてサンプリングデータTg1_S(0)〜Tg1_S(6)が生成される。
【0030】
トグルデータTg2も、同様に多相クロックCLK0〜CLK6によってラッチされ、順次、サンプリングデータTg2_S(0)〜Tg2_S(6)が生成される。
生成されたサンプリングデータTg1_S(0)〜Tg1_S(6),Tg2_S(0)〜Tg2_S(6)はデータ選択回路3に入力される。
【0031】
このサンプリングデータTg1_S(0)〜Tg1_S(6),Tg2_S(0)〜Tg2_S(6)はそれぞれデータ選択回路3によってモニタされ、各サンプリングデータのローレベルからハイレベルに立ち上がったとき、あるいはハイレベルからローレベルに立ち下がったときの変化点が検出される。
【0032】
図3及び図4の例では、ビット位相同期回路全体をリセットしてから一番最初に変化点が検出されたサンプリングデータは、それぞれ2相目のサンプリングデータTg1_S(1),Tg2_S(1)である。
【0033】
このサンプリングデータTg1_S(1),Tg2_S(1)から3相又は4相(=n/2)分離れ、多相クロックCLK4によってラッチされた5相目のサンプリングデータTg1_S(4),Tg2_S(4)が最適位相のデータとして選択される。
【0034】
このような選択を行うのは、このサンプリングデータTg1_S(4),Tg2_S(4)が一番最初に変化点が検出されたサンプリングデータTg1_S(1),Tg2_S(1)から最も離れたデータであり、ジッタやワンダの影響を受けにくいからである。これにより、入力データDinに急激な位相変動が生じた場合でも変動範囲が50%以内であれば選択信号に再生誤りは生じなくなる。
【0035】
選択されたサンプリングデータTg1_S(4),Tg2_S(4)は、図3〜図5の(C)に示すように、それぞれデータTg1_A,Tg2_Aとして、このときの多相クロックCLK_1AH,CLK_2AHとともにエラスティック回路4へ出力される。
【0036】
エラスティック回路4では、図3及び図5の(C),(D)に示すように、データTg1_A,Tg2_AがそれぞれクロックCLK_1AH,CLK_2AHによってラッチされ、保持された後、入力クロックCKIによってラッチされ、クロックCLK_1AH,CLK_2AHから入力クロックCKIへ乗せ替えられ、それぞれデータTg1_B,Tg2_Bが生成される。
【0037】
このような乗せ替えを行うことにより、トグルデータTg1,Tg2に基づいて、それぞれ独立に生成されたデータTg1_A,Tg2_Aが、受信側の1つの入力クロックCKIを基準とすることになり、その位相関係の調整が可能となる。
このデータTg1_B,Tg2_Bはデータ再生回路5に出力される。
【0038】
データ再生回路5では、データTg1_B,Tg2_Bに基づいてシリアルデータが再生される。
ここで、一つの入力クロックCKIに乗せ替えられたデータTg1_B,Tg2_Bに基づいて元の入力データDinを復元しようとする場合、通常であれば、データTg1_B,Tg2_Bに対して排他的論理和演算を行えばよいが、データTg1_B,Tg2_Bは各々独立にサンプリングされており、例えば、ジッタやワンダの影響を受けてデータTg2_BがデータTg1_Bに対し、1ビット位相が進んだり、遅れたりする場合、そのビットの順序は保証されない。
そこで、ビット単位でデータTg1_B,Tg2_B間の位相の並べ替えを行い、位相関係の調整が行われる。
【0039】
このため、データ再生回路5では、図3及び図5の(E)に示すように、データTg2_Bを入力クロックCKIビット単位で前へ1ビット位相を進めたデータTg2_BD、後へ1ビット分位相を遅らせたデータTg2_BUが生成される。
【0040】
次に、図3及び図5の(F)に示すように、データTg1_BとTg2_BD、Tg1_BとTg2_B、Tg1_BとTg2_BUの間でそれぞれ排他的論理和演算(EXOR)が行われ、それぞれ再生データD0〜D3が生成される。
【0041】
一方、データ再生回路5の端子PTには、入力データDinに挿入されている固定パターンと同じ固定パターン“101001011” が固定パターンPTDとして入力される。そして、データD0〜D3と、固定パターン“101001011”との間で、例えば、シフトレジスタ等を用いた照合回路により1ビットずつ排他的論理和演算が行われる。演算の結果、8ビット全てが「0」のとき、そのデータが固定パターン“101001011”を含む正しい入力データDinと判定される。
【0042】
図3〜図5の例では、再生データD2に固定パターン“101001011”が含まれているので、(G)に示すように、再生データD2が並べ替え後の再生シリアルデータDoutとしてデータ再生回路5の出力端子REDTQから出力される。
並べ替え実施後、本ビット位相同期回路がリセットされない限り、この並べ替え順序は固定される。
【0043】
次に、例えば入力データDinのDutyが劣化して1ビット幅の50%になったときの動作について説明する。
図6〜図8は、その動作を示すタイミングチャートであり、図6は、その全体動作を示し、図7及び図8は、その詳細を示す。また、図6〜図8の(A)〜(G)は共通の符号とする。
【0044】
トグルデータ生成回路1では、Duty50%の入力データDinに基づいてトグルデータTg1,Tg2が生成され、サンプリング回路2では、図6及び図7の(B)に示すように、サンプリングデータTg1_S(0)〜Tg1_S(6),Tg2_S(0)〜Tg2_S(6)が生成される。
【0045】
入力データDinのDutyが50%になったとき、サンプリングデータTg1_S(0)〜Tg1_S(6),Tg2_S(0)〜Tg2_S(6)のうち、ビット位相同期回路全体のリセット後に一番最初に変化点が検出されるのは、図6及び図7の(B)に示すように、それぞれ多相クロックCLK2によってラッチされた3相目のサンプリングデータTg1_S(2),多相クロックCLK6によってラッチされた7相目のサンプリングデータTg1_S(6)である。
【0046】
従って、データ選択回路3では、図6及び図7の(C)に示すように、多相クロックCLK5によってラッチされた6相目のサンプリングデータTg1_S(5)、多相クロックCLK1によってラッチされた2相目のサンプリングデータTg2_S(1)が、それぞれデータTg1_A,Tg2_Aが選択される。
【0047】
そして、エラスティック回路4では、図6及び図8の(C),(D)に示すように、データTg1_A,Tg2_AがクロックCLK_1AH,CLK_2AHから入力クロックCKIへ乗せ替えられ、この乗せ替えたデータTg1_B,Tg2_Bがデータ再生回路5に出力される。
【0048】
データ再生回路5では、図6及び図8の(E)に示すように、データTg2_BD,Tg2_BUが生成され、(F)に示すように、それぞれ再生データD0〜D3が生成される。
図6〜図8の例では、再生データD2に固定パターン“101001011”が含まれているので、(G)に示すように、再生データD2が並べ替え後の再生シリアルデータDoutとしてデータ再生回路5の出力端子REDTQから出力される。
【0049】
並べ替え実施後、本ビット位相同期回路がリセットされない限り、この並べ替え順序は固定される。
このように入力データDinのDutyが劣化しても入力データの立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを利用して、2ビット幅以上のトグルデータを生成して制御を行うため、入力データのビット幅劣化具合に関係なく、確実にデータが再生される。
【0050】
尚、ここでは、Duty劣化により入力データDinが1ビット幅の50%になったときの動作について説明したが、50%未満になっても同じように入力データDinを正常に再生出来る。
【0051】
次に、入力データDinのDutyが劣化して25%となり、さらにジッタやワンダ等により位相変動が生じたときの動作について説明する。
図9は、その動作を示すタイミングチャートである。
この図9に示すように、時刻t0〜t10では、入力データDinのDutyが25%となり、図6〜図8の例と同じような処理が行われる。
【0052】
図9の例では、再生データD2に固定パターン“101001011”が含まれているので、(G)に示すように、再生データD2が並べ替え後の再生シリアルデータDoutとして選択される。
そして、並べ替え実施後、本ビット位相同期回路がリセットされない限り、この並べ替え順序は固定される。
【0053】
このような制御が行われた後、図9の例では、時刻t9を経過したとき、入力データDinの位相が初期位相より進む方向に変動している。
このとき、入力データDinの立ち上がり、立ち下がりエッジが変動するので、(A)に示すように、トグルデータTg1,Tg2の位相も変化するが、(B)、(C)に示すように、サンプリングデータTg1_S(0)〜(6)、Tg2_S(0)〜(6)のうち、固定された相、即ち、トグルデータTg1に対しては、多相クロックCLK5によってラッチされた6相目のサンプリングデータTg1_S(5)、トグルデータTg2に対しては、多相クロックCLK6によってラッチされた7相目のサンプリングデータTg2_S(6)の位相は初期位相に対して変化していない。
【0054】
サンプリング回路後段のデータ選択回路3、エラスティック回路4は、固定された状態であるが、(D)〜(G)に示すように、固定された相のサンプリングデータは位相変動が生じていないので、データ再生、並べ替え時の相選択が変わらなくてもデータ再生は問題なく行われる。
【0055】
このように、ジッタ変動やステップ変動(高速のジッタ変動)、ワンダなどによる入力データの位相変動が生じた場合にも、データ選択回路3で選択される相は、初期に入力される入力データにより生成されるトグルデータの変化点から十分に離れた1ビット幅の中の相なので、最大で1ビットの半分(50%)までの位相変動が発生する入力データが入力しても問題なく再生できる。
【0056】
〈具体例1の効果〉
以上、説明したように具体例1によれば、入力データDinの立ち上がり又は立ち下がり毎に論理値が反転するトグルデータTg1,Tg2を生成し、制御時のビット幅を2ビット幅以上にして、それぞれ独立にサンプリングしてからデータの並べ替えを行い、入力データDinを再生するようにしたので、入力データDinのビット幅(Duty)が劣化しても、トグルデータTg1,Tg2のビット幅は確保され、入力データDinを正常に再生出来る。
【0057】
また、データ選択回路3でサンプリングデータ群の内、最初に変化点を検出する相からn/2相分離れた相(1ビットの半分離れた相)のサンプリングデータを選択するので、入力データにジッタ変動やステップ変動(高速のジッタ変動)、ワンダなどにより、最大で1ビットの半分(50%)までの位相変動が生じても、問題なくデータ再生を行うことができる。
従って、前述のITU−T勧告G.983.1のデータ伝送に関する品質を確実に保証することができる。
【0058】
尚、具体例1では、相数をn相=7相としたがこれに限られるものではなく、3相以上の整数相であれば良い。
また、具体例1では、多相クロックに従ってサンプリングを行うようにしたが、データ1ビットの整数倍の周期の高速クロックを用いてサンプリングを行うこともできる。
【0059】
また、具体例1では、トグルデータ生成回路1として、図2に示すような構成のものを用いたが、同じようなトグルデータを生成できるものであれば、どのようなものでもよい。
【0060】
〈具体例2〉
具体例2は、多相クロックを生成する多相クロック生成回路を、ビット位相同期回路内に備えるようにしたものである。
【0061】
図10は、具体例2の構成を示すブロック図である。
具体例2のビット位相同期回路は、多相クロックを生成する多相クロック生成回路6を備えている。
【0062】
多相クロック生成回路6は、クロックCKINを入力し、このクロックCKINに基づいて多相クロックCLK(n)を生成する多相クロック生成手段であり、生成した多相クロックCLK(n)をサンプリング回路2及びデータ選択回路3に出力する。
尚、具体例1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
〈動作〉
クロックCKINは、多相クロック生成回路6に入力され、多相クロック生成回路6により、このクロックCKINに基づいて多相クロックCLK(n)が生成され、生成された多相クロックCLK(n)がサンプリング回路2及びデータ選択回路3に入力される。
【0064】
サンプリング回路2では、この多相クロック生成回路6によって生成された多相クロックCLK(n)に基づいてサンプリングデータが生成され、データ選択回路3では、生成されたサンプリングデータのうちからデータが選択される。
そして、具体例1と同じように位相同期が行われ、データ再生回路5によって再生されたシリアルデータDoutが出力端子REDTQから出力される。
【0065】
〈具体例2の効果〉
以上、説明したように具体例2によれば、多相クロックをビット位相同期回路内で生成するようにしたので、n相クロック間スキューを調整し易くなる。また、ビット位相同期回路を集積化したとき、入力クロックとして1端子用意すればビット位相同期回路を構成することが可能であり、周辺回路を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1の構成を示すブロック図である。
【図2】具体例1のトグルデータ生成回路の構成を示すブロック図である。
【図3】具体例1の基本動作を示すタイミングチャートである。
【図4】具体例1の基本動作の詳細を示すタイミングチャートである。
【図5】具体例1の基本動作の詳細を示すタイミングチャートである。
【図6】具体例1のDuty50%のデータを受信したときの動作を示すタイミングチャートである。
【図7】具体例1のDuty50%のデータを受信したときの詳細な動作を示すタイミングチャートである。
【図8】具体例1のDuty50%のデータを受信したときの詳細な動作を示すタイミングチャートである。
【図9】具体例1のDuty25%のデータを受信し、位相変動が生じたときの動作を示すタイミングチャートである。
【図10】具体例2の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 トグルデータ生成回路
2 サンプリング回路
3 データ選択回路
4 エラスティック回路
5 データ再生回路
6 多相クロック生成回路
Claims (3)
- シリアルデータを受信したときに、ビット幅歪み、位相変動による影響を受けることなく、基準となる受信クロック信号に当該シリアルデータを同期させて出力するビット位相同期回路において、
予め設定された固定パターンを含むシリアルデータを受信し、該シリアルデータの立ち上がりエッジをトリガにして論理値を反転させる第1のトグルデータを生成し、入力データの立ち下がりエッジをトリガにして論理値を反転させる第2のトグルデータを生成するトグルデータ生成手段と、
受信したシリアルデータの1ビット幅内で位相の異なる複数の多相クロック信号により、前記第1のトグルデータ、第2のトグルデータをそれぞれラッチすることによりサンプリングデータを生成し、それぞれ第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群として出力するサンプリング手段と、
第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群の各サンプリングデータが変化したときの変化点を検出し、第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群のうち、前記シリアルデータの固定パターン受信前の所定時刻を基準として最初に変化点が検出されたサンプリングデータから所定相だけ離れたサンプリングデータを、それぞれ第1の選定データ、第2の選定データとして選択し、そのときの多相クロック信号をサンプリングクロック信号としてそれぞれのサンプリングクロック信号とともに出力するデータ選択手段と、
該第1の選定データ、第2の選定データを、各サンプリングクロック信号から前記受信クロック信号に乗せ替えるデータ乗せ替え手段と、
選択された第1の選定データ及び第2の選定データの位相関係を調整しつつシリアルデータを再生し、位相関係調整の結果、再生されたシリアルデータから前記固定パターンが検出されたとき、当該位相を固定してシリアルデータを再生出力する再生データ出力手段と、
を備えたことを特徴とするビット位相同期回路。 - 前記データ選択手段は、多相クロック信号の相をnとして、第1のサンプリングデータ群、第2のサンプリングデータ群のうち、シリアルデータの固定パターン受信前の所定時刻を基準として最初に変化点が検出されたサンプリングデータからほぼn/2相離れたサンプリングデータを、それぞれ第1の選定データ、第2の選定データとして選択するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のビット位相同期回路。
- 前記多相クロック信号を、所定のクロック信号から生成する多相クロック生成手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のビット位相同期回路。
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