JP4156822B2 - ハンドリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はハンドリング装置に関し、特にマニピュレータによって対象物をつかんで搬送するハンドリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題】
ハンドリング装置においては、複数のフィンガを備えたマニピュレータが利用され、例えば血液試料を収容した試験管(チューブ)などの対象物が複数のフィンガによってつかまれ、そのつかみ状態で当該対象物が所望場所へ搬送される。もちろん、対象物を上下方向のみに搬送する場合もある。
【0003】
上記のような搬送時において、複数のフィンガによる対象物のつかみ状態が最初から適正でなかったり、搬送途中で他の物体に触れることによってつかみ状態が不適正になったり、あるいは、搬送途中で対象物が滑べってずれたり又は傾斜したりすることも考えられる。しかしながら、従来のハンドリング装置においては、つかみ状態をチェックするような機能は搭載されていない。よって、上記のような事態に対処できないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、対象物のハンドリング異常を検知できるようにすることにある。
【0005】
本発明の他の目的は、つかんだ対象物の位置ずれを検出してハンドリングの信頼性を高めることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、対象物としての試験管をつかむために開閉運動する複数のフィンガを有するマニピュレータを含み、前記複数のフィンガの内で直交関係にある第1及び第2のフィンガに、前記試験管をつかんだ状態において当該対象物の上下方向の位置ずれを検出する第1及び第2の位置ずれ検出器が設けられ、前記各位置ずれ検出器は、円周面に沿って配列された複数のマグネットを有し、非接触状態でフィンガ接触面から試験管側に部分的に突出し、接触状態で非試験管側へ後退する回転部材と、前記回転部材の水平回転軸を試験管側へ付勢する付勢部材と、前記回転部材と一体的に進退運動する可動片と、前記可動片上に設けられ、前記回転部材の回転を検出する回転検出器としての磁気センサと、を含み、2つの水平方向をX方向及びY方向とし垂直方向をZ方向とした場合に、前記第1の位置ずれ検出器によりX−Z面内における試験管の傾斜を上下方向の位置ずれとして検出でき、前記第2の位置ずれ検出器によりY−Z平面内における試験管の傾斜を上下方向の位置ずれとして検出できる、ことを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、 第1及び第2の位置ずれ検出器によって、対象物(試験管)をつかんだ状態における対象物の相対的な位置ずれを検出できるので、ハンドリングの信頼性を高められる。位置ずれは、フィンガ接触面と対象物表面との間における相対的な運動であり、上下運動、左右運動、回転運動などの各種の運動の内で、特に上下運動を検出するのが望ましい。例えば、対象物の上部をその上方から複数のフィンガによってつかんだ状態では上下方向の位置ずれが特に問題となる。更に、方向判別がなされるようにしてもよく、その場合には、位置ずれの分析及びその対処をより的確に行える。ちなみに、上下方向の位置ずれは対象物が揺動あるいは傾斜したような場合にも生じる。上記構成によれば、2つの水平方向をX方向及びY方向とし垂直方向をZ方向とした場合に、前記第1の位置ずれ検出器によりX−Z面内における試験管の傾斜を上下方向の位置ずれとして検出でき、前記第2の位置ずれ検出器によりY−Z平面内における試験管の傾斜を上下方向の位置ずれとして検出できる。
【0008】
例えば、血液試料を収容したチューブ(試験管)をハンドリングする場合において、チューブに貼付されたラベルの一部分が剥がれており、それがチューブラックの内面に貼り付いているような場合には、当該チューブをつかんで引き上げる際(上昇初期)に対抗力が生じて位置ずれが生じやすい。この他、何らかの事情でチューブの引き上げに通常以上の負荷が加わった場合に位置ずれが生じやすい。そのような位置ずれを上記構成によって検出することができる。
【0009】
また、例えば、上記上昇初期以降の上昇過程や水平運動過程などにおいて、チューブが他の物体に衝突した場合にはそのチューブが傾斜し、それが位置ずれとして検出される。更に、例えば、チューブをラックに差し込む際に、いわゆるジャミング(衝突)などが生じて位置ずれが発生する。それが上記構成によって検出されてもよい。
【0010】
対象物の動きを例えば光学的に直接検出するようにしてもよいが、上記構成は、当接部材の運動をもって対象物の運動を検出するものである。
【0011】
上記構成において、回転部材としては、対象物表面との間で十分な摩擦力を形成できる部材で構成するのが望ましい。
【0013】
望ましくは、前記回転部材は前記対象物への当接方向に進退可能に保持され、前記回転部材を前記対象物側へ付勢する付勢部材が設けられる。この付勢部材によって、対象物表面に対して回転部材についての適正な接触圧を常時形成して、良好な当接関係を形成できる。
【0014】
望ましくは、前記対象物の表面への非当接状態では前記回転部材がフィンガ接触面よりも対象物側へ突出し、前記対象物の表面への当接により前記回転部材が後退し、フィンガ接触面が前記対象物の表面に接合する。この構成によれば、対象物のつかみ自体をフィンガ接触面によって行わせることができる。
【0015】
望ましくは、前記回転部材の後退を検出することにより前記対象物への接触を検出する接触検出器を有する。この構成によれば、回転部材の後退運動という現象を利用して接触検出を行えるので簡便である。
【0016】
望ましくは、前記回転部材は、水平回転軸を有するホイールと、前記ホイールの円周面に沿って配列された複数のマグネットと、を含み、前記センサは前記ホイールの近傍に設けられた磁気センサである。上記構成において、マグネットの配列(ピッチ)は、希望する検出分解能などに応じて設定すればよい。また、例えば、互いに周期をずらしてマグネットを2列配列すれば動き方向の弁別も可能である。
【0017】
(2)後述の実施形態において、ハンドリング装置は、対象物をつかむ複数のフィンガを有するマニピュレータを含み、前記複数のフィンガの中で互いに非対向関係にある少なくとも2つのフィンガに、前記対象物をつかんだ状態において当該対象物の位置ずれを検出する位置ずれ検出器が設けられる。
【0018】
上記構成によれば、少なくとも2つの位置ずれ検出が互いに非対向関係をもって配置されるので、位置ずれの各種態様を検出できる。上記構成によれば、例えば、X(水平)−Y(水平)−Z(垂直)の直交座標空間において、対象物がX−Z面内で傾斜した場合及びY−Z面内で傾斜した場合の両者を検出でき、必要に応じて、それらの出力から位置ずれ分析を行うようにしてもよい。あるいは、一部のフィンガの当接状態がたまたま良好でないような場合においても他の位置ずれ検出器が設けられているので、確実に位置ずれ発生の事実を検出できる。
【0019】
望ましくは、前記複数のフィンガの中で直交関係にある2つのフィンガに前記位置ずれ検出器が設けられる。
【0020】
(3)後述の実施形態において、ハンドリング装置は、対象物をつかむために開閉運動する複数のフィンガを有するマニピュレータと、前記マニピュレータの開閉動作及びその搬送を制御する制御部と、を含み、前記複数のフィンガの内で少なくとも1つのフィンガに、前記対象物をつかんだ状態において当該対象物の位置ずれを検出する位置ずれ検出器が設けられ、前記制御部は前記位置ずれ検出器の出力に基づいて位置ずれに対処する制御を実行する。
【0021】
上記構成によれば、位置ずれが発生した場合に、その位置ずれに対処する制御が実行され、例えば、対象物戻し、装置動作の停止、対象物の待避、アラームの発生、つかみ力の増加、などの制御を行える。
【0022】
望ましくは、前記制御部は、一連の搬送過程における位置ずれ検出時点に応じて制御内容を変更する。この構成によれば、一律のエラー制御を行うのではなく状況にふさわしい制御を行える。
【0023】
望ましくは、前記制御部は、前記対象物をつかんだ後の所定の引き上げ過程で位置ずれが検出された場合には当該対象物を下降させて元の位置に戻す制御を実行する。引き上げ工程の初期における位置ずれ発生の原因としては、対象物がそれを保持していた部材に引っかかっている(あるいは貼り付いている)などが考えられるため、対象物を一旦戻す制御を実行するのが望ましい。
【0024】
望ましくは、前記制御部は、前記所定の引き上げ過程後に位置ずれが検出された場合には搬送動作を停止させてアラームを発生させる。アラームは画面表示、光、音などを利用するのが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。
【0028】
図1には、本発明に係るハンドリング装置の好適な実施形態が示されており、図1はその要部構成を示す斜視図である。
【0029】
図1において、マニピュレータ10は、例えば血液試料を収容した試験管の上部をつかみ上げてその試験管を搬送する装置である。このマニピュレータ10は、大別して駆動部12と4つのフィンガ14A,14B,14C,14Dとからなる。駆動部12はそれらの複数のフィンガ14A,14B,14C,14Dを開閉する機構である。本実施形態において、2つのフィンガ14A,14Bには、その先端部にそれぞれセンサユニット16,18が設けられている。ここで、それらの2つのフィンガ14A,14Bはそれぞれ直交関係にあるものである。もちろん、4つのフィンガの全部に対してセンサユニットを設けるようにしてもよい。ちなみに、センサユニット16とセンサユニット18は同一の構造を有しており、以下、センサユニット16を代表してその具体的な構成について説明する。
【0030】
図2には、センサユニット16の具体的な構成例が示されている。フレーム20には平坦面としての接触面22が形成されており、その接触面22がつかみ対象物である試験管の表面に当接される。その接触面22の中央部やや上方には開口20Aが形成されており、その開口20A内には、本実施形態において回転部材としてのホイール24が回転自在に設けられている。また、このホイール24は以下に説明するようにその当接方向に対して進退可能に設けられている。ホイール24の円周面上には所定ピッチをもって複数のマグネット26が設けられている。ホイール24の中央部には貫通孔が形成されており、その貫通孔には軸28が挿通されている。この軸28に対してホイール24は回転自在に構成されているが、もちろんホイール24と軸28が一体的に回転自在になるように構成してもよい。軸28の両端はホイール24の両側面から突出しており、その突出部分にはそれぞれバネ30の一端部が当接している。各バネ30の他端部が固定板32によって支持されている。固定板32はフレーム20に対して固定的に取付けられており、すなわちバネ30は軸28を当接方向に付勢している。図示されていないストッパ機構によって軸28の前進方向の前進端が形成されており、接触面22を対象物に接触させていない状態では、図2に示されるように、バネ30の作用によってホイール24の一部が接触面22から突出した状態となる。一方、接触面22を対象物に当接させると、最初にホイール24の突出面が対象物に接触し、対象物によってホイール24が後退側へ押圧され、それがバネ30によって許容される。接触面22が対象物の表面に完全に密着した状態では、ホイール24の円周面も対象物の表面に接触した状態となる。その際の当接圧は上述したバネ30の付勢力によって決定される。ホイール24が対象物の表面に接触した状態において、対象物がフレーム20に対して相対的に上方向あるいは下方向に運動すると、ホイール24が軸28を中心として回転することになる。よって、ホイール24としては対象物の表面との間における密着性が良好になるような部材で構成するのが望ましく、例えば硬質ゴムなどでホイール24を構成してもよい。また、ホイール24の回転がより円滑になるようにホイール24と軸28との間にベアリング機構などの回転機構を介在させてもよい。
【0031】
ホイール24の後方側には、図示されていない連結部材によって軸28に連結された可動片34が設けられている。すなわち、可動片34はホイール24と一体的に進退運動する。可動片34は図2に示されるように上下方向に伸長した板状部材であり、その中央部やや下側には開口34Aが形成されている。その開口34Aには図示されているようにホール素子36が設けられている。従って、ホイール24が回転すると、その円周面上に形成されたいずれかのマグネット26がホール素子36に近接することになり、当該マグネット26から出る磁力がホール素子36にて感知される。ホイール24が回転するならば、ホール素子36から、回転速度に依存して一定のパルス信号が間欠的に出力されることになる。本実施形態においては、ホイール24とホール素子36との距離関係が常に一定に維持されているため、ホール素子36の感度を常に良好に維持できるという利点がある。
【0032】
可動片34の上端部には、本実施形態においてその両面にコンタクト40,42が形成されている。フレーム20には、可動片34の対象物側に電極37が設けられ、その電極37には突起状のコンタクト37Aが形成されている。一方、フレーム20には、可動片34の被対象物側に電極38が設けられており、そこには突起状のコンタクト38Aが形成されている。
【0033】
以上の構成によれば、対象物をつかんでいない状態では、ホイール24が前進端に位置し、その結果、可動片34も対象物側に移動した状態となる。その状態ではコンタクト40とコンタクト37Aとが接触する。一方、ホイール24が対象物に接触してそれ自体が後退すると、それに伴って可動片34も後退し、その結果、コンタクト40とコンタクト37Aとの接触関係が解消し、その一方、コンタクト38Aとコンタクト42との接触関係が形成される。従って、これらの構成によって、ホイール24の進退を電気的に検出することが可能となる。すなわちコンタクト40,42及びコンタクト37A,38Aによって接触センサが構成されている。
【0034】
このように、センサユニット16は、ホール素子36を中心とする回転検出機能と、上述した接触検出機能の2つの機能を有している。
【0035】
ちなみに、図2において絶縁部材や信号線などは図示省略されている。また、可動片34の進退運動を案内する機構などについても図示省略されている。
【0036】
なお、ホイール24に代えて、コンピュータ上で利用されるマウスの回転検出構造などを採用し、これによって垂直方向及び水平方向の両方向について位置ずれを検出するようにしてもよい。
【0037】
図3には本実施形態に係るハンドリング装置の全体構成がブロック図として示されている。
【0038】
図1に示したように、マニピュレータ10は駆動部12を有しており、その駆動部12の動作は動作制御部50によって制御されている。ロボット機構44はマニピュレータ10を搬送する機構であり、具体的にはマニピュレータ10を回転する機構、昇降する機構、水平方向に搬送する機構などを具備している。ロボット機構44も動作制御部50によって制御されている。
【0039】
本実施形態のマニピュレータ10は上述したように4つのフィンガを有しており、このうちで2つのフィンガについて図3に示されるようにセンサユニット16,18が設けられている。それらのセンサユニット16,18における接触センサ35,39からの信号がつかみ判定部46に出力されている。また、それらのセンサユニット16,18におけるホール素子36,40からの出力信号は、ずれ判定部48に出力されている。つかみ判定部46は、対象物をマニピュレータ10によってつかんだ場合において、2つの接触センサ35,39からの出力に基づいてそのつかみが適正であるか否かを判定するユニットである。本実施形態においては2つの接触センサ35,39が90度の交差関係をもって設けられているため、いわゆる片効きなどが生じた場合においてもそれを検出できるという利点がある。
【0040】
ずれ判定部48は、ホール素子36,41から出力される出力信号に基づいて対象物の位置ずれを判定するユニットである。本実施形態においては、上記同様に、直交関係にある2つのずれ検出部が設けられているため、上記同様に片効ぎなどの場合においても位置ずれを高精度に検出することができる。ちなみに、上述したように位置ずれの概念には、実際に上下方向に対象物が相対移動する場合の他、対象物がつかんだ部分を中心として揺動するような場合を含む。つかみ判定部46及びずれ判定部48の判定結果は動作制御部50に出力されており、動作制御部50はそれぞれの判定結果に基づいて必要な動作制御を実行する。
【0041】
図4には、図3に示したハンドリング装置の動作例がフローチャートとして示されている。
【0042】
S101では、例えば試験管などの対象物の上方に図1に示したマニピュレータ10が位置決めされる。S102では、マニピュレータ10が他方に引き下ろされ、対象物の上部に各フィンガの先端部が位置決めされる。S103では、つかみ動作が実行される。
【0043】
S104では、上述した接触センサ35,39の出力に基づいて対象物のつかみが適正であるか否かが判断される。すなわち対象物が検出されたか否かが判断される。2つの接触センサ35,39のいずれにおいても対象物が検出された場合、S105以後の工程が実行され、一方、いずれかの接触センサにおいて対象物の検出が行えなかった場合にはS111以後の工程が実行される。
【0044】
S105では、つかんだ対象物を上方に引き上げて必要な位置へ搬送する動作が開始される。
【0045】
S106では、対象物の検出状態が維持されているか否かが判定され、またS107では、いずれかのずれ検出部によって位置ずれが検出されたか否かが判断される。対象物の接触検出が途絶えたような場合、あるいは位置ずれが検出されたような場合にはS113以降の工程が実行される。
【0046】
S108では搬送が完了したか否かが判断されており、搬送完了までS106及びS107の各工程が繰り返し実行され、すなわち搬送エラーが常時監視されることになる。
【0047】
S109では、搬送先に対象物に位置決めした後に複数のフィンガが開かれ、これによって対象物がリリースされる。S110においては次の搬送物が存在しているか否かが判断され、存在している場合にS101からの各工程が実行されることになる。
【0048】
ところで、S104において、対象物を最初につかんだときに、いずれかの接触センサ35,39が接触を検出しない場合には、S111において直ちに複数のフィンガが開かれ、S112では、あらかじめプリセットされた動作条件あるいはユーザー設定に基づいて、その対象物をスキップしてこの搬送処理を続行するか否かが判断される。その搬送処理を続行する場合には上記のS110の工程が実行され、一方、当該対象物について搬送をスキップしない場合には、S118において所定のエラー処理が実行される。この場合においては装置の動作が停止され、ユーザーにアラームが報知される。
【0049】
また一方、搬送途中において対象物についての接触検出が途絶えた場合あるいは位置ずれが検出された場合には、S113においてマニピュレータ10の搬送が直ちに停止され、S114では、そのようなエラー検出時点がつかんだ後の初期上昇過程で発生したか否かが判断される。ここで、例えば試験管をラックから引き抜いて一定の範囲上昇するまでの初期上昇過程においてエラーが発生した場合には、S115においてマニピュレータ10が下方に引き下ろされ、対象物を元の位置に戻す制御が実行され、引き続いてS116においてマニピュレータが開かれて対象物がリリースされる。そしてS117においてリトライをするか否かが判断され、それを実行する場合にはS103からの工程が実行され、それを実行しない場合には処理がS110へ以降する。ちなみに、S114において、初期上昇過程以降の過程にある場合には、S118において上述したエラー処理が実行される。
【0050】
上記実施形態においては、位置ずれに関して上方向の位置ずれ及び下方向の位置ずれを弁別してはいないが、もちろんそれらの方向性を弁別できるようにしてもよい。また、対象物の垂直中心軸を回転中心とした回転運動をさらに位置ずれとして検出するようにしてもよい。また、本実施形態においては回転部材としてのホイール24を対象物の表面に接触させ、対象物が移動することに伴う回転運動を検出したが、もちろん他の手段によって位置ずれを検出するようにしてもよく、例えば光学的な検出によって対象物の相対運動を検出するようにしてもよい。
【0051】
上記構成によれば、接触面22を対象物の表面に従来同様に適正に接触させつつも、同時にホイール24を一定の弾性力をもって対象物に当接させることができるので、適正なつかみ状態を形成できると共に、ホイール24のスリップを防止して位置ずれの検出精度を高められる。ちなみに、図2に示した実施形態においては、複数のコンタクトの接触関係をもって接触検出を行ったが、もちろん他のセンサを設けたりあるいは回転検出は別の構成をもって接触検出を行うようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、対象物のハンドリング異常を検知することができる。また、本発明によれば、つかんだ対象物の位置ずれを検出してハンドリングの信頼性を高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るマニピュレータの概念図である。
【図2】 図1に示すセンサユニットの具体的な構成例を示す図である。
【図3】 本実施形態に係るハンドリング装置の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図4】 図3に示す装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 マニピュレータ、12 駆動部、14A,14B,14C,14D フィンガ、16,18 センサユニット。
Claims (6)
- 対象物としての試験管をつかむために開閉運動する複数のフィンガを有するマニピュレータを含み、
前記複数のフィンガの内で直交関係にある第1及び第2のフィンガに、前記試験管をつかんだ状態において当該対象物の上下方向の位置ずれを検出する第1及び第2の位置ずれ検出器が設けられ、
前記各位置ずれ検出器は、
円周面に沿って配列された複数のマグネットを有し、非接触状態でフィンガ接触面から試験管側に部分的に突出し、接触状態で非試験管側へ後退する回転部材と、
前記回転部材の水平回転軸を試験管側へ付勢する付勢部材と、
前記回転部材と一体的に進退運動する可動片と、
前記可動片上に設けられ、前記回転部材の回転を検出する回転検出器としての磁気センサと、
を含み、
2つの水平方向をX方向及びY方向とし垂直方向をZ方向とした場合に、前記第1の位置ずれ検出器によりX−Z面内における試験管の傾斜を上下方向の位置ずれとして検出でき、前記第2の位置ずれ検出器によりY−Z平面内における試験管の傾斜を上下方向の位置ずれとして検出できる、ことを特徴とするハンドリング装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記回転部材の後退を検出することにより前記対象物への接触を検出する接触検出器を有することを特徴とするハンドリング装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記各位置ずれ検出器の出力に基づいて位置ずれに対処する制御を実行する制御部を有することを特徴とするハンドリング装置。 - 請求項3記載の装置において、
前記制御部は、一連の搬送過程における位置ずれ検出時点に応じて制御内容を変更することを特徴とするハンドリング装置。 - 請求項4記載の装置において、
前記制御部は、前記試験管をつかんだ後の所定の引き上げ過程で位置ずれが検出された場合には当該試験管を下降させて元の位置に戻す制御を実行することを特徴とするハンドリング装置。 - 請求項5記載の装置において、
前記制御部は、前記所定の引き上げ過程後に位置ずれが検出された場合には搬送動作を停止させてアラームを発生させることを特徴とするハンドリング装置。
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